生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_脂肪代謝促進組成物及びそれを含有する飲食品
出願番号:2004079989
年次:2005
IPC分類:7,A61K35/78,A23L1/30,A23L1/305,A23L2/52,A61K31/191,A61K31/205,A61K31/522,A61P3/04,A61P3/06


特許情報キャッシュ

伊地知 哲生 JP 2005263706 公開特許公報(A) 20050929 2004079989 20040319 脂肪代謝促進組成物及びそれを含有する飲食品 コンビ株式会社 391003912 松井 茂 100086689 伊地知 哲生 7A61K35/78A23L1/30A23L1/305A23L2/52A61K31/191A61K31/205A61K31/522A61P3/04A61P3/06 JPA61K35/78 CA23L1/30 BA23L1/305A61K31/191A61K31/205A61K31/522A61P3/04A61P3/06A23L2/00 F 5 OL 13 4B017 4B018 4C086 4C088 4C206 4B017LC03 4B017LG01 4B017LG14 4B017LK14 4B018LB08 4B018MD52 4B018MD57 4B018MD59 4B018ME14 4B018MF01 4C086AA01 4C086AA02 4C086CB07 4C086MA02 4C086MA03 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA70 4C086ZC33 4C086ZC75 4C088AB12 4C088AC04 4C088BA08 4C088BA23 4C088BA32 4C088CA04 4C088MA02 4C088NA14 4C088ZA70 4C088ZC33 4C088ZC75 4C206AA01 4C206AA02 4C206DA34 4C206MA02 4C206MA03 4C206MA04 4C206NA14 4C206ZA70 4C206ZC33 4C206ZC75 本発明は、運動時における脂肪の消費を促進する効果を有する脂肪代謝促進組成物及びそれを含有する飲食品に関するものである。 近年の食生活の欧米化に伴う摂取カロリーの増加や、運動不足等による消費カロリーの減少により、余分なカロリーが体脂肪として蓄積され、肥満傾向にある人が増加している。 従って、消費カロリーを増大させるために運動をすることは有効な肥満解消法(ダイエット法)の一つであるが、運動には無酸素運動と有酸素運動の2種類がある。 無酸素運動とは、短距離走や筋肉トレーニングのような瞬発力に優れた白筋(速筋)を用いた運動で、筋肉に溜めておいた糖質がエネルギーとして消費される。 有酸素運動とは、ウォーキングやジョギングのような主に赤筋(遅筋)を使った運動で、継続的で比較的弱い力が筋肉にかかり続ける時は、エネルギー源として、体中に溜めてある体脂肪が燃焼され、消費される。 脂肪を消費するためには、有酸素運動の占める割合を高くしなければならない。しかし、この有酸素運動とは、体に酸素を取り込み、エネルギーを燃やし始めるのに数分間の時間が必要である。よって、有酸素運動によって脂肪を消費するためには、比較的長時間運動を続けなければならない。 そこで、同じ運動量でより多くの脂肪を消費できるダイエット飲食品の開発も進められている。 脂肪の消費は、血中の遊離脂肪酸量に比例するため、まず運動中に血中の遊離脂肪酸量を増加させる必要がある。例えばカフェインには、脂肪の分解を促進し、血中の遊離脂肪酸量を上げる作用があり、運動前にカフェインを摂取すると脂肪がより多く利用されることが知られている(Jacques L. et al, J. Apply. physiol., 59(3), 832-837 (1985))。 また、ガルシニア(ガルシニア・カンボジア、ガルシニア・インディカ、ガルシニア・アトロビリティス等)は、その果皮に含まれるヒドロキシクエン酸((−)−ヒドロキシクエン酸(HCA)、以下同じ。)が、余剰に摂取した糖質が体脂肪として蓄えられるのを抑制し、脂肪の消費を促進させることが知られている。 更に、カフェイン、及びガルシニア抽出液を組み合わせた組成物とすることで、より効果的に脂肪代謝を促進することができるということが下記の特許文献1に開示されている。 一方、体脂肪を効果的に燃焼させるためには、遊離脂肪酸へと分解させる必要があるが、細胞内に取り込まれた脂肪酸はミトコンドリアがエネルギー源として消費されることで脂肪燃焼がおこなわれ、ミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みを活発化させることで脂肪代謝を促進させることができる。 ミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みを促進させるものとして、例えばL−カルニチンが知られている。