タイトル: | 特許公報(B2)_化粧料 |
出願番号: | 2004000241 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | A61K 8/98,A61Q 17/04 |
田中 弘 JP 4223410 特許公報(B2) 20081128 2004000241 20040105 化粧料 株式会社ナリス化粧品 591230619 志村 尚司 100104307 田中 弘 20090212 A61K 8/98 20060101AFI20090122BHJP A61Q 17/04 20060101ALI20090122BHJP JPA61K8/98A61Q17/04 A61K8/00−8/99,A61Q1/00−99/00 特許第2579711(JP,B2) 特開平07−165553(JP,A) 特開昭63−246313(JP,A) 1 2005194214 20050721 10 20060905 澤田 浩平本発明は、分解されたメラニンを含有することにより、紫外線を防御するとともにメラノサイトでのメラニン産生を抑制することにより、今までにない高い効果を有する美白化粧料に関するものである。メラニンは、皮膚の他に、中枢神経や網膜でも生合成され、また動物に限らず、植物から微生物に至るまで自然界に広く分布存在している。メラニンは、チロシンがチロシナーゼの作用によりドーパ、更にドーパキノンへと変換され、次いで酸化が進んでインドール−5,6−ジヒドロキノンとなり、これが重合して生成するものである。メラニンの生合成は、表皮の基底層に存在するメラノサイトで行われる。メラノサイトでは、メラノソームと呼ばれる顆粒中でメラニンが合成、成熟されて表皮細胞に移動、分散し、最後には垢となって脱落する。メラニンは紫外線の悪影響から身体を守る重要な役目を担っており、医学上重要な因子である。しかしながら、メラニン量が多くなりすぎると色黒の皮膚となり、クスミ、シミ、ソバカス等、美容上の大きな問題となる。現在知られているクスミ、シミ、ソバカス対策は、メラニン生合成の引金となる紫外線をサンスクリーン剤等で遮光する方法と、メラニンの生合成を阻害する物質、例えば、アルブチン、コウジ酸、ビタミンC誘導体といったメラニン合成阻害剤、およびメラニン生合成を抑制する植物抽出物を用いる方法が知られている。今までに、4−イソプロピルカテコール、ハイドロキノンモノベンジルエーテルが皮膚漂白剤として用いられたこともあったが、これらは強力な脱色作用を有するものの、その作用は色素細胞の変性、致死に基づくものであるため、外用を継続すると永久的白斑となるとともに、かぶれ等の副作用も避けられないため、現在は市販されておらず、当業界においては安全なクスミ、シミ、ソバカスに有効な美白剤の開発が強く望まれていた。メラニンを分解する方法は、特開平7−213294に糸状菌によるメラニン色素を分解する物質、その製造法およびこれを用いるメラニン色素の分解方法が記載されている。特許第2579711号には過酸化水素により、メラニンを変色する方法が記載されている。しかし、活性酸素や、担子菌より生産された酵素により分解されたメラニンの効果及び有用性について記載したものはないのが現状である。一方、特開平2−83313にはメラニンの前駆体となるインドール誘導体、ドーパ誘導体を含有することによる皮膚の日焼け用組成物が示されており、また特表平6−505960には10,000キロダルトン以上の分子量を有し、310−320nmで吸収ピークを示す可溶性メラニンを、ドーパクロム、5,6−ジヒドロキシインドールからチロシナーゼなどの酵素により合成する方法が示されている。さらに、特許第3459065号には、植物・微生物によって生産されるアルカリ易溶の天然メラニンを用いて、被覆した顔料の記載がある。しかし、本願発明における分解されたメラニンが、酸、アルカリに不溶のメラニンを用いた点、および、分解されたメラニンの分子量が3.5〜2,000キロダルトンである点から、上記特許の物質とは明らかに異なる物質であると考えられる。特開平7−213294特許第2579711号特開平2−83313特表平6−505960特許第3459065号本発明は、このような技術の現状に鑑みてなされたものであって、分解されたメラニンによる紫外線防御作用でクスミ、シミ、ソバカスの生成を予防するとともに、直接的にメラニン産生を抑制することにより、今までにない高い美白効果を発揮する美白化粧料を開発する目的でなされたものである。