タイトル: | 公開特許公報(A)_ハイブリダイゼーション装置および方法 |
出願番号: | 2005021513 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,C12M1/00,C12N15/09,C12Q1/68,G01N33/53,G01N33/566 |
椙山 高広 JP 2005237378 公開特許公報(A) 20050908 2005021513 20050128 ハイブリダイゼーション装置および方法 キヤノン株式会社 000001007 西山 恵三 100090538 内尾 裕一 100096965 椙山 高広 JP 2004021683 20040129 7C12M1/00C12N15/09C12Q1/68G01N33/53G01N33/566 JPC12M1/00 AC12Q1/68 AG01N33/53 MG01N33/566C12N15/00 A 21 1 OL 12 4B024 4B029 4B063 4B024AA11 4B024AA19 4B024AA20 4B024CA01 4B024CA09 4B024HA12 4B029AA07 4B029BB20 4B029CC01 4B029FA15 4B063QA01 4B063QQ42 4B063QR32 4B063QR55 4B063QR84 4B063QS32 4B063QS39 4B063QX10 本発明は、プローブ核酸が固定された核酸チップを用いて、試料核酸とプローブ核酸とをハイブリダイズさせるためのハイブリダイゼーション装置に関するものである。 近年マイクロアレイ、DNAチップ等の試験片を用いた遺伝子解析が行われている。スライドガラスやシリコン基板などからなる基板の表面に多数のDNAプローブをプローブスポットとしてマトリクス上に配置固定したDNAチップと、蛍光色素などで標識付けられたDNAなどの試料とをハイブリダイゼーション条件下で接触させる。検出体(DNAチップ)及び試料に互いにハイブリダイゼーションする核酸同士が含まれていれば、検出体に標識物質がプローブ核酸を介して固定される。そして検出体上のどこに標識物質が存在するかを検出することにより、ハイブリダイズした核酸の種類を特定することができるものである(例えば、特許文献1参照)。 図8はDNAチップを用いた従来のハイブリダイゼーション装置の説明図である。DNAチップ11上方にはチャンバー12が設置されており、DNAチップ11とチャンバー12の間には微小な隙間が設けられている。試料DNA溶液注入手段14によってDNAチップ11上に試料DNA溶液が注入されると試料DNA溶液はDNAチップ11上の各DNAスポット上に拡散する。その後ヒーター13により試料DNA溶液が所定の温度に加熱されハイブリダイゼーションを行う。その後DNAチップを洗浄してハイブリダイゼーションしなかった不要な物質を洗浄する。その後ハイブリダイゼーション検出装置を使用してハイブリダイゼーション検出を行っている。 ところが試料DNA溶液をDNAチップ上に注入する際、プローブ領域全体にハイブリダイゼーション溶液が拡散していない、あるいはプローブ領域に泡が付着してしまうなどの場合はハイブリダイゼーション反応を起こすことができないスポットが発生し、正しい結果を得ることができなくなる。 またハイブリダイゼーション反応後に洗浄を行う際洗浄液が流れない領域や泡の付着が発生する場合は、洗浄されないスポットが発生し、バックグラウンドノイズが除去されずハイブリダイゼーション検出の際ノイズとなってしまい正確な結果を得ることができなくなる。 そこで試料DNA溶液のプローブDNAスポットへの拡散、洗浄液による洗浄を確実に行い、確実なハイブリダイゼーション反応を実施して精度の良い検査を行うことができるハイブリダイゼーション装置を提供することが望まれていた。特開平11−187900号公報 そこで試料DNA溶液のプローブDNAスポットへの拡散、洗浄液による洗浄を確実に行い、確実なハイブリダイゼーション反応を実施して精度の良い検査を行うことができるハイブリダイゼーション装置を提供することが望まれていた。 本発明に係るハイブリダイゼーション装置は、担体表面にプローブ核酸が固定された核酸チップを用いて、試料核酸と前記プローブ核酸とをハイブリダイゼーション反応させるためのハイブリダイゼーション装置であって、 前記担体表面に液体を供給する供給手段と、前記担体表面の状態を観察する観察手段を備えることを特徴とする。 