生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_安定化されたヒドロキシルアミン溶液
出願番号:2003534320
年次:2005
IPC分類:7,C01B21/14,C07C239/08


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ウィリアムズ,リチャード,ジェイ JP 2005504704 公表特許公報(A) 20050217 2003534320 20020926 安定化されたヒドロキシルアミン溶液 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 595123069 江藤 聡明 100100354 ウィリアムズ,リチャード,ジェイ US 60/326,710 20011003 7 C01B21/14 C07C239/08 JP C01B21/14 Z C07C239/08 AP(GH,GM,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,LU,MC,NL,PT,SE,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,OM,PH,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW EP2002010797 20020926 WO2003031330 20030417 51 20040402 4H006 4H006AA02 4H006AD40 4H006BC50 【技術分野】【0001】本発明は、安定化されたヒドロキシルアミン溶液、特に所定の安定化剤を含むヒドロキシルアミン溶液に関するものである。【背景技術】【0002】ヒドロキシルアミン、特に硫酸、塩化水素酸その他との塩の形態のものは、化学工業に重要な中間体であり、化学合成に広範に使用されている。自由塩基の溶液の形態でヒドロキシルアミンを使用することはしばしば必要とされ、これは一般に、ヒドロキシルアンモニウムの塩、例えばヒドロキシルアンモニウム硫酸塩、又はヒドロキシルアンモニウム塩酸塩等から、適切な塩基、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム溶液又はアルコラート等の反応によって遊離される。中性及び塩基性ヒドロキシルアミン溶液は不安定であり、分解してアンモニア、窒素、窒素酸化物及び水を形成し、そのためにその輸送及び貯蔵には大きな問題がある。分解速度は、温度の上昇、ヒドロキシルアミン濃度の増大、pHの上昇、及び触媒活性を有する不純物の濃度の増大により、増大する。【0003】ヒドロキシルアミンの分解を避けるために、安定化剤が溶液に添加される。ヒドロキシルアミンに対する多数の安定化剤が既に知られている。既に提案されているものとしては、チオグリコール酸(JP-A-58069843)、グリセロールモノエーテル、及びそれらのエチレン酸化物付加生成物(DE-A-2919554)、ヒドロキシアントラキノン(DE-A-3343600)、ヒドロキシキノリン(DE-A-3345734)、ポリヒドロキシヘキサノ-l,4-ラクトン(DE-A-3345733)、アントシアニン(DE-A-3347260)、ヒドロキシキナルジン、フラボン、ベンゾニトリル、N-フェニル-Nヒドロキシチオウレア(DE-A-3601803)、フラバン(DE-A-3343599)、チオ硫酸塩、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトアルカノール、メルカプトチアゾリン、チウラムジスルフィド、チオウレア(EP-A-516933)、エチレンジアミンテトラ酢酸の3ナトリウム塩、N-ヒドロキシエチレンジアミントリ酢酸の3ナトリウム塩、ポリビニルピロリドン、又はポリ-N-ビニル-5-エチル-2-オキサゾリジノン(U.S.PatentNo.3,145,082)、アミドオキシム(U.S.Patent No.3,480,391)、ヒドロキサム酸(U.S.Patent No.3,480,391)、ヒドロキシウレア(U.S.Patent No.3,544,270)、ジピリジル化合物(JP-A-58069842)、アミノキノリン(JP-A-58069844)、フェナントロリン(JPA-58069841)、及びポリヒドロキシフェノール(JP-A-4878099)がある。【0004】しかし、現在までに提案されている安定化剤のいずれも、ヒドロキシルアミン溶液に十分な安定性を与えて、特に貯蔵中に、ヒドロキシルアミンの過剰な分解が生じることを防ぐことはできない。【0005】ヒドロキシルアミン溶液を安定化するより優れた手段が求められ、必要とされている。【0006】本発明は、安定化されたヒドロキシルアミン溶液、特に所定の安定化剤を含むヒドロキシルアミン溶液に関するものである。【0007】ヒドロキシルアミンは、アンモニウム又はナトリウムニトリルを、水溶液中でアンモニウム又はナトリウムの亜硫酸水素塩及び二酸化硫黄と反応させるラシヒ法、又はその変形によって商業的製造がなされている。