タイトル: | 公開特許公報(A)_ヨーネ菌検出用オリゴヌクレオチドおよびそれを用いた検出法 |
出願番号: | 2004204278 |
年次: | 2006 |
IPC分類: | C12N 15/09,C12Q 1/68 |
杉田 哲佳 JP 2006025606 公開特許公報(A) 20060202 2004204278 20040712 ヨーネ菌検出用オリゴヌクレオチドおよびそれを用いた検出法 株式会社島津製作所 000001993 喜多 俊文 100098671 江口 裕之 100102037 杉田 哲佳 C12N 15/09 20060101AFI20060106BHJP C12Q 1/68 20060101ALI20060106BHJP JPC12N15/00 AC12Q1/68 A 2 OL 10 4B024 4B063 4B024AA10 4B024AA13 4B024CA01 4B024HA12 4B063QA19 4B063QQ03 4B063QQ06 4B063QQ42 4B063QR08 4B063QR32 4B063QR42 4B063QR55 4B063QR62 4B063QS25 4B063QS34 4B063QX02 本発明は、ヨーネ菌の遺伝子増幅法を用いた検出に関するものである。 ヨーネ病は、ヨーネ菌の経口感染によって起こる、牛、水牛、鹿、緬羊、山羊などの反芻獣の伝染性慢性肉芽種性腸炎であり、その患畜は難治性の慢性下痢と重度の痩削の後に大部分は衰弱死する。ワクチンによる予防および抗生物質による治療は困難であり、伝播防止のためには感染牛の早期発見が最も有効とされている。1997年4月の家畜伝染病予防法の改正に伴い、ヨーネ病は撲滅対象疾病の一つに指定され、98年以降、牛、水牛、鹿、緬羊、山羊を対象に5年ごとのヨーネ病検査が義務付けられている。 現在、ヨーネ病の検査方法にはELISA法、ヨーニン反応、分離培養法、PCR法がある。1)分離培養法 : ヨーネ病の主要な感染源である糞便中への排菌は発病前から見られ、また排菌は血清反応陽転に先行することから、糞便培養法は現在最も有効で信頼のおける診断法となっている。糞便培養検査では、ヨーネ病が疑われた家畜糞便を試料としてマイコバクチン添加ハロルド培地で培養を行うが、ヨーネ菌は抗酸菌の中でも最も遅育菌に属するため、培養の検査結果が出るまでに最低6週〜15週を要する。また、選択培地を用いているが、稀に偽陽性となる事がある。2)ELISA法 : 市販されている診断用キット (ヨーネライザ、共立製薬社製) は農林水産省 家畜衛生試験場 (現・独立行政法人 農業・生物系特定産業技術研究機構 動物衛生研究所) で製造配布されていた原法を簡便化したもので、マイクロプレートにヨーネ菌抗原を吸着固定させ、また抗体検出系を一段階としたことから検査所要時間が1日以内で判定可能となっている。しかし、病巣の進行度、病巣中のヨーネ菌量 (糞便中の菌量) とELISA陽性率との間には関連がある事から、排菌量が少ない牛でのELISA陽性率が低く、清浄化プログラムでは培養法との併用が奨められている。さらに公定法である培養法が糞便を試料としているのに対し、ELISA法では血清を試料としている事から、培養法と結果が一致しない事例が少なくない。3)ヨーニン反応 : 結核菌のツベルクリン反応と同様に、ヨーニン (Mycobacterium aviumの培養ろ液を濃縮して調整した皮内反応用抗原) を皮内に注射後48時間〜72時間の間における腫脹の差を測定して判定する。ヨーニン反応では、感染後約三ヶ月から陽性を示すが、排菌量が少ない個体では陽転しないことが多く、ELISA法で抗体陽性でありながら、ヨーニン反応は陰性という事例も少なくない。4)PCR診断法 :ヨーネ病は不顕性感染の時期が長く、またヨーネ菌の発育に時間がかかるため、早期診断・早期摘発は困難であったが、検出感度を落とさずに迅速に罹患牛を診断する方法としてPCR診断法が報告されている。主にヨーネ菌に特異的な挿入配列 IS900を増幅して検出する方法で、Colinsらが最初に報告(非特許文献1参照) し、その後、三木らがそのうちの一部について改良したプライマーを用いたNested PCR法を報告している(非特許文献2参照)。