生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_レグヘモグロビン含有パーソナルケア組成物
出願番号:2003569132
年次:2008
IPC分類:A61K 8/97,A61Q 19/08,A61Q 19/02,A61K 36/48,A61P 43/00


特許情報キャッシュ

グルーバー、ジェームズ、ヴィ. JP 4078311 特許公報(B2) 20080208 2003569132 20030214 レグヘモグロビン含有パーソナルケア組成物 アーチ パーソナル ケア プロダクツ、エル.ピー. 502075397 浅村 皓 100066692 浅村 肇 100072040 池田 幸弘 100102897 長沼 暉夫 100088926 グルーバー、ジェームズ、ヴィ. US 60/357,544 20020215 US 10/366,231 20030213 20080423 A61K 8/97 20060101AFI20080403BHJP A61Q 19/08 20060101ALI20080403BHJP A61Q 19/02 20060101ALI20080403BHJP A61K 36/48 20060101ALN20080403BHJP A61P 43/00 20060101ALN20080403BHJP JPA61K8/97A61Q19/08A61Q19/02A61K35/78 JA61P43/00 105A61P43/00 107 A61K 8/97 A61Q 19/00 A61K 36/48 A61P 43/00 JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDream2) 特表2001−511151(JP,A) 特開2000−051322(JP,A) 特開平10−099044(JP,A) 特開平07−330579(JP,A) 20 US2003004559 20030214 WO2003070172 20030828 2005526037 20050902 20 20051020 天野 貴子 (発明の分野) 本発明は一般に、パーソナルケア(personal care)組成物に関し、さらに特にレグヘモグロビンを含有するパーソナルケア組成物に関する。レグヘモグロビンは窒素固定根粒から適当に抽出される。レグヘモグロビンは皮膚に対する反応性酸素および一酸化窒素遊離基の制御を促進することによって使用期間中における有利な性質をパーソナルケア組成物に付与する。 (発明の背景) パーソナルケア組成物は広く種々の用途を有し、石鹸、シャンプー、スキンケア医療品、化粧品、ならびに治療およびホメオパシースキンケア製剤を包含する。パーソナルケア組成物における植物由来原材料の使用は、充分に確立されている。一例として、PCT特許公開WO9913855は、化粧品および皮膚用医薬品用途に対する藻類抽出物およびエキソ多糖類(exopolysaccharides)の組合せの使用を開示している。 パーソナルケアに植物由来物質を使用するという考えは、或る種の動物がもたらす疾病、例えばウシ海綿状脳症(BSE)が感染した肉および肉副産物との接触によりヒトに蔓延するという最近の発見の観点から重要になってきた。これらの争点に対するパーソナルケア業界の感受性はラノリンの販売にまで大きくなっており、羊毛の毛刈りに由来する副産物は動物由来製品であると考えられることから、影響を受けている。 パーソナルケア組成物におけるヒト由来成分の使用はまた、上記動物由来生成物にかかわる上記示唆と同一の理由で難色が示されている。ヒト由来化粧品成分の病因性は、ヒト健康に対する有害な作用を有するものでさえあることから、ヒト由来生成物は動物由来成分よりも大きくさえある影響を有することがある。例えば、米国特許6,160,021には、局所投与された場合、ヒト由来血液成分、例えばヘモグロビンが皮膚におけるメラニン産生に影響を与えることができ、皮膚に光沢を与える方法が提供されることが示唆されている。 これら市場の圧力の結果として、パーソナルケア組成物製造業者は、動物タンパク質の代用として植物由来原材料、例えばトウモロコシ、大豆および麦から得られる植物タンパク質にさらに重い信頼をおいている。さらに、化粧品およびパーソナルケア業界は、製品開発傾向にかかわり健康食品とハーブサプリメントとを密接に関係付けて見ている。このような傾向は、例えば最近の刊行物であるHAPPI 38(2001)81に要約されている。この刊行物は、地球規模の化粧品原材料製造業者が直面している多くの圧力を要約しており、最近の傾向は「天然」基材製品に向けられている。この良適例は、アロマセラピイおよび機能性を提供し、また「天然」基材パーソナルケア製品のような表示を支持する、有用な成分としての天然抽出物、特に植物抽出物に対する最近の傾向がある。 数種の植物は、それらのヒトに対する有益な評判の観点から、パーソナルケア組成物における健康増進に喜ばれている。一例として、アロエ ベラ(Aloe Vera)は、傷の治癒を助けることが知られている抽出物を提供する周知の植物である。ギンゴ ビロバ(Gingo biloba)(イチョウ)およびブドウは、ヒト皮膚に対し酸化防止効果を付与し、皮膚に対する紫外線損傷の有害な作用を軽減するものと言われているポリフェノールを含有することが知られている。大豆抽出物は、植物フィトエストロゲンを含有することが示唆されている大豆イソフラボンの存在に基づいて格別によく知られている。このフィトエストロゲン化合物はヒトエストロゲンに類似しており、老化作用、特に閉経後女性における老化作用を軽減する助けとなる。 アサファエチダ(Asafaetida)(阿魏)およびイエロードック(Yellow dock)からの抽出物などの製品は、例えば皮膚上の老人斑の発現に責任がある過剰のメラニン形成を最低にすることが示唆されている。最近になって、米国特許5,371,089および同5,602,139は、サイトカイニンとして知られている植物生長調節体がヒト繊維芽細胞(この細胞からヒト角質細胞が生じる)の寿命を延長するように見えることを開示している。角質細胞は、角質層を構成する保護的細胞になり、地球におけるヒトの生存を可能にしている。或る種の細菌および酵母菌抽出物、特にサッカロマイセス セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)のような酵母菌抽出物は、有用な化粧、治療またはホメオパシー効果を提供することが知られている。さらに、数種の根抽出物、例えばチョウセンニンジンの抽出物は、健康およびエネルギイに対する歴史的趨勢を有し、パーソナルケア製品においてこのような主張は評判であるものと見なされているように見える。 地球を取囲む大気の主要成分は気体状窒素、N2である。植物および動物の両方は、空気から気体状窒素を浴びており、しかもこの分子の異常な化学的安定性から、気体状窒素は基本的に、植物および動物の両方に対し化学的に不活性である。しかしながら、分子状窒素はアミノ酸、ビタミン類、タンパク質、酵素および両生物界(Kingdoms)の細胞の全部の鍵となる成分である。気体状窒素を有用な窒素化合物、例えばアンモニアに変換する手段が存在しない場合、我々が知っているような生命はこの星に存在しない。