得られるジスルホン酸塩は続けて加水分解されて、主としてヒドロキシルアンモニウム硫酸塩、硫酸、アンモニウム硫酸塩、及び/又は硫酸ナトリウムと、少量のニトレートを含む溶液を生じる。この溶液は、塩基によって中和した後に、その混合物から得られるヒドロキシルアミン源、又は純粋なヒドロキシルアンモニウム塩として、利用可能である。【0008】適切な安定化剤が選択されている。好ましい安定化剤は、例えばCa、Fe、Zn、Al、Cu、Ni等のような、製造、貯蔵及び輸送の間のヒドロキシルアミン溶液の分解を触媒する金属を、複合(錯化)し又はキレートする化合物である。そのような安定化剤には、(a)ジエチレントリアミンペンタ酢酸 (”DPTA”)、(b)トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸 (”TTHA”)、(c)エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)テトラ酢酸 (”EGTA”)、(d)1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸、(e)4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、(f)4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、(g)4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、(h)2−メルカプトニコチン酸、(i)ビス[N,N’−ビス(カルボキシメチル)−アミノメチル]フルオレセイン [フルオレクソン]、(j)N,N−ビス(2−カルボキシエチル)−N,N’エチレンジグリシントリハイドレート、(k)シスチン、(l)2,3−ジヒドロキシ安息香酸、(m)チオサリチル酸、(n)上述した化合物の混合物、及び、上述した化合物の塩が含まれる。選択された安定化剤の特に好ましい塩には、アミン塩、例えばトリエチルアミン、トリエタノールアミン、ヒドロキシアミン、塩基性基が存在する場合には無機酸(例えば、HF、HCl、HBr、H2SO4、H3PO4等)による酸付加塩がある。【0009】選択された安定化剤は、ヒドロキシルアミン溶液の製造中、又は製造されたヒドロキシルアミンの塩基性又は中性化された水溶液の貯蔵の間、添加されるか、又は反応物と組み合わされる。【0010】選択された安定化剤は、反応物、例えばラシヒ法の反応物質へ、又は中性又は塩基性のヒドロキシルアミン水溶液へ、ヒドロキシルアミン水溶液を安定化するために十分な量で添加される。「安定化」とは、中性又は塩基性水溶液中でのヒドロキシルアミン濃度が、25℃の温度で24時間にわたり2.0質量%まで減少も分解もしないことを意味する。典型的には、得られた中性又は塩基性のヒドロキシルアミン溶液中の添加した安定化剤の最終濃度は、得られた水溶液の全質量に対して、約0.005質量%〜約0.1質量%の範囲となる。これについて、ヒドロキシルアミンの濃度は、得られた溶液の全体の質量に対して、一般に1〜100質量%、特に1〜70質量%である。【0011】なお、選択された安定化剤は、単独の選択された安定化剤として、あるいは2種以上の選択された安定化剤の混合物として使用可能であることを、指摘しておく。さらに、選択された単独の安定化剤又は複数の安定化剤(安定化剤混合物)は、他の公知の安定化剤、例えばチオグリコール酸、グリセロールモノエーテル、及びそれらのエチレン酸化物付加生成物、ヒドロキシアントラキノン、ヒドロキシキノリン、ポリヒドロキシヘキサノ-l,4-ラクトン、アントシアニン、ヒドロキシキナルジン、フラボン、ベンゾニトリル、N-フェニル-Nヒドロキシチオウレア、フラバン、チオ硫酸塩、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトアルカノール、メルカプトチアゾリン、チウラムジスルフィド、チオウレア、エチレンジアミンテトラ酢酸の3ナトリウム塩、N-ヒドロキシエチレンジアミントリ酢酸の3ナトリウム塩、ポリビニルピロリドン、又はポリ-N-ビニル-5-エチル-2-オキサゾリジノン、アミドオキシム、ヒドロキサム酸、ヒドロキシウレア、ジピリジル化合物、アミノキノリン、フェナントロリン、及びポリヒドロキシフェノールがある。これについて、その他の安定化剤を明らかにしているU.S.Patent 5,783,161を参照してもよい。【0012】H−Baseの安定化剤質量損失スクリーニング試験質量損失スクリーニング試験後のヒドロキシルアミン(HA)及びアンモニアの測定【0013】【表1】【0014】[気体展開法]一般的方法: 上部導入型天秤(トップローディングバランス)上の4mLのガラスバイアル(ガラス瓶)、2mLのFe(III)[356mg Fe(III) 硫酸塩/エステル−水和物 / 10mL H2O、これは5000ppm Fe(III)に相当する]をマイクロスターラーの入った10mLの樹脂ビーカー中に添加、100mLの水又は新しい安定化剤通常1000ppmで、1mLの安定化又は不安定化HA(1997 56%)内容物をガラスバイアルに移して、時間に対して質量損失モニターした【0015】【表2】【0016】不安定化手順 − 200mLの1997 56% HA を、大規模なアニオンカラムに通過させ、流出物を50mL毎に画分(フラクション)として回収した。