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タイトル:特許公報(B2)_セメントの品質予測方法およびセメントの製造管理システム
出願番号:2004024651
年次:2009
IPC分類:G01N 23/20,C04B 7/36


特許情報キャッシュ

伊藤 貴康 山腰 享弘 JP 4336591 特許公報(B2) 20090703 2004024651 20040130 セメントの品質予測方法およびセメントの製造管理システム 三菱マテリアル株式会社 000006264 宇部興産株式会社 000000206 羽鳥 修 100076532 伊藤 貴康 山腰 享弘 20090930 G01N 23/20 20060101AFI20090903BHJP C04B 7/36 20060101ALI20090903BHJP JPG01N23/20C04B7/36 G01N 23/00 − 23/227 C04B 7/00 − 7/60 G01N 33/00 − 33/46 JSTPlus(JDreamII) JST7580(JDreamII) 特開平8−259287(JP,A) 特開2003−171166(JP,A) 特開2003−306358(JP,A) 特開平9−268038(JP,A) 特許第3392281(JP,B2) 特開2002−293593(JP,A) 特開平11−314947(JP,A) 特許第3105224(JP,B2) 吉野亮悦 住田守,“Rietveld法によるセメント鉱物の定量”,セメント・コンクリート論文集,日本,社団法人セメント協会,2000年 2月25日,第53号,p.84−89 伊藤貴康・五十嵐秀明・真崎克彦,“リートベルト法によるクリンカー化合物及びせっこうの定量”,宇部三菱セメント研究報告,日本,株式会社宇部三菱セメント研究所,2003年 1月 4日,第4号,p.15−22 伊藤貴康 真崎克彦 五十嵐秀明,“リートベルト法により定量したアルミネート相とセメントの初期水和反応特性”,セメント・コンクリート論文集,日本,社団法人セメント協会,2003年 2月10日,第56号,p.29−35 5 2005214891 20050811 11 20060403 遠藤 孝徳 本発明は、クリンカー鉱物の結晶情報(クリンカー鉱物の量および結晶構造)を基にセメントの品質の変化を予測する方法および該方法を利用したセメントの製造管理システムに関するものである。詳しくは、セメントまたはクリンカーの粉末X線回折結果を、プロファイルフィッティング法により解析し、これから得られる結晶情報に基づき、セメントの凝結時間および強度などの品質の変化を予測するセメントの品質予測方法、および、該予測方法を利用してセメントの品質異常を未然に防止し、適正な品質のセメントを無駄なく、低コストで製造するセメントの製造管理システムに関するものである。 セメントの原料は、石灰質原料、粘土質原料、シリカ質原料および鉄源原料などであり、これら原料を調合・粉砕し、クリンカーの主要成分であるCaO、SiO2 、Al2 O3 およびFe2 O3 の量を調整する「原料調合工程」、調合した原料を焼成する「焼成工程」を経て、クリンカーとなり、更に「粉砕工程」を経てセメントとなる。 近年、セメント産業では、リサイクル社会への貢献のため、クリンカーの原燃料として、廃棄物や副産物の使用が推進されている。これら廃棄物には、石炭灰やスラグ、上水・下水汚泥、建設汚泥、オイルコークス、肉骨粉、汚染土などが含まれる。 クリンカーの原燃料として上記のような廃棄物あるいは副産物を使用すると、凝結時間および強度などのセメントの品質が変化する。また、「焼成工程」における焼成温度や昇温速度、冷却速度によってもクリンカー鉱物の結晶状態は変化し、それによってもセメントの品質は変化する。 従来、コンクリート強度の基になるモルタル圧縮強さは、次のようにして求められている。