タイトル: | 特許公報(B2)_金属の結晶粒界解析方法 |
出願番号: | 2004104496 |
年次: | 2010 |
IPC分類: | G01N 21/84 |
今井 達也 尾野 英夫 中村 洋一 金谷 典武 富田 厚志 小西 達也 JP 4403271 特許公報(B2) 20091113 2004104496 20040331 金属の結晶粒界解析方法 川崎重工業株式会社 000000974 兵庫県 592216384 川重テクノサービス株式会社 399020522 角田 嘉宏 100065868 古川 安航 100106242 西谷 俊男 100110951 幅 慶司 100114834 内山 泉 100122264 是枝 洋介 100125645 今井 達也 尾野 英夫 中村 洋一 金谷 典武 富田 厚志 小西 達也 20100127 G01N 21/84 20060101AFI20100107BHJP JPG01N21/84 Z G01N21/84−21/958 33/00−33/46 G01M11/00−11/08 G01B11/00−11/30 G06T 7/00−7/60 JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII) 特開平02−176870(JP,A) 特開昭60−143769(JP,A) 特開2003−031630(JP,A) 特開平11−267127(JP,A) 特開2000−331143(JP,A) 特開2004−45106(JP,A) 特開2001−344607(JP,A) 特開2002−245436(JP,A) 特開平2−271238(JP,A) 特開平3−2983(JP,A) 4 2005291804 20051020 15 20070307 西村 直史 本発明は、金属の結晶粒界を画像処理装置を用いて解析する方法に関する。 発電プラントや化学プラントなどは、高温下で使用されることにより高温損傷を受けやすく、点検や保守などが必要である。これらの設備に使用される材料のクリープ損傷度を評価する方法の一つとして、金属組織の結晶粒の形状の伸張程度を定量化して評価する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。この方法では、結晶粒の形状を個々に検出し、結晶粒の伸張程度からフェレ径比や結晶粒の配向角を算出する必要がある。 結晶粒の形状を検出する場合、手書きで金属組織写真上の結晶粒形状を別紙にトレースし、そのトレースした形状を画像処理装置に取り込んで解析する方法がある。 また、2値化や細線化といった一般的な画像処理技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。 また、金属材料の結晶粒度を算出する場合、一般に、JIS G 0551やJIS G 0552に規定されるように、観察された金属組織写真を標準図と比較する方法や、一定の長さの直交する2つの線分で切断される結晶粒度を測定する切断法を用いている。この場合も、結晶粒度計測は目視や手書きで実施されるか、2値化や細線化などの一般的な画像処理技術を利用して算出される。 さらに、画像処理上の従来技術としては、上述の金属材料を対象とした2値化や細線化といった処理技術の他に、生体細胞を対象としてエネルギー最小化原理を用いて細胞形状を検出する技術がある。この技術によれば、低コントラストであったり、ノイズの多い画像に対しても細胞形状を検出することができる。しかし、この技術の対象とする生体細胞は円に近い多角形の形状をしており、この技術では、円に近い多角形の形状の金属結晶を認識することはできるかも知れないが、細長い形状や曲がった形状の金属結晶を識別することはできない。日本機械学会編「動力プラント・構造物の余寿命評価技術」技報堂出版発行特開平10−221608号公報 結晶粒形状を手書きで検出したり、比較法や切断法により結晶粒度を測定する方法は、熟練を要し、また、身体的疲労、特に、目の疲労が著しいため、検出の精度が大きく低下する。 