タイトル: | 再公表特許(A1)_白血球培養用血液の保存方法、輸送方法、末梢血単核球の保存方法、輸送方法及びそれらを用いた白血球の培養方法 |
出願番号: | 2005014364 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | A61K 35/14,C12N 5/06,A61P 31/00,A61P 31/12,A61P 35/00,A61P 37/04,A61P 43/00,A61J 3/00 |
神宮司 英雅 野口 敦崇 佐藤 志保 佐藤 和聡 JP WO2006011681 20060202 JP2005014364 20050729 白血球培養用血液の保存方法、輸送方法、末梢血単核球の保存方法、輸送方法及びそれらを用いた白血球の培養方法 株式会社メディネット 598086844 神宮司 英雅 野口 敦崇 佐藤 志保 佐藤 和聡 JP 2004247555 20040730 A61K 35/14 20060101AFI20080404BHJP C12N 5/06 20060101ALI20080404BHJP A61P 31/00 20060101ALI20080404BHJP A61P 31/12 20060101ALI20080404BHJP A61P 35/00 20060101ALI20080404BHJP A61P 37/04 20060101ALI20080404BHJP A61P 43/00 20060101ALI20080404BHJP A61J 3/00 20060101ALN20080404BHJP JPA61K35/14 AC12N5/00 EA61K35/14 CA61P31/00A61P31/12A61P35/00A61P37/04A61P43/00 107A61J3/00 300A AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW 再公表特許(A1) 20080501 2006527901 13 4B065 4C047 4C087 4B065AA90X 4B065BD12 4B065CA44 4C047CC01 4C047GG37 4C047JJ04 4C087AA01 4C087AA03 4C087BB37 4C087DA03 4C087DA10 4C087DA18 4C087DA20 4C087MA66 4C087NA05 4C087NA10 4C087ZB09 4C087ZB22 4C087ZB26 4C087ZB32 4C087ZB33 本発明は白血球培養用血液の保存方法、白血球培養用血液の輸送方法、末梢血単核球の保存方法及び末梢血単核球の輸送方法に関する。更には、それらを用いた白血球の培養方法に関する。 日本人の最も多い死亡原因として悪性新生物(以下、癌という)が挙げられる。癌の治療法としては、三大療法と言われる外科療法、化学療法、放射線療法があるが、夫々治療の困難性や副作用等といった問題がある。 近年、上記三大療法の他に癌の新しい治療法として免疫細胞療法が行われており、この免疫細胞療法は、上記の三大療法のような治療の困難性や副作用といった問題が少ないため注目されている。また、免疫細胞療法は、感染症、とりわけ、ウイルス感染症に対する新たな治療法としても注目されている。 ここで、免疫細胞療法とは、患者から血液を採取し、その血液中に含まれる白血球を分離して培養し、その白血球を活性化及び/又は増殖させ、その活性化及び/又は増殖させた白血球(活性化及び/又は増殖させた白血球を点滴剤として調製したものも含む)を患者の体内に戻す療法のことをいう。例えば活性化自己リンパ球療法(活性化自己リンパ球にはLAK細胞(Lymphokine Activated Killer細胞)を含む)、樹状細胞ワクチン、CTL療法(Cytotoxic T Lymphocyte療法)等が挙げられる。 この免疫細胞療法を行うためには、白血球を培養する細胞培養施設を備えている必要があるが、全国各地の医療機関(以下、病院等という)がその施設を備えているわけではない。そこで、細胞培養施設を備えていない病院等でも免疫細胞療法を容易に行うためには、病院等から細胞培養施設まで白血球培養用血液を輸送し、白血球の培養を行った後、点滴剤として調製し細胞培養施設から病院等へ輸送する必要がある。 また、輸送を伴わない場合でも、患者の体内へ戻すスケジュール等によっては、予め、患者から採取した白血球培養用血液を一定時間保存しておくことが必要となる場合がある。 その場合、保存及び/又は輸送後の白血球培養用血液からの白血球の分離性及び培養増殖性を維持させる必要があった。 しかしながら、一般に、血液の保存及び/または輸送については、輸血に用いられる全血、赤血球又は血小板の保存温度が知られているのみである。 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、患者から採取した血液より容易に白血球を分離することができ、かつ、高い増殖能を維持したまま保存及び/又は輸送するための方法を提供することを目的とする。