気体状窒素の有用な窒素基質への変換は、自然の手段および工業的手段により生起し、窒素サイクルとして知られているものを包含する、図1。図1:窒素サイクル 幸いなことに、植物および動物は窒素を有用な窒素含有成分に化学的に変換することはできないが、或る種の細菌、特に藍藻類シアノバクテリア界(blue−green Cyanobacteria Kingdom)、例えばリゾビウム(Rhizobium)は窒素をさらに有用なアンモニアに変換するメカニズムを展開する。この変換プロセスは、「窒素固定」として知られており、このプロセスはこれらの生物におけるニトロゲナーゼとして知られている鍵となる酵素の存在に依存している。 窒素固定は下記図2に例示されている複雑な酵素プロセスである。図2.窒素固定 窒素をアンモニアに変化させる一般的酵素プロセスは、下記のとおりに要約することができる: N2 + 8H+ +8e− + 16ATP=2NH3 + H2 + 16ADP + 16Pi このプロセスは、ニトロゲナーゼ酵素による窒素のアンモニアへの還元を経るアデノシントリホスフェートATPのアデノシンジホスフェートへの還元によって直接的に進行する。この反応は還元反応であることから、酸素の存在に対し非常に敏感である。 数種の自由生存生物、例えば地衣類は、窒素を固定することができるが、典型的には非常に小規模である。しかしながら、興味深いことに、リゾビウム細菌は、これらが単独で存在する場合、窒素をアンモニアに変換しない。この細菌は一般に、総合的窒素固定反応に有害である酸素を近づけないことができない。この問題を克服するために、細菌はかなりの緑色植物と異常な連合関係を展開する。土壌中に容易に見出すことができる細菌は、種々の植物の根、特に例えばマメ科植物の根に感染する。この細菌は種々のフラボノイド、例えばルチンおよびヘスペレチンなどの分泌によって根に引き付けられる。このようなフラボノイドについては、例えばBegum,A.A.等によるJ.Exper.Bot.2001;52,1537−1541を参照することができる。 植物の根内に入ると、細菌は、共生として科学的に知られており、さらに細菌が生存でき、また窒素固定反応を行うことができる通常「根粒」と称される小規模の酸素欠乏ホームの形成を植物に強制する。しかしながら、この植物は、この感染から悪影響を受けず、むしろその代わりに、それ自体の生命プロセスにアンモニアを使用することによって窒素のアンモニアへの細菌変換から利益を受ける。この藍藻類細菌と緑色植物との間の関係は共生である。すなわち、両生物がこの関係から利益を得る。窒素固定細菌に対する安全な避難所を備えているかなりの市販穀類の種子が実際に市販されており、これは種まきに先立ち、種子と混合される。このような組合せは、例えば下記Agrobiologicalsにより提供されているような市場ウエブサイトに見出すことができる:http://www.agrobiologicals.com/glossary/Cont6.htm。 これらの細菌は、緑色植物の根毛に感染し、次いで感染部位の周辺の植物細胞を急速な生長させる植物生長調節体のスイッチを入れることによって根粒を形成する。これらの細菌は種々の植物生長調節体、例えばサイトカイニン、ならびに重要な無料の植物生長調節体、例えばオーキシン(auxins)を用いることによって根の局限化された生長メカニズムを譲り受けることにより根粒の生長を制御する。このような植物生長調節体については、例えばSchultze,M.等によるAnna.Rev.Genet.1998;32,33−57を参照することができ、その全体を本発明の本体に組入れる。さらに、細菌はその大きさを拡大し、それらの細胞壁を脱ぎ捨て、分泌される莢膜多糖類(capsular polysaccharide)、リポ多糖類およびエキソ多糖類からそれら自体の周囲に形成される微生物膜様ライニングを形成し始めるバクテロイドになり、根粒への酸素の浸潤をさらに防止する。 このような多糖類については、例えばRodriquez−Carvajal,M.A.等によるBiochem.J.2001;357,505−511を参照することができる。窒素固定プロセスは酸素および反応性酸素基の存在に対し非常に敏感であることから、根粒細菌はまた、蓄積し、これらに制限されないものとして、例えばペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、グルタチオン類、カタラーゼ、オキシダーゼおよび例えばIturbe−Ormaetxe,I.等によるMol.Plant Microbe Interact.2001;14,1189−1196の記載に見出すことができるような保護的酵素および分子を包含する種々の酸化防止体を産生する。 追加の防衛機構として、細菌は、ヒトヘモグロビンにかなり類似した反応を示す「レグヘモグロビン」として知られているタンパク質を産生し始める。ヒト身体は4種の重要なグロビン分子を有する(これらは、タンパク質の活性部位にヘム−ベースポルフィリン環が存在することによって区別される)。これらには、ミオグロビン(myoglobin)、ニューログロビン(neuroglobin)、ヘモグロビンおよび最近に発見されたヒストグロビン(histglobin)と称される4番目のグロビンが包含される。グロビンタンパク質は、ヒト身体全体に分布しており、これらは酸素反応性分子、例えばO2、CO2およびNO(一酸化窒素)を捕獲し、また制御する。共生において、酸素は酸素輸送メカニズムによりレグヘモグロビンに結合し、また分離し、これにより細菌が窒素固定反応の生起に要する嫌気性条件をさらに改善する。 従って、窒素固定根粒の内部は、植物生長調節体、アミノ酸、ビタミン類、タンパク質類、多糖類、ミネラル類および酵素の複雑な混合物であり、これらの全部が植物生長を助けるか、または細菌を保護または育成する。これらの根粒抽出物の大部分の組成はまた、各植物が生長する土壌および気象条件により地域的に制御される。しかしながら、植物供給源、気象条件またはその他の因子とは関係なく、活性な根粒は常時、レグヘモグロビンおよびニトロゲナーゼを含有する。 酸素結合に加え、グロビン型タンパク質、例えばヘモグロビン、ミオグロビンおよびレグヘモグロビンは、一酸化窒素を結合するものと見なされることが最近になって確立された(例えば、Hargrove,M.等によるJ.Mol.Biol.1997;266:1032−1042参照)。一酸化窒素はヒト血流の強力な調節体であることが見出されている(例えば、Stix,G.によるScientific American 2001,11月参照)。一酸化窒素シンターゼと称される酵素は、皮膚における一酸化窒素の存在を制御することがまた、充分に確立されるようになった。一酸化窒素は、皮膚が刺激された場合、皮膚に生じる生化学的カスケードの一部であることが見出されている(例えば、Bruch−Gerharz,D.等によるJ.Invest.Dermatol.1998;110:1−7参照)。 特に、皮膚における一酸化窒素遊離基の存在は、酸素に由来する遊離基、例えば過酸化水素とともに、皮膚の健康に対し有害な作用を有することが証明されている(例えば、Herrling,T.等によるSOFW J.2000;126:20−26参照)。従って、皮膚における一酸化窒素レベルを減少させる処置が、刊行物に開示されている。