タイトル: | 特許公報(B2)_比色分析方法およびそれに用いる試薬 |
出願番号: | 2003558198 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | C12Q 1/54,C12Q 1/26,C12Q 1/60,C12Q 1/62,G01N 33/52,G01N 33/66,G01N 33/92 |
永川 健児 辻本 朋吾 西野 進 寺元 正明 川瀬 喜幸 JP 4045323 特許公報(B2) 20071130 2003558198 20030106 比色分析方法およびそれに用いる試薬 アークレイ株式会社 000141897 特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ 110000040 永川 健児 辻本 朋吾 西野 進 寺元 正明 川瀬 喜幸 JP 2001400380 20011228 20080213 C12Q 1/54 20060101AFI20080124BHJP C12Q 1/26 20060101ALI20080124BHJP C12Q 1/60 20060101ALI20080124BHJP C12Q 1/62 20060101ALI20080124BHJP G01N 33/52 20060101ALI20080124BHJP G01N 33/66 20060101ALI20080124BHJP G01N 33/92 20060101ALI20080124BHJP JPC12Q1/54C12Q1/26C12Q1/60C12Q1/62G01N33/52 CG01N33/66 CG01N33/92 B C12Q 1/00-70 G12N 33/00-98 PubMed、MEDLINE(STN) BIOSIS/WPI(DIALOG) 特開昭59−020300(JP,A) 特開昭61−231440(JP,A) 18 JP2003000027 20030106 WO2003057905 20030717 24 20031006 斎藤 真由美 本発明は、比色分析方法およびそれに使用する試薬に関する。 臨床検査や生化学検査等の分野において、グルコース、コレステロール等の成分分析が行われており、その一手法として、比色分析がある。例えば、グルコースの比色分析では、まずグルコースオキシダーゼをグルコース(基質)に作用させて、グルコノラクトンおよび過酸化水素を発生させ、過酸化水素を、ペルオキシダーゼの存在下、トリンダー試薬等の発色剤により検出するのが一般的である。このように、過酸化水素を介して間接的に基質濃度を測定するという手法は、グルコースに限らず、コレステロール等の他の成分分析にも適用されている。 しかし、従来の比色分析では、つぎのような問題がある。まず、分析対象物を直接測定するのではなく、過酸化水素を介して、間接的に測定するため、測定に時間がかかり、例えば、グルコースの測定の場合、30〜60秒かかる。また、従来の比色分析法では、2種類の酵素反応系を同時に安定化する必要があり、条件設定が難しい。そして、酸素を必要とするため、従来の比色分析法では、酸素が不十分であると、反応が十分におこらないという問題もある。 本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、分析時間が短時間であり、かつ分析値に信頼性がある比色分析方法の提供を、その目的とする。前記目的を達成するために、本発明の比色分析方法は、分析対象物の定性若しくは定量を行う比色分析方法であって、酸化還元酵素と前記分析対象物との反応により生じた電子をメディエータが受容し、前記メディエータが還元されて発色する発色剤に前記電子を伝達し、その結果生じる前記発色剤の発色を測定することを含み、前記メディエータが、銅錯体、鉄錯体、オスミウム錯体およびルテニウム錯体からなる群から選択される少なくとも一つの錯体であり、前記分析対象物が、グルコース又はピルビン酸であり、前記酸化還元酵素が、グルコース又はピルビン酸の酸化酵素又は脱水素酵素であり、前記発色剤が、テトラゾリウム塩である。 この方法によれば、酵素反応は1段階の反応であるため、反応系が簡単で安定性が良くなる。また、酵素反応が1段階であるのと、前記発色剤の反応に前記メディエータを使用するため、酵素反応から発色反応までの時間が極めて短くなり、その結果、測定時間も短くなる。例えば、本発明の比色分析方法において、グルコースを基質とした場合、約5秒以内の短時間で測定可能である。また、本発明の比色分析方法では、発色までの反応が速いので、酵素を節約することができ、コスト的に有利である。そして、本発明の比色分析方法は、過酸化水素を介さないで発色剤を発色させ、かつ酸素を必要としないことから、分析値の信頼性も高い。 つぎに、本発明の試薬は、前記本発明の比色分析方法に使用される試薬であり、酸化還元酵素、メディエータおよび還元により発色する発色剤を含む試薬である。また、本発明の試験片は、前記本発明の試薬を含む試験片である。この試験片は、従来の過酸化水素を発生させる比色分析用の試験片に比べ、極めて短時間で分析が可能であり、その分析値の信頼性も高い。 本発明の比色分析方法、試薬および試験片において、前述のように、前記メディエータは、鉄錯体、ルテニウム錯体、オスミウム錯体若しくは銅錯体またはこれらの2種類以上の混合物が好ましい。また、前記錯体の配位子の配位原子は、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。前記配位子としては、例えば、アンモニア、ビピリジル化合物、イミダゾール化合物、フェナントロリン化合物、エチレンジアミン化合物、アミノ酸、トリアジン化合物、ビキノリン化合物、ピリジルアゾ化合物、ニトロソ化合物、オキシン化合物、ベンゾチアゾール化合物、アセチルアセトン化合物、アントラキノン化合物、キサンテン化合物、シュウ酸および前記各化合物の誘導体からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。また、前記錯体は、配位子を2種類以上有していてもよく、すなわち、混合配位子でもよい。前記配位子の配位座以外における水素原子の少なくとも一つは、置換基により置換された配位子であってもよい。前記置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基がある。 本発明の比色分析方法、試薬および試験片において、酸化還元酵素は、脱水素酵素若しくは酸化酵素が好ましい。また、分析対象物は、例えば、グルコース、コレステロール、乳酸、尿酸、ピルビン酸、クレアチン、クレアチニンが好ましく、この場合の好ましい酸化還元酵素は、前記各物質に対応する脱水素酵素若しくは酸化酵素である。酵素量を多くすれば、反応が速くなるので好ましい。前記発色剤は、テトラゾリウム塩が好ましい。前記テトラゾリウム塩は、ニトロフェニル基、チアゾリル基およびベンゾチアゾリル基の少なくとも一つの基を有することが好ましい。前記テトラゾリウム塩の具体例としては、例えば、MTT、INT、Neo-TB、Nitro-TB、TB、WST−1、WST−3、WST−4、WST−5、WST−8、2-(2-Benzothiazolyl)-3,5-diphenyltetrazolium Bromide、2-(2-Benzothiazolyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-phenyltetrazolium Bromide、2,3-Bis(4-nitrophenyl)-5-phenyltetrazolium Chloride、2,3-Di(4-nitrophenyl)tetrazolium Perchlorate、3-(3-Nitrophenyl)-5-methyl-2-phenyltetrazolium Chloride、および、3-(4-Nitrophenyl)-5-methyl-2-phenyltetrazolium Chlorideがある。 本発明の試験片において、前記試薬に加え、さらに無機ゲルを含むことが好ましい。無機ゲルにより酸素を遮断すれば、発色剤の酸化を防止でき、また再酸化による発色後の退色も防止できる。 前述のように、本発明において、前記メディエータは、鉄錯体、ルテニウム錯体、オスミウム錯体、銅錯体が好ましく、特に好ましくはオスミウム錯体である。 (鉄錯体) 鉄錯体の配位子としては、例えば、アンモニア、ビピリジル化合物、イミダゾール化合物、フェナントロリン化合物、エチレンジアミン化合物、アミノ酸、トリアジン化合物、ビキノリン化合物、ピリジルアゾ化合物、ニトロソ化合物、オキシン化合物、ベンゾチアゾール化合物、アセチルアセトン化合物、アントラキノン化合物、キサンテン化合物、シュウ酸および前記各化合物の誘導体等の配位子があげられる。これらを2種類以上組み合わせて混合配位子としてもよい。 ビピリジルの場合、配位数は、6である。ビピリジルは、置換してなくても良いし、置換基を導入してもよい。置換基を導入することにより、例えば、溶解度や酸化還元電位等を調整することが可能となる。置換位置としては、4,4’位および5,5’位がある。置換基は、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基(例えば、臭素、塩素、ヨウ素等)がある。 ビピリジル鉄錯体の例としては、例えば、[Fe(bipyridyl)3]、[Fe(4,4'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)3]、[Fe(4,4'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(4,4'‐diamino-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(4,4'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(4,4'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(4,4'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(5,5'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(5,5'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(5,5'‐diamino-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(5,5'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(5,5'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)3],[Fe(5,5'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)3]などがある。 イミダゾールの場合、配位数は、6である。イミダゾールは、置換してなくても良いし、置換基を導入してもよい。置換基を導入することにより、例えば、溶解度や酸化還元電位等を調整することが可能となる。置換位置としては、2位、4位および5位がある。置換基は、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基(例えば、臭素、塩素、ヨウ素等)がある。 イミダゾール鉄錯体の例としては、例えば、[Fe(imidazole)6],[Fe(4-metyl-imidazole)6],[Fe(4-phenyl-imidazole)6],[Fe(4-amino-imidazole)6],[Fe(4-hydroxy-imidazole)6],[Fe(4-carboxy-imidazole)6],[Fe(4-bromo-imidazole)6]などがある。 アミノ酸としては、例えば、アルギニン(L−Arg)がある。アルギニン鉄錯体は、溶解性が高いという利点を一般的に持つ。また、混合配位子として、例えば、ビピリジルとイミダゾールの組み合わせ、ビピリジルとアミノ酸の組み合わせがある。例えば、[Fe(imidazole)2(bipyridyl)2],[Fe(L-Arg)2(bipyridyl)2]がある。混合配位子を用いると錯体に様々な性質を付与でき、例えば、アルギニンを用いると錯体の溶解性が向上する。 (ルテニウム錯体) ルテニウム錯体の配位子としては、例えば、アンモニア、ビピリジル化合物、イミダゾール化合物、フェナントロリン化合物、エチレンジアミン化合物、アミノ酸、トリアジン化合物、ビキノリン化合物、ピリジルアゾ化合物、ニトロソ化合物、オキシン化合物、ベンゾチアゾール化合物、アセチルアセトン化合物、アントラキノン化合物、キサンテン化合物、シュウ酸および前記各化合物の誘導体等の配位子があげられる。これらを2種類以上組み合わせて混合配位子としてもよい。 ビピリジルの場合、配位数は、6である。ビピリジルは、置換してなくても良いし、置換基を導入してもよい。置換基を導入することにより、例えば、溶解度や酸化還元電位等を調整することが可能となる。置換位置としては、4,4’位および5,5’位がある。置換基は、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基(例えば、臭素、塩素、ヨウ素等)がある。 ビピリジルルテニウム錯体の例としては、例えば、[Ru(bipyridyl)3],[Ru(4,4'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(4,4'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(4,4'‐diamino-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(4,4'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(4,4'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(4,4'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(5,5'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(5,5'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(5,5'‐diamino-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(5,5'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(5,5'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)3],[Ru(5,5'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)3]等がある。 イミダゾールの場合、配位数は、6である。イミダゾールは、置換してなくても良いし、置換基を導入してもよい。置換基を導入することにより、例えば、溶解度や酸化還元電位等を調整することが可能となる。置換位置としては、2位、4位および5位がある。置換基は、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基(例えば、臭素、塩素、ヨウ素等)がある。 イミダゾールルテニウム錯体の例としては、例えば、[Ru(imidazole)6],[Ru(4-metyl-imidazole)6],[Ru(4-phenyl-imidazole)6],[Ru(4-amino-imidazole)6],[Ru(4-hydroxy-imidazole)6],[Ru(4-carboxy-imidazole)6],[Ru(4-bromo-imidazole)6]等がある。 アミノ酸としては、例えば、アルギニン(L−Arg)がある。アルギニンルテニウム錯体は、溶解性が高いという利点を持つ。また、混合配位子として、例えば、ビピリジルとイミダゾールの組み合わせ、ビピリジルとアミノ酸の組み合わせがある。例えば、[Ru(imidazole)2(bipyridyl)2],[Ru(L-Arg)2(bipyridyl)2]がある。混合配位子を用いると錯体に様々な性質を付与でき、例えば、アルギニンを用いると錯体の溶解性が向上する。 (オスミウム錯体) オスミウム錯体の配位子としては、例えば、アンモニア、ビピリジル化合物、イミダゾール化合物、フェナントロリン化合物、エチレンジアミン化合物、アミノ酸、トリアジン化合物、ビキノリン化合物、ピリジルアゾ化合物、ニトロソ化合物、オキシン化合物、ベンゾチアゾール化合物、アセチルアセトン化合物、アントラキノン化合物、キサンテン化合物、シュウ酸および前記各化合物の誘導体等の配位子があげられる。これらを二種類以上組み合わせて混合配位子としてもよい。 ビピリジルの場合、配位数は、6である。ビピリジルは、置換してなくても良いし、置換基を導入してもよい。置換基を導入することにより、例えば、溶解度や酸化還元電位等を調整することが可能となる。置換位置としては、4,4’位および5,5’位がある。置換基は、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基(例えば、臭素、塩素、ヨウ素等)がある。 ビピリジルオスミウム錯体の例としては、例えば、[Os(bipyridyl)3],[Os(4,4'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)3],[Os(4,4'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)3],[Os(4,4'‐diamino-2,2'-bipyridyl)3],[Os(4,4'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)3],[Os(4,4'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)3],[Os(4,4'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)3],[Os(5,5'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)3],[Os(5,5'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)3],[Os(5,5'‐diamino-2,2'-bipyridyl)3],[Os(5,5'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)3],[Os(5,5'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)3],[Os(5,5'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)3]等がある。 イミダゾールの場合、配位数は、6である。イミダゾールは、置換してなくても良いし、置換基を導入してもよい。置換基を導入することにより、例えば、溶解度や酸化還元電位等を調整することが可能となる。置換位置としては、2位、4位および5位がある。置換基は、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基(例えば、臭素、塩素、ヨウ素等)がある。 イミダゾールオスミウム錯体の例としては、例えば、[Os(imidazole)6],[Os(4-metyl-imidazole)6],[Os(4-phenyl-imidazole)6],[Os(4-amino-imidazole)6],[Os(4-hydroxy-imidazole)6],[Os(4-carboxy-imidazole)6],[Os(4-bromo-imidazole)6]等がある。 アミノ酸としては、例えば、アルギニン(L−Arg)がある。アルギニンオスミウム錯体は、溶解性が高いという利点を持つ。また、混合配位子として、例えば、ビピリジルとイミダゾールの組み合わせ、ビピリジルとアミノ酸の組み合わせがある。例えば、[Os(imidazole)2(bipyridyl)2]、[Os(L-Arg)2(bipyridyl)2]がある。混合配位子を用いると錯体に様々な性質を付与でき、例えば、アルギニンを用いると錯体の溶解性が向上する。 (銅錯体) 銅錯体の配位子としては、例えば、アンモニア、ビピリジル化合物、イミダゾール化合物、フェナントロリン化合物、エチレンジアミン化合物、アミノ酸、トリアジン化合物、ビキノリン化合物、ピリジルアゾ化合物、ニトロソ化合物、オキシン化合物、ベンゾチアゾール化合物、アセチルアセトン化合物、アントラキノン化合物、キサンテン化合物、シュウ酸および前記各化合物の誘導体等の配位子があげられる。これらを二種類以上組み合わせて混合配位子としてもよい。 ビピリジルの場合、配位数は、4若しくは6であるが、安定性の見地から、ビピリジルは2個配位させることが好ましい。ビピリジルは、置換してなくても良いし、置換基を導入してもよい。置換基を導入することにより、例えば、溶解度や酸化還元電位等を調整することが可能となる。置換位置としては、4,4’位および5,5’位がある。置換基は、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基(例えば、臭素、塩素、ヨウ素等)がある。 ビピリジル銅錯体の例としては、例えば、[Cu(bipyridyl)2],[Cu(4,4'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(4,4'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(4,4'‐diamino-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(4,4'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(4,4'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(4,4'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(5,5'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(5,5'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(5,5'‐diamino-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(5,5'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(5,5'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(5,5'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)2],[Cu(bipyridyl)3],[Cu(4,4'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(4,4'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(4,4'‐diamino-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(4,4'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(4,4'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(4,4'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(5,5'‐dimethyl-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(5,5'‐diphenyl-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(5,5'‐diamino-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(5,5'‐dihydroxy-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(5,5'‐dicarboxy-2,2'-bipyridyl)3],[Cu(5,5'‐dibromo-2,2'-bipyridyl)3]等がある。 