生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_女性の性的欲求および反応性を高めるための経口活性アンドロゲン作用薬の随時投与
出願番号:2003516530
年次:2005
IPC分類:7,A61K45/00,A61K31/195,A61K31/198,A61K31/428,A61K31/473,A61K31/4745,A61K31/48,A61K31/506,A61K31/5575,A61K31/5578,A61K31/5585,A61K31/568,A61K31/5685,A61K38/00,A61P9/00,A61P9/08,A61P15/00,A61P25/00,A61P43/00


特許情報キャッシュ

ウィルソン, レランド エフ. タム, ピーター ワイ. JP 2005500347 公表特許公報(A) 20050106 2003516530 20020726 女性の性的欲求および反応性を高めるための経口活性アンドロゲン作用薬の随時投与 ヴィヴァス・インコーポレイテッド 500197741 山本 秀策 100078282 安村 高明 100062409 森下 夏樹 100113413 ウィルソン, レランド エフ. タム, ピーター ワイ. US 09/919,471 20010727 7 A61K45/00 A61K31/195 A61K31/198 A61K31/428 A61K31/473 A61K31/4745 A61K31/48 A61K31/506 A61K31/5575 A61K31/5578 A61K31/5585 A61K31/568 A61K31/5685 A61K38/00 A61P9/00 A61P9/08 A61P15/00 A61P25/00 A61P43/00 JP A61K45/00 A61K31/195 A61K31/198 A61K31/428 A61K31/473 A61K31/4745 A61K31/48 A61K31/506 A61K31/5575 A61K31/5578 A61K31/5585 A61K31/568 A61K31/5685 A61P9/00 A61P9/08 A61P15/00 A61P25/00 A61P43/00 111 A61K37/02 AP(GH,GM,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,LU,MC,NL,PT,SE,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,OM,PH,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZM,ZW US2002023840 20020726 WO2003011300 20030213 79 20040127 4C084 4C086 4C206 4C084AA02 4C084AA17 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Co.,1996))。性的覚醒および興奮に伴って、血管鬱血および筋肉緊張は、主として性器において漸進的に増大し、血流量増大、管腔酸素圧上昇、ならびに膣上皮の流体再吸収能力を飽和する血漿の濾出の結果としての膣表面潤滑により明示される。性的興奮は、多数の心因性または体細胞原性刺激のうちのいずれかにより開始され、そしてオルガスムを引き起こすよう高めなければならない。連続刺激により、興奮はプラトー段階に強度が進行し、これから個体はオルガスムに転じ得る。オルガスム段階は、血管鬱血および筋肉緊張からの急速解放を特徴とする。【0003】女性の性的欲求または反応性の障害は、種々の研究において、成人集団の30〜50%に影響を及ぼすと推定される(例えばNathon(1986),“The Epidemiology of the DSM−III Psychosexual Dysfunctions,”J.of Sex and Marital Therapy,12(4):267−281;Diagnostic and Statistical Manual IV,“Sexual and Gender Identity Disorder,”American Psychiatric Association,Washington.D.C.,pp.493−539,1994;Osbornら(1988),“Sexual Dysfunction Among Middle Aged Women in the Community,”British Medical Journal 296:959−962;Frankら(1978),“Frequency of Sexual Dysfunction in ‘Normal Couples’,”New England Journal of Medicine,299:111−115;およびGardeら(1980),“Female Sexual Behavior:A Study in a Random Sample of Forty−year−old Danish Women,”Maturitas 2:225−240参照)。性機能不全は、器官的または機能的障害によるものであり得る。例えば神経学的機能に作用する種々の疾患、例えば真正糖尿病および多発性硬化症は、性的覚醒を妨げ得る。さらに一般的には、局所性骨盤障害、例えばともに性交不快症(性交困難または疼痛性性交)を引き起こす子宮内膜症および膣炎も、女性の性的反応に影響を及ぼし得る。さらに膣萎縮および性交不快を引き起こすエストロゲン欠乏は、性機能不全の一般的原因である。女性性機能不全のその他の原因の考察に関しては、例えばKaplan,The Evaluation of Sexual Disorders:Psychological and Medical Aspects(New York:Brunner−Mazel,1983)およびKolodnyら,Textbook of Sexual Medicine(Boston,MA:Little,Brown & Co.,1979)を参照されたい。【0004】興奮段階機能不全は一般に、触覚障害、陰核感覚損失および膣乾燥を含む。このような興奮期機能不全は一般に、性交不快症を生じる。性交不快症は、大部分が不十分な潤滑により、約40%の女性に影響を及ぼすと考えられる。4000万人を超える女性が、その人生のある時期に性交不快症を罹患する、と推定されている。約2500万人が、閉経期前後および閉経後に性交不快を経験する(Kelly,S.(1992)Clinical Practice and Sexuality 8(8):2およびSatoら(1992)Clinical Practices in Sexuality 8(5):1参照)。現代の対症治療は一般に、生理学的に安全な潤滑剤、例えば卵白、K−Y外科用潤滑ゼリー(ヒドロキシエチルセルロース)、アストログリド(登録商標)およびレプレンス(登録商標)の使用を含む(例えばSemmens(1974)Medical Aspects of Human Sexuality 8:85−86およびFrishmenら(1992)Fertility and Sterility 58(3):630参照)。対症治療が出来ない場合、薬理学的治療が指示され得る。【0005】エストロゲン療法は一般に、女性における性機能不全の薬理学的治療に用いられる。エストロゲンベースの療法は一般に、粘液産生を増大させ、血管拡張作用を提供し、あるいは膣の一般的健康を増大させるために用いられる(Nadelsonら編,Treatment Interventions in Human Sexuality(New York:Plenum Press,1983))。このような治療において、エストロゲンは経口的に、非経口的に(例えば注射により)または局所的に投与される。経口投与を用いる場合、肝臓が遭遇するエストロゲン濃度は一般に、末梢血中のエストロゲンレベルより4〜5倍高い(「初回通過効果」)。この作用は、肝臓によるある種の凝固因子およびレニン基質の産生の望ましくない増大につながり得る。非経口投与エストロゲンは、肝臓における初回通過効果を回避する。しかしながらエストロゲンベースの療法はすべて、治療個体における子宮内膜過形成、子宮内膜癌および乳癌の危険を増大させることが既知である。【0006】非対立(unopposed)エストロゲン療法に伴って遭遇する子宮内膜過形成および子宮内膜癌の危険増大のために、エストロゲン/プロゲストゲンの組合せが用いられてきた。しかしながらこのような組合せの投与からの一般的副作用としては、子宮出血および月経期間の継続が挙げられる。【0007】女性性機能不全を治療するための女性ホルモン以外の薬剤療法が記載されている。例えば米国特許第4,507,323号(Stemに付与)は、男性および女性個体の両方における性機能不全の治療における抗不安薬m−クロロ−α−t−ブチルアミノ−プロピオフェノンの使用を記載している。該作用物質を含有する薬学的処方物が記載されており、これらは、該作用物質の経口または直腸送達のために、離散単位、例えばカシェ剤、錠剤、カプセル、アンプルおよび坐薬で与えられる。【0008】さらに、米国特許第4,521,421号(Foremanに付与)は、中心作用ドーパミンアゴニストであるオクタヒドロピリミド[4,5−g]キノリンの立体異性体を用いた、男性および女性個体における性機能不全の治療を記載している。【0009】米国特許第5,190,967号(Rileyに付与)は、上記特許に記載された薬剤と同様に、中心的に作用する作用物質である複素環式ベンゾジオキシノピロール化合物を用いた、男性および女性個体における性障害の治療を記載している。【0010】米国特許第5,565,466号(Gioco等に付与)、米国特許第5,731,339号(Lowreyに付与)および米国特許第5,773,457号(Nahoumに付与)は、ヒトの性反応の調整方法に関連し、Gioco等およびLowreyの特許に関しては、作用薬としてのフェントラミンの利用を強調している。【発明の開示】【発明が解決しようとする課題】【0011】それにもかかわらず、女性の性障害または機能不全を治療し、正常な女性、すなわち性障害または機能不全に罹患していない女性における女性の性的欲求および反応を単に高めるための有効な方法に対する必要性が当該技術分野に目下存在する。理想的方法は、経口薬剤送達が一般的にその他の薬剤投与方式より好ましい限りにおいて、作用薬の経口投与を含み、進行中の(「慢性」)薬剤療法あるいは多数のおよび/または重篤な副作用を伴う作用物質の使用を必要としない。【課題を解決するための手段】【0012】(発明の開示)したがって本発明は、当該技術分野における上記の必要性に対処し、女性の性的欲求および反応性を高めるための新規の方法を提供するが、この場合、薬剤投与は、局所的、経皮的、非経口的等というよりむしろ経口的である。本方法は、慢性的薬学療法を含まない。むしろ投与は、「随時」ベースであって、この場合、「随時」投与は、予測される性的活動直前の投与を含む。本方法は、テストステロンが女性における性的欲求に関与する主要ホルモンであり、テストステロンレベル上昇(典型的には月経周期を通じてほぼ中ほどの点で起こる)は性的欲求増大と相関する、という一般的に許容された原理を前提条件とする。本発明の方法は、ピークレベルに生じる月経中期に関連したものにテストステロンの女性の血液レベルを上げるのに有効な方法でアンドロゲン作用薬の経口投与を含む。本発明の方法、組成物および投薬形態は、女性の性的欲求および反応性を高めるだけでなく、女性器の組織の健康を改善し、膣萎縮を防止し、性交不快症の結果としての性交中の疼痛を防止し、性交不快症およびその他の症状に関連した膣の掻痒および乾燥を軽減するのにも有用である。【0013】本発明の方法を実行するために、選択されたアンドロゲン作用薬は、性的欲求および反応性を高め、および/または女性器の組織の健康を改善し、膣萎縮を防止し、性交中の疼痛を防止し、膣の掻痒および乾燥を軽減するために女性個体に経口投与される。女性個体は、性障害または機能不全に罹患している場合も罹患していない場合もある。【0014】別の実施形態では、上記の方法を実行するために経口投薬形態および包装キットが提供される。投薬形態は、治療的有効量の作用薬を、薬学的に許容可能な担体、すなわち経口的薬剤送達に適した担体と組合せて含有する。包装キットは、1つまたは複数のこのような投薬形態、貯蔵中および投与前に投薬形態(単数または複数)を収容する容器、ならびに治療的に有効な方法で薬剤投与を実行するための使用説明書、例えばパッケージ挿入物またはラベル上に書かれた使用説明書を含む。投薬形態は、本明細書中に記載されたもののいずれか、例えば選定されたアンドロゲン作用薬の単位投薬量を含有する経口投薬形態であってもよく、単位投薬量は、女性の性的欲求および反応性を高めるための治療的有効投薬量である。【0015】本発明のさらなる目的、利点および新規の特徴は、一部は以下の説明に記述され、一部は以下の検査時に当業者に明らかになるか、あるいは本発明の実施により習得され得る。【0016】(本発明の詳細な説明)(I.定義および呼称:)本発明を詳細に説明する前に、本発明は、特定の投薬形態、担体等(このようなものは様々であり得る)に限定されない、と理解されるべきである。本明細書中で用いられる専門用語は特定の実施形態を説明するためのみであり、限定されるよう意図されない、ということも理解されるべきである。【0017】本明細書中および添付の特許請求の範囲で用いられる場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、本文中に明らかに別記しない限り、複数の指示対象を含む、ということに留意しなければならない。したがって例えば「1つの作用薬」または「1つの薬理学的作用薬」についての言及は、単一作用薬、ならびに2つ以上の異なる作用薬を組合せて含み、「アンドロゲン作用薬」についての言及は、単一アンドロゲン作用薬、ならびに異なるアンドロゲン作用薬の組合せを含み、「担体」についての言及は2つ以上の担体の混合物ならびに単一担体を含む等である。【0018】本発明を記載し、特許請求するに際して、以下の専門用語が以下に記述の定義に従って用いられる。【0019】「作用薬」、「薬理学的作用薬」および「薬剤」という用語は、所望の薬理学的、生理学的作用(すなわちこの場合は女性の性的欲求および反応性を高める)を誘導する化合物を指すために、本明細書中で互換的に用いられる。本明細書中の主要作用薬は、アンドロゲン作用薬である。この用語は、本明細書中で特に記述されたその作用薬の薬学的に許容可能な薬理活性誘導体も含み、その例としては、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物、相同体等が挙げられるが、これらに限定されない。