上記目的を達成するために分解されたメラニンに着目し、活性酸素やパーオキシダーゼ酵素によってメラニンを分解する方法を検討することによって本発明の完成に至ったものである。本発明において使用可能な不溶性メラニンは、酸、およびアルカリに不溶のメラニンであり、天然系のものとしてヒト、霊長類、牛等の毛髪から、また鳥類、頭足類、細菌、真菌類が合成するメラニンを抽出することが出来る。また、メラニンは多くのモノフェノール、ジフェノールおよびポリフェノールの酵素的酸化により、並びに広範囲の種類のフェノール化合物の化学的および自動酸化により、合成的に調製されたものを使用することができる。さらに、上記天然源のいずれかから得られたメラニン産生細胞の細胞培養により得られたものを使用することも出来る。さらに、メラニンを分解する活性酸素の発生させる方法には、キサンチン−キサンチンオキシダーゼ系、DPPH系、過酸化水素−Fe系のフェントン反応により活性酸素を発生させる方法等を用いることができる。メラニンを分解する酵素としては、パーオキシダーゼが挙げられる。パーオキシダーゼは過酸化水素又は有機化酸化物による種々の有機物の酸化を接触する酵素で、西洋ワサビ(horse radish)(ワサビノキ科)より最初に結晶化され、植物組織中に広く分布する。その他、牛乳中のラクトペルオキシダーゼ、白血球中のベルドペルオキシダーゼなどが知られている。市販品では、パーオキシダーゼ(和光純薬工業社製)が挙げられる。また、メラニンを分解する酵素として微生物が産生する酵素を利用することも出来る。たとえば、担子菌類や糸状菌類から酵素を得る場合、天然の子実体および土壌中より菌糸を誘導したり、菌株分譲機関から分譲を受けるなどして菌糸を得、これらの菌糸を培養することにより、培養液中にパーオキシダーゼ等のメラニン分解酵素を生産させ、培養液をそのまま用いたり、公知の方法により精製して、これらの酵素を用いることによりメラニンを分解することが可能である。酵素によりメラニンを分解する場合、活性酸素により分解する場合と比べて反応が遅いので、分解効率を高める為、酵素分解後にアルカリ処理をすると分解が速く進むので効率的である。さらに、分解したメラニンを分子量により分画精製する方法として透析チューブ、限外ろ過により一定分子量以下の分子を除去する方法、また、分子ふるい樹脂を充填したカラムを通し、任意の分子量域の分子を分画する方法、またはイオン交換樹脂を用いて精製する方法などが挙げられるが、特に限定されるものではない。メラニンを分解できる酵素を産生する担子菌類としては以下のものが挙げられる。ヒラタケ属(Pleurotus)に属する担子菌としては、ヒラタケ(Pleurotusostreatus (Jacq.:Fr.)Kummer)、タモギタケ(Pleurotus cornucopiae (Paulet)Rollandvar. citrinopileatus(Sing.)Ohira)、トキイロヒラタケ(Pleurotus salmoneostramineus L. Vass.)、ウスヒラタケ(Pleurotus pulmonarius (Fr.) Quel.)等が挙げられる。スギタケ属(Pholiota)に属する担子菌としては、ヌメリスギタケモドキ(Pholiota aurivella (Batsch:Fr.)Kummer)、ヌメリスギタケ(Pholiota adiposa (Fr.)Kummer)、ナメコ(Pholiota nameko (T.Ito) S. Ito et Imai inImai)、ハナガサタケ(Pholiota flammans (Fr.)Kummer)、スギタケ(Pholiota squarrosa (Mull Fr.)Kummer)、スギタケモドキ(Pholiota squarrosoides (Peck)Sacc.)、チャナメツムタケ(Pholiota lubrica (Pers. Fr.)Sing.)等が挙げられる。マツオウジ属(Lentinus )に属する担子菌としては、シイタケ(Lentinusedodes (Berk.) Sing.)、マツオウジ(Lentinus Fr. em Sing.)等が挙げられる。キクラゲ属(Auricularia)に属する担子菌としては、キクラゲ(Auriculariaauricula (Hook.)Underw.)、アラゲキクラゲ(Auriculariapolytricha (Mont.)Sacc.)、ヒダキクラゲAuricularia mesenterica (Dick.)Pers.)