ザ ベタリナリー レコード (The Veterinary Records) 1993. 113; 599-600,臨床獣医 1996. 14. 28-34 最近、PCR診断法は迅速・確実な診断法として広く認められるようになってきたが、ヨーネ菌検出のための標的としているIS900挿入配列に95%の相同性を持ち、従来のプライマーに誤反応するヨーネ菌とは別種のマイコバクテリウム2333株(Mycobacterium sp. strain 2333)の存在がEnglundらにより報告されている(非特許文献3参照)。エフイーエムエス マイクロバイオロジー レターズ(Federation of European Microbiological Societies Microbiology Letters) 2002. 209; 267-271 すなわち、本発明は、ヨーネ菌挿入配列IS900上の特異的塩基配列を検出するためのオリゴヌクレオチドと、該オリゴヌクレオチドをプライマーとして用いた遺伝子増幅によるヨーネ菌の簡便、迅速でかつ高精度な検出法を提供することを目的とする。 本発明には以下の発明が含まれる。ヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis ) に含まれる挿入配列IS900をコードするヌクレオチド配列を標的とし、そのヌクレオチド配列と相補的であるオリゴヌクレオチドであって、そのオリゴヌクレオチドが以下の配列群の連続した少なくとも15塩基以上を含むオリゴヌクレオチド(5') -GGGCAGCGGCTGCTTTATA− (3') ・・・ (a:配列番号1) (5') -GAGTTTGGTAGCCAGTAAGCAGGAT− (3') ・・・ (b:配列番号2) または対応する相補的配列からなることを特徴とする核酸配列増幅のためのオリゴヌクレオチド。 また本発明は、配列番号1もしくは2に記載されたオリゴヌクレオチドの配列、または該オリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチドのうち、少なくとも1つを有するオリゴヌクレオチドの配列を鎖長伸長反応のプライマーとして機能させ、標的ヌクレオチド配列を選択的に増幅させることを特徴とする方法であって、 (a)検体中の1本鎖状態の標的ヌクレオチドにプライマーをハイブリダイズさせ、4種のヌクレオチドの重合反応により鎖長伸長反応を行わせ、(b)得られた2本鎖の標的ヌクレオチド配列を1本鎖に分離した場合、その相補鎖は他方のプライマーによる鎖長反応の鋳型として機能し、(c)これら2種のプライマーによるハイブリダイゼーションと鎖長伸長反応を繰り返すことにより、特定のヌクレオチド配列が増幅され、増幅されたヌクレオチド断片を検出し、(d)その結果、前記検体中に認識されるべき配列が存在しているか否かを判定する事でヨーネ菌の検出を行うことを特徴とするヨーネ菌の検出方法。 本発明によれば、ヨーネ菌特異的挿入配列IS900を標的とし、IS900に高い相同性を持つマイコバクテリウム2333株とはハイブリダイズせず、IS900のみにハイブリダイズするプライマーを用いて遺伝子増幅反応を行い、増幅産物の検出を行うことにより、ヨーネ菌の特異性の高い、簡便かつ迅速な検出法を提供することができる。 ヨーネ菌検出用の試料としては、ヨーネ菌に感染する動物由来の臨床検査材料、例えば、牛、緬羊、山羊、水牛、鹿などの糞便、血液、組織ホモジネートなど、また、牛肉、牛乳などそれら動物に由来する食品もしくはそれら動物の生息する環境 (土・水など) およびそれらを利用した産物 (堆肥など) が挙げられるが、これら限定されるものではない。 遺伝子増幅法としては、配列番号1及び2のオリゴヌクレオチドで規定される領域を増幅出来る方法であれば特に限定されないが、PCR法(米国特許4明細書4965188号)、LCR法(Landgrenら、Science. 241; 1077-80(1988))、RNAポリメラーゼを利用した核酸増幅法や鎖置換増幅法のような遺伝子増幅法を利用することができる。