タイトル: | 公開特許公報(A)_シリコンウェーハの評価方法 |
出願番号: | 2005014945 |
年次: | 2006 |
IPC分類: | H01L 21/66,C30B 29/06,G01N 21/00,G01N 21/956 |
大西 理 JP 2006203089 公開特許公報(A) 20060803 2005014945 20050124 シリコンウェーハの評価方法 信越半導体株式会社 000190149 好宮 幹夫 100102532 大西 理 H01L 21/66 20060101AFI20060707BHJP C30B 29/06 20060101ALI20060707BHJP G01N 21/00 20060101ALI20060707BHJP G01N 21/956 20060101ALI20060707BHJP JPH01L21/66 NC30B29/06 BG01N21/00 BG01N21/956 A 6 OL 8 2G051 2G059 4G077 4M106 2G051AA51 2G051AB07 2G051BB19 2G051CB01 2G059AA03 2G059BB16 2G059DD03 2G059EE02 2G059KK01 2G059KK07 2G059PP02 4G077AA02 4G077BA04 4G077CF10 4G077GA01 4G077GA05 4G077HA12 4M106AA01 4M106BA10 4M106BA14 4M106CA14 4M106CB19 4M106DH01 4M106DH56 本発明は、シリコンウェーハ表面に存在する結晶欠陥を検出することによって、シリコンウェーハの品質、特に酸化膜耐圧特性を評価する方法に関する。 近年、デバイスの高集積化に伴い、ゲート酸化膜が薄膜化されている。この薄い酸化膜の信頼性を得るために、シリコンウェーハ基板の品質が重要視されている。ゲート酸化膜の信頼性評価には、TZDB(Time Zero Dielectric Breakdown:酸化膜耐圧)評価、TDDB(Time Dependent Dielectric Breakdown:経時絶縁破壊特性)評価が一般的に用いられている。(本発明ではこれらをまとめて酸化膜耐圧特性と呼ぶことにする。) しかし、酸化膜耐圧特性の評価法においては、各シリコンウェーハメーカーやデバイスメーカーで各種パラメーター(ゲート酸化膜厚、ゲート面積、ストレス電流、マスクパターン等)が異なるため、得られたデータに統一性が無いという問題点があった。また、従来のTZDB、TDDB耐圧特性評価法は、MOSキャパシタの形成など多くの煩雑な工程を経るために、非常に時間とコストが掛かるという欠点があった。 このような問題を解決するため、ベアウェーハの上面に絶縁膜を形成させた後、結晶欠陥の部位上に形成された絶縁膜を破壊し、電解物質をデコレーティング(Cuデコレーティング)してウェーハ自体の欠陥を分析する方法が提案されている(特許文献1)。 また、特許文献2には、シリコンウェーハの表面に熱酸化膜を形成した後、あるいは自然酸化膜を成長させた後、水素を含む雰囲気で熱処理することにより、シリコンウェーハ中の結晶欠陥を熱酸化膜あるいは自然酸化膜上にピットとして発生させ、これをパーティクルカウンターで検出し、検出されたピットの総数から、ウェーハの酸化膜耐圧特性などの品質を評価する方法が開示されている。 この方法によれば、酸化膜耐圧や経時絶縁破壊特性に影響を及ぼす結晶欠陥の検出を、前記Cuデコレーティングを行う方法よりも容易に高精度で行うことができる。また、酸化膜耐圧特性の測定方法も従来の方法に比べて簡便となり、測定時間の大幅な短縮並びにコストの削減を行うことができる。 しかし、この方法は、熱酸化膜を形成する際に水素を用いて熱処理をするため、安全性など管理面での問題があり、設備コストも上昇する。さらに、シリコンウェーハ表面の結晶欠陥は、熱酸化膜あるいは自然酸化膜を熱処理することによってピットとして顕在化されるものの、その大きさは0.15μm程度と非常に小さかった。したがって、欠陥カウントの為に測定器が必要であった。