「作用薬」、「薬理学的作用薬」および「薬剤」という用語が用いられる場合、あるいは作用薬、例えばアンドロゲン作用薬が特に同定される場合、出願人等は、作用薬それ自体、ならびに薬学的に許容可能な薬理学的に活性な塩、エステル、アミド、プロドラッグ、代謝産物、相同体等を含むよう意図している、と理解されるべきである。本明細書中での主要作用薬は、アンドロゲン作用薬である。【0020】「薬学的に許容可能な」とは、例えば「薬学的に許容可能な担体」または「薬学的に許容可能な酸付加塩」といったように、生物学的にまたは別の状況で望ましくないというわけではない物質を意味し、すなわち該物質は、任意の望ましくない生物学的作用を引き起こしたりまたはそれが含入される組成物の他の構成成分のいずれかと有害に相互作用することなく、患者に投与される薬学的組成物中に配合され得る。「薬理学的に活性な」(または単に「活性な」)とは、「薬理学的に活性な」誘導体または代謝産物の場合のように、親化合物と同じ種類の、そしてほぼ等価の程度の薬理学的な活性を有する誘導体または代謝産物を指す。「薬学的に許容可能な」という用語が作用薬の誘導体(例えば塩)を指すために用いられる場合、化合物は同様に薬理学的に活性であり、すなわち女性の性的欲求および反応性を高めるために治療的に有効である、と理解されるべきである。【0021】「担体」または「ビヒクル」とは、本明細書中で用いる場合、薬剤投与に適した従来の薬学的に許容可能な担体物質を指し、例としては、非毒性であり、かつ薬学的組成物または薬剤送達系のその他の構成成分と有害に相互作用しないような当該技術分野で既知の任意の物質が挙げられる。【0022】薬剤または薬理学的作用薬の「有効」量または「治療的有効量」とは、非毒性であるが、所望の作用、すなわち女性の性的欲求および反応性の高まりを提供するのに十分な薬剤または作用物質の量を意味する。「有効で」ある量は、個体の年齢、全身状態、単数または複数の特定の作用薬等に応じて、目的により変わる。したがって、的確な「有効量」を特定することは常に可能であるわけではない。しかしながら任意の個々の場合における適切な「有効」量は、慣習的な実験を用いて当業者により確定され得る。【0023】「治療すること」および「治療」という用語は、本明細書中で用いる場合、症候の重症度および/または頻度の低減、症候および/または根源的原因の排除、症候の発生および/またはそれらの根源的原因の防止、ならびに損傷の改善または矯正を指す。したがって例えば性機能不全を「治療すること」とは、この用語が本明細書中で用いられる場合、臨床的無症候性個体における性機能不全の予防および臨床的症候性個体における機能不全の治療の両方を含む。【0024】「随時」投与するとは、「臨機応変に」投与する、「prn」投与する、および「要求に応じて」投与することも指すが、薬剤効力が望まれる時点の直前時点での、例えば予測される性活動の直前の、また所望の治療効果、すなわち性的活動中の性的欲求および性的反応性の高まりを提供するのに十分な時間間隔内での、作用薬の投与を意味する。「随時」投与とは、本明細書中では、初回投与または慢性投与を含まない。「慢性的」とは、継続的な一定間隔の投与を意味する。随時投与は、性的活動直前の投与を含み得るが、一般には予測される性的活動の約0.25〜72時間、好ましくは約0.5〜48時間、さらに好ましくは約1〜24時間、最も好ましくは約1〜12時間、最適には約1〜4時間前である。「随時」投与は、予測される性的活動の前の徐放性処方物の投与を含む場合もあり、薬剤放出は、典型的には約4〜72時間の範囲の長期薬剤送達期間を通して起こる。【0025】「制御放出」という用語は、薬剤の放出が即時でない任意の薬剤含有処方物を指し、すなわち「制御放出」処方物を用いた場合、経口投与は吸収プール(absorption pool)への薬剤の即時放出を生じない。この用語は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Nineteenth Ed.(Easton,PA:Mack Publishing Company,1995)に定義されているように、「非即時放出」と互換的に用いられる。その中で考察されているように、即時および非即時放出は、以下の方程式の言及により動力学的に定義され得る:【0026】【数1】「吸収プール」とは、特定の吸収部位で投与される薬剤の溶液を表し、そしてkr、kaおよびkeは、それぞれ(1)処方物からの薬剤放出、(2)吸収および(3)排除に関する一次速度定数である。即時放出投薬形態に関しては、薬剤放出に関する速度定数krは、吸収速度定数kaよりはるかに大きい。制御放出処方物に関しては、反対のことが言える。すなわち、kr<<kaであって、したがって投薬形態からの薬剤の放出速度は、標的領域への薬剤の送達における律速段階である。「制御放出」という用語は、本明細書中で用いる場合、任意の非即時放出処方物を含み、その例としては徐放性、遅延放出性およびパルス放出性処方物が挙げられるが、これらに限定されない。【0027】「徐放性」という用語は、その従来の意味で、長期間に亘って薬剤の漸次放出を提供し、好ましくは、必ずというわけではないが、長期間に亘る薬剤の実質的に一定の血中レベルを生じる薬剤処方物を指す。徐放性処方物は、1回ボーラス用量のアンドロゲン作用薬を提供するために1回投与され得、これはその後、最大1日間、または数日間までも有効である。【0028】本発明の方法を実行するために、選定されたアンドロゲン作用薬が女性個体に経口投与されて、性的欲求および反応性を高める。女性個体は、性障害または性機能不全に罹患している場合も罹患していない場合もある。「女性の性的欲求および反応性を高める」とは、女性の性的反応性または女性の性的欲求の低減または非存在を引き起こす任意の障害または機能不全を意味する、女性の性的欲求および/または反応の障害を治療することを含むことを出願人等は意図している。これは、性的活動に対する欲求の任意の持続性または再発性欠乏を含む。それは、性的刺激に対する生理学的応答の低減、例えば女性勃起組織の勃起応答の遅延または低減;膣の潤滑の遅延、低減または非存在;オルガスムを有する能力の遅延、低減または非存在;オルガスムの強度のまたはオルガスムにおける満足の低減;性不感症;性嫌悪;ならびに全身性医学的症状、例えば閉経期または閉経期後状態、骨盤の放射線療法、アテローム硬化症、骨盤の外傷または外科手術、末梢性ニューロパシー、自律神経性ニューロパシー、真正糖尿病および性器官のいずれかの神経支配の障害に派生する女性の性的欲求および反応の障害も含む。この用語はまた、物質誘導性性機能不全を含み、その例としては、抗うつ薬、神経弛緩薬、抗高血圧薬、タバコ、アヘン、アルコール、ならびに性的応答サイクルの任意の部分を低減または排除することが見出されたその他の薬剤に派生する欲求および反応性の低減が挙げられるが、これらに限定されない。一次および二次無オルガスム症が包含される。【0029】(II.作用薬(単数または複数):)(A.アンドロゲン作用薬)本明細書中の主要作用薬は、約1μg(0.001mg)〜約250mgの範囲の、好ましくは約1μg〜約150mgの範囲の、さらに好ましくは約10μg〜約100mgの範囲の用量の投与が所望の治療効果を提供するよう、十分な経口的生物利用能を有するアンドロゲン作用薬である。以下でさらに詳細に考察されるように、主要作用薬は、単独で、あるいは1つまたは複数の二次作用薬と一緒に投与され得る。上記の判定基準を用いて適切に経口的活性であるアンドロゲン作用薬としては、テストステロンおよび4−ジヒドロテストステロン(本明細書中では「ジヒドロテストステロン」または「DHT」とも呼ばれる)の薬学的に許容可能なエステル、典型的にはC−17位置に存在するヒドロキシル基から形成されるエステルが挙げられ(これらに限定されない)、その例としては、プロピオン酸テストステロン、ウンデカン酸エステルおよびC4〜C6アルキル置換シクロアルキルカルボン酸エステル(例えばテストステロン17β−3−n−ヘキシルシクロブタン−カルボン酸エステル、テストステロン17β−3−n−ブチルシクロペンタン−カルボン酸エステル、テストステロン17β−4−n−ブチルシクロヘキサンカルボン酸エステル、テストステロン17β−4−n−ペンチルシクロヘキサンカルボン酸エステルおよびテストステロン17β−n−ヘキシルシクロヘキサンカルボン酸エステル)、ならびにジヒドロテストステロン、メチルテストステロン、デヒドロエピアンドロステロンのプロピオン酸エステル、ウンデカン酸エステルおよびC4〜C6アルキル置換シクロアルキルカルボン酸エステル、ならびに上記のいずれかのものの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。【0030】経口活性を有し、その経口活性がリポイドビヒクルとの混和物により高められ得るその他のアンドロゲン作用薬としては、米国特許第4,147,783号(van der Viesに付与)に記述されたもの、例としては以下のテストステロンおよびDHTのエステルが挙げられる:デカン酸エステル、ペンタデカン酸エステル、ウンデカン酸エステル、ペラルゴン酸エステル、トリデカン酸エステル、パルミチン酸エステル、カプリン酸エステル、イソカプリン酸エステル、α−メチルカプリン酸エステル、β−メチルカプリン酸エステル、ラウリン酸エステル、α−メチルペラルゴン酸エステル、β−メチルペラルゴン酸エステル、β,β−ジメチルペラルゴン酸エステル、β−(p−メチル−シクロヘキシル)プロピオン酸エステル、β−(p−エチル−シクロヘキシル)−プロピオン酸エステル、β−(シクロヘプチル)−プロピオン酸エステル、α−メチル−β−シクロヘキシル−プロピオン酸エステル、β−メチル−β−シクロヘキシル−プロピオン酸エステル、シクロドデシル−カルボン酸エステル、アダマンチン−1’−カルボン酸エステル、アダマント−1’−イル−酢酸エステル、メチル−β−シクロヘキシルプロピオン酸エステルおよびβ−(ビシクロ−[2,2,2]−オクト−1’−イル)−プロピオン酸エステル。上記エステルの経口活性を高めるための適切なリポイドビヒクルは、油、例えば落花生油、ヒマシ油、ゴマ油、亜麻仁油、ダイズ油、ヒマワリ油、オリーブ油、魚肝油、エチルオレイン酸エステル、オレイルオレイン酸エステル、グリセリルトリオレイン酸エステル、グリセリルジオレイン酸エステル、グリセリルモノオレイン酸エステルおよびオレイン酸である。【0031】(B.二次作用薬)追加薬理学的作用薬は、主要作用薬とともに、すなわちアンドロゲン作用薬と同時投与され得る。このような追加作用薬は、本明細書中では「二次」作用薬とも呼ばれる。好ましい二次作用薬は、血管作用性プロスタグランジン、エンドセリン由来弛緩因子、血管作用性腸ポリペプチドアゴニスト、平滑筋弛緩薬、ロイコトリエン阻害剤、それらの薬学的に許容可能な塩、エステル、アナログ、誘導体、プロドラッグ、活性代謝産物および封入複合体、ならびに上記のいずれかの組合せから成る群から選択される血管作用薬、特に血管拡張薬である。その他の適切な二次作用薬としては、rhoキナーゼ阻害剤、メラノコルチン(melanocortin)ペプチド、エンドセリンアンタゴニスト、成長因子およびその他のペプチジル薬;選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)、神経ペプチド、アミノ酸、セロトニンアゴニスト、セロトニンアンタゴニスト、カルシウムチャンネル遮断薬、カリウムチャンネル開口薬;カリウムチャンネル遮断薬、ドーパミンアゴニスト、ドーパミンアンタゴニスト、非アンドロゲン作動性ステロイドホルモンならびにそれらの組合せが挙げられる。【0032】特に好ましい血管作用薬は、天然プロスタグランジン、半合成プロスタグランジン、合成プロスタグランジン、ならびにそれらの薬学的に許容可能な薬理学的に活性な塩、エステル、アミド、封入複合体、プロドラッグ、代謝産物およびアナログから成る群から選択される血管作用性プロスタグランジンである。これらの化合物のいずれかのラセミの、光学的に濃化または精製された立体異性体も含まれる。本明細書中のプロスタグランジンの適切な単位用量は、約1〜5000μgの範囲、好ましくは約20〜2000μgの範囲である。好ましいプロスタグランジンとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:天然プロスタグランジンE0(PGE0、13,14−ジヒドロ−PGE1とも呼ばれる;以下、「PG」という略号が「プロスタグランジン」に対して用いられる)、PGE1、19−ヒドロキシ−PGE1、PGE2、19−ヒドロキシ−PGE2、PGA1、19−ヒドロキシ−PGA1、PGA2、19−ヒドロキシ−PGA2、PGB1、19−ヒドロキシ−PGB1、PGB2、19−ヒドロキシ−PGB2、PGB3、PGD2、PGF1α、PGF2α(ジノプロスト)、PGE3、PGF3α、PGI2(プロスタサイクリン)およびそれらの組合せ。しかしながら、PGE0、PGE1、PGE2、ならびにそれらの加水分解性低級アルキルエステル(例えばメチル、エチルおよびイソプロピルピルエステル)が特に好ましい。その他の適切なプロスタグランジンの例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:アルボプロスチル(arboprostil)、カルバプロスタサイクリン(carbaprostacyclin)、カルボプロストトロメタミン(carboprost tromethamine)、ジノプロストトロメタミン(dinoprost tromethamine)、ジノプロストン、エンプロスチル(enprostil)、イロプロスト(iloprost)、リポプロスト(lipoprost)、ゲメプロスト(gemeprost)、メテノプロスト(metenoprost)、スルプロストン(sulprostone)、チアプロスト(tiaprost)、ビプロスチル(viprostil)(CL 115,347)、ビプロスチルメチルエステル(viprostil methyl ester)、16,16−ジメチル−Δ2−PGE1メチルエステル、15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−PGE1メチルエステル(ミソプロストール)、16,16−ジメチル−PGE1、11−デオキシ−15−メチル−PGE1、16−メチル−18,18,19,19−テトラヒドロ−カルバサイクリン、16(RS)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−PGE1メチルエステル、(+)−4,5−ジデヒドロ−16−フェノキシ−α−テトラノル−PGE2メチルエステル、11−デオキシ−11α,16,16−トリメチル−PGE2、(+)−11α,16α,16β−ジヒドロキシ−1,9−ジオキソ−1−(ヒドロキシメチル)−16−メチル−トランス−プロステン、9−クロロ−16,16−ジメチル−PGE2、16,16−ジメチル−PGE2、15(S)−15−メチル−PGE2、9−デオキシ−9−メチレン−16,16−ジメチル−PGE2、カリウム塩、19(R)−ヒドロキシ−PGE2および11−デオキシ−16,16−ジメチル−PGE2。