タイトル: | 公開特許公報(A)_インジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法 |
出願番号: | 2004032730 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,C09B61/00,A23L1/30,A61K7/025,A61K7/50,C09B67/54 |
香川 文孝 坂本 克己 島谷 晃浩 外山 良治 坂巻 清司 高橋 誠一郎 JP 2005220328 公開特許公報(A) 20050818 2004032730 20040209 インジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法 有限会社エー・アイ 504052268 豊栖 康司 100104949 豊栖 康弘 100074354 香川 文孝 坂本 克己 島谷 晃浩 外山 良治 坂巻 清司 高橋 誠一郎 7C09B61/00A23L1/30A61K7/025A61K7/50C09B67/54 JPC09B61/00 DA23L1/30 BA61K7/025A61K7/50C09B67/54 Z 11 1 OL 14 特許法第30条第1項適用申請有り 2004年(平成16年)2月7日発行の「日本経済新聞 第42421号」に発表 4B018 4C083 4B018MD61 4B018ME14 4B018MF05 4B018MF12 4C083AA082 4C083AA111 4C083AA112 4C083AA122 4C083AB032 4C083AB172 4C083AB312 4C083AB332 4C083AB352 4C083AC122 4C083AC851 4C083AC852 4C083AD471 4C083AD472 4C083AD532 4C083CC13 4C083CC23 4C083CC25 4C083DD21 4C083DD31 4C083EE12 4C083EE13 4C083EE42 4C083FF01 本発明は、主として含インジカン植物からインジゴ、インジルビン又はイサチンの少なくともいずれかを主成分とする添加材を生成し、例えば内装材や建築資材、染料、医療関係、医薬部外品、毛染め材、食材、健康食品、食材等として利用可能なインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法に関する。 例えば、古来より、タデアイ等の含インジカン植物は世界のいたる所で布等に染色され、また、含まれる優れた効能を用い、殺菌効果、切り傷や虫刺され、解熱、解毒等の薬用等の民間薬、脱臭効果、難燃性、紫外線吸収も備えるといわれ、重宝されてきた。このように優れた効能を備える含インジカン植物であるが、時代の遷移と共に、有用物質を工業的に生産する方法が開発され、インジゴ染色に関しては、化学的な人造藍や化学染料に取って代わられ、衰退していった。しかしながら近年、自然志向の高まりによって天然素材から得られる有用物質を見直す動きがあがり、正藍染のような手作り独特の暖かさが見直され、再び注目されている。 天然の藍染めは、高度な専門技術と手間を要する染色であって、家庭等で簡単にできないと文献等に書かれている。本発明者は、家庭においても簡単に布地を染色する藍染めができるセットを先に開発した(特許文献1)。 生葉由来の有用物質の例として含インジカン植物であるタデアイから得られるインジゴが最も知られている。インジゴは、主に染色に使用されるが、それ以外にも上述の通り、防腐効果、防虫効果や抗菌性、脱臭性、紫外線吸収等の優れた効用があることが知られている。したがって、これらの性質を利用した天然添加材を工業的に製造することができれば、用途がさらに広がる。例えば、添加材を使った内装材やボード、壁紙等の建築用の資材、単に藍色に染めるのではなく、抗菌性や防虫効果を持たせた高機能、高品質な建築用資材とすることができる。また天然素材を利用することで、近年問題となっているシックハウス症候群の原因化学物質を使用しなくてもよい。また、有用物質の持つ効果を付加した食材として、青色、赤色、緑色の食品を新規開発することができる。さらには、パルプを使わないツリーフリーペーパーへの応用も可能である。このように、添加材を様々な用途に利用することにより、含インジカン植物の生産量・消費量の拡大が図られ、ひいては我が国の誇る伝統的な産業の活性化にも繋がる。 生葉由来の有用物質の例としてインジゴを挙げたが、染色に使用するためには、「すくも」の製造を行わなければならない。植物を収穫後、発酵の工程までにかなりの手間と時間を要し、その後、発酵に100日間かかる。この間も、与える水の量や発酵の温度を管理しなければならないため、「すくも」の作成には、多大な手間と時間及び技術が要求される。また発酵の際に独特の臭気を発するため、作業者や作業場周辺に住む人々に嫌悪され、環境問題にも発展しかねないという問題もある。 このように「すくも」を経ず藍染めの天然染料を得る技術として、特許文献2に示す方法が提案されている。この方法は、藍の葉を冷凍して解凍した後に乾燥し、粉末にして藍染めの天然染料を製造するものである。しかしながら、この方法では藍の葉を温度管理することで完全に加水分解することが行われない。