特開平10−227729号公報特開2000−269288号公報 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、安全性が高く、かつ、精度良く短時間で簡便にウェーハ表面の結晶欠陥を評価する方法を提供することにある。 上記課題を解決するために、本発明は、シリコンウェーハの表面に酸化膜を形成するための熱処理を行った後、前記シリコンウェーハをアルゴンを含む雰囲気で熱処理して前記シリコンウェーハ表面に酸化膜ホールを形成し、該酸化膜ホールを検出することによって、前記シリコンウェーハ表面に存在する結晶欠陥を評価することを特徴とするシリコンウェーハの評価方法を提供する(請求項1)。 このように、シリコンウェーハの表面に酸化膜を形成するための熱処理を行った後、シリコンウェーハをアルゴンを含む雰囲気で熱処理してシリコンウェーハ表面に酸化膜ホールを形成し、酸化膜ホールを検出することによって、シリコンウェーハ表面に存在する結晶欠陥を評価すれば、アルゴン雰囲気での熱処理によって、酸化膜上には、従来の水素雰囲気での熱処理によって形成されるピットよりもはるかに大きな酸化膜ホールが形成される。そのため、シリコンウェーハ表面の結晶欠陥をより容易にかつ高精度で評価することが可能となる。また、アルゴンを含む雰囲気での熱処理を行うため、操業の安全性が向上する上に、通常の熱処理炉で行うことができる。 この場合、前記アルゴンを含む雰囲気での熱処理を、90%以上のアルゴンを含むガスを用い、1200℃以上の処理温度で行うことが好ましい(請求項2)。 このように、アルゴンを含む雰囲気での熱処理を、90%以上のアルゴンを含むガスを用い、1200℃以上の処理温度で行えば、ウェーハ表面の結晶欠陥を酸化膜ホールとして顕在化させやすくなり、十分な大きさの酸化膜ホールを得ることができる。 この場合、前記シリコンウェーハ表面に形成された酸化膜ホールを、目視により検出することができる(請求項3)。 上記のように、本発明によれば、アルゴン雰囲気での熱処理によって形成される酸化膜ホールは従来の水素雰囲気での熱処理で形成されるピットよりも大きいものとなる。したがって、シリコンウェーハ表面に形成された酸化膜ホールを目視により検出することが可能となり、より簡便にシリコンウェーハ表面の結晶欠陥を測定することができ、結晶欠陥評価に要する時間を短縮することができる。 また、前記シリコンウェーハ表面に形成された酸化膜ホールを、パーティクルカウンターを用いて検出しても良い(請求項4)。 このように、前記シリコンウェーハ表面に形成された酸化膜ホールを、パーティクルカウンターを用いて検出すれば、シリコンウェーハ表面に存在する結晶欠陥を定量的に評価することが可能となり、結晶欠陥の評価を短時間でより高精度で実施することができる。 この場合、前記パーティクルカウンターを用いて、大きさ0.5μm以上の酸化膜ホールを検出することが好ましい(請求項5)。 本発明のアルゴンを含む雰囲気での熱処理によって従来の水素雰囲気での熱処理よりも大きな酸化膜ホールが形成される。そのため、パーティクルカウンターを用いて大きさ0.5μm以上の酸化膜ホールを検出すれば、十分に結晶欠陥およびこれに起因する酸化膜耐圧特性を評価することができる。これにより、パーティクルカウンターのスループットを上げることができ、ウェーハ全面の走査が迅速に行えるので検査時間が短縮できる。また、測定精度も向上させることができる。 この場合、前記検出された大きさ0.5μm以上の酸化膜ホールの総数から、シリコンウェーハの酸化膜耐圧特性を評価することが好ましい(請求項6)。 シリコンウェーハ表面の結晶欠陥の数と、シリコンウェーハの酸化膜耐圧特性との間には高い相関性がある。したがって、パーティクルカウンターによって検出された大きさ0.5μm以上の酸化膜ホールの総数から、シリコンウェーハの酸化膜耐圧特性を評価することができる。これにより、従来よりも酸化膜耐圧特性の評価が簡便になり、低コストかつ短時間で実施することが可能となる。 以上、本発明によれば、アルゴンを含む雰囲気での熱処理によって、シリコンウェーハ上の結晶欠陥を従来の水素雰囲気での熱処理よりも大きい酸化膜ホールとして顕在化させることができるので、シリコンウェーハ表面の結晶欠陥をより簡便に評価することができ、さらに、高精度で短時間の評価が可能となる。