このL−カルニチンはアミノ酸誘導体であり、生体物質で、羊肉などの畜肉に比較的多く含まれているものの、純度の高いものの入手が困難であった。一方、化学合成により、純度の高いL−カルニチンを得ることはできるが、わが国では合成品の使用は医薬用とのみしか認められていなかった。しかし、平成14年11月の薬事法改正に伴い、合成L−カルニチンは医薬品から食品区分へ認可されたため、近年ダイエット食品素材として注目されている。特開2001−258506 脂肪の燃焼は、脂肪細胞を脂肪酸へと分解してミトコンドリアへ取り込み、ミトコンドリア内で脂肪酸をエネルギーとして利用することにより燃焼される。しかし、脂肪酸はカルニチンと結合することでミトコンドリアへと取り込まれ、エネルギーとして利用することができる。 特許文献1のように、ガルシニアエキスとカフェインを組み合わせて摂取することで、その相乗効果により、脂肪細胞からミトコンドリアへの脂肪酸の取り込みを活性化させることができる。しかし、同時にカルニチンの要求量も多くなるので、カルニチン不足に陥り易くなり、その結果、脂肪燃焼作用の障害となってしまう。 したがって、本発明の目的は、運動前に摂取することにより、同じ運動負荷(強度及び時間)で、より多くの脂肪を消費させることのできる脂肪代謝促進組成物及びそれを含有する飲食品を提供することにある。 本発明者らは、上記目的を達成するために種々の研究をおこなった結果、ガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL‐カルニチンの3成分を組み合わせることで、有酸素運動による脂肪燃焼作用が顕著に向上するということを見出した。 すなわち、本発明の脂肪代謝促進組成物は、ガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL‐カルニチンを有効成分として含有することを特徴とする。 また、本発明の脂肪代謝促進飲食品は、上記脂肪代謝促進組成物を有効成分として含有することを特徴とする。 本発明の脂肪代謝促進組成物及び飲食品は、ガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL‐カルニチンを有効成分として含有しており、各々の成分の相互作用により、血中の遊離脂肪酸量が増加すると共に脂肪酸が効率よくエネルギー源として利用されるので、脂肪の消費をより増大させることができる。 また、本発明の脂肪代謝促進組成物及び飲食品は、ガルシニア抽出エキスに含まれるヒドロキシクエン酸、カフェイン、及びL−カルニチンの質量比が1:0.03〜0.8:0.03〜6となるように含有することが好ましい。 本発明の脂肪代謝促進飲食品は、エリスリトール、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムK、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、パラチノース、ラクチトール、トレハロース、サッカリンNa、甘草抽出物、ステビア抽出物及び羅漢果エキスから選択した1種又は2種以上の合成甘味料と、果糖とを含んだゼリー飲料又は清涼飲料であることが好ましい。 ゼリー飲料又は清涼飲料は、運動前や日常生活で手軽に摂取することができるため、特に好ましい形態である。また、嗜好価値を付加するため、甘味料を用いることが好ましいが、エリスリトール、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムK、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、パラチノース、ラクチトール、トレハロース、サッカリンNa、甘草抽出物、ステビア抽出物及び羅漢果エキス等の合成甘味料と、果糖で構成された甘味料は脂肪代謝に阻害を及ぼさないため、好適に利用することができる。 また、一食分当たり、ガルシニア抽出エキスをヒドロキシクエン酸換算で、250〜1500mg、カフェイン50〜200mg、L-カルニチンを50〜1500mg含有することが好ましい。 本発明によれば、ガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL−カルニチンの3成分を組み合わせて用いることで、体脂肪の燃焼効果を顕著に向上できる脂肪代謝促進組成物を提供することができる。 従って、運動前に該脂肪代謝促進組成物、又はそれを含有する飲食品を摂取することにより、効率よく脂肪を消費させることが可能となり、同じ運動量でより多くの脂肪を消費できる。 本発明において、ガルシニア抽出エキスとは、ガルシニア(ガルシニア・カンボジア、ガルシニア・インディカ、ガルシニア・アトロビリディス等)の果皮を熱水や含水アルコールで抽出して得られるエキスをいい、ヒドロキシクエン酸を含有するものである。このようなガルシニア抽出エキスは市販されており、例えば「ガルシニアエキスS」(商品名、日本新薬(株)製)等がある。 