金属材料の結晶粒形状を検出するために使用される一般的な画像処理技術の場合、金属組織写真の様相やゴミやちりなどの画像処理上のノイズの影響を受けやすく、結晶粒形状の誤認識や求めた結晶粒形状が不完全であることが多い。例えば、特許文献1に記載された方法では、図10に示すような不完全な結晶粒界しか得ることができない。また、一般的な画像処理技術である二値化では、図11(a)に示す顕微鏡画像を二値化処理しても、図11(b)に示すように不鮮明な境界線しか得られない。 本発明は従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、手書きの手間がなく、結晶粒の誤認識や不完全さといった画像処理上の問題を有しない、検出精度の高い金属の結晶粒界解析方法を提供することにある。 本発明は、カメラやスキャナなどにより金属組織写真を画像処理装置(例えば、パソコン)で処理可能な画像データとして画像処理装置に取り込み、この取り込んだ画像データ上の結晶粒内に任意の点を指定し、この任意の点を含む閉曲線を結晶粒の粒界近傍に設定し、画像データの濃淡情報に基づいて濃淡値が小さくなるように閉曲線を変形させ、変形した閉曲線が画像データ上の金属の結晶粒界を画定する境界線のすべてと重なった場合に、その閉曲線を結晶粒界とする方法であるから、不完全な結晶粒界は発生せず、人が介入するのは最初の点の指定と結晶粒の決定だけであって、手書きの手間がなく、結晶粒形状の誤認識も発生しない。 本発明によれば、次のような効果を奏する。 人が介在するのは結晶粒界内に最初の解析位置を指定する作業と結晶粒の決定だけであって、作業者に対する肉体的負担は無視しうる程度であって、長時間行っても検出精度が低下することはなく、作業に熟練を要求されることはない。 また、ノイズの影響を受けにくく、画像データの濃淡情報に基づいて設定した閉曲線を結晶粒界に沿うように変形させる方法であるから、結晶粒形状の誤認識も発生せず、不完全な結晶粒界が得られるという不都合はない。 すなわち、本発明は、画像データ上の結晶粒界を画定する境界線の内部に最初の位置である中心点を指定し、上記中心点を含む閉曲線を境界線の近傍に設定し、上記閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて閉曲線を変形し、変形した閉曲線が画像データ上の結晶粒界を画定する境界線のすべてと重なった場合に、当該閉曲線を結晶粒界とすることを特徴としており、具体的には次ぎに説明するようなプロセスで結晶粒界を決定することができる。(1)前処理による結晶粒界の出現 結晶粒形状を解析する対象の金属材料に対して、一般的に行われている金属組織観察の手法に基づいて、対象部分をエミリー紙などで機械研磨を行い、その後アルミナ懸濁液やダイヤモンドペーストを用いて鏡面仕上げする。 鏡面仕上げされた部位に対して金属材料ごとに選択される腐食液を用いて該当部位を化学腐食させることにより結晶粒界を出現させる。(2)金属組織写真の画像データの画像処理装置への取り込み 次ぎに、光学顕微鏡やレーザー顕微鏡によって金属組織を観察し、観察画像のデータを直接、画像処理装置(例えば、パソコン)に取り込むか、観察時に写真撮影し、その写真をカメラ入力やスキャナー等の汎用装置を使ってパソコンで取り扱うことのできる画像データとしてパソコンに取り込む。(3)金属組織写真の画像データのパソコンでの処理 取り込んだ画像データをパソコンにおいて、次ぎに説明するようなステップで処理する。(a) 対象画像データを読み込む。(b) 局所平均化法によるノイズの除去を行う。(c) 取り込んだ画像データ上の任意の結晶粒内の点を指定する。(d) その指定した点を含む閉曲線を結晶粒の粒界近傍に設定する。(e) 画像データの濃淡情報を利用して閉曲線近傍において境界線探索を行う。(f) 境界線探索の結果を基に閉曲線を変形させる。(g) その閉曲線が最初にパソコンに取り込んだ画像データ(図1)の結晶粒界を画定する境界線のすべてと重なった場合は、その閉曲線を結晶粒界として決定する(図2)。 