また、アルゴンを用いることによって、安全性の高い評価を実施できる。 また、本発明を用いれば、従来技術よりも簡便な方法でかつ通常の炉を用いて酸化膜耐圧特性の評価を実施でき、評価の低コスト化や測定時間の短縮化を実現できる。 以下、本発明のシリコンウェーハの評価方法を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 前記特許文献2のように、熱酸化膜あるいは自然酸化膜を形成したシリコンウェーハを水素を含む雰囲気で熱処理し、酸化膜耐圧特性などに影響する欠陥を酸化膜上にピットとして顕在化させ、このピットをパーティクルカウンターで測定し、得られたピット数から酸化膜耐圧特性などのシリコンウェーハの品質を評価する方法が知られている。本発明者は、この方法をさらに発展させ、より簡便で安全性が高く精度の良い評価方法を完成させた。 先ず、シリコンウェーハ表面上に、バッチ炉(抵抗加熱式熱処理炉)もしくはRTA装置(Rapid Thermal Annealer:急速加熱・急速冷却装置)等を使用して熱酸化処理を施し、酸化膜を形成する。このような酸化膜の形成は、通常のドライ酸素酸化、ウェット酸素酸化、スチーム酸化、水素燃焼酸化、酸素分圧酸化、塩酸添加酸化等の方法で行うことができ、特に限定されない。酸化膜の厚さは、欠陥調査を行うウェーハの表面からの深さに応じて、例えば10nm〜100nmの範囲から選択すればよい。特に20nm以上の酸化膜を形成すると、後に行う酸化膜ホールの測定が容易となる。 次に、酸化膜形成後、熱酸化膜を形成したシリコンウェーハを例えばバッチ炉を用いアルゴン雰囲気下で好ましくは20分以上熱処理する。あるいは、RTA装置を用いてアルゴン雰囲気下で数十秒から数分の熱処理を行っても良い。この熱処理によって、結晶欠陥が存在している箇所の酸化膜が抜けた状態となり、酸化膜ホールが形成される。この時、100%アルゴンガスあるいはアルゴンガスを90%以上含む不活性ガスの混合ガスを用いると、酸化膜ホールが顕在化しやすくなる。 また、熱処理温度については、1200℃未満(例えば1100℃程度)で熱処理を行っても、酸化膜ホールは顕在化するが、測定に十分な大きさとするには、1200℃以上シリコンの融点未満(好ましくは1300℃以下)で熱処理するのが好ましい。こうすれば、酸化膜ホールが十分に大きくなり、測定が容易となる。 上記条件の熱処理によって、熱酸化膜上に0.5μm〜500μmの大きさの酸化膜ホールが形成される。これは、従来の水素を含む雰囲気での熱処理によって得られるピット(通常0.15μm程度)よりもはるかに大きなものである。そのため、従来の方法と異なり、目視によって酸化膜ホールを検出することが可能となる。目視による検出は、集光灯下や蛍光灯下などで好適に実施することができる。特に、本発明によって形成された酸化膜ホールは、蛍光灯程度の光であっても十分に検出可能である。目視で検出できた酸化膜ホールの数は、ウェーハ表面に存在する結晶欠陥の数に対応するので、検出された酸化膜ホールの数の大小を比較することにより、ウェーハの品質の良否を評価することができる。 また、形成された酸化膜ホールを、パーティクルカウンターを用いてLPD(Light Point Defect)として検出してもよい。パーティクルカウンターで計測したLPD数からウェーハの品質の良否を評価することができる。 パーティクルカウンターを用いた観察では、通常、COP(Crystal Originated Particle)を観察する場合、大きくても0.15μm程度のLPDをカウントし、評価する必要がある。しかし、本発明では、アルゴンを含む雰囲気での熱処理によって欠陥がより大きく顕在化されているため、0.5μm以上のLPDを検出すれば良い。このように、大きな欠陥を評価する為、走査速度を上げることができ、ウェーハ1枚あたりの処理速度が早くなる。また、測定精度も向上する。 さらに、パーティクルカウンターを用いて検出されたLPD、すなわち、大きさ0.5μm以上の酸化膜ホールの総数から、シリコンウェーハの酸化膜耐圧特性を評価する。 