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タイトル:特許公報(B2)_炎症及び炎症に関連する疾患の予防及び治療に適する、特に炎症マーカーCRP及びSAAに影響を与えるのに適する調合物の製造にホラートを使用する方法
出願番号:2003570842
年次:2014
IPC分類:A61K 31/522,A61K 31/197,A61P 29/00


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ミュラー・トーマス・エフ モゼル・ルドルフ ウルマン・マルチン JP 5433125 特許公報(B2) 20131213 2003570842 20030224 炎症及び炎症に関連する疾患の予防及び治療に適する、特に炎症マーカーCRP及びSAAに影響を与えるのに適する調合物の製造にホラートを使用する方法 メルック・エプロバ・アクチエンゲゼルシヤフト 592010450 江崎 光史 100069556 鍛冶澤 實 100111486 ミュラー・トーマス・エフ モゼル・ルドルフ ウルマン・マルチン CH 337/02 20020226 20140305 A61K 31/522 20060101AFI20140213BHJP A61K 31/197 20060101ALI20140213BHJP A61P 29/00 20060101ALI20140213BHJP JPA61K31/522A61K31/197A61P29/00 A61K31/33-80,A61P1/00-43/00 JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDream2) PubMed 米国特許第4279889(US,A) 特表平5−500230(JP,A) 特開2000−119188(JP,A) 特表平2−502192(JP,A) 国際公開第01/91734(WO,A1) 国際公開第01/85178(WO,A1) 国際公開第01/84962(WO,A1) 3 EP2003001848 20030224 WO2003072096 20030904 2005524655 20050818 16 20051024 2010017532 20100805 今村 玲英子 前田 佳与子 増山 淳子 本発明は、炎症及び炎症に関連する疾患の予防及び治療に適する、特に炎症マーカー C-反応性蛋白質 (CRP) 及び 血清アミロイドA 蛋白質 (SAA)のレベルに影響を与えるのに適する調合物の製造にホラートを使用する方法に関する。この使用領域は、CRP- 及びSAA-レベルのあらゆる異常である。 本明細書において、ホラートなる用語は、プテロイン酸-モノグルタマート (葉酸)、及びその還元形、たとえばジヒドロホラート及びテトラヒドロホラートの双方を意味し、たとえば5-ホルミルテトラヒドロ葉酸, 5−メチルテトラ-ヒドロ葉酸, 5,10−メチレンテトラヒドロ葉酸, 5,10−メテニルテトラヒドロ葉酸, 10-ホルミルテトラヒドロ葉酸及びテトラヒドロ葉酸, そのポリグルタマート, その光学異性体, 特にその光学的に純粋な天然異性体、 そしてまたその光学異性体の混合物、 特にラセミ混合物、並びにまたその薬学的に許容し得る塩を意味する。 ホラートは、C1-転移反応で重要なコファクターであり、ヒト、動物及び植物において、特にDNA-生合成で及びメチル化サイクルで重要な合成に係わる。医薬として、ホラートは従来主に5−ホルミル-5,6,7,8−テトラヒドロ葉酸 (ロイコボリン) 又は 5−メチル-5,6,7,8-テトラヒドロ葉酸 (メタホリン) のカルシウム塩として巨赤芽球性葉酸貧血の治療に、解毒薬として葉酸−アンタゴニスト、特に癌治療におけるアミノ蛋白質及びメトトレキサート("抗ホラートレスキュー")の適合性の強化に、フッ素化されたピリミジンの治療効果の増強に及び自動免疫疾患、たとえば乾癬の治療の増強に、特定の駆虫薬、たとえばトリメソプリム-スルファメトキサゾールの適合性の強化に並びに 化学療法でジデアザテトラヒドロホラートの毒性の減少に使用される。 炎症は、炎症前駆体サイトカインを介していわゆる急性期蛋白質の合成を誘発する。しかしこの名称にかかわらず、急性期応答は急性炎症過程だけでなく、慢性炎症過程でも生じる。明らかに増加した循環性急性期パラメーターは、感染、外傷、梗塞、関節炎及び臓器移植拒絶反応で、そしてまた新生物(neoplasmas)において見出される。更に、心臓血管疾患及び脳血管疾患、たとえば脂肪過多症, 真性糖尿病、尿毒症、緊張亢進、体重増加、ホルモン補充(hormone substitution)、 睡眠障害、アルコール乱用、アルツハイマー病又はうつ病、自動免疫疾患並びに免疫学的疾患病像が、強化された急性期応答を開始する。基本的な疾患のほかに、更にまた治療手段、たとえば血液透析過程、脂質アフェレーシス処置、カテーテル拡張又は放射線治療は、炎症応答を誘発することができる[Kushner I, Cleveland Clin J Med 2001; 68 (6): 535-37; Malle等、 Eur J Clin Invest 1996; 26: 427-35; Ridker 等、 N Engl J Med 2000; 342: 836-43; Greaves等、 Trends in Immunology 2002; 23 (11): 535-41; Wick等、Trends in Immunology 2001; 22 (12): 665-9]。 