生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_食欲コントロール剤
出願番号:2004203666
年次:2006
IPC分類:A61K 36/18,A23L 1/30,A23L 1/305,A61K 31/198,A61K 31/4172,A61P 3/04,A61P 43/00


特許情報キャッシュ

村上 篤良 JP 2006022072 公開特許公報(A) 20060126 2004203666 20040709 食欲コントロール剤 村上 篤良 500457519 布施 行夫 100090387 井上 一 100090479 大渕 美千栄 100090398 村上 篤良 A61K 36/18 20060101AFI20051222BHJP A23L 1/30 20060101ALI20051222BHJP A23L 1/305 20060101ALI20051222BHJP A61K 31/198 20060101ALI20051222BHJP A61K 31/4172 20060101ALI20051222BHJP A61P 3/04 20060101ALI20051222BHJP A61P 43/00 20060101ALI20051222BHJP JPA61K35/78 CA23L1/30 BA23L1/305A61K31/198A61K31/4172A61P3/04A61P43/00 121 2 OL 9 4B018 4C086 4C088 4C206 4B018MD19 4B018MD61 4B018ME01 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC38 4C086MA02 4C086MA04 4C086MA52 4C086NA14 4C086ZA70 4C086ZC75 4C088AB12 4C088AC03 4C088AC05 4C088BA08 4C088BA11 4C088CA03 4C088MA02 4C088MA52 4C088ZA70 4C088ZC21 4C088ZC75 4C206AA01 4C206AA02 4C206FA53 4C206GA20 4C206GA22 4C206HA32 4C206MA02 4C206MA04 4C206MA72 4C206ZA70 4C206ZC21 4C206ZC75 本発明は、新規な食欲コントロール剤に関する。 近年、食生活の欧米化、運動量の相対的な減少、健康への関心の高まりなどを背景にして、ダイエットによる体重管理が日常生活において重要視されるようになってきている。体重管理により適正な体重に維持することは、高血圧や糖尿病等の成人病を防ぐために、肥満に悩む人のみならず、健常人にとっても深刻かつ切実な問題となってきている。そして様々なダイエット法やサプリメントが試みられてきたが、減量やダイエットのストレスからくる食欲によって、減量やダイエットに失敗することが多かった。 本発明の目的は、食欲の強さを適宜コントロールすることができ、かつ食欲コントロールの持続時間も自在な食欲コントロール剤を提供することにある。 (1)本発明にかかる食欲コントロール剤は、上述したセントジョーンズワートと、トリプトファン、フェニルアラニン、アルギニン、グルタミン、ヒスチジン、メチオニン、およびチロシンのうち少なくとも1種からなるアミノ酸と、を含有する。 上述したアミノ酸と、セントジョーンズワートとを組み合わせることによって、アミノ酸を単独で使用する場合と比較して、食欲の抑制力を増強させ、その抑制力を持続させることができる。 体内において食欲のコントロールを行なう部位として、脳の視床下部に摂食中枢と満腹中枢があることが明らかになっている。摂食中枢は摂食を命令するはたらきを有し、満腹中枢は摂食を中止する命令を出すはたらきをする。この2つの中枢が連携して食欲のコントロールが行なわれている。なかでも、満腹中枢は食物摂取によって生じる胃壁の伸びや血糖値の上昇、各種ホルモンの分泌によって刺激されて摂食を中止する命令を出して、食欲を抑制する。 本発明の食欲コントロール剤は、トリプトファン、フェニルアラニン、アルギニン、グルタミン、ヒスチジン、メチオニン、およびチロシンのうち少なくとも1種からなるアミノ酸を含有する。