中でも、とりわけPCR法は既に広く普及しており、また、本発明による検査対象がヨーネ菌であることから、実際にヨーネ菌検出をする全国の家畜保健衛生所などの公的施設において、遺伝子増幅によるヨーネ菌検出がどの施設でも同様に行われるためには、PCR法が好ましく用いられる。 PCR法は、ある特定のヌクレオチド配列領域 (本発明の場合は、ヨーネ菌の挿入配列IS900) を検出する場合、その領域の+鎖と−鎖をそれぞれ認識してハイブリダイゼーションするようなオリゴヌクレオチドを用意し、それを熱変性により1本鎖状態にした試料核酸に対し、鋳型依存性ヌクレオチド重合反応のプライマーとして機能させ、その後の重合反応の結果、生成した2本鎖核酸を再び1本鎖に分離し、再び同様な反応を起こさせる。この一連の操作を繰り返す事で、2つのプライマーに挟まれた領域を検出できるまでのコピー数に増幅することができる。 前記試料をPCR法の試料として用いるには、まずは材料中に存在する菌体から核酸成分を遊離させる操作が前処理として必要となる。しかし、プライマーがハイブリダイズできる核酸が数分子から数十分子以上存在すれば遺伝子増幅反応は進むので、反応を進行させるに十分な核酸量を含む試料液が調整できる方法であればいかなる方法も利用可能である。 PCR法の場合、プライマーが短いと、それに応じてアニール温度を下げることになり、特異性が落ちる傾向が出ると考えられ、逆にプライマーが長すぎるとプライマー同士の非特異的な反応によりターゲットの増幅量が落ち、さらに余計なアニーリングにより特異性が落ちる傾向が出ると考えられる。したがって、プライマーに十分な特異性を持たせるためには、少なくとも15塩基、より好ましくは15〜25塩基からの長さが必要で、そうすることでより選択性、検出感度および再現性を高めることができる。また、プライマーは化学合成あるいは天然のどちらでもよく、さらに、検出用として標識されていても、いなくてもよい。 プライマーにより規定されるヨーネ菌の挿入配列IS900の増幅領域は、50塩基から2000塩基、好ましくは、100塩基から1000塩基となればよい。 PCR法においてはヌクレオチド重合反応に耐熱性DNAポリメラーゼを用いているが、この酵素の起源については90〜95℃の温度である程度の時間、酵素活性を保持出来れば、どの生物種由来でもよい。この場合、熱変性は90〜97℃、プライマーをハイブリダイズさせるアニーリングは37〜70℃、重合反応は50〜75℃で、これを1サイクルとしたPCRを20から50サイクル行って、プライマーにより規定された領域のヌクレオチド配列を増幅させる。 増幅産物の検出は公知の技術が適用可能である。例えば、遺伝子増幅反応を終えた反応液をそのままアガロースゲル電気泳動にかけることで、増幅されたヌクレオチド断片の存在、およびその長さを確認できる。その結果から検体中にプライマーが認識すべき配列を持ったヌクレオチドが存在しているかどうかを判定することができる。この判定はそのまま挿入配列IS900を持つヨーネ菌の有無を判定するものとなる。 増幅されたヌクレオチド断片の検出には、その他の電気泳動法やクロマトグラフィーも有効である。また、標的配列中の一部に相補的なオリゴヌクレオチドをプローブとして機能させ、膜上、あるいはその他支持体上さらには反応液中の標的ヌクレオチド配列を選択的に検出しても良い。また、反応液中に予め二本鎖核酸の分子内に取り込まれる蛍光インターカレーターであるエチジウムブロマイドやSYBR Green 1 (Molecular Probe社製) などを添加、iCycler (BIO-RAD社製) 等の連続蛍光強度光度計を用いることで経時的に蛍光強度を観察するリアルタイムPCR法や、二本鎖遺伝子増幅産物を加熱することで一本鎖DNAに解離する温度点と蛍光強度の関係を測定する融解熱曲線測定法などを用いる事も可能である。また、別種のリアルタイムPCR法である、増幅過程中でのプローブに標識した蛍光物質間のクエンチング解除やエネルギー転移を利用する方法で実施する事も可能である。 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。