一例として、米国特許6,160,021は、その第3欄28−45行に、皮膚に対しNOシンターゼの抑制剤またはNO捕獲剤、例えばヘモグロビンなどのヘム化合物を局所または皮下投与することによって一酸化窒素レベルを減少させる皮膚処置方法を開示している。 さらに、一酸化窒素基はまた、ヒトメラニン細胞でメラニン合成を生じさせるカスケードの開始に責任があるように見えることが、最近になって認識された。一例として、例えばRomero−Graillet,C.等によるJ.Clin.Invest.1997;99:635−642で示唆されているように、ヒト由来ヘモグロビンは繊維芽細胞におけるチロシナーゼの産生を制御することができることが示唆された。従って、皮膚における酸素および一酸化窒素遊離基の制御および調整は、格別の商業的および学術的興味および研究の分野で残されている。 植物は根粒が曝される土壌で生長し、またこの土壌から分離することができる、図3。図3.オーストラリアン パイン(Australian Pine)の根からの窒素固定根粒 興味深いことに、窒素固定根粒の内容物は、当業者に知られている種々の抽出方法を使用して抽出することができる。このような例は、単純な水性抽出、例えばReed Collegeウエブサイトのhttp://web.reed.edu/academic/department/biology/nitrogen/Nfix2.htmlに見出される“Nitrogen Fixation.Part II.Physiology and Anatomy of Nitrogen Fixation”で検討されており、またはこれらは、例えばMendonca,EHM.等によるPhytochemistry 1999;50:313−316に記載されているようなさらに複雑な抽出であることもできる。さらに、この抽出は、超限界(super critical)二酸化炭素抽出法の使用を包含し、この方法は当業者に知られている。これらの抽出物は、根粒を構成する植物生長調節体、アミノ酸、ビタミン類、タンパク質類、多糖類、ミネラル類および酵素の混合物を包含する。 (発明の簡単な要旨) 一態様において、本発明は、レグヘモグロビンおよびアルコール化合物、グリコール化合物、パラベン類、四級窒素含有化合物、イソチアゾリノン化合物、アルデヒド放出剤、酸化防止剤およびハロゲン化化合物からなる群から選択される少なくとも1種の保存剤を含有するパーソナルケア組成物に関し、このような保存剤は、例えばSteiberg,D.C.によるCosmet.Toilet.1997;112,57−65に記載の一覧に見出される。好ましくは、レグヘモグロビンは窒素固定根粒抽出物の形態であり、組成物の総重量に基づき0.0001%〜約10%の組成物中レグヘモグロビン濃度を付与する。 もう一つの態様において、本発明はパーソナルケア組成物の製造方法に関し、この方法は、 (a)藍色細菌[シアノバクテリア(Cyanobacteria)]、嫌気性細菌(Anaerobic bacteria)、紅色硫黄細菌(Purple sulfur bacteria)、紅色無硫黄細菌(Purple non−sulfur bacteria)、緑色硫黄細菌色無硫黄細菌(Green sulfur bacteria)、マメ科細菌(legumes bacteria)、およびその組合せからなる群から選択される細菌に感染した根粒からレグヘモグロビンを抽出し、レグヘモグロビン抽出物を得る工程、および (b)このレグヘモグロビン抽出物を保存剤と組合せ、パーソナルケア組成物を得る工程、を包含する。 さらにもう一つの態様において、本発明は皮膚上の遊離基の結合方法に関し、この方法はレグヘモグロビンを皮膚と接触させることを包含し、これにより上記レグヘモグロビンを遊離基に対する捕獲剤として作用させる。 これらのおよびその他の態様は、本発明の下記詳細な説明を読むことによって明白になるものと見なされる。 (発明の詳細な説明) レグヘモグロビンおよびその他のかなりの有用な成分を含有する種々の植物、例えば多年生マメ科植物(例えば、セイヨウナシ、インゲンマメ、および大豆)、一年生マメ科植物(例えば、クローバーおよびアルファルファ)、および樹木状マメ科植物(例えばオーストラリアン パイン(AustralianPine))からの根粒抽出物がパーソナルケア組成物中に配合した場合、利益をもたらすことがここに見出された。この抽出物の別種の有用な成分は、例えば植物生長調節体、アミノ酸、ビタミン類、タンパク質類、多糖類、ミネラル類および酵素を包含する。 さらに、これらの抽出物は別種の生物、例えばサッカロマイセス セレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)のような酵母菌用の増殖培地の一部として機能し、これらの生物に鍵となる生長因子を提供することができ、これらの生物の抽出物はさらにまた、パーソナルケア組成物に使用することができる。 さらにまた、これらの抽出物の1種または2種以上の成分は、リポソーム、ニオゾーム、準ミクロンエマルジョン、ポリマー封入剤、ゲル、クリームまたはローション内に封入することができ、これにより抽出成分に一定期間放出性が付与される。さらにまた、抽出成分の数種、特にレグヘモグロビンは皮膚における酸素および一酸化窒素を結合し、これらの分子の存在を効果的に制御し、また遊離基の形成を最低にする。 いずれか特定の理論に拘束されることは望まないが、本発明は、皮膚に局所施用された場合、レグヘモグロビンの存在が皮膚に存在する酸素および一酸化窒素に結合し、それらの常態基分解サイクルからこれらの分子を効果的に排除し、これにより皮膚上におけるこれらの遊離基の有害な作用が効果的に排除されるものと仮定される。いずれか特定の理論に拘束されることは望まないが、本発明者は、レグヘモグロビンが別種の重要なヘム−ベース酵素、例えば環状−GMPの産生の上向き調整に責任がある酵素であるグアニリルシクラーゼなどとの結合から一酸化窒素を競合様相で分離することができ、c−GMPの上向調整に依存するヒト細胞における重要な生化学経路を効果的に遅くすることができることを示唆した。 本発明の窒素固定根粒抽出物は、要約していずれか多数の微生物、例えばhttp://helios.bto.ed.ac.uk/bto/microbes/nitrogen.htmにあるUniversity of Edinburghのウエブサイトに見出される題名「The Microbial World.The Nitrogen Cycle and Nitrogen Fixation」の彼等のウエブサイトに記載の表中の微生物から得ることができ、この記載の全体を引用してここに組入れる。 代表的生物は、例えば好気性細菌(例えばアゾトバクター(Azotobacter)属、ベイジェリンキア(Beijerinckia)属、クレブシエラ(Klebsiella)属およびその他のシアノバクテリア(Cyanobacteria)属細菌)、嫌気性細菌(例えば、クロストリジウム(Clostridium)属、デスルホビブリオ(Desulfovibrio)属、紅色硫黄細菌(Purple sulfur bacteria)、紅色非硫黄細菌(Purple non−sulfur bacteria)および緑色硫黄細菌(Green sulfur bacteria)からの微生物)、例えばリゾビウム(Rhizobium)属およびブラキオルヒゾビウム(Brachyorhizobium)属からの細菌のようなマメ科に寄生する細菌および例えばフランキア(Frankia)属およびアゾスピリリウム(Azospirillum)属からの細菌などの別種の植物に感染する細菌を包含する。