セメント、標準砂および水をJIS R 5202に準じて混練し、供試体を成型し、1日間養生後、3日間養生後、7日間養生後および28日間養生後の各時点において、供試体を圧縮試験機にかけて強さを測定する。すなわち、モルタル圧縮強さの測定結果が判明するまで28日間かかる。 また、セメントの凝結時間については、セメントと水とをJIS R 5202に準じて混練し、1〜4時間程度かけて、凝結試験機により凝結時間を測定している。 このように、凝結時間および強度などのセメントの品質を測定する従来の方法は、コストや時間がかかるため、日常のセメントの品質の工程管理には利用できない。特に、強度は測定結果が判明するまで28日間必要であり、該測定結果を迅速に工程管理にフィードバックすることは不可能である。 このような問題を解決するため、顕微鏡観察によるクリンカー鉱物の形状や色、明度あるいは複屈折をパラメータとしてセメント強度およびクリンカーの焼成条件を予測し、最適な焼成条件となるようにキルン運転制御を行う方法が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この方法は、クリンカーの焼成条件の変化によるセメントの品質の変化を予測するものであり、廃棄物から持ち込まれる少量・微量成分によるセメントの品質の変化を予測するものではない。 また、粉末X線回折によって得られるエーライトおよびフェライト相の回折ピークをピーク分離し、各ピークの比率より、セメントの強度およびクリンカーの冷却速度を予測する方法が提案されている。しかしながら、この方法も、上記特許文献1に記載の方法と同様にクリンカーの焼成条件の変化によるセメントの品質の変化を予測するものであり、廃棄物から持ち込まれる少量・微量成分によるセメントの品質の変化を予測するものではない。最近では、セメント焼成設備の性能も向上し、更にキルンの制御システムも自動化されているため、クリンカーの焼成条件が大きく変わることはほとんどなく、クリンカーの焼成条件の変化によるセメント品質の変化は小さいものとなっている。その一方で、原燃料として廃棄物や副産物を大量に使用し、更にそれらの原燃料が多様化してきているため、クリンカー中の少量・微量成分の変動によるセメントの品質の変化が主となっている状況であり、これらの変化を予測する方法およびそれを利用したセメントの製造管理システムが必要となっている。上記の少量・微量成分がセメントの品質に及ぼす影響は、単にそれらの含有量だけで決まるものではなく、各成分同士の相互作用やセメントの種別(早強セメントや普通セメント、あるいは中庸熱セメント、低熱セメント) によって異なるため、少量・微量成分の各含有量を定量しただけでは、セメントの品質の変化を予測することはできない。特開平9−52741号公報特開平8−259287号公報 本発明の目的は、クリンカーの原燃料として廃棄物や副産物などの使用により持ち込まれる少量・微量成分によるセメントの品質の変化を迅速に且つ精度良く予測するセメントの品質予測方法、および、該予測方法を利用することにより、廃棄物や副産物が多量に使用され且つそれらが多様化していく状況下でも、セメントの品質異常を未然に防止し、適正な品質のセメントを低コストで製造できるセメントの製造管理システムを提供することにある。 本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、廃棄物や副産物などの使用により持ち込まれる少量・微量成分によりクリンカー鉱物の結晶情報が変化することを知見した。また、種々のクリンカーを解析し、粉末度や石膏添加量を一定として製造したセメントの凝結時間および強度の試験結果と、クリンカーの結晶情報との関係を調査することにより、クリンカー鉱物の結晶情報がセメントの品質と密接に関係することを知見した。 