等が挙げられる。カヤタケ属(Clitocybe)に属する担子菌としては、ハイイロシメジ(Clitocybenebularis (Batsch:Fr.)Kummer)、アオイヌシメジ(Clitocybe odora (Bull:Fr.)Kummer)、ホテイシメジ(Clitocybe clavipes (Pers:Fr.)Kummer)、カヤタケ(Clitocybe gibba (Pers:Fr.)Kummer)等が挙げられる。Pseudohiatula属に属する担子菌としては、Pseudohiatula oshimae等が挙げられる。キコブタケ属(Phellinus)に属する担子菌としては、メシマコブ(P.yucatensis(Murr.)Imaz.)等が挙げられる。。ヒラタケ属(pleurotus)、スギタケ属(Pholiota)、マツオウジ属(Lentinus )、キクラゲ属(Auricularia)、カヤタケ属(Clitocybe)、Pseudohiatula属、キコブタケ属(Phellinus)等の担子菌からメラニン分解酵素を得るためには、菌糸をポテト−デキストロース培地、麦芽エキス培地、チャペック−ドックス培地、エビオス培地、酵母エキス培地、サブロー培地、オートミール培地などの培地で培養後、培養液をそのまま乾燥し利用することが出来る。また、培養液中に存在するパーオキシダーゼ類を、硫酸アンモニウムなどの塩類により塩析する。塩析により析出した物質は、乾燥しそのまま利用しても良いが、必要に応じて、さらに精製処理して使用することが出来る。本発明におけるメラニンの分解物の生産は、調整したメラニンに前記に示したような活性酸素を作用させて分解する方法や、一般の酵素、微生物の産生する酵素類により分解する方法がある。本発明の化粧料における分解されたメラニンの配合量は、乾燥重量で0.001〜100.0重量%が配合可能であり、好ましくは0.01〜50.0重量%、更に好ましくは0.05〜20.0重量%、特に0.1〜10.0重量%の範囲が最適である。本発明の化粧料は、上記必須成分のほか、水性成分、油性成分、植物抽出物、動物抽出物、界面活性剤、油剤、アルコール、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、色素、香料等を必要に応じて混合して適宜配合することにより調製される。本発明の化粧料の剤型は特に限定されず、化粧水、乳液、クリーム、パック、パウダー、スプレー、軟膏、分散液、洗浄料等種々の剤型とすることができる。本発明の分解されたメラニンを配合することを特徴とする化粧料は、紫外線を吸収すると共に、メラニン産生を直接的に抑制するため、高い美白効果を有するものである。以下、本発明におけるメラニン分解方法、および分解されたメラニンのメラニン産生抑制効果によるクスミ・シミ・ソバカス消去に関する実施例を示すと共にその素材を用いた化粧料への応用処方例等について述べるが、ここに記載された実施例に限定されないのは言うまでもない。活性酸素によるメラニンの分解、および分解されたメラニンの特性精製水50mlにイカスミメラニン(グリコ栄養食品社製)500mgを分散させ、過酸化水素(30%溶液)1.15ml、FeCl2・4H2O(10mM)水溶液5mlを加え、37℃の水浴中で4時間反応させる。反応後、加熱により過酸化水素を分解させ、未反応のメラニンをろ過により除去し、分解されたメラニンを得た。この分解されたメラニンを、「SPECTRAPOR membrane tubing 3」(SPECTRUM MEDICAL INDUSTRIES、INC)の透析チューブ(分子量3,500)を用い、5℃にて一昼夜透析を行い、3.5キロダルトン以下の分子量を持つ物質を除去した。さらに、Sephadex G−75(Pharmacia)をカラムに充填し、Blue Dextran 2000 をマーカーとして2,000キロダルトン以下の分子量を持つ物質を分画した。以上の方法で分画されたメラニン分解物は黄褐色〜褐色を呈し、PH2.0−11.0の範囲で溶解した。また、分光光度計での測定によりUV-B域に吸収を認めた。図1には上記反応時間が1時間のものを示した。反応時間が長くなると共に分解が進み、280−400nmの紫外部の吸収が大きくなり、UV−AおよびUV−B域の紫外線を吸収することがわかった。担子菌によるメラニンの分解、および分解されたメラニンの特性担子菌としては、財団法人発酵研究所より購入したヒラタケ(IFO:No.30776)菌株を用いた。