| タイトル: | 公開特許公報(A)_血漿脂質抑制剤 |
| 出願番号: | 2004045122 |
| 年次: | 2005 |
| IPC分類: | 7,A61K35/78,A61K31/409,A61K47/40,A61P3/06 |
米田 憲司 矢澤 一良 JP 2005232106 公開特許公報(A) 20050902 2004045122 20040220 血漿脂質抑制剤 株式会社 ケンテック 597078846 廣澤 勲 100095430 米田 憲司 矢澤 一良 7A61K35/78A61K31/409A61K47/40A61P3/06 JPA61K35/78 UA61K35/78 XA61K31/409A61K47/40A61P3/06 2 OL 6 4C076 4C086 4C088 4C076CC21 4C076CC47 4C076EE39 4C076FF63 4C086AA01 4C086CB04 4C086GA17 4C086MA02 4C086MA05 4C086MA70 4C086NA03 4C086ZC33 4C088AB76 4C088AC05 4C088BA07 4C088BA11 4C088MA52 4C088NA14 4C088ZC33 この発明は、クマザサを用いた血漿脂質抑制剤に関する。 従来、クマザサを利用した健康増進剤として、特許文献1に開示されているような組成物があった。この特許文献1は、沙棘の果実を原料とする組成物に、クマザサ等を含ませたもので、摂取が容易な健康増進剤を提供するものである。特開2001−163792号公報 しかしながら、上記従来技術のクマザサの利用方法は、単に健康増進作用を有するものとして利用しているが、血漿脂質を抑制するものではなかった。近年、生活習慣病についての問題が多々提起され、血漿中の脂質を抑制する必要のある人が増加している。また、食生活の欧米化とともに脂肪の摂取量が増加しており、簡単に摂取可能で副作用のない血漿脂質の抑制剤が求められていた。 この発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、容易に摂取可能であり、効果的に血漿中の脂質を抑制可能な血漿脂質抑制剤を提供することを目的とする。 この発明は、クマザサの粉末から成る血漿脂質抑制剤である。またこの発明は、クマザサから抽出したクロロフィルを、シクロデキストリン又はシクロデキストリンの誘導体で包接したものである。 この発明の血漿脂質抑制剤は、摂取が容易で副作用がなく、効果的に血漿脂質を抑制することができるものである。 以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。この血漿脂質抑制剤は、クマザサ粉末、または後述するように、クマザサから抽出したクロロフィルが、シクロデキストリン又はシクロデキストリンの誘導体で包接されて成るものである。 クロロフィル(葉緑素)は、植物や藻類、細菌などの細胞質の葉緑体中に含まれる緑色のポリフィリン系色素であって、光合成において中心的な役割を持つマグネシウム1原子を中心に持つポリフィリンであり、多くの場合、蛋白質と複合体を作って光合成膜中に存在する。クロロフィルには、クロロフィルa,b,c,d,e等と複数種あるが、この発明には、これらクロロフィル全般が適用可能である。 ここで、クロロフィルaの構造式を化学式1に示す。 シクロデキストリンは、デンプンから酵素反応により合成され、ブドウ糖を構成単位とする環状無還元マルトオリゴ糖である。環を構成するブドウ糖の数が、6個のもの(重合度が6のもの)をα−シクロデキストリン、7個のもの(重合度が7のもの)をβ−シクロデキストリン、8個のもの(重合度が8のもの)をγ−シクロデキストリンという。環を構成するブドウ糖の数により、環内孔のサイズが異なる。 一般に市場で入手できるのはα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンの3種であるが、このうちγ−シクロデキストリンがクロロフィルを包接するホストとして最も適した物質であるといえる。α−シクロデキストリンの構造式を化学式2に、β−シクロデキストリンの構造式を化学式3に、γ−シクロデキストリンの構造式を化学式4に、それぞれ示す。 ただし、環を構成するブドウ糖の数が9個あるいは10個、11個、…等、さらにホストとしてのサイズが大きいシクロデキストリンを用いることで、より良好にクロロフィルを安定化することができる。したがって、γ−シクロデキストリンより更に重合度の高いシクロデキストリンが得られれば、これを本発明に用いても良い。例えば、γ−シクロデキストリンより更に重合度の高いδ−シクロデキストリン、ε−シクロデキストリンの存在が知られている。 また、シクロデキストリンの各種誘導体(例えばメチル体、ヒドロキシルプロピル体、モノアセチル体、トリアセチル体、モノクロロトリアジニル体などのシクロデキストリン各種誘導体)を、クロロフィルを包接するホストとして用いることも可能である。母体がシクロデキストリン(特にγ−シクロデキストリン)であれば、クロロフィルを安定化することができ、化学修飾の各基による影響は少ないことが知見されている。 