イミダゾールの場合、配位数は、4である。イミダゾールは、置換してなくても良いし、置換基を導入してもよい。置換基を導入することにより、例えば、溶解度や酸化還元電位等を調整することが可能となる。置換位置としては、2位、4位および5位がある。置換基は、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等)、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基等)、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基(例えば、臭素、塩素、ヨウ素等)がある。 イミダゾール銅錯体の例としては、例えば、[Cu(imidazole)4],[Cu(4-metyl-imidazole)4],[Cu(4-phenyl-imidazole)4],[Cu(4-amino-imidazole)4],[Cu(4-hydroxy-imidazole)4],[Cu(4-carboxy-imidazole)4],[Cu(4-bromo-imidazole)4]等がある。 アミノ酸としては、例えば、アルギニン(L−Arg)がある。アルギニン銅錯体は、溶解性が高いという利点を持つ。また、混合配位子として、例えば、ビピリジルとイミダゾールの組み合わせ、ビピリジルとアミノ酸の組み合わせがある。例えば、[Cu(imidazole)2(bipyridyl)]、[Cu(L-Arg)2(bipyridyl)]がある。混合配位子を用いると銅錯体に様々な性質を付与でき、例えば、アルギニンを用いると錯体の溶解性が向上する。 以上の遷移金属錯体の説明は、遷移金属の種類に着目して例を挙げたものであり、本発明は、これらに限定されない。以下、遷移金属錯体について、配位子に着目して説明する。 N,O,Sの配位原子をもつ配位子とは、分子内に、例えば、=N-OH,-COOH,-OH,-SH,>C=Oなどの基を持っているものをいう。このような配位子を持つ金属錯体としては、例えば、NNキレート、NOキレート、NSキレート、OOキレート、OSキレート、SSキレート(二座配位)、Nキレート(単座)、NNNキレート(三座)等があり、組み合わせは多種に及ぶ。配位子に二重結合を有しているものを選べば、Cu,Fe,Ru,Osの金属は電子伝達/授受機能がつきやすい。配位子としては、好ましくは芳香環を有しているものが良い。前述のように、配位子に、様々な置換基を導入してもよい。例えば、スルホン基などを導入すれば、金属錯体の溶解度の上昇につながる。金属錯体を形成させる際に、配位子を二種以上混在させ、混合配位子錯体としても使用しても良い。例えば、配位子の一つとして、アミノ酸を混在させておけば酵素との親和性が良くなったりする場合がある。また、中心金属の一部のサイトに各種ハロゲン(例えば、Cl,F,Br,I)を付けるなどしても良い。以下に、配位のタイプ別の分類した遷移金属錯体の一例を示す。 (NN配位型)フェナントロリン誘導体Cu + 1,10-PhenanthorolineFe + 1,10-PhenanthorolineCu + BathophenanthrolineFe + BathophenanthrolineCu + Bathophenanthroline sulfonic acidFe + Bathophenanthroline sulfonic acidビピリジル誘導体Cu + 2,2'-BipyridylFe + 2,2'-BipyridylFe + 4,4'-Diamino-2,2'-bipyridylRu + 4,4'-Diamino-2,2'-bipyridylトリアジン誘導体Cu + TPTZ (2,4,6-Tripyridyl-S-triazine)Fe + TPTZ (2,4,6-Tripyridyl-S-triazine)Fe + PDTS (3-(2-Pyridyl)-5,6-bis(4-sulfophenyl)-1,2,4-triazine)ビキノリン誘導体Cu + Cuproin (2,2'-Biquinoline)ピリジルアゾ誘導体Fe + Nitro-PAPS (2-(5-Nitro-2-pyridylazo)-5-[N-n-propyl-N-(3-sulfopropyl) amino] phenol) (NO配位型)Fe + Nitroso-PSAP (2-Nitroso-5-[N-n-propyl-N-(3-sulfopropyl) amino] phenol)Fe + Nitroso-ESAP (2-Nitroso-5-[N-ethyl-N-(3-sulfopropyl) amino] phenol)Fe + 1-Nitroso-2-Naphthol (NS配位型)Fe + 2-Amino-4-thiazole acetic acid (OO配位型)Fe + 1,2-Naphthoquinone-4-Sulfonic acid (混合配位子型)Os + Cl, Imidazole, 4,4'-Dimethyl-2,2'-BipyridylOs + Imidazole, 4,4'-Dimethyl-2,2'-BipyridylCu + L-Arginine, 2,2'-BipyridylCu + Ethylenediamine, 2,2'-BipyridylCu + Imidazole, 2,2'-Bipyridyl つぎに、本発明において、前記発色剤は、特に制限されないが、2-(4-iodophenyl)-3-(4-nitorophenyl)-5-phenyl-2H-tetrazolium chloride(INT)、3-(4,5,-Dimethyl-2-thiazolyl)-2,5-diphenyl-2H-tetrazolium bromide(MTT)、3,3'-(1,1'-Biphenyl-4,4'-diyl)-bis(2,5-diphenyl-2H-tetrazolium chloride)(Neo-TB)、3,3'-[3,3'-Dimethoxy-(1,1'-biphenyl)-4,4'-diyl]-bis[2-(4-nitrophenyl)-5-phenyl-2H-tetrazolium chloride(Nitro-TB)、3,3'-[3,3'-Dimethoxy-(1,1'-biphenyl)-4,4'-diyl]-bis(2,5-diphenyl-2H-tetrazolium chloride)(TB)、2-(4-Iodophenyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-(2,4-disulfophenyl)-2H-tetrazolium,monosodium salt(WST−1)、2-(4-Iodophenyl)-3-(2,4-dinitrophenyl)-5-(2,4-disulfophenyl)-2H-tetrazolium,monosodium salt(WST−3)、2-Benzothiazolyl-3-(4-carboxy-2-methoxyphenyl)-5-[4-(2-sulfoethylcarbamoyl)phenyl]-2H-tetrazolium(WST−4)2,2'-Dibenzothiazolyl-5,5'-bis[4-di(2-sulfoethyl)carbamoylphenyl]-3,3'-(3,3'-dimethoxy-4,4'-biphenylene)ditetrazolium,disodium salt(WST−5)、2-(2-Methoxy-4-nitrophenyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-(2,4-disulfophenyl)-2H-tetrazolium, monosodium salt(WST−8)、2-(2-Benzothiazolyl)-3,5-diphenyltetrazolium Bromide、2-(2-Benzothiazolyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-phenyltetrazolium Bromide、2,3-Bis(4-nitrophenyl)-5-phenyltetrazolium Chloride、2,3-Di(4-nitrophenyl)tetrazolium Perchlorate、3-(3-Nitrophenyl)-5-methyl-2-phenyltetrazolium Chloride、3-(4-Nitrophenyl)-5-methyl-2-phenyltetrazolium Chloride、鉄錯体、銅錯体があげられる。