また酸化させるために、葉を平面状に広げて全体が空気に触れるようにしなければならず、結局のところ極めて手間がかかるという問題があった。また藍の葉を広げるためには広大な面積が必要となり、大量に処理できないという問題もある。含インジカン植物の用途を拡大するためには、大量の含インジカン植物を短期間に効率よく処理することが重要であり、このような要求に応えることのできる含インジカン植物の処理方法も未だ実用化されていない。 生葉を収穫し、有用物質を製造する際に発生する葉、茎等の廃棄物や残渣の処理も問題となる。近年の廃棄物処理能力の限界により、再利用やリサイクルの要求も高まっており、このような要求に見合う廃棄物残渣の少ない製品の処理方法や廃棄物を利用する方法が模索されていた。特開平10−331077号公報特開2003−192934号公報 本発明は、このような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、含インジカン植物の生葉より得られる有用物質を、染色以外の用途にも利用可能な添加材として効率的に製造でき、しかも生葉を処理し有用物質を製造する際、発生する廃棄物残渣を極減したインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法を提供することにある。 上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、刈り取られた生葉を冷凍する工程と、冷凍された生葉を解凍する工程と、解凍された生葉中に存在する酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、含有するインジカンを加水分解する工程と、加水分解され生成されたインドキシルを酸化する工程と、酸化により得られたインジゴ、インジルビン又はイサチンを含む生葉の水分含量を調整し泥状もしくはペースト状とする工程とを備える。 また、請求項2のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、刈り取られた生葉を冷凍する工程と、冷凍された生葉を解凍する工程と、解凍された生葉中に存在する酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、含有するインジカンを加水分解する工程と、加水分解され生成されたインドキシルを酸化する工程と、酸化により得られたインジゴ、インジルビン又はイサチンを含む生葉を、さらにセルラーゼもしくはセルラーゼを含む酵素処理によって細胞壁を分解する工程と、細胞壁を分解された生葉の水分含量を調整し泥状もしくはペースト状とする工程とを備える。 さらに、請求項3のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、刈り取られた生葉を冷凍する工程と、冷凍された生葉を解凍する工程と、解凍された生葉中に存在する酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、含有するインジカンを加水分解する工程と、加水分解されて生成されたインドキシルを酸化する工程と、酸化により得られたインジゴ、インジルビン又はイサチンを含む生葉を破砕機で機械的に破砕する工程と、破砕された生葉の水分含量を調整し泥状もしくはペースト状とする工程とを備える。 さらにまた、請求項4のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、請求項1から3のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、泥状もしくはペースト状の添加剤をさらに乾燥させて水分を除去し、粉砕機によって粉末状とする工程を備える。 さらにまた、請求項5のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、請求項1から4のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、前記生葉を冷凍する工程が、葉細胞を破壊する温度にて保持して生葉中に含まれる水分を凍結させて膨張させる。 さらにまた、請求項6のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、請求項5に記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、前記生葉を冷凍する工程が、−5〜−20℃の温度に24〜72時間管理する。 さらにまた、請求項7のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、請求項5に記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、前記生葉を冷凍する工程が、およそ−15℃の温度におよそ32時間管理する。 さらにまた、請求項8のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、請求項1から7のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、前記生葉を解凍する工程が、生葉に存在する酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、酵素活性が高くなる温度にて、生葉中に含まれるインジカンがほぼ加水分解する時間維持する。 