| タイトル: | 特許公報(B2)_n−ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの共融混合物に溶解したトリアジン誘導体を含有する組成物;美容用途 |
| 出願番号: | 2003418759 |
| 年次: | 2007 |
| IPC分類: | A61K 8/49,A61Q 17/04,A61Q 1/00,A61Q 3/00 |
ディディエ キャンドー JP 3955922 特許公報(B2) 20070518 2003418759 20031216 n−ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの共融混合物に溶解したトリアジン誘導体を含有する組成物;美容用途 ロレアル 391023932 園田 吉隆 100109726 小林 義教 100101199 ディディエ キャンドー FR 0215910 20021216 20070808 A61K 8/49 20060101AFI20070723BHJP A61Q 17/04 20060101ALI20070723BHJP A61Q 1/00 20060101ALI20070723BHJP A61Q 3/00 20060101ALI20070723BHJP JPA61K8/49A61Q17/04A61Q1/00A61Q3/00 A61K 8/49 A61Q 1/00 A61Q 3/00 A61Q 17/04 米国特許第06306373(US,B1) 特開平10−310514(JP,A) 特開平07−330565(JP,A) 特開2000−063388(JP,A) 特開平11−029559(JP,A) 特開平09−188666(JP,A) 特開昭58−157774(JP,A) 欧州特許出願公開第00796851(EP,A1) 欧州特許出願公開第00570838(EP,A1) 欧州特許出願公開第00517104(EP,A1) 特開平10−251273(JP,A) 12 2004196804 20040715 20 20031216 岩下 直人 本発明は、n-ブチルフタルイミドとイソプロピルフタルイミドの少なくとも一の共融混合物に溶解せしめられて少なくとも一の1,3,5-トリアジン誘導体を含有する光保護用組成物、及びその種々の美容用途、特に紫外線、なかでも太陽光線から皮膚及び/又は唇及び/又は外皮を保護するための用途に関する。 280nmと400nmの間の波長の光線によりヒトの表皮はサンタン状態となり、特にUV-B線として知られている280nmと320nmの間の波長の光線により、皮膚は、自然なサンタン状態の形成に対して有害なサンバーン状態となったり、紅斑が形成されたりすることが知られている;よって、UV-B線は遮蔽すべきである。 また、皮膚をサンタン状態する320nmと400nmの間の波長を有するUV-A線が皮膚に好ましくない変化を誘発するおそれがあることが知られており、特に敏感肌又は太陽光線に絶えずさらされている皮膚の場合にしかりである。UV-A線は、特に、皮膚の弾力性を喪失させ、しわを出現せしめ、皮膚を時期尚早の老化に導く原因となるものである。UV-A線は、紅斑反応の惹起を促進したり、ある個人においてはこの反応を増幅させ、光毒性又は光アレルギー反応の原因にさえなる。よって、UV-A線も遮蔽することが望ましい。 (UV-A及び/又はUV-B線から)皮膚を保護することを意図した多数の化粧品用組成物が、現在までに提案されている。 これら抗日光組成物は、かなり多くの場合、水中油型エマルション(すなわち、分散させる水性連続相と分散させられた油性非連続相とからなる化粧品的に許容可能な担体)の形態であり、有害な紫外線を選択的に吸収可能な一又は複数の従来からの親油性及び/又は親水性の有機遮蔽剤を種々の濃度で含有してなるもので、これらの遮蔽剤(及びそれらの量)は、所望の日光保護ファクターの関数として選択され、日光保護ファクター(SPF)は、紫外線遮蔽剤を用いない場合の紅斑形成閾値に達するまでに必要なUV照射時間に対する、紫外線遮蔽剤を用いた場合の紅斑形成閾値に達するまでに必要なUV照射時間の比率を数学的に表したものである。 1,3,5-トリアジン誘導体は、UV-B領域、また関連した置換基の性質に応じて、これらの化合物の中にはUV-A領域においても高い活性を示すため、特に抗日光化粧品に所望されている。さらに、それらは光に対して安定している。すなわち紫外線の作用下でほとんど又は全く化学的に分解しない。