タイトル: | 公開特許公報(A)_イボ除去用皮膚外用剤 |
出願番号: | 2004106895 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,A61K35/78,A61K7/00,A61K38/46,A61K38/48,A61K45/00,A61P17/12 |
寺内友広 JP 2005289869 公開特許公報(A) 20051020 2004106895 20040331 イボ除去用皮膚外用剤 株式会社ナリス化粧品 591230619 寺内友広 7A61K35/78A61K7/00A61K38/46A61K38/48A61K45/00A61P17/12 JPA61K35/78 UA61K7/00 MA61K7/00 NA61K7/00 RA61K7/00 WA61K45/00A61P17/12A61K37/547A61K37/54 2 OL 6 4C083 4C084 4C088 4C083AA111 4C083AA112 4C083AB032 4C083AC022 4C083AC072 4C083AC102 4C083AC122 4C083AC132 4C083AC182 4C083AC352 4C083AC422 4C083AC442 4C083AC482 4C083AD092 4C083AD352 4C083AD392 4C083AD471 4C083AD472 4C083BB51 4C083CC04 4C083CC05 4C083DD23 4C083DD27 4C083DD31 4C083DD41 4C083EE13 4C084AA02 4C084AA19 4C084DC02 4C084DC03 4C084DC09 4C084MA02 4C084MA17 4C084MA21 4C084MA22 4C084MA63 4C084ZA89 4C088AB74 4C088AC04 4C088AC05 4C088AC11 4C088CA03 4C088MA17 4C088MA21 4C088MA22 4C088MA63 4C088NA14 4C088ZA89本発明は、特に年齢に伴い増加する主として首にできるイボ(アクロコルドン、スキンタッグ)の除去剤に関し、更に詳しくは、ハトムギ抽出物と角質溶解及び/又は分解作用を有する成分を含有したイボ特に年齢に伴い増加する主として首にできるイボ(アクロコルドン、スキンタッグ)の除去効果を有する皮膚外用剤に関する。殆ど全ての人は、その一生のある時点において1種以上のイボに悩まされるであろうといわれている。そして、人は各種のイボ療法を利用できるが、その大部分はイボ及びその周囲の組織の破壊に集中している。例えば、イボは、しばしば寒冷療法によるか又は外科術により除去される。その他の場合には、イボは、サリチル酸、乳酸又はトリクロル酢酸のような局部破壊剤により治療される。これらの方法のいずれも周囲の組織にとって重大な損傷が生じ得るという欠点を有する。イボ特に年齢に伴い増加する主として首にできるイボであるアクロコルドン、スキンタッグの治療において有用な皮膚外用剤はなく、治療としては主に皮膚科においてはレーザー治療や鋏などにより切除されるのが一般的である。また、従来の外用剤としては粘着剤、可塑剤及び粘着付与剤などを混和して製した絆創膏基剤または溶剤(コロジオンなど)に角質軟化薬であるサリチル酸を配合した外用剤は、第12改正日本薬局方「サリチル酸絆創膏」及びその他として、うおのめ、イボ、たこ、そこまめなどの治療用に用いられ、広く一般に知られている。特公平6−6537号広報特表2002−532547号広報従来のサリチル酸を配合した外用剤は、薬効成分として角質軟化薬であるサリチル酸を単独で配合したものであり、うおのめ、イボ、たこなどの患部に外部からの刺激が加わることで発生する痛みの解消はできなかった。また、小さな患部だけに作用させることはできず、イボの周りの健常な部分の角質をも溶解してしまう。以上のような問題点を解決し、イボ(アクロコルドンまたはスキンタッグ)の部分だけを除去する有用な皮膚外用剤を提供することを課題とした。本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ハトムギ抽出物とタンパク分解及び/又は溶解剤を含有した皮膚外用剤にアクロコルドンまたはスキンタッグと称される主に首にできるイボを特異的に除去を有する事を見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、ハトムギ抽出物及び角質溶解及び/又は分解作用を有する成分を含有することを特徴とする皮膚外用剤である。本発明において角質溶解及び/又は分解作用を有する成分はタンパク分解酵素、サリチル酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどである。中でもイボ周辺の皮膚を傷めず作用できるタンパク分解酵素が好ましいが、皮膚を傷めない範囲でその他、サリチル酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムをさらに加えても良い。本発明に用いることができるハトムギ(Coixlachryma-jobi var. ma-yuen)は、ジュズダマ属の一種で、その種子はヨクイニンとして漢方薬に用いられ、肺結核、浮腫、関節痛等に効果があるとされる。本発明のハトムギの抽出物とはハトムギの植物体、例えば葉、茎、根、種子、またはハトムギの組織培養物を公知の溶媒で抽出したものである。