これらのアミノ酸を単独もしくは組み合わせて所定量摂取することにより、脳内で、セロトニンやメラトニンなどのインドールアミン、ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン、ノルエピネフリンなどのカテコールアミン、ヒスタミンなどのインドールアミンなどのホルモンの分泌が誘発される。これらのホルモンが分泌されると、各ホルモン特有の機能を発揮すると同時に、食欲を抑制する作用を発揮する。本発明の食欲コントロール剤は上記のアミノ酸を含有するため、本発明の食欲コントロール剤を経口摂取することにより、食欲を抑制することができる。 さらに本発明の食欲コントロール剤は、セントジョーンズワートも含む。セントジョーンズワートは、西洋オトギリ草というハーブの抽出液であり、天然物の抽出液であるため、欧州でも古くから利用され、単独使用では日光過敏以外には副作用が報告されていない。 上記アミノ酸によれば、最大限約50%まで食欲を抑制することができるといわれているが、この程度の抑制力では、ダイエットや減量の進行に伴うより強い食欲を長時間抑えきることが困難になることが多い。そこで本発明の食欲コントロール剤は、上記アミノ酸の他にセントジョーンズワートをさらに含むことにより、50%以上の、より強い食欲抑制力を発揮することができる。 (2)本発明にかかる食欲コントロール剤は、上述したセントジョーンズワートと、トリプトファン、フェニルアラニン、およびチロシンのうち少なくとも1種と、を含有することができる。トリプトファン、フェニルアラニン、およびチロシンをセントジョーンズワートと組み合わせることにより、強い食欲抑制力を有する食欲コントロール剤を提供することができる。 以下、本発明の食欲コントロール剤の一実施形態について説明する。 本発明の食欲コントロール剤は、以下の材料を用いて以下に示す方法で製造される。まず、トリプトファン、フェニルアラニン、アルギニン、グルタミン、ヒスチジン、メチオニン、およびチロシンのうち少なくとも1種からなるアミノ酸粉末と、セントジョーンズワートと、必要に応じてたとえば香料、食用粉末、食物繊維、ビタミンミネラル類、保存料等他の材料とを混合して所望の食欲コントロール剤を作成する。 本発明の食欲コントロール剤は、粉末状、固形状(たとえばキューブ状)、カプセル状、錠剤、顆粒状等に製造することができる。あるいは、通常の食事に添加して用いることもできる。 本発明の食欲コントロール剤には、セントジョーンズワートが含まれるため、上記アミノ酸を単独で摂取する場合と比べて、高い食欲抑制効果を奏する。本発明の食欲コントロール剤は、上記のアミノ酸を単独で摂取した場合と比べて持続性のある食欲抑制効果を発揮することができる。 また本発明にかかる食欲コントロール剤は、摂取する人の所望する食欲抑制力の強さおよび持続時間、体格などに応じて、適宜摂取量を調整することができる。たとえば、下記実施例では、アミノ酸各500mgおよびセントジョーンズワート500mgを被験者が摂取しているが、それぞれの摂取量を250mgとしてもよいし、125mgとしてもよい。このように適宜摂取量を調整することにより、食欲をコントロールすることができる。よって、本発明の食欲コントロール剤によれば、リバウンドを防止し、ダイエットに失敗することがなく、適正な体重管理を行なうことができる。 また、摂取する時刻によって、含有するアミノ酸の種類が異なる食欲コントロール剤を選択することもできる。たとえば、アミノ酸としてチロシンおよび/またはフェニルアラニンを含有する食欲コントロール剤を作成して朝昼に摂取することにより、食欲抑制作用とともに興奮作用が発現するため、食欲を抑えるだけでなく、体内を活発化することができ、仕事や勉強等の日常活動を快活に行なうことができる。 また、アミノ酸としてトリプトファンおよび/またはメチオニンを含有する食欲コントロール剤を作成して夜に摂取することにより、前述したように、食欲抑制作用とともにリラックス効果や催眠作用が発現するため、食欲を抑えるだけでなく、ストレス軽減や良質の睡眠が期待できるため、仕事や勉強等の日常活動を快活に行なうことができる。 以下に、実施例および比較例の結果を示す。 (実験例1) L−フェニルアラニン、L−チロシン、L−トリプトファンを各500mgと、セントジョーンズワート500mgとを配合して食欲コントロール剤を作成した。セントジョーンズワートは、花と葉の比率が5:1の抽出液であって、ヒペリシン0.3%、ハイパーフォリン3〜5%程度のものを用いた。 20歳代〜30歳代の男女各10人ずつに、上記食欲コントロール剤を昼食直前に摂取してもらった。