以下、クマザサから得られたクロロフィルが、シクロデキストリン又はシクロデキストリンの誘導体で包接されて成る包接化合物を、この発明では、クロロフィル−シクロデキストリン包接化合物と呼ぶ。 クロロフィル−シクロデキストリン包接化合物の製造方法は、特に限定されるものではない。例えば、75%アルコール水(即ち、75重量%のアルコールと25重量%の水からなる溶液)中にクロロフィルとシクロデキストリンを例えばモル比1:1で加えてよく撹拌してから、溶媒であるアルコール水を留去してクロロフィルがシクロデキストリンで包接された包接化合物を粉末として得ることができる。また、クロロフィルに対するシクロデキストリンの使用量は、特に限定されるものでないが、例えば等モル比〜1:10モル比の範囲での使用が好適であり、等モル比〜1:2モル比の範囲での使用がより望ましい。 次に、この発明の実施例として、クロロフィル−シクロデキストリン包接化合物の製造例、並びに実験結果について説明する。ただし、以下の実施例は、本発明を何ら限定するものではない。 先ず、この実施例の実験に用いたクロロフィル−シクロデキストリン包接化合物の製造例について説明する。クマザサ葉部乾重100g(湿重360g)を50mm幅に裁断し、このクマザサをエタノール500mlに浸して室温で24時間放置することでクロロフィルを抽出して、クロロフィル含有エタノール溶液を得た。次いで、このクロロフィル含有エタノール溶液100mlにシクロデキストリン1gを加え、室温で1時間撹拌して、クロロフィル−シクロデキストリン包接化合物を含有したエタノール溶液を得た。ここで、上記の添加するシクロデキストリンとして、γ−シクロデキストリンを用いて、クロロフィル−シクロデキストリン包接化合物含有エタノール溶液を得た。 このようにして得たクマザサのクロロフィル−シクロデキストリン包接化合物の粉末をマウスに与えて、血漿脂質に及ぼす影響を調べた。マウスは、11周齢、Std:ddY、クリーンマウスのメス(n=8)を用いた。平均体重は、コントロール群が27.9g、クマザサ投与群が28.6gであった。 使用試薬のコレステロール負荷試料は、マウス体重に対して、146mg/kgコレステロール・36mg/kgコール酸Na・オリーブ油18ml/kgである。 試料の投与は、コントロール群には、コレステロール負荷試料と蒸留水0.5ml、クマザサ投与群は、コレステロール負荷試料とクマザサ粉末45mg/0.5ml(1500mg/kg)である。 実験方法は、実験開始24時間前からマウスを絶食させ、各群の尾採血を行った直後に、負荷試料とサンプルを経口投与した。投与後、3時間後に再度尾採血を行った。各血液を5000rpm30秒で2回遠心分離して、血漿を分離した後、血漿部を2μlずつとり、コレステロールE-テストワコー(総コレステロール測定用キット)、トリグリセリドE-テストワコー(トリグリセリド測定用キット)を用いて血漿コレステロール血漿トリグリセリド濃度を測定した。 測定結果を、図1〜図6に示す。図1は、クマザサ投与による血漿コレステロール濃度の変化を示す。クマザサ投与群の方がコントロール群よりもコレステロール濃度が低いことが確かめられた。図2は、クマザサ投与後3時間のコレステロール濃度変化量を示す。クマザサ投与群の方がコントロール群よりもコレステロール濃度変化量が小さいことが確かめられた。図3は、クマザサ投与による血漿コレステロール増加率を示す。クマザサ投与群の方がコントロール群よりもコレステロール増加率が低いことが確かめられた。 図4は、クマザサ投与による血漿トリグリセリド濃度の変化を示す。クマザサ投与群の方がコントロール群よりもトリグリセリド濃度が低いことが確かめられた。図5は、クマザサ投与後3時間のトリグリセリド濃度変化量を示す。クマザサ投与群の方がコントロール群よりもトリグリセリド濃度変化量が小さいことが確かめられた。図6は、クマザサ投与による血漿トリグリセリド増加率を示す。クマザサ投与群の方がコントロール群よりもトリグリセリド増加率が低いことが確かめられた。クマザサ投与による血漿コレステロール濃度の変化を示すグラフである。クマザサ投与後3時間のコレステロール濃度変化量を示すグラフである。クマザサ投与による血漿コレステロール濃度増加率を示すグラフである。クマザサ投与による血漿トリグリセリド濃度の変化を示すグラフである。クマザサ投与後3時間のトリグリセリド濃度変化量を示すグラフである。クマザサ投与による血漿トリグリセリド濃度増加率を示すグラフである。 クマザサの粉末から成ることを特徴とする血漿脂質抑制剤。 クマザサから抽出したクロロフィルを、シクロデキストリン又はシクロデキストリンの誘導体で包接したことを特徴とする血漿脂質抑制剤。 【課題】 容易に摂取可能であり、効果的に血漿中の脂質を抑制可能な血漿脂質抑制剤を提供する。【解決手段】 クマザサから抽出したクロロフィルを、各種シクロデキストリン又はシクロデキストリンの誘導体で包接したもの。シクロデキストリンの各種誘導体は、メチル体、ヒドロキシルプロピル体、モノアセチル体、トリアセチル体、モノクロロトリアジニル体などである。【選択図】なし