培地は酵母エキス3.0g、ポリペプトン3.0g、麦芽エキス3.0g、サッカロース1.0gを精製水1Lに溶解した酵母培地を用いた。培養は、200mlの三角フラスコに培養液100mlを添加し、滅菌後、菌糸を植え付け、24℃、150rpmで10日間、回転培養を行った。培養液1000mlに硫酸アンモニウム580gを加え、溶解させる。4℃で1昼夜放置し、沈殿を生じさせる。3,000rpm、10分間遠心分離により、沈殿を回収し、乾燥して粗酵素粉末を得る。この粉末を精製水10mlに溶解し、酵素溶液とする。調製した酵素溶液10mlに、10mM FeCl2溶液、0.1g/mlイカスミメラニン(グリコ栄養食品社製)分散水溶液を表1に記載した量添加し、1Mコハク酸水溶液でPHを調製し、室温で3日間放置した。その後、8,000rpmで遠心分離を行い、上清を除去する。沈殿物に2N―NaOH 1mlを添加して、メラニンを溶解し分解されたメラニンを得た。さらに、分解されたメラニンは、実施例1の場合と同じようにして透析チューブ(分子量3,500)、およびSephadex G-75により処理を行い、分子量3.5〜2,000キロダルトンの分子量を持つ物質を分画した。得られた分解されたメラニンの量は、10倍希釈を行い400nmの吸光度を測定することにより求め、表1に示した。図2には実施例2−2の分解物の吸収チャートを示した。分解されたメラニンは、表1の実施例2−1、2−2、2−3、2−4に示したように、10mM FeCl2溶液の添加量が増加するとともに分解が進み、400nmの吸光度値が増加した。また系のPHが4.5と酸性側のほうが、PH6.2と比較して分解が進み、400nmの吸光度値が増加した。さらに、水溶液は黄褐色〜褐色を呈するとともに、PH2.0−11.0の広いPH域で溶解した。パーオキシダーゼ酵素によるメラニンの分解、および分解されたメラニンの特性イカスミメラニン(グリコ栄養食品社製)500mgをHorseradish製のパーオキシダーゼ(和光純薬工業)水溶液100unit/mlに分散させ、37℃にて2日間放置する。その後、8,000rpmで遠心分離を行い、上清を除去する。沈殿物に2N―NaOH 1mlを添加して、メラニンを溶解し分解されたメラニンを得た。この分解されたメラニンを、実施例 2で示した処理によって3.5〜2,000キロダルトンの分子量を持つ物質を分画した。この方法で分画されたメラニン分解物は黄褐色〜褐色を呈し、PH2.0−11.0の範囲で溶解し、分光光度計での測定によりUV-B域に吸収を認めた。酵素処理時間が長くなると共に分解が進み、280−400nmの紫外部の吸収が大きくなり、UV−AおよびUV−B域の紫外線を吸収することがわかった。紫外部の吸収は、図3に示した。分解されたメラニンのメラニン産生抑制効果メラニン産生細胞の培養培養液は、牛胎児血清5.0%を加えたダルベッコMEM(D−MEM)培地を用いた。細胞は、マウスメラノーマB−16F−10を直径12wellのシャーレに植え付けた。 植え付け量は4×103/cm2とした。植え付けの翌日、実施例1で調製した試料を表2の濃度になるよう添加を行い、添加後3日後に試験を終了した。評価方法メラニン量の測定は培養後、細胞を2N−NaOHに溶解し400nmの吸光度を測定した。また、細胞増殖度は2N−NaOHに溶解した細胞溶解液の一部を Bio-Rad 社のプロテインアッセイキットにより600nmの吸光度で測定し、タンパク量に換算した。メラニン産生度は、単位タンパク量あたりのメラニン量の割合で計算した。また、美白効果の陽性対照物質としてβ-アルブチンを用いた。表2に分解されたメラニンの細胞美白試験の結果を示した。β-アルブチンは細胞増殖に阻害がかからない濃度である50ppm添加により実験を実施した。β−アルブチン50ppm添加においては、細胞増殖度が103%で、メラニン産生度は81.9%であった。一方、実施例1に示した分解されたメラニンを1000ppm添加したものは細胞増殖度が102%を示し、メラニン産生度が83.5%であった。同じく500ppm添加したものは、細胞増殖度が105%を示し、メラニン産生度が90.4%であった。また、実施例2に示した分解されたメラニンを1000ppm添加したものは細胞増殖度が109%を示し、メラニン産生度が81.7%であった。同じく500ppm添加したものは、細胞増殖度が112%を示し、メラニン産生度が89.2%であった。