タイトル: | 公開特許公報(A)_メタン発酵装置 |
出願番号: | 2004026933 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,B09B3/00,C02F11/04,C10L3/06,C12M1/00,C12M1/02 |
下平 和佳子 山本 学 守 秀治 吉田 直美 浜嶋 光洋 三村 良平 JP 2005218897 公開特許公報(A) 20050818 2004026933 20040203 メタン発酵装置 バブコック日立株式会社 000005441 株式会社栗本鐵工所 000142595 武 顕次郎 100078134 下平 和佳子 山本 学 守 秀治 吉田 直美 浜嶋 光洋 三村 良平 7B09B3/00C02F11/04C10L3/06C12M1/00C12M1/02 JPB09B3/00 CC02F11/04 AC12M1/00 HC12M1/02 AB09B3/00 DC10L3/00 A 5 1 OL 8 (出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成13年度(第1次補正予算)中国経済産業局委託、財団法人ひろしま産業振興機構再委託、地域新生コンソーシアム研究開発事業、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受けるもの) 4B029 4D004 4D059 4B029AA02 4B029BB02 4B029CC01 4B029CC05 4B029DA01 4B029DA06 4B029DB01 4D004AA03 4D004AC04 4D004BA03 4D004CA04 4D004CA18 4D004CB04 4D004CB13 4D004CB21 4D004CC08 4D059AA07 4D059BA13 4D059BA17 4D059BA21 4D059BA27 4D059BE54 4D059BJ00 4D059BK11 4D059BK12 4D059CA07 4D059CA22 4D059CB27 4D059CC03 4D059DA01 本発明は,有機性廃棄物の処理装置に係り,特に固形分の多い厨芥類を中心としたメタン発酵装置に関するものである。 メタン発酵は,下水・し尿処理の分野では,最終沈殿池汚泥及び余剰活性汚泥の処理に適用されてきた。近年,ごみ焼却炉からのダイオキシン類の排出,埋立地の不足,CO2問題が大きな問題となり,これらの環境負荷を低減する方法の一つとして,メタン発酵技術の利用が活発化している。メタン発酵は,有機性廃棄物(厨芥,汚泥,バイオマス等)を発酵させてメタンガスとしてエネルギーを回収できる技術である。 メタン発酵は,大きく分けると加水分解菌,酸生成菌による可溶化過程と,メタン生成菌によるメタン発酵過程の二段階の生化学反応から成っている。タンパク質,炭水化物,脂肪等の高分子有機化合物は,まず加水分解菌などによって低分子化されて高級脂肪酸,アミノ酸,糖類となる。次に酸生成菌等によってH2,CO2,有機酸(酢酸,酪酸,プロピオン酸,ピルビン酸,ギ酸,乳酸,コハク酸等)に分解され,最後にメタン発酵過程でメタン生成菌によってメタンが生成する。 このように可溶化過程とメタン発酵過程では,活躍する微生物の種類が全く異なり,最適pH値も可溶化過程は4〜5程度,メタン生成過程は6.8〜7.5程度と異なることから,最近は可溶化槽とメタン発酵槽を分離して発酵効率を高める二相式と呼ばれる方法が採用される場合が多い。特に有機物がはじめから溶解している有機性廃水に比べ,厨芥類は固形分が多いため,直接メタン発酵するのは困難であり,可溶化を行う場合が多い。 なお,本明細書において「可溶化」とは,微生物の働きによる有機物の低分子化,有機酸への変換のみでなく,各種の物理化学的方法により,固形物粒子を細かくすることをも含んでいる。 