【0033】本明細書中の二次作用薬として有用な追加血管作用薬としては、酸化窒素放出剤(例えば、ニトロプルシドナトリウムおよびジアゼニウムジオエートまたは「NONOエート(NONOate)」のようなエンドセリン由来弛緩因子(「EDRF」)が挙げられる。NONOエートとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:(Z)−1−{N−メチル−N−[6−(N−メチル−アンモニオへキシル)アミノ]}ジアゼン−1−イウム−1,2−ジオレート(「MAHMA/NO」)、(Z)−1−[N−(3−アンモニオプロピル)−N−(n−プロピル)アミノ]ジアゼン−1−イウム−1,2−ジオレート(「PAPA/NO」)、(Z)−1−{N−[3−アミノプロピル]−N−[4−(3−アミノプロピルアンモニオ)ブチル]アミノ}ジアゼン−1−イウム−1,2−ジオレート(スペルミンNONOエートまたは「SPER/NO」)およびナトリウム(Z)−1−(N,N−ジエチルアミノ)ジアゼン−1−イウム−1,2−ジオレート(ジエチルアミンNONOエートまたは「DEA/NO」)ならびにそれらの誘導体。さらにその他の血管活性作用薬としては、血管作用性腸ポリペプチドアナログおよびそれらの誘導体(特に加水分解性低級アルキルエステルの形態の誘導体)、平滑筋弛緩薬、ロイコトリエン阻害剤、カルシウムチャンネル遮断薬、β2−アドレナリン作動性アゴニスト、アンギオテンシン変換酵素(「ACE」)阻害剤、アンギオテンシンII受容体アンタゴニストおよびホスホジエステラーゼ阻害剤が挙げられる。【0034】さらにその他の適切な血管作用薬としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ナイトレート(nitrate)および同様の化合物(例えば、ニトログリセリン、イソソルビドジニトレート、四硝酸エリトリチル、硝酸アミル、モルシドミン(molsidomine)、リンシドミンクロル水和物(linsidomine chlorhydrate)(「SIN−1」)、S−ニトロソ−N−アセチル−d,l−ペニシラミン(「SNAP」)およびS−ニトロソ−N−グルタチオン(「SNO−GLU」));長作用性α−遮断薬および短作用性α−遮断薬(例えば、フェノキシベンズアミン、ジベナミン、ドキサゾシン(doxazosin)、テラゾシン(terazosin)、フェントラミン(phentolamine)、トラゾリン、プラゾシン、トリマゾシン(trimazosin)、アルフゾシン(alfuzosin)、タムスロシン(tamsulosin)およびインドラミン(indoramin));麦角アルカロイド、例えばエルゴタミン(ergotamine)およびエルゴタミンアナログ(例えば、アセトエルガミン(acetergamine)、ブラゼルゴリン(brazergoline)、ブロムエルグリド(bromerguride)、シアンエルゴリン(cianergoline)、デロルゴトリル(delorgotrile)、ジスレルギン(disulergine)、マレイン酸エルゴノビン(ergonovine maleate)、酒石酸エルゴタミン(ergotamine tartrate)、エチスレルギン(etisulergine)、レルゴトリル(lergotrile)、リセルギド(lysergide)、メスレルギン(mesulergine)、メテルゴリン(metergoline)、メテルゴタミン(metergotamine)、ニセルゴリン(nicergoline)、ペルゴリド(pergolide)、プロピセルギド(propisergide)、プロテルグリド(proterguride)およびテルグリド(terguride));抗高血圧薬(例えば、ジアゾキシド(diazoxide)、ヒドラジンおよびミノキシジル(minoxidil));ニモデピン(nimodepine);ピナシジル(pinacidil);シクランデラート(cyclandelate);ジピリダモール(dipyridamole);イソキスプリン(isoxsuprine);クロルプロマジン(chlorpromazine);ハロペリドール;ヨヒンビン;およびトラゾドン(trazodone)。【0035】本明細書中のその他の二次作用薬は、ミオシンホスファターゼのリン酸化の状態を調節し、次に平滑筋収縮の制御をもたらすrhoA/rho関連キナーゼ経路に属する酵素であるrhoキナーゼの阻害剤である。適切なrhoキナーゼ阻害剤の一例は、以下の構造式:【0036】【化1】を有し、Y−27632として同定される。その他の適切なrhoキナーゼ阻害剤は、例えば米国特許第6,218,410号に開示されている。【0037】本明細書中で有用な追加二次作用薬は、α−メラニン細胞刺激ホルモン(α−MSH)のペプチドアナログであって、「メラノコルチンペプチド」とも呼ばれる。このようなペプチドは、配列His−Phe−Arg−Trp、His−D−Phe−Arg−Trpを含み、あるいはそれらのホモログであり、好ましくは環状である。好ましいメラノコルチンペプチド(melanocortin peptide)は、Ac−Nle−シクロ(−Asp−His−D−Phe−Arg−Trp−Lys)−OHである。Hadleyに対する米国特許第6,051,555号およびBloodに対する国際特許公開番号WO01/00224(Palatin Technologies,Inc.に譲渡)を参照されたい。上記のアミノ酸残基は、Manual of Patent Examining Procedure(2000)の第2422章に示されたようなそれらの従来の意味を有する。したがって「Arg」は、アルギニンであり、「Nle」はノルロイシンであり、「His」はヒスタミンであり、「Phe」はフェニルアラニンであり、「D−Phe」はD−フェニルアラニンであり、「Trp」はトリプトファンであり、そして「Ac」はアセチル部分、すなわちアセチル化されるペプチドまたはアミノ酸配列中に存在するアセチル部分を指す。【0038】適切なエンドセリンアンタゴニストとしては、エンドセリンの3つのアイソフォーム、すなわちET−1、ET−2およびET−3のいずれかまたはすべてのアンタゴニストが挙げられ、以下のものにより例示される:フェノキシフェニル酢酸およびその誘導体、例えば、米国特許第5,565,485号に記載に記載されるような、N−(4−イソプロピルピルベンゼン−スルホニル)−α−(4−カルボキシ−2−n−プロピルフェノキシ)−3,4−メチレンジオキシフェニルアセトアミド二カリウム塩、2−[(2,6−ジプロピル−4−ヒドロキシメチル)−フェノキシ]−2−(4−フェノキシフェニル)−酢酸、2−[(2,6−ジプロピル−4−ヒドロキシメチル)フェノキシ]−2−(4−フェニルフェニル)酢酸、2−[(2,6−ジプロピル−4−ヒドロキシメチル)フェノキシ]−2−(3−カルボキシフェニル)−酢酸、2−[(2,6−ジプロピル−4−ヒドロキシメチル)フェノキシ]−2−(3,4−エチレンジオキシフェニル)酢酸、2−[(2,6−ジプロピル−4−ヒドロキシメチル)フェノキシ]−2−(3,4,5−トリメトキシフェニル)酢酸、2−[(2,6−ジプロピル−4−ヒドロキシメチル)フェノキシ]−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)酢酸、N−(4−ジメチルアミノベンゼンスルホニル)−2−(4−メトキシカルボニル−2−プロピルフェノキシ)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)アセトアミド、N−(2−メチルベンゼンスルホニル)−2−(4−メトキシカルボニル−2−プロピルフェノキシ)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)アセトアミド、N−(2−メトキシカルボニル−ベンゼンスルホニル)−2−(4−メトキシ−カルボニル−2−プロピルフェノキシ)−2−(3,4−メチレンジオキシ−フェニル)アセトアミド、N−(2−クロロベンゼン−スルホニル)−2−(4−メトキシカルボニル−2−プロピル−フェノキシ)−2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)アセトアミド等;ならびに、例えば、米国特許第6,136,828号に記載されるようなある種のイソオキサゾール(isooxazole)、オキサゾール、チアゾール、イソチアゾール(isothiazole)およびイミダゾール。多数のその他のエンドセリンアンタゴニストが本明細書中で二次作用薬として用いられ得るし、当業者に既知であるかおよび/または関連の特許、文献およびテキストに記載されている。【0039】ペプチジル薬剤としては、ペプチジルホルモンアクチビン(peptidyl hormones activin)、アミリン(amylin)、アンギオテンシン、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、カルシトニン、カルシトニン遺伝子関連ペプチド、カルシトニンN末端フランキングペプチド、毛様神経栄養因子(CNTF)、コルチコトロピン(副腎皮質刺激ホルモン、ACTH)、コルチコトロピン放出因子(CRFまたはCRH)、上皮成長因子(EGF)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、ガストリン、胃抑制性ペプチド(GIP)、ガストリン放出ペプチド、ゴナドトロピン放出因子(GnRFまたはGNRH)、成長ホルモン放出因子(GRF、GRH)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCH)、インヒビンA、インヒビンB、インスリン、黄体形成ホルモン(LH)、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、α−メラニン細胞刺激ホルモン、β−メラニン細胞刺激ホルモン、γ−メラニン細胞刺激ホルモン、メラトニン、モチリン、オキシトシン(ピトシン(pitocin))、膵臓ポリペプチド、上皮小体ホルモン(PTH)、胎盤性ラクトゲン、プロラクチン(PRL)、プロラクチン放出抑制因子(PIF)、プロラクチン放出因子(PRF)、セクレチン、ソマトトロピン(somatotropin)(成長ホルモン、GH)、ソマトスタチン(SIF、成長ホルモン放出抑制因子、GIF)、サイロトロピン(甲状腺刺激ホルモン、TSH)、サイロトロピン放出因子(TRHまたはTRF)、チロキシンおよびバソプレッシンが挙げられる。その他のペプチジル薬剤は、サイトカイン、例えばコロニー刺激因子4、ヘパリン結合神経栄養因子(HBNF)、インターフェロン−α、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンα−n3、インターフェロン−β等、インターロイキン−1、インターロイキン−2、インターロイキン−3、インターロイキン−4、インターロイキン−5、インターロイキン−6等、腫瘍壊死因子、腫瘍壊死因子−α、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、マクロファージコロニー刺激因子、ミッドカイン(MD)、サイモポエチンである。【0040】選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)としては、LGD2226および/またはLGD1331(ともにLigand Pharmaceuticals,San Diego,CAから入手可能)が挙げられる(Negro−Villar et al.(1999)J.Clin.Endocrinol.& Metabol.84(10):3459−62参照)。【0041】適切な神経ペプチドとしては、ブラジキニン、カリジン、des−Arg9−ブラジキニン、des−Arg10−カリジン、des−Arg9−[Leu8]−ブラジキニン、[D−Phe7]−ブラジキニン、HOE140、神経ペプチドY、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(cGRP)、エンカファリン(enkaphalin)および関連オピオイドペプチド、例えばMet5−エンカファリン、Leu5−エンカファリン、α−エンドルフィン、β−エンドルフィンおよびγ−エンドルフィン、α−エンドルフィンおよびβ−ネオ−エンドルフィン、およびダイノルフィン、ならびに神経伝達物質GABA(γ−アミノ酪酸)、グリシン、グルタメート、アセチルコリン、ドーパミン、エピネフリン、5−ヒドロキシトリプタミン、サブスタンスP、セロトニンおよびカテコールアミンが挙げられる。【0042】1つ以上のアミノ酸が本発明の処方物中に含まれ得る。本明細書中で用いる場合、「アミノ酸」という用語は、従来のアミノ酸、例えばフェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、バリン、セリン、プロリン、トレオニン、アラニン、チロシン、ヒスチジン、グルタミン、アスパラギン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、システイン、トリプトファン、アルギニンおよびグリシンが挙げられ、アルギニンが特に好ましい。さらに「アミノ酸」という用語は、アミノ酸誘導体、例えば1−ナフチルアラニン、2−ナフチルアラニン、3−ピリジルアラニン、4−ヒドロキシプロリン、O−ホスホセリン、N−アセチルセリン、N−ホルミルメチオニン、3−メチルヒスチジン、5−ヒドロキシリジンおよびノル−ロイシンも、20個の従来のアミノ酸の立体異性体(例えばD−アミノ酸)に加えて含む。上記のいずれかの組合せも同様に意図される。好ましいアミノ酸は、神経作用性アミノ酸γ−アミノ酪酸(GABA)、グリシン、β−アラニン、タウリンおよびグルタメートである。【0043】適切なセロトニンアゴニストとしては、2−メチルセロトニン、ブスピロン(buspirone)、イプサペロン(ipsaperone)、チアスピロン(tiaspirone)、ゲピロン(gepirone)、麦角アルカロイド、8−ヒドロキシ−(2−N,N−ジプロピル−アミノ)−テトラリン、1−(4−ブロモ−2,5−ジメトキシフェニル)−2−アミノプロパン、シサプリド(cisapride)、スマトリプタン(sumatriptan)、m−クロロフェニルピペラジン、トラゾドン(trazodone)、ザコプリド(zacopride)、メザコプリド(mezacopride)およびそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。