ハイブリダイゼーション反応は、前記担体表面に液体を供給するための空隙を形成するチャンバー部材を用いて行なわれるものであり、前記供給手段は該チャンバー部材に設けられた注入口を介して空隙に液体を注入するための注入手段であるとよい。 前記観察手段が前記供給された液体の存在する状態を2次元画像として検出する液検出手段であるとよい。 前記ハイブリダイゼーション反応を検出するためのハイブリダイゼーション検出手段を備えると好ましく、前記液検出手段が前記ハイブリダイゼーション検出手段を兼ねることがより好ましい。 また、前記液検出手段あるいは前記ハイブリダイゼーション検出手段による検出は、前記プローブ担体のプローブ核酸固定面の反対面側から行われることも好ましい。 また、前記液検出手段による検出結果に基づいて前記試料溶液の拡散状態を判断する判断手段を有することが好ましい。 また、前記試料溶液の拡散状態判断結果と前記ハイブリダイゼーション検出手段によるハイブリダイゼーション検出結果とを処理するための制御手段を有することが好ましい。 また、前記液体が、試料核酸を含む試料溶液、ハイブリダイゼーション反応後に前記空間を洗浄する洗浄液であるとよい。 前記検出手段による検出結果から前記核酸チップ表面の洗浄状態を判断することが好ましい。 前記担体表面に供給された液体を加熱するための加熱手段を有するとよい。 前記担体表面に供給された液体を攪拌するための攪拌手段を有するとよい。 前記ハイブリダイゼーション反応は、前記担体表面に液体を供給するための空隙を形成するチャンバー部材を用いて行なわれるものであり、前記供給部の先端は該チャンバー部材に設けられた注入口に連通可能に構成されているとよい。 また、本発明に係る方法は、担体表面にプローブ核酸が固定された核酸チップを用いて、試料核酸と前記プローブ核酸とをハイブリダイゼーション反応させるための方法であって、 前記担体表面に液体を供給し、前記供給された液体の存在する状態を検出することを特徴とする。 前記液体の存在する状態の検出が、前記担体表面における液体の拡散状態を2次元像として取得するものであるとよい。 前記取得した2次元像に応じて、均一な拡散状態になるように溶液の供給が行なわれるとよい。 前記2次元像の取得が、ハイブリダイゼーション溶液を供給する際、または洗浄液を供給する際、またはハイブリダイゼーション反応条件下にある溶液に対して行なわれるとよい。 前記取得した2次元像に応じて、前記溶液を攪拌させることも好ましい。 また、本発明に係る核酸の検出方法は、担体表面にプローブ核酸が固定された核酸チップを用いた試料核酸の検出方法であって、 上述のハイブリダイゼーション反応を行うステップと、前記担体上のプローブ核酸と結合した試料核酸を検出する工程を有する。 本発明に係るハイブリダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーション反応前に核酸チップ上に注入した試料溶液の拡散状態を検出することが可能であるので、溶液の拡散状態の正確な制御が可能となる。これにより、スポットのプローブ核酸と試料核酸のハイブリダイゼーション反応の制御をより確実に行うことができ、精度の良い検査を行うことができる。 また洗浄時には洗浄液の流れを検出することが可能であるので洗浄を確実に行うことができる。このためバックグラウンドノイズを確実に除去することができ、精度のよい検査を行うことができる。 以下に、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。 (第1の実施形態) 図1から図3に本発明の第一の実施形態について説明する。 図1は本発明のハイブリダイゼーション装置の構成図を示している。DNAスポットを有するDNAチップ1上方には透明な部材からなるチャンバー2が設置されており、DNAチップ1とチャンバー2の間には微小な隙間が設けられている。その上方にはCCDやレンズなどから構成される検出部4、DNAチップを照明する光源4が設置されており、検出部3の出力は制御手段5に接続されている。またDNAチップ1に試料溶液を注入する注入部6も制御手段5に接続されている。また洗浄液タンク7とDNAチップの間には電磁バルブ8が設置され、制御手段5と接続されている。