シリコンウェーハ表面に存在するCOPの数と、TZDBやTDDBといった酸化膜耐圧特性との間には、強い相関関係があることが知られている。そこで、以下のような検討を行った。 ウェーハ表面に存在する結晶欠陥の数が異なる3種類のベアウェーハについて、熱酸化膜を形成する前に、パーティクルカウンター(KLA Tencor社製のSP―1のDCNモード)を用いて各ウェーハの表面に存在する大きさ0.065μm以上のLPD(COP)数を測定した。 その後、上記の熱酸化膜の形成およびアルゴン雰囲気での熱処理を行い、熱酸化膜上に酸化膜ホールを形成した。そして、パーティクルカウンターで大きさ0.5μm以上のLPD(酸化膜ホール)数を測定した。 図1は、上記測定で得られた熱処理前のLPD数と熱処理後のLPD数との関係を示したものである。このように、各ウェーハで熱処理前のLPD数と熱処理後のLPD数はほぼ一致し、高い相関性を有していることが判る。ウェーハ表面のCOP数と酸化膜耐圧特性とは強い相関があることから、本発明の熱処理後にパーティクルカウンターで計測したLPD数(酸化膜ホール数)とシリコンウェーハの酸化膜耐圧特性との間に強い相関関係が存在することになる。 したがって、熱酸化膜を形成したシリコンウェーハをアルゴンを含む雰囲気で熱処理して酸化膜ホールを形成し、その酸化膜ホールをLPDとしてパーティクルカウンターで測定して得られたLPD数を用いて、シリコンウェーハの酸化膜耐圧特性を評価できる。すなわち、本発明によってLPDが多く検出されたウェーハは酸化膜耐圧特性が悪いと評価でき、逆にLPDが少なかったウェーハは優れた酸化膜耐圧特性を有すると評価できる。 なお、熱酸化膜を形成したシリコンウェーハをアルゴンを含む雰囲気で熱処理すると酸化膜ホールが形成されるメカニズムは未だ確認されていないが、酸化処理で、閉じ込められた表層欠陥が、アルゴン雰囲気中での高温熱処理によって外方拡散し、その際に欠陥直上の酸化膜を除去していくものと考えられる。 以下に本発明の実施例および比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。(実施例) ウェーハ品質を評価する対象試料として、下記3種類の直径300mmのウェーハを用いた。 A:通常のCZ法によって作製されたシリコン単結晶ウェーハ(引上げ速度:1.0mm/min、酸素濃度:15ppma[旧JEIDA:旧日本電子工業振興協会規格]、窒素ドープ:なし)、 B:CZ法によって作製された窒素ドープのシリコン単結晶ウェーハ(引上速度:1.6mm/min、酸素濃度:15ppma、窒素濃度:1×1014atoms/cm3 )、 C:改良CZ法によって作製されたシリコン単結晶ウェーハ(引上条件を調整し、Aに比べグローイン欠陥を低減したウェーハ)。 先ず、酸化炉として日立国際電気社製のバッチ炉を用いて、各シリコン単結晶ウェーハの熱酸化処理を行った。処理条件は、900℃、20分、雰囲気はO2:100%とした。成長した熱酸化膜厚は50nmであった。 次に、日立国際電気社製の熱処理炉を用いて、各シリコンウェーハにアルゴンを含む雰囲気で熱処理を施した。この時の処理条件は、1200℃、1時間、雰囲気はアルゴンガス100%とした。 アルゴン雰囲気下での熱処理後、各ウェーハ上に形成された酸化膜ホールを目視により測定した。その結果、B、A、Cの順に酸化膜ホールの数が多かった。 各ウェーハについて、パーティクルカウンター(ADE社製、AWIS)を用いて酸化膜ホール(LPD)のサイズ分布を求めたところ、20μm〜70μmの大きさのLPDが多く存在することが確認された。また、0.5μm以上のLPD数を測定した結果、ウェーハAで7013個、ウェーハBで12235個、ウェーハCで500個であった。 なお、この3種類のサンプルのTZDBおよびTDDBを測定し、不良品率を得たところ、ウェーハAではTZDB:43%、TDDB:54%、ウェーハBではTZDB:62%、TDDB:70%、ウェーハCではTZDB:16%、TDDB:22%であった。(比較例) 実施例と同様にして、上記3種類のシリコン単結晶ウェーハ各々に対し熱酸化処理を施し、膜厚50nmの熱酸化膜を形成した。 この後に、実施例と同様の装置を用いて、各シリコンウェーハに水素を含む熱処理を施した。