【0017】[気体展開]【0018】【表3】【0019】U4A15 = U 不安定化1997 56%、4 フラクション #4 150−200mL、A = 第1不安定化、15 = 1,4,10,13 テトラアザ−7,16−ジアザシクロオクタデカン 104.3mg/10mL 29,580−9U4A13 = U 不安定化、13 = 4,5−ジヒドロキシ−1,3ベンゼンジスルホン酸、2ナトリウム塩 106.3mg/10mL 12,255−3U4A9 = U 不安定化、9 = 1,4,8,11テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸 100.9mg/10mL H2O 40,040mg1997SW = 安定化、水U4AW = 不安定化、フラクション 4、A、水【0020】[気体展開]【0021】【表4】【0022】1997SW = 1997安定化 + H2OAldrich = Aldrich + H2OU4AW = 1997不安定化 フラクション 4、 A = 第1、水U4A16 = エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)テトラ酢酸 99.4mg / 10mL H2O 40991−0250U4A22 = 1,4,8,11テトラアザシクロテトラデカン−5,7−ジオン 102mg / 10mL 33,316−6【0023】[新規安定化剤の気体展開試験]【0024】【表5】【0025】1997SW = 1997安定化 + 100mL H2O1997S28 = 1997安定化 + 100mL ポリスチレンスルホン酸−coマレイン酸ナトリウム塩 102.5mg/10mL1997S29 = 1997安定化 + 100mL ポリアクリル酸ナトリウム塩 40% 304.8mg/10mL1997S14 = 1997安定化 + 100mL 2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジ酢酸 107.4mg/10mL1997S23* = 1997安定化 + 100mL CDTA 105mg/10mL H2O1997S4* = 1997安定化 + 100mL FLUOREXON 101.3mg/10mL H2O* 質量(wt)損失はほとんど又は全く無かった : 分解がほとんど又は全く無かったB = バブル(Bubbles)V = 活発(Vigorous)【0026】[気体展開]【0027】【表6】【0028】U4A17 U = 不安定化1997, 第4フラクション、 A 第1、 17 N,N’ ジカルボキシメチル−ジアザ−28−クラウン−6 99mg/10mL H2OU4A21 = Krypto Fix 222 106.4mg/10mL H2OU4A19 = ジエチレントリアミンペンタ酢酸 28,556−0 101.4mg/10mL H2OU4A23 = CDTA 105mg/10mL H2O【0029】【表7】【0030】1997SW 1997安定化水U4AW 1997不安定化 + 水U4A26* 1997不安定化 + トリエチレンテトラアミン,N,N,N’,N’’,N’’’,N’’’ヘキサ酢酸 105.6mg/10mLU4A25 1997不安定化 + イノシトールヘキサリン酸 40−50% 187mg/10mLU4A24* 4,8ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸 99.69mg/10mLU4A11* 4,7ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン 51.3mg/10mLUA414 2,5ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジ酢酸 107.4mg/10mL【0031】[一般的滴定手順]気体展開試験の後に残存しているNH2OHの決定 : 一般的手順 : 最初に10mLプラスチックビーカーの内容物を2mL conc HCl + 5mL H2O で洗浄し、HCl + 洗浄物 を200mLメスフラスコに移した。気体展開実験の完了の後に、4mLバイアルの内容物を200mLメスフラスコへ移した。2mL HClをバイアルに加えて10〜20mL H2Oで洗浄した。洗浄物の全てを200mLメスフラスコへ移した。その体積まで希釈した。10mLに等分して、0.25N NaOHで滴定した。