適切なセロトニンアンタゴニストとしては、例えばオンダンセトロン(ondansetron)、グラニセトロン(granisetron)、メトクロプラミド(metoclopramide)、トロピセトロン(tropisetron)、ドラセトロン(dolasetron)、パロノセトロン(palonosetron)、トリメトベンズアミド、メチセルジド(methysergide)、リスペリドン(risperidone)、ケタンセリン(ketanserin)、リタンセリン(ritanserin)、クロザピン(clozapine)、アミトリプチリン、MDL 100,907(R(+)−α−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]−4−ピペリジン−メタノール)(Marion Merrell Dow)、アザタジン(azatadine)、シプロヘプタジン、フェンクロニン(fenclonine)、クロルプロマジン、ミアンセリン(mianserin)およびそれらの組合せが挙げられる。【0044】代表的な麦角アルカロイドとしては、エルゴタミンおよびエルゴタミンアナログ、例えばアセトエルゴタミン、ブラゼルゴリン、ブロムエルグリド、シアンエルゴリン、デロルゴトリル、ジヒドロエルゴタミン(dihydroergotamine)、ジスレルギン、エルゴノビン(ergonovine)、マレイン酸エルゴノビン、酒石酸エルゴタミン、エチスレルギン、レルゴトリル、リセルギド、メスレルギン、メテルゴリン、メテルゴタミン、ニセルゴリン、ペルゴリド、プロピセルギド、プロテルグリドおよびテルグリドが挙げられる。【0045】本発明に用いるのに適したカルシウムチャンネル遮断薬としては、アムロジピン(amlodipine)、フェロジピン(felodipine)、イスラジピン(isradipine)、ニカルジピン(nicardipine)、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン(nisoldipine)、ニトレンジピン(nitrendipine)、ベプリジル(bepridil)、ジルチアゼム(diltiazem)、ベラパミルおよびそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。【0046】カリウムチャンネル開口薬としては、ピナシジル、ジアゾキシド、クロマカリム(cromakalim)、ニコランジル(nicorandil)、ミノキシジル(minoxidil)、(N−シアノ−N’−(1,1−ジメチルプロピル)−N’’−3−ピリジルグアニジン(P−1075)およびN−シアノ−N’−(2−ニトロキシエチル)−3−ピリジンカルボキシイミダミドモノメタンスルホネート(KRN2391)が挙げられるが、これらに限定されない。【0047】カリウムチャンネル遮断薬としては、テジサミル(tedisamil)、アギトキシン−2(agitoxin−2)、アパミン(apamin)、BDS−I、BDS−II、カリブドトキシン(charybdotoxin)、α−デンドロトキシン(α−dendrotoxin)、β−デンドロトキシン、γ−デンドロトキシン、δ−デンドロトキシン、デンドロトキシン−I、デンドロトキシン−K、E−4031、イベリオトキシン(iberiotoxin)、カリオトキシン(kaliotoxin)、MCD−ペプチド、マルガトキシン(margatoxin)、ノキシウストキシン(noxiustoxin)、パキシリン(paxilline)、ペニトレムA(penitrem A)、スチコダクチラ(stichodactyla)、テルチアピン(tertiapin)、チチウストキシンKα(tityustoxin Kα)、ベルクロゲン(verruculogen)およびそれらの組合せが挙げられる。作用薬はすべて市販されているが、列挙されたカリウムチャンネル遮断薬のほとんどは、Alomone Labs(Jerusalem,Israel)から入手可能である。【0048】適切なドーパミンアゴニストとしては、例えば、レボドーパ(levodopa)、ブロモクリプチン(bromocriptine)、ペルゴリド(pergolide)、アポモルヒネ、ピリベジル(piribedil)、プラミペキソール(pramipexole)、ロピニロール(ropinirole)およびそれらの組合せが挙げられる。ドーパミンアンタゴニストとしては、スピロペリドール(spiroperidol)、ベンペリドール(benperidol)、トリフルペリドール(trifluperidol)、ピモジド(pimozide)、フルフェナジン、ドロペリドール、ハロペリドール、チオチキセン、トリフルペラジン(trifluperazine)、モペロン(moperone)、プロクロルペラジン(prochlorperazine)、モリンドン(molindone)、チオリダジン、クロザピン、クロルプロマジン、プロマジン、スルピリド(sulpiride)、クレボプリド(clebopride)、クロルプロマジン(chlorpromazine)、スピペロン(spiperone)、フルペンチオキソール(flupenthixol)およびそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。【0049】二次作用薬として投与され得る非アンドロゲン性ステロイドとしては、プロゲスチンおよびエストロゲンが挙げられる。適切なエストロゲンとしては、合成および天然エストロゲン、例えば:エストラジオール(すなわち1,3,5−エストラトリエン−3,17β−ジオールまたは「17β−エストラジオール」)およびそのエステル(エストラジオール安息香酸エステル、吉草酸エステル、シピオネート、ヘプタン酸エステル、デカン酸エステル、酢酸エステルおよび二酢酸エステルを含む);17α−エストラジオール;エチニルエストラジオール(すなわち17α−エチニルエストラジオール)ならびにそれらのエステルおよびエーテル(エチニルエストラジオール3−酢酸エステルおよびエチニルエストラジオール3−安息香酸エステルを含む);エストリオールおよびコハク酸エストリオール;リン酸ポリエストロール;エストロンならびにそのエステルおよび誘導体(酢酸エストロン、硫酸エストロンおよび硫酸ピペラジンエストロンを含む);キネストロール(quinestrol);メストラノール;ならびに結合型ウマエストロゲンが挙げられる。適切なプロゲスチンとしては、アセトキシプレグネノロン(acetoxypregnenolone)、アリルエストレノール(allylestrenol)、酢酸アナゲストン(anagestone acetate)、酢酸クロルマジノン(chlormadinone acetate)、シプロテロン、酢酸シプロテロン、デソゲストレル(desogestrel)、ジヒドロゲステロン(dihydrogesterone)、ジメチステロン(dimethisterone)、エチステロン(ethisterone)(17α−エチニルテストステロン)、二酢酸エチノジオール(ethynodiol diacetate)、酢酸フルロゲストン(flurogestone acetate)、ゲスタデン(gestadene)、ヒドロキシプロゲステロン(hydroxyprogesterone)、酢酸ヒドロキシプロゲステロン(hydroxyprogesterone acetate)、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン(hydroxyprogesterone caproate)、ヒドロキシメチルプロゲステロン(hydroxymethylprogesterone)、酢酸ヒドロキシメチルプロゲステロン(hydroxymethylprogesterone acetate)、3−ケトデソゲストレル(3−ketodesogestrel)、レボノルゲストレル(levonorgestrel)、リネストレノール(lynestrenol)、メドロゲストン(medrogestone)、酢酸メドロキシプロゲステロン(medroxyprogesterone acetate)、メゲストロール(megestrol)、酢酸メゲストロール(megestrol acetate)、酢酸メレンゲストロール(melengestrol acetate)、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチステロン、酢酸ノルエチステロン、ノルエチノドレル、ノルゲスチメート(norgestimate)、ノルゲストレル(norgestrel)、ノルゲストリエノン(norgestrienone)、ノルメチステロン(normethisterone)およびプロゲステロンが挙げられる。エストロゲンが「非対立性」でないよう、プロゲスチンをエストロゲンと一緒に同時投与するのが一般に望ましい。当該技術分野で周知のように、エストロゲンベースの療法は、治療個体における子宮内膜過形成および子宮内膜癌の危険性ならびに乳癌の危険性を増大させることが既知である。エストロゲン作用薬とプロゲスチンとの同時投与は、上記の危険性を低減することが判明した。【0050】上記について言及されたように、アンドロゲン作用薬およびさらなる作用薬は、単一投薬形態中に配合されても、同時にまたは順次に、別々に投与されてもよい。好ましい実施形態では、アンドロゲン作用薬は、血管作用薬(例えば、プロスタグランジン)の投与前に投与される。すなわち、アンドロゲン作用薬は予備治療として投与される。特に好ましい実施形態では、このような方法は、アンドロゲン作用薬の経口投与と、その後の、米国特許第5,877,216号に記載されているような局所的プロスタグランジン処方物、好ましくはプロスタグランジンE0、プロスタグランジンE1またはプロスタグランジンE2、最も好ましくはプロスタグランジンE1を含有する局所処方物の局所(好ましくは外陰部および/または膣)投与を含む。【0051】(C.誘導体)いずれの作用薬も、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物、アナログ等の形態で投与され得るが、但し、塩、エステル、アミド、プロドラッグ、活性代謝産物またはアナログは、本発明の情況において薬学的に許容可能であり、かつ薬理学的に活性である。作用薬の塩、エステル、アミド、プロドラッグ、代謝産物、アナログおよびその他の誘導体は、合成有機化学の当業者に既知の、そして例えばJ.March,Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure,4th Ed.(New York:Wiley−Interscience,1992)に記載された標準手法を用いて調製され得る。【0052】例えば、酸付加塩は、遊離の塩基と酸との反応を含む従来の方法を用いて、遊離塩基から調製される。酸付加塩を調製するための適切な酸としては、有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸等)、ならびに無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等)の両方が挙げられる。酸付加塩は、適切な塩基での処理により、遊離塩基に再転換され得る。逆に、作用薬上に存在し得る酸部分の塩基性塩の調製は、薬学的に許容可能な塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、トリメチルアミン等)を用いて、同様の方法で実行され得る。エステルの調製は、カルボニル炭素でのRO―部分の求核攻撃を含む従来のエステル化反応によるカルボン酸基の転位を含む。エステル化はまた、ヒドロキシル基とエステル化試薬(例えば、酸塩化物)との反応によっても実行され得る。テストステロンおよび17β−ヒドロキシル基を有するその他のアンドロゲン作用薬のエステルは、通常はそのヒドロキシル基で形成され、すなわち17β−エステルである。エステルは、所望により、従来の水素化分解または加水分解的手法を用いて、遊離酸に再転換され得る。アミドは、適切なアミン反応体を用いてエステルから調製され得るか、あるいはそれらは、アンモニアまたは低級アルキルアミンとの反応により、無水物または酸塩化物から調製され得る。プロドラッグおよび活性代謝産物はまた、当業者に周知の技法、あるいは関連文献に記載された技法を用いて調製され得る。プロドラッグは、典型的には、個体の代謝系により改変されるまで治療的に不活性である化合物を生じる部分の共有結合により調製される。【0053】作用薬のその他の誘導体およびアナログは、合成有機化学の当業者に公知の標準技法を用いて調製され得るか、あるいは関連文献を参照することにより推定され得る。さらにキラル作用薬は異性体的に純粋な形態であり得るか、あるいはそれらは異性体のラセミ混合物として投与され得る。【0054】(III.薬学的組成物および投薬形態:)(A.経口投薬形態:)経口投薬形態は、経口活性アンドロゲン作用薬を投与するために用いられ、これには、錠剤、カプセル、カプレット、溶液、坐薬および/またはシロップが挙げられ、そして封入されてもされなくてもよい複数の顆粒、ビーズ、粉末またはペレットも含み得る。このような投薬形態は、薬学的処方物の分野の当業者に既知の、そして関連テキスト、例えばRemington:The Science and Practice of Pharmacy,第20版、Gennaro,A.R.,編(Lippincott,Williams and Wilkins,2000)に記載された従来の方法を用いて調製される。錠剤およびカプセルは、最も便利な経口投薬形態を代表するものであり、この場合、固体の薬学的担体が用いられる。【0055】錠剤は、標準錠剤加工手法および設備を用いて製造され得る。錠投薬形態成のための一方法は、作用薬を、単独で、または1つ以上の担体、添加剤等と組合せて含有する粉末化、結晶または粒状組成物の直接圧縮による。直接圧縮に代わるものとして、錠剤は、湿潤造粒または乾燥造粒法を用いて調製され得る。錠剤はまた、湿ったまたはそうでなければ扱い易い材料で開始して、圧縮されるのではなく、成形され得る。しかし圧縮および造粒技法が好ましい。【0056】次いで、作用薬のほかに、本発明の方法を用いて経口投与用に調製される錠剤は一般に、その他の物質、例えば結合剤、希釈剤、滑剤、崩壊剤、充填剤、安定剤、界面活性剤、着色剤等を含有する。結合剤は、錠剤に粘着性を付与するために用いられ、したがって、錠剤が圧縮後に無傷のままであることを保証する。