しかし、その閉曲線がパソコンに取り込まれた画像データの結晶粒界を画定する境界線の一部と重ならない場合、同一の結晶粒内において別の点を指定して上記の(d)〜(f)のステップを繰り返して複数の閉曲線を設定して変形させ、変形した複数の閉曲線のうち最も外側の曲線をつないだ閉曲線が画像データ上の結晶粒界を画定する境界線のすべてと重なった場合は、上記のようにつないだ閉曲線を結晶粒界として決定する。 画像ノイズなどにより当該結晶粒の形状を正確に決定することができない場合、すなわち、画像データ上の当該結晶粒の結晶粒界を画定する境界線の内部に最初の位置である中心点を指定し、上記中心点を含む閉曲線を境界線の近傍に設定し、上記閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて閉曲線を変形し、変形した閉曲線が画像データ上の当該結晶粒の結晶粒界を画定する境界線の一部またはすべてと重ならない場合、上記のようにして、画像データ上の当該結晶粒を取り囲むように隣接する複数の結晶粒のそれぞれについて結晶粒界を決定し、画像データ上の当該結晶粒の結晶粒界を画定する境界線の一部またはすべてと重ならない閉曲線の部分については、当該結晶粒を取り囲むように隣接する複数の結晶粒の結晶粒界を優先させることにより当該結晶粒の結晶粒界を決定することができる。 以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものでなく、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲において、適宜変形と修正が可能である。 金属の結晶粒界の解析方法に関して、パソコンで処理する具体的な例を以下に説明する。(1)画像データの取り込み 測定対象となる金属材料表面の観察映像をパソコンで取り扱うことのできる画像データとしてパソコンに取り込む(図3(a))。 このとき、観察映像がモノクロ映像の場合には、多階調の画像データ(濃淡データ)としてパソコンに取り込み、観察映像がカラーの場合、カラー画像からモノクロ画像に変換を行い、多階調の画像データ(濃淡データ)としてパソコンに取り込む。これにより、映像の濃淡情報(明暗の情報)を濃淡値(明るさの度合を数値化したもの)で表現された画像データとしてパソコンに取り込むことができる。(2)ノイズの除去 ノイズを除去するために、この画像データに対して局所平均化法による平滑化を行う(図3(b))。 局所平均化法による平滑化は、注目画素とその周辺画素の濃淡値の平均値をその注目画素の新たな値として計算する処理を、画像データのすべての画素について実施する処理であり、一般に、この処理によって画像データのノイズを除去することができる。(3)中心点の指定と閉曲線の設定ノイズ除去を行った後の画像データ上の任意の結晶粒において、粒内の点を中心点として指定し、この点から放射状に結晶粒の境界線探索の位置を設定し(図3(c))、境界線探索の線上の点を結ぶことにより閉曲線を設定する。 例えば、図4(a)のように中心点1を含む最初の円形の閉曲線2を設定する。このときの閉曲線の大きさは結晶粒の大きさに合わせて設定する。つまり、中心点1から放射状に設定された探索線上で、且つ中心点から設定されたある距離の点を初期状態として、探索線上の隣り合う点を連続的につなぐことにより閉曲線を設定する。この閉曲線は、画像データ上の結晶粒界を画定する境界線の近傍に設定することが好ましいが、必ずしも境界線の内側に設定する必要はなく、境界線の外側に設定してもよい。(4)結晶粒界を画定する境界線の探索手法と閉曲線の変形 結晶粒界の位置と濃淡分布の一例を示せば図5のとおりであって、結晶粒界は肉眼に見える写真では黒くなっているが、パソコン内の画像データでは黒い部分の数値は小さいので、図6に示すように、中心点3から放射状に設定された境界線探索のA1〜A16の各線上において、濃淡値の小さい点を探索する(図3(d))。以下、具体的な手法について説明する。 例えば、図6において、放射線A16、A1およびA2において、各放射線が閉曲線と交わる点a16、a1、a2と中心点3とのそれぞれの距離L16、L1、L2を計算し、その平均距離Lm (L16とL1とL2の算術平均)を求める。