それらは、特に米国特許第4367390号、欧州特許出願公開第863145号、欧州特許出願公開第517104号、欧州特許出願公開第570838号、欧州特許出願公開第796851号、欧州特許出願公開第775698号、欧州特許出願公開第878469号及び欧州特許出願公開第933376号に記載されており、特に次のもの:− 2,4,6-トリス[p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、すなわちBASF社から「ユビヌル(Uvinul)T150」の商品名で販売されている「エチルヘキシルトリアゾン」(INCI名)、− 2-[p-(tert-ブチルアミド)アニリノ]-4,6-ビス-[p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、すなわちシグマ(Sigma)3V社から「ユバソーブ(Uvasorb)HEB」の商品名で販売されている「ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン」(INCI名)、− 2,4-ビス{[4-2-エチルヘキシルオキシ)]-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、すなわちチバ・スペシャルティー・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)から「チノソーブ(Tinosorb)S」の商品名で販売されている「アニソトリアジン」(INCI名)である。 油、例えばエステル、特に安息香酸C12-C15アルキル[ファインテックス社(Finetex)の「フィンソルブ(Finsolv)TN」]、又はトリグリセリド類、特にC8-C12脂肪酸トリグリセリド[ヒュルズ社(Huls)の「ミグリオール(Miglyol)812」]、又はオキシエチレン化又はオキシプロピレン化された脂肪モノアルコール又はポリオール[ヘンケル社(Henkel)のセチオール(Cetiol)HE又はウィトコ社(Witco)の「ウィトコノール(Witconol)AM」]に、1,3,5-トリアジン誘導体を使用することは、従来技術において提案されている。これらの油の使用には:− 調製物中に結晶化が経時的に起こり、化粧品質、安定性、及び抗日光製品の有効性に有害であること;又は− 調製物中の遮蔽剤濃度が制限され、十分に効果のある製品を得ることができない;といった2つの欠点がある。 よって、本発明に潜在する技術的な問題は、このような1,3,5-トリアジン誘導体を含有する組成物の安定性、化粧品特性、光保護有効性を改善することにある。 驚くべきことに、また予期しないことに、本出願人は、少なくとも一のトリアジン誘導体を含有する組成物に、トリアジン誘導体の全てをそれ自体で溶解させるのに十分な量で、n-ブチルフタルイミド及びイソプロピルフタルイミドの共融混合物(eutectic mixture)を添加することにより、上述した技術的問題を解決できることを見出した。 n-ブチルフタルイミドとイソプロピルフタルイミドのこの共融混合物により、1,3,5-トリアジン誘導体を含有する従来技術の組成物の日光保護ファクターよりも高い日光保護ファクターを有する、1,3,5-トリアジン誘導体を含有する安定した抗日光組成物を得ることができる。またこれらの組成物は、改善された化粧品質も有する。それらにより、特に皮膚の保湿性が良好となり、すなわち皮膚が乾燥してしまうことはなく、脂ぎった感触も観察されない。 しかして、本発明の主題の一つは、トリアジン誘導体の全てをそれ自体で溶解させるのに十分な量で、n-ブチルフタルイミド及びイソプロピルフタルイミドの少なくとも一の共融混合物と少なくとも一の1,3,5-トリアジン誘導体を含有する光保護用組成物にある。 また本発明の他の主題は、特に太陽光線からケラチン物質を保護することを意図した化粧品用又は皮膚用組成物の製造に、このような組成物を使用することからなる。 さらに本発明の主題は、日光保護ファクター及び/又は化粧品質及び/又はこの組成物の安定性を改善するための、少なくとも一の1,3,5-トリアジン誘導体を含有する光保護用化粧品用又は皮膚用組成物における、n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの少なくとも一の共融混合物の使用にある。 本発明の他の主題は、以下の説明と実施例を読むことにより、明らかになるであろう。 「光保護用組成物」なる表現は、吸収、反射又は散乱の現象を介して、UV-A及び/又はUV-B線を遮蔽可能な少なくとも一の有機化合物及び/又は少なくとも一の無機化合物を含有する任意の組成物を意味する。 本発明の共融混合物は、好ましくは:(a)60重量%〜75重量%の次の構造(1):のn-ブチルフタルイミド、(b)25重量%〜40重量%の次の構造:に相当する、本発明のイソプロピルフタルイミド、からなる。 本発明のn-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの共融混合物は公知であり、米国特許第6306373号(本明細書の内容の一体部分を形成)に記載され合成されている。 使用され得る共融混合物としては、次の混合物:n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(60/40重量%)n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(62/38重量%)n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(65/35重量%)n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(70/30重量%)n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミド(75/25重量%)を挙げることができる。 