タイトル: | 公開特許公報(A)_痩身用組成物 |
出願番号: | 2004064159 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,A61K31/205,A23L1/30,A23L1/305,A61K35/78,A61P3/04 |
田中菜苗 稲川竜男 佐藤勝幸 JP 2005247812 公開特許公報(A) 20050915 2004064159 20040308 痩身用組成物 東洋酵素化学株式会社 500537556 株式会社メディキューブ 500562880 佐藤 勝幸 503178406 山口 朔生 100082418 河西 祐一 100099450 田中菜苗 稲川竜男 佐藤勝幸 7A61K31/205A23L1/30A23L1/305A61K35/78A61P3/04 JPA61K31/205A23L1/30 BA23L1/305A61K35/78 QA61P3/04 2 1 OL 6 4B018 4C088 4C206 4B018MD19 4B018MD61 4B018ME01 4B018MF01 4C088AB38 4C088AC11 4C088BA08 4C088BA10 4C088CA03 4C088MA02 4C088NA14 4C088ZA70 4C206AA01 4C206AA02 4C206FA59 4C206MA02 4C206MA04 4C206NA14 4C206ZA70 本発明は、L-カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物を含有する痩身用組成物に関するものである。 肥満とは、脂肪組織及び種々の臓器に異常な脂肪が沈着した状態であると定義され、消費エネルギーに対して、総摂取エネルギーが過剰となることにより起こる。近年、食生活の欧米化や日常の生活様式の変化により肥満が増加している。更に、ストレスや遺伝的背景も肥満の要因となる。肥満は体重の増加による外見上の問題だけでなく、糖尿病を始めとする生活習慣病や各種疾患のリスクを高めることが知られている。肥満を解消することは、美容目的だけでなく、これら疾患からのリスクを軽減し、身体への負担を軽減することにもつながる。そこで、痩身効果のある食品、又は医薬品などが求められている。 本発明は、食品、又は医薬品などに使用され、痩身効果のある痩身用組成物を提供することにある。 本発明は、L-カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物を含有する痩身用組成物、又は、本発明は、食品、又は医薬品として使用される前記痩身用組成物にある。<イ>痩身用組成物 痩身用組成物は、L-カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物を含有し、痩身効果を有するものである。痩身用組成物は、食品、機能性食品、医薬品に使用できる。L-カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物の同時併用は結果的にL-カルニチンの働きとコレウスフォルスコリ抽出物の作用の相乗効果によって獲得され、より良い痩身効果が得られると考えられる。L-カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物の特に好ましい摂取比率は、コレウスフォルスコリ抽出物の有効成分であるフォルスコリンを10%含有したコレウスフォルスコリ抽出物を基準にした場合、4:5〜5:4の重量比で使用するのが良い。L-カルニチン、コレウスフォルスコリ抽出物は、ともに粉末状で得られるため、錠剤やカプセルに充填しサプリメントとして摂取する方法がより簡便であり、また毎日摂取し易い利点があるが、各種の食品に配合して摂取することも可能である。<ロ>L-カルニチン L-カルニチンは、生体内に含まれるアミノ酸の一種であり、脂肪酸を細胞内のミトコンドリアに運搬する役割を持っている。脂肪酸がエネルギーに変換されるためにはミトコンドリア内膜を通過しなくてはならないが、脂肪酸のみでは膜通過が不可能である。L-カルニチンは、その際、有効に働く。従って、脂肪分解や効率的なエネルギー産生には不可欠であり、更に、運動能力の向上や、乳酸の蓄積の減少およびグリコーゲンの節約による疲労遅延作用、激しい運動後の筋肉疲労回復促進作用、中性脂肪・VLDLコレステロールの低下作用、肝脂肪の蓄積を抑える作用、その他、リンパ球および単球の増殖促進作用など多様な生理活性を持つとされている。特に運動との併用により脂肪燃焼効率を高める働きが注目されている。L-カルニチンは、肝臓や腎臓でも合成されるが、生合成に必要な因子が全て十分量供給されても、その量は1日に約20mgであり、1日に必要とされるL-カルニチンの10%である。<ハ>コレウスフォルスコリ抽出物 コレウスフォルスコリは、インド北部やチベットなどに自生するシソ科の植物で、インドでは古くから根の部分をピクルスにして食されているほか、皮膚炎、喘息、気管支炎、不眠症、テンカン、狭心症の治療目的にも用いられている。最近では抗アレルギー作用、気管支拡張作用、血圧降下作用、眼内圧の低下作用などが報告されている。