タイトル: | 特許公報(B2)_BCGワクチンとその利用 |
出願番号: | 2004505083 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | A61K 39/00,A61K 38/00,A61P 37/02 |
本多 三男 松尾 和浩 泉 泰之 デュアンタノーム プロンカットキャウ クロアン バラチャンドラ ピライパン プタワタナ ロンプーン ステーン ノッポン シチソンブット JP 4654026 特許公報(B2) 20101224 2004505083 20021120 BCGワクチンとその利用 独立行政法人科学技術振興機構 503360115 国立感染症研究所長 591222245 タイ国 ミニストリー オブ パブリック ヘルス、デパートメント オブ メディカル サイエンシス 504434970 Department of Medical Sciences, Ministry of Public Health, Thailand 西澤 利夫 100093230 本多 三男 松尾 和浩 泉 泰之 デュアンタノーム プロンカットキャウ クロアン バラチャンドラ ピライパン プタワタナ ロンプーン ステーン ノッポン シチソンブット JP 2002145132 20020520 20110316 A61K 39/00 20060101AFI20110224BHJP A61K 38/00 20060101ALI20110224BHJP A61P 37/02 20060101ALI20110224BHJP JPA61K39/00 HA61K37/02A61P37/02 A61K 39/00 A61K 38/00 CA/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN) 国際公開第98/056919(WO,A1) 国際公開第01/021201(WO,A1) 国際公開第02/024224(WO,A1) 本多三男 他,リコンビナントHIVワクチンのプレクリニカルトライアル ,日本熱帯医学会雑誌,2001年,Vol.29,p.144 YASUTOMI,Y.,J.VIROL.,1995年,V69 N4,P2279-2284 YASUTOMI,Y.,VACCINES 94:MOD.APPROACHES NEW VACCINES INCL.PREV.AIDS,1994年,P211-215 本田 三男,エイズ医薬品開発研究平成12年度 国際研究グランと事業研究報告,日本,2001年,P60-65 中里見 哲也,医学のあゆみ,日本,1996年,P192-195 LAGRANDERIE,M.,J.VIROL.,1997年,V71 N3,P2303-2309 2 JP2002012125 20021120 WO2003097087 20031127 10 20051110 福井 悟 技術分野この出願の発明は、BCGワクチンとその利用に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、各種感染症や癌等の予防や治療のための免疫誘導における初回抗原刺激に使用する組換えBCGワクチンと、このBCGワクチンを用いたヒトまたは動物の免疫誘導方法に関するものである。背景技術牛型結核菌弱毒BCG株(Mycobacterium bovis BCG。以下「BCG」と記載する)は、その安全性から、最も一般的な生バクテリアワクチンとして知られている。一方、この十数年来の遺伝子組換え技術の開発、向上に伴い、ウイルスや細菌などの微生物に外来性の抗原性タンパク質を発現させるように改変して、様々な感染症や癌の予防および治療に対するワクチンベクターとして応用しようという研究が盛んに行われて来ている。BCGについても、例えばヒト免疫不全ウイルス(HIV)やサル免疫免疫不全ウイルス(SIV)を標的とする組換えBCGワクチンが報告されている(J.Immunol.164:4968−4978,2000;J.Virool.71:2303−2309,1997;Infect.Immun.57:283−288,1989)。そして、BCGにHIV遺伝子を発現させたワクチンは長期に渡って(少なくとも2年間は)免疫の誘導が可能となるが、このような長期間の免疫誘導能は他のDNAワクチンではみられない優れた特徴である。