例えば、フェニックス・ケミカルズ社(Phoenix Chemicals)からペレモール(Pelemol)BIPの名称で販売されているn-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの共融混合物が使用される。 本発明の共融混合物は、組成物の全重量に対して、好ましくは0.1重量%〜50重量%、より好ましくは1重量%〜30重量%の範囲の濃度で使用される。 1,3,5-トリアジン誘導体は、次の式(I):{上式中、A1、A2及びA3基は同一でも異なっていてもよく、次の式(II)ないし(IX):[上式中:− Xa(各Xa基は同一でも異なっていてもよい)は酸素又は-NH-を表し;− Ra(各Ra基は同一でも異なっていてもよい)は、水素;アルカリ金属;一又は複数の直鎖状又は分枝状のC1-C18アルキル又は直鎖状又は分枝状のC1-C18ヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウム基;直鎖状又は分枝状のC1-C18、好ましくはC6-C12アルキル基;一又は複数のC1-C4アルキル基で置換されていてもよいC5-C12シクロアルキル基;その末端OH基がメチル化された1〜6のエチレンオキシド単位を有するポリオキシエチレン化基;次の式(X)、(XI)又は(XII):(上式中:− R8は水素又はメチル基であり;− R9はC1-C9アルキル基であり;− qは0;1;2;3に等しい整数であり;− rは1;2;3;4;5;6;7;8;9;10に等しい整数であり;− AはC4-C8アルキル基又はC5-C8シクロアルキル基であり;− Bは直鎖状又は分枝状のC1-C8アルキル基;C5-C8シクロアルキル基;一又は複数のC1-C4アルキル基で置換されていてもよいアリール基から選択される)の基から選択され;− R1はC3-C18アルキル基;C2-C18アルケニル基;T1が水素原子又はC1-C8アルキル基である式-CH2-CH(OH)-CH2-OT1の残基;次の式(XIII):(上式中:− R13は共有結合;直鎖状又は分枝状のC1-C4アルキル基、又はm1が1;2;3;4に等しい整数である式-Cm1H2m1-O-の基を示し;− p1は0;1;2;3;4;5に等しい整数であり;− R10、R11及びR12は同一でも異なっていてもよく、C1-C18アルキル基;C1-C18アルコキシ基又は次の式:の基を示し、ここでR14はC1-C5アルキル基である)の残基を示し;− R2は水素原子、直鎖状又は分枝状のC1-C4アルキル基又はC1-C4アルコキシ基を示し;− R3及びR4は同一でも異なっていてもよく、直鎖状又は分枝状のC1-C20アルキル基を示し;− R5はC1-C4アルキル基又はC1-C4アルコキシ基又はハロゲンで置換されていてもよいフェニル基又は水素原子を表し;− R6は直鎖状又は分枝状のC1-C8アルキル基又はC1-C3アルコキシ基であり、後者の場合、同じ芳香環において隣接する2つのR6基はアルキリデンジオキシ基を形成可能であると理解され、そのアルキリデン基は1又は2の炭素原子、OH、NHCOCH3又はNH2を含有しており;− R7は水素原子、C1-C10アルキル基、n1が1〜16の数である式-(CH2CHR5-O)n1R8の基、又は構造-CH2-CH-(OH)-CH2OT1の基を示し、ここでR8及びT1は上述のものと同じ意味を有し;− Zは酸素、硫黄、-NH-又はR3が直鎖状又は分枝状のC1-C20アルキル基を表す-NR3-基を表し;− pが0、1、2又は3である]の基から選択され、 A1はハロゲン、-N(R3)2基であってよく、ここで2つのR3基は4又は5の炭素原子を有する環を形成可能であり、又は-OR3であってもよく、ここでR3は上述のものと同じ定義を有する}に相当する。 特に欧州特許出願公開第0517104号公報に記載されている特に好ましい1,3,5-トリアジン誘導体の第1のファミリーは、次の特徴:− Xa-Ra基の1つが-NH-Ra基を表し:ここでRaは一又は複数のC1-C4アルキル基で置換されていてもよいC5-C12シクロアルキル基;上述した式(X)、(XI)又は(XII)の基から選択され;− BはC1-C4アルキル基であり;− R9はメチル基であり;− Xa-Ra基の他の2つが-O-Ra基を表し:ここでRaは同一でも異なっていてもよく:水素;アルカリ金属;一又は複数のアルキル又はヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウム基;直鎖状又は分枝状のC1-C18アルキル基;一又は複数のC1-C4アルキル基で置換されていてもよいC5-C12シクロアルキル基;上述した式(X)、(XI)又は(XII)の基から選択され;− BはC1-C4アルキル基であり;− R9はメチル基である;の全てを有し、A1、A2及びA3が式(II)のものである式(I)に相当する1,3,5-トリアジン類である。 