また、カフェインは、コーヒーやお茶などに広く含まれているが、本発明においては、それらの抽出物などの、ある程度カフェインが濃縮されたものを用いることが好ましい。このようなカフェイン(抽出物)は、一般に市販されており、例えば「茶の素」(商品名、白鳥製薬(株)製)等がある。 また、L‐カルニチンは天然アミノ酸の一種であり、羊肉などの畜肉に多く含まれており、その畜肉抽出物を用いることができるが、本発明においては、メチオニンとリジンによるアミノ酸合成より得られるもののほうが、高純度であるため好ましい。このようなL−カルニチンは市販されており、例えば「L‐カルニチン」(ロンザジャパン(株)製)等がある。 本発明の脂肪代謝促進組成物においては、ガルシニア抽出エキス中に含まれるヒドロキシクエン酸と、カフェインと、L−カルニチンとを質量比で1:0.03〜0.8:0.03〜6となるように含有することが好ましく、1:0.08〜0.2:0.1〜0.4となるように含有することがより好ましい。ヒドロキシクエン酸、カフェイン、及びL‐カルニチンの含有比が上記範囲内であるときに、最も効率よく脂肪を消費することができる。 本発明の脂肪代謝促進組成物による脂肪消費の促進の作用機序は以下のように考えられる。まず、カフェインにより、脂肪の分解が促進され、血中の遊離脂肪酸量が増加する。分解された脂肪酸はカルニチンと結合し、アシルカルニチンとなることで細胞内のミトコンドリアに取り込むことができ、脂肪をエネルギーとして利用することができる。一方、ヒドロキシクエン酸は、その構造がクエン酸と類似しており、体内でクエン酸の代謝と拮抗するため、その代謝産物であるアセチルCoAの量を減少させる。アセチルCoAの代謝産物であるマロニルCoAは、遊離脂肪酸のミトコンドリア内への移行を阻害するため、その前駆体であるアセチルCoAの減少によりマロニルCoAが減少し、その結果、遊離脂肪酸のミトコンドリアへの移行が開放され、エネルギー源として脂肪を効率よく消費することができる。 本発明の脂肪代謝促進組成物は様々な飲食品、例えば飲料、ゼリー、キャンディー、ガム、シリアル、ビスケット、チョコレート、ハム等に添加して使用することができる。また、脂肪代謝促進組成物に賦形剤を添加して、錠剤やカプセル剤等にして使用することもできるが、中でも、運動前に摂取しやすい形態であるゼリー飲料や清涼飲料などに添加することが好ましい。 しかし、一般的にゼリー飲料や清涼飲料は、嗜好性を高めるために糖分を10%程度配合することが多い。従って、内容量500mlのペットボトル飲料には約50g、内容量160gのチアパック飲料には約16gの果糖ブドウ糖液等が使用されているものと考えられる。また、飲料の甘味付与のために使用される果糖ブドウ糖液は45%程度のブドウ糖を含んでいるため、ペットボトル飲料には約24g、チアパック飲料には約7gのブドウ糖がそれぞれ含まれていると算出される。 本発明は血中の遊離脂肪酸を代謝促進組成物の相乗効果によって効率的に消費させるものであるが、脂肪細胞から血中への遊離脂肪酸の放出は血糖値上昇に伴うインスリンの分泌により、著しく抑制されることが知られている。 なお、空腹時の血糖値は90mg/dl程度であるとされるが、ブドウ糖、ショ糖の摂取により速やかに上昇する。およそ1回の食事で50mg/dl程度、血糖値は上昇する。そのため、チアパック飲料1袋に含まれている約7gのブドウ糖は、人間の血液量(3L)を考慮すると血糖値の上昇に対し充分影響のある摂取量であると思われる。よって果糖ブドウ糖を10%程度配合した清涼飲料を摂取することで脂肪の消費が抑制されてしまうことが容易に想像できる。 つまり、本発明の脂肪代謝促進組成物を清涼飲料、又はゼリー飲料の形態で利用する場合、嗜好性を求めるあまり安易に果糖ブドウ糖液を配合してしまうと、本発明の運動時における脂肪代謝促進組成物の相乗効果が相殺されてしまうばかりでなく、運動のみで得られる代謝促進作用すら失ってしまう恐れがある。 血糖値を上げずに甘味度を増すには合成甘味料を使用せざるを得ないが、ショ糖及び果糖ブドウ糖液は糖度(Brix)を上げることにより独特の嗜好性をもたらすので、合成甘味料のみでは天然甘味料の美味しさを再現することができない。 天然甘味料の中でインスリン分泌に影響を与えない糖類として果糖が知られている。合成甘味料のみを使用するのではなく、果糖と組み合わせて用いることにより、脂肪の消費に抑制的に作用するインスリン分泌を促進させることなく、清涼飲料、又はゼリー飲料としても嗜好性の高い、脂肪代謝促進飲食品とすることができる。 果糖と共に使用される合成甘味料としては エリスリトール、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムK、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、パラチノース、ラクチトール、トレハロース、サッカリンNa、甘草抽出物、ステビア抽出物及び羅漢果エキスの中から1種又は2種以上を選択することが望ましい。 