適切な結合剤物質としては、デンプン(コーンスターチおよび前もってゼラチン化されたデンプンが挙げられる)、ゼラチン、糖(スクロース、グルコース、デキストロースおよびラクトースが挙げられる)、ポリエチレングリコール、蝋、ならびに天然および合成ゴム(例えばアラビアゴム)、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、セルロース性ポリマー(ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる)、ならびにビーゴム(Veegum)が挙げられるが、これらに限定されない。希釈剤は、典型的には、実寸錠剤が最終的に提供されるよう、嵩を増大するために必要である。適切な希釈剤としては、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、セルロース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプンおよび粉糖が挙げられる。滑剤は、錠剤製造を促進するために用いられる。適切な滑剤の例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸が挙げられる。ステアリン酸エステルは、存在する場合、好ましくは薬物含有コアの約2重量%より多い量で存在する。崩壊剤は錠剤の崩壊を促進するために用いられ、一般的にデンプン、粘土、セルロース、アルギン、ゴムまたは架橋ポリマーである。充填剤としては、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、アルミナ、タルク、カオリン、粉末化セルロースおよび微晶質セルロースのような物質、ならびに可溶性物質、例えばマンニトール、尿素、スクロース、ラクトース、デキストロース、塩化ナトリウムおよびソルビトールが挙げられる。安定剤は、例えば酸化反応を含む薬物分解反応を抑制するかまたは遅延させるために用いられる。界面活性剤は、陰イオン性、陽イオン性、両性または非イオン性表面活性剤であり得る。【0057】投薬形態はカプセルでもあり得るが、この場合、作用薬含有組成物は液体または固体(粒子(例えば顆粒)、ビーズ、粉末またはペレットが挙げられる)の形態中に封入され得る。適切なカプセルは、硬質または軟質のいずれかであり得、一般的にゼラチン、デンプンまたはセルロース性物質から作製され、ゼラチンカプセルが好ましい。ツーピース型硬質ゼラチンカプセルは、好ましくは、例えばゼラチンバンド等で封止される(例えば、封入製剤を調製するための材料および方法を記載するRemington:The Science and Practice of Pharmacy(上記で引用)参照)。作用薬含有組成物が液体形態でカプセル内に存在する場合、作用薬を溶解するために液体担体が必要である。担体は、カプセル物質および薬学的組成物の全構成成分と相溶性でなければならず、経口摂取に適していなければならない。【0058】固体投薬形態は、錠剤であれ、カプセル、カプレットまたは粒子であれ、所望により、遅延放出を提供するために被覆され得る。遅延放出コーティングを有する投薬形態は、標準コーティング手法および設備を用いて製造され得る。このような手法は当業者に既知であり、関係するテキスト、例えばRemington(上記)に記載されている。一般に、固体投薬形態の調製後、遅延放出コーティング組成物は、コーティングパン、無気噴霧技法、流動床コーティング設備等を用いて塗布される。遅延放出コーティング組成物は、高分子物質、例えば酪酸フタル酸セルロース、フタル酸水素セルロース、プロピオン酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸フタル酸セルロース、酢酸三メリト酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コハク酸ジオキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリル酸、メタクリル酸および/またはそのエステルから生成されるポリマーおよびコポリマーを含む。【0059】徐放性投薬形態は、長期間に亘る薬剤放出を提供し、遅延放出を提供しても提供しなくてもよい。一般に、当業者が理解するように、徐放性投薬形態は、漸次生体内腐食性(加水分解性)物質(例えば不溶性プラスチック、親水性ポリマーまたは脂肪化合物)のマトリックス内に薬物を分散することにより、あるいは固体薬物含有投薬形態をこのような物質で被覆することにより、処方される。不溶性プラスチックマトリクスは、例えば塩化ポリビニルまたはポリエチレンから成り得る。徐放性コーティングまたはマトリクスセルロース性ポリマーを提供するために有用な親水性ポリマーとしては、セルロース性ポリマー(例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸三メリチン酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルセルロース、ヘキサヒドロフタル酸セルロース、酢酸ヘキサヒドロフタル酸セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム);好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等から生成されるアクリル酸ポリマーおよびコポリマー(例えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルおよび/またはメタクリル酸エチルのコポリマーで、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルおよび塩化メタクリル酸トリメチルアンモニオエチルのターポリマー(Eudragit RSの商品名で販売されている)が好ましい);ビニルポリマーおよびコポリマー(例えばポリビニルピロリドン、酢酸ポリビニル、酢酸フタル酸ポリビニル、酢酸ビニルクロトン酸コポリマー、および酢酸エチレンビニルコポリマー);ゼイン;ならびにシェラック、アンモニア化シェラック、シェラック−アセチルアルコールおよびステアリン酸シェラックn−ブチルが挙げられるが、これらに限定されない。徐放性マトリクス物質として用いるための脂肪化合物としては、一般的には蝋(例えばカルナウバ蝋)および三ステアリン酸グリセリルが挙げられるが、これらに限定されない。【0060】経口投薬単位(例えば錠剤またはカプセル)当たりのアドレナリン作用薬の量は、有意に、例えば1μg(0.001mg)〜約150mgで変わり得、好ましくは約10μg(0.01mg)〜約100mgの範囲である。一般に、しかし必ずしもというわけではないが、経口投与のための単位投薬量は、他の投与方式に充てられる単位投薬量より多少〜実質的に多い。【0061】(B.外陰部および/または膣への投与のための組成物および投薬形態)二次作用薬に関して、投与は経口的であり得るが、この場合、上記のような経口投薬形態が有利に用いられ得る。あるいは二次作用薬は、非経口経路を用いて投与され得る。後者の場合、好ましい投与方式は、外陰部への局所送達および/または膣薬物投与を含む。このような薬学的処方物は典型的には、特定の種類の処方物、すなわちゲル、軟膏、坐薬等に適した1つまたは複数の薬学的に許容可能な担体を含有する。ビヒクルは、作用薬または処方物の他の構成成分に悪影響を及ぼさない天然または合成起源の物質からなる。本明細書中で用いるための適切な担体としては、これもまた用いられる処方物の特定の種類によって、水、シリコーン、蝋、石油ゼリー、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、リポソーム、糖(例えばマンニトールおよびラクトース)、ならびに種々のその他の物質が挙げられる。以下のIV節に記載されるように、外陰部および/または膣への投与のために用いられる投薬形態は、随時、要求に応じて、および/または長期徐放性プロフィールの間、薬物を送達するために用いられ得る。【0062】処方物は、粘膜組織を通る作用薬の浸透性を高めるための化合物、すなわち「浸透強化剤」も含み得る。適切な浸透強化剤としては、局所的経皮または経粘膜薬物送達とともに一般的に有用であるものが挙げられる。適切な浸透強化剤の例としては、以下のものが挙げられる:スルホキシド(例えばジメチルスルホキシド(DMSO)およびデシルメチルスルホキシド(C10MSO));エーテル(例えばジエチレングリコールモノエチルエーテル(Transcutol(登録商標)として市販)およびジエチレングリコールモノメチルエーテル);界面活性剤(例えばラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、Poloxamer(231、182、184)、Tween(20、40、60、80)およびレシチン(米国特許第4,783,450号);1−置換アザシクロヘプタン−2−オン、特に1−n−ドデシルシクラザ−シクロヘプタン−2−オン(Azone(登録商標)の登録商標でNelson Research & Development Co.,Irvine,Calif.から市販されている;米国特許第3,989,816号、米国特許第4,316,893号、米国特許第4,405,616号および米国特許第4,557,934号参照);アルコール(例えばエタノール、プロパノール、オクタノール、デカノール、ベンジルアルコール等);脂肪酸(例えばラウリン酸、オレイン酸および吉草酸);脂肪酸エステル(例えばミリスチン酸イソプロピルピル、パルミチン酸イソプロピルピル、プロピオン酸メチルおよびオレイン酸エチル);ポリオールおよびそのエステル(例えばプロピレングリコール、エチレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、ポリエチレングリコールおよびモノラウリン酸ポリエチレングリコール(PEGML;例えば米国特許第4,568,343号参照));アミドおよびその他の窒素化合物(例えば尿素、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミン);テルペン;アルカノン;ならびに有機酸(特にサリチル酸およびサリチル酸エステル、クエン酸およびコハク酸)。2つ以上の強化剤の混合物も用いられ得る。【0063】いくつかの場合、処方物は酵素阻害剤、すなわち作用薬を分解または代謝し得る膣または外陰部に存在する酵素を阻害するのに有効な化合物を含み得る。すなわち、作用薬の活性を低減または排除する酵素の阻害剤は、それらの酵素の作用を有効に阻害するために、処方物中に含まれ得る。このような化合物としては、例えば脂肪酸、脂肪酸エステルおよびNAD阻害剤が挙げられる。【0064】処方物は、軟膏、クリーム、乳液、ローション、ゲル、固体、溶液、懸濁液、発泡体またはリポソーム処方物の形態であり得る。あるいは処方物は、膣リング内に(例えば米国特許第5,188,835号(Lindskog等に付与され、Kabi Pharmacia ABに譲渡)に開示されているように)、あるいはタンポン、坐薬、スポンジ、枕、パフまたは浸透ポンプ系内に含入され得る。これらのプラットフォームは、単に膣送達のために有用である。【0065】軟膏は、典型的にはペトロラタムまたはその他の石油誘導体を基礎にした半固体調製物である。用いられる特定の軟膏基剤は、当業者に理解されるように、最適薬物送達を提供するものである。その他の担体またはビヒクルを用いる場合、軟膏基剤は不活性、安定、非刺激性および非感作性であるべきである。Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上記)の1034−1038に説明されているように、軟膏基剤は4種類に分類され得る:すなわち、油脂性基剤;乳化性基剤;乳液基剤;および水溶性基剤である。油脂性軟膏基剤としては、例えば、植物油、動物から得られる脂肪、ならびに石油から得られる半固体炭化水素が挙げられる。吸収性軟膏基剤としても既知の乳化性軟膏基剤は、水をほとんどまたは全く含有せず、例としては、例えば硫酸ヒドロキシステアリン;無水ラノリンおよび親水性ペトロラタムが挙げられる。乳液軟膏基剤は、油中水(W/O)乳液または水中油(O/W)乳液のいずれかであり、例としては例えばセチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラノリンおよびステアリン酸が挙げられる。好ましい水溶性軟膏基剤は、種々の分子量のポリエチレングリコールから調製される(さらなる情報のためにまた、Remington:The Science and Practice of Pharmacyが参照され得る)。【0066】ローションは、摩擦を伴わずに塗布され得る調製物であり、典型的には、固体粒子(作用薬を含む)が水またはアルコール基剤中に存在する液体または半液体調製物である。ローションは、通常は、固体の懸濁液であり、好ましくは本発明の目的のために、水中油型の液体油性乳液を含む。ローション中の不溶性物質が微粉砕されることが一般的に必要である。ローションは典型的には、より良好な分散液を生成するための懸濁剤、ならびに皮膚との接触に際して作用薬を局在化するために有用である化合物(例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等)を含有する。【0067】薬学的乳液処方物は一般に、分散相(例えば薬理学的作用薬)、分散媒質および乳化剤から生成される。所望により、乳液安定剤が同様に処方物中に含まれ得る。多数の薬学的に有用な乳液が当該技術分野で既知であり、例としては、水中油(o/w)型処方物、油中水(w/o)型処方物、ならびに多相乳液、例えばw/o/wまたはo/w/o処方物が挙げられる。このような処方物中で使用するのに適した乳化剤としては、TWEEN60(登録商標)、Span80(登録商標)、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリルおよびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されない。【0068】薬学的クリームは、当該技術分野で既知であるように、粘性液体または半固体乳液(水中油または油中水型のいずれか)である。クリーム基剤は水洗浄可能であり、油相、乳化剤および水相を含有する。油相は、時としては「内部」相とも呼ばれ、一般的にペトロラタムおよび脂肪アルコール(例えばセチルまたはステアリルアルコール)から成り;水相は、通常は容積が油相を上回らず(しかし必ずしもというわけではない)、そして一般的に湿潤剤を含有する。クリーム処方物中の乳化剤は一般に、非イオン性、陰イオン性、陽イオン性または両性界面活性剤である。【0069】上記の薬学的処方物は、従来の技法を用いて、典型的には薬剤を小量の基剤とすりつぶして、濃縮物を生成し、これを次にさらなる基剤で幾何級数的に希釈することにより、ビヒクルまたは基剤全体に均一に微粉砕された作用薬または溶解された作用薬を分散することにより生成される。あるいは、機械的ミキサーが用いられ得る。