炎症マーカーのレベルは、炎症反応の存在だけでなく、その過酷さも表し、病気の予後に重要であり、そして治療の間に応答を示す。近年、最適な試験法において、慢性炎症の過酷さを正確に測定するための急性期マーカーの診断値が重要視されてきた [Ridker P, Circulation 2001; 103 (13): 1813-18; Patel等、 Cleveland Clin J Med 2001; 68 (6): 521-34]。特にアテローム性動脈硬化症は炎症性疾患としてますます解釈され、したがって炎症マーカーの増加したレベルが心臓血管及び脳血管に発生するリスクの重要なファクターとなっている[Ross R, N Engl J Med 1999; 340: 115-25, Ridker 等, N Engl J Med 1997; 336: 973-9, Haverkate等、for the European Concerted Action on Thrombosis and Disabilities Angina Pectoris Study Group, The Lancet 1997; 349: 462-6; Ridker等、 N Engl J Med 2002; 347 (20): 1557-65]。 C-反応性蛋白質(CRP) は、肝臓で産生され、そしてその急速な(12 時間以内)及び極めて高い(最高2000-倍)増加の故に古典的な急性期蛋白質として分類される蛋白質である[Malle等、 Eur J Clin Invest 1996; 26: 427-35]。 機能的に、これは前- 及び抗-炎症性質の双方を示す。これは入り込む外来物質を結合し、マクロファージ及び補体系を活性化し、サイトカインの遊離を誘発し、白血球蓄積及び癒着を調節する [Patel等、 Cleveland Clin J Med 2001; 68: 521-34; Greaves等、Trends in Immunology 2002; 23 (11): 535-41]。 更に現在の調査によれば、CRP もヒト内皮細胞に直接予め炎症作用を与えることが分かった。[Pasceri等, Circulation 2000; 102: 2165-8]。第一に、これは固有の非特異的免疫応答に関連する。血漿中のCRPの基準値/正常値は、最高2 mg/l (成人及び子供)に及び、その際使用される試験及び調査されるグループによって異なる正常域が得られる。 24時間の半減期が比較的に短いので、炎症発生での変化はCRP−濃度で直ちに認知できる。CRPは細菌性炎症で最も速く(数時間以内に)及び極度に増加する。ウイルス又は局所感染及び慢性炎症に対して、CRPのより少ない増加がある。CRP(高い敏感性CRP)に対して極めて敏感な最新のアッセイに基づき、CRPは炎症疾患の過程を観察するのに極めて適している[Roberts等, Clin Chem 2001; 47: 418−25]。抗生物質治療がうまくいくならば、CRPレベルは急速に再び減少し、そして炎症活性が欠けている場合、個体間で日毎でも、長い期間でも極めて僅かな変化を示す[Ockene等、Clin Chem 2001; 47: 444−50]。炎症の臨床症状がないCRPの僅かな増加さえ、かなり増加した心臓血管及び脳血管罹患率及び死亡数と相互に関係する[Ridker 等, N Engl J Med 1997; 336: 973−9; Haverkate 等, for the Euro−pean Concerted Action on Thrombosis and Disabilities Angina Pectoris Study Group, The Lancet 1997; 349: 462−6; Harris 等, Am J Med 1999; 106: 506−12; Ridker 等, N Engl J Med 2002; 347 (20): 1557−65]。これに関連して、アピリンも明らかにまた抗炎症活性によってその好都合な作用を発現させるようであり、そしてCRPの僅かな増加はこの治療に必要な重要なマーカーである[Ridker 等, N Engl J Med 1997; 336: 973−9]。この場合、どの程度CRPが唯一の代理マーカーであるか又は病因的に重要なマーカーであるかまだ分かっていない[Graeves 等, Trends in Immunology 2002; 23 (11): 535−41]。簡単に記載されたスタチンのCRP−減少作用は、アテローム性動脈硬化症で炎症の重要な役割をサポートし、そしてこれらの現在の研究によれば、最小増加のCRP−レベルの減少でさえ、コレステロールの減少と同等に重要である[Albert 等, for the PRINCE Investigators, JAMA 2001; 286 (1): 64−70; Ridker 等, N Engl J Med 2001; 344 (26): 1959−65]。 10-100 mg/l までの増加は、僅少のないし中程度の、通常急性炎症過程又は制限された範囲の過程によって示される。これは局所細菌感染、複雑でない膀胱炎、気管支炎、外傷、術後炎症反応、偶発症候、心筋梗塞、結核又はサルコイドーシスを含む。急性疾患の場合の100 mg/l以上の値は、炎症活性の高い又は広範なレベルを示す。