【0032】HA(ヒドロキシルアミン)の計算 1mL は1.1gに相当【0033】【化1】【0034】【化2】【0035】HA = ヒドロキシルアミン1997S23 +19974 は分解をほとんど又は全く示さなかったことに注意【0036】[気体展開]【0037】【表8】【0038】【化3】【0039】B = バブル(Bubbles)V = 活発(Vigorous)【0040】[気体展開 + 滴定]【0041】【表9】【0042】【化4】【0043】B = バブル(Bubbles)V = 活発(Vigorous)バイアルの内容物にHClを添加してかき混ぜるとわずかに着色が見られたことに注意【0044】[気体展開 + 滴定]【0045】【表10】【0046】1997S33 = 1mL 1997S + 100mL 2,2’−(エチレンジチオ)ジ酢酸 103mg/10mL、 2mL 5000ppm Fe【0047】【化5】【0048】1997S、1997S36 +1997S26 は、分解がほとんど又は全く生じることなく、質量(wt)損失をほとんど又は全く示さなかったことに注意【0049】[気体展開 + 滴定]【0050】【化6】【0051】[気体展開 + 滴定]【0052】【表11】【0053】【化7】【0054】【化8】【0055】【化9】【0056】[気体展開 + 滴定 : 新規安定化剤]【0057】【表12】【0058】【化10】【0059】【化11】【0060】[新規安定化剤スクリーニング 気体展開 + 滴定]【0061】【表13】【0062】【化12】 (a)ジエチレントリアミンペンタ酢酸、(b)トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸、(c)エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)テトラ酢酸、(d)1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸、(e)4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、(f)4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、(g)4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、(h)2−メルカプトニコチン酸1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−5,7−ジオン、(i)ビス[N,N−ビス(カルボキシメチル)−アミノメチル]フルオレセイン、(j)N,N’−ビス(2−カルボキシエチル)−N,N’エチレンジグリシントリハイドレート、(k)シスチン、(l)2,3−ジヒドロキシ安息香酸、(m)チオサリチル酸、及びこれらの混合物からなる群より選択された安定化剤を含む、安定化されたヒドロキシルアミン水溶液。 前記安定化剤が、前記溶液中に、安定化された溶液の全質量に対して約0.005質量%〜約0.1質量%の範囲の量で存在している請求項1に記載の安定化された溶液。 1種以上の安定化剤を選択し、溶液に添加する工程を含む、ヒドロキシルアミン溶液の安定化方法。 前記安定化剤は、(a)ジエチレントリアミンペンタ酢酸、(b)トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸、(c)エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)テトラ酢酸 (”EGTA”)、(d)1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸、(e)4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、(f)4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、(g)4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、(h)2−メルカプトニコチン酸、(i)ビス[N,N−ビス(カルボキシメチル)−アミノメチル]フルオレセイン、(j)N,N−ビス(2−カルボキシエチル)−N,N’エチレンジグリシントリハイドレート、(k)シスチン、(l)2,3−ジヒドロキシ安息香酸、(m)チオサリチル酸、及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項1に記載の方法。 前記安定化剤を、溶液中に、溶液の全質量に対して約0.005質量%〜約0.1質量%の範囲の量となるように添加する請求項4に記載の方法。 安定化されたヒドロキシルアミン溶液が開示されている。安定化された溶液は、選択された安定化剤を含んでおり、この安定化剤はヒドロキシルアミン溶液の製造及び/又は貯蔵の間に添加することができる。 