クリーム、ローションおよび乳液は、油相成分が加熱下で併合されて、液化均一系を提供する二相加熱系により生成される。水相成分は、加熱を用いて別々に併合される。油相および水相は次に、絶えず撹拌しながら一緒に添加され、冷却される。この時点で、濃縮薬剤がスラリーとして添加される。揮発性または芳香性物質は、乳液が十分に冷却された後に、添加され得る。このような薬学的処方物の調製は、当該技術分野の一般的技術の範囲内である。【0070】作用薬は、既知の技法を用いてゲル処方物中にも配合され得る。二相ゲル系は一般に、分散相および液相を提供するために液体に十分に浸透された小離散粒子の懸濁液または網状構造を含む。単一相ゲル系は、分散相と液相との間に明らかな境界が存在しないよう、液全体に均一に有機高分子を分配することにより生成される。本明細書中で用いるための適切なゲル化剤としては、合成高分子(例えばCarbomer(登録商標)、ポリビニルアルコールおよびポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー)、ゴム(例えばトラガカントゴム)、ならびにアルギン酸ナトリウム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。均一ゲルを調製するために、分散剤(例えばアルコールまたはグリセリン)が添加され得るか、あるいはゲル化剤が、粉砕、機械的混合または撹拌、あるいはそれらの組合せにより分散され得る。【0071】リポソームは、脂質二重層からなる脂質壁を有する微小なベシクルであり、本明細書中で同様に薬物送達系として用いられ得る。一般にリポソーム処方物は、貧可溶性または不溶性薬学的薬剤のために好ましい。本発明に用いるためのリポソーム調製物としては、陽イオン性(正荷電)調製物、陰イオン性(負荷電)調製物および中性調製物が挙げられる。陽イオン性リポソームは、容易に入手可能である。例えばN[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリエチルアンモニウム(「DOTMA」)リポソームは、Lipofectin(登録商標)(GIBCO BRL,Grand Island,NY)の商品名で入手可能である。同様に陰イオン性リポソームおよび中性リポソームは、例えばAvanti Polar Lipids(Birmingham,AL)から同様に容易に入手可能であり、あるいは容易に入手可能な物質を用いて容易に調製され得る。このような物質としては、特に、ホスファチジルコリン、コレステロール、ホスファチジルエタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルコリン(「DOPC」)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(「DOPG」)、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(「DOPE」)が挙げられる。これらの物質はまた、適切な比でDOTMAと混合され得る。これらの物質を用いたリポソームの製造方法は、当該技術分野で周知である膣坐薬は典型的には、ポリエチレングリコール(PEG)、酸化ポリエチレンおよび/またはその他の低融点または水溶性のポリマー(脂肪酸エステルを含む)を用いて製造される。坐薬は外陰部にも塗布され得るが、この場合、常温で固体であるこれらの投薬形態を、陰核にならびに外陰部内に置くと、急速に融解する。【0072】典型的には、外陰部および/または膣投与用の組成物および投薬形態は、有効量の薬剤が組成物の1回の塗布で送達されるような濃度で二次薬剤を含有する。例えばゲル、軟膏またはクリームの場合、組成物は、約0.1g〜1.0gの組成物の塗布により有効量の作用薬が送達されるよう、十分な作用薬を含有する。膣坐薬を用いる場合、約0.1g〜0.5gの範囲の総坐薬重量が一般的である。薬物投薬量は典型的にはヒトにより変わるため、所望の効果を達成するために反復塗布が用いられ得る。【0073】外陰部への塗布を意図された局所処方物を用いた、および/または膣坐薬を用いた「随時」または「必要に応じた」用量の送達は、適切な担体を、そして必要な場合には特定の作用薬のための賦形剤を用いることにより、実行される。例えば担体に対する作用薬の親和性は、処置身体表面に対するその親和性より低くなければならない。最適には、作用薬は、それが塗布される粘膜表面に対して相対的に高親和性を、そして特定の担体に対しては相対的に低親和性を有する。身体表面に対する薬剤の親和性は一定のままであるので(身体表面との接触時に、薬剤は変化、例えば加水分解等をしないことを仮定する)、本明細書中に記載された処方物中で用いるための適切な担体は、作用薬を含有する一連の異なる担体を慣用的に試験し、意図される組織(例えば陰核組織)への作用薬の最大流量を提供する単体を選択することにより確定され得る。さらに、1つまたは複数の浸透強化剤および/または洗剤も、必要に応じた投与のために十分な送達速度を保証するために、処方物中に存在し得る。これらのアプローチならびにその他のアプローチの組合せを用いて、必要に応じた用量の送達を実行し得る。【0074】局所徐放性処方物に関しては、作用薬の放出は、封入溶解制御またはマトリックス溶解制御のいずれかを用いたポリマーの溶解(生体内腐食)により制御され得る。封入溶解制御では、必要に応じた用量の作用薬が、溶解して薬剤の初期放出を提供する外部高分子または蝋膜内に置かれる。薬剤の初期放出を含む封入膜が溶解されると、追加作用薬を含有するコアが、膣または外陰部の上皮または粘膜表面を通しての放出および吸着に利用可能である。生体内腐食性コーティング物質は、被覆される薬剤および所望の放出特性に依存して、種々の天然および合成ポリマーから選択され得る。コーティング物質の例としては、ゼラチン、カルナウバ蝋、シェラック、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースまたは酢酸酪酸セルロースが挙げられる。薬剤の即時放出後、種々の膜厚(例えば種々の腐食時間)を有する薬剤の粒子の一集団を単一投与のために錠投薬形態態に圧縮することにより、薬剤の均一徐放が達成され得る。【0075】マトリクス溶解制御では、作用薬は、例えば腐食性蝋のマトリクス内に溶解または分散される。薬剤は、マトリクス生体内腐食剤として膣または外陰部の上皮または粘膜表面を通した吸着のために放出される。薬剤利用能の速度は一般に、マトリクス中への溶解媒質(すなわち膣液)の浸透速度により制御され、この場合、浸透速度は、マトリクス物質の多孔性に依存する。生体内腐食性マトリクス溶解送達系は、緩徐溶解性ポリマー担体を含む作用薬を錠剤または坐薬形態に圧縮することにより調製され得る。凝結および水性分散技法を含めた、薬物/蝋粒子の調製のいくつかの方法が存在する。凝結法では、作用薬は蝋物質と併合され、噴霧凝結されるかまたは凝結されるかのいずれかして、次にスクリーニングされる。水性分散に関しては、作用薬/蝋の組合せが噴霧されるかまたは水中に置かれ、その結果生じた粒子が収集される。マトリクス投薬処方物は、作用薬、ポリマーおよび賦形剤の混合物の圧密または圧縮により生成され得る。もちろん、作用薬はマトリクス処方物の外部コーティング中にも置かれて、必要に応じた投与に必要な作用薬の即時放出を提供する。【0076】代替的実施形態では、二次作用薬は、外陰部に接着する生分解性接着フィルムまたはシートの形態で投与される。このような薬物送達系は一般に、ポリウレタン、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、ポリ(オルトエステル)、ポリ無水物、ポリホスファゼンあるいはそれらの混合物またはコポリマーをベースにした生分解性接着ポリマーから成る。好ましい生分解性接着ポリマーとしては、ポリウレタン、およびペプチド結合を含有するブロックコポリウレタン、ポリウレタンおよびポリラクチドの単純な混合物、ならびにアクリル酸エステルと単糖類残基または二糖類残基とのコポリマーが挙げられる。【0077】C.その他の経粘膜組成物および投薬形態:二次薬剤は一般に、経口的にあるいは膣および/または外陰部に投与されるが、その他の投与方式も同様に適している。例えば経粘膜投与のその他の方式は、有利に用いられ得る。すなわち、選定された作用薬は、接着性錠剤またはパッチ中で頬粘膜に投与され、固体投薬形態を舌下に置くことにより舌下投与され、小滴または鼻スプレーとして鼻に投与され、エーロゾル処方物、非エーロゾル液体処方物または乾燥粉末の吸入により投与され、あるいは直腸内またはその付近に置かれる(「経直腸」処方物)。【0078】好ましい頬投薬形態は、典型的には、治療的有効量の選定された作用薬、ならびに頬粘膜に投薬形態を接着するのにも役立ち得る生体内腐食性(加水分解性)ポリマー担体を含む。頬投薬単位は、予定時間に亘って徐々に腐食するよう加工されるが、この場合、薬剤送達は本質的に全体にわたって提供される。時間は典型的には、約0.5時間〜24時間の範囲である。頬薬剤送達は、当業者に理解されるように、経口薬剤投与により遭遇される欠点、例えば緩徐吸収、胃腸管中に存在する流体による作用薬の分解、および/または肝臓における初回通過不活性化を回避する。投薬単位中の作用薬の「治療的有効量」は、もちろん、薬剤の効力、意図される投薬に依存し、これもまた、治療を受けている特定の個体、特定の適応症等に依存する。投薬単位は一般に、約1.0重量%〜約60重量%の作用薬を、好ましくは約1重量%〜約30重量%のオーダーの作用薬を含有する。生体内腐食性(加水分解性)ポリマー担体に関しては、所望の薬剤放出プロフィールが損なわれない限り、そして担体が投与される作用薬および頬投薬単位の任意のその他の構成成分と適応性である限り、事実上あらゆるこのような担体が用いられ得る、と理解される。一般に、ポリマー担体は、頬粘膜の湿潤表面に接着する親水性(水溶性および水膨潤性)ポリマーを含む。本明細書中で有用なポリマー担体の例としては、アクリル酸ポリマー他、例えば「カルボマー」として既知であるもの(B.F.Goodrichから得られ得るCarbopol(登録商標)は、このようなポリマーの1つである)が挙げられる。その他の適切なポリマーとしては、加水分解化ポリビニルアルコール;ポリエチレンオキシド(例えばSentry Polyox(登録商標)水溶性樹脂、Union Carbideから入手可能);ポリアクリル酸エステル(例えばGantrez(登録商標)、GAFから得られ得る);ビニルポリマーおよびコポリマー;ポリビニルピロリドン;デキストラン;グアーゴム;ペクチン;デンプン;ならびにセルロース性ポリマー(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えばMethocel(登録商標)、Dow Chemical Companyから得られ得る)、ヒドロキシプロピルセルロース(例えばKlucel(登録商標)、これもDowから得られ得る)、ヒドロキシプロピルセルロースエーテル(例えば米国特許第4,704,285号(Alderman)を参照のこと)、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸酪酸セルロース等)が挙げられるが、これらに限定されない。【0079】その他の構成成分もまた、本明細書中に記載された頬投薬形態中に配合され得る。付加的構成成分としては、崩壊剤、希釈剤、結合剤、滑剤、風味剤、着色剤、防腐剤等が挙げられるが、これらに限定されない。用いられ得る崩壊剤の例としては、架橋ポリビニルピロリドン(例えばクロスポビドン(例えばポリプラスドン(Polyplasdone)(登録商標)XL、GAFから得られ得る))、架橋カルボン酸メチルセルロース(例えばクロスカルメロース(例えばAc−Di−Sol(登録商標)、FMCから入手可能)、アルギン酸およびカルボキシメチルデンプンナトリウム(例えばExplotab(登録商標)、Edward Medell Co.,Inc.から入手可能)、メチルセルロース、寒天ベントナイトおよびアルギン酸が挙げられるが、これらに限定されない。適切な希釈剤は、圧縮技法を用いて調製される薬学的処方物中で一般的に有用であるもの、例えばリン酸二カルシウム二水和物(例えばDi−Tab(登録商標)、Staufferから入手可能)、デキストリンとの同時結晶化により加工された糖(例えば同時結晶化スクロースおよびデキストリン、例えばジ−パック(Di−Pak)(登録商標)、Amstarから入手可能)、リン酸カルシウム、セルロース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、乾燥デンプン、粉糖等である。結合剤は、用いられる場合、接着を高めるものである。このような結合剤の例としては、デンプン、ゼラチンおよび糖(例えばスクロース、デキストロース、糖蜜およびラクトース)が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましい滑剤は、ステアリン酸エステルおよびステアリン酸であり、最適滑剤はステアリン酸マグネシウムである。【0080】好ましい舌下投薬形態としては、舌下錠、クリーム、軟膏およびペーストが挙げられる。舌下送達のための錠剤、クリーム、軟膏またはペーストは、治療的有効量の選定された作用薬、ならびに舌下薬物投与に適した1つ以上の従来の非毒性の担体を含む。本発明の舌下投薬形態は、従来のプロセスを用いて製造され得る。舌下投薬単位は、迅速に崩壊するよう加工される。投薬単位の完全崩壊のための時間は、典型的には約10秒間〜約30分間の範囲であり、最適には5分未満である。【0081】その他の構成成分も、本明細書中に記載された舌下投薬形態中に配合され得る。付加的構成成分としては、結合剤、崩壊剤、湿潤剤、滑剤等が挙げられるが、これらに限定されない。用いられ得る結合剤の例としては、水、エタノール、ポリビニルピロリドン、デンプン溶液、ゼラチン溶液等が挙げられる。適切な崩壊剤としては、乾燥デンプン、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、ラクトース等が挙げられる。湿潤剤としては、用いられる場合、グリセリン、デンプン等が挙げられる。特に好ましい滑剤は、ステアレリン酸エステルおよびポリエチレングリコールである。舌下投薬形態中に配合され得る付加的構成成分は既知であるか、あるいは当業者には明らかである(例えばRemington: The Science and Practice of Pharmacy(前出引用)を参照のこと)。【0082】好ましい経直腸投薬形態としては、直腸坐薬、クリーム、軟膏および液体処方物(浣腸)が挙げられる。経直腸送達のための坐薬、クリーム、軟膏または液体処方物は、治療的有効量の選択された作用薬、ならびに経直腸薬物投与に適した1つ以上の従来の非毒性担体を含む。本発明の経直腸投薬形態は、従来のプロセスを用いて製造され得る。