本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、セメントまたはクリンカーの粉末X線回折結果を、プロファイルフィッティング法により解析し、これから得られるクリンカー鉱物の結晶情報を基に、セメントの品質の変化を予測することを特徴とするセメントの品質予測方法および該方法を利用したセメントの製造管理システムを提供するものである。 なお、本明細書において、「クリンカー鉱物の結晶情報」とは、「クリンカー鉱物の量」および「クリンカー鉱物の結晶構造」を指す。 また、上記「クリンカー鉱物の量」とは、「エーライト」、「ビーライト」、「アルミネート相」、「フェライト相」、「硫酸アルカリ」などの量を指し、上記「クリンカー鉱物の結晶構造」とは、「結晶多形」と「結晶構造パラメーター」のことである。上記「結晶多形」は、基本的な結晶(以下、単位格子という)の形を指し、例えばアルミネート相の斜方晶および立方晶などがあり、上記「結晶構造パラメーター」は、該単位格子の大きさなどを特徴付けるパラメーターを指し、例えば格子定数(a軸、b軸、c軸の長さや、各軸の交わる角度など)や格子体積(単位格子の体積)がある。 本発明によれば、少量・微量成分によるクリンカー鉱物の結晶情報の変化をリートベルト解析により捉え、それらのパラメータを用いた重回帰式によってセメントの凝結時間および強度などの品質の変化を迅速に且つ精度良く予測でき、その予測値をセメントの製造工程にフィードバックすることによって、より適正な品質のセメントを安定的に且つ低コストで製造できるようになる。 以下に本発明のセメントの品質予測方法およびセメントの製造管理システムについて詳細に説明する。 本発明のセメントの品質予測方法は、少量・微量成分によるクリンカー鉱物の結晶情報の変化に起因するセメントの品質の変化を、セメントまたはクリンカーの粉末X線回折結果をプロファイルフィッティング法により解析して得られるクリンカー鉱物の量、結晶多形、格子定数および格子体積などの結晶情報を基にして重回帰分析により求めた重回帰式を用いて、迅速に且つ精度良く予測できるようにしたものである。 廃棄物や副産物などの使用により持ち込まれる少量・微量成分としては、MgO、SO3 、Na2 O、K2 O、TiO2 、MnO、P2 O5 、F、Clなどが挙げられる。 これらの少量・微量成分は、例えば図1〜13から明らかなように、クリンカー鉱物の結晶情報に変化をもたらす。 図1および2は、少量・微量成分のMgO量とクリンカー鉱物の量との関係を示すグラフであり、各クリンカー鉱物の量は主要成分の変動によっても変化するため、リートベルト法による定量値とボーグ式による計算値との差を示した。図1から明らかなように、エーライト量は、MgO量が1.5%程度まではMgO量の増加に伴い増加するが、MgO量が1.5%以上ではほぼ一定となる。また、図2から明らかなように、アルミネート相は、MgO量の増加に伴い減少し、フェライト相は、MgO量の増加に伴い増加する。 図3は、少量・微量成分の固溶アルカリ(Na2 O、K2 O)量とクリンカー鉱物の量との関係を示すグラフである。図3から明らかなように、斜方晶アルミネート相は、固溶アルカリ量の増加に伴い増加する。また、硫酸アルカリが少量であって、リートベルト法によって定量できない場合でも、この固溶アルカリ量とクリンカー鉱物の量との関係から得られる次式により、硫酸アルカリ量を定量できる。 硫酸アルカリ量=全アルカリ量−斜方晶アルミネート相量÷25 図4〜7は、MgO量とエーライトの格子定数との関係を示すグラフであり、図8は、MgO量とエーライトの格子体積との関係を示すグラフである。図4〜8から明らかなように、MgO量の増加に伴い、エーライトの格子定数a軸、b軸およびc軸が短くなり、エーライトの格子体積が収縮する。該格子体積の収縮は、M3 相が増加することを示す。すなわち、MgO量の増加に伴い、M3 相が増加する。 