特に、欧州特許出願公開第0570838号に記載されている、特に好ましい1,3,5-トリアジン誘導体の第2のファミリーは、次の特徴:− Xa-Ra基の1つ又は2つが-NH-Ra基を表し:ここでRaは直鎖状又は分枝状のC1-C18アルキル基;一又は複数のC1-C4アルキル基で置換されていてもよいC5-C12シクロアルキル基;BがC1-C4アルキル基であり、R9がメチル基である、上述した式(X)、(XI)又は(XII)の基から選択され;− Xa-Ra基の他の1つ又は他の2つが-O-Ra基を表し:ここでRaは同一でも異なっていてもよく:水素;アルカリ金属;一又は複数のアルキル又はヒドロキシアルキル基で置換されていてもよいアンモニウム基;直鎖状又は分枝状のC1-C18アルキル基;一又は複数のC1-C4アルキル基で置換されていてもよいC5-C12シクロアルキル基;BがC1-C4アルキル基であり、R9がメチル基である、上述した式(X)、(XI)又は(XII)の基から選択される;の全てを有し、A1、A2及びA3が式(II)のものである式(I)に相当する1,3,5-トリアジン類である。 この第2のファミリーの特に好ましい1,3,5-トリアジンは、次の式:[上式中、R'は2-エチルヘキシル基を示し、Rはtert-ブチル基を示す]に相当する、2-[p-(tert-ブチルアミド)アニリノ]-4,6-ビス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、すなわちシグマ3V社から「ユバソーブHEB」の商品名で販売されている「ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン」である。 特に、米国特許第4724137号公報に記載され、本発明で使用可能な好ましい化合物の第3のファミリーは、次の特徴:− Xaは同一で酸素を表し;− Raは同一でも異なっていてもよく、その末端OH基がメチル化された1〜6のエチレンオキシド単位を含むポリオキシエチレン化基又はC6-C12アルキル基を表す;の全てを有し、A1、A2及びA3が式(II)のものである式(I)に相当する1,3,5-トリアジン類である。 この第3のファミリーの特に好ましい1,3,5-トリアジンは、次の式:[上式中、R'は2-エチルヘキシル基を示す]に相当し、2,4,6-トリス[p(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、すなわちBASF社から「ユビヌルT150」の商品名で販売されている「エチルヘキシルトリアゾン」である。 特に欧州特許出願公開第0775698号に記載され、本発明で使用され得る好ましい化合物の第4のファミリーは、次の特徴:R1が同一でも異なっていてもよく、C3-C18アルキル基;C2-C18アルケニル基、又は式-CH2-CH(OH)-CH2-OT1の残基を示し、ここでT1は水素原子かC1-C8アルキル基であり;R7は水素原子又はC1-C10アルキル基を示す;の全てを有し、A1及びA2が式(III)のものであり、A3が式(IX)のものである式(I)に相当する1,3,5-トリアジン類である。 特に好ましい第4のファミリーの1,3,5-トリアジンは、次の式:[上式中、R'は2-エチルヘキシル基を示す]に相当し、2,4-ビス{[4-2-エチルヘキシルオキシ)]-2-ヒドロキシ]フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、すなわちチバ・スペシャルティー・ケミカルズ社から「チノソーブS」の商品名で販売されている「アニソトリアジン」である。 その教示が本明細書に全て取り入れられる、欧州特許出願公開第507691号、欧州特許出願公開第507692号、欧州特許出願公開第790243号及び欧州特許出願公開第944624号に特に記載されており、本発明で使用され得る好ましい化合物の第5のファミリーは、A1、A2及びA3が上述した式(VII)ないし(XI)のものである式(I)に相当する1,3,5-トリアジン類である。 使用され得る上述した式の化合物の例としては:− 2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス(ビス(2-エチルヘキシル)4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス(ビス(2-エチルヘキシル)4'-アミノベンザルマロナート)-6-クロロ-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス(ビス(2-エチルヘキシル)4'-アミノベンザルマロナート)-6-(2-エチルヘキシル-4'-アミノベンゾアート)-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-6-ブトキシ-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-6-(2-エチルヘキシルアミノ)-s-トリアジン、− 