洗浄液タンク7と反対側には廃液タンク9がDNAチップとつながるように設置されている。またDNAチップ1の下にはヒーター10が制御手段5と接続されて配置されている。 このような構成において、光源3はチャンバー2を通してDNAチップ1を照明している。注入部6よりDNAチップ1上に試料溶液が注入されると検出部3はDNAチップ1上でのハイブリ液の状態を検出し、その検出結果を制御手段5に送る。制御手段5はハイブリ液の状態を判断し拡散完了と判断すると、ヒーター10により加熱を行いハイブリダイゼーション反応を開始する。ハイブリダイゼーション反応中もハイブリ液の状態を観察し、その検出結果を制御手段5に送る。制御手段5はハイブリ液の状態を判断し異常なしと判断するとハイブリダイゼーション反応を続行する。所定時間の加熱によりハイブリダイゼーション反応が終了すると、制御手段5は弁8を開きDNAチップ1上に洗浄液を流し、この時検出部3はDNAチップ1上の洗浄液の状態を検出し、その検出結果を制御手段5に送る。制御手段5は洗浄液の状態を判断し、洗浄終了する。 このとき検出部3がCCD(電荷結合素子)などの撮像素子で構成されている場合は、その検出部を用いて洗浄終了後にハイブリダイゼーション結果を検出することも可能である。 例えば試料DNAが蛍光物質で標識されている場合は、洗浄終了後に図示しない光源でDNAチップ上に所定の波長の光を照射すると蛍光物質が蛍光し、検出部3でその光を検出することによって、ハイブリダイゼーション結果を得ることも可能である。光源4が蛍光物質を励起することができる波長を発することができれば、光源4を用いて蛍光検出を行ってもよいことはいうまでもない。 また試料DNAを化学発光方式で検出するような場合は、たとえばあらかじめ試料DNAに酵素を標識してハイブリダイズさせ、洗浄終了後に発光試薬を注入して発光試薬と酵素を反応させて化学発光を発生させ、その光を検出部3で検出することによってハイブリダイゼーション結果を検出するような構成とすることも可能である。 上記の実施例の検出方法において、図2(a),(b)のように検出部3’および光源4‘はDNAチップの下方に配置してもよい。このとき、DNAチップがスライドガラスなどの透明基材からできていれば、光源4’はDNAチップ1の基材を通してDNAチップ1の表面およびDNAチップ1とチャンバー2の空間を照明し、検出部3’はハイブリ液の状態あるいはハイブリダイゼーション結果を検出することが可能である。 図2(a)の場合検出部3’による検出を行う時はヒーター10は検出部3’による検出に影響を与えない位置に移動する。また図2(b)のように、ヒーター10はチャンバー2の上に配置し、チャンバー2の上面から加熱を行いハイブリ液を加熱するようにしてもよい。 また、画像の取得はビデオ動画のような動画や、所定期間ごとの連続画像を得ることが好ましい。これにより、液の拡散状態を画像の変化から追うことができる。 また、拡散状態をより正確に判別可能にするために、ハイブリ液を着色するなどの液検出感度を増強するための物質を液体に混入してもよい。 ここではチャンバー2とDNAチップ1は別構成としているが、ハイブリダイゼーションを行うための空間が設けられていればよく、一体構成でもよい。例えば図3(a)(b)に示すように、ハイブリダイゼーション反応チャンバー部32を持つような筐体31のようなものでもよい。 図4(a)(b)(c)は検出部3の検出画像である。AはDNAスポット領域を囲むような枠である。L1は試料溶液の端であり、L2は試料溶液中の泡を示す。図4(a)は適正な拡散状態図である。試料溶液L1はプローブDNAのスポット領域Aを覆うように拡がっており、試料溶液と全てのDNAスポットが反応可能な状態である。図4(b)は不十分な拡散状態図である。試料溶液L1は部分的にDNAスポット領域Aの内側にあり、DNAスポット全域に拡散していない。図4(c)は泡が発生した場合の図である。泡L2がDNAスポット領域Aの内側に存在する。(b)(c)の場合はハイブリダイゼーション反応できないDNAスポットが存在する。この撮影画像においてDNAスポット領域A、試料溶液L1、泡L2の位置関係を制御手段5において比較判断することにより拡散状態の検出を行う。上記の判断方法によって、加熱中のハイブリダイゼーション溶液の状態、あるいは洗浄時の洗浄液の状態の検出を行うことが可能であることはいうまでもない。 