さらにまた、請求項9のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、請求項8に記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、前記生葉を解凍する工程が、4℃〜50℃にて行われる。 さらにまた、請求項10のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、請求項1から9のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、加水分解されたインドキシルを酸化する工程が、酸素又は空気によるエアリングで空気酸化する、冷風又は温風乾燥により水分含量を低下させて酸化する、あるいは物理的・化学的に酸化する方法のいずれかである。 さらにまた、請求項11のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、請求項1から10のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、前記刈り取られる生葉は、植物体の先端部付近の位置で切断され、刈り取られた生葉が先端部の葉と茎を含む。 本発明のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法によれば、従来利用されてきた保存方法によらず、容易に生葉の有用物質を含有する添加材を含む泥状、粉末状、ペースト状やパウダー状等の添加材として利用可能な形態にできる。特に生葉を細かく裁断し乾燥させる作業の省力化、効率化が図られ、製造に係る日数や高度な技術を要さずとも、短期間に大量の生葉を処理可能で、高品質の添加材を効率よく安価に生産できるという優れた特長を実現できる。また本発明では、刈り取り・採取された生葉を、天候に左右されない状態で保管、処理できるので、安定した製造供給が実現できる。加えて、葉も茎も利用して採取残渣物のない製造方法が実現できる。 さらに、この方法で得られた添加材は植物の持つ機能を引き出した使い方ができる。生葉より製造された添加材は非化学物質の天然素材で、化学物質による着色のような人体への有害な作用がなく安全性が高い。加えて、植物により機能に加えて様々な効果が得られ、安全かつ高機能な天然の添加材として用途を拡大し、植物の増産、需要拡大、ひいては産地の活性化にも寄与できる。 さらにまた、刈り取り方法の改善によって収穫量を増やすことができ、良質の生葉を効率よく得られるというメリットもある。 以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態例は、本発明の技術思想を具体化するため、インジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法を例示するものであって、本発明はインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法を以下のものに特定しない。 また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。 図1に、本発明の一実施の形態に係る含インジカン植物から得られる有用物質を含有する添加材の製造方法を示す。この場合、含インジカン植物とは、タデアイであり、この生葉中に含まれるインジカンが、生葉に含まれる酵素により、もしくは必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加することで作用を受け、インドキシルに加水分解される。これが酸化されて藍色のインジゴを生成する。酸化する条件を変えることで、橙色のイサチンや赤紫色のインジルビンが得られる。図1に示すように、タデアイから得られる有用物質を含有する添加材は、タデアイの刈り取り工程、貯蔵のための冷凍工程、解凍工程を経て、加水分解及び酸化工程を経て、得られたインジゴ、インジルビン及びイサチンを含有する添加材を、様々な処理によって染色材としたり、紙や和紙、壁紙としたり、漆喰等に混入する充填材としたり、食品に添加する食材として使用することができる。 [刈り取り] 以下、含インジカン植物の生葉から得られる有用物質を含有する添加材を製造する手順を順に説明する。まず、生葉の刈り取りは、生育した含インジカン植物の先端部付近の位置で裁断し、収穫する。タデアイの場合、従来は根本、地上部より10〜15cm程度のところを刈り取っていたが、これではタデアイを再育成するまでに日数が掛かりすぎて良質のタデアイ葉、茎がとれない。また地上部に近い葉ほど、生育初期から存在しているために成長と共に枯れていくことが多い。一方、先端部分は新しい葉であり、良質の成分を含んでいる。特に先端部分の新芽は、従来のように根本で裁断したタデアイと比較して、インジカンの含有量や品質はほぼ同等か、もしくは新芽の方が良質のインジカンが多いことが報告されている。