本発明の脂肪代謝促進組成物、及びそれを含有する飲食品は上記の理由から、特に血糖値を上昇させやすい糖類である、ブドウ糖、ショ糖、麦芽糖、及びデキストリンの含有量が1食分当たり、好ましくは3g以下、より好ましくは1g以下とされる。 本発明の脂肪代謝促進組成物の飲食品への添加量は、1食分当たりガルシニア抽出エキス(HCA換算)を250〜1,500mg、カフェインを50〜200mg、L−カルニチンを50〜1,500mg含有するように添加することが好ましく、ガルシニア抽出エキス(HCA換算)を750〜1,000mg、カフェインを80〜150mg、L−カルニチンを100〜300mg含有するように添加することがより好ましい。HCAの含有量が250mg未満、カフェインの含有量が50mg未満、又はL−カルニチンの含有量が50mg未満であると脂肪の消費促進効果が乏しくなるため好ましくない。また、HCAの含有量が1,500mgを超えると酸味が強くなるため好ましくなく、カフェインの含有量が200mgを超えると体質によっては心臓に負担がかかる虞れがあるため好ましくない。L−カルニチンは1,500mgを超えても特に副作用はないが、効果はさほど向上せず、製造コストが高くなるため好ましくない。 実際に体内で糖と脂肪のどちらがエネルギー源として利用されているかは、呼気のガス分析を行ない、呼吸商(RQ)を求めることにより判断することができる。例えば主にエネルギー源として糖質が消費される無酸素運動時にはRQは1.0に近づき、主にエネルギー源として主に脂肪が消費される有酸素運動時にはRQは0.7に近づくことになる。従って、RQが高いとき(1に近いとき)には糖質が多く利用され、RQが低くなるにつれて脂肪が多く利用されていると判断することができる。 健康な27歳男性、33歳男性、30歳女性の3名を対象にして以下の試験を行った。 ガルシニア抽出エキス(HCA含量50質量%、以下同じ。)1,500mg、カフェイン100mg、L−カルニチン100mgを混合して服用してもらい、30分後に自転車型エルゴメーター(商品名「エアロバイクai」、コンビ株式会社製)により、脈拍をモニターしながら65%VO2max(最大酸素消費量)を保つように運動負荷を30分間与え、有酸素運動を行なった。運動中に排泄される呼気は、呼吸代謝システム(商品名「エアロシステムAE−300S」、ミナト医科学株式会社製)を用いて全て回収し、酸素及び二酸化炭素の濃度を測定した。そして、脂肪燃焼が活性化された最後の5分間(25〜30分)の呼気データをもとに、下記式(1)及び(2)により消費エネルギーに占める脂肪由来の割合(%)を算出した。 また、何も摂取しない場合(対照)、L−カルニチン(100mg)を単独で摂取した場合、ガルシニア抽出エキス(1,500mg)とカフェイン(100mg)を混合して摂取した場合について、それぞれ上記と同様にして試験を行ない、消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率(%)を算出した。 その結果を表1に示す。 表1に示すように、男女3名共にガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL‐カルニチンの3種を併用して摂取した場合は、L−カルニチンを単独で摂取した場合、及びガルシニア抽出エキスとカフェインを併用して摂取した場合と比較して、消費エネルギーに占める脂肪の割合(%)が相乗的に上昇していることがわかる。 なお、27歳男性について、L‐カルニチンを単独で摂取した場合の消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率が、対照に比べて増えた量A1は、1.6%である。また、同男性のガルシニア抽出エキスとカフェインを併用して摂取した場合の消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率が、対照に比べて増えた量B1は、7.3%である。これに対して、同男性のガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL‐カルニチンの3種を併用して摂取した場合の消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率が、対照に比べて増えた量C1は、10.4%である。したがって、C1>A1+B1となり、L−カルニチン単独では殆ど効果は得られなかったが、ガルシニア抽出エキス、及びカフェインと併用して用いることにより、3成分が相乗的に作用し、運動時の脂肪燃焼をより促進できることがわかる。 同様に、33歳男性について検討すると、L‐カルニチンを単独で摂取した場合の消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率が、対照に比べて増えた量A2は、‐0.7%である。また、同男性のガルシニア抽出エキスとカフェインを併用して摂取した場合の消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率が、対照に比べて増えた量B2は、4.3%である。