ここではプローブDNAのスポット領域を示す枠AはDNAチップ1上に表示するようにしたが、検出部3でDNAスポット領域を全て含む位置に表示できればよい。例えばカバー部材に表示したり、DNAチップが別のプレートに載せられるような構成である場合にはプレートに表示してもよい。また、枠Aの表示形式は制御部5で認識できる方法であればよく、連続線や破線、或いは複数の点を配置し外形を表示すればよい。或いはDNAチップの基板外形全体を領域と認識するようにしてもよい。またスポット自体が判別できるようにしてもよい。また洗浄液の流路中に別のフローセンサーを設け、そのフローセンサーとの組み合わせで判断するようにしてもよい。 図5(a)、(b)、(c)は本実施形態のフローチャートである。 図5(a)においてまずステップS1で注入部6から試料溶液を注入すると、液はDNAチップ1上で拡散する。ステップS2で試料溶液を検出し、ステップS3でプローブ全域に拡散したかを判断する。拡散していないと判断すると、ステップS4で警告を発し、ステップS1に戻り再度試料溶液の注入を行う。拡散したと判断すると、ステップS5で泡がないかを判断する。あると判断すると、ステップS4にて警告を発し、ステップS1に戻り再度試料溶液の注入を行う。ないと判断すると、ステップS6に進み、ヒーター10の加熱を開始する。ステップS7ではハイブリ液中の泡の有無を判断し、あると判断するとステップS8に進み泡の移動を行い所定時間の加熱を続行し、ステップS9に進み加熱を終了する。泡がないと判断すると所定時間加熱を行った後ステップS9に進み加熱を終了する。次にステップS10で洗浄液を注入し、ステップS11で洗浄液の状態を検出し、ステップS12で洗浄液は全域に流れているかを判断する。流れていない場合はステップS13で警告を発し、ステップS10に戻り洗浄液の注入を続ける。流れている場合はステップS14で泡の有無を判断し、泡がある場合はステップS13で警告を発し、ステップS10に戻り洗浄液の注入を続ける。泡がない場合はステップS15に進み洗浄を終了する。 ステップS14での泡の判断は、所定時間以上泡が同一個所に滞留した場合は泡があると判断し、それ以外の泡については泡なしと判断する。 ステップS5の警告は作業者にその旨を告知できる方法であればよく、ブザーなどの音、或いは警告ランプのようなものを用いればよい。或いは検出部での観察画像をモニターなどに表示するような装置の構成とした場合はモニター上に警告を表示してもよい。 本形態ではステップS3及びS5の判断結果に応じてステップS4で警告を発するようにしているが、警告を行わずにステップS1へと進むようにしてもよい。 また本形態においては拡散不良と判断した場合は再度試料溶液の注入を行うようにしているが、試料溶液を拡散させることができればどのような手段でもよく、注入を行わずに例えば加圧により試料を拡散させたり、DNAチップを傾けたりして試料溶液の拡散を行うようにしてもよい。 またステップS8で泡移動をさせることにしているが、その手段として例えば超音波振動子などの振動手段をチャンバー近傍に設けたり、液体の注入および排出を繰り返すことによって攪拌するなどの手段を適用できる。 またステップS7で泡の検出を行い、その結果に応じてステップS8で泡移動をさせることにしているが、ステップS7の検出結果によらず、泡が発生しても一定の場所に滞留しないように上述の泡移動手段を常に作動させるようにしてもよい。 これらにより、さらに短時間で気泡の発生に対して対処可能となるため、反応の均一化に寄与する。 図5(b)は図5(a)のステップS3,S5,S7,S12,S14でいいえと判定された場合の別の処理フロー図である。上記のステップでいいえと判定されたらそれぞれ液の状態を制御手段5に記憶し、次のステップに進む。そしてステップS15まで終了したら、記憶した液の状態をたとえばフロッピー(登録商標)ディスクなどの記録媒体、あるいはネットワークなどを介してハイブリダイゼーション反応検出装置に送り、ハイブリダイゼーション反応結果と送られた液の状態を比較して信頼性のないデータを無視あるいは削除させる。 またハイブリダイゼーション装置がハイブリダイゼーション反応検出機能を持つような構成であれば、容易にデータの比較を実施することが可能である。 