しかしながら、従来の組換えBCGワクチンの場合には、標的となる感染症や癌等に対する免疫誘導能の点においては必ずしも十分なものではなかった。例えば、HIV−1を標的とする組換えBCGワクチンを用いてモルモットに免疫誘導を行った場合には、通常のBCGワクチンのヒトへの使用量(0.05−0.1mg)の50〜100倍の量を投与する必要がある(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.92:10698−10697,1995)。またサルのモデルを用いた試験では組換えBCG単独の投与では病原性ウイルスの感染防御について好ましい結果は得られていない。組換えBCGワクチンは、免疫の持続性およびその安全性と供給が容易であるという点において優れたワクチン候補であり、その有効利用は医療分野において不可欠の課題である。この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであって、組換えBCGワクチンの有効利用のための新しい手段を提供することを課題としている。発明の開示この出願は、前記の課題を解決するための第1の発明として、外来性の抗原性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを保有する発現ベクターによって形質転換された組換えBCGワクチンであって、複数回の抗原刺激による免疫誘導において初回抗原刺激用として使用されることを特徴とするBCGワクチンを提供する。またこの出願は、第2の発明として、外来性の抗原性タンパク質を複数回刺激する免疫誘導方法であって、前記第1発明のBCGワクチンによって初回抗原刺激を行い、同一の抗原性タンパク質を発現する非BCGワクチンによって1回以上の追加抗原刺激を行うことを特徴とする方法を提供する。この第2発明の方法においては、追加抗原刺激用のワクチンが、組換えワクシニアウイルスワクチン、例えば組換えDIsワクチンであることを好ましい態様としている。さらに、前記第1発明および第2発明においては、抗原性タンパク質が免疫不全ウイルス由来であること、さらに詳しくは、免疫不全ウイルスの抗原性タンパク質がHIV遺伝子産物、例えばGagであることをそれぞれ好ましい態様としている。すなわち、この発明の方法に従えば、例えば組換えワクシニアウイルス(例えば組換えDIs−gagワクチン)の単独投与では得られなウイルスの血中への流出をほぼ完全に防止することができ、またCD4細胞の減少も抑制することが可能となる。これによって、少なくとも病原性ウイルスの体内での蔓延を抑制し、感染性疾患の進行を防止することが可能となる。発明を実施するための最良の形態第1発明は、外来性の抗原性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを保有する発現ベクターによって形質転換された組換えBCGワクチンである。そしてこの組換えBCGワクチンは、複数回の抗原刺激による免疫誘導において、その使用が初回抗原刺激用として使用されることを特徴とする。すなわち、この出願の発明者らは、単独使用では十分な免疫誘導能を持たない組換えBCGワクチンであっても、初回抗原刺激(プライミング)として使用することによって、その後の追加抗原刺激(ブースティング)による特異的免疫誘導を強化することを見出してこの発明を完成させた。BCG株は、結核の予防接種等に使用されている公知のものを対象とすることができる。発現ベクターは、従来の組換えBCGワクチンの作成に使用されているような、BCG用ベクター(例えばプラスミドpSO246等)を使用することができる。このベクターのクローニングサイトに、外来性(すなわち、BCG以外)の任意の抗原性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを挿入することによって発現ベクターを構築することができる。なお、以下の記載では、外来性の抗原性タンパク質を「外来ポリペプチド」、これをコードするポリヌクレオチドを「外来ポリヌクレオチド」と記載することがある。