20030822 A16333 全文 3 (a)1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸、(b)4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、(c)4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、(d)4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、(e)2−メルカプトニコチン酸(f)ビス[N,N−ビス(カルボキシメチル)−アミノメチル]フルオレセイン、(g)N,N’−ビス(2−カルボキシエチル)−N,N’エチレンジグリシントリハイドレート、(h)シスチン、(i)2,3−ジヒドロキシ安息香酸、(j)チオサリチル酸、(k)上述したものの混合物からなる群より選択された安定化剤を含む、安定化されたヒドロキシルアミン水溶液。 前記安定化剤が、前記溶液中に、安定化された溶液の全質量に対して0.005質量%〜0.1質量%の範囲の量で存在している請求項1に記載の安定化された溶液。 (a)1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸、(b)4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、(c)4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、(d)4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、(e)2−メルカプトニコチン酸(f)ビス[N,N−ビス(カルボキシメチル)−アミノメチル]フルオレセイン、(g)N,N−ビス(2−カルボキシエチル)−N,N’エチレンジグリシントリハイドレート、(h)シスチン、(i)2,3−ジヒドロキシ安息香酸、(j)チオサリチル酸、(k)上述したものの混合物からなる群より選択された安定化剤を、溶液に添加する工程を含むヒドロキシルアミン溶液の安定化方法。 前記安定化剤を、溶液中に、溶液の全質量に対して0.005質量%〜0.1質量%の範囲の量となるように添加する請求項3に記載の方法。


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特許公報(B2)_安定化されたヒドロキシルアミン溶液

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_安定化されたヒドロキシルアミン溶液
出願番号:2003534320
年次:2008
IPC分類:C01B 21/14,C07C 239/08


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ウィリアムズ,リチャード,ジェイ JP 4104145 特許公報(B2) 20080404 2003534320 20020926 安定化されたヒドロキシルアミン溶液 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 508020155 BASF SE 江藤 聡明 100100354 ウィリアムズ,リチャード,ジェイ US 60/326,710 20011003 20080618 C01B 21/14 20060101AFI20080529BHJP C07C 239/08 20060101ALI20080529BHJP JPC01B21/14 ZC07C239/08 C01B 21/14 C07C 239/08 特表2003−525228(JP,A) 特表2000−502035(JP,A) 特表2001−522345(JP,A) 特公昭53−12381(JP,B2) 4 EP2002010797 20020926 WO2003031330 20030417 2005504704 20050217 25 20050106 廣野 知子 本発明は、安定化されたヒドロキシルアミン溶液、特に所定の安定化剤を含むヒドロキシルアミン溶液に関するものである。 ヒドロキシルアミン、特に硫酸、塩化水素酸その他との塩の形態のものは、化学工業に重要な中間体であり、化学合成に広範に使用されている。自由塩基の溶液の形態でヒドロキシルアミンを使用することはしばしば必要とされ、これは一般に、ヒドロキシルアンモニウムの塩、例えばヒドロキシルアンモニウム硫酸塩、又はヒドロキシルアンモニウム塩酸塩等から、適切な塩基、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム溶液又はアルコラート等の反応によって遊離される。中性及び塩基性ヒドロキシルアミン溶液は不安定であり、分解してアンモニア、窒素、窒素酸化物及び水を形成し、そのためにその輸送及び貯蔵には大きな問題がある。分解速度は、温度の上昇、ヒドロキシルアミン濃度の増大、pHの上昇、及び触媒活性を有する不純物の濃度の増大により、増大する。 ヒドロキシルアミンの分解を避けるために、安定化剤が溶液に添加される。ヒドロキシルアミンに対する多数の安定化剤が既に知られている。