図5(c)は図5(a)のステップS3,S5,S7,S12,S14でいいえと判定された場合の処理方法が異なる場合である。いいえと判定されたらステップS8に進み警告を発し、ハイブリ中止の処理をして終了する。 次に図6・図7に第二の実施形態について説明する。 図6は本発明のハイブリダイゼーション装置の構成図を示している。DNAスポットを有するDNAチップ21上方には液検出用電極を有するチャンバー22が設置されており、DNAチップ21とチャンバー22の間には微小な隙間が設けられている。チャンバー22の液検出部の出力は制御手段23に接続されている。またDNAチップ21に試料溶液を注入する注入部24も制御手段23に接続されている。また洗浄液タンク25とDNAチップの間には電磁バルブ26が設置され、制御手段23と接続されている。洗浄液タンク25と反対側には廃液タンク27がDNAチップ21とつながるように設置されている。またDNAチップ21の下にはヒーター28が制御手段23と接続されて配置されている。 このような構成において、注入部24よりDNAチップ21上に試料溶液が注入されるとチャンバー22はDNAチップ21上でのハイブリ液の状態を検出し、その検出結果を制御手段23に送る。制御手段23はハイブリ液の状態を判断し拡散完了と判断すると、ヒーター28により加熱を行いハイブリダイゼーション反応を開始する。所定時間の加熱によりハイブリダイゼーション反応が終了すると、制御手段23は弁26を開きDNAチップ21上に洗浄液を流し、この時チャンバー22はDNAチップ21上の洗浄液の状態を検出し、その検出結果を制御手段23に送る。制御手段23は洗浄液の状態を判断し、洗浄終了する。 図7(a),(b)はチャンバー22の構成の図である。 図7(a)において、チャンバー22の基板21との対向表面には複数の電極が構成されており、隣接する電極同士が互いに正負交互の電位になるように電圧が加えられている。 電極E1、E3は液と接触しており、電極E2,E4は液と接触しておらず空気と接触している状態を表している。液と空気では導電率が異なるので、例えばE1―E2間、E1―E3間E2―E4間、E3―E4間でのそれぞれの電流値あるいは抵抗値などを検出すれば、液の到達範囲を検出することが可能である。 図7(b)の場合は電極E11、E13を囲むようにそれぞれ電極E12、E14が配置されており、E11とE12には互いに正負反対の電位になるように電圧が加えられており、E13とE14も同様である。この時、図7(a)と同じ様にE11−E12間、E13−E14間それぞれの抵抗値を検出すれば、液の到達範囲を検出することが可能である。 本実施例においては電極はチャンバー22に配置しているが、基板21側に配置してもよい。 以上の実施例では図示していないが、洗浄後に洗浄液を乾燥させる乾燥工程を追加することも可能であり、乾燥状態を検出することが可能であることはいうまでもない。 また、本形態においては、プローブDNAを固定したDNAチップを用いたが、これに限らず、RNA、cDNA(コンプリメンタリーDNA)、PNA、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、その他のハイブリダイゼーションを供する核酸を用いたチップに好適に使用することができる。第1実施例のハイブリダイゼーション装置の説明図である。第1実施例のハイブリダイゼーション装置の別の構成例の説明図である。第1実施例のハイブリダイゼーション装置の別の構成例の説明図である。第1実施例の試料溶液拡散の説明図である。第1実施例の試料溶液注入のフローチャートである。第2実施例のハイブリダイゼーション装置の説明図である。第2実施例の試料溶液拡散の説明図である。従来のハイブリダイゼーションの説明図である。符号の説明 1,11,21 DNAチップ 2,12,22 チャンバー 3 検出部 4 光源 5 制御部 6 試料溶液注入手段 7 洗浄液タンク 8 電磁弁 9 廃液タンク 10 ヒーター 23 制御手段 24 注入部 25 洗浄液タンク 26 電磁弁 27 廃液タンク 28 ヒーター 31 筐体 32 チャンバー部 担体表面にプローブ核酸が固定された核酸チップを用いて、試料核酸と前記プローブ核酸とをハイブリダイゼーション反応させるためのハイブリダイゼーション装置であって、 前記担体表面に液体を供給する供給手段と、前記担体表面の状態を観察する観察手段を備えることを特徴とするハイブリダイゼーション装置。 