図9〜12は、固溶アルカリ量とエーライトの格子定数との関係を示すグラフであり、図13は、固溶アルカリ量とエーライトの格子体積との関係を示すグラフである。図9〜12から明らかなように、固溶アルカリ量の増加に伴い、エーライトの格子定数b軸およびc軸が短くなり、エーライトの格子体積が収縮する。すなわち、固溶アルカリ量の増加に伴い、M3 相が増加する。 また、クリンカー鉱物の結晶情報の変化は、例えば図14および15から明らかなように、セメントの品質に影響を及ぼす。 図14は、エーライトの格子体積とモルタル圧縮強さとの関係を示すグラフであり、図15は、エーライトの格子体積と凝結時間との関係を示すグラフである。図14から明らかなように、エーライトの格子体積の膨張(すなわちM3 相の減少)に伴い、材齢3日のモルタル圧縮強さが増大し、材齢7日および28日のモルタル圧縮強さが低下する。また、図15から明らかなように、エーライトの格子体積の膨張(すなわちM3 相の減少)に伴い、凝結時間が短くなる。 セメントまたはクリンカーの粉末X線回折結果を解析する上記プロファイルフィッティング法としては、リートベルト解析法またはWPF解析法が好ましい。また、上記プロファイルフィッティング法により解析されるクリンカー鉱物は、f.CaO(遊離石灰)、エーライト、ビーライト、アルミネート相、フェライト相、硫酸アルカリなどである 本発明のセメントの品質予測方法は、プロファイルフィッティング法として、リートベルト解析法またはWPF解析法を利用することにより、解析時間を15分程度に短縮し、粉末X線回折測定時間を含めても1時間程度でセメントの品質の予測結果を得ることが可能となり、セメント製造の工程管理においても十分利用できるようにしたものである。また、本発明のセメントの品質予測方法は、完全に自動化することができるため、個人差なく、精度良くセメントの品質の予測結果を得ることができる。 また、本発明のセメントの製造管理システムは、本発明のセメントの品質予測方法により予測したセメントの品質の予測結果を、原料調合工程、焼成工程、粉砕工程などのセメント製造工程にフィードバックすることにより、セメント製造途中において、セメントの品質異常を察知し、適正な品質への調整がより短時間で無駄なく実施可能としたものである。すなわち、上記重回帰式によって得られた凝結時間または強度などのセメントの品質の予測値に異常が認められた場合(管理値外の値になった場合) 、セメント製造工程にその結果をフィードバックし、セメントが適正な品質になるように原料調合、焼成条件、粉砕条件の調整などの処置を施し、上記予測値が管理値内になるようにするものである。 以下に実施例を挙げ、本発明のセメントの品質予測方法およびセメントの製造管理システムを具体的に説明する。(セメントの品質予測の一例) まず、焼成工程にて製造されたクリンカーを採取・縮分し、振動ミルによって細かく粉砕して粉末X線回折用のサンプルを作製する。 サンプルを、粉末X線回折装置:RINT2000(リガク社製)にセットし、測定範囲:2δ=10〜60°、固定時間:2秒、ステップスキャン法により、X線回折プロファイルを測定する。 得られたX線回折プロファイルを、リートベルト解析ソフト(RIETAN2000)にて解析し、各クリンカー鉱物の結晶情報のパラメータを得る。 上記解析によって得られたパラメータのうち、各鉱物の量、格子定数(a,b,c,βなど) または格子体積により、少量・微量成分によるクリンカー鉱物の結晶情報の変化を捉え、重回帰分析により求めた重回帰式を用いてセメントの品質の予測を行う。 セメントの品質として、凝結時間またはモルタル圧縮強さを予測する場合に用いられる上記重回帰式の好ましい一例を以下に示す。 凝結時間(分)=A×(f.CaO量;質量%)+B×(エーライトの格子体積;Å3 )+C×(フェライト相の格子定数;Å) +D×(アルミネート相量;質量%)+E×(硫酸アルカリ量;質量%)+F ここで、係数A〜Fは、A=−30、B=−9、C=10、D=−10、E=−30、F=210である。 