一年生および多年生マメ科植物に感染するリゾビウムおよびブラキオルヒゾビウム細菌からの窒素固定根粒抽出物、特に大豆根粒抽出物は、特に好適である。 根粒を採取することができる植物は、地球全体から見出される種々の植物種を包含することができる。このような植物種には、これらに制限されないものとして、http://inbio.bio.indiana.edu/R35541−209718−/news/bionet/biology/n2−fixation/9702.newamに見出される「Nitrogen Fixation by Legumes」と題するLindermann,W.C.およびGlover,C.R.による文献に挙げられている植物が包含される。このような植物は、例えば多年生マメ科植物(例えば、アルファルファ、スウィートクローバー(sweetclover)、ソラマメ(vetches)および真正クローバー(true clover))または好気性マメ科植物(例えば、インゲンマメ類(beans)、ファバビーンズ(faba beans)、エンドウマメ(peas)、ササゲ(cowpeas)、ナンキンマメ(Peanuts)および大豆(soybeans))を包含することができる。或る種のマメ科樹木状植物、例えばこれら制限されないが、オウストラリアン パインのような植物は、窒素固定細菌感染を担持することが知られている。大豆に見出される根粒は、特に好適である。 本発明によるパーソナルケア組成物は、レグヘモグロビンおよびアルコール化合物、グリコール化合物、パラベン類、四級窒素含有化合物、イソチアゾリノン化合物、アルデヒド放出剤、酸化防止剤およびハロゲン化化合物からなる群から選択される少なくとも1種の保存剤を適当に含有する。代表的アルコール化合物は、フェノキシエタノール、イソプロピルアルコール、およびベンジルアルコールを包含する;代表的グリコール化合物は、プロピレン、ブチレン、およびペンチレングリコールを包含する;代表的パラベン化合物(この化合物はまた、パラヒドロキシ安息香酸としても知られている)は、メチル、プロピル、およびブチル−パラベンを包含する;代表的四級窒素−含有化合物は、ベンズアルコニウムクロライド、およびクオーテルニウム(Quaternium)15を包含する;代表的イソチアゾリノン化合物は、メチルイソチアゾリノンおよびメチルクロロイソチアゾリノンを包含する;代表的アルデヒド−放出剤は、DMDMヒダントイン、イミダゾリジニル尿素およびジアゾリジニル尿素を包含する;代表的酸化防止剤は、ブチレート化ヒドロキシトルエンおよびトコフェノールを包含する;および代表的ハロゲン化化合物は、トリクロサンおよびクロロヘキシジンジグルコネートを包含する。 さらに、パーソナルケア組成物は、任意に、別種の官能性成分、例えば水、界面活性剤、乳化剤、コンディショナー、柔軟化剤、ワックス、オイル、ポリマー、増粘剤、定着剤、着色剤、湿潤稀釈剤、湿潤剤、安定剤、稀釈剤、溶剤、香料等、ならびに活性成分、例えば植物性薬品、中立性薬品(neutraceuticals)、化粧用薬品(cosmeceuticals)、治療剤、医薬剤、抗カビ剤、抗菌剤、ステロイドホルモン、フケ防止剤、ニキビ防止成分、サンスクリーン、保存剤などを含有することができる。化粧品組成物中の根粒成分または複数の根粒成分の濃度は、適当には当該化粧品組成物の総重量に基づき0.0001重量%〜99重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%の範囲である。本発明による組成物は、これらに制限されないものとして、ローション、軟膏、クリーム、スプレイ、スピリット、水性または水性アルコール性混合物、ゲル、ムース、貼布剤、パッド、マスク、含水布およびハンカチ、固形スティック、クリアースティック(clear sticks)、口紅、エアゾルクリーム、無水パウダー、タルク、オイル、エマルジョン、およびバスソルト(bath salts)を包含する種々の種類の化粧品に使用することができる。 根粒抽出物は、当業者に知られている種々の抽出方法により根から得ることができる。このような抽出は、水の使用、水混和性有機溶剤(例えば、アセトン、ベンチレングリコールまたはエタノール)、もしくは有機溶剤(例えばこれらに制限されないものとして、ヘキサンまたはメチルエチルケトン)の使用を包含する。抽出にはまた、超限界液体抽出法、例えばこれに制限されないが、超限界二酸化炭素抽出法の使用が包含される。根粒は湿った状態または乾燥した状態で生じることが見出される。このような条件は抽出物の最終組成に影響するが、抽出方法には影響しない。根粒抽出は単独で、または別の植物部分、例えば葉、茎、花、種子および根に対し行うことができる。これらの部分の存在は、生成する抽出物組成を修正することができる。抽出は抽出方法に応じて、正常大気圧で、もしくは高圧または低圧下に行うことができる。抽出は−30℃〜200℃、さらに好ましくは5℃〜100℃、最も好ましくは25℃〜45℃の温度で行うことができ、このような抽出溶剤、圧力および温度は根粒抽出物に見出されるレグヘモグロビンタンパク質が変性されないように適当に選択する。 本発明による抽出物は、当業者に知られている多数の手段のいずれかにより精製することができ、このような手段は、これらに制限されないものとして、クロマトグラフイ、水蒸気蒸留、溶剤抽出、遠心分離、デカンテーション、濾過、またはカーボン処理を包含する。本発明による抽出物は、当業者に知られている多数の手段のいずれかにより濃縮することができ、このような手段は、これらに制限されないものとして、蒸発、噴霧乾燥、凍結乾燥、水蒸気蒸発もしくはベルトまたはドラム乾燥を包含する。 下記例は、本発明の技術を例示しようとするものであって、下記特許請求の範囲の範囲を制限しようとするものではない。例1 根を包含する新しく摘み取った大豆植物[グリシン マックス(Glycine max)]2キログラムを、脱イオン水の穏やかな蒸気により洗浄し、残留土壌を除去した。充分に感染した根上に容易に見ることができる窒素固定根粒は、手により容易に取り出すことができ、これらを採取した。単離した根粒約100グラムに、脱イオン水200mlを添加し、この混合物全体を、高せん断下にワーニング(Waring)ブレンダーで浸軟させた。生成する暗色不均質ライゼートを布地に通して濾過し、大量の未溶解物質を分離した。生成する濁った暗色溶液を、細かいろ紙を通す濾過およびカーボンおよび無菌濾過によってさらに精製し、抽出物の強力な土臭の原因である生物を分離した。 この特定の抽出物中のレグヘモグロビンレベルは、下記分析法により測定し、約0.3mg/mlであることが見出された。この抽出物の試料10mlに、0.1Mリン酸カリウム緩衝溶液(PBS)(pH7)中の0.1Mジチオン酸ナトリウム1mlを添加した。この試料を気体状一酸化炭素(CO)の蒸気を試料中に20分間にわたり穏やかに泡立てて通すことにより、気体状一酸化炭素で処理した。この操作は、レグヘモグロビンのヘム鉄に一酸化炭素を永久的に結合させる。