前記ハイブリダイゼーション反応は、前記担体表面に液体を供給するための空隙を形成するチャンバー部材を用いて行なわれるものであり、前記供給手段は該チャンバー部材に設けられた注入口を介して空隙に液体を注入するための注入手段である請求項1に記載のハイブリダイゼーション装置。 前記観察手段が前記供給された液体の存在する状態を2次元画像として検出する液検出手段である請求項2に記載のハイブリダイゼーション装置。 前記ハイブリダイゼーション反応を検出するためのハイブリダイゼーション検出手段を備える請求項3に記載のハイブリダイゼーション装置。 前記液検出手段は前記ハイブリダイゼーション検出手段を兼ねることを特徴とする請求項4のハイブリダイゼーション装置。 前記液検出手段あるいは前記ハイブリダイゼーション検出手段による検出は、前記プローブ担体のプローブ核酸固定面の反対面側から行われることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のハイブリダイゼーション装置。 前記液検出手段による検出結果に基づいて前記試料溶液の拡散状態を判断する判断手段を有することを特徴とする請求項3〜6に記載のハイブリダイゼーション装置。 前記試料溶液の拡散状態判断結果と前記ハイブリダイゼーション検出手段によるハイブリダイゼーション検出結果とを処理するための制御手段を有することを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載のハイブリダイゼーション装置。 前記液体が、試料核酸を含む試料溶液である請求項1〜8のいずれかに記載のハイブリダイゼーション装置。 前記液体が、ハイブリダイゼーション反応後に前記空間を洗浄する洗浄液である請求項1〜8のいずれかに記載のハイブリダイゼーション装置。 前記検出手段による検出結果から前記核酸チップ表面の洗浄状態を判断することを特徴とする請求項10に記載のハイブリダイゼーション装置。 前記担体表面に供給された液体を加熱するための加熱手段を有する請求項1〜11のいずれかに記載のハイブリダイゼーション装置。 前記担体表面に供給された液体を攪拌するための攪拌手段を有する請求項1〜12のいずれかに記載のハイブリダイゼーション装置。 担体表面にプローブ核酸が固定された核酸チップを用いて、試料核酸と前記プローブ核酸とをハイブリダイゼーション反応させるための方法であって、 前記担体表面に液体を供給し、前記供給された液体の存在する状態を検出することを特徴とする方法。 前記液体の存在する状態の検出が、前記担体表面における液体の拡散状態を2次元像として取得するものである請求項14に記載の方法。 前記取得した2次元像に応じて、均一な拡散状態になるように溶液の供給が行なわれる請求項15に記載の方法。 前記2次元像の取得が、ハイブリダイゼーション溶液を供給する際に行なわれる請求項15〜16のいずれかに記載の方法。 前記2次元像の取得が、洗浄液を供給する際に行なわれる請求項15〜17のいずれかに記載の方法。 前記2次元像の取得が、ハイブリダイゼーション反応条件下にある溶液に対して行なわれる請求項15〜18のいずれかに記載の方法。 前記取得した2次元像に応じて、前記溶液を攪拌させる請求項17〜19のいずれかに記載の方法。 担体表面にプローブ核酸が固定された核酸チップを用いた試料核酸の検出方法であって、 請求項14〜20のいずれかに記載のハイブリダイゼーション反応を行うステップと、 前記担体上のプローブ核酸と結合した試料核酸を検出する工程を有する。 【課題】 DNAチップ上のプローブ領域に対し試料溶液を確実に拡散させ、洗浄時には確実に洗浄させる。【解決手段】 注入部6よりDNAチップ1上に試料溶液が注入されると検出部3はDNAチップ1上での試料溶液の状態を検出し、その検出結果を制御手段5に送る。制御手段5は試料溶液の状態を判断し拡散完了と判断すると、ヒーター4により加熱を行いハイブリダイゼーション反応を開始する。所定時間の加熱によりハイブリダイゼーション反応が終了すると、制御手段5は弁8を開きDNAチップ1上に洗浄液を流し、この時検出部3はDNAチップ1上の洗浄液の状態を検出し、その検出結果を制御手段5に送る。制御手段5は洗浄液の状態を判断し、洗浄終了する。【選択図】 図1