加えて、先端付近で裁断することにより、脇芽が生育しその後の育成も早く収量も増加する。したがってタデアイの先端の、成長の早い部位のみを収穫することで、良質のインジカンや酵素成分を含んだ葉・茎が収穫でき、さらに収穫された部分の再生が進んで、短期間で再収穫が行え、収穫量を増やすことができる。具体的には、タデアイ葉・茎の先端部から10〜20cm程度、好ましくは10〜15cm程度の位置を切断して採取する。先端部分は再生が早いので、一番刈りとして刈り取った後のタデアイが再生育し易くなり、早期に二番刈りの作業が行え、生産効率が向上する。さらにタデアイの縦方向への成長に加えて、横方向に成長した新芽・葉・茎についても収穫できる。先端部に他の脇芽も増えるので、新葉となって収穫量が多くなる。このように、タデアイの収穫と再生育を順次繰り返すことで収穫量を増やし、良質のタデアイの生葉を短期間に多数得ることができる。本発明者らによる実験では、上記の方法により、タデアイを大きく育てて刈り取る従来の方法に比べて、同じ畑から50%増の収穫量を得ることができた。以上のようにして刈り取り、採取されたタデアイの生葉は1〜2cm程度の大きさに切断もしくはカットされる。 [冷凍] タデアイの生葉を収穫後すぐに、空気・冷気の通気性の良い樹脂製ネット袋やコンテナ箱等に収納し、冷凍庫もしくは低温の冷蔵庫に貯蔵する。刈り取られた生葉・茎の内部に含まれる水分を凍結することで、細胞を破壊させるためである。本発明者らが−3、−5、−15、−20、−35℃の範囲で24時間〜72時間冷凍保存して比較した結果、保存の温度は−3〜−20℃、好ましくは−5〜−15℃、より好ましくは−15℃程度に管理し、また時間は12〜72時間、好ましくは32時間程度とすることで、解凍処理も比較的速やかに行え、タデアイの生葉が変色することが判明した。また液体窒素を使った瞬間冷却・冷凍も可能であるが、安全面やコスト面から見て既存の電気冷凍庫が好ましい。 [解凍] 次に所定期間冷凍保存されたタデアイの葉を取り出し、解凍する。解凍は自然解凍、冷風、温風解凍等にて行う。冷凍状態から常温及び保温状態に置かれると、細胞が破壊されているため、効果的に細胞内に含まれるインジカンが酵素により加水分解され、また、空気に触れることによって酸化が起こり、インジゴの状態に変化する。具体的には、冷凍状態から解凍される過程において、タデアイの生葉に含有されるインジカンが植物中の酵素と水分の作用で加水分解されてインドキシルとなり、更にインドキシルが空気中の酸素により酸化され、インジゴが生成される。酸化の条件を変えるとインジルビンやイサチンをも生成される。このようにして得られた有用物質を、酵素や摩砕機等を使って泥状あるいはペースト状にした添加物とする。 [酵素処理] まず、酵素処理について図2に基づいて説明する。冷凍機1から取り出されたタデアイを解凍し、生体内に含まれる酵素により、もしくは必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加して、加水分解を行なう。さらに、空気中の酸素により十分酸化されたタデアイの葉を溶解槽2に投入し、酵素供給部3から供給されるセルラーゼもしくはセルラーゼを含む酵素と混合する。溶解槽2は攪拌プロペラ4を備えており、攪拌プロペラ4を回転させて反応させる。攪拌時間は数時間とする。このような酵素処理によってタデアイの葉を単細胞化してペースト状あるいは泥状とする。さらに、得られた液状の成分をフィルタ5で濾過して、不要な成分を除去したペースト状添加物とする。フィルタ5にはメンブランフィルタ(ミリポアフィルタ)や多孔質物質等が利用できる。またフィルタでの濾過に代えて遠心分離等の方法を利用してもよい。 [機械的処理] また、酵素処理によってタデ藍を単細胞化する他、機械的・物理的に分解することもできる。図3に基づいて、機械的にタデアイを破砕して添加材を得る方法を説明する。この方法では、冷凍機1Bから取り出されたタデアイを解凍し、生体内に含まれる酵素により加水分解を行なう。さらに、空気中の酸素により十分酸化されたタデアイの葉を、破砕機6や摩砕機等で磨り潰してペースト状にする。破砕機6は、マスコローダや石臼が使用できる。図3に示すマスコローダは、上下の破砕部を逆方向に回転させ、この間に挿入されたタデアイを機械的に摩砕する。そして摩砕されたタデあいを、上記と同様にフィルタ5Bで濾過してペースト状あるいは泥状の添加材を得る。 上記の方法はすくもの製造のような手間が掛からず、乾燥葉藍を作らず省力化して短期間での処理とできる。さらにバッチ処理が可能で連続的に処理して添加物を大量生産できる。 以上のようにして酵素処理あるいは機械処理によって得られたペースト状の添加物は、すくもの代用として染料に利用できる。例えば衣類や生地等の繊維の染料として被服、帽子、手袋、靴下等を染色する他、木材やツキ板、あるいは紙等の染料として利用できる。あるいは泥状もしくはペースト状にされた添加材を製品用途に合わせて充填、混入することで、タデアイの効能を備えさせることが可能となる。例えば紙そのものの原料や、和紙や非木材紙の複合品として利用できる。特に酵素処理による方法は繊維を分解して紙に混入し易くできる。 また、ペースト状の添加物を紛状、粒状あるいはパウダー状とすることもできる。