また、外来ポリヌクレオチドには、BCG株由来の任意のプロモーターおよびターミネーター配列(例えばBCG株由来のヒートショックタンパク質Hspのプロモーターおよびターミネーター配列)等を連結することによって、外来ポリペプチドを良好に発現させるようにする。外来ポリヌクレオチドは、BCG株以外の抗原性タンパク質をコードするポリヌクレオチド(例えば、cDNA断片)であり、外来ポリペプチドは生体内で抗原抗体反応を惹起するものであれば如何なるものであってもよい。具体的にはヒト後天性免疫不全症候群(AIDS)の原因ウイルスであるヒト免疫不全ウイルス(HIV)のgag前駆体p55またはp24タンパク質、envタンパク質gp120またはgp160、po1前駆体タンパク質、nefタンパク質、tatタンパク質等を対象とすることができる。また、サル免疫不全ウイルス(SIV)由来の同様の抗原性ポリペプチドを使用することもできる。あるいは、その他の病原体(他の病原性ウイルスや細菌)、もしくは癌細胞の抗原タンパク質をコードするポリヌクレオチド等を用いることもできる。外来ポリヌクレオチドの取得方法としては、外来ポリペプチドをコードするゲノム遺伝子またはそのcDNAがクローン化されたプラスミドからその実質的な配列であるポリヌクレオチドを適当な制限酵素で切り出すか、適当な配列のプライマーを用いたpolymerase chain reaction(PCR)により増幅すればよい。クローン化されていない場合は、その遺伝子を持つ細菌、動物のゲノムDNAを、ウイルスの場合はウイルスが感染した動物細胞由来のDNAまたはRNAを鋳型として、上記PCR法によりDNA断片を増幅することにより得ることができる。このようにして構築した発現ベクターを、塩化カルシウム法や電気穿孔法等の公知に方法でBCG株に導入し、形質転換菌の外来ポリペプチドの発現をウエスタンブロットや公知の免疫測定法(例えばELISA法等)によって確認することによって、この発明の組換えBCGを作成することができる。このようにして作成した組換えBCGを、通常のBCGワクチンと同様の液状担体に懸濁するすることのよって、組換えBCGワクチンを作成することができ、このワクチンは、実際には第2発明の免疫誘導方法に使用することができる。第2発明の方法は、前記第1発明のBCGワクチンによって初回抗原刺激を行い、同一の抗原性タンパク質を発現する非BCGワクチンによって1回以上の追加抗原刺激を行うことを特徴としている。追加抗原刺激用のワクチン(ブースターワクチン)は、組換えワクチンに使用されている公知のウイルスや細菌(例えばポリオウイルス、インフルエンザウイルス、ライノウイルス、水痘ウイルス、ワクシニアウイルス、サルモネラ菌、リステリア菌等)を、第1発明の組換えBCGワクチン(プライムワクチン)と同一の外来ポリヌクレオチドによって形質転換することによって作成することができる。この発明の方法においては、この出願の発明者らが先に開発した組換えワクシニアウイルスDIsワクチン(特開2002−017370号公報)を好ましいブースターワクチンとしている。プライムワクチンとブースターワクチンの投与は、注射または経口投与等の公知の方法によって行うことができる。投与量およびスケジュールは、被検疫個体の種類(ヒトまたは動物)、体重、誘導する免疫の種類等によって異なるが、例えば、プライムワクチンを0.01〜10mg、ブースターワクチンを105〜1010PFU程度とすることができる。また、ワクチン接種の間隔は、3〜12ヶ月程度とすることができる。以下、実施例を示してこの出願の発明についてさらに詳細かつ具体的に説明するが、この出願の発明は以下の例によって限定されるものではない。実施例実施例1組換えBCGの作成SIVのgag遺伝子をプラスミドpNL432(J.Virol.59:284−291,1986)から単離し、この遺伝子DNAの前後にBCG株由来のhsp60プロモーターおよびターミネーター配列をそれぞれ連結し、これを大腸菌−BCG株シャトルベクターpSO246(FEMS Microbiol.Lett.135:237−243,1996)のマルチクローニングサイトに挿入して発現ベクターpSO−SIVgagを構築した(図1)。