図3に,従来技術による厨芥類を主な対象としたメタン発酵システムのフローを示す。厨芥類を中心とした有機性廃棄物1は破砕機2で破砕された後,調整水3と共に可溶化槽4に投入され,主に廃棄物中に存在する不特定の微生物の働きと攪拌程度の比較的穏やかな条件により約1日可溶化され,メタン発酵の原料となる有機酸や低分子有機物を生成する。 スラリ状となった可溶化物は弁5,可溶化液排出ライン6を介して,貯槽7に一旦溜められる。その後ポンプ8,可溶化液供給ライン9により完全混合型メタン発酵槽10へ送られ,メタン生成菌の働きにより,メタン50〜65%,二酸化炭素約35〜50%のバイオガスが生成される。 メタン発酵槽10には,メタン生成菌以外にも可溶化作用を行う菌が各種共存しているため,有機酸以外の有機物も分解されて有機酸に変換され,メタン発酵の原料となる。 生成したバイオガスはガスライン11を経由してガスホルダ12に貯留された後,主に燃料として利用される。完全混合型メタン発酵槽10では,可溶化液の供給量に応じてポンプ13,汚泥抜出ライン14により汚泥を抜き出し,槽内液レベルを一定に保っている。 抜き出された汚泥は汚泥濃縮装置15に送られ,通常は凝集剤16を添加して濃縮汚泥(主に菌体)と脱離水に分けられる。脱離水は脱離水ライン17から排水処理装置18へ送られ,好気活性汚泥法などにより最終処理された後放流される。 一方,濃縮汚泥はポンプ19,切替弁20を介して,一部は濃縮汚泥返送ライン21を経由してメタン発酵槽10へ返送し,槽内の菌体濃度を高めるのに使用する。残りの濃縮汚泥は汚泥排出ライン22から余剰汚泥として排出される。余剰汚泥は,可溶化槽4へ返送して再発酵したり,コンポスト化あるいは焼却処理される場合が多い。本従来技術の完全混合型メタン発酵槽は閉塞の問題がないため,可溶化工程は1日程度の穏やかな微生物可溶化で,厨芥がスラリ状になっていればよい。 図4に,従来技術による厨芥類を対象とした他のメタン発酵システムのフローを示す。可溶化後にメタン発酵を行う点では図3の従来技術と同様であるが,メタン発酵槽として固定床を使用している。 固定床型メタン発酵槽31は,内部に菌を保持する担体充填層32が設置されており,これに可溶化液を流通させて分解し,バイオガスを発生させる。すなわち,固定床型メタン発酵槽31では,濃縮汚泥の返送を行わなくても菌濃度維持が可能であるため,凝集剤や濃縮装置が不要で,運転も容易である。 通常,循環ライン33,ポンプ34によって液を循環させており,固定床型メタン発酵槽31内で上向流を形成しており,処理水35がオーバーフローとして処理水ライン36から流出する。処理水35は,担体充填層32のフィルタ作用により固形分濃度が低くなっているため,濃縮分離せずに排水処理装置18で処理することが可能である。 逆に担体充填層32よりも下の固定床底部37には濃厚な汚泥(菌体と未分解の微粒有機物)が蓄積しており,これは必要に応じて弁38,汚泥排出ライン39により余剰汚泥として排出する。排出された余剰汚泥は,可溶化槽4へ返送して再発酵したり,コンポスト化あるいは焼却処理される場合が多い。 このように固定床型メタン発酵槽31は,担体により菌体を高濃度に保持することができるため,処理速度が速く,発酵槽をコンパクト化できる。しかし,汚泥や廃水と比較して固形分の比較的多い厨芥等の有機性廃棄物を対象とする場合,粗粒子による固定床の閉塞が問題となるため,可溶化を高度に行うか,可溶化後に固液分離を行って粗大な固形物粒子を除去しておく必要がある。可溶化促進の手段としては,酵素添加,アルカリ添加,機械的微破砕,オゾン,超音波処理,高温高圧処理などの手段が用いられる。 図4は,高度可溶化の例として微破砕とアルカリ添加を行っているフローである。破砕ポンプ40は,固形物を含む液体を細かく破砕しながら移送する装置であり,可溶化槽4から可溶化液抜出ライン41で可溶化液を抜き出し,破砕ポンプ40に通過させて,切替弁42,可溶化液返送ライン43で可溶化槽4に戻す。