ペースト状の添加物を乾燥して水分を除去し、さらに粉砕機によって微細化し、篩機を通して粒度選別することで、粒状、紛状あるいはパウダー状の添加物が得られる。このような粉末状、粒状、パウダー状等とすることで扱いが容易となり、材料への混合や混入もより簡単に行える。例えば上述した繊維や木材、紙等の染料として利用する他、漆喰や白セメント、墨材、紙粘土等に混入して、染料としてのみならず、藍独特の効能である殺菌、防虫効果や防臭、紫外線吸収等の機能を付加して高品質にできる。あるいは、冷菓や和菓子、ゼリーや魚介類のすり身といった食品に混入して食材とし、色あいや風味、あるいは薬用としての効能を付加できる。このように、タデ藍から製造された添加材は、様々な商品、製品に組み合わせて利用できる。 特に建築資材用途においては、近年化学物質によるいわゆるシックハウス症候群が問題となっていることから、人体に有害な化学物質を使用しない天然素材による建築資材が求められている。よって、上述した添加物を粉末状としてボードに塗布したり、漆喰、珪藻土ボンドに添加材として充填したり、壁紙、タペストリーを製造したり、その他の部材に対する充填材、増量剤としても利用できる。これによって、熱伝導率が低く火に強い耐火性、防虫性、紫外線吸収、脱臭剤といった効能を、建築資材用途として有効に発揮でき、さらに非化学物質の天然素材を使用した人にも自然にも優しい資材として、好適に利用できる。 あるいは、上述した酵素処理、機械処理によらず、冷凍・解凍された含藍植物を分解することなくそのまま解繊した添加材として利用することもできる。この方法は、特に紙としての利用に好適である。例えば解繊した状態で従来の紙の製法と同様の手法で糊材を添加したり繊維質材料も充填する等必要な各種材料と混合し、溜め漉き、流し漉きを経て乾燥させて紙とする。本発明者の行った実験では、この方法で充填量が数十部から数百部のものができ、和紙や非木材紙、壁紙等を得ることができた。これらの紙製品は、従来の紙と異なり、上述した殺菌、防腐効果等を備え、色合い、風合い、機能性等に優れた高付加価値商品として利用できる。 このようにして、タデアイが染色用途以外にも利用可能となり、その用途や可能性が広がる。さらに有用物質を含む添加材の製造方法は、すくもの製造のような面倒な工程を省いて省力化し、簡単かつ安価に製造できるという利点に加えて、タデアイの生葉のみならず茎も利用しているため、収穫したすべてを使い切ることで従来発生していた廃棄物の処理の問題が解消される。これによって廃棄物残渣がでない環境面に配慮した製品化が可能となる。 次に、上記方法によってタデ藍の生葉より得たれた有用物質を含有する添加材の利用形態について説明する。例えば、紙・和紙・不織布・漆喰・珪藻土ボード等に添加可能な一般産業用、あるいは食品基材・冷菓や石鹸(ボディソープ)・リップクリーム等の高品質用途に添加できる。 [紙] 紙に利用する場合は、まずビーターにより、カナディアン標準ろ水度(CFS:JIS−P8121に準拠するパルプのろ水度試験方法)600mlに叩解されたNBKP(針葉樹晒しクラフトパルプ)に、泥状もしくは粉末状とした添加材を、総重量に対して0〜60%になるように配合した。それにラテックス系紙力増強剤(アイカアイボンRAX117)を3.0重量%添加して攪拌し、均一な分散スラリーを調整した。上記分散スラリーを攪拌しながら、角型シートマシン(25cm×25cm)を用いて、JIS−P8209に従って抄紙し、3.5kgf/cm2の圧力でプレスし、回転ドライヤーにより、約100℃で乾燥して、添加材配合紙を作成した。得られた紙は、添加材よる着色がなされる他、抗菌性や難燃性等に優れた高品質な紙材とできた。 [和紙] 和紙に利用する場合、原料となる楮・三椏・雁皮等の繊維質に、上記方法によって得られた添加材を数部〜数百部混合、調合し、糊材の濃度に併せて漉く。また牛乳パック等のリサイクル紙から紙質を採取して、上記と同様の混合調合を行うことでツリーフリーペーパーを漉くことができる。ここでは、楮100g、泥状とした添加材100g、糊材20g、加水30Lを攪拌混合し、紙漉きを行った。また、楮100g、泥状の添加材200g、糊材15g、加水25Lを攪拌混合し、同様作業により紙漉きを行った。得られた和紙は、添加材による着色がなされる他、抗菌性や難燃性等に優れた高品質な和紙とできた。 [布] 和紙を糸状にして布を織りあげる場合、泥状やペースト状の添加材を漉き込んでシート状に形成して、細長く裁断(スリット)して撚りをかけて糸にする。糸にすることによって織りや編みにすることができる。得られた布は、添加材による着色がなされる他、抗菌性や難燃性等に優れた高品質な布とできた。 [不織布] また不織布とするには、繊維とパルプをカード機で縦方向に並べたり、絡ませたりしてシート状にし、化学接着剤に粉末状の添加材を混ぜたものを噴霧したり、塗布して乾燥させることで湿式不織布を作成する。この不織布を利用して、マスクやフィルタ等を作成する。得られた不織布は、添加材による着色がなされる他、抗菌性や難燃性等に優れた高品質な不織布とできた。 [漆喰] 漆喰の添加材として利用するには、内装用の漆喰に泥状もしくは粉末状の添加剤を適量加え、粘度や色合いを調整しながら攪拌混合し、この漆喰を壁に塗装、吹き付けて利用する。