さらに、その平均距離とその点の中 心点からの距離の差を求める。境界線を決定するための評価値として、「画像データの濃淡値」と、「その点の中心点3からの距離と平均距離Lm との差の絶対値」に係数(例え ば、定数α)を乗じたものの合計値を採用し、この合計値が小さい点を探索する。 すなわち、放射線A1上の点a1 における画像データの濃淡値をc1とすれば、点a1の 評価値は、「c1+α|L1−Lm|」となる。 点a1 から放射線A1 上を外側に1画素離れた点a1’の画像データの濃淡値をc1’、点a1’と中心点3との距離をL1’とすると、点a1’の評価値は、「c1’+α|L1’−Lm|」となる。 また、点a1から放射線A1上を外側に2画素離れた点a1”の画像データの濃淡値をc1”、点a1”と中心点3との距離をL1”とすると、点a1”の評価値は、「c1”+α|L1”−Lm|」となる。さらに、点a1 から放射線A1上を内側に1画素離れた点や2画素離れた点についても評価値が計算できる。このようにして計算された5つの評価値のうち、最も小さな評価値をもつ点を探索する。 次ぎに、放射線A1、A2およびA3において、各放射線が閉曲線と交わる点a1、a2、a3と中心点3とのそれぞれの距離L1、L2、L3を計算し、その平均距離Ln を求める 。その平均距離Lnは放射線A2上において点a2及びその近傍における評価値の小さな点を探索するために利用し、放射線A1上において上記のようにして求めた方法と同じようにして放射線A2上で最も小さな評価値をもつ点を探索する。 さらに、放射線A3、A4、A5、・・・、A16上において、次々と、点a3、a4、a5、・・・、a16とその近傍の評価値を計算し、各放射線上における最も小さな評価値をもつ点を探索する。 このようにして、放射線A1、A2、A3、・・・、A16上において探索した、最も小さな評価値をもつ点を、それぞれ、新たな点a1、a2、a3、・・・、a16として決定し、第1回目の計算を終了する。新たに決定した各点を連続的につなぐことにより、図4(b)に示すような変形した閉曲線を得る。 次ぎに、第2回目の計算では、第1回目の計算で得られた閉曲線に対して、同上方法により、放射線A1、A2、A3、A4、・・・、A16上において、最も小さな評価値をもつ点を探索し、変形した閉曲線を得る。以後、第3回目、第4回目、・・・と計算していくと、計算の度に閉曲線が変形し、金属結晶粒の結晶粒界に近づいていく。境界線探索に関する第2回〜第10回の各計算結果による閉曲線の変形の様子を図4(c)〜(k)に示す。 この境界線探索手法は、評価値が小さい点の探索を行うことを特徴としているが、必要以上に多く計算を繰り返しても、評価値に変化がなくなる場合があるので、一定以下の計算回数で終了するのが経済的である。 もちろん、放射線の数は16に限定されるものではなく、任意の数を採用することができる。さらに、境界線を探索するための放射線の組み合わせは3本に限定されるものでなく、任意の複数本を採用することができるし、境界線を探索するための探索点の数は5に限定されるものではない。(5)結晶粒界の決定 図4(k)に示す閉曲線が、図4(a)に示す結晶粒界を画定する境界線2aのすべてと重なった場合は、その閉曲線を結晶粒界として決定する(図3(e))。(6)次の結晶粒界の処理の判定 そして、次の結晶粒界を処理するかどうかの判定を行い(図3(f))、イエスの場合は、図3(c)〜図3(e)のステップを繰り返し、ノーの場合は、結晶粒界領域を抽出し(図3(g))、処理は終了する(図3(h))。 しかし、以上のような境界線探索処理によって得た閉曲線が結晶粒界を画定する境界線の一部と重ならない場合、例えば、図7(b)の閉曲線4が図7(a)の原画像データ上の結晶粒界を画定する境界線5の一部と重ならない場合または図8(b)の閉曲線6が図8(a)の原画像データ上の結晶粒界を画定する境界線7の一部と重ならない場合には、図7(c)または図8(c)のように同一の結晶粒内において、別の点を中心点として指定し、上記と同様にして複数の閉曲線を設定して変形させ、複数ある閉曲線4、8または6、9、10、11、12、13のうちで最も外側の曲線同士をつないだ閉曲線が原画像データの結晶粒界を画定する境界線5または7のすべてと重なった場合に、最も外側の曲線をつないだ閉曲線を結晶粒界と決定して、図7(d)または図8(d)の白色部分のように結晶粒形状が決定される。 