これは敗血症、比較的大きい外傷、細菌感染、転移性腫瘍、活性慢性関節リウマチ、血清陽性脊椎関節炎、免疫脈管炎, リウマチ性多発性筋痛、クローン病又は 深刻な静脈血栓症を含む。 血清アミロイド A (SAA) 蛋白質 は、多形のアポリポ蛋白質からなり、これは肝臓中で主に合成される。SAA は、急性期応答の極めて敏感なマーカーであって、炎症、壊死、拒絶反応に、そしてまた腫瘍接種に反応する。 SAAは分子量11500〜14000 ダルトンの簡単なポリペプチドから成るα1−グロブリンであって、HDLに結合した血液中を循環する [Malle 等, Eur J Clin Invest 1996; 26: 427-35]。 血漿中のSAA の基準-/正常値は1 mg/lまでの値である。 炎症がある場合、 SAA-濃度は数時間以内に2000 mg/lまでの値に増加する。通常、CRP- 及びSAA-値は平行して変化するが、SAAは幾分か速く、そして力学的に反応し、またCRP よりも多く増加することが明らかである[Gabay 等, N Engl J Med 1999; 340: 448-54;Liuzzo 等, N Engl J Med 1994; 331: 417-24; Wilkins 等, Clin Chem 1994; 40: 1284-90; Malle 等, Eur J Clin Invest 1996; 26: 427-35]。 増加したCRP- 及びSAA-値は、一連の疾患、特に炎症及び炎症に関連する疾患、たとえば急性炎症性、壊死性及び腫瘍様疾患、 急性組織病変性、細菌性及びウイルス性感染、 リューマチ疾患、たとえば慢性関節リウマチ、多発性関節炎, 脊椎性関節炎関節強直(Spondylarthri-tis ankylopoetica)、髄膜炎、 肺炎、腎盂腎炎、急性気管支炎、結核、 敗血症 及び急性膵炎、アルツハイマー病、術後合併症、リューマチ疾患、悪性腫瘍、 拒絶反応、急性冠状動脈血栓、ライター症候群、乾癬性関節症、結腸炎性潰瘍(Colitis ulcerosa)、クローン病等々に関連する。更に、心臓- 及び脳血管疾患、たとえばまた脂肪過多症, 真性糖尿病、尿毒症、緊張亢進、過度の体重増加、ホルモン補充、 睡眠障害、アルコール乱用、アルツハイマー病、貧血又はうつ病、臓器移植、自動免疫疾患並びに免疫学的疾患は、増加した急性期応答及び対応して増加したSAA及びCRP値を伴って始まる可能性がある。更に、これらの炎症マーカーの増加は、これがまだ正常値の範囲にあるが、それにもかかわらず合併症の増加したリスクを伴って生じる可能性があるので、このことがまさに将来の治療を暗示するものとして解することができる。この種の増加は、用語“炎症−老化(inflamm-aging)”として表示され、そして老化過程と平行して炎症負荷の増加を含む過程を生じる [Kushner I, Cleveland Clin J Med 2001; 68 (6): 535-37; Malle 等, Eur J Clin Invest 1996; 26: 427-35; Ridker 等, N Engl J Med 2000; 342: 836-43; Neumann 等, Pteridines 1998; 9: 113-21; Muller TF, Papst Science Publ., Lengerich 1999, 175 pp]。 炎症及び炎症に関連する疾患の予防又は治療に適する、特に炎症マーカーCRP 及びSAAのレベルに影響を与えるのに適する調合物の製造にホラートを使用する方法は、 今まで提案も、記載されていなかった。 驚くべきことに本発明者は、ホラートを含む調合物の使用が炎症及び炎症に関連する疾患の治療及び予防に, 特に炎症マーカーCRP 及びSAAのレベルに影響を与えるのに適することを見出した。 ホラートとしてプテロイン酸-モノグルタマート (葉酸)、及びその還元形、たとえばジヒドロホラート及びテトラヒドロホラート、そのポリグルタマート、その光学異性体及びその薬学的に許容し得る塩を使用することができる。ホラートとして、テトラヒドロホラート、特にテトラヒドロホラート、5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸, 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸, 5,10−メチレン-(6R)-テトラヒドロ葉酸, 5,10−メテニル-(6R)-テトラヒドロ葉酸, 10-ホルミル-(6R)-テトラヒドロ葉酸, 5−ホルムイミノ-(6S)-テトラヒドロ葉酸 又は (6S)-テトラヒドロ葉酸天然立体異性体形又はその薬学的に許容し得る塩を使用するのが好ましい。使用されるホラートを、ホラート物質代謝によって一般に相互に変換することができる。しかし5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸, 5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸及びその薬学的に許容し得る塩を使用するのが好ましい。 薬学的に許容し得る塩は、薬理学的にも、薬学的にも許容し得なければならない。このような薬理学的及び薬学的に許容し得る塩は、アルカリ金属塩 又はアルカリ土類金属塩、好ましくはナトリウム−, カリウム-, マグネシウム- 又は カルシウム-塩であることができる。 調合物は、腸内 (たとえば経口、 舌下又は 直腸)、腸管外又は局所(たとえば経皮) 形を示す。