これに対して、同男性のガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL‐カルニチンの3種を併用して摂取した場合の消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率が、対照に比べて増えた量C2は、8.1%である。L−カルニチン単独を摂取した場合、消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率は対照と比べ0.7%減少しており、このことから、L−カルニチン単独では運動時の脂肪燃焼を促進することはできないことがわかる。しかし、C2>A2+B2という結果よりガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL−カルニチンの3成分を併用することにより、運動時の脂肪燃焼をより促進できることがわかる。 更に、30歳女性について検討すると、L‐カルニチンを単独で摂取した場合の消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率が、対照に比べて増えた量A3は、0.4%である。また、同女性のガルシニア抽出エキスとカフェインを併用して摂取した場合の消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率が、対照に比べて増えた量B3は、5.6%である。これに対して、同女性のガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL‐カルニチンの3種を併用して摂取した場合の消費エネルギーに占める脂肪由来のエネルギーの比率が、対照に比べて増えた量C3は、6.7%である。C3>A3+B3という結果よりガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL−カルニチンの3成分を併用することにより、運動時の脂肪燃焼をより促進できることがわかる。 実施例1(ゼリー飲料) 表2に示す配合割合で各原料を混合し、常法に従ってゼリー飲料(150ml/袋)を調製した。得られたゼリー飲料は、果糖、及びスクラロースを併用することで自然な甘味を有しており、美味しく飲むことができた。 実施例2(清涼飲料) 表3に示す配合割合で各原料を混合し、常法に従って清涼飲料(350ml/本)を調製した。得られた清涼飲料は、マルチトール、果糖、及びスクラロースを添加したことにより、自然な甘味を有しており、美味しく飲むことができた。 実施例3(錠剤) 表4に示す配合割合で各原料を混合し、常法に従って錠剤(300mg/錠)を調製した。この錠剤は、いつでもどこでも手軽に服用することができた。 本発明の組成物によれば、有酸素運動時における脂肪燃焼を促進される効果の高い脂肪代謝促進組成物、及びそれを含有する飲食品を提供することができる。 ガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL‐カルニチンを有効成分として含有することを特徴とする脂肪代謝促進組成物。 ガルシニア抽出エキスに含まれるヒドロキシクエン酸、カフェイン、及びL−カルニチンの質量比が1:0.03〜0.8:0.03〜6となるように含有することを特徴とする請求項1記載の脂肪代謝促進組成物。 請求項1又は請求項2記載の脂肪代謝組成物を含有する飲食品。 エリスリトール、スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムK、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、パラチノース、ラクチトール、トレハロース、サッカリンNa、甘草抽出物、ステビア抽出物及び羅漢果エキスから選択された1種又は2種以上の合成甘味料と、果糖とを含むゼリー飲料又は清涼飲料である請求項3記載の飲食品。 一食分当たり、ガルシニア抽出エキスをヒドロキシクエン酸換算で250〜1500mg、カフェイン50〜200mg、L-カルニチンを50〜1500mg含有する請求項3又は4記載の飲食品。 【課題】 運動前に摂取することにより、同じ運動負荷(強度及び時間)で、より多くの脂肪を消費させることのできる脂肪代謝促進組成物及びそれを含有する飲食品を提供する。 【解決手段】 ガルシニア抽出エキス、カフェイン、及びL‐カルニチンを有効成分として含有させることにより、脂肪代謝促進組成物を得る。更に、前記脂肪代謝促進組成物を飲食品に添加することにより脂肪の消費を促進させる効果を有する飲食品を得る。前記飲食品においては、ガルシニア抽出エキスをヒドロキシクエン酸換算で、250〜1500mg、カフェイン50〜200mg、L-カルニチンを50〜1500mg含有することが好ましい。 【選択図】 なし


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