これにより、紫外線スペクトル内の416nm波長において200mM−1cm−1の吸光係数を有するレグヘモグロビン−CO複合体(Lba−COと称する)が得られた。このLba−CO複合体溶液0.4mlを1−cm光路UVキュベット中で使用し、次いでpH7.0でPBSの吸光ブランクと比較し、生じる吸光係数およびLba−CO複合体にかかわる公知吸光係数を用い、レグヘモグロビンの濃度を測定する。例2 活性窒素固定根粒を含有する根2キログラムを、ブラキオルヒゾビウム(Brachyorhizobium)属からの細菌を接種したバーミキュライト中で水栽培により生長させたマメ科植物(ロータス ジャポニカス(Lotus japonicus))から得た。この窒素固定根粒約100グラムを洗浄し、取り出し、生成する根粒を、80%水性エタノール200mlを用いワーリングブレンダーにおいて根粒を浸軟させることによって抽出した。生成する不均質混合物を上記のとおりに濾過した。エタノールを低温減圧蒸留により除去し、次いで相対量の脱イオン水で置き換え、例1に記載の方法を用いて分析し、約0.6mg/mlのレグヘモグロビンを含有する根粒抽出物を得た。例3 アルファルファ(Alfalfa)(メディカゴ サチバ(Medicago sativa))から得た根粒の試料を、例1に記載と同様の方法で処理した。サイトカイニン ゼアチン(zeatin)(ゼアチンの純粋試料はセルバ(Serva)(Islandia,NY)から得られる)の存在にかかわるこれらの抽出物のHPLC分析は、刊行物、特にHashizume,T.等によるAgric.Biol.Chem.1985;49:3481−3484に報告されている濃度に匹敵する濃度を示した。この抽出物を例1に記載の方法を用いて分析し、レグヘモグロビン約0.5mg/mlを含有することが見出された。例4 例1に記載の方法を使用し、植物ルピネ(Lupine)(ルピナス(Lupinus)?)から育成された根粒から、水性抽出物を調製した。この抽出物は、レグヘモグロビン0.4mg/mlを含有することが見出された。例5 種々の水性根粒抽出物の試料を、大豆マメから得られたレシチンおよびリン脂質を含有するリポソーム中に配合した。この抽出物を、リン脂質およびレシチン成分とともにスラリー形成し、この混合物を次いで、Hydraulic Engineering Corporation(Brea,CA)から入手される高圧ホモゲナイザーを用い、均質化した。この乳白色混合物は、リポソーム成分により封入された窒素固定根粒抽出物を含有していた。例6 例1からの根粒抽出物およびマルトデキストリン糖と水との67%混合物としてRoquette America(Keokuc,IA)から入手できるマルトデキストリン封入性オリゴサッカライドの1:1混合物を、市販噴霧乾燥機を用い噴霧乾燥させた。試料を採取し、次いで水中に再溶解し、次いでこの混合物を例1に記載の方法を用いて、生成する封入された粉末中のレグヘモグロビンについて分析することによって測定し、レグヘモグロビン約0.15mg/mlを含有していた。例7 例1からの水性大豆根粒抽出物の試料を、レッドスター酵母菌(Red Star Yeast)(Milwaukee,WI)から得られたベーカー(Baker)の酵母増殖培地の水性混合物中に入れた。この培地に、レッドスター(Red Star)からまた得られる活性酵母培養物を接種し、この混合物を、制御好気性条件下に発酵させ、米国特許2,239,345に記載のストレス条件を用いて得られる生存酵母細胞由来物質(Live Yeast Cell Derivative)(LYCD)を得た。生成する酵母菌ライゼートは、例1で引用されている方法を用いることによって証明して、レグヘモグロビンの存在にかかわり陽性の試験結果を継続した。 例6−9は、例1−4に記載の種々の根粒抽出物を用いて調製することができる、本発明によるスキンケア(skin care)組成物を例示している。例6 この例は、例1に記載の根粒抽出物を配合した高内部相油中水型エマルジョンを例示する。 成分 重量%1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン 0.2ブリジ(Brij)921 5.0ベントン(Bentone)38 0.5MgSO4・7H2 O 0.3DMDM ヒダントイン 0.01根粒抽出物 10.0水 全量を100にする量1 ブリジ(Brij)92はポリオキシエチレン(2)オレイルエーテルである。例7 この例は、例4に記載のとおりに調製した根粒抽出物を配合した水中油型クリームを例示する。 成分 重量%鉱油 41,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン 1ブリジ(Brij)561 4アルホル(Alfol)16RD2 4トリエタノールアミン 0.75ブタン−1,3−ジオール 3キサンタンガム 0.3メチル、プロピルおよびブチルパラベン 0.01根粒抽出物 10.0水 全量を100にする量1 ブリジ(Brij)56は、セチルアルコールPOE(10)である。2 アルホル(Alfol)16RDは、セチルアルコールである。例8 この例は、例2に記載のとおりに調製した根粒抽出物を配合したアルコール性ローションを例示する。 成分 重量%1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン 0.3エタノール 40根粒抽出物 10.0水 全量を100にする量例9 この例は、例3に記載のとおりに調製した根粒抽出物を含有する準ミクロンエマルジョンコンセントレートを例示する。 成分 重量%トリメチロールプロパントリカプリレート/トリカプレート 18.0グリセリン 8.0セテアリルアルコール 2.0セテアレス(Ceteareth)20 2.0グリセリルステアレート 2.0BHT 0.01根粒抽出物 10.0水 全量を100にする量例10 レグヘモグロビンを含有する根粒抽出物のヒト繊維芽細胞における一酸化窒素レベルの制御能力を試験するために、下記評価を行った。繊維芽細胞の調製 6−ウエルプレートの各ウエルに繊維芽細胞を、総量2mlの繊維芽細胞増殖培地(FGM)中で3,500細胞/cm2の初期細胞密度で接種した。接種細胞を培養器内で37±2℃および5±1%CO2において一夜かけてインキュベートした。翌日、FGMを吸引によって除去し、いずれの未接着細胞も排除し、その代わりに新鮮なFGM2mlを添加した。培地は、各48時間のインキュベーション毎に再度、取替え、細胞を充分に密集させた。試験材料の施用 密集繊維芽細胞からの培地を、例1に記載の抽出物に取り換え、FGM中で稀釈し、1%の最終濃度を得た。ガンマ−インターフェロンを陽性対照として使用し(約300U/ml)、一方、陰性対照として未処理細胞を使用した。各条件を、6反復で試験した。細胞は、37±2℃および5±1%CO2においてインキュベートした。48時間のインキュベーション後、細胞培養培地を採取し、次いで引続く亜硝酸分析用に凍結保存した。硝酸の亜硝酸への酵素による変換 それぞれ300μlの各細胞培養培地試料を、硝酸レダクターゼ溶液(0.1U/ml硝酸レダクターゼ酵素、5μM FAD、30μM NADPH)10μlと混合した。この混合物を水浴(37±2℃)中で少なくとも15分間にわたりインキュベートした。