2,4-ビス(4'-アミノベンジリデンショウノウ)-6-(2-エチルヘキシルアミノ)-s-トリアジン、− 2,4-ビス(4'-アミノベンジリデンショウノウ)-6-(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s−トリアジン、− 2,4,6-トリス(ジエチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス(ジイソプロピル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス(ジメチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス(エチル-α-シアノ-4-アミノシンナマート)-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス[(3'-ベンゾトリアゾール-2-イル-2'-ヒドロキシ-5'-メチル)フェニルアミノ]-s-トリアジン、− 2,4,6-トリス[(3'-ベンゾトリアゾール-2-イル-2'-ヒドロキシ-5'-tert-オクチル)フェニルアミノ]-s-トリアジン、を挙げることができる。 特に好ましい第5のファミリーの1,3,5-トリアジンは、次の式:に相当する、2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジンである。 本発明の組成物は、該組成物の全重量に対して0.05重量%〜15重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%の1,3,5-トリアジン誘導体を、生理学的に許容可能な媒体に含有せしめてなる。 本発明の組成物は、有機遮蔽剤として1,3,5-トリアジン誘導体の他に、水溶性又は脂溶性又は一般的に使用されている化粧品用溶媒に不溶性である、少なくとも一の他の付加的な有機遮蔽剤、及び/又は少なくとも一の他の付加的な無機遮蔽剤を含有する化粧品用組成物であることが好ましい。 また本発明の組成物は、水溶性又は脂溶性又は一般的に使用されている化粧品用溶媒に不溶である、他の付加的なUV-A活性及び/又はUV-B活性のある有機又は無機の紫外線遮蔽剤をさらに含有してよい。 付加的な有機遮蔽剤は、特にアントラニラート類;ケイ皮酸誘導体;ジベンゾイルメタン誘導体;サリチル酸誘導体;ショウノウ誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリラート誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロナート誘導体;ベンゾイミダゾール誘導体;イミダゾリン類;欧州特許第669323号及び米国特許第2463264号に記載されているようなビス-ベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;米国特許第5237071号、米国特許第5166355号、英国特許出願第2303549号、独国特許出願第19726184号及び欧州特許出願第893119号に記載されているメチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;欧州特許出願第0832642号、欧州特許出願第1027883号、欧州特許出願第1300137号及び独国特許出願第10162844号に記載されているベンゾオキサゾール誘導体;遮蔽ポリマー及び遮蔽シリコーン類、例えば特に国際公開第93/04665号に記載されているもの;α-アルキルスチレンから誘導される二量体、例えば独国特許出願第19855649号に記載されているもの;欧州特許出願第0967200号、独国特許出願第19746654号、独国特許出願第19755649号、欧州特許出願公開第1008586号、欧州特許出願第1133980号及び欧州特許第133981号に記載されているような4,4-ジアリールブタジエン類;及びそれらの混合物から選択される。 付加的な有機遮蔽剤の例としては、INCI名で以下に示すものが挙げられる:パラ-アミノ安息香酸誘導体:PABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、特にISP社から「エスカロール(Escalol)507」の名称で販売されているエチルヘキシルジメチルPABA、グリセリルPABA、BASF社から「ユビヌルP25」の名称で販売されているPEG-25-PABA。サリチル酸誘導体:ロナ(Rona)/EMインダストリーズから「ユーソレックス(Eusolex)HMS」の名称で販売されているホモサラート(homosalate)、ハーマンアンドレイマー社(Haarmann and Reimer)から「ネオ・ヘリオパン(Neo Heliopan)OS」の名称で販売されているエチルヘキシルサリチラート、スケル社(Scher)から「ディプサル(Dipsal)」の名称で販売されているジプロピレングリコールサリチラート、ハーマンアンドレイマー社から「ネオ・ヘリオパンTS」の名称で販売されているTEAサリチラート。