経直腸投薬単位は、迅速に、または数時間の時間をかけて崩壊するよう加工され得る。完全崩壊のための時間は、好ましくは約10分〜約6時間の範囲であり、最適には3時間未満である。その他の構成成分も、本明細書中に記載された経直腸投薬形態中に配合され得る。付加的構成成分としては、硬化剤、酸化防止剤、防腐剤等が挙げられるが、これらに限定されない。用いられ得る硬化剤の例としては、例えば、パラフィン、白色蝋および黄色蝋が挙げられる。好ましい酸化防止剤としては、用いられる場合、二亜硫酸ナトリウムおよびメタ二亜硫酸ナトリウムが挙げられる。【0083】二次作用薬はまた、鼻腔内に、または吸入によって投与され得る。鼻投与のための組成物は、一般的に、スプレーとしてまたは液滴の形態での投与のための液体処方物であるが、鼻腔内投与のための粉末処方物(例えば吸入剤)もまた既知である。【0084】吸入用の処方物は、エーロゾル(作用薬が担体(例えば噴射剤)中に可溶化される溶液エーロゾル、あるいは作用薬が担体および任意の溶媒全体に懸濁または分散される分散エーロゾル)として調製され得る。吸入用の非エーロゾル処方物は、液体、典型的には水性懸濁液の形態をとり得るが、水溶液が同様に用いられ得る。このような場合、担体は典型的には、処方物が正常な体液と等張であるような濃度を有する塩化ナトリウム溶液である。担体に加えて、液体処方物は、水および/または賦形剤、例えば抗菌性防腐剤(例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンズエトニウム、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール、チメロサールおよびそれらの組合せ)、緩衝剤(例えばクエン酸、メタリン酸カリウム、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムおよびそれらの組合せ)、界面活性剤(例えばポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、モノパルミチン酸ソルビタンおよびそれらの組合せ)を含む)、および/または沈殿防止剤(例えば寒天、ベントナイト、微晶質セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、トラガカントゴム、ビーゴムおよびそれらの組合せ)を含有し得る。吸入用の非エーロゾル処方物は、乾燥粉末処方物、特に粉末が約0.1μm〜50μm、好ましくは1μm〜約25μmの平均粒子サイズを有する吸入剤もまた含み得る。【0085】(D.経皮系:)本発明の二次薬剤はまた、皮膚に張られる薬剤送達用具として役立つ積層構造中に薬剤が含入された従来の経皮薬剤送達系(典型的には経皮「パッチ」と呼ばれる)を用いて、皮膚または粘膜組織を通しても投与され得る。経皮薬剤送達は、受動的拡散を含み得るか、またはそれは電子伝達(electrotransport)、例えばイオン泳動を用いて促進され得る。典型的な経皮「パッチ」では、薬物組成物は、上部裏張り層の下層の一層または「リザーバ」中に含入される。積層構造は単一リザーバを含有し得るか、あるいは、それは多数のリザーバを含有し得る。「モノリシック」系と呼ばれるある型のパッチでは、リザーバは、薬剤送達中に皮膚に系を貼り付けるのに役立つ薬学的に許容可能な接触接着剤物質のポリマーマトリクスから成る。適切な皮膚接触接着剤物質の例としては、ポリエチレン、ポリシロキサン、ポリイソブチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン等が挙げられるが、これらに限定されない。あるいは、薬物含有リザーバおよび皮膚接触接着剤は分離され、この場合、リザーバにある下層の接着剤を有する別個の層が、上記のようなポリマーマトリクスであり得るか、または液体またはヒドロゲルリザーバであり得るか、あるいは何らかの他の形態をとり得る。【0086】用具の上面として役立つこれらの積層物の裏張り層は、積層構造の一次構造要素として機能し、その可撓性の多くを用具に提供する。裏張り物質のために選択される物質は、作用薬ならびに存在する任意のその他の物質に対して実質的に不浸透性であるよう選択されるべきである。裏張りは、好ましくは可撓性弾性物質のシートまたはフィルムから作製される。裏張り層に適したポリマーの例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等が挙げられる。【0087】貯蔵中および使用前、積層構造は放出ライナーを含む。使用直前に、この層は用具から除去されて、その基底表面を、薬物リザーバまたは分離接触接着剤層のいずれかに曝露し、したがって系が皮膚に貼り付けられ得る。放出ライナーは、薬物/ビヒクル不浸透性物質から作製されるべきである。【0088】経皮薬物送達系はさらに、皮膚浸透強化剤を含有し得る。すなわち、いくつかの薬物に対する皮膚の固有の透過性が低すぎて治療レベルの薬物を非破壊皮膚の合理的サイズ領域に通させないため、このような薬物とともに皮膚浸透強化剤を同時投与する必要がある。適切な強化剤は当該技術分野で周知であり、例えばこの節の(B)項に上記で列挙された強化剤が挙げられる。【0089】(E.非経口処方物:)非経口投与は、用いられる場合、一般的に注射(筋内注射、腹腔内注射、静脈内(IV)注射および皮下注射を含む)により特性化される。注射用処方物は、従来の形態で、液体溶液または懸濁液として、注射前の液体中の溶液または懸濁液に適した固体形態で、あるいは乳濁液として調製され得る。好ましくは滅菌注射用懸濁液が、適切な分散または湿潤剤および懸濁剤を用いて、当該技術分野で既知の技法に従って処方される。滅菌注射用処方物は、非毒性非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌注射用溶液または懸濁液でもあり得る。用いられ得る許容可能なビヒクルおよび溶媒としては、水、リンガー溶液および等張塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに、滅菌固定油が、溶媒または懸濁媒質として、従来用いられる。さらに近年修正された非経口投与のためのアプローチは、緩徐放出または徐放系の使用を含む(例えば米国特許第3,710,795号を参照のこと)。【0090】(IV.投薬および投与:)好ましい経口投薬形態は、単位用量(すなわち1回治療的有効用量)の作用薬を含有する。任意の特定の作用薬の単位用量は、もちろん、作用薬、患者の必要性、ならびに処方医に既知のその他の因子に依存する。薬学的処方物の当業者は、種々の作用薬に関する適切な単位用量を、ならびに本発明の投薬形態中に配合され得るその他の種類の作用薬の適切な単位用量を、容易に推定し得る。経口投与に関しては、用量範囲の上限は、他の投与方式に関する最大示唆用量よりも多少、実質的に高い。すなわち、経口投薬形態における単位用量は、随時または慢性投与のいずれかのために、アンドロゲン薬剤に関しては約1μg(0.001mg)〜約250mgの範囲、好ましくは約1μg〜約150mgの範囲、より好ましくは約10μg〜約100mgの範囲であり、一方、その他の種類の処方物に関する単位用量は、もちろん、特定の作用薬に依存する。しかしながら例示の目的のために、血管拡張薬、例えばプロスタグランジンの適切な用量は、局所投与される場合、約1〜5000μg、典型的には約20〜2000μgの範囲である。【0091】ほとんどの場合、本明細書中で強調されたように、薬物投与は随時ベースであり、慢性薬物投与を含まない。即時放出投薬形態、すなわち本明細書中の上記のように「制御放出」されない組成物または投薬形態を用いる場合、随時投与は、性的活動の直前の薬物投与を含み得るが、一般的には予測される性的活動の約0.25〜72時間前、好ましくは約0.5〜48時間、さらに好ましくは約1〜24時間、最も好ましくは約1〜12時間、最適には約1〜4時間の範囲である。薬理学的および薬物送達の分野の当業者に理解されるように、上記の範囲の上限は、投与される特定の作用薬の薬物動態に依存する。徐放性投薬形態に関しては、1回「随時」用量は、処方物に依存して、約4〜72時間、典型的には約4〜48時間、さらに典型的には約4〜24時間の範囲の長時間に亘って、治療効力を提供し得る。放出期間は、特定の徐放性ポリマーの選択および相対量により変わり得る。いずれの場合も、薬物投与を継続的に実行する必要はない。しかしながらいくつかの場合には、例えばDHTを用いる場合、例えば毎日または1週間に2回の慢性薬物投与が望ましくあり得る。【0092】本明細書中に記載されたような随時投与は、慢性薬理学的介入を上回るいくつかの利点を有する。第一に、いくつかの薬剤(特にステロイド)の慢性投与は、重篤な内科的合併症を生じ得、身体中の天然ステロイドの平衡を変え得る。第二に、患者のコンプライアンスが、画一管理投与計画において問題となり得る。さらに随時投与は便利であり、性的活動の予測に際してのみ、用量が摂取される。従って、浪費投薬量の無用の消費が回避され、それにより治療の全体的経費が低減される。【0093】処置される患者は、何らかの種類の性機能不全または障害に罹患した女性であり得るか、あるいは臨床医またはその他の専門家により定義されるものと理解される用語である「正常な」性的欲求および/または「正常な」性的反応性を保有し得る。これらの「正常な」女性に関して、本発明は、彼女の典型的性経験と比較して、性的欲求および反応性の増大を提供する。しかしながらしばしば、性的欲求および反応性の増強を求める女性患者は、性機能不全、例えば女性の性反応の4つの段階:興奮、プラトー、オルガスムまたは消散の1つに影響を及ぼす症状、疾患または障害を被る。より特に患者は、以下のうちの1つ以上のいずれかに罹患し得る:女性の性的反応性または女性の性的欲求の低減または非存在、性的活動に対する性的空想および欲求の持続性または再発性欠乏あるいは非存在、性的刺激に対する生理学的応答の低減(例えば女性勃起組織の勃起応答の遅延または低減あるいは非存在;膣の潤滑の遅延、低減または非存在;オルガスムに達する能力の遅延、低減または非存在;オルガスムの強度のまたはオルガスムにおけるプラトーの低減を含むが、これらに限定されない)、性不感症、性嫌悪、性的欲求および反応性低減を引き起こし得る症状、疾患または障害(閉経期または閉経期後状態、骨盤の放射線療法、多発性硬化症、アテローム硬化症、骨盤の外傷または外科手術、末梢性ニューロパシー、自律神経性ニューロパシー、真正糖尿病、および性器官のいずれかの神経支配の障害を含むが、これらに限定されない)、性的欲求および反応性の物質誘導性低減(抗うつ薬、神経弛緩薬、抗高血圧薬、アヘン、アルコール、ならびに性的応答サイクルの任意の部分を低減または排除することが見出された任意の他の薬剤(これらに限定されない)のような薬理学的薬剤の投与に関連した低減を含むが、これらに限定されない)、および一次および二次無オルガスム症。【0094】女性の性的欲求および反応性を高めることに加えて、本発明の方法、組成物および投薬形態は、女性器の組織の健康を改善し、膣萎縮を防止し、性交不快症の結果としての性交中の疼痛を防止し、性交不快症およびその他の症状に関連した膣の掻痒および乾燥を軽減するのにも有用である。【0095】(V.パッケージキット:)別の実施形態では、投与される薬学的処方物(すなわち女性の性的欲求および反応性を高めるためのアンドロゲン薬剤を含有する投薬形態)、貯蔵中および使用前に投薬形態を収容するための、好ましくは密封された容器、ならびに性的欲求および反応性を高めるのに有効な様式で薬物投与を実行するための使用説明書を含入するパッケージキットが提供される。使用説明書は、典型的にはパッケージ挿入物、ラベル上に、および/またはキットのその他の構成成分に書かれた使用説明書である。キットは、異なる投薬量の同一の薬剤の多数の処方物を含入し得る。キットはまた、異なる作用薬の多数の処方物も含入し得る。【0096】本発明のキットはまた、典型的には、個々のキット構成成分(すなわち薬学的投薬形態、投与用具(含まれている場合)、ならびに使用のために書かれた使用説明書)を包装するための手段も含む。このような包装手段は、ボール紙または紙箱、プラスチックまたは箔袋等の形態をとり得る。【0097】本発明を、その好ましい特定の実施形態とともに記載してきたが、上記ならびに以下の実施例は、本発明の例示であって、本発明の範囲を限定するものではないと意図されることを理解されるべきである。本発明に関連する本発明の範囲内の他の局面、利点および改変は、当業者には明らかである。【実施例】【0098】本発明の実行は、別記しない限り、当該分野の範囲内である薬学的処方物等の従来の技法を用いる。このような技法は、文献中に十分に説明されている。以下の実施例では、用いられた数値(例えば量、温度等)に関する正確さを保障するための努力がなされたが、多少の実験的誤差および偏差を説明する必要がある。別記しない限り、温度は℃であり、圧力は平均海面での大気圧またはほぼ大気圧である。試薬はすべて、別記しない限り市販のものを入手した。【0099】(実施例1)個体を査定し、予備スクリーニングして、性的欲求および反応の高まりを求める女性被験者の実験群を集める。実験被験者において、膣上皮血流量および膣液産生を増大する彼女等の能力に関して、10μg、100μgおよび250μgのプロピオン酸テストステロンを含入する即時放出錠剤を査定する。経口投与の2および4時間後に、既知の方法を用いて、血流量および膣液産生の変化を測定する。間接的方法、例えばフォトプレチスモグラフィー(Levin(1980)Clinics in Obstet.Gynaecol.7:213−252)、加熱酸素電極(Wagnerら(1978),「Vaginal Fluid」The Human Vagina,Evansら(編),Amsterdam:Elsevier/North Holland Biomedical Press,pp.121−137)、ならびに放射性キセノンの直接クリアランス(Wagnerら(1980)Obstet.Gynaecol.56:621−624)を用いて、膣上皮血流量の増大を測定する。レーザードップラー速度測定(Sarrel,P.M.(1990)Obstet.Gynaecol.75:26S−32S)を用いて、外陰部血流量の変化をモニタリングする。【0100】膣乾燥および/または性交不快症の低減は、膣血流量と負の相関を示すが、この場合、膣への血流量増大は、潤滑増大、ならびに性交不快症の頻度および重症度の低減と相関する(Sarrel,P.M.(1990)Obstet.Gynaecol.75:26S−32S)。従って、レーザードップラー速度測定を用いて処置後の外陰部血流量を査定し、ベースラインレベルと比較する。処方物による処置の結果としての膣潤滑性増大もまた、Semmensら(1982)J.Am.Med.Assoc.248:445−448の方法を用いて査定し得る。