この公知の溶媒としては、例えば、水、アルコール類(メタノール、エタノール、プロピレングリコール等)、エーテル類(ジエチルエーテル等)、ケトン類 (アセトン等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロルメタン、クロロホルム等)などが挙げられる。また、抽出方法としては、上記の公知の溶媒の一種又は2種以上の混合溶媒を用い、加熱抽出したものでも、あるいは低温または常温抽出したものでもよい。本発明に用いることができるタンパク分解酵素は、活性発現機構という点から分類すると、主役を果たしているアミノ残基がセリンであるセリンプロテアーゼ(ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、細菌プロテイナーゼなど)、システインであるチオールプロテアーゼ(パパイン、フィシンなど)、酸性アミノ酸である酸性プロテアーゼ(ペプシンなど)、金属を必須とする金属プロテアーゼ(カルボキシペプチターゼなど)等が挙げられるが、効果的にはアルカリ性域に最適なタンパク分解活性をもつ酵素が良い。特には細菌プロティナーゼ、パパインなどが好ましい。ハトムギの抽出物の皮膚外用剤に対する配合量は、ハトムギ抽出物をハトムギの抽出物中の溶媒を留去して得られた固形分として0.001〜10重量%である。好ましくは0.01〜5.0重量%である。0.0001重量%未満では皮膚への浸透が少なく効果が得られにくい。又、本発明のタンパク分解酵素の配合量は全量中の0.01〜10.0重量%が好ましく、更に好ましくは0.01〜5.0重量%である。10.0重量%を越えると増加に見合う効果の向上が認められないため、好ましくない。本発明の皮膚外用剤には、上記必須成分のほか、化粧品、医薬部外品、医薬品に用いられる水性成分、油性成分、植物性抽出物、動物抽出物、粉未、界面活性剤、油剤、アルコール、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、色素、香料等を必要に応じて本発明の目的を達成する範囲内で適宜配合することが出来る。本発明の皮膚外用剤の剤型としては、化粧水、乳液、クリーム、パック、パウダー、スプレー・軟膏、分散液、洗浄料等種々の剤形とすることができる。例えば乳液等の場合、油相及び水相をそれぞれ加熱溶解したものを乳化分散して冷却する通常の方法により製造することができる。ただし、使用するタンパク分解酵素が不安定な場合、水が含まれる系ではマイクロカプセル化する等の周知の安定化製剤を使用することが好ましい。以下、本発明を実施例により説明するが、本実施例によって本発明が限定されるものではない。実施例1<効果試験>表1に示す処方に従い、(1)〜(11)を攪拌、溶解し、化粧水を製造した。得られた化粧水はいずれも37℃の条件下において3ヶ月間安定であった。また、アクロコルドンに悩むパネラーに適用し、その除去効果を調べた。パネラーは30〜50代の女性を1群10名として4つの群に分けた。1群に1つの化粧水を1ヵ月1日2回首に塗布し、期間終了時にパネラーに対する観察・問診により、その効果を判定した。表2に除去試験の結果を示した。ハトムギ抽出物、タンパク分解酵素を配合した実施例1の化粧水は、比較例1のハトムギ抽出物、タンパク分解酵素無配合のもの、比較例2のタンパク分解酵素無配合のもの、比較例3のタンパク分解酵素配合のものより優れた効果を示した。比較例1、2ではアクロコルドンに対して何ら変化も及ぼさなかった、また比較例3ではアクロコルドンに対してタンパク分解酵素による肌のざらつきがなくなるなど肌表面状態に変化がみられたが除去できなかった。しかし実施例1では周囲の皮膚に何ら刺激を与えることなく除去できた。実施例2<クリームの製造>表3に示す処方に従い、(1)〜(7)を80℃で混合攪拌したものに別途(8)、(10)、(11)を80℃で混合攪拌したものを加え、ホモジナイズし、攪拌しながら30℃まで冷却し、(9)(12)をさらに添加し混合攪拌してクリーム剤を製造した。得られたクリームは37℃の条件下において3ヶ月間安定であり、実施例1同様にアクロコルドンを除去できた。実施例3<ボディジェルの製造>表4に示す処方に従い、(1)〜(8)を80℃で混合攪拌し、30℃で(9)を更に加え、ボディジェル剤を得た。得られたジェルは37℃の条件下において3ヶ月間安定であり、実施例1同様にアクロコルドンを除去できた。本発明は、首のイボ(アクロコルドン、スキンタッグ)に刺激や痛みを生じることなく作用する。そのため、小さな患部にも作用させることができ、イボの周りの健常な部分の角質に対しする悪影響を及ぼさない。従って、本発明を化粧品分野の化粧料に含有する事により、大きな効果がもたらされる。また、その他の利用分野としては、医薬品、医薬部外品等の外用剤としの用途に適応できる。ハトムギ抽出物及び角質溶解及び/又は分解作用を有する成分を含有することを特徴とするイボ、特に年齢に伴い増加する主として首にできるイボ(アクロコルドン、スキンタッグ)を除去する効果を有する皮膚外用剤。角質溶解及び/又は分解作用を有する成分がタンパク分解酵素であることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。 【課題】本発明は、いぼ特に年齢に伴い増加する主として首にできるいぼ(アクロコルト゛ン、スキンタック゛)の治療において有用な皮膚外用剤。【解決手段】本発明によれば、いぼ特に年齢に伴い増加する主として首にできるいぼ(アクロコルト゛ン、スキンタック゛)の治療において有用な角質分解、異物排出作用を有し、化粧品分野において化粧料として用いることができ、その他医薬品、医薬部外品等の分野においても利用することができる。