キャリヤーとして有効成分と反応しない有機又は無機物質、たとえば水、油、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、グリセリントリアセテート又はその他の脂肪酸グリセリド、ゼラチン、レシチン、 シクロテキストリン、炭水化物、たとえばラクトビオース又はデンプン、 ステアリン酸マグネシウム、タルク又はセルロースを使用することができる。経口適用の場合、錠剤、 ドラジェ、カプセル、粉末、シロップ、濃縮物又は滴剤 、 直腸適用に際して、好ましくは坐剤、腸管外適用に対して水− 又は 油−主体とする溶液又は 凍結乾燥物(lyophilisates)を使用するのが好ましい。 同様に懸濁液、エマルション又はインプラントも使用することができ、外用適用に対してパッチ(patches)又はクリームを使用することができる。 腸管外適用に対する調合物は、受容者の血液と等張であるのが好ましい、有効成分の滅菌注射用水溶液又は非水溶液である。 この調合物は、安定剤、医薬有効化合物の調節された放出のための添加物、酸化防止剤、緩衝液、静菌薬、及び等張溶液を得るための添加剤を含むことができる。 水性及び非水性滅菌懸濁液は、懸濁液添加物及び増粘剤を含む。調合物は一回服用容器としてか又は多数回服用容器、たとえば継ぎ目のないアンプル(welded ampoule)として存在することができ、そして凍結乾燥された(lyophilized)生成物として貯蔵することができ、必要に応じて、滅菌液、たとえば水又は塩溶液の添加によってその使用を調製することができる。同様に、滅菌粉末、顆粒又は錠剤を使用することができる。すべての調合物は、別個に又は相乗的に作用する有効化合物1種以上を付加的に含むことができる。特に、これらはホラートサイクルにおいて、ある役割を果たす物質あるいはホラートサイクルに影響を与える物質又は付加的な抗炎症作用を有する物質、たとえばビタミン類、抗酸化剤、たとえばビタミン E 又は ベータカロテン, ラジカルスキャベンジャー、ビオプテリン及び(又は)その他の有効成分である。例としてビタミン B2, B6, B12 又は ビタミン C, グルタチオン, アセチルシステイン, ベタイン , ビオプテリンをすべての酸化工程で、そしてビオプテリンの異性体形、特にL-エリスロ-ビオプテリン、7,8-ジヒドロビオプテリン、 5,6,7,8-テトラヒドロビオプテリン、特にL-セピアプテリン、D-ネオプテリン、 キサントプテリン、 6-ヒドロキシメチルプテリンを含む。更に、リピドレデュサー、たとえば クロフィブリン酸誘導体(フィブラート)、たとえばクロフィブラート、 ベンザフィブラート、エトフィブラート、フェノフィブラート)、 イオン交換樹脂、たとえばコレスチラミン又は コレスチポール、ニコチン酸(及びその誘導体)、たとえば アシピモクス(Acipimox)、 シトステリン及びHMG-CoA-レダクターゼ阻害剤、たとえばアトルヴァスタチン(Atorvastatin)、ロヴァスタチン( Lovastatin), プラヴァスタチン(Pravastatin), シムヴァスタチン、 フラヴァスタチン又はセリヴァスタチンを含む。このクラスの物質の別のグループは免疫抑制剤、たとえばコルチコステロイド、マイコフェノラート、 モフェタイル(Mofetil)、ラパミシン(Rapamycin)、カルシノリンインヒビター、モノ- 及びポリクロナール抗体; 成長因子、たとえばエリスロポエチン又はGM-CSFを含む。このクラスの物質の別のグループは、非ステロイド系抗炎症性物質、たとえばペントキシフィリン、サルファサラジン( Sulfasalazin)、金、アスピリン、オメガ-3 脂肪酸, 血小板凝集阻害剤、たとえばグリコプロテイン IIb/IIIa レセプター阻害剤, ホルモン, フラビノイド 又は別の非ステロド系抗炎症性カルボン酸、たとえばアスピリン、サリチル酸エステル、ジフルニサル(Diflunisal) 又は コリンマグネシウムトリサリチル酸、又は別の非ステロイド系抗炎症性プロピオン酸、たとえば イブプロフェン、ナロキサン、フェノプロフェン、ケトプロフェン、フルビプロフェン又はオキサプロジン、又は別の非ステロイド系抗炎症性酢酸誘導体、たとえばインドメタシン、トルメチン、スリンダク(Sulindac)、ジクロフェナク(Diclofenac) 又は エトドラク(Etodolac)、又は別の非ステロイド系抗炎症性フェナマート、たとえばメクロフェナマート(Meclofenamat) 又は メフェナン酸(Mefenamic acid), 又は別の非ステロイド系抗炎症性エノール酸誘導体、たとえばピロキシカム又はフェニルブタゾン、又は別の非ステロイド系抗炎症性ナフチルカノン、たとえばナブメトン、並びにCOX-2阻害剤、たとえばセレコキシブ(Celecoxib) 又は レフェコキシブ(Rofecoxib)を含む。これらのクラスの物質は、更に抗炎症性作用を有する物質、たとえばベータ遮断剤、抗サイトカイン抗体、たとえば抗-TNF-アルファ抗体、又は 臓器保存用パーフュージョン溶液、たとえばユーロコリン(Euro-collins)、 HTK 又は ウイスコンシン大学 (UW) 溶液を含む。 調合物は投薬量あたり有効成分0.001 mg〜1000 mgを含む。予防の際に、投薬量あたり有効成分5 μg 〜1000 μg を含む調合物を使用するのが好ましい。