また、画像ノイズなどにより当該結晶粒の形状を正確に決定することができない場合、すなわち、図9(a)に示すように、結晶粒Aにおいて上記のようにして変形することによって得た閉曲線が画像データ上の結晶粒Aの結晶粒界を画定する境界線の一部と重ならない場合(点線で示すように、境界線よりはみ出た部分が結晶粒2、3、5の内部まで達している)、結晶粒Aを取り囲むように隣接する結晶粒1、2、3、4、5、6のそれぞれにおいて上記方法により結晶粒界を決定し、画像データ上の結晶粒Aの結晶粒界を画定する境界線の一部と重ならない閉曲線の部分については、結晶粒Aを取り囲むように隣接する結晶粒2、3、5の結晶粒界を優先させることにより結晶粒Aの結晶粒界を決定することができる。 また、図9(b)に示すように、結晶粒Aにおいて 上記のようにして変形することによって得た閉曲線が画像データ上の結晶粒Aの結晶粒界を画定する境界線の一部と重ならない場合(点線で示すように、境界線よりはみ出た部分が結晶粒2の内部まで達している)、結晶粒Aを取り囲むように隣接する結晶粒1、2、3、4、5、6のそれぞれにおいて上記方法により結晶粒界を決定し、画像データ上の結晶粒Aの結晶粒界を画定する境界線の一部と重ならない閉曲線の部分については、結晶粒Aに隣接する結晶粒2の結晶粒界を優先させることにより結晶粒Aの結晶粒界を決定することができる。 これらの作業を繰り返して行い、すべての結晶粒形状の決定が完了した後、個々の結晶粒の形状からアスペクト比、フェレ径比、円相当径、面積、周長などの数値データを算出することができる。 本発明は、ボイラ余寿命診断やクリープセンサ(例えば、特許第3517229号参照)を用いた各種構造部材の損傷評価に適用することができる。パソコンに取り込んだ金属組織写真の画像データの一例を示す図である。図1の画像データに基づいて本発明の方法により得た結晶粒界の例を示す図である。パソコンに本発明の方法を適用した場合の画像処理ステップの一例を示す図である。図4(a)〜(k)は本発明の方法を適用して結晶粒内の閉曲線を変形させる一例を示す図である。結晶粒界の位置と濃淡分布の一例を示す図である。閉曲線上の点から結晶粒界を画定する境界線を探索する方法を説明する図である。図7(a)〜(d)は画像データに基づいて本発明の方法により結晶粒界を決定する他の例を示す図である。図8(a)〜(d)は画像データに基づいて本発明の方法により結晶粒界を決定する、さらに他の例を示す図である。図9(a)(b)は画像データに基づいて本発明の方法により結晶粒界を決定する、さらに他の例を示す図である。特許文献1に記載された方法により得られた結晶粒界を示す図である。図11(a)(b)は一般的な画像処理技術により得られる画像の一例を示す図である。符号の説明 1 中心点 2 閉曲線 2a 境界線 3 中心点 4 閉曲線 5 境界線 6 閉曲線 7 境界線 8 閉曲線 9 閉曲線 10 閉曲線 11 閉曲線 12 閉曲線 13 閉曲線 画像処理装置に取り込まれた金属組織写真の画像データから金属の結晶粒界を解析する方法であって、画像データ上の結晶粒界を画定する境界線の内部に最初の位置である中心点を指定し、上記中心点を含む閉曲線を境界線の近傍に設定し、上記閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて閉曲線を変形し、変形した閉曲線が画像データ上の結晶粒界を画定する境界線のすべてと重なった場合に、当該閉曲線を結晶粒界とすることを特徴とする金属の結晶粒界解析方法。 