モルタル圧縮強さ(材齢3日)(N/mm2)=A×(エーライト量;質量%)+B×(アルミネート相量;質量%)+C×(エーライトの格子体積;Å3 )+D×(硫酸アルカリ量;質量%)+E ここで、係数A〜Eは、A=0.6、B=0.3、C=0.6、D=2、E=60である。 モルタル圧縮強さ(材齢7日) (N/mm2)=材齢3日の予測値+A×(エーライトの格子体積;Å3 )+B×(硫酸アルカリ量;質量%)+C ここで、係数A〜Cは、A=−1、B=−80、C=32である。 モルタル圧縮強さ(材齢28日) (N/mm2)=材齢7日の予測値+A×(エーライトの格子体積;Å3 )+B×(ビーライト量;質量%)+C×(ビーライトの格子体積;Å3 )+D×(硫酸アルカリ量;質量%)+E×(フェライト相量;質量%)+F×(フェライト相の格子体積;Å3 )+G ここで、係数A〜Gは、A=−2、B=4、C=0.6、D=−80、E=−0.4、F=−2、G=47である。 上記重回帰式により得られる予測値と実測値との比較を図16〜19に示す。 図16は、凝結時間の予測値と実測値の比較を示すグラフである。図16から明らかなように、上記の凝結時間を予測する重回帰式により、凝結時間が±15分の誤差範囲内で予測可能である。 図17〜19は、モルタル圧縮強さの予測値と実測値の比較を示すグラフである。図17〜19から明らかなように、上記のモルタル圧縮強さを予測する重回帰式により、材齢3日、材齢7日および材齢28日の何れの場合も、モルタル圧縮強さが±1.5N/mm2 の誤差範囲で予測可能である。 なお、上記の凝結時間およびモルタル圧縮強さを予測する重回帰式は、仕上げ工程にて得られたセメントについて凝結試験およびモルタル圧縮強さ試験を実施し、統計学的手法(相関分析)によって関係する要因(パラメータ)を抽出し、抽出された各パラメータと試験結果を用いて重回帰分析によって得られたものである。これらの重回帰式は、データが蓄積されるにつれて、使用するパラメータや各係数を更新し、予測精度を向上させていくものである。(粉砕工程へのフィードバックの一例) 上記の重回帰式により得られたモルタル圧縮強さの予測値が、管理値(材齢3日:31±2N/mm2 、材齢7日:45±2.5N/mm2 、材齢28日:65±3N/mm2 )に対して、材齢3日:28N/mm2 、材齢7日:42N/mm2 、材齢28日:62N/mm2 と低めであったので、粉砕工程にてブレーン値を100cm2 /g増加させたところ、モルタル圧縮強さは、材齢3日:29.2N/mm2 、材齢7日:42.2N/mm2 、材齢28日:63N/mm2 とほぼ上記管理値内に適正化できた。(原料調合工程へのフィードバックの一例) 上記の重回帰式により得られた凝結時間の予測値が、管理値(終結時間:145分以下) に対して、170分と長かったので、原料調合工程にて、諸率目標値としてHMを0.01増加、IMを0.02増加させ、エーライト量を4質量%、アルミネート相量を2質量%、エーライトの格子体積を2Å3 増加させたところ、凝結時間が140分と管理値内に適正化できた。MgO量とクリンカー鉱物(エーライトおよびビーライト)の量との関係を示すグラフである。MgO量とクリンカー鉱物(アルミネート相およびフェライト相)の量との関係を示すグラフである。固溶アルカリ量とクリンカー鉱物の量との関係を示すグラフである。MgO量とエーライトの格子定数(a軸)との関係を示すグラフである。MgO量とエーライトの格子定数(b軸)との関係を示すグラフである。MgO量とエーライトの格子定数(c軸)との関係を示すグラフである。MgO量とエーライトの格子定数(β)との関係を示すグラフである。MgO量とエーライトの格子体積との関係を示すグラフである。固溶アルカリ量とエーライトの格子定数(a軸)との関係を示すグラフである。