有効成分はジテルペノイドであるフォルスコリンである。フォルスコリンはアデニル酸シクラーゼを活性化し、細胞内cAMP濃度を上昇させる。身体内ではcAMPは、食物からの熱産生を調節する一連の化学反応を引き起こし基礎代謝率を向上させ、体脂肪利用を増強する。その結果、除脂肪による身体組成の変化及び体重制御をもたらすことが知られている。フォルスコリンは、コレウスフォルスコリの根よりメタノール、エタノール、イソプロパノール、超臨界炭酸ガス等により抽出される。食品への適用にはエタノール又は超臨界ガス抽出が好ましく、この方法からフォルスコリンを10%〜40%程度含有する食品グレードの抽出物が得られる。<ニ>食品 L−カルニチンは、水溶性の結晶粉末であり、コレウスフォルスコリ抽出物も粉末状で得られ熱にも安定であるため、小麦粉などのデンプン質系の粉末中に混ぜて調理したり、脂質系の多くの食品に混ぜて使用することができる。例えば、パン、ホットケーキ、クッキー、ハンバーグ、スパゲティーやラーメンなどの麺類、ドレッシングなどの食品にL-カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物を含有する痩身用組成物を加えることができる。 以下、本発明の実施例を説明する。<イ>L−カルニチンとコレウスフォルスコリの治験 治験者は、L−カルニチンとコレウスフォルスコリの痩身用組成物を服用して、体重、体脂肪率、ウエスト、太ももについて測定し、痩身効果を確認した。<ロ>試験品 試験品には、2種類の錠剤を作製した。1種は、コレウスフォルスコリ抽出物のみ含有する錠剤で、1錠350mg中にコレウスフォルスコリ抽出物を64.75mg含む。他の1種は、L−カルニチンのみ含有する錠剤で、1錠350mg中にL−カルニチンを64.75mg含み、それ以外の成分は、乳糖及び生コーンスターチを用いた。<ハ>治験方法 治験者は、20歳代〜50歳代の女性であり、BMI値18以上又は体脂肪率22%以上の者を対象とした。妊娠・授乳中や各種疾病があるなど本試験に適切でないと判断された者は除外した。治験方法は、ランダムに5人づつ、コレウスフォルスコリ抽出物を含有する錠剤のみを服用するグループ(F)、L−カルニチンを含有する錠剤のみを服用するグループ(C)、コレウスフォルスコリ抽出物を含有する錠剤とL−カルニチンを含有する錠剤の両方を服用するグループ(F+C)の3グループに分けた。服用期間は、30日間で、グループ(F)とグループ(C)はコレウスフォルスコリ抽出物を含有する錠剤若しくはL−カルニチンを含有する錠剤を毎食後3錠(1日9錠)を服用し、グループ(F+C)は、毎食後コレウスフォルスコリ抽出物を含有する錠剤とL−カルニチンを含有する錠剤をそれぞれ3錠、計6錠(1日18錠)を服用した。飲み忘れがあった場合は、1日の服用合計数が9錠若しくは18錠となるように調整した。 各治験者は、体重(kg)、体脂肪率(%)、ウエスト(cm)、ふとももの太さ(cm)について、治験前、及び、治験開始後に、一定部位を同一機器で毎日測定した。また、特に、日内変動による誤差を避けるため、各自一定時刻に測定することを義務付けた。治験者は、治験期間中、飲用確認と共に、便通状態や生理の有無、食事の量、タバコ本数、運動など生活状況を記述し、それ以外にも生活の変化などがあれば記述した。<ニ>治験結果 各グループ5名づつ、計15名が治験対象者となった。各グループの治験前後の測定データの平均値の差(=(治験開始後のデータ)−(治験前データ))を表1に示す。なお、表内のマイナス(−)記号は、治験開始後の数値が、治験前に比して減少していることを示し、プラス(+)記号は増加していることを示している。 図1のグラフは、表1を変化率で表わしてグラフ表示したものである。グループ(F+C)は、単独のグループ(C)又はグループ(F)より体重、体脂肪率、ウエスト、太もものいずれも、効果があることを示している。グループ(F+C)は、本発明のL−カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物を服用したグループであり、L−カルニチンもしくはコレウスフォルスコリ抽出物を単独で服用したグループ(C)又はグループ(F)に比べて、全ての測定項目でマイナスの変化が大きいことが示されている。また、グループ(F+C)では痩身効果を実感した者が他のグループに比べて多かった。この結果は、L−カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物を同時に併用することが、各々単独で服用することよりも効果的で痩身目的にはより良い結果をもたらすことを示している。痩身用組成物を服用した効果を示すグラフの図 L-カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物を含有する痩身用組成物。 食品、又は医薬品として使用される請求項1に記載の痩身用組成物。 【課題】 食品、又は医薬品などに使用され、痩身効果のある痩身用組成物を得ることにある。【解決手段】 食品、又は医薬品として使用される、L-カルニチンとコレウスフォルスコリ抽出物を含有する痩身用組成物。【選択図】 図1