治療の際に、投薬量あたり有効成分0.1 mg 〜200 mgを含む調合物を使用するのが好ましい。投薬量は治療形態、調合物の使用形態、患者の年齢、体重、栄養状態及び様相に依存する。 治療は最適量以下の比較的少ない投薬量で始まり、最適な効果を得るために増加させる。予防の際の投薬量は、好ましくは1日あたり5 μg 〜5000、特に1日あたり100 μg 〜1000 μg を変動することができる。治療の際の投薬量は1日あたり0.1 mg 〜100 mg 、特に1日あたり0.5 mg 〜5 mg に及ぶ。投与は1回投与か又は反復投与として行うことができる。 この調合物を、ヒト及び動物における炎症及び炎症に関連する疾患の予防及び治療にも使用することができる。 本発明の記載にもとづいて、当業者は直ちに本発明の極めて重要な要件を推定することができ、そして本発明の基本概念及び本発明の範囲を逸脱することなく変更及び付加を行うことができ、それによって本発明を種々の要求及び条件に適合させることができる。 本明細書に引用されたすべての特許出願、特許及び文献を、本願に引用して援用する。一般的又は具体的に記載された本発明の生成物及び(又は)処理条件を下記例に記載したものと置き換えることによって、下記例を同様な結果をもって実施することができる。同様に、次の具体的な実施態様は単に例示するものであって、決して残りの開示に限定を与えるものではない。 本発明を説明するための実施例 例 1 1 mgの 5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む錠剤 13.3 g の5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸-カルシウム塩-五水和物 (10 gの5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸に相当)、 4 kgの ラクトース, 1.2 kgのデンプン、 0.2 kgのタルク 及び0.1 kgの ステアリン酸マグネシウムを有する混合物を圧縮して錠剤となし、その結果として各錠剤は1 mgの 5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む。 錠剤をフィルム錠剤としてコーティングするか又は粉砕して、カプセルに詰めて、使用することができる。 例 2 60 mgの 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む坐剤 632 g の5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸-カルシウム塩-五水和物 (500 g の5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸に相当)、 50 g のヒドロキシプロピルセルロース及び2 kgの 半合成グリセリドを有する混合物を溶融して、坐剤となし、その結果として各坐剤は 500 mg の5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む。 例 3 0.5 mgの 5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む注射用溶液0.5 g の5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸, 10 gのグルタチオン, 30 g のクエン酸, 160 gのマンニトール、 1 gのメチル-p-ヒドロキシ安息香酸, 17.7 gの水酸化ナトリウム (又は溶液のpH-値を7.3 〜7.8に調整するために必要な量) を3 Lの注射用水に溶かし、アンプルに詰め、その結果として各アンプルは0.5 mg の5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む。 例 4 1 mgの (6S)-テトラヒドロ葉酸を含む注射可能な凍結乾燥物 1000 mlの二重蒸留水中に1 gの (6S)-テトラヒドロ葉酸-ナトリウム塩を有する溶液をアンプル中で滅菌し、凍結乾燥させ、その結果として各アンプルは1 mgの (6S)-テトラヒドロ葉酸を含む。 テトラヒドロ葉酸は極めて酸素に敏感であり、したがって厳密に酸素不含の状態で処理しなければならない。酸化防止剤、たとえばアスコルビン酸の使用は不可欠といえる。 例 5 20 mgの 5,10-メチレン-(6R)-テトラヒドロ葉酸を含む注射可能な凍結乾燥物 2000 mlの二重蒸留水中に5,10−メチレン-(6R)-テトラヒドロ葉酸-ナトリウム塩のb-ヒドロキシプロピル-シクロデキストリン-包含化合物10 gを有する溶液をアンプル中で滅菌し、その結果として各アンプルは20 mgの 5,10-メチレン-(6R)-テトラヒドロ葉酸 を含む。 5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸に対しても、テトラヒドロ葉酸 (例 4)に対するのと同一の慎重な取り扱いが必要である。 