この初期反応で消費されなかったいずれの残留NADPHも除去するために(NADPHは引続くグリース(Griess)反応を干渉するものと見なされる)、ラクテートデヒドロゲナーゼ溶液(ラクテートデヒドロゲナーゼ100U/mlおよびピルビン酸ナトリウム0.3mM)を添加し、この混合物を水浴(37±2℃)中で少なくとも5分間にわたりインキュベートした。亜硝酸分析:グリース(Griess)反応 96−ウエルプレートのウエルに、それぞれ100μl定量の各細胞培養培地を添加した。各定量に、スルファニルアミド溶液(5%リン酸中1%スルファニルアミド)50μlを添加し、プレートを室温で5〜10分間にわたりインキュベートした(光から保護する)。この最初のインキュベート後、NED溶液(DIH2O中0.1%N−1−ナフチルエチレンジアミン2塩酸塩)を各ウエルに添加し、次いでプレートを室温で5〜10分間にわたりインキュベートした(光から保護する)。インキュベーション後、96−ウエルプレートの各ウエルについて吸光値を540nmで読み取った。亜硝酸標準曲線 亜硝酸標準による一連の稀釈を行うことによって、下記一連の濃度を生じさせ、亜硝酸標準曲線を作成した:100μM、50μM、25μM、12.5μM、6.25μM、3.13μM、1.56μM、および0。これらの試料を細胞培養培地で稀釈した。亜硝酸分析 亜硝酸分析用標準曲線を作成するために、標準用に吸光値対亜硝酸濃度(μM)をグラフに描き入れた。線型回帰を行い、これらのデータ点に最高に適合する線を確立した。被験試料および未処理試料にかかわる平均吸光値を使用し、各試料中に存在する亜硝酸の量を推定した。 この分析法を使用し、大豆根粒からの抽出物がヒト繊維芽細胞における一酸化窒素レベルを、未処理対照に比較し60%減少させることができたことが測定された。例11 根粒抽出物のヒト皮膚繊維芽細胞生存率を改良する能力を試験するために、例4からの根粒抽出物を下記分析法を使用して試験した。 ヒト繊維芽細胞を、例10に記載の方法を用いて密集まで増殖させた。この繊維芽細胞を例10に記載の方法に従い被験材料で処理した。被験材料に露呈して48時間後、下記試験を行った。MTT分析 細胞培養培地を取り除き、次いで繊維芽細胞をPBSにより2回、洗浄し、いずれの残留試験材料も分離した。最終洗浄後、MTT 2mg/mlを補給したFGMを各ウエルに添加し、次いで細胞を約37±2℃および5±1%CO2において約2時間にわたりインキュベートした。2時間のインキュベーション後、FGM/MTT溶液を分離し、次いで細胞をPBSにより再度一回、洗浄し、次いでイソプロピルアルコール2mlをウエルに添加し、紫色ホルマジン(purple formazin)結晶を抽出した。このイソプロピル抽出液200マイクロリットルを、96−ウエルプレートに移し、このプレートをブランクとしてイソプロピルアルコールを使用し、540nmで読み取った。MTT分析 平均MTT吸光値を、陰性対照ウエルについて計算した。これらの細胞は処理されていなかったので、この平均値を使用し、100%生存率を示した(未処理)。被験材料により処理したウエルの吸光値(処理試料)の場合、生存可能細胞のパーセンテージを、この方程式を用いて計算した: [(各処理吸光値)/(平均未処理吸光値)]x100 この分析法を使用し、例4からの抽出物で処理した細胞が未処理細胞に比較し30%大きい生存率を有することが測定され、この抽出物がヒト皮膚繊維芽細胞の細胞生存率を改善したことを示す。例12 根粒抽出物が可溶性ヒトエラスチンの成長を促進することができる可能性を試験するために、下記実験を行った。大豆根粒抽出物は例1に記載のとおりに調製した。抽出物および等張塩類偽薬をPBSにより中性pHに緩衝した。 新生児ヒト繊維芽細胞を、例10に上記したとおりに繊維芽細胞増殖培地(FGM)に入れ、培養フラスコに接種した。これらのフラスコを37℃および5%CO2においてインキュベートし、細胞を充分に密集させた。フラスコへの初期接種後の24時間の時点で、この培地を取替え、生存していない細胞の全部を取り除き、次いでその後、48時間毎に取替えた。密集に到達した時点で、FGMを分離し、細胞をHEPES緩衝された塩類溶液(HEPES−BSS)9mlにより1回、洗浄し、トリプシンを中和することができるFGMからいずれの残留タンパク質も除去した。HEPES−BSSの除去後、トリプシン/EDTA6mlを使用し、繊維芽細胞単層を覆った。トリプシンは培養フラスコに繊維芽細胞を保持する細胞接着性タンパク質を消化し、他方、EDTAはいずれの残留カルシウムもキレート形成し、接着タンパク質をさらに不活性化した。 トリプシン処理は3分を超えなかった。細胞を集めた後、トリプシン中和溶液12mlを添加し、放出された細胞を15ml遠心管に移した。このフラスコをHEPES−BSS 6mlですすぎ、前回の洗浄液に添加された残留細胞を採集した。遠心管を次いで、5分間かけて220xgで回転させ、細胞をペレット化した。上清を吸引により除去し、次いで細胞をFGM 4ml中に再懸濁し、次いで6−ウエルプレートに接種した。少量の一定量を採取し、細胞数を数えた。細胞を次いで、FGMにより稀釈し、17,500細胞/mlの細胞密度に到達させた。接種された細胞を上記のとおりに一夜かけてインキュベートした。一日後、FGMを吸引除去し、いずれの未接着細胞も除去し、新鮮なFGMで取替えた。細胞が充分に密集するまで、48時間のインキュベーション毎に培地を取り換えた。 密集繊維芽細胞の培地を新鮮な培地または例1からの根粒抽出物含有培地のどちらかと取替えた。細胞を次いで、上記と同一の条件下に48時間にわたりインキュベートした。 48時間のインキュベーション期間後、この細胞培養培地を採取し、繊維芽細胞を収容しているウエルに0.25Mシュウ酸1mlを添加することによって、不溶性エラスチンを細胞から抽出した。細胞スクラッパーを用いて、細胞をプラスティック壁から開放し、次いで懸濁されている細胞/シュウ酸混合物を遠心管に添加した。これらの管を95℃で60分間かけてインキュベートし、細胞を溶解させた。これらの管を次いで、室温まで迅速に冷却させ、次いで10分間にわたり3000rpmで遠心処理した。この上清を、低分子量カットオフ値(〜15,000MW)を有する透析管に一夜にわたり入れ、エラスチンを少量に濃縮するとともに、シュウ酸を分離した。 各300mlの上記試料を、1.5ml微小遠心管内の冷たいファスチン沈殿試薬(Fastin Precipitating Reagent)(これは、Biocolor,Northem Irelandから入手できる)1.0mlと混合した。この混合物を4℃で24時間にわたりインキュベートし、エラスチンを沈殿させた。冷却した微小遠心管を10分間にわたり8,000xgで回転させ、沈殿したエラスチンを詰め込んだ。排水のために、遠心管を逆さにし、次いで吸収性紙タオル上で穏やかに叩くことによって上清を分離した。 各管に、ファスチン染料試薬(Fastin Dye Reagent)一(1)mlを、90%飽和硫酸アンモニウム200μlとともに添加した。これらの微小遠心管を次いで、渦巻ミキサーを用いて混合し、次いで穏やかな機械的撹拌下に室温において60分間、インキュベートした。ファスチン染料試薬は、特にエラスチンのアミノ酸と相互反応し、着色したエラスチン/染料複合体を形成する。