更には、上記白血球を用いた培養方法を提供することを目的とする。 本発明によれば、白血球培養用血液を16〜22℃で保存することにより、採血後、10時間以上、とりわけ、30時間以上経過しても末梢血単核球の分離が良く、かつ、高い増殖能を維持することが可能となる。上記温度を保つには、通常の恒温機器で維持すれば良く、また、輸送する場合は、前記恒温機器に入れた状態で輸送すれば良い。簡単な方法としては、断熱性の優れた通常使用されている保冷箱に本発明の温度を維持するための保冷剤を入れて保存及び/又は輸送すれば良い。また、患者から採取した血液は、保存前に、予め、遠心分離等の操作に付し、末梢血単核球を分離しておいても良い。 本発明における白血球とは、好酸球、好塩基球、好中球等の顆粒球;単球;Tリンパ球、Bリンパ球、ナチュラルキラー細胞等のリンパ球等を意味する。 この状態で保存した白血球培養用血液中の白血球は優れた分離性と増殖能を維持しており、活性化自己リンパ球療法、樹状細胞ワクチン、CTL療法等の免疫細胞療法におけるリンパ球をはじめとする白血球の培養に有用である。 図1(a)は保存温度2℃、6℃、10℃、14℃、18℃、25℃の回収細胞数に対する影響を示し、図1(b)は末梢血単核球画分に混入した赤血球数を示す。 図2は保存温度2℃、6℃、10℃、14℃、18℃、25℃の細胞増殖率に対する影響について示す。縦軸は培養前の細胞数を1としたときの倍率を示す。 図3に保存温度16℃、18℃、20℃、22℃の回収細胞数に対する影響について示す。 図4に保存温度16℃、18℃、20℃、22℃の細胞増殖率に対する影響について示す。縦軸は培養前の細胞数を1としたときの倍率を示す。 図5に保存前に末梢血単核球分離を行ったサンプルに対する保存温度5℃、10℃、15℃、20℃における回収細胞数を示す。 図6に保存前に末梢血単核球分離を行ったサンプルに対する保存温度5℃、10℃、15℃、20℃における細胞増殖率を示す。縦軸は培養前の細胞数を1としたときの倍率を示す。 以下、本発明の実施形態について説明する。 癌及び/又は感染症等の患者から血液を採取する。採取方法は特に限定されないが、通常使用される採血管で良い。 ここで末梢血単核球分離を行っても良い。末梢血単核球分離を行う方法としては一般的に有核細胞を赤血球から分離するいかなる方法を用いることもできる。例えばフィコールパック(Ficoll−Paque)密度勾配を利用する方法等が一般的に使用される。 末梢血単核球を分離しておくことにより、先に述べた保存温度範囲が5〜22℃に広がる。分離した末梢血単核球は細胞と等張である担体であればいずれの担体に懸濁しても良いが、自己血漿に懸濁することが好ましい。 次いで、保冷箱に16〜22℃が担保できるよう保冷剤と共に血液の入った採血管を入れ、保存及び/又は輸送する。 その後、血液を分離し(予め、末梢血単核球を分離している場合は、この操作は不要)リンパ球を培養する。培養方法は特に限定されないが、通常当該分野で汎用されている培養方法であればよく、活性化自己リンパ球療法に用いる場合、とりわけ、抗CD3抗体及びIL−2を用いた方法が好ましい。 抗CD3抗体は培地中に添加しても、培養容器に固相化してもよいが、抗CD3抗体を固相化したフラスコ等の培養容器にリンパ球を播種することが好ましい。IL−2の濃度は培地中に100〜2000IU/mLの濃度となるように添加することが好ましい。 培養は、34〜38℃、好ましくは37℃で、2〜10%、好ましくは5%のCO2条件下で行い、培養期間は1日〜20日、特に1〜2週間程度が好ましい。 使用できる培地は特に限定されないが、AIM−V培地(インビトロジェン)、RPMI−1640培地(インビトロジェン)、ダルベッコ改変イーグル培地(インビトロジェン)、イスコフ培地(インビトロジェン)、KBM培地(コージンバイオ)、ALyS培地(細胞科学研究所)等細胞培養に使用されている市販の培地を使用することができる。また、必要に応じて5〜20%の牛血清、牛胎児血清、ヒト血清、ヒト血漿等を添加することができる。 培養容器は特に限定されるものではなく、通常当該分野で使用される培養用プレート、シャーレ、フラスコ、バッグ等を利用することができる。各々の細胞群を播種する濃度は実施する状況に応じて自由に設定することができる。 このように採取した血液から分離・培養後ハーベストされたリンパ球を、通常使用される担体を用いて、注射剤として調製する。用いられる担体としては特に限定されないが、例えば、点滴剤として調製する場合、生理食塩水、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)等の等張化液が挙げられる。なお、等張化液に血清成分例えばアルブミン等を添加してもよい。 次いで、保冷箱に0〜6℃が担保できるよう保冷剤と共に点滴剤等の注射剤を入れ、保存及び/又は輸送する。 