また,可溶化液排出ライン6で貯槽7へ移送する。アルカリはライン44から添加し,可溶化をさらに促進する。 図3に関しては下記の非特許文献1を、図4に関しては下記の非特許文献2を挙げることができる。「廃棄物のメタン醗酵」 (株)サイエンティスト社発行「廃棄物のバイオコンバージョン」 (株)地人書館発行 前述した従来のメタン発酵システムには,以下のような問題点がある。図3に示した完全混合型メタン槽の場合,構造体を持たないため,閉塞は問題とならず,可溶化工程は1日程度の簡単な微生物可溶化で構わない。しかし,通常ではメタン発酵槽内に菌体を高濃度に保持することができないため,処理量を増やすにはメタン発行槽を大型化するか,濃縮汚泥返送により菌体濃度を上げて処理速度を上げる方策が必要である。 汚泥返送のためには汚泥濃縮装置が必要である上,濃縮作業は非常に煩雑であり,凝集剤が高価でランニングコストを圧迫する。また,汚泥は濃度が高くなると粘度が増すため,攪拌やポンプ移送の面から,運転可能な汚泥濃度には上限がある。 一方,図4に示した固定床型メタン発酵槽の場合,担体により菌濃度を高く維持できるため処理速度が速く,装置をコンパクト化できる。また,汚泥濃縮返送が不要であるため,運転が容易で高コストの凝集剤や濃縮装置も必要ない。 しかし,発酵槽の閉塞防止のため高度な可溶化が必要となり,可溶化工程が複雑化する。酵素は非常に高価であるし,アルカリ添加はアルカリの費用がかかるだけでなく,大量に使用すると後処理が必要となる。機械的微破砕は破砕装置と大きな動力が必要であり,破砕刃の摩耗等も問題となる。オゾン,超音波,水熱反応等も可溶化促進効果があるが,特殊な装置が必要となる。必要に応じて比較的少量のアルカリ添加でpH調整を行いながら酸発酵を進め,有機物を極力有機酸にまで変換しておく方法もあるが,長時間が必要となる。 また,可溶化後に固液分離して可溶化残渣を分離除去し,液状分だけをメタン発酵する方法もあるが,圧搾機などの固液分離装置が必要なため,初期コスト,動力コストがかかるだけでなく,可溶化残渣が除去される分,メタン発酵槽へ導入可能な有機物量が減り,ガス発生量が減少することになってしまう。 さらに,メタン発酵槽の形式に関わらず,プロセスから排出される可溶化残渣や余剰汚泥は,コンポスト化あるいは焼却処理される場合が多い。しかし,現状,コンポストの需要は少ない上,季節変動が大きく,流通ルートも確立していないため,大量に製造しても消費しきることができない。 さらにまた,これらの排出物は水分含有率が高いため,焼却処理するためには大量の燃料が必要となる。可燃ごみと共に焼却炉で燃やすこともあるが,熱回収などの面では不利である。これらのことから,可溶化残渣及び余剰汚泥の排出量をできるだけ低減することが望まれている。 本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、汚泥濃縮返送が不要で、コストの低減が図れるメタン発酵装置を提供することにある。 前記目的を達成するため、本発明の第1の手段は、有機性廃棄物を可溶化した後にメタン発酵し,メタンを含むバイオガスを発生させるメタン発酵装置において前記可溶化物を粗粒子含有液と粗粒子を含有しない分離液に分ける分級手段と,前記粗粒子含有液を供給してメタン発酵する菌体懸濁型のメタン発酵槽と,前記分離液を供給してメタン発酵する菌体固定型のメタン発酵槽とを備えたことを特徴とするものである。 本発明の第2の手段は前記第1の手段において,前記菌体懸濁型のメタン発酵槽から抜き出した汚泥を菌体固定型のメタン発酵槽に供給する系統と,前記菌体固定型のメタン発酵槽から抜き出した汚泥を菌体懸濁型のメタン発酵槽に供給する系統とを設けたことを特徴とするものである。 本発明の第3の手段は前記第1または第2の手段において,前記菌体懸濁型のメタン発酵槽として完全混合型メタン発酵槽を用い,前記菌体固定型のメタン発酵槽として微生物担体の充填層を備えた固定床型メタン発酵槽を用いることを特徴とするとするものである。 