この複合体は硫酸アンモニウムの存在下に沈殿する。これらの微小遠心管を10分間にわたり8,000xgで回転させ、沈殿したエラスチン/染料複合体を未結合染料から分離した。上清を注意して分離し、管を逆さにし、いずれの残留上清も排除した。 各微小遠心管に、ファスチン デスタイン試薬(Fastin Destain Reagent)一(1)mlを添加した。各試料管からの各100mlを、96−ウエルプレートに移し、次いでミクロプレート読取機により513nmで読み取った。可溶性エラスチンの量および不溶性エラスチンの量を、ファスチン ダイ キット(Fastin Dye Kit)製造業者により供給されているエラスチン試料から作成された標準化曲線に対する比較により測定した。開示されている方法を使用し、根粒抽出物の存在下に増殖させた細胞は、未処理対照の細胞増殖よりも多量のエラスチンを含有していたことが見出された。繊維芽細胞生存率は例11に記載のとおりに測定し、これらの細胞が本実験条件下に生存することを示した。例13 レグヘモグロビンを含有する根粒からの抽出物がヒト皮膚繊維芽細胞における環状GMPの産生を制御することができる可能性を試験するために、例2で製造された抽出物を使用し、下記試験を行った。cGMP分析:繊維芽細胞細胞培養調製物および処理 ヒト真皮繊維芽細胞を、12ウエル組織培養プレートのウエル中の細胞培養培地1mlに、7.5x104細胞/mlで接種した(各処理に、3個のウエルを調製した)。接種後、細胞を37±2℃および5±1%CO2において一夜かけてインキュベートした。翌日、この培養培地を吸引により分離し、細胞を予備刺激緩衝液[ストック(Stock)800mM IBMX;563μlDMSO中に溶解したIBMX 100mg;予備刺激緩衝液;リン酸塩緩衝塩類溶液10mlに添加した800mM IBMX 9.4μl]400μl中で10分かけてインキュベートした。この予備処理後、各ウエルに、リン酸塩緩衝塩類溶液200μl(陰性対照)またはスペルミンNONOate(300mM、陽性対照)を添加した。 この時点で、添加される物質が、それらの意図する最終濃度の3xで調製されるように稀釈されていることに留意すべきである(スペルミンNONOateの最終濃度は100mMであった)。細胞を次いで、37±2℃および5±1%CO2において1.5時間かけてインキュベートした。この処理期間の終了時点で、各ウエルに細胞溶解緩衝液200μlを添加し、次いで12−ウエルプレートを室温で10分間にわたり揺動台上に置いた。この細胞ライゼートを次いで、採取し、次いでcGMPについて分析した。繊維芽細胞に加えて、既知量のcGMPを含有するブランクのウエルを処理した(これらのウエルは細胞を含有していない)。これらの試料を上記のとおりに処理し、また採取し、次いでこれらを用いてcGMPにかかわる標準曲線を作成した。キャッチポイントcGMP分析 キャッチポイント(catchpoint)cGMP分析は、競合蛍光ベースELISA分析法である。この種の分析において、試料中のcGMPの量が増加するほど、蛍光信号は減少する。この分析法は下記のとおりである: 1.分析する各試料五十(50)μlを、清明な底黒96−ウエルプレートの各ウエルに添加した(これらの試料は標準曲線に用いられるcGMP試料を包含する)。このウエルプレートのウエルは、抗ウサギIgGで予め被覆した。 2.ウサギ抗−cGMP抗体五十(50)μlを次いで、上記で用いられたウエルに添加した。 3.cGMP−ホースラディシュペルオキシダーゼ(HRP)共役結合体五十(50)μlを次いで、上記で用いられたウエルに添加し、このウエルプレートを揺動台上で室温において2時間かけてインキュベートした。 4.このインキュベーション後、ウエルプレートを洗浄緩衝液(キットとともに供給される;0.02Mトリス(Tris)[pH7.4]、150mM CaCl、0.05%ツイーン(Tween)20、および0.05%プロクリン(Proclin))300μlにより4回、洗浄した。 5.吸引により最終洗浄液を分離した後、ストップライト レッド(Stoplight Red)蛍光基質溶液をウエルプレートで用いられる各ウエルに添加し(1mM H2O2とともに)、このプレートを少なくとも1時間にわたりインキュベートした(10分間が最低インキュベーション期間であるが、信号は24時間まで安定である)。インキュベーション期間中、96−ウエルプレートは光から保護した。 6.インキュベーション期間後、96−ウエルプレートを、フルオロスカン アセント(Fluoroskan Ascent)F/Lプレート読取機を用い、これらの設定で読み取った: a.励起フィルター:530nm b.発光フィルター:590nm c.集積期間:50秒CGMP分析 cGMP存在量を定量するために、既知濃度のcGMPを用い、標準曲線を作成した。回帰分析法を次いで行い、これらのデータ点に最高に適合する線を確立した。種々の条件で処理された試料中の環状cGMP含有量を次いで、この標準曲線から推定した。この分析法を使用し、スペルミンNONOate100mMで処理された繊維芽細胞がほぼ80%のc−GMPの増加した産生を示したことが見出された。同一の繊維芽細胞を例2からの根粒抽出物10%を含有するスペルミンNONOate100mMにより処理すると、c−GMPのレベルは減少し、未処理細胞について記録されるレベルに逆戻りし、ヒト繊維芽細胞中のc−GMPに対する制御能力を有することを示す。例14 レグヘモグロビンを含有する根粒からの抽出物がヒト皮膚におけるメラニン産生[黒く、硬くなる(tanning)]に影響することができることを試験するために、下記インビトロ試験を、例2から得た抽出物を用いて行った。組織調製 到着時点で、マットテック メラノダーム(MatTek Melano Derm)組織を使用時点まで4℃で保存した。使用に先立ち、組織をアガロース出荷トレイから取り出し、分析培地0.9ml含有6−ウエルプレートに入れた(37±2℃)。いずれかの残留アガロースは組織の広がりから分析培地を妨害することができることから、アガロースの全部を挿入された組織培養物の外部から取り除いた。この組織を、37±2℃および5±1%CO2において少なくとも1時間かけてインキュベートした。この初期インキュベーション後、分析培地を新鮮な培地5.0mlで置換え(37±2℃)、組織挿入物を2本の無菌ステンレス鋼洗浄機に置き、挿入物の底部レベルが分析培地の表面に触れるようにしてすすいだ。試験物質の適用 二十五(25)μlまたはmgを、組織の表面上に直接に適用した。被験物質に加え、陽性対照(分析培地中10−7Mアルフアメラニン細胞刺激ホルモンおよび3ng/ml bFGF)および陰性対照(無処理)を各組織に適用した。この6−ウエルプレートを37±2℃および5±1%CO2においてインキュベートし、次いで同一セットのプレートを10日間および17日間、インキュベートした。このインキュベーション期間中、組織をすすぎ、新しい被験物質を適用し、また分析培地は一日おきに取り換えた。顕微鏡検査 インキュベーション期間の終了時点で、数個の6−ウエルプレートの分析培地を、PBS0.9mlと取り換え、次いでステンレス鋼洗浄機を取り除いた。組織を含有する6−ウエルプレートを、逆転顕微鏡下に置き、次いで評価し、被験物質がメラニン細胞に対しいずれかの細胞毒性作用を発揮したかを測定した。