摂取後の食欲および食事量の結果を表1に示す。 表中の表記については以下のとおりである。+++;「非常に食欲がある」または「食事を完食できた」++;「まあまあ食欲がある」または「食事を残した」+;「食欲が殆ど無い」または「食事をかなり残した」0;「食欲がまったく無い」または「食事に手がつかない」 表1によれば、昼食時には、被験者のほぼ全員に旺盛な食欲が存在したが、おやつ時、夕食時、就寝時ともに食欲が抑制されていたことが確認された。 (実験例2) L−フェニルアラニン、L−チロシン、L−トリプトファン各500mgと、セントジョーンズワート250mgとを配合して食欲コントロール剤を作成した。使用したセントジョーンズワートは、実験例1で用いたものと同様である。20歳代〜30歳代の男6人女4人に、作成した食欲コントロール剤を昼食直前に摂取してもらった。摂取後の食欲および食事量の結果を表2に示す。 表2によれば、昼食時には、被験者のほぼ全員に旺盛な食欲が存在したが、おやつ時、夕食時、就寝時ともに食欲が抑制されていたことが確認された。 (実験例3) L−フェニルアラニン、L−チロシン、L−トリプトファン各500mgと、セントジョーンズワート50mgとを配合して食欲コントロール剤を作成した。使用したセントジョーンズワートは、実験例1で用いたものと同様である。実験例2と同様に20歳代〜30歳代の男6人女4人に、作成した食欲コントロール剤を昼食直前に摂取してもらった。摂取後の食欲および食事量の結果を表3に示す。 表3によれば、昼食時には、被験者のほぼ全員に旺盛な食欲が存在した。おやつ時には、最も食欲が抑制されていた。摂取後6時間経過した夕食時には、食欲がほぼ回復した。さらに摂取後6時間経過した就寝時には、さらに食欲が回復した。したがって、おやつ時に最もアミノ酸の食欲抑制作用が機能していたことが確認された。 (実験例4) 20歳代〜30歳代の男女各10人ずつに、L−フェニルアラニン、L−チロシン、L−トリプトファン各500mgを昼食直前に摂取してもらった。摂取後の食欲および食事量の結果を表4に示す。 表4によれば、昼食時には、被験者のほぼ全員に旺盛な食欲が存在した。おやつ時には、最も食欲が抑制されていた。摂取後6時間経過した夕食時には、食欲がほぼ回復した。さらに摂取後6時間経過した就寝時には、さらに食欲が回復した。したがって、おやつ時に最もアミノ酸の食欲抑制作用が機能していたことが確認された。 (実験結果) 表1から表4の結果を表5および図1にまとめた。表1〜表4における、経過時間ごとの+の数の平均値を表5に示す。 図1の横軸は食欲コントロール剤の摂取後の経過時間を示し、縦軸は+の数の平均値を示す。図1より、アミノ酸のみを摂取した場合と比べて、本発明にかかる食欲コントロール剤を摂取した場合には、食欲抑制力が持続することが確認された。また、アミノ酸のみを摂取した場合と比べて、より強い食欲抑制力を有することも確認された。さらに、食欲コントロール剤に含有させるセントジョーンズワートの量を適宜調整することにより、食欲抑制の強さと持続時間をコントロールすることができることが確認された。 以上、本発明の好適な実施の形態について述べたが、本発明はこれらに限定されず、各種の態様を取りうる。たとえば、実施例では、フェニルアラニンの一例として、L−フェニルアラニンを用い、トリプトファンの一例としてL−トリプトファンを用いているが、これらにかえて、DL−フェニルアラニンおよび5−HTP(L−5ヒドロキシトリプトファン)を用いてもよい。表1から表4の実験結果を示す図である。 セントジョーンズワートと、 トリプトファン、フェニルアラニン、アルギニン、グルタミン、ヒスチジン、メチオニン、およびチロシンのうち少なくとも1種からなるアミノ酸と、を含有する、食欲コントロール剤。 請求項1において、 前記アミノ酸は、トリプトファン、フェニルアラニン、およびチロシンのうち少なくとも1種からなる、食欲コントロール剤。 【課題】 本発明の目的は、食欲の強さを適宜コントロールすることができ、かつ食欲コントロールの持続時間も自在な食欲コントロール剤を提供することにある。【解決手段】 本発明にかかる食欲コントロール剤は、セントジョーンズワートと、トリプトファン、フェニルアラニン、アルギニン、グルタミン、ヒスチジン、メチオニン、およびチロシンのうち少なくとも1種からなるアミノ酸と、を含有する。【選択図】 なし


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