例 6 0.4 mgの 5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む錠剤 5.32 g の5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸-カルシウム塩-五水和物 (4 gの5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸に相当)、 4 kgのラクトース、1.2 kgのデンプン、0.2 kgのタルク 及び0.1 kg のステアリン酸マグネシウムを有する混合物を圧縮して錠剤となし、その結果として各錠剤は4 mgの 5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸 を含む。 錠剤をフィルム錠剤としてコーティングするか又は粉砕して、カプセルに詰めて、使用することができる。 例 7 100 μgの 5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む注射可能な凍結乾燥物 1000 ml の二重蒸留水中に100 mgの5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸-ナトリウム塩を有する溶液を、保護ガス下でアンプル中で滅菌し、凍結乾燥させ、その結果として各アンプルは 100 μg の5-メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸 を含む。 テトラヒドロ葉酸は極めて酸素に敏感であり、したがって厳密に酸素不含の状態で処理しなければならない。酸化防止剤、たとえばアスコルビン酸の使用は不可欠といえる。 例 8 15 mgの 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む錠剤 19.18 gの 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸-カルシウム塩-五水和物(15 gの 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸に相当)、 120 gのラクトース, 21.5 gのトウモロコシデンプン、 7.08 gの アセチルセルロース、2.28 g のジエチルフタラート, 0.64 gのシリコーンHK−15 及び 2 gのステアリン酸マグネシウム を有する混合物を圧縮して錠剤となし、その結果として各錠剤は15 mg の 5−ホルミル-(6S)-テトラヒドロ葉酸 を含む。 錠剤をフィルム錠剤としてコーティングするか又は粉砕して、カプセルに詰めて、使用することができる。 例 9 15 mg の5−メチル-(6R,S)-テトラヒドロ葉酸を含む錠剤 例 8に記載したのと同様な方法で、15 mgの 5−メチル-(6R,S)-テトラヒドロ葉酸を含む錠剤を、トウモロコシデンプン、 乳糖、 ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000、ポリメタアクリレート、 ポリソルビトール 80、ジメチルポリシロキサン、水酸化ナトリウム 及びタルクと共に製造する。 例 10 15 mgの 5−ホルミル-(6R,S)-テトラヒドロ葉酸を含む錠剤 例 8に記載したのと同様な方法で、15 mgの5−ホルミル-(6R,S)-テトラヒドロ葉酸を含む錠剤を、トウモロコシデンプン, 乳糖, ステアリン酸マグネシウム, ポリエチレングリコール 6000, ポリメタアクリレート, ポリソルビトール 80, ジメチルポリシロキサン, 水酸化ナトリウム 及びタルクと共に製造する。 例 11 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸, ビタミン B6及びビタミン B12 を含むコンビネーション調合物 経口投与用調合物のために、下記成分を含有するフィルム錠剤を調製する:10 mg 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸100 mg ビタミン B61 mg ビタミン B12 薬学的に許容し得る添加剤 コンビネーション調合物を溶液として、たとえば腸管外適用用溶液として調製することができる。 例 12 特に 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸を含む基本ビタミン調合物 経口投与用調合物のために、下記成分を含有するフィルム錠剤を調製する:0.4 mg 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸3 mg ビタミン B11.7 mg ビタミン B210 mg ビタミン B60.006 mg ビタミン B1260 mg ビタミン C0.3 mg ビオチン20 mg ニコチンアミド10 mg パントテン酸 薬学的に許容し得る添加剤 コンビネーション調合物を溶液として、たとえば腸管外適用用溶液として調製することができる。 例 13 特に 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸及びベタインを含むコンビネーション調合物 例11 及び12と同様に、コンビネーション調合物を製造するが、対応する適用に慣用の量の5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸に加えて、この適用に慣用の量のベタインも含む。 