この発現ベクターを、文献(Pro.Natl.Acad.Sci.USA.85:6987−6991,1988)の記載に従い、Gene−pulser(Bio−Rad社)を用いてBCG東京株に導入し、20μg/mlのカナマイシン含有のMiddlebrook 7H10寒天培地(Difco社)上で形質転換菌を選択し、pSO−SIVgagを保有する組換えBCG株(rBCG−SIVgag)を作成した。ウェスタンブロッティングによってSIV gagタンパク質の産生を確認した結果、図2に示したように、rBCG−SIVgagの抽出物において55kDaタンパク質が検出された。一方、コントロールのrBCG−pSO246ではGagタンパク質は検出されなかった。またSIV Gagタンパク質の濃度は、rBCG−SIVgag1mg当たり45±12ngであり、この産生レベルは少なくとも450回のin vitro継代の間維持されていた。実施例2免疫誘導実施例1で作成した組換えBCG株(rBCG−SIVgag)、および組換えワクシニアDIs(rDIs−SIVgag)を用いてカニクイサルに免疫誘導を行った。なお、rDIs−SIVgagは、特開2002−017370号公報の実施例1におけるHIV−1gagの代わりにSIVgag遺伝子を用いて、前記公報記載と同様の方法により作製した。カニクイサル14匹を以下の5群に分け、初回抗原刺激から0、47、54週後の時点で免疫(ブースティング)した。第1群(4匹):コントロール(1匹はナイーブサル、3匹はrBCG−pSO246(10mg)の皮内接種1回とrDIs−LacZ(106PFU)の静脈接種を2回)第2群(2匹):rBCG−SIVgag(10mg)の皮内接種1回第3群(2匹):rDIs−SIVgag(106PFU)の静脈接種2回第4群(3匹):rDIs−SIVgag(106PFU)の静脈接種2回+rBCG−SIVgag(10mg)の皮内接種1回第5群(3匹):rBCG−SIVgag(10mg)の皮内接種1回+rDIs−SIVgag(106PFU)の静脈接種2回次いで、2回目のブースター免疫から10週間後に、病原性ウイルス(SHIV−KS661:2000TCID50)を粘膜感染させ(チャレンジ)、経時的に血中のウイルスRNAコピー数およびCD4細胞数を計測した。コントロール群のサルにSHIV−KS661を感染させると、図3に示したように、CD4は約2週間後に1桁から2桁に減少し、それに反してウイルスRNAの血中コピー数は108−9レベルに増加し、速やかにセットポイントに達し、105−6レベルを推移した。また、rBCG−SIVgag単独(第2群:図4)、およびrDIs−SIVgag単独(第3群:図5)の場合も、CD4およびウイルスRNA数の経時的変化はコントロールと同様であった。さらに、rDIs−SIVgag(プライミング)+rBCG−SIVgag(ブースティング)を行ったサル(第4群)の場合もコントロールや単独免疫と同様の経時的変化を示した。これに対して、第5群(rBCG−SIVgag+rDIs−SIVgag)のサルの場合には、図7に示したように、ウイルスRNAコピー数は顕著に減少し、強いGag特異的免疫が誘導された。また、CD4細胞の減少も有意に抑制された。以上の結果から、組換えBCGワクチン(rBCG−SIVgag)でプライミングを行い、組換えDIsワクチン(rDIs−SIVgag)でブースティングを行うことによって、強い特異的免疫が誘導されることが確認された。実施例3BCGの既往症反応の制御この発明の免疫誘導方法におけるBCG既往症反応の影響を検討した。すなわち、ヒトでの実際の投与の影響を想定して約2年前にBCG東京株(0.1mg)をカニクイサルに接種し、2年後でもDTHが明らかに誘導されていることを確認した後、以下の3群のサルにワクチン接種を行った。第1群(3匹):rBCG−pSO246(80mg)の経口接種2回+rDIs−LacZ(106PFU)の静脈接種を2回)第2群(2匹):rBCG−SIVgag(80mg)の経口接種2回+rDIs−SIVgag(106PFU)の静脈接種2回第3群(2匹):rBCG−SIVgag(10mg)の静脈接種1回+rDIs−SIVgag(10mg)の静脈接種1回なお、2回のプライミングは−48週および0週時点で、2回のブースティングは27週および57週後の時点で行った。また、第3群は、0週時点でプライミング、57週時点でブースティングを行った。