既に提案されているものとしては、チオグリコール酸(JP-A-58069843)、グリセロールモノエーテル、及びそれらのエチレン酸化物付加生成物(DE-A-2919554)、ヒドロキシアントラキノン(DE-A-3343600)、ヒドロキシキノリン(DE-A-3345734)、ポリヒドロキシヘキサノ-l,4-ラクトン(DE-A-3345733)、アントシアニン(DE-A-3347260)、ヒドロキシキナルジン、フラボン、ベンゾニトリル、N-フェニル-Nヒドロキシチオウレア(DE-A-3601803)、フラバン(DE-A-3343599)、チオ硫酸塩、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトアルカノール、メルカプトチアゾリン、チウラムジスルフィド、チオウレア(EP-A-516933)、エチレンジアミンテトラ酢酸の3ナトリウム塩、N-ヒドロキシエチレンジアミントリ酢酸の3ナトリウム塩、ポリビニルピロリドン、又はポリ-N-ビニル-5-エチル-2-オキサゾリジノン(U.S.PatentNo.3,145,082)、アミドオキシム(U.S.Patent No.3,480,391)、ヒドロキサム酸(U.S.Patent No.3,480,391)、ヒドロキシウレア(U.S.Patent No.3,544,270)、ジピリジル化合物(JP-A-58069842)、アミノキノリン(JP-A-58069844)、フェナントロリン(JPA-58069841)、及びポリヒドロキシフェノール(JP-A-4878099)がある。 しかし、現在までに提案されている安定化剤のいずれも、ヒドロキシルアミン溶液に十分な安定性を与えて、特に貯蔵中に、ヒドロキシルアミンの過剰な分解が生じることを防ぐことはできない。 ヒドロキシルアミン溶液を安定化するより優れた手段が求められ、必要とされている。 本発明は、安定化されたヒドロキシルアミン溶液、特に所定の安定化剤を含むヒドロキシルアミン溶液に関するものである。 ヒドロキシルアミンは、アンモニウム又はナトリウムニトリルを、水溶液中でアンモニウム又はナトリウムの亜硫酸水素塩及び二酸化硫黄と反応させるラシヒ法、又はその変形によって商業的製造がなされている。得られるジスルホン酸塩は続けて加水分解されて、主としてヒドロキシルアンモニウム硫酸塩、硫酸、アンモニウム硫酸塩、及び/又は硫酸ナトリウムと、少量のニトレートを含む溶液を生じる。この溶液は、塩基によって中和した後に、その混合物から得られるヒドロキシルアミン源、又は純粋なヒドロキシルアンモニウム塩として、利用可能である。 適切な安定化剤が選択されている。好ましい安定化剤は、例えばCa、Fe、Zn、Al、Cu、Ni等のような、製造、貯蔵及び輸送の間のヒドロキシルアミン溶液の分解を触媒する金属を、複合(錯化)し又はキレートする化合物である。そのような安定化剤には、 (a)ジエチレントリアミンペンタ酢酸 (”DPTA”)、 (b)トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸 (”TTHA”)、 (c)エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)テトラ酢酸 (”EGTA”)、 (d)1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸、 (e)4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、 (f)4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、 (g)4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、 (h)2−メルカプトニコチン酸、 (i)ビス[N,N’−ビス(カルボキシメチル)−アミノメチル]フルオレセイン [フルオレクソン]、 (j)N,N−ビス(2−カルボキシエチル)−N,N’エチレンジグリシントリハイドレート、 (k)シスチン、 (l)2,3−ジヒドロキシ安息香酸、 (m)チオサリチル酸、 (n)上述した化合物の混合物、及び、上述した化合物の塩が含まれる。選択された安定化剤の特に好ましい塩には、アミン塩、例えばトリエチルアミン、トリエタノールアミン、ヒドロキシアミン、塩基性基が存在する場合には無機酸(例えば、HF、HCl、HBr、H2SO4、H3PO4等)による酸付加塩がある。 選択された安定化剤は、ヒドロキシルアミン溶液の製造中、又は製造されたヒドロキシルアミンの塩基性又は中性化された水溶液の貯蔵の間、添加されるか、又は反応物と組み合わされる。 選択された安定化剤は、反応物、例えばラシヒ法の反応物質へ、又は中性又は塩基性のヒドロキシルアミン水溶液へ、ヒドロキシルアミン水溶液を安定化するために十分な量で添加される。「安定化」とは、中性又は塩基性水溶液中でのヒドロキシルアミン濃度が、25℃の温度で24時間にわたり2.0質量%まで減少も分解もしないことを意味する。