得られた漆喰は、添加材による着色がなされる他、抗菌性や難燃性等に優れた高品質な漆喰とできた。 [珪藻土ボード] 珪藻土ボードに利用するには、珪藻土、天然ゼオライト、骨材、繊維質、石灰、泥状の添加材を配合、加水し攪拌混合して型に流し込み乾燥して作成する。得られた珪藻土ボードは、添加材による着色がなされる他、抗菌性や難燃性等に優れた高品質な珪藻土ボードとできた。上記のように、有用物質を含有する添加材を一般産業用途に利用できる。 [食品基材] 次に、添加材を食材として利用した実施例を説明する。まず、ピザ生地として、薄力粉250g、強力粉250gに、粉末の添加材20〜50gを均一になるように混合して、砂糖小さじ2、塩小さじ1、ドライイースト小さじ2、オリーブオイル大さじ2を加えて焼き上げる。そして小麦粉1kg、ドライイースト小さじ8、粉末の添加材50gをよく混ぜて、オリーブオイル大さじ2、砂糖大さじ1、塩少々、レモン少々を加えて生地を作り焼き上げる。フラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色に着色されたピザ生地が得られた。このピザ生地は、添加材を含有していることによる薬用効果に加えて綺麗な青色とできる。従来、青色の食品は存在しなかった。最近の研究によれば、青色の食品は食欲を減退させるダイエット効果があることが報告されている。したがって、本実施の形態で得られた食品基材あるいは食品添加物の着色料を使用することで、フラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色にするという意匠的な面白さに加えて、ダイエット食品としての機能を持たせ、食品基材あるいは添加材の付加価値を高めることができる。 また同様にしてお好み焼きを作成した。この例では、小麦粉160gに粉末の添加材10g〜30gをよく混ぜて、卵5〜7個加えて生地を作り、後は通常の方法に従ってお好み焼きを作成した。このお好み焼きも上記と同様にフラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色とでき、薬用効果に加えて食欲を減退させるダイエット効果を備える。 さらに寒天ゼリーを作成する場合は、粉ゼラチン5g、粉末の添加材適量、水300cc、砂糖大さじ2を用意し、粉ゼラチンを水に入れて振り入れふやかしておく。そして粉末の添加材を水に入れて攪拌をする。布巾で濾して分量の砂糖を加えて温めながらよく分散させ、そこにゼラチンを加えて混ぜ合わす。これにテングサを約3倍の水で10分くらい煮込み、ドロドロ状としたものに粉末の添加材を適量加え容器に流し込み放置する。そして固まって出来た寒天を冷蔵庫で保管する。さらに粉寒天3〜6g、粉末の添加材適量、プレーンヨーグルト、牛乳、砂糖、アマレットを加えゼリーを作成した。このようにして得られた観点ゼリーも上記と同様にフラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色であり、薬用効果に加えて食欲を減退させるダイエット効果を備える。 さらにまた藍餅、藍だんご、藍あられを作成する場合は、上新粉160g、白玉粉40g、粉末の添加材適量、砂糖60g、熱湯200ccを加えて練り上げ、乾燥して低温で焼き上げて放置した。このようにして得られた藍あられ等も、上記と同様にフラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色であり、薬用効果に加えて食欲を減退させるダイエット効果を備える。 さらにまた藍のドレッシングスープの場合、オリーブオイル大2さじ、小麦粉大1さじ、ペースト状の添加材適量、レモン少々、にんにく1片、塩、胡椒を加えて弱火にかけて温めて作成した。このドレッシングソースも上記と同様にフラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色であり、薬用効果に加えて食欲を減退させるダイエット効果を備える。 さらにまた藍ゴマアイスの場合、ペースト状の添加材大さじ4、白ゴマ適量、生クリーム、グラニュー糖大さじ6、牛乳、卵黄をミキシングして冷凍庫に入れて作成した。この含ゴマアイスも、上記と同様にフラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色であり、薬用効果に加えて食欲を減退させるダイエット効果を備える。 さらにまた生葉茶の場合、生葉の葉を乾燥して作成、粉末の添加材を湯に注いで作成した。この生葉茶も上記と同様にフラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色であり、薬用効果に加えて食欲を減退させるダイエット効果を備える。 以上のように本実施の形態に係る方法で得られた含インジカン植物の生葉を用いた有用物質を含有する添加材を食材として利用することで、着色効果に加えて抗菌作用により保存料としての効果、あるいは解毒作用等の薬用効果やダイエット効果を付加した高付加価値商品とすることができる。特に、従来の方法で得られるタデ藍では、すくも等の中間生成物を添加材として利用しようとしても雑菌等が含有されているため食用として安全でないという問題があったが、本実施の形態に係る方法によれば、処理の結果得られる有用物質を含有する添加材から雑菌等の不純物が排除されるので、食材としても安心して使用できる。 [石鹸] また本実施の形態に係る方法で得られた添加材は、上記以外に洗顔剤や薬剤等にも適用できる。まず石鹸に適用する実施例では、オリーブオイル200cc、ココナッツオイル100cc、パームオイル80g、アボガドオイル100g、蜜蝋20g、苛性ソーダ60g、精製水170cc、粉末の添加材適量を用意し、ボールに各オイルを入れ、湯煎にかけて蜜蝋を溶かし、粉末の添加材を攪拌しながらよく分散するようにかき混ぜる。さらに苛性ソーダを精製水に希釈させ、ボールに注ぎながらかき混ぜる。固まり(粘性)が出てきたら型に入れて放置し、冷却させて固形石鹸を作成した。また、動物性油脂に精製水で希釈した水酸化カリウムとグリセリンを加えることで、リキッドソープ(ボデーソープ)を作成した。このようにして得られた石鹸は、フラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色に着色されたことに加えて薬用効果が高く、抗ウィルス性、カンジダ菌の抑制等の効果が認められ、また天然素材を使用しているためアトピー性皮膚炎に有用である。 [浴用剤] また浴用剤に適用する実施例では、乾燥硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、粉末の添加材、蛋白分解酵素、香料、カミツレ、無水ケイ酸を配合する。あるいは、塩化カリウム、塩化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、乾燥硫酸ナトリウム、粉末の添加材、香料、無水ケイ酸を配合して作成する。このようにして得られた浴用剤も、上記と同様にフラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色に着色されたことに加えて薬用効果が高く、抗ウィルス性、カンジダ菌の抑制等の効果が認められ、また天然素材を使用しているためアトピー性皮膚炎に有用である。 [リップクリーム] さらにリップクリームに適用する実施例では、キャスターオイル3〜4杯、キャンデリラワックス1/2杯、メンソールクリスタル1/8杯、粉末の添加材少量を加え、溶融して固化した。又はっかオイル、天然ミントフレーバーオイルを適宜添加する。このようにして得られたリップクリームも、上記と同様にフラボノイド、クロロフィルの分解工程、除去工程により青色、赤色に着色されたことに加えて薬用効果が高く、抗ウィルス性、カンジダ菌の抑制等の効果が認められ、また天然素材を使用しているためアトピー性皮膚炎に有用である。以上のように、本実施の形態に係る方法で得られる有用物質を含有する添加材の部材に適用して、高品質化、高機能化を実現できる。 以上のように本発明は、主として生葉に含有するインジカンを冷凍・解凍工程の条件を検討することによって、生葉中に含まれる酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、加水分解を速やかに進行させ、さらに酸素や空気によるエアリングのような空気酸化、水分含量の低下に伴う酸化、物理的、化学的に酸化する工程を行なうことにより、染料になるインジゴ、インジルビン又は/及びイサチン等の有用物質を産生する。 本発明により得られるインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、壁紙や漆喰、珪藻土ボンド、壁材に混入する添加剤等の内装材、和紙等に好適に利用できる。また紙に漉いたり、食材として利用できる他、古来の藍染め染料として使用することもできる。本発明の一実施の形態に係る含インジカン植物の生葉より得られるインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法を示す概念図である。酵素処理による含インジカン植物の生葉より得られるインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法を示す概念図である。機械処理による含インジカン植物の生葉より得られるインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法を示す概念図である。符号の説明 1、1B…冷凍機 2…溶解槽 3…酵素供給部 4…攪拌プロペラ 5、5B…フィルタ 6…破砕機 刈り取られた生葉を冷凍する工程と、 冷凍された生葉を解凍する工程と、 解凍された生葉中に存在する酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、含有するインジカンを加水分解する工程と、 加水分解され生成されたインドキシルを酸化する工程と、 酸化により得られたインジゴ、インジルビン又はイサチンを含む生葉の水分含量を調整し泥状もしくはペースト状とする工程と、を備えることを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 刈り取られた生葉を冷凍する工程と、 冷凍された生葉を解凍する工程と、 解凍された生葉中に存在する酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、含有するインジカンを加水分解する工程と、 