毒性作用は、集合形態および/または非樹枝状形態を有するメラニン細胞によって示される。顕微鏡評価後、メラノダーム(Melanoderm)組織を培養挿入物から取り出し、次いでメラニン含有量について分析するまで、−75±5℃で保存した。組織からのメラニン抽出 各処理および経過時間点について2個の凍結組織を集め、1% SDS含有0.05mM EDTA0.45mlおよび10mMトリス(pH6.8)中で均質化した。5mg/mlプロテイナーゼK(Proteinase K)溶液二十(20)μlを次いで、各ホモジネートに添加し、この混合物を45±2℃に設定した水浴内で一夜にわたり消化させた。一夜にわたる消化後、さらに20μlのプロテイナーゼKを、各ホモジネート添加し、この混合物をさらに4時間(または塊状組織が残らなくなるまでさらに長時間)かけて消化させた。消化後、500mM炭酸ナトリウム50μlを添加し、消化物を塩基性にし、次いで30%過酸化水素10μlを添加した。これらの試料を次いで、80±2℃において30±5分間にわたりインキュベートし、次いで室温まで冷却させた。冷却後、クロロホルム/メタノール(2:1)混合物100μlを、各試料に添加した。これらの試料を次いで、10,000xgにおいて10分間にわたり遠心処理した。各試料の頂上面を採取し、次いでその吸光値を405nmにおいて96−ウエルプレート読取機により測定した。メラニン標準 既知濃度の合成メラニンは、上記抽出方法により採取した。これら既知濃度の吸光値を使用し、メラニン濃度の標準曲線を作成した。 メラニン標準にかかわる吸光値を、それらの各濃度に対してグラフに描き、標準曲線を作成した。この曲線に最高に適合する方程式を回帰分析により評価し、この方程式を使用して未知試料のメラニン濃度を計算した。この組織メラニン濃度を次いで、偏差にかかわる2因子分析法を使用し(2種の因子として、処理および経過時間を使用する)、比較した。例2から得られた抽出物で処理した組織試料は、メラニン濃度対未処理対照において統計学的に有意の減少を示すことが見出された。 本発明を、その特定の例を引用して前記したが、かなりの変更、修正および変化が本明細書に記載の本発明の概念から逸脱することなくなしうることは明白である。従って、添付特許請求の範囲の精神および広い範囲内に入るこのような変更、修正および変化の全部が包含されるものとする。窒素サイクルを示す。窒素固定を示す。オーストラリアン パインの根からの窒素固定根粒を示す。 窒素固定根粒由来のレグヘモグロビンおよびアルコール化合物、グリコール化合物、パラベン類、四級窒素含有化合物、イソチアゾリノン化合物、アルデヒド放出剤、酸化防止剤およびハロゲン化化合物からなる群から選択される少なくとも1種の保存剤を含有することを特徴とするパーソナルケア組成物。 レグヘモグロビンが窒素固定根粒抽出物の形態であり、組成物の総重量に基づき0.0001%〜10%の組成物中レグヘモグロビン濃度を提供する、請求項1に記載の組成物。 植物生長調節剤、アミノ酸化合物、ビタミン類、タンパク質類、酵素類、ミネラル類、炭水化物、エキソ多糖類およびその組合せからなる群から選択される少なくとも1種の根粒抽出成分をさらに含有する、請求項1に記載の組成物。 水をさらに含有する、請求項1に記載の組成物。 ローション、軟膏、クリーム、スプレイ、スピリッツ、水性または水性アルコール性混合物、ゲル、ムース、貼布剤、パッド、マスク、含水布およびハンカチ、固形スティック、クリアースティック、口紅、エアゾルクリーム、無水粉末、タルク、トニック、オイル、エマルジョン、およびバスソルトからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。 請求項1に記載のパーソナルケア組成物の製造方法であって、 (a)藍色細菌[シアノバクテリア(Cyanobacteria)]、嫌気性細菌(Anaerobic bacteria)、紅色硫黄細菌(Purple sulfur bacteria)、紅色無硫黄細菌(Purple non−sulfur bacteria)、緑色硫黄細菌(Green sulfur bacteria)、マメ科細菌(legumes bacteria)、およびその組合せからなる群から選択される細菌に感染した根粒からレグヘモグロビンを抽出し、レグヘモグロビン抽出物を得る工程、および (b)このレグヘモグロビン抽出物を保存剤と組合せ、パーソナルケア組成物を得る工程、を特徴とする、上記製造方法。 レグヘモグロビンをリゾビウム(Genus Rhizobium)属またはブラッキオリゾビウム(Brachyorhizobium)属からの細菌に感染した植物の根から得る、請求項6に記載の方法。 レグヘモグロビンを多年生マメ科植物、一年生マメ科植物、樹木様マメ科植物、およびその組合せに見出される植物根から選択される植物根から採取する、請求項6に記載の方法。 レグヘモグロビンを一年生マメ科植物の根から採取する、請求項6に記載の方法。 酵母用または密集繊維芽細胞用の増殖培地をさらに含有する、請求項2に記載の組成物。 上記レグヘモグロビンがもう一種の成分内に封入されており、これにより上記レグヘモグロビンに対し一定期間放出特性が付与されている、請求項1に記載の組成物。 上記別種の成分が、リポソーム、ニオゾーム、準ミクロンエマルジョン、ポリマー封入剤、ゲル、クリーム、ローションおよびその組合せからなる群から選択される、請求項11に記載の組成物。 ニトロゲナーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、一酸化窒素シンターゼ、スクロースシンターゼ、ペルオキシダーゼ、グルタチオンおよびその組合せからなる群から選択される酵素をさらに含有する、請求項2に記載の組成物。 キネチン、ゼアチン、オーキシンおよびそれらの組合わせからなる群から選択される植物生長調節剤をさらに含有する、請求項2に記載の組成物。 上記成分が、エキソ多糖類を、単独でまたはリポ多糖類または莢膜多糖類、またはその組合せと組合わせて包含する、請求項3に記載の組成物。 窒素固定根粒由来のレグヘモグロビンを含有するパーソナルケア組成物であって、該組成物を皮膚と接触させることにより上記レグヘモグロビンを遊離基に対する捕獲剤として作用させて皮膚上の遊離基と結合させる、上記組成物。 レグヘモグロビンが、反応性酸素、一酸化窒素およびその組合せからなる群から選択される遊離基用の捕獲剤として作用する、請求項16に記載の組成物。 窒素固定根粒由来のレグヘモグロビンを含有する、皮膚から遊離基を除去するためのパーソナルケア組成物であって、レグヘモグロビンを皮膚と接触させ、皮膚上の遊離基をレグヘモグロビンに結合させ、これにより皮膚から上記遊離基を除去する、上記組成物。 アルコール化合物、グリコール化合物、パラベン類、四級窒素含有化合物、イソチアゾリノン化合物、アルデヒド放出剤、酸化防止剤およびハロゲン化化合物からなる群から選択される少なくとも1種の保存剤をさらに含有する、請求項18に記載の組成物。 上記レグヘモグロビンが窒素固定根粒抽出物の形態であり、組成物の総重量に基づき0.0001%〜10%の組成物中レグヘモグロビン濃度を提供する、請求項19に記載の組成物。


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