典型的には、得られた中性又は塩基性のヒドロキシルアミン溶液中の添加した安定化剤の最終濃度は、得られた水溶液の全質量に対して、約0.005質量%〜約0.1質量%の範囲となる。これについて、ヒドロキシルアミンの濃度は、得られた溶液の全体の質量に対して、一般に1〜100質量%、特に1〜70質量%である。 なお、選択された安定化剤は、単独の選択された安定化剤として、あるいは2種以上の選択された安定化剤の混合物として使用可能であることを、指摘しておく。さらに、選択された単独の安定化剤又は複数の安定化剤(安定化剤混合物)は、他の公知の安定化剤、例えばチオグリコール酸、グリセロールモノエーテル、及びそれらのエチレン酸化物付加生成物、ヒドロキシアントラキノン、ヒドロキシキノリン、ポリヒドロキシヘキサノ-l,4-ラクトン、アントシアニン、ヒドロキシキナルジン、フラボン、ベンゾニトリル、N-フェニル-Nヒドロキシチオウレア、フラバン、チオ硫酸塩、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトアルカノール、メルカプトチアゾリン、チウラムジスルフィド、チオウレア、エチレンジアミンテトラ酢酸の3ナトリウム塩、N-ヒドロキシエチレンジアミントリ酢酸の3ナトリウム塩、ポリビニルピロリドン、又はポリ-N-ビニル-5-エチル-2-オキサゾリジノン、アミドオキシム、ヒドロキサム酸、ヒドロキシウレア、ジピリジル化合物、アミノキノリン、フェナントロリン、及びポリヒドロキシフェノールがある。これについて、その他の安定化剤を明らかにしているU.S.Patent 5,783,161を参照してもよい。 H−Baseの安定化剤質量損失スクリーニング試験 質量損失スクリーニング試験後のヒドロキシルアミン(HA)及びアンモニアの測定 [気体展開法] 一般的方法: 上部導入型天秤(トップローディングバランス)上の4mLのガラスバイアル(ガラス瓶)、2mLのFe(III)[356mg Fe(III) 硫酸塩/エステル−水和物 / 10mL H2O、これは5000ppm Fe(III)に相当する]をマイクロスターラーの入った10mLの樹脂ビーカー中に添加、100mLの水又は新しい安定化剤通常1000ppmで、1mLの安定化又は不安定化HA(1997 56%)内容物をガラスバイアルに移して、時間に対して質量損失モニターした 不安定化手順 − 200mLの1997 56% HA を、大規模なアニオンカラムに通過させ、流出物を50mL毎に画分(フラクション)として回収した。 [気体展開] U4A15 = U 不安定化1997 56%、4 フラクション #4 150−200mL、A = 第1不安定化、15 = 1,4,10,13 テトラアザ−7,16−ジアザシクロオクタデカン 104.3mg/10mL 29,580−9U4A13 = U 不安定化、13 = 4,5−ジヒドロキシ−1,3ベンゼンジスルホン酸、2ナトリウム塩 106.3mg/10mL 12,255−3 U4A9 = U 不安定化、9 = 1,4,8,11テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸 100.9mg/10mL H2O 40,040mg 1997SW = 安定化、水 U4AW = 不安定化、フラクション 4、A、水 [気体展開] 1997SW = 1997安定化 + H2O Aldrich = Aldrich + H2O U4AW = 1997不安定化 フラクション 4、 A = 第1、水 U4A16 = エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)テトラ酢酸 99.4mg / 10mL H2O 40991−0250 U4A22 = 1,4,8,11テトラアザシクロテトラデカン−5,7−ジオン 102mg / 10mL 33,316−6 [新規安定化剤の気体展開試験] 1997SW = 1997安定化 + 100mL H2O 1997S28 = 1997安定化 + 100mL ポリスチレンスルホン酸−coマレイン酸ナトリウム塩 102.5mg/10mL 1997S29 = 1997安定化 + 100mL ポリアクリル酸ナトリウム塩 40% 304.8mg/10mL 1997S14 = 1997安定化 + 100mL 2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジ酢酸 107.4mg/10mL 1997S23* = 1997安定化 + 100mL CDTA 105mg/10mL H2O 1997S4* = 1997安定化 + 100mL FLUOREXON 101.3mg/10mL H2O * 質量(wt)損失はほとんど又は全く無かった : 分解がほとんど又は全く無かった B = バブル(Bubbles) V = 活発(Vigorous) [気体展開] U4A17 U = 不安定化1997, 第4フラクション、 A 第1、 17 N,N’ ジカルボキシメチル−ジアザ−28−クラウン−6 99mg/10mL