なお、鉄錯体、銅錯体もメディエータとしての機能を有するが、本発明においては、発色剤として使用することも可能である。例えば、銅錯体としては、前述のように、例えば、ビピリジル銅錯体、イミダゾール銅錯体、アミノ酸(例えば、アルギニン等)銅錯体、イミダゾール・ビピリジル銅錯体、イミダゾール・アミノ酸銅錯体等がある。銅錯体は、電子の伝達により、青色(Cu2+)から赤褐色(Cu+)に色調が変化する。銅錯体を発色剤として使用する場合のメディエータとしては、銅以外の遷移金属錯体が使用され、オスミウム錯体、ルテニウム錯体が好ましい。 つぎに、本発明の比色分析方法を試験片に適用した例について、メディエータとしてオスミウム錯体を使用し、発色剤としてMTTを使用し、かつグルコースを分析対象とした場合を例にとり説明する。なお、コレステロール等のその他の成分分析は、それに応じて酸化還元酵素を変える以外は、基本的に同様である。 まず、オスミウム錯体を準備する。これは、市販品を使用してもよいが、後述の実施例の方法で自家調製してもよい。オスミウム錯体は、バッファー溶液に溶解し、これに、MTT、バインダー等の添加剤、グルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)を溶解して試薬液とする。バッファーとしては、リン酸バッファー、グッドのバッファー等がある。オスミウム錯体の濃度は、バッファー溶液全体に対し、例えば、1〜10質量%である。バインダーとしては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリルアミド、牛血清アルブミン(BSA)等があり、このなかで、HPCが好ましい。また、バインダーの濃度は、例えば、0.5〜5質量%の範囲である。GDHの濃度は、例えば、1000〜50000U/mlである。MTTの濃度は特に制限されない。そして、前記試薬液をろ紙等の多孔質シートに含浸させ、その後乾燥させることにより、グルコース分析用の試験片が作成できる。なお、前記試薬液の含浸に先立ち、無機ゲル溶液を前記多孔質シートに含浸させ、乾燥させることが好ましい。無機ゲルとしては、例えば、スメクタイト等がある。前記無機ゲル溶液の無機ゲル濃度は、例えば、1〜5質量%、好ましくは1〜3質量%、より好ましくは1.5〜2質量%である。前記無機ゲル溶液には、CHAPS等の両性界面活性剤を含有させてもよい。前記無機ゲル溶液全体に対する前記両性界面活性剤の濃度は、例えば、0.1〜2質量%、好ましくは0.1〜1質量%、より好ましくは0.2〜0.4質量%である。前記無機ゲルの前記多孔質シートに対する含浸量は、多孔質シートの空隙体積基準で、例えば、1〜50mg/cm3、好ましくは、10〜30mg/cm3、15〜20mg/cm3である。前記多孔質シートは、孔径が厚み方向若しくはシート面方向にしたがい変化する非対称多孔質膜でもよい。この試験片に、血液等のグルコースを含む試料を点着すると、その濃度に応じ、前記MTTが発色する。この発色の程度を測定することにより、グルコースの定性若しくは定量分析が可能である。また、分析に必要な時間は、試料点着後、約1〜3秒である。この試験片に無機ゲルが含浸させてあれば、より均一で安定な発色を得ることができる。 前記無機ゲルは、例えば、膨潤性粘土鉱物を使用することが好ましい。膨潤性粘土鉱物のうち、更に好ましいものはベントナイト、スメクタイト、バーミキュライトまたは合成フッ素雲母であり、特に好ましくは合成ヘクトライトもしくは合成サポナイト等の合成スメクタイト、または合成フッ素雲母で代表される膨潤性合成雲母(又はNa型雲母)等の合成雲母(天然の雲母は通常非膨潤性の粘土鉱物である)である。 つぎに、本発明の比色分析方法を、液系分析に適用した例を、メディエータとしてオスミウム錯体を使用し、発色剤としてMTTを使用し、かつグルコースを分析対象とした場合を例にとり説明する。なお、コレステロール等のその他の成分分析は、それに応じて酸化還元酵素を変える以外は、基本的に同様である。 すなわち、オスミウム錯体、GDH、MTTおよびバッファー溶液に溶解して試薬液を調製する。なお、水に溶解してもよいが、緩衝液に溶解するのが好ましい。緩衝液のpHは、例えば、pH6〜8の範囲であり、好ましくはpH6.5〜7の範囲である。また、オスミウム錯体の濃度は、例えば、0.1〜60mMであり、好ましくは0.2〜10mMであり、より好ましくは0.3〜0.6mMである。GDHの濃度は、例えば、10〜1000U/mlであり、好ましくは、50〜500U/mlであり、より好ましくは、100〜200U/mlである。MTTの濃度は特に制限されない。この試薬液に血液等のグルコースを含む検体を添加すると、例えば、5秒以内の短時間に、前記試薬液が、検体のグルコース濃度に応じ、発色する。この変化は目視で確認しても良いし、分光光度計等の光学系測定装置を用いて測定してもよい。前記検体の添加量は、前記試薬液1mlに対し、例えば、1〜100μlの範囲であり、好ましくは3〜10μlの範囲であり、より好ましくは5〜10μlの範囲である。 (実施例) つぎに、本発明の実施例について説明する。なお、下記において、PQQとはピロロキノリンキノンを示し、その他の試薬の詳細は以下のとおりである。 まず、オスミウム錯体[OsCl(Him)(dmbpy)2]を合成した。すなわち、まず、(NH4)2[OsCl6]2.00g(4.56mmol)とジメチルビピリジル(dmbpy)1.68g(9.11mmol)を窒素気流下、エチレングリコール(60ml)中で1時間還流した。室温まで冷却した後、1M亜二チオン酸ナトリウム水溶液(120ml)を30分かけて加え、氷浴中で30分間冷却した。得られた沈澱を減圧ろ過し、十分に水で洗浄した(500〜1000ml使用)。さらにジエチルエーテルで2度洗浄した後、減圧乾燥した。これにより[OsCl2(dmbpy)2]を1.5〜1.7g得た。得られた[OsCl2(dmbpy)2]1.56g(2.60mmol)とイミダゾール(Him)0.36g(5.2mmol)とを窒素気流下、水/メタノール混合溶媒(50ml)中で2時間還流した。室温まで冷却した後、飽和NaCl水溶液(300ml)を加えた。得られた沈澱を減圧ろ過し、飽和NaCl水溶液で洗浄した後、減圧乾燥し、[OsCl(Him)(dmbpy)2]Cl2を得た。得られた[OsCl(Him)(dmbpy)2]Cl2をできるだけ少量のアセトニトリル/メタノール(1:1 v/v)で溶かし、カラムクロマトグラフィー(吸着剤:活性アルミナ,展開溶媒:アセトニトリル/メタノール)で精製した。溶媒をエバポレートした後、少量のアセトンに溶かし、ジエチルエーテルで再沈澱させた。得られた沈澱を減圧ろ過した後、減圧乾燥することにより、精製[OsCl(Him)(dmbpy)2]Cl2を得た。 前記オスミウム錯体を含む下記試薬液を調製した。光路長10mmのマイクロセル(材質・ポリメタクリレート)に、種々濃度のグルコース(GLU)水溶液(濃度:0,200,400,600mg/100ml)を5μl入れ、さらに下記試薬液を1000μl入れると同時に波長600nmで吸光度を測定した。この結果を、図1のグラフに示す。図示のように、グルコース濃度に応じて、発色したことが分かる。また、反応は迅速に行われ、基質を消費し尽くすまでに実質2秒程度しかかからなかった。 (試薬液組成)MTT(同仁化学社製) 0.5mM[OsCl(Him)(dmbpy)2]Cl2 0.1mMPIPES(pH7.0) 40mMPQQGDH 200U/ml 前記オスミウム錯体を含む下記試薬液を調製した。光路長10mmのマイクロセル(材質・ポリメタクリレート)に、種々濃度のグルコース(GLU)水溶液(濃度:0,200,400,600mg/100ml)を5μl入れ、さらに下記試薬液を1000μl入れると同時に波長600nmで吸光度を測定した。この結果を、図2のグラフに示す。図示のように、グルコース濃度に応じて、発色したことが分かる。また、反応は迅速に行われ、基質を消費し尽くすまでに実質1秒程度しかかからなかった。 (試薬液組成)WST−5(同仁化学社製) 0.5mM[OsCl(Him)(dmbpy)2]Cl2 0.1mMPIPES(pH7.0) 40mMPQQGDH 200U/ml 下記ルテニウム錯体を含む下記試薬液を調製した。光路長10mmのマイクロセル(材質・ポリメタクリレート)に、種々濃度のグルコース(GLU)水溶液(濃度:0,200,400,600mg/100ml)を5μl入れ、さらに下記試薬液を1000μl入れると同時に波長600nmで吸光度を測定した。この結果を、図3のグラフに示す。図示のように、グルコース濃度に応じて、発色したことが分かる。また、反応は迅速に行われ、基質を消費し尽くすまでに実質2秒程度しかかからなかった。 (試薬液組成)WST−5(同仁化学社製) 0.5mM[Ru(NH3)6]Cl3(Aldrich社製) 10mMPIPES(pH7.0) 40mMPQQGDH 200U/ml CuCl2と2、2'-ビピリジル(bpy)をモル比1:2で約80℃の温浴中で混合し、[Cu(bpy)2]Cl2を合成し、さらに、この銅錯体を含む下記試薬液を調製した。光路長10mmのマイクロセル(材質・ポリメタクリレート)に、種々濃度のグルコース(GLU)水溶液(濃度:0,200,400,600mg/100ml)を5μl入れ、さらに下記試薬液を1000μl入れると同時に波長600nmで吸光度を測定した。この結果を、図4のグラフに示す。図示のように、グルコース濃度に応じて、発色したことが分かる。また、反応は迅速に行われ、基質を消費し尽くすまでに実質2秒程度しかかからなかった。 (試薬液組成)WST−5(同仁化学社製) 0.5mM[Cu(bpy)2]Cl2 1mMPIPES(pH7.0) 40mMPQQGDH 200U/ml 種々の配位子を有する銅錯体を作製した。すなわち、塩化銅(II)と、以下の配位子をモル比1:2で混合、精製水で溶かし、約80℃の温浴中で10分間インキュベートして配位させ、錯溶液を得た。 配位子として、以下に示す配位子とビピリジルを用い、銅の混合配位子錯体を作製した。すなわち、銅:以下の配位子:ビピリジルをモル比1:2:1で混合し、精製水で溶かし、約80℃の温浴中で10分間インキュベートして配位させ、以下の配位子を得た。 種々の配位子を用いて鉄錯体を作製した。塩化鉄(III)と以下の配位子をモル比1:3で混合、精製水で溶かし、約80℃の温浴中で10分間インキュベートして配位させ、錯溶液を得た。 以下のようにして、2種類のルテニウム錯体を作製した。 [Ru(NH3)6] まず、市販のルテニウム錯体(Aldrich社 Hexaammineruthenium(III) chloride)を水溶して、[Ru(NH3)6]の錯溶液を得た。 [Ru(4,4'-Diamino-2,2'-bipyridyl)3] <配位子> 11.8g(63.0mmol)の2,2'-Bipyridil-N,N'-dioxide(Aldrich社製)を氷浴で冷やした濃硫酸120mlにゆっくり溶かし、反応液を100℃に加熱した。次に硝酸カリウム64.0g(630mmol)の100ml濃硫酸溶液をゆっくりと滴下し、その後1時間加熱攪拌した。反応後、溶液を室温まで放冷し、砕氷へ注ぎ、4,4'-Dinitro-2,2'-bipyridyl-N,N'-oxideの固体を濾過して得た。アルゴン気流下、4,4'-Dinitro-2,2'-bipyridyl-N,N'-oxide 7.0g(25mM)、10%パラジウム炭素6.0gをエタノール23mlに懸濁させた。この溶液にヒドラジン一水和物6.3g(126mmol)の47mlエタノール溶液を滴下し、8時間還流した。反応液を放冷後、濾過し、濾液を濃縮した。精製はシリカゲルカラムで行い、4,4'-Diamino-2,2'-bipyridylを得た。 <合成> 50mLの2つ首フラスコにエチレングリコール(10mL)を入れ、DA-bpy(0.2g)、RuCl3(0.1g)を順次、撹拌溶解させ、N2気流下で強撹拌しながらマントルヒーターで加熱し、約4時間還流した。 <精製> N2気流下で撹拌・放冷した後100mLのナス型フラスコに移し、反応液をアセトン(5mL)+ジエチルエーテル(20mL)で洗浄した。溶媒のエチレングリコールが十分に除かれるまで、反応液をアセトン(5mL)+ジエチルエーテル(20mL)で繰り返し洗浄した。十分に洗浄した目的物をエタノールで溶解させ、ジエチルエーテルを加えることによって目的物を沈殿させた。ジエチルエーテルで洗浄しながら濾別し、減圧乾燥させて、[Ru(4,4'-Diamino-2,2'-bipyridyl)3]の固体を得た。これを水溶して錯溶液を得た。 以下のようにして、2種類のオスミウム錯体を作製した。 [OsCl(Him)(dmbpy)2] <合成> (NH4)2[OsCl6] 2.00g(4.56mmol、Aldrich)と4,4'-Dimethyl-2,2'-bipyridyl(dmbpy 和光純薬)1.68g(9.11mmol)を窒素気流下、エチレングリコール60ml中で1h還流した。室温まで冷却した後、1M亜二チオン酸ナトリウム水溶液120mlを30minかけて加え、氷浴中で30min冷却した。得られた沈澱を減圧ろ過し、十分に水で洗浄した(500〜1000ml使用)。さらにジエチルエーテルで2度洗浄した後、減圧乾燥した。これで[OsCl2(dmbpy)2]を1.5〜1.7g得る。得られた[OsCl2(dmbpy)2]1.56g(2.60mmol)とImidazole(Him)0.36g(5.2mmol)を窒素気流下、水/メタノール混合溶媒50ml中で2h還流した。室温まで冷却した後、飽和NaCl水溶液300mlを加えた。得られた沈澱を減圧ろ過し、飽和NaCl水溶液で洗浄した後、減圧乾燥し、[OsCl(Him)(dmbpy)2]Cl2を得た。 <精製> [OsCl(Him)(dmbpy)2]Cl2をできるだけ少量のアセトニトリル/メタノール(1:1v/v)で溶かし、カラムクロマトグラフィー(吸着剤:活性アルミナ,展開溶媒:アセトニトリル/メタノール)で精製した。溶媒をエバポレートした後、少量のアセトンに溶かし、ジエチルエーテルで再沈澱させた。得られた沈澱を減圧ろ過した後、減圧乾燥した。これを水溶して錯溶液を得た。 [Os(Him)2(dmbpy)2] <合成> (NH4)2[OsCl6]2.00g(4.56mmol)とdmbpy1.68g(9.11mmol)を窒素気流下、エチレングリコール60ml中で1h還流した。室温まで冷却した後、1M亜二チオン酸ナトリウム水溶液120mlを30minかけて加え、氷浴中で30min冷却した。得られた沈澱を減圧ろ過し、十分に水で洗浄した(500〜1000ml使用)。さらにジエチルエーテルで2度洗浄した後、減圧乾燥した。これで[OsCl2(dmbpy)2]を1.5〜1.7g得る。得られた[OsCl2(dmbpy)2]1.56g(2.60mmol)とHim0.36g(5.2mmol)を窒素気流下、1,2-エタンジオール溶媒50ml中で2h還流した。室温まで冷却した後、飽和NaCl水溶液300mlを加えた。得られた沈澱を減圧ろ過し、飽和NaCl水溶液で洗浄した後、減圧乾燥し、[Os(Him)2(dmbpy)2]Cl2を得た。 <精製> [Os(Him)2(dmbpy)2]Cl2をできるだけ少量のアセトニトリル/メタノール(1:1v/v)で溶かし、カラムクロマトグラフィー(吸着剤:活性アルミナ,展開溶媒:アセトニトリル/メタノール)で精製した。溶媒をエバポレートした後、少量のアセトンに溶かし、ジエチルエーテルで再沈澱させた。得られた沈澱を減圧ろ過した後、減圧乾燥した。これを水溶して錯溶液を得た。 以下に示す組成で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製した。なお、前記錯体は、前述の実施例で合成したものを使用した。以下の実施例も同様である。