試験した投薬形態は、上記の方法を用いて経口投与の2および4時間後に査定した場合、膣および外陰部への血流量を実質的に増大し、膣乾燥を軽減することが判明した。【0101】Warnockらの性エネルギースケール(Sexual Energy Scale)もまた、随時経口アンドロゲン投与の効力を評価するために用い得る(Warnockら(1997) Psychopharmacology Bulletin 33(4):761−766を参照のこと)。女性の性的欲求および反応性の薬理学的な高まりを評価するためのWarnockのスケールの使用はまた、Warnockら(1999)J.Sex.& Marital Ther.25:175−182にも考察されている。 女性個体における性的欲求および反応性を高める方法であって、慢性投薬レジメンの状況内で定期的投薬を伴わずに随時に、治療的有効量の経口活性アンドロゲン作用薬を該個体に経口投与する工程を含む方法。 前記アンドロゲン作用薬は経口投薬形態内に含入される請求項1に記載の方法。 前記薬学的処方物は即時放出投薬形態から成り、前記アンドロゲン作用薬が性的活動の約0.25〜72時間前に投与される請求項2に記載の方法。 前記アンドロゲン作用薬は予測される性的活動の約0.5〜48時間前に投与される請求項3に記載の方法。 前記アンドロゲン作用薬は予測される性的活動の約1〜24時間前に投与される請求項4に記載の方法。 前記アンドロゲン作用薬は予測される性的活動の約1〜12時間前に投与される請求項5に記載の方法。 前記アンドロゲン作用薬は予測される性的活動の約1〜4時間前に投与される請求項6に記載の方法。 前記薬学的処方物は徐放性投薬形態から成る請求項2に記載の方法。 投与後、前記徐放性投薬形態は約4〜72時間の範囲の薬物送達期間に亘って前記アンドロゲン作用薬の放出を提供する請求項8に記載の方法。 前記薬物送達期間は約4〜48時間の範囲である請求項9に記載の方法。 前記薬剤送達期間は約4〜24時間の範囲である請求項10に記載の方法。 前記アンドロゲン作用薬は、経口活性テストステロンエステル、経口活性ジヒドロテストステロンエステル、メチルテストステロン、デヒドロエピアンドロステロンおよびそれらの組合せから成る群から選択される請求項2に記載の方法。 前記アンドロゲン作用薬は経口活性テストステロンエステルである請求項12に記載の方法。 前記経口活性テストステロンエステルは、プロピオン酸テストステロン、ウンデカン酸テストステロンおよびC4〜C6アルキル置換シクロアルキルカルボン酸テストステロンから成る群から選択される請求項13に記載の方法。 前記経口活性テストステロンエステルは、プロピオン酸テストステロンである請求項14に記載の方法。 前記アンドロゲン作用薬は、経口活性ジヒドロテストステロンエステルである請求項12に記載の方法。 前記経口活性ジヒドロテストステロンエステルは、プロピオン酸ジヒドロテストステロン、ウンデカン酸ジヒドロテストステロンおよびC4〜C6アルキル置換シクロアルキルカルボン酸ジヒドロテストステロンから成る群から選択される請求項16に記載の方法。 前記経口活性ジヒドロテストステロンエステルは、プロピオン酸ジヒドロテストステロンである請求項17に記載の方法。 前記アンドロゲン作用薬は、デカン酸テストステロン、ペンタデカン酸テストステロン、ウンデカン酸テストステロン、ペラルゴン酸テストステロン、トリデカン酸テストステロン、パルミチン酸テストステロン、カプリン酸テストステロン、イソカプリン酸テストステロン、α−メチルカプリン酸テストステロン、β−メチルカプリン酸テストステロン、ラウリン酸テストステロン、α−メチルペラルゴン酸テストステロン、β−メチルペラルゴン酸テストステロン、β,β−ジメチルペラルゴン酸テストステロン、β−(p−メチル−シクロヘキシル)プロピオン酸テストステロン、β−(p−エチル−シクロヘキシル)プロピオン酸テストステロン、β−(シクロヘプチル)プロピオン酸テストステロン、α−メチル−β−シクロヘキシルプロピオン酸テストステロン、β−メチル−β−シクロヘキシルプロピオン酸テストステロン、シクロドデシルカルボン酸テストステロン、アダマンチン−1’−カルボン酸テストステロン、アダマント−1’−イル酢酸テストステロン、メチル−β−シクロヘキシルプロピオン酸テストステロン、β−(ビシクロ−[2,2,2]−オクト−1’−イル)−プロピオン酸テストステロン、デカン酸ジヒドロテストステロン、ペンタデカン酸ジヒドロテストステロン、ウンデカン酸ジヒドロテストステロン、ペラルゴン酸ジヒドロテストステロン、トリデカン酸ジヒドロテストステロン、パルミチン酸ジヒドロテストステロン、カプリン酸ジヒドロテストステロン、イソカプリン酸ジヒドロテストステロン、α−メチルカプリン酸ジヒドロテストステロン、β−メチルカプリン酸ジヒドロテストステロン、ラウリン酸ジヒドロテストステロン、α−メチルペラルゴン酸ジヒドロテストステロン、β−メチルペラルゴン酸ジヒドロテストステロン、β,β−ジメチルペラルゴン酸ジヒドロテストステロン、β−(p−メチル−シクロヘキシル)プロピオン酸ジヒドロテストステロン、β−(β−エチル−シクロヘキシル)プロピオン酸ジヒドロテストステロン、β−(シクロヘプチル)プロピオン酸ジヒドロテストステロン、α−メチル−β−シクロヘキシルプロピオン酸ジヒドロテストステロン、β−メチル−β−シクロヘキシルプロピオン酸ジヒドロテストステロン、シクロドデシルカルボン酸ジヒドロテストステロン、アダマンチン−1’−カルボン酸ジヒドロテストステロン、アダマント−1’−イル酢酸ジヒドロテストステロン、メチル−β−シクロヘキシルプロピオン酸ジヒドロテストステロン、β−(ビシクロ−[2,2,2]−オクト−1’−イル)−プロピオン酸ジヒドロテストステロンおよびそれらの組合せから成る群から選択される請求項12に記載の方法。 前記投薬形態は、前記アンドロゲン作用薬の経口的生物利用能を高めるのに有効なリポイド担体をさらに含む請求項19に記載の方法。 前記治療的有効量は約1μg〜約250mgの範囲である請求項1に記載の方法。 前記治療的有効量は約1μg〜約150mgの範囲である請求項21に記載の方法。 前記治療的有効量は約10μg〜約100mgの範囲である請求項22に記載の方法。 前記投薬形態の前記アンドロゲン作用薬の前記治療的有効量は単回投薬量である請求項2に記載の方法。 治療的有効量の少なくとも1つの追加作用薬を投与することをさらに含む請求項1に記載の方法。 前記少なくとも1つの追加作用薬は前記アンドロゲン作用薬とともに投与される請求項25に記載の方法。 前記少なくとも1つの追加作用薬は前記アンドロゲン作用薬の投与よりも先に投与される請求項25に記載の方法。 前記少なくとも1つの追加作用薬は前記アンドロゲン作用薬の投与後に投与される請求項25に記載の方法。 前記少なくとも1つの追加作用薬は血管作用薬である請求項25に記載の方法。 前記血管作用薬は血管拡張薬である請求項29に記載の方法。 血管拡張薬は、血管作用性プロスタグランジン、エンドセリン由来弛緩因子、血管作用性腸ポリペプチドアゴニスト、平滑筋弛緩薬、ロイコトリエン阻害剤、ならびにそれらの薬理学的に活性な塩、エステル、プロドラッグおよび代謝産物、ならびに前記のいずれかの組合せから成る群から選択される請求項30に記載の方法。 前記血管拡張薬は血管作用性プロスタグランジンである請求項31に記載の方法。 前記血管作用性プロスタグランジンは、天然プロスタグランジン、半合成プロスタグランジン、合成プロスタグランジン、ならびにそれらの薬学的に許容可能な薬理学的に活性な塩、エステル、アミド、封入複合体、プロドラッグ、代謝産物および相同体、ならびに前記のいずれかの組合せから成る群から選択される請求項32に記載の方法。 前記血管作用性プロスタグランジンは天然プロスタグランジンおよびその加水分解性低級アルキルエステルから成る群から選択される請求項33に記載の方法。 血管作用性プロスタグランジンは、PGE0、PGE1、19−ヒドロキシ−PGE1、PGE2、19−ヒドロキシ−PGE2、PGA1、19−ヒドロキシ−PGA1、PGA2、19−ヒドロキシ−PGA2、PGB1、19−ヒドロキシ−PGB1、PGB2、19−ヒドロキシ−PGB2、PGB3、PGD2、PGF1α、PGF2α、PGE3、PGF3α、PGI2およびそれらの加水分解性低級アルキルエステルから成る群から選択される請求項34に記載の方法。 前記血管作用性プロスタグランジンは、PGE0、PGE1、PGE2、ならびにそれらのメチルエステル、エチルエステルおよびイソプロピルピルエステルから成る群から選択される請求項35に記載の方法。 前記血管作用性プロスタグランジンは、アルボプロスチル、カルバプロスタサイクリン、カルボプロストトロメタミン、ジノプロストトロメタミン、ジノプロストン、エンプロスチル、イロプロスト、リポプロスト、ゲメプロスト、メテノプロスト、スルプロストン、チアプロスト、ビプロスチル、ビプロスチルメチルエステル、16,16−ジメチル−Δ2−PGE1メチルエステル、15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−PGE1メチルエステル、16,16−ジメチル−PGE1、11−デオキシ−15−メチル−PGE1、16−メチル−18,18,19,19−テトラヒドロ−カルバサイクリン、16(RS)−15−デオキシ−16−ヒドロキシ−16−メチル−PGE1メチルエステル、(+)−4,5−ジデヒドロ−16−フェノキシ−α−テトラノル−PGE2メチルエステル、11−デオキシ−11α,16,16−トリメチル−PGE2、(+)−11α,16α,16β−ジヒドロキシ−1,9−ジオキソ−1−(ヒドロキシメチル)−16−メチル−トランス−プロステン、9−クロロ−16,16−ジメチル−PGE2、16,16−ジメチル−PGE2、15(S)−15−メチル−PGE2、9−デオキシ−9−メチレン−16,16−ジメチル−PGE2、カリウム塩、19(R)−ヒドロキシ−PGE2、11−デオキシ−16,16−ジメチル−PGE2およびそれらの組合せから成る群から選択される請求項32に記載の方法。 前記血管拡張薬の前記治療的有効量は約1〜5000μgの範囲である請求項32に記載の方法。 前記血管拡張薬の前記治療的有効量は約20〜2000μgの範囲である請求項38に記載の方法。 前記少なくとも1つの追加作用薬は、rhoキナーゼ阻害剤、メラノコルチンペプチド、エンドセリンアンタゴニスト、成長因子および他のペプチジル薬物;選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)、神経ペプチド、アミノ酸、セロトニンアゴニスト、セロトニンアンタゴニスト、カルシウムチャンネル遮断薬、カリウムチャンネル開口薬;カリウムチャンネル遮断薬、ドーパミンアゴニスト、ドーパミンアンタゴニスト、非アンドロゲン作動性ステロイドおよびそれらの組合せから成る群から選択される請求項25に記載の方法。 前記追加作用薬はドーパミンアゴニストである請求項40に記載の方法。 前記ドーパミンアゴニストは、レボドーパ、ブロモクリプチン、ペルゴリデ、アポモルフィン、ピリベジル、プラミペキソール、ロピニトロールおよびそれらの組合せから成る群から選択される請求項41に記載の方法。 前記少なくとも1つの追加作用薬の投与は、局所、経皮、舌下、鼻腔内、頬、直腸、非経口的であるか、または吸入による請求項25に記載の方法。 女性個体における性的欲求および反応性を高める方法であって、性的活動の約0.25〜72時間前に、治療的有効量の経口的活性アンドロゲン作用薬を該個体に経口投与し、その後、性的活動の約0.25〜24時間前に、治療的有効量のプロスタグランジンを局所投与する工程を含む方法。 前記プロスタグランジンは、PGE0、PGE1、PGE2およびそれらの加水分解性低級アルキルエステルから選択される請求項44に記載の方法。 女性性器の組織的健康改善の維持方法であって、慢性投薬レジメンの状況内で定期的投薬を伴わずに随時に、治療的有効量の経口活性アンドロゲン作用薬を女性個体に経口投与する工程を含む方法。 膣萎縮の予防方法であって、慢性投薬レジメンの状況内で定期的投薬を伴わずに随時に、治療的有効量の経口活性アンドロゲン作用薬を女性個体に経口投与する工程を含む方法。 性交中の膣疼痛の予防方法であって、慢性投薬レジメンの状況内で定期的投与を伴わずに随時に、治療的有効量の経口活性アンドロゲン作用薬を性交疼痛を蒙っている女性個体に経口投与する工程を含む方法。 膣の掻痒および乾燥を緩和する方法であって、慢性投薬レジメンの状況内で定期的投与を伴わずに随時に、治療的有効量の経口活性アンドロゲン作用薬を、このような治療が必要な女性個体に経口投与する工程を含む方法。 女性個体における性的欲求および反応性を高める方法であって、排卵中の薬剤またはその代謝産物の血中レベルに近い薬剤またはその代謝産物の血中レベルを提供するのに有効な量で、該個体に経口活性アンドロゲン作用薬を経口投与する工程を含む方法であって、該投与工程は慢性投薬レジメンの状況内で定期的投薬を伴わず随時である方法。 女性の性的欲求および反応性を高めるための経口投薬形態であって、(a)約1μg〜約150mgのプロピオン酸テストステロン、(b)経口薬物投与に適し、かつ経口投与後の処方物からのアンドロゲン作用薬の即時放出を提供するために選択される薬学的に許容可能な担体を含む経口投薬形態。 約10μg〜約100mgのプロピオン酸テストステロンを含む請求項51記載の投薬形態。 女性の性的欲求および反応性を高めるための経口投薬形態であって、(a)約1μg〜約150mgのプロピオン酸テストステロン、(b)経口薬物投与に適し、かつ約4時間〜72時間の範囲の拡大された薬剤送達期間にわたってプロピオン酸テストステロンの徐放性を提供するために選択される薬学的に許容可能な担体を含む経口投薬形態。 性的欲求および反応性を高めることに際して女性個体が使用するための包装キットであって、治療的有効量の経口活性アンドロゲン作用薬を含む経口投薬形態;貯蔵中および投与前に経口投薬形態を収容する容器;ならびに性的欲求および反応性を高めるための薬物投与を実行するための使用説明書を含むキット。 女性個体の性的欲求および反応性を高めるための方法が提供される。本方法は、有効量の経口活性アンドロゲン作用薬を含有する投薬形態の経口投与工程を含み、長期薬物療法を含むのではなく、随時のものである。経口薬学的組成物、投薬形態および本方法を実行するためのキットが同様に提供される。これら作用薬は、例えば、予測される性的活動の約0.5〜48時間前に投与される。このキットは、例えば、治療的有効量の経口活性アンドロゲン作用薬を含む経口投薬形態;貯蔵中および投与前に経口投薬形態を収容する容器;ならびに性的欲求および反応性を高めるための薬物投与を実行するための使用説明書を含む。


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