この状態で保存したリンパ球は高い生細胞率及びIFN−γ産生細胞率を維持しており、免疫細胞療法に用いる注射剤として有用である。とりわけ、癌及び/又は感染症に対する免疫細胞療法に用いる注射剤として有用である。 本発明では、上記した通り、採取した血液を16〜22℃で保存及び/又は輸送することにより、採取した血液からの末梢血単核球の分離性が良く、かつ増殖性が高い状態で維持することができる。一方、採取した血液から予め末梢血単核球を分離すると、増殖性が高い状態で維持しながら保存温度範囲が5〜22℃に広がる。 このような増殖性が高い状態で維持される末梢血単核球を用い、培養して得られたリンパ球を0〜6℃で保存及び/又は輸送する。これによって、増殖性が高い状態で維持されたまま、高い生細胞率及びIFN−γ産生細胞率を維持するリンパ球を得ることができる。従って、リンパ球培養において、培養前の試料血液と培養後に得られるリンパ球に異なる取扱いを課すことによって優れた効果があり、更に、これらの取扱いの組み合わせによってより優れた効果をあげることができる。 なお、ここで用いられる培養方法は、上記した条件のみならず、リンパ球培養で通常知られた条件で培養すれば良い。 以上、リンパ球のLAK細胞培養の場合について詳説したが、他の白血球についても、通常、当該分野で知られている方法で培養すれば良い。 以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。ただし、本発明がこれに限定されるものでないことはいうまでもない。 実施例1<回収細胞数、細胞増殖率に対する保存温度の影響> 健常人ドナーより末梢血7.5mlを真空採血管(バキュテイナCPT:ベクトン・ディッキンソン)に採血した。 真空採血管に入った血液を各温度にて30時間保存した。 その後、1時間室温に放置し、遠心分離(1710×g、20min.)によりヒト末梢血単核球を分離した。 回収された細胞数をフローサイトメーター(Cytomics FC500:ベックマンコールター)を用いて測定した。 上記の末梢血単核球を抗CD3抗体(オルソクローン:ヤンセンファーマ)固相化フラスコ(住友ベークライト)中にて培地(KBM400:コージンバイオ)を用い、IL−2が280IU/mLとなるように添加し培養(37℃、CO2:5%)を行った。 培養7日後のLAK細胞数を血球計算盤にて測定した。1)保存温度2℃、6℃、10℃、14℃、18℃、25℃の影響 図1aに保存温度2℃、6℃、10℃、14℃、18℃、25℃で30時間保存した末梢血から末梢血単核球画分に回収されたT細胞数を、図1bに末梢血単核球画分に混入した赤血球数をそれぞれ示した。 保存温度2℃、6℃、25℃では回収T細胞数は多かったが、赤血球の混入率が高い結果であった。赤血球の混入を少なくT細胞を回収するには10℃〜18℃程度での保存が適していることが明らかとなった。 図2に保存温度2℃、6℃、10℃、14℃、18℃、25℃で30時間保存した末梢血から回収した末梢血単核球より増殖させたLAK細胞の増殖率を示した。 7日間の培養によってLAK細胞は保存温度18℃が50倍、14℃が34倍、他は20倍程度となった。保存血液を用いてLAK細胞を誘導する場合、保存温度18℃付近が適していることが明らかとなった。2)保存温度16℃、18℃、20℃、22℃、の影響 図3に保存温度16℃、18℃、20℃、22℃で30時間保存した末梢血から末梢血単核球画分に回収されたT細胞数を示した。 回収細胞数は保存温度20℃が多く、赤血球の混入については各条件ともに少ないことが明らかとなった。 図4に保存温度16℃、18℃、20℃、22℃で30時間保存した末梢血から回収した末梢血単核球より増殖させたLAK細胞の増殖率を示した。 いずれの条件においても培養7日後のLAK細胞増殖率に大きな差はないことが明らかとなった。 このように、末梢血単核球の分離・回収性及びLAK細胞の増殖率を考慮すると、保存血液を用いてLAK細胞を誘導する場合、16℃〜22℃の温度域でのリンパ球培養用血液の保存が最も効果的であることが明らかとなった。 実施例2<保存前に末梢血単核球分離を行った場合の回収細胞数、細胞増殖率に対する保存温度の影響> 健常人ドナーより末梢血7.5mlを真空採血管(バキュテイナCPT:ベクトン・ディッキンソン)に採血した。 その後、遠心分離(1710×g、20min.)によりヒト末梢血単核球を分離した。 末梢血単核球を自己血漿に浮遊させた状態で各温度にて30時間保存した。 回収された細胞数をフローサイトメーター(Cytomics FC500:ベックマンコールター)を用いて測定した。 上記の末梢血単核球を抗CD3抗体(オルソクローン:ヤンセンファーマ)固相化フラスコ(住友ベークライト)中にて培地(KBM400:コージンバイオ)を用い、IL−2が280IU/mLとなるように添加し培養(37℃、CO2:5%)を行った。 培養8日後の細胞(LAK細胞)数を血球計算盤にて測定した。 