H2O U4A21 = Krypto Fix 222 106.4mg/10mL H2O U4A19 = ジエチレントリアミンペンタ酢酸 28,556−0 101.4mg/10mL H2O U4A23 = CDTA 105mg/10mL H2O 1997SW 1997安定化水 U4AW 1997不安定化 + 水 U4A26* 1997不安定化 + トリエチレンテトラアミン,N,N,N’,N’’,N’’’,N’’’ヘキサ酢酸 105.6mg/10mL U4A25 1997不安定化 + イノシトールヘキサリン酸 40−50% 187mg/10mL U4A24* 4,8ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸 99.69mg/10mL U4A11* 4,7ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン 51.3mg/10mL UA414 2,5ジヒドロキシ−1,4−ベンゼンジ酢酸 107.4mg/10mL[一般的滴定手順] 気体展開試験の後に残存しているNH2OHの決定 : 一般的手順 : 最初に10mLプラスチックビーカーの内容物を2mL conc HCl + 5mL H2O で洗浄し、HCl + 洗浄物 を200mLメスフラスコに移した。気体展開実験の完了の後に、4mLバイアルの内容物を200mLメスフラスコへ移した。2mL HClをバイアルに加えて10〜20mL H2Oで洗浄した。洗浄物の全てを200mLメスフラスコへ移した。その体積まで希釈した。10mLに等分して、0.25N NaOHで滴定した。 HA(ヒドロキシルアミン)の計算 1mL は1.1gに相当 HA = ヒドロキシルアミン 1997S23 +19974 は分解をほとんど又は全く示さなかったことに注意 [気体展開] B = バブル(Bubbles) V = 活発(Vigorous) [気体展開 + 滴定] B = バブル(Bubbles) V = 活発(Vigorous) バイアルの内容物にHClを添加してかき混ぜるとわずかに着色が見られたことに注意 [気体展開 + 滴定] 1997S33 = 1mL 1997S + 100mL 2,2’−(エチレンジチオ)ジ酢酸 103mg/10mL、 2mL 5000ppm Fe 1997S、1997S36 +1997S26 は、分解がほとんど又は全く生じることなく、質量(wt)損失をほとんど又は全く示さなかったことに注意 [気体展開 + 滴定] [気体展開 + 滴定] [気体展開 + 滴定 : 新規安定化剤] [新規安定化剤スクリーニング 気体展開 + 滴定] (a)1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸、 (b)4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、 (c)4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、 (d)4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、 (e)2−メルカプトニコチン酸 (f)ビス[N,N−ビス(カルボキシメチル)−アミノメチル]フルオレセイン、 (g)N,N’−ビス(2−カルボキシエチル)−N,N’エチレンジグリシントリハイドレート、 (h)シスチン、 (i)2,3−ジヒドロキシ安息香酸、 (j)チオサリチル酸、 (k)上述したものの混合物からなる群より選択された安定化剤を含む、安定化されたヒドロキシルアミン水溶液。 前記安定化剤が、前記溶液中に、安定化された溶液の全質量に対して0.005質量%〜0.1質量%の範囲の量で存在している請求項1に記載の安定化された溶液。 (a)1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−テトラ酢酸、 (b)4,8−ジヒドロキシキノリン−2−カルボン酸、 (c)4,5−ジヒドロキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、 (d)4,7−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、 (e)2−メルカプトニコチン酸 (f)ビス[N,N−ビス(カルボキシメチル)−アミノメチル]フルオレセイン、 (g)N,N−ビス(2−カルボキシエチル)−N,N’エチレンジグリシントリハイドレート、 (h)シスチン、 (i)2,3−ジヒドロキシ安息香酸、 (j)チオサリチル酸、 (k)上述したものの混合物からなる群より選択された安定化剤を、溶液に添加する工程を含むヒドロキシルアミン溶液の安定化方法。 前記安定化剤を、溶液中に、溶液の全質量に対して0.005質量%〜0.1質量%の範囲の量となるように添加する請求項3に記載の方法。


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