加水分解され生成されたインドキシルを酸化する工程と、 酸化により得られたインジゴ、インジルビン又はイサチンを含む生葉を、さらにセルラーゼもしくはセルラーゼを含む酵素処理によって細胞壁を分解する工程と、 細胞壁を分解された生葉の水分含量を調整し泥状もしくはペースト状とする工程と、を備えることを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 刈り取られた生葉を冷凍する工程と、 冷凍された生葉を解凍する工程と、 解凍された生葉中に存在する酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、含有するインジカンを加水分解する工程と、 加水分解されて生成されたインドキシルを酸化する工程と、 酸化により得られたインジゴ、インジルビン又はイサチンを含む生葉を破砕機で機械的に破砕する工程と、 破砕された生葉の水分含量を調整し泥状もしくはペースト状とする工程と、を備えることを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 請求項1から3のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、 泥状もしくはペースト状の添加剤をさらに乾燥させて水分を除去し、粉砕機によって粉末状とする工程を備えることを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 請求項1から4のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、 前記生葉を冷凍する工程が、葉細胞を破壊する温度にて保持して生葉中に含まれる水分を凍結させて膨張させることを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 請求項5に記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、 前記生葉を冷凍する工程が、−5〜−20℃の温度に24〜72時間管理することを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 請求項5に記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、 前記生葉を冷凍する工程が、およそ−15℃の温度におよそ32時間管理することを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 請求項1から7のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、 前記生葉を解凍する工程が、生葉に存在する酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、酵素活性が高くなる温度にて、生葉中に含まれるインジカンがほぼ加水分解する時間維持することを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 請求項8に記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、 前記生葉を解凍する工程が、4℃〜50℃にて行われることを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 請求項1から9のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、 加水分解されたインドキシルを酸化する工程が、酸素又は空気によるエアリングで空気酸化する、冷風又は温風乾燥により水分含量を低下させて酸化する、あるいは物理的・化学的に酸化する方法のいずれかであることを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 請求項1から10のいずれかに記載のインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法であって、 前記刈り取られる生葉は、植物体の先端部付近の位置で切断され、刈り取られた生葉が先端部の葉と茎を含むことを特徴とするインジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法。 【課題】生葉の有用性を拡大して利用可能な添加材を効率的に製造でき、また生葉を処理する際に発生する廃棄物残渣を少なくする。【解決手段】インジゴ、インジルビン又はイサチンを含有する添加材の製造方法は、刈り取られた生葉を冷凍する工程と、冷凍された生葉を解凍する工程と、解凍された生葉中に存在する酵素に必要に応じ酵素β−グルコシターゼを追加し、含有するインジカンを加水分解する工程と、加水分解され生成されたインドキシルを酸化する工程と、酸化により得られたインジゴ、インジルビン又はイサチンを含む生葉の水分含量を調整し泥状もしくはペースト状とする工程とを備える。必要に応じて泥状もしくはペースト状の添加材をさらに乾燥させて水分を除去し、粉砕機によって粉末状とする。【選択図】図1