固溶アルカリ量とエーライトの格子定数(b軸)との関係を示すグラフである。固溶アルカリ量とエーライトの格子定数(c軸)との関係を示すグラフである。固溶アルカリ量とエーライトの格子定数(β)との関係を示すグラフである。固溶アルカリ量とエーライトの格子体積との関係を示すグラフである。エーライトの格子体積とモルタル圧縮強さとの関係を示すグラフである。エーライトの格子体積と凝結時間との関係を示すグラフである。凝結時間の予測値と実測値の比較を示すグラフである。モルタル圧縮強さ(材齢3日)の予測値と実測値の比較を示すグラフである。モルタル圧縮強さ(材齢7日)の予測値と実測値の比較を示すグラフである。モルタル圧縮強さ(材齢28日)の予測値と実測値の比較を示すグラフである。 セメントまたはクリンカーの粉末X線回折結果を、プロファイルフィッティング法により解析し、これから得られるクリンカー鉱物の結晶情報を基に、セメントの品質の変化を予測するセメントの品質予測方法において、 上記セメントの品質の変化が凝結時間の変化であり、上記クリンカー鉱物の結晶情報を基に得られたパラメータから重回帰分析により求めた下記の重回帰式を用いてセメントの凝結時間の変化を予測することを特徴とするセメントの品質予測方法。 凝結時間(分)=A×(f.CaO量;質量%)+B×(エーライトの格子体積;Å3 )+C×(フェライト相の格子定数;Å)+D×(アルミネート相量;質量%)+E×(硫酸アルカリ量;質量%)+F ここで、係数A〜Fは、A=−100〜0、B=−15〜1、C=0〜20、D=−10〜0、E=−80〜−10、F=120〜2000である。 セメントまたはクリンカーの粉末X線回折結果を、プロファイルフィッティング法により解析し、これから得られるクリンカー鉱物の結晶情報を基に、セメントの品質の変化を予測するセメントの品質予測方法において、 上記セメントの品質の変化がモルタル圧縮強さの変化であり、上記クリンカー鉱物の結晶情報を基に得られたパラメータから重回帰分析により求めた下記の重回帰式を用いて材齢3日、材齢7日および材齢28日のモルタル圧縮強さの変化を予測することを特徴とするセメントの品質予測方法。 モルタル圧縮強さ(材齢3日)(N/mm2)=A×(エーライト量;質量%)+B×(アルミネート相量;質量%)+C×(エーライトの格子体積;Å3 )+D×(硫酸アルカリ量;質量%)+E ここで、係数A〜Eは、A=0〜5、B=0〜3、C=0〜20、D=0〜5、E=10〜80である。 モルタル圧縮強さ(材齢7日)(N/mm2)=材齢3日の予測値+A×(エーライトの格子体積;Å3 )+B×(硫酸アルカリ量;質量%)+C ここで、係数A〜Cは、A=−3〜0、B=−80〜−10、C=0〜3000である。 モルタル圧縮強さ(材齢28日)(N/mm2)=材齢7日の予測値+A×(エーライトの格子体積;Å3 )+B×(ビーライト量;質量%)+C×(ビーライトの格子体積;Å3 )+D×(硫酸アルカリ量;質量%)+E×(フェライト相量;質量%)+F×(フェライト相の格子体積;Å3 )+G ここで、係数A〜Gは、A=−3〜0、B=0〜5、C=0〜5、D=−90〜−20、E=−2〜0、F=−5〜5、G=0〜3000である。 上記硫酸アルカリ量を、下記の式より求める請求項1または2記載のセメントの品質予測方法。 硫酸アルカリ量=全アルカリ量−斜方晶アルミネート相量÷25 請求項1〜3の何れかに記載のセメントの品質予測方法を利用することを特徴とするセメントの製造管理システム。 請求項1〜3の何れかに記載のセメントの品質予測方法により予測したセメントの品質の変化を、原料調合工程、焼成工程、粉砕工程などの工程管理にフィードバックし、セメントの品質を適正に保持することを特徴とするセメントの製造管理システム。


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