この時の処理条件は、1200℃、1時間、雰囲気はH2:25%、Ar:75%とした。 水素を含む雰囲気下での熱処理後、各ウェーハを目視により観察したが、熱酸化膜中にピットを観察することができなかった。 各ウェーハについて、パーティクルカウンター(ADE社製、AWIS)を用いてLPDのサイズ分布を求めたところ、大きさ0.15μm〜0.3μmのLPDの他に、0.15μm以下のCOPが存在することが確認された。そして、0.15μ以上のLPD数を測定したところ、ウェーハAで6891個、ウェーハBで11924個、ウェーハCで520個であった。 なお、この3種類のサンプルのTZDBおよびTDDBを測定し、不良品率を得たところ、ウェーハAではTZDB:45%、TDDB:55%、ウェーハBではTZDB:63%、TDDB:72%、ウェーハCではTZDB:17%、TDDB:22%であった。 実施例では、LPDのサイズが大きく、その結果目視でもLPDを検出することができた。目視検査で得た各ウェーハのLPD数の大小関係は、パーティクルカウンターによる測定結果に一致した。このように、目視によっても、パーティクルカウンターと同様に、ウェーハの品質の良否を判定することが可能である。また、実施例ではパーティクルカウンターで測定すべきLPDのレンジを大きくすることができたので、極めて短時間で測定できた。一方、比較例では、LPDのサイズが非常に小さいため、目視での検出は不可能である。 また、実施例において、0.5μm以上のLPDが多く検出されたウェーハの不良品率は高く、LPDが少ないウェーハの不良品率は低かったことから、LPD数とTZDB、TDDBとの間に強い相関があることが証明された。この相関関係は、比較例で作製されたウェーハにおける0.15μm以上のLPD数とTZDB、TDDBとの相関関係と一致している。 このように、本発明によって、シリコンウェーハ表面の結晶欠陥をより簡便に短時間で精度良く評価することができる。さらに、シリコンウェーハのTZDBおよびTDDBといった酸化膜耐圧特性を簡便に低コストで評価することも可能である。 なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。熱処理前のシリコンウェーハ上の大きさ0.065μm以上のLPD数と、アルゴン雰囲気下で熱処理した後の大きさ0.5μm以上のLPD数との関係を示すグラフである。 シリコンウェーハの表面に酸化膜を形成するための熱処理を行った後、前記シリコンウェーハをアルゴンを含む雰囲気で熱処理して前記シリコンウェーハ表面に酸化膜ホールを形成し、該酸化膜ホールを検出することによって、前記シリコンウェーハ表面に存在する結晶欠陥を評価することを特徴とするシリコンウェーハの評価方法。 前記アルゴンを含む雰囲気での熱処理を、90%以上のアルゴンを含むガスを用い、1200℃以上の処理温度で行うことを特徴とする請求項1に記載のシリコンウェーハの評価方法。 前記シリコンウェーハ表面に形成された酸化膜ホールを、目視により検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコンウェーハの評価方法。 前記シリコンウェーハ表面に形成された酸化膜ホールを、パーティクルカウンターを用いて検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコンウェーハの評価方法。 前記パーティクルカウンターを用いて、大きさ0.5μm以上の酸化膜ホールを検出することを特徴とする請求項4に記載のシリコンウェーハの評価方法。 前記検出された大きさ0.5μm以上の酸化膜ホールの総数から、シリコンウェーハの酸化膜耐圧特性を評価することを特徴とする請求項5に記載のシリコンウェーハの評価方法。 【課題】安全性が高く、かつ、精度良く短時間で簡便にウェーハ表面の結晶欠陥を評価する方法を提供する。【解決手段】シリコンウェーハの表面に酸化膜を形成するための熱処理を行った後、前記シリコンウェーハをアルゴンを含む雰囲気で熱処理して前記シリコンウェーハ表面に酸化膜ホールを形成し、該酸化膜ホールを検出することによって、前記シリコンウェーハ表面に存在する結晶欠陥を評価する。【選択図】なし