[実施例1]1. プライマーの合成プライマーは、ヨーネ菌に特異的な挿入配列であるIS900およびこれに95%の類似性を示すマイコバクテリウム2333株の塩基配列に基づいて、両者の配列で異なる部分をもとにしてその塩基配列を設定した。プライマーの合成はDNA合成を専門に取り扱う機関に委託して、同機関所有のDNA合成機でホスホアミダイト法により化学合成し、逆相カラムを用いたカートリッジにより精製した。2. 高感度・高特異性プライマーの選択 標的となるIS900に対して5'上流側で6種、3'下流側で6種のプライマーを作製して、合計36通りの組合せについて、陽性対照としたヨーネ菌標準株ATCC19698からInsta Gene Matrix (Bio-Rad社製) により抽出したDNAを約100コピー (0.5pg ) 用いたPCRによりプライマー感度の評価をした。また、交差性については、マイコバクテリウム2333株より抽出したDNA (ゲノムDNA) を約100,000コピー (約0.5ng ) を使用して検討した。PCR反応液に粗精製DNA用Ampdirect (島津製作所製) 、5'側6種のうち1種および3'側6種のうち1種、dNTP (宝バイオ社製) 、Taq polymerase DNA (宝バイオ社製)を加えて使用した。反応の温度および保持時間の条件は次のとおりである。熱変性:97℃・0.5分、アニーリング:67℃・1分、重合反応:72℃・1分、熱変性からアニーリングを経て、重合反応に至る過程を1サイクル (所要時間4.5分) とし、これを45サイクル (総所要時間約3.5時間) 行った。これらの過程は、iCycler (Bio-Rad社製) に上記反応条件をプログラムして行った。 PCR法で増幅されたヌクレオチド断片を検出するため、アガロースゲル電気泳動を以下のように行った。アガロースゲルはゲル濃度2.5% (W/V) とし、臭化エチジウム (0.5 μg/ml) を含むものを用いた。泳動の条件は定電圧100V、20分で行った。操作方法ならびに他の条件は、Maniatis他著 Molecular Cloning 第2版 (1989) に記載されている技法で行った。PCR産物の他に分子量マーカーの泳動も同時に行い、相対移動度の比較によりヌクレオチド断片の長さを算出した。感度はIS900DNA-100コピーを鋳型に用いて各組合せの増幅効率の比較を行い、36通りの組み合わせのうち増幅効率の良い13通りを選択した。次に、感度と特異性を同時に比較してさらに絞り込んだ。すなわち、鋳型IS900DNA-10コピーの増幅効率とマイコバクテリウム2333株100000コピーを鋳型にした場合の交差性の有無を検討した。その結果、10コピーの増幅が十分で、マイコバクテリウム2333株との交差性が全く無い組合せは13通りのうち4通りであった。さらに、これらの中で、非特異的増幅およびプライマーダイマー形成、増幅速度の速さにより選択した結果、配列番号1及び2の組合せに絞られた。[実施例2 プライマーの特異性]ヨーネ菌類似マイコバクテリウム族菌を使用して今回開発したプライマーの特異性を従来法であるNested PCR法との検出結果の比較で示したのが表1である。ヨーネ菌標準株およびヨーネ菌類似の他のマイコバクテリウム属の菌株53種について、菌培養した後に形成されたコロニーを掻きとり、Insta Gene Matrix (Bio-Rad社製) で抽出したDNA約1,000,000コピー (約5ng) を用いて、Nested PCR法および今回開発したプライマーによるSingle PCR法で検出を試みた。PCR反応液、PCR条件およびPCR産物の電気泳動条件については実施例1に示した通りである。なお、Nested PCRでは1st PCR産物の1/50量を鋳型としてSingle PCR法と同様にPCRをおこなったものである。Nested PCR法では、ヨーネ菌標準株ATCC19698およびマイコバクテリウム2333株で陽性を示したが、今回開発したプライマーを用いたSingle PCRではヨーネ菌標準株ATCC19698のみが陽性を示した。