本発明の第4の手段は前記第1ないし第3の手段において,前記菌体懸濁型のメタン発酵槽から抜き出した汚泥を固定床型メタン発酵槽に供給する前記系統を,固定床型メタン発酵槽の担体充填層よりも下の位置へ接続し,前記菌体固定型のメタン発酵槽から抜き出した汚泥を菌体懸濁型のメタン発酵槽に供給する前記系統を、菌体固定型メタン発酵槽の担体充填層よりも下の位置に接続したことを特徴とするものである。 本発明の第5の手段は前記第1ないし第4の手段において,前記可溶化物を貯める貯槽の内側底部に前記分級手段を設けたことを特徴とするものである。 本発明は前述のような構成になっており,簡単な可溶化でも固定床型メタン発酵槽の閉塞を防止することができる。また,汚泥濃縮をしなくても,固定床底部に保持された濃厚な汚泥を完全混合型メタン発酵槽へ返送することにより,菌体濃度を高めることが可能となる。また,完全混合槽型メタン発酵槽からの抜出し汚泥に含まれる残存有機物が,固定床型メタン発酵槽に導入された分,滞留時間が長くなるため,分解率が向上する。 以下,本発明の実施形態を図と共に説明する。図1は,本発明の第1実施形態に係るメタン発酵システムのフローを示す図である。 厨芥を中心とした有機性廃棄物1を破砕機2により20mm以下程度に破砕し,調整水3を加え,可溶化槽4において廃棄物中に含まれる不特定の微生物の働きと攪拌程度の比較的穏やかな条件により約1日可溶化する。可溶化液は弁5,可溶化液排出ラン6を通って貯槽7に溜められ,可溶化液ライン51によりスクリーン等の簡単な分級器52へ送られ,粗大粒子を含む液(粗粒子含有液)と含まない液(分離液)に分かれる。スクリーンとしては,例えば固定床の担体サイズ、形状、充填方法に応じて目開き0.5〜5mm程度のものが適当である。 粗粒子含有液はポンプ53,粗大粒子含有液供給ライン54により完全混合型メタン発酵槽10へ供給する。このとき,完全混合型メタン発酵槽10は内部に固定床などの構造体を持たない単なる容器状のものであるため,粗粒子による閉塞は問題とならない。ここでメタン菌の働きによりメタンを含むバイオガスが発生するが,共存する他の微生物の働きによって粗粒子が分解され,微細化,低分子化する。低分子化した有機物は有機酸を経てバイオガスとなるが,一部は分解せずに微粒子として残存する。 一方,分離液はポンプ55,分離液供給ライン56により固定床型メタン発酵槽31の担体充填層32よりも下の固定床底部37に供給され,有機物がバイオガス化される。このとき分離液は粗粒子を含まないので固定床を閉塞させることはなく,固定床型メタン発酵槽31で滞留している間に残存有機物が分解され,余剰汚泥が減少する。固定床型メタン発酵槽31の槽内には菌体が高濃度で保持されているため,汚泥を返送する必要はない。 完全混合型メタン発酵槽10からポンプ13,汚泥排出ライン14で抜出される排出汚泥も固定床型メタン発酵槽31の固定床底部37へ導入する。このとき,完全混合型メタン発酵槽10内で粗粒子の分解が進んで微細化しているため,固定床を閉塞させることはない。 固定床底部37においては上部の担体充填層32によるフィルタ作用で汚泥が濃厚に蓄積している。この濃厚汚泥を抜き出し,切替弁57,ポンプ58,濃厚汚泥返送ライン59を通して完全混合型メタン発酵槽10へ返送することにより,完全混合型メタン発酵槽10内の菌濃度を上昇させる。 このように本実施形態では,完全混合型と固定床型のメタン発酵槽を組み合わせることにより,可溶化工程がシンプルで,かつ汚泥濃縮返送の不要な高速処理システムとなり,装置と薬剤のコスト低減,運転の省力化が可能となる。また,処理量が同じであれば,各メタン発酵槽は小型でよい。さらに,可溶化残渣及びまたはメタン発酵汚泥の排出量を低減でき,コンポスト化,焼却処理するべき最終処理物の量が減り,その分,バイオガスの発生量を増加させることができる。 