前記試薬液のスペクトル測定してブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図5に示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてWST-5を還元し、還元型WST-5特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成)PQQ-GDH 50U/mL[Ru(NH3)6] 0.8mMWST-5 0.2mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5% 以下に示す組成で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図6A、図6Bに示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成1:図6A)PQQ-GDH 50U/mL[Cu(1,10-Phenanthroline)2] 1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5% (試薬液組成2:図6B)PQQ-GDH 50U/mL[Fe(Bathophenanthroline)3] 1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5%(Bathophenanthroline=4,7-Diphenyl phenanthoroline) 以下に示す組成で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図7A、図7Bに示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成1:図7A)PQQ-GDH 50U/mL[Fe(2,2'-Bipyridyl)3] 1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5% (試薬液組成2:図7B)PQQ-GDH 50U/mL[Fe(4,4'-Diamino-2,2'-Bipyridyl)3] 0.1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5% 以下に示す組成で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図8に示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成)PQQ-GDH 50U/mL[Fe(TPTZ)3] 0.1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5%(TPTZ=2,4,6-Tripyridyl-s-triazine) 以下に示す組成で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図9に示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成)PQQ-GDH 50U/mL[Cu(Cuproin)2] 1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5%(Cuproin=2,2'-Biquinoline) 以下に示す組成で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図10に示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成)PQQ-GDH 50U/mL[Fe(Nitro-PAPS)3] 0.02mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5% 以下に示す組成で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図11に示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成)PQQ-GDH 50U/mL[Fe(1-Nitroso-2-Naphthol)3] 0.1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5% 以下に示す組成で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図12に示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成)PQQ-GDH 50U/mL[Fe(2-Amino-4-thiazoleacetic acid)3] 1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5% 以下に示す組成で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図13に示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成)PQQ-GDH 50U/mL[Fe(1,2-Naphthoquinone-4-Sulfonic acid)3] 1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5% 以下に示す組成1,2で、錯体・酵素・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のGlucoseを添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図14Aに,図14B示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成1:図14A)PQQ-GDH 50U/mL[OsCl(Him)(dmbpy)2] 0.1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5%(Him=Imidazole)(dmbpy=4,4'-Dimethyl-2,2'-bipyridyl) (試薬液組成2:図14B)PQQ-GDH 50U/mL[Os(Him)2(dmbpy)2] 0.1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5%(Him=Imidazole)(dmbpy=4,4'-Dimethyl-2,2'-bipyridyl) 以下に示す組成で、錯体・酵素(ピルビン酸オキシダーゼ)・発色剤・緩衝液を混合して試薬液を調製し、これをスペクトル測定し、ブランクとし、さらに前記錯体に対し当量のピルビン酸を添加し、色調変化後のスペクトルを測定した。この結果を図15に示す。図示のように、金属錯体が電子伝達剤として働いてMTTを還元し、還元型MTT特有のスペクトルを示した。 (試薬液組成)Pyruvate Oxidase 100U/mL[OsCl(Him)(dmbpy)2] 0.1mMMTT 1mMPIPES pH7 50mMTriton X-100 0.5%(Him=Imidazole)(dmbpy=4,4'-Dimethyl-2,2'-bipyridyl) この実施例は、酵素量を増やすことにより、試薬の反応速度を向上させることができることを確認した実施例である。まず、2つのメッシュ繊維(10cm×10cm)に対し、以下の組成1、2の試薬液を1ml含浸して,熱風で乾燥させた。この繊維をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに貼り付けて、所定形状に裁断し、酵素量が異なる2種類の試験片を作製した。この試験片に、試料として、血清ベースのグルコース標準液0,200,400,600mg/dl点着し、反射率測定装置(LED/波長660nm)により、30秒間のK/S変化を観察した。なお、前記血清ベースのグルコース標準液は、解糖しきったヒト全血の血漿を凍結融解し、得られた血清に対して、グルコース溶液を添加して調製したものである。この結果を、図16A、図16Bに示す。図示のように、酵素量が5000U/mlの場合は、1000U/mlの場合に比べて反応速度が向上し、約5秒で反応が終局に達した。また、反応が終局に達したと思われる5秒付近のシグナルをサンプリングすれば、グルコース定量が可能であり、反応が終局に達するまでのタイムコース傾きからも、グルコース定量が可能であった。 (試薬液組成1:図16A)PQQ-GDH 1000U/ml[OsCl(Him)(dmbpy)2] 1mlMMT 30mMPIPES pH6.5 80mMMEGA-8(同仁化学社製) 1%Polyacrylamide 0.1%BSA 1% (試薬液組成2:図16B)PQQ-GDH 5000U/ml[OsCl(Him)(dmbpy)2] 1mlMMT 30mMPIPES pH6.5 80mMMEGA-8(同仁化学社製) 1%Polyacrylamide 0.1%BSA 1% 以上のように、本発明の比色分析方法によれば、短時間かつ簡単に信頼性のある分析を実施できる。