例 14 特に 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸及びテトラヒドロビオプテリンを含むコンビネーション調合物 例11 及び12と同様に、コンビネーション調合物を製造するが、対応する適用に慣用の量の5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸に加えて、この適用に慣用の量のテトラヒドロビオプテリンも含む。 例 15 特に5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸及びスタチンを含むコンビネーション調合物 例11 及び12と同様に、コンビネーション調合物を製造するが、対応する適用に慣用の量の5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸に加えて、この適用に慣用の量のスタチン、たとえばアトルヴァスタチン、ロヴァスタチン、プラヴァスタチン、シムヴァスタチン、フラヴァスタチン又は セリヴァスタチンを含む。 例 16 特に5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸及びアスピリンを含むコンビネーション調合物 例11 及び12と同様に、コンビネーション調合物を製造するが、対応する適用に慣用の量の5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸に加えて、この適用に慣用の量のアスピリンも含む。 例 17 5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸及び付加的な有効成分を含むコンビネーション調合物例11 及び12と同様に、コンビネーション調合物を製造するが、対応する適用に慣用の量の5−メチル-(6S)-テトラヒドロ葉酸に加えて、この適用に慣用の量のビタミン B2, ビタミン B6, ビタミン B12 又は ビタミン C、グルタチオン、 アセチルシステイン, ペントキシフィリン, オメガ-3 脂肪酸, ビタミン E, 血小板凝集阻害剤、たとえばグリコプロテイン IIb/IIIa レセプター阻害剤, ベータ-遮断剤, ホルモン, フラビノイド 又は その他の非ステロイド系抗炎症性物質、たとえばイブプロフェン、インドメタシン、ジクロフェナク、ピロキシカム 、COX-2阻害剤又は免疫抑制剤、パーフージョン溶液又は抗炎症性作用を有する抗体を含む。 臨床データの測定 臨床データを、下記の予期される、無作為化二重盲検によって得る。末期腎不全の141人の患者(かれらは 1週間に3日慢性血液透析で治療され、24〜 90才である。) を、患者の性別及びメチレン-テトラヒドロホラートレダクターゼに対する遺伝子上でのポイント突然変異 C677T の存在又は不在によって無作為に4つの治療グループに分ける。メチレンテトラヒドロホラートレデクタ−ゼ突然変異に基づく無作為化は、個々の治療グループ内で酵素活性に関して、及びそれと同時に葉酸代謝に関して不均衡が生じるのを妨げなればならない。 すべての患者は、下記組成を有するフィルム錠剤を基本ビタミンサプリメントとして毎日摂取する:ビタミン B1 3 mgビタミン B2 1,7 mgビタミン B6 10 mgビタミン B12 6 μgビタミン C 60 mgビオチン 0,3 mg葉酸 1 mgニコチンアミド 20 mgパントテン酸 10 mg ビタミンB6 (ピリドキシン) 及び B12 (コバラミン) は葉酸代謝でコファクターとして重要な役割を果たす。したがってこれらは同様にホラートの有効性を増加させるために、特にビタミン B12 欠乏による神経学的損傷を防ぐためにサプリメントとして与えられる[Bostom 等, Kidney Int 1997; 52: 10-20; Homocysteine lowe-ring trialists‘ collaboration, BMJ 1998; 316: 894-8, Bostom 等, Circulation 2000; 101: 2829-32]。 研究におけるすべての患者で、研究の開始時でさえ、上記基本ビタミン置換によって均一のビタミン状況が得られ、そして顕著なビタミン欠乏状態が回避された。 下記に図式化されるように、全部で6週間、すでにある基本ビタミン調合物に加えて下記物質を、患者に与える。・ グループ PGA 1日あたり7.5 mgの葉酸・ グループ FTHF 1日あたり15 mgの5-ホルミル-(6R,S)-テトラヒドロ葉酸 ・ グループ MTHF 1日あたり15 mg の5-メチル-(6R,S)-テトラヒドロ葉酸・ グループ PLAC プラシーボ 研究の範囲での第一血液サンプルを、付加的なビタミンの投与の開始前に採取する。第二血液サンプルを研究の開始3週間後に、第三血液サンプルを研究の最後に、すなわち6週間後に採取する。 次の測定量を、上記3つの血液サンプルを採取する際に、その都度血漿サンプルから測定する:・ ホモシステイン (全量) (Hcys)・ ホラート全体 (Fol)・ ビタミン B12 (B12)・ ビタミン B6 (B6)・ ネオプテリン (NEOP)・ クレアチニン (Krea)・ LDL- 及びHDL-コレステリン (HDL-Chol, LDL-Chol)・ トリグリセリド (TG)・ C-反応性蛋白質 (CRP)・ アミロイド A 蛋白質 (SAA) パラメーターホモシステイン、ホラート全体並びにビタミン B6 及び B12を患者の血漿中で測定する。動脈硬化と脂質代謝の関連が周知である故に、トリグリセリド及びコレステリン分画 LDL 及びHDLも測定される。