図2は、本発明の第2実施形態を説明するための貯槽7付近の構成図である。同図に示すように、貯槽7の内側底部に分級器52としてスクリーンを設置し,分級器52を通過しない粗粒子含有液をポンプ53,粗粒子含有液供給ライン54により完全混合型メタン発酵槽10へ供給する。 一方、分級器52を通過した分離液はポンプ55,分離液供給ライン56により固定床型メタン発酵槽31へ供給する。他の構成は,前記第1実施形態と同様である。本実施形態により,さらに装置を簡略化することができる。本発明の第1実施形態に係るメタン発酵システムの系統図である。本発明の第2実施形態に係るメタン発酵システムの貯槽付近の構成図である。従来のメタン発酵システムの系統図である。従来のメタン発酵システムの系統図である。符号の説明 1:有機性廃棄物,2:破砕機,3:調整水,4:可溶化槽,5:弁,6:可溶化液排出ライン,7:貯槽,8:ポンプ,9:可溶化液供給ライン,10:完全混合型メタン発酵槽,11:ガスライン,12:ガスホルダ,13:ポンプ,14:汚泥抜出ライン,15:汚泥濃縮装置,16:凝集剤,17:脱離水ライン,18:排水処理装置,19:ポンプ,20:切替弁,21:濃縮汚泥返送ライン,22:汚泥排出ライン,23:汚泥排出ライン,24:余剰汚泥,31:固定床型メタン発酵槽,32:担体充填層,33:濃縮ライン,34:ポンプ,35:処理水,36:処理水ライン,37:固定床底部,38:弁,39:汚泥排出ライン,40:粉砕ポンプ,41:可溶化液抜出ライン,42:切替弁,43:可溶化液返送ライン,44:アルカリ添加ライン,51:可溶化液ライン,52:分級器,53:ポンプ,54:粗粒子含有液供給ライン,55:ポンプ,56:分離液供給ライン,57:切替弁,58:ポンプ,59:濃縮汚泥返送ライン。 有機性廃棄物を可溶化した後にメタン発酵し,メタンを含むバイオガスを発生させるメタン発酵装置において,前記可溶化物を粗粒子含有液と粗粒子を含有しない分離液に分ける分級手段と,前記粗粒子含有液を供給してメタン発酵する菌体懸濁型のメタン発酵槽と,前記分離液を供給してメタン発酵する菌体固定型のメタン発酵槽とを備えたことを特徴とするメタン発酵装置。 請求項1記載のメタン発酵装置において,前記菌体懸濁型のメタン発酵槽から抜き出した汚泥を菌体固定型のメタン発酵槽に供給する系統と,前記菌体固定型のメタン発酵槽から抜き出した汚泥を菌体懸濁型のメタン発酵槽に供給する系統とを設けたことを特徴とするメタン発酵装置。 請求項1または2記載のメタン発酵装置において,前記菌体懸濁型のメタン発酵槽として完全混合型メタン発酵槽を用い,前記菌体固定型のメタン発酵槽として微生物担体の充填層を備えた固定床型メタン発酵槽を用いることを特徴とするメタン発酵装置。 請求項1ないし3のいずれか1項記載のメタン発酵装置において,前記菌体懸濁型のメタン発酵槽から抜き出した汚泥を固定床型メタン発酵槽に供給する前記系統を固定床型メタン発酵槽の担体充填層よりも下の位置へ接続し,前記菌体固定型のメタン発酵槽から抜き出した汚泥を菌体懸濁型のメタン発酵槽に供給する前記系統を、菌体固定型メタン発酵槽の担体充填層よりも下の位置に接続したことを特徴とするメタン発酵装置。 請求項1ないし4のいずれか1項記載のメタン発酵装置において,前記可溶化物を貯める貯槽の内側底部に前記分級手段を設けたことを特徴とするメタン発酵装置。 【課題】 汚泥濃縮返送が不要で、コストの低減が図れるメタン発酵装置を提供する。【解決手段】 有機性廃棄物を可溶化した後にメタン発酵し,メタンを含むバイオガスを発生させるタン発酵装置において,前記可溶化物を粗粒子含有液と粗素粒子を含まない分離液に分ける分級手段52 と,前記粗粒子含有液を供給してメタン発酵する菌体懸濁型のメタン発酵槽10と,前記分離液を供給してメタン発酵する菌体固定型のメタン発酵槽31とを備えたことを特徴とする。【選択図】 図1