ジベンゾイルメタン誘導体:特にホフマン・ラ・ロシェ社(Hoffmann LaRoche)から「パルソール(Parsol)1789」の商品名で販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタン、イソプロピルジベンゾイルメタン。ケイ皮酸誘導体:特にホフマン・ラ・ロシュ社から「パルソールMCX」の商品名で販売されているエチルヘキシルメトキシシンナマート、メトキシケイ皮酸イソプロピル、ハーマンアンドレイマー社から「ネオ・ヘリオパンE1000」の商品名で販売されているメトキシケイ皮酸イソアミル、シノキサート、DEAメトキシシンナマート、メチルケイ皮酸ジイソプロピル、グリセリルエチルヘキサノアートジメトキシシンナマート。β,β-ジフェニルアクリラート誘導体:特にBASF社から「ユビヌルN539」の商品名で販売されているオクトクリレン(Octocrylene)、特にBASF社から「ユビヌルN35」の商品名で販売されているエトクリレン(Etocrylene)。ベンゾフェノン誘導体:BASF社から「ユビヌル400」の商品名で販売されているベンゾフェノン-1、BASF社から「ユビヌルD50」の商品名で販売されているベンゾフェノン-2、BASF社から「ユビヌルM40」の商品名で販売されているベンゾフェノン-3又はオキシベンゾン、BASF社から「ユビヌルMS40」の商品名で販売されているベンゾフェノン-4、ベンゾフェノン-5、ノルクアイ社(Norquay)から「ヘリオソーブ(Heliosorb)11」の商品名で販売されているベンゾフェノン-6、アメリカン・シアナミド社(American Cyanamid)から「スペクトラ-ソーブ(Spectra-Sorb)UV-24」の商品名で販売されているベンゾフェノン-8、BASF社から「ユビヌルDS-49」の商品名で販売されているベンゾフェノン-9、ベンゾフェノン-12。n-ヘキシル-2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾアート。ベンジリデンショウノウ誘導体:チメックス社(Chimex)から「メギゾリル(Mexoryl)SD」の名称で製造されている3-ベンジリデンショウノウ、メルク社(Merck)から「ユーソレックス6300」の名称で販売されている4-メチルベンジリデンショウノウ、チメックス社から「メギゾリルSL」の名称で製造されているベンジリデンショウノウスルホン酸、チメックス社から「メギゾリルSO」の名称で製造されているメト硫酸ショウノウベンザルコニウム、チメックス社から「メギゾリルSX」の名称で製造されているテレフタリリデンジショウノウスルホン酸、チメックス社から「メギゾリルSW」の名称で製造されているポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ。フェニルベンゾイミダゾール誘導体:特にメルク社から「ユーソレックス232」の商品名で販売されているフェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、ハーマンアンドレイマー社から「ネオ・ヘリオパンAP」の商品名で販売されているフェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム。フェニルベンゾトリアゾール誘導体:ロ−ディア・シミー社(Rhodia Chimie)から「シラトリゾール(Silatrizole)」の名称で販売されているドロメトリゾール(Drometrizole)トリシロキサン、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社から「チノソーブM」の商品名で水性分散液におけるマイクロ化形態のものとして、もしくはフェアマウント・ケミカル(Fairmount Chemical)から「ミキシム(MIXXIM)BB/100」の商品名で固体形態のものとして販売されているメチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール。アントラニル誘導体:ハーマンアンドレイマー社から「ネオ・ヘリオパンMA」の商品名で販売されているアントラニル酸メンチル。イミダゾリン誘導体:エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオナート。ベンザルマロナート誘導体:ホフマン・ラ・ロシェ社から「パルソールSLX」の商品名で販売されている製品ポリシリコーン-15のようなベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン。4,4-ジアリールブタジエン誘導体:1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン。ベンゾオキサゾール誘導体:シグマ3V社から「ユバソーブK2A」の商品名で販売されている2,4-ビス-[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)-イミノ-1,3,5-トリアジン、及びそれらの混合物。 好ましい付加的な有機紫外線遮蔽剤は:− エチルヘキシルサリチラート、− エチルヘキシルメトキシシンナマート、− オクトクリレン、− フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、− ベンゾフェノン-3、− ベンゾフェノン-4、− ベンゾフェノン-5、− n-ヘキシル-2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾアート、− 4-メチルベンジリデンショウノウ、− テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、− フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、− メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール、− ドロメトリゾールトリシロキサン、− ポリシリコーン-15、− 1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、− 2,4-ビス-[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)-イミノ-1,3,5-トリアジン、及びそれらの混合物、から選択される。 付加的な無機遮蔽剤は、被覆又は非被覆の金属酸化物の顔料又はナノ顔料(一次粒子の平均径:一般的に5nm〜100nm、好ましくは10nm〜50nm)、例えば、それ自体、全てUV光保護剤としてよく知られている酸化チタン(アモルファス、又はルチル及び/又はアナターゼ型の結晶)、酸化鉄、酸化亜鉛、又は酸化ジルコニウム又は酸化セリウムのナノ顔料から選択される。また、標準的なコーティング剤は、アルミナ及び/又はステアリン酸アルミニウムである。このような、被覆又は非被覆の金属酸化物のナノ顔料は、特に、欧州特許出願公開第518772号及び欧州特許出願公開第518773号に記載されている。 本発明の付加的な紫外線遮蔽剤は、組成物の全重量に対して0.01重量%〜20重量%、好ましくは0.1重量%〜10重量%の範囲の割合で、本発明の組成物に存在する。 また、本発明の化粧品用組成物は、皮膚を人工的にサンタン状態にする、及び/又は褐色にするための薬剤(自己サンタン剤)、例えばジヒドロキシアセトン(DHA)をさらに含有してもよい。 また本発明の組成物は、特に、脂肪物質、有機溶媒、イオン性又は非イオン性の増粘剤、柔軟剤、湿潤剤、酸化防止剤、保湿剤、落屑剤、フリーラジカル捕捉剤、汚染防止剤、抗菌剤、抗炎症剤、色素脱失剤、プロ顔料剤、乳白剤、安定剤、エモリエント、シリコーン類、消泡剤、昆虫忌避剤、香料、防腐剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性、双性イオン性又は両性の界面活性剤、サブスタンスPアンタゴニスト、サブスタンスCGRPアンタゴニスト、フィラー、顔料、ポリマー類、噴霧剤、酸性化剤又は塩基性化剤、又は化粧品及び/又は皮膚科学において通常使用されている任意の他の成分から選択される標準的な化粧品用アジュバントをさらに含有してもよい。 脂肪物質は油又はロウ又はそれらの混合物からなるものであってよい。「油」という用語は、室温で液状の化合物を意味する。「ロウ」という用語は、室温で固体又は実質的に固体であり、その融点が一般的に35℃を越える化合物を意味する。 挙げることのできる油には、鉱物性油(パラフィン);植物性油(スイートアルモンド油、マカダミア油、クロフサグスリ種油又はホホバ油);合成油、例えばペルヒドロスクワレン、脂肪アルコール、脂肪酸又は脂肪エステル(例えばWitco(ウィトコ)から「Finsolv(フィンソルブ)TN」の商品名で販売されているC12-C15安息香酸アルコール、パルミチン酸オクチル、ラノリン酸イソプロピル、カプリン酸/カプリル酸トリグリセリドを含むトリグリセリド類)、オキシエチレン化又はオキシプロピレン化された脂肪エステル及びエーテル;シリコーン油(シクロメチコーン及びポリジメチルシロキサン、又はPDMS)又はフルオロ油、及びポリアルキレン類が含まれる。 挙げることのできるロウ状化合物には、パラフィン、カルナウバロウ、ミツロウ、及び硬化ヒマシ油が含まれる。 有機溶媒としては、低級アルコール及びポリオールを挙げることができる。これらの低級ポリオール類は、グリコール類及びグリコールエーテル、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジプロピレングリコール又はジエチレングリコールから選択され得る。 