図5に保存前に末梢血単核球分離を行い、保存温度5℃、10℃、15℃、20℃で30時間保存したサンプルから回収されたT細胞数を示した。 保存前に末梢血単核球分離を行ったサンプルにおける回収T細胞数は、5〜20℃で保存温度の依存性が低いことが明らかとなった。 図6に保存前に末梢血単核球分離を行い保存温度5℃、10℃、15℃、20℃で30時間保存したサンプルより増殖させたLAK細胞の増殖率を示した。 保存前に末梢血単核球分離を行ったサンプルにおけるLAK細胞増殖性は5〜20℃で保存温度の依存性が低いことが明らかとなった。 このように、保存前に末梢血単核球を分離しておくと、保存に適当な温度域が5〜22℃に広がることが明らかとなった。 以上説明したように、本発明方法は、血液から容易に白血球を分離することができ、かつ、高い増殖能を維持したまま保存及び/又は輸送するための方法を提供するものであり、免疫細胞療法におけるリンパ球培養用血液の保存及び/又は輸送方法として優れた効果を有するものである。また、これらのリンパ球培養用血液から分離された白血球を培養することにより、高い増殖が期待できる。 白血球培養用血液を16〜22℃で保存することを特徴とする白血球培養用血液の保存方法。 前記白血球培養用血液が、癌及び/又は感染症患者由来の血液であることを特徴とする請求項1記載の白血球培養用血液の保存方法。 前記白血球培養用血液が、リンパ球培養用血液であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の白血球培養用血液の保存方法。 白血球培養用血液を16〜22℃で輸送することを特徴とする白血球培養用血液の輸送方法。 前記白血球培養用血液が、癌及び/又は感染症患者由来の血液であることを特徴とする請求項4記載の白血球培養用血液の輸送方法。 前記白血球培養用血液が、リンパ球培養用血液であることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の白血球培養用血液の輸送方法。 白血球培養用血液に対し末梢血単核球分離を行い、分離した末梢血単核球を5〜22℃で保存することを特徴とする白血球培養用末梢血単核球の保存方法。 前記白血球培養用血液が、癌及び/又は感染症患者由来の血液であることを特徴とする請求項7記載の白血球培養用末梢血単核球の保存方法。 前記白血球培養用血液が、リンパ球培養用血液であることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の白血球培養用末梢血単核球の保存方法。 白血球培養用血液に対し末梢血単核球分離を行い、分離した末梢血単核球を5〜22℃で輸送することを特徴とする白血球培養用末梢血単核球の輸送方法。 前記白血球培養用血液が、癌及び/又は感染症患者由来の血液であることを特徴とする請求項10記載の白血球培養用末梢血単核球の輸送方法。 前記白血球培養用血液が、リンパ球培養用血液であることを特徴とする請求項10又は請求項11記載の白血球培養用末梢血単核球の輸送方法。 白血球培養において、使用する末梢血単核球が、16〜22℃で保存及び/又は輸送された白血球培養用血液から分離された末梢血単核球であるか、若しくは白血球培養用血液から末梢血単核球分離した後、5〜22℃で保存及び/又は輸送された末梢血単核球であることを特徴とする白血球培養方法。 白血球培養において、16〜22℃で保存及び/又は輸送された白血球培養用血液から分離された末梢血単核球、又は白血球培養用血液から予め末梢血単核球を分離した後5〜22℃で保存及び/又は輸送された末梢血単核球を抗CD3抗体及び100〜2000IU/mLのIL−2存在下に、34〜38℃で2〜10%のCO2条件下で1〜20日培養することを特徴とする請求項13記載の白血球培養方法。 前記末梢血単核球を用いてリンパ球培養を行った後、得られたリンパ球を0〜6℃で保存及び/又は輸送することを特徴とする請求項13又は請求項14に記載の白血球培養方法。 前記白血球培養用血液が、癌及び/又は感染症患者由来の血液であることを特徴とする請求項13〜請求項15いずれかの項記載の白血球培養方法。 前記白血球が、リンパ球であることを特徴とする請求項13〜請求項16いずれかの項記載の白血球培養方法。 本発明方法は、患者から採取した血液より容易に白血球を分離することができ、かつ、高い増殖能を維持したまま保存及び/又は輸送するための方法を提供するものであり、免疫細胞療法における白血球培養用血液の保存及び/又は輸送方法として優れた効果を有する。また、上記方法で保存及び/又は輸送された白血球を用いた培養方法を提供する。本発明によれば、白血球培養用血液を16〜22℃で保存することにより、採血後、10時間以上、とりわけ、30時間以上経過しても末梢血単核球の分離性が良く、かつ、高い増殖能を維持することが可能となる。また、保存前に末梢血単核球を分離した場合には保存及び/または輸送に適当な温度域が5〜22℃となる。