したがって、本発明の挿入配列IS900に特異的なプライマーはヨーネ菌検出の特異性が非常に高いことが確認された。[実施例3 野外飼育牛の糞便由来DNAによるPCR法と培養検査法との比較]使用したDNA試料は、野外飼育牛の糞便から試薬ヨーネプレップ (島津製作所製) を用いて、児嶋らにより報告されたヨーネ菌DNA抽出法 (特開2004-8094、特開2004-8107) により抽出精製したもので、総計185検体を用いた。PCR反応液、PCR条件およびPCR産物の電気泳動条件については実施例1に示した通りである。これらの菌株の培養検査と遺伝子検査の結果を比較したのが表2である。培養法で陽性となった検体11例全てについて遺伝子検査法で陽性となり、両者の結果は完全に一致していた。培養陰性検体から遺伝子増幅法で陽性となる例が12認められたが、この事は遺伝子検査法が培養法よりも感度が高いことを示しているためと思われた。また、牛糞便からのDNA抽出に1時間、PCR反応時間に3時間、検出にかかる操作に30分という、試料から非常に迅速なヨーネ菌の検出が可能となった。 ヨーネ病の検査には患畜の迅速かつ確実な摘発のために遅滞のない正確な結果が要求される。本発明では、ヨーネ菌特異的挿入配列IS900を標的とし、IS900に高い相同性を持つマイコバクテリウム2333株とはハイブリダイズせず、IS900のみにハイブリダイズするプライマーを用いることにより、Single PCRによるヨーネ菌の特異性の高い検出が可能となった。その上、本発明は1回の遺伝子増幅による検出であるため、従来法であるNested PCRに比べ、突発的なDNA混入の危険性を防ぐ事ができる。また、検出感度が高いので、多量の検体を必要とせず、検体DNAの精製も簡便で済ませることが可能となった。配列番号1と、それがコードするIS900の塩基配列、およびこれに類似性をもつマイコバクテリウム2333株の塩基配列を示す。配列番号2と、それがコードするIS900の塩基配列、およびこれに類似性をもつマイコバクテリウム2333株の塩基配列を示す。ヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis ) に含まれる挿入配列IS900をコードするヌクレオチド配列を標的とし、そのヌクレオチド配列と相補的であるオリゴヌクレオチドであって、そのオリゴヌクレオチドが以下の配列群の連続した少なくとも15塩基以上を含むオリゴヌクレオチド(5') -GGGCAGCGGCTGCTTTATA− (3') ・・・ (a) (5') -GAGTTTGGTAGCCAGTAAGCAGGAT− (3') ・・・ (b) または対応する相補的配列からなることを特徴とする核酸配列増幅のためのオリゴヌクレオチド。請求項1に記載されたオリゴヌクレオチドの配列のうち、少なくとも1つを有するオリゴヌクレオチドの配列を鎖長伸長反応のプライマーとして機能させ、標的ヌクレオチド配列を選択的に増幅させることを特徴とする方法であって、 (a) 検体中の1本鎖状態の標的ヌクレオチドにプライマーをハイブリダイズさせ、4種のヌクレオチドの重合反応により鎖長伸長反応を行わせ、(b) 得られた2本鎖の標的ヌクレオチド配列を1本鎖に分離した場合、その相補鎖は他方のプライマーによる鎖長反応の鋳型として機能し、(c) これら2種のプライマーによるハイブリダイゼーションと鎖長伸長反応を繰り返すことにより、特定のヌクレオチド配列が増幅され、増幅されたヌクレオチド断片を検出し、(d) その結果、前記検体中に認識されるべき配列が存在しているか否かを判定する事でヨーネ菌の検出を行うことを特徴とするヨーネ菌の検出方法。 【課題】ヨーネ菌挿入配列IS900上の特異的塩基配列を検出するためのオリゴヌクレオチドと、該オリゴヌクレオチドをプライマーとして用いた遺伝子増幅によるヨーネ菌の高精度な検出法を提供する。【解決手段】ヨーネ菌挿入配列IS900上の特異的塩基配列を検出するための特定の配列のオリゴヌクレオチドもしくはそれらに相補的なオリゴヌクレオチドを作製し、このオリゴヌクレオチドをプライマーとして遺伝子増幅を行い、増幅産物を検出する。【選択図】なし配列表