さらに、実施例3に示した分解されたメラニンを1000ppm添加したものは細胞増殖度が101%を示し、メラニン産生度が84.7%であった。同じく500ppm添加したものは、細胞増殖度が103%を示し、メラニン産生度が88.3%であった。以上のように、実施例1、2、3に示した分解されたメラニンは1000ppmという高濃度を添加しても細胞増殖に阻害がかからず、かつメラニン産生を強く抑制することが判明した。次に、本発明の各種成分を配合した化粧料の処方例の例を示すが、本発明はこれに限定されるものでない。化粧料の処方例(1)化粧用クリーム(重量%)a)ミツロウ・・・・・・2.0b)ステアリルアルコール・・・・・・5.0c)ステアリン酸 ・・・・・・8.0d)スクワラン・・・・・・10.0e)自己乳化型グリセリルモノステアレート・・・・・・3.0f)ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.)・・・・・・1.0g)分解されたメラニン・・・・・・0.5h)1,3-ブチレングリコール・・・・・・5.0i)水酸化カリウム・・・・・・0.3j)防腐剤・酸化防止剤・・・・・・適量k)精製水・・・・・・残部製法 a)〜f)までを加熱溶解し、80℃に保つ。g)〜k)までを加熱溶解し、80℃に保ち、混合溶解したa)〜f)に加えて乳化し、40℃まで撹拌しながら冷却する。(2)乳液 (重量%) a)ミツロウ・・・・・・0.5 b)ワセリン・・・・・・2.0 c)スクワラン・・・・・・8.0 d)ソルビタンセスキオレエート・・・・・・0.8 e)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.)・・・・・・1.2f)分解されたメラニン・・・・・・0.1 g)1,3-ブチレングリコール・・・・・・7.0 h)カルボキシビニルポリマー・・・・・・0.2 i)水酸化カリウム・・・・・・0.1 j)精製水・・・・・・残部 k)防腐剤・酸化防止剤・・・・・・適量 l)エタノール・・・・・・7.0製法 a)〜e)までを加熱溶解し、80℃に保つ。f)〜k)までを加熱溶解し、80℃に保ち、混合溶解したa)〜e)に加えて乳化し、50℃まで撹拌しながら冷却する。50℃でl)を添加し、40℃まで攪拌、冷却する。(3)化粧水 (重量%)a)分解されたメラニン・・・・・・10.0 b)グリセリン・・・・・・5.0 c)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(20E.O.)・・・1.0 d)エタノール・・・・・・6.0 e)香料・・・・・・適量 f)防腐剤・酸化防止剤・・・・・・適量 g)精製水・・・・・・残部製法 a)、b)、g)を均一に混合する。c)〜f)を均一に混合し、a)、b)、g)混合物に加える。(4)洗顔剤 (重量%) a)分解されたメラニン・・・・・・0.01 b)タルク・・・・・・残部 c)セルロース・・・・・・20.0 d)ミリスチン酸カリウム・・・・・・30.0 e)ラウリルリン酸ナトリウム・・・・・・10.0 f)香料・・・・・・適量 g)防腐剤・・・・・・適量製法 a)〜g)までを混合し、よく撹拌、分散させ均一にする。(1)塗布によるヒトでの効果確認試験被験者として、20〜50歳の女性15名に1日2回(朝、夜)連続2ヵ月間、本発明品と比較品のそれぞれを使用させ、塗布部位の状態を試験前後で比較し、改善効果を調べた。本試験には、試験品として処方例で示した乳液を用い、対照品には左記乳液から分解されたメラニンを除いた乳液を作成し、その使用による効果について調べた。 本発明の有効成分を配合した化粧料を毎日使用しながら肌のクスミおよび美白効果を塗布開始前及び2ヶ月塗布後におけるアンケートで集計し、効果の確認を行った。 結果は表4に示す。表中の数字は、人数を示している。表4からも明らかなように、試験品では、くすみが全く無くなった人が1名、くすみが無くなった人が6名いたのに対し、対照品では0名であった。対照品では変わらないが12名であったことから、明らかに分解されたメラニンを配合してなる試験品には高いくすみ改善効果が認められた。 評価基準活性酸素によって分解されたメラニン(0.1%濃度)の紫外部の吸収チャート担子菌由来酵素によって分解されたメラニン(0.1%濃度)の紫外部吸収チャート酵素によって分解されたメラニン(0.1%濃度)の紫外部吸収チャート活性酸素又はパーオキシダーゼにより分解された不溶性メラニンの分解産物を有効成分とするメラニン産生抑制剤。