画像処理装置に取り込まれた金属組織写真の画像データから金属の結晶粒界を解析する方法であって、画像データ上の結晶粒界を画定する境界線の内部に最初の位置である第一中心点を指定し、第一中心点を含む第一閉曲線を境界線の近傍に設定し、第一閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて第一閉曲線を変形し、変形した第一閉曲線が画像データ上の結晶粒界を画定する境界線の一部と重ならない場合に、同一結晶粒の内部の第一中心点とは異なる位置に一つまたは二つ以上の別の中心点を指定し、第一中心点とは異なる中心点を含む一つまたは二つ以上の閉曲線を境界線の近傍に設定して当該閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて閉曲線を変形し、変形した複数の閉曲線のうち最も外側の曲線をつないだ閉曲線が画像データ上の結晶粒界を画定する境界線のすべてと重なった場合に、境界線のすべてと重なった閉曲線を結晶粒界とすることを特徴とする金属の結晶粒界解析方法。 画像処理装置に取り込まれた金属組織写真の画像データから金属の結晶粒界を解析する方法であって、画像データ上の当該結晶粒の結晶粒界を画定する境界線の内部に最初の位置である中心点を指定し、上記中心点を含む閉曲線を境界線の近傍に設定し、上記閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて閉曲線を変形し、変形した閉曲線が画像データ上の当該結晶粒の結晶粒界を画定する境界線の一部またはすべてと重ならない場合に、画像データ上の当該結晶粒を取り囲むように隣接する複数の結晶粒のそれぞれについて結晶粒界を画定する境界線の内部に最初の位置である中心点を指定し、上記中心点を含む閉曲線を境界線の近傍に設定し、上記閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて閉曲線を変形し、変形した閉曲線が画像データ上の結晶粒界を画定する境界線のすべてと重なった場合に、境界線のすべてと重なった閉曲線が当該結晶粒を取り囲むように隣接する各結晶粒の結晶粒界であるとし、画像データ上の当該結晶粒の結晶粒界を画定する境界線の一部またはすべてと重ならない閉曲線の部分については、当該結晶粒を取り囲むように隣接する複数の結晶粒の結晶粒界を優先させることにより当該結晶粒の結晶粒界を決定することを特徴とする金属の結晶粒界解析方法。 画像処理装置に取り込まれた金属組織写真の画像データから金属の結晶粒界を解析する方法であって、画像データ上の当該結晶粒の結晶粒界を画定する境界線の内部に最初の位置である中心点を指定し、上記中心点を含む閉曲線を境界線の近傍に設定し、上記閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて閉曲線を変形し、変形した閉曲線が画像データ上の当該結晶粒の結晶粒界を画定する境界線の一部またはすべてと重ならない場合に、画像データ上の当該結晶粒を取り囲むように隣接する複数の結晶粒のそれぞれについて結晶粒界を画定する境界線の内部に最初の位置である第一中心点を指定し、第一中心点を含む第一閉曲線を境界線の近傍に設定し、第一閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて第一閉曲線を変形し、変形した第一閉曲線が画像データ上の結晶粒界を画定する境界線の一部と重ならない場合に、同一結晶粒の内部に第一中心点とは異なる位置に一つまたは二つ以上の別の中心点を指定し、第一中心点とは異なる中心点を含む一つまたは二つ以上の閉曲線を境界線の近傍に設定して当該閉曲線近傍の画像データの濃淡情報に基づいて閉曲線を変形し、変形した複数の閉曲線のうち最も外側の曲線をつないだ閉曲線が画像データ上の結晶粒界を画定する境界線のすべてと重なった場合に、境界線のすべてと重なった閉曲線が当該結晶粒を取り囲むように隣接する各結晶粒の結晶粒界であるとし、画像データ上の当該結晶粒の結晶粒界を画定する境界線の一部またはすべてと重ならない閉曲線の部分については、当該結晶粒を取り囲むように隣接する複数の結晶粒の結晶粒界を優先させることにより当該結晶粒の結晶粒界を決定することを特徴とする金属の結晶粒界解析方法。