更に、ネオプテリンを免疫応答のパラメーターとして血漿サンプル中で測定する。上述のように免疫応答に対するメーカーとして, CRP 及びSAA を測定する。 血液サンプルそれぞれを、透析処理の開始時に水平の透析針を介して採取する。血液サンプルが採取されるごとに、試験のために全体で30 ml の純血を取る。 臨床研究の結果 以下に、炎症マーカーCRP 及びSAAに関する研究結果を示す。 脱落率は14.9%であった。すなわち無作為に選ばれた、全体で141人の患者のうちの121人が研究を完了したことを示す。評価の際に、すべての測定値を考慮する。 記述統計学のほかに、特にJMP-SAS 統計パッケージを用いてパラメーター試験方法ANOVA (変動変化の分析), Student t-テスト、相互関係- 及び“適合ペアー(matched pair)”分析 を実施する。 基本特有値の分布 下記表 1 に、研究室で得られた顕著な値ならびにホラート治療開始前その分布、その平均値及びその範囲又はその標準偏差を示す。 表 11 平均値及び範囲2 平均値及び標準偏差3 ANOVA ANOVAでも、Student t-テストでも、示されたパラメーターのいずれに対して個々の治療グループ間で開始値に顕著な相異は生じなかった。したがって無作為化は不可欠である。 調べられた透析患者における急性期蛋白質のレベル CRP 及びSAA双方を、DadeBehringによって提供される免疫比濁分析及びテスト (N High Sensitivity CRP und N Latex SAA assays) を用いて測定する。使用されるテストに対して健康な人を測定した基準値は次の通りである:CRP - 1.6 mg/l 平均値、1.1 mg/l 中央値、5mg/l 95% 百分率。SAA - 2.6 mg/l平均値、2.0 mg/l中央値、 6.8mg/l 95%百分率。調べられた透析患者は、平均で約10-倍増加したSAA 又はCRP-値を示す。 個々のパラメーター間の相互関係 CRP 及びSAAの開始値に対する相互関係分析は、下記表2に表わされる値を示す。 表2*** すなわち p-値 <0.001 上述のように、急性期蛋白質SAA 及びCRPは極めて顕著に相互に関係する。これに反して、ネオプテリン及びCRP又はSAAの開始値の間に相互関係は全くない。同様に、治療前のホモシステイン- 及びホラート値と炎症マーカーの間には僅かな相互関係しかない(データは示されない)。 ホラート治療のパラメーターへの影響 先ず、ホラート治療の効果をヒストグラムで示す。 図1 及び2は、 棒グラフとしてホラート投与3週間 (3 w)後及び 6週間(6 w)後、研究の開始時点で(BL ベースライン)種々の治療グループに対して調べられたパラメーターの平均値及び標準偏差を示す。更に、治療の経過中の中央値(median)を図3 及び 4にグラフで表す。測定値を表にして表3に付加的に示す。表3 測定値のすべてがいつでも完全に確かめられる患者に関して、更に“適合ペアー” 分析を実施する。その際、個々の患者に対して、 治療前の値を治療3 及び 6週間後の値とペアーで比較する。表 4は炎症マーカー及びホモシステイン (HCYS)に関して測定された相異を示す。表41 BL vs 3 w、開始値と3 週間後の値の比較2 BL vs 6 w、開始値と6 週間後の値の比較3 3 w vs 6 w、3週間後の値及び 6週間後の値の比較4 総量、すなわちプラシーボグループの値以外のすべてのデータ* すなわち p < 0.05, ** すなわち p < 0.01, *** すなわち p < 0.0001 図1 〜 4にも示されているように、炎症マーカーCRP及びSAAは、ホラート治療下で一部著しい減少を示す。その際、減少したはホラートは、より強い効果を達成すると思われる。CRP は最も顕著な反応を示す。プラシーボグループ で、CRP及びSAAは研究の経過中に変化しない。 臨床研究から得られる結論 血液透析処置を受けている慢性腎不全の患者は、本発明の研究で明らかに病理学的CRP 及びSAA-値によって特徴づけられ、そして確認される、炎症負荷の増加を有する。同様に増加したホモシステイン値との相互関係は、確認することができなかった。したがって2つの独立した過程があると思われる。 ホラートを用いる治療は、時折、統計学的に顕著である、CRP-レベルの減少傾向を誘発する。 5-メチル-(6R,S)-テトラヒドロ葉酸で治療された患者は、炎症マーカーの最も著しい減少を示す。 急性期パラメーターへのホラートの影響は、ますます驚異的である。というのは少数の患者に関する及び極めて短い研究及び同時に治療の間の傾向及び時折の顕著な効果でさえ観察することができたからである。 ホラート、特に還元ホラート、特にMTHFは、スタチンと同様にCRP及びSAAから推察されるように急性期応答を減少させ、それ故抗炎症作用- 急性及び慢性を有する。有効成分として、5−メチル−(6S)−テトラヒドロ葉酸又は5−メチル−(6R,S)−テトラヒドロ葉酸を含む、CRP−又はSAA−レベルの減少によって炎症を減少させるための薬学的調合物。安定剤、酸化防止剤、緩衝剤又は殺菌剤から選ばれる賦形剤を更に含む、請求項1記載の薬学的調合物。ビタミン又は酸化防止剤から選ばれる、ホラートサイクルに関与する添加剤を更に含む、請求項1又は2記載の薬学的調合物。


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