最後のワクチン接種から約3か月後に病原性ウイルス(SHIV−C2/120TCID50)をチャレンジし、CD4細胞数およびウイルスRNAコピー数を経時的に計測した。結果は図8−10に示したとおりである。rBCG−SIVgagプライミング(静脈)+rBCG−SIVgagブースティング(静脈)(第3群)のウイルスRNA数およびCD4数の経時的変化(図10)はコントロール(第1群)と同様であった。これに対して、rBCG−SIVgagプライミング(経口)+rBCG−SIVgagブースティング(静脈)(第2群)では、血中ウイルス量の有意な減少と、CD4細胞の減少抑制が観察された。以上の結果から、rBCG−SIVgagを経口接種によってプライミングを行い、rBCG−SIVgagを静脈接種によってブースティングすることによって、免疫誘導のみならず、防御免疫においても既往症反応の影響を除外することが可能であることが確認された。産業上の利用可能性以上詳しく説明したとおり、この出願の発明によって、組換えBCGワクチンを用いた効果的な免疫誘導が可能となり、様々な感染症や癌等に対して、有効な予防が実現される。【図面の簡単な説明】図1は、実施例1における組換えBCG株(rBCG−SIVgag)の作成に使用した発現ベクターpSO−SIVgagの構成を例示した模式図である。図2は、rBCG−SIVgagのGagタンパク質産生量を測定したウェスタンブロット分析の結果である。図3は、コントロールのサルに病原性ウイルスを感染させた場合の血中ウイルスRNAコピー数の経時的変化(左図)およびCD4細胞数の経時的変化(右図)である。図4は、rBCG−SIVgag単独をワクチン接種したサルにおける病原性ウイルス感染後の血中ウイルスRNAコピー数の経時的変化(左図)およびCD4細胞数の経時的変化(右図)である。図5は、rDIs−SIVgag単独をワクチン接種したサルにおける病原性ウイルス感染後の血中ウイルスRNAコピー数の経時的変化(左図)およびCD4細胞数の経時的変化(右図)である。図6は、rDIs−SIVgag+rBCG−SIVgagをワクチン接種したサルにおける病原性ウイルス感染後の血中ウイルスRNAコピー数の経時的変化(左図)およびCD4細胞数の経時的変化(右図)である。図7はrBCG−SIVgag+rDIs−SIVgagをワクチン接種したサルにおける病原性ウイルス感染後の血中ウイルスRNAコピー数の経時的変化である。図7/1はrBCG−SIVgag+rDIs−SIVgagをワクチン接種したサルにおける病原性ウイルス感染後のCD4細胞数の経時的変化である。図8はBCG既往反応を有するサルにコントロールワクチン(ベクター)を接種した場合の、病原性ウイルス感染後の血中ウイルスRNAコピー数の経時的変化である。図8/1はBCG既往反応を有するサルにコントロールワクチン(ベクター)を接種した場合の、病原性ウイルス感染後のCD4細胞数の経時的変化である。図9はBCG既往反応を有するサルにrBCG−SIVgag(経口)+rDIs−SIVgag(静脈)のワクチン接種をした場合の、病原性ウイルス感染後の血中ウイルスRNAコピー数の経時的変化である。図9/1はBCG既往反応を有するサルにrBCG−SIVgag(経口)+rDIs−SIVgag(静脈)のワクチン接種をした場合の、病原性ウイルス感染後CD4細胞数の経時的変化である。図10はBCG既往反応を有するサルにrBCG−SIVgag(静脈)+rDIs−SIVgag(静脈)のワクチン接種をした場合の、病原性ウイルス感染後の血中ウイルスRNAコピー数の経時的変化である。図10/1はBCG既往反応を有するサルにrBCG−SIVgag(静脈)+rDIs−SIVgag(静脈)のワクチン接種をした場合の、病原性ウイルス感染後CD4細胞数の経時的変化である。 複数回の抗原刺激による免疫誘導に用いるワクチンセットであって、初回抗原刺激用の組換えBCGワクチンと、追加抗原刺激用の組換えワクシニアウイルスDIs株ワクチンとからなり、両ワクチンは免疫不全ウイルスの抗原性タンパク質をコードするポリヌクレオチドを保有する発現ベクターによって形質転換されているワクチンセット。 免疫不全ウイルスの抗原性タンパク質がHIV遺伝子産物である請求項1のワクチンセット。