図1は、本発明の一実施例におけるグルコース濃度と発色との関係を示すグラフである。図2は、本発明のその他の実施例におけるグルコース濃度と発色との関係を示すグラフである。図3は、本発明のさらにその他の実施例におけるグルコース濃度と発色との関係を示すグラフである。図4は、本発明のさらにその他の実施例におけるグルコース濃度と発色との関係を示すグラフである。図5は、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図6A、図6Bは、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図7A、図7Bは、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図8は、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図9は、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図10は、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図11は、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図12は、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図13は、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図14A、図14Bは、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図15は、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。図16A、図16Bは、本発明のさらにその他の実施例における発色剤の発色を示すグラフである。 分析対象物の定性若しくは定量を行う比色分析方法であって、酸化還元酵素と前記分析対象物との反応により生じた電子をメディエータが受容し、前記メディエータが還元されて発色する発色剤に前記電子を伝達し、その結果生じる前記発色剤の発色を測定することを含み、前記メディエータが、銅錯体、鉄錯体、オスミウム錯体およびルテニウム錯体からなる群から選択された少なくとも一つであり、前記分析対象物が、グルコース又はピルビン酸であり、前記酸化還元酵素が、グルコース又はピルビン酸の酸化酵素又は脱水素酵素であり、前記発色剤が、テトラゾリウム塩である比色分析方法。 前記錯体の配位子の配位原子が、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択された少なくとも一つである請求項1記載の比色分析方法。 前記錯体の配位子が、アンモニア、ビピリジル化合物、イミダゾール化合物、フェナントロリン化合物、エチレンジアミン化合物、アミノ酸、トリアジン化合物、ビキノリン化合物、ピリジルアゾ化合物、ニトロソ化合物、オキシン化合物、ベンゾチアゾール化合物、アセチルアセトン化合物、アントラキノン化合物、キサンテン化合物、シュウ酸および前記各化合物の誘導体からなる群から選択される少なくとも一つである請求項1記載の比色分析方法。 配位子の配位座以外における水素原子の少なくとも一つが、置換基により置換された配位子である請求項3記載の比色分析方法。 置換基が、アルキル基、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基からなる群から選択された少なくとも一つである請求項4記載の比色分析方法。 錯体が、配位子を2種類以上有する請求項1から5のいずれか一項に記載の比色分析方法。 テトラゾリウム塩が、ニトロフェニル基、チアゾリル基およびベンゾチアゾリル基の少なくとも一つの基を有する請求項1から6のいずれか一項に記載の比色分析方法。 テトラゾリウム塩が、MTT、INT、Neo-TB、Nitro-TB、TB、WST−1、WST−3、WST−4、WST−5、WST−8、2-(2-Benzothiazolyl)-3,5-diphenyltetrazolium Bromide、2-(2-Benzothiazolyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-phenyltetrazolium Bromide、2,3-Bis(4-nitrophenyl)-5-phenyltetrazolium Chloride、2,3-Di(4-nitrophenyl)tetrazolium Perchlorate、3-(3-Nitrophenyl)-5-methyl-2-phenyltetrazolium Chloride、および、3-(4-Nitrophenyl)-5-methyl-2-phenyltetrazolium Chlorideからなる群から選択された少なくとも一つの発色剤である請求項1から6のいずれか一項に記載の比色分析方法。 請求項1から8のいずれか一項に記載の比色分析方法に使用する試薬であって、酸化還元酵素、メディエータおよび還元により発色する発色剤を含み、前記メディエータが、銅錯体、鉄錯体、オスミウム錯体およびルテニウム錯体からなる群から選択された少なくとも一つであり、分析対象物が、グルコース又はピルビン酸であり、前記酸化還元酵素が、グルコース又はピルビン酸の酸化酵素又は脱水素酵素であり、前記発色剤が、テトラゾリウム塩である試薬。 錯体の配位子の配位原子が、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択された少なくとも一つである請求項9記載の試薬。 前記錯体の配位子が、アンモニア、ビピリジル化合物、イミダゾール化合物、フェナントロリン化合物、エチレンジアミン化合物、アミノ酸、トリアジン化合物、ビキノリン化合物、ピリジルアゾ化合物、ニトロソ化合物、オキシン化合物、ベンゾチアゾール化合物、アセチルアセトン化合物、アントラキノン化合物、キサンテン化合物、シュウ酸および前記各化合物の誘導体からなる群から選択された少なくとも一つである請求項9記載の試薬。 配位子の配位座以外における水素原子の少なくとも一つが、置換基により置換された配位子である請求項11記載の試薬。 置換基が、アルキル基、アリール基、アリル基、フェニル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシ基、カルボニル基、スルホン基、スルホニル基、ニトロ基、ニトロソ基、1級アミン、2級アミン、3級アミン、アミノ基、アシル基、アミド基およびハロゲン基からなる群から選択された少なくとも一つである請求項12記載の試薬。 錯体が、配位子を2種類以上有する請求項9から13のいずれか一項に記載の試薬。 テトラゾリウム塩が、ニトロフェニル基、チアゾリル基およびベンゾチアゾリル基の少なくとも一つの基を有する請求項9から14のいずれか一項に記載の試薬。 テトラゾリウム塩が、MTT、INT、Neo-TB、Nitro-TB、TB、WST−1、WST−3、WST−4、WST−5、WST−8、2-(2-Benzothiazolyl)-3,5-diphenyltetrazolium Bromide、2-(2-Benzothiazolyl)-3-(4-nitrophenyl)-5-phenyltetrazolium Bromide、2,3-Bis(4-nitrophenyl)-5-phenyltetrazolium Chloride、2,3-Di(4-nitrophenyl)tetrazolium Perchlorate、3-(3-Nitrophenyl)-5-methyl-2-phenyltetrazolium Chloride、および、3-(4-Nitrophenyl)-5-methyl-2-phenyltetrazolium Chlorideからなる群から選択された少なくとも一つの発色剤である請求項9から14のいずれか一項に記載の試薬。 請求項9から16のいずれか一項に記載の試薬を含む比色分析用の試験片。 さらに、無機ゲルを含む請求項17記載の試験片。