増粘剤は、特に架橋したアクリルポリマー、例えばCarbomers(カーボマー)、Amerchol(アメルコール社)からViscophobe DB 1000の名称で販売されているポリアクリラート-3又はPemulen(ペミュレン)等のタイプのアクリラート/C10-C30アクリル酸アルキルの架橋ポリマー;ポリアクリルアミド類、例えばセピック社(SEPPIC)からセピゲル(Sepigel)305の名称で販売されているポリアクリルアミド、C13-C14イソパラフィン及びラウレス(laureth)-7のエマルション、AMPSのホモポリマー又はコポリマー、例えばクラリアント社(Clariant)から販売されているホスタセリン(Hostacerin)AMPS、変性した又は未変性のグアーガム及びセルロース類、例えばヒドロキシプロピルグアーガム、メチルヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム、エアロジル(Aerosil)タイプのナノメートルサイズのシリカ類から選択され得る。 言うまでもなく、当業者であれば、本発明の組成物に固有の有利な特性が、考えられる添加により悪影響を受けないか、又は実質的に受けないように留意して、上述した任意の付加的な化合物(類)及び/又はそれらの量を選択するであろう。 本発明の組成物は、当業者によく知られた技術、特に、水中油型又は油中水型のエマルションの調製を意図した技術に従い調製され得る。 この組成物は、特に、単一又は複合エマルション(O/W、W/O、O/W/O又はW/O/Wエマルション)の形態、例えばクリーム又はミルク、ゲル又はクリームゲルの形態、ローション、油、パウダー又は棒状固形物の形態であってもよく、また、任意にエアゾールとして包装されてもよく、ムース又はスプレーの形態であってもよい。 好ましくは、本発明の組成物は、水中油型又は油中水型エマルションの形態である。 エマルションである場合、このエマルションの水相は、公知の方法[バンガム(Bangham)、スタンディッシュ(Standish)及びワトキンス(Watkins)、J. Mol. Biol. 13, 238(1965)、仏国特許第2315991号及び仏国特許第2416008号]により調製される非イオン性の小胞体分散液を含有してもよい。 本発明の化粧品用組成物が、ヒトの表皮を手入れするために使用される場合、組成物は、脂肪物質又は溶媒に分散又は懸濁した形態、非イオン性の小胞体分散液の形態、又はエマルション、好ましくは水中油型エマルションの形態、例えばクリーム又はミルク、又は膏薬、ゲル、クリームゲル、抗日光用オイル、チューブ状固形物、パウダー、拭き取り繊維(wipes)、エアゾールムース又はスプレーの形態であってもよい。 本発明の化粧品用組成物が、ヘアケアに使用される場合、それは、シャンプー、ローション、ゲル、エマルション又は非イオン性の小胞体分散液の形態であってもよく、また、例えばシャンプーの前又は後、染色又は脱色の前又は後、又はパーマネントウエーブ又は毛髪の弛緩化処理の前、処理中又は処理後に適用されてすすがれる組成物、スタイリング又はトリートメント用のローション又はゲル、ブロー乾燥又は毛髪のセット用のローション又はゲル、毛髪のパーマネントウエーブ、弛緩化、染色又は脱色のための組成物を構成し得る。 組成物が、爪、唇、まつげ、眉毛又は皮膚用のメークアップ製品、例えば、表皮用トリートメントクリーム、ファンデーション、チューブ用口紅、アイシャドウ、メークアップルージュ、マスカラ又はアイライナーとして使用される場合、それは、固体状又はペースト状、無水又は水性の形態、例えば、水中油型又は油中水型のエマルション、非イオン性の小胞体分散液又は懸濁液であってよい。 指針として、水中油型エマルション型の支持体を含有する本発明の抗日光組成物において、水相(特に親水性の遮蔽剤を含有する)は、組成物の全重量に対して、一般的に50重量%〜95重量%、好ましくは70重量%〜90重量%、油相(特に親油性の遮蔽剤を含有する)は、組成物の全重量に対して、一般的に5重量%〜50重量%、好ましくは10重量%〜30重量%、(共)乳化剤(類)は、組成物の全重量に対して、一般的に0.5重量%〜20重量%、好ましくは2重量%〜10重量%である。 また本発明の主題は、1,3,5-トリアジン誘導体を含有する化粧品用又は皮膚用組成物における、該トリアジン誘導体の溶媒としての、前記n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの共融混合物の使用にある。 さらに本発明は、1,3,5-トリアジン誘導体を含有する化粧品用又は皮膚用組成物における、日光保護ファクター、化粧品質及び/又はこの組成物の安定性を改善するための、前記n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの共融混合物の使用に関する。 本発明を例証するものであって限定するものではない具体例を以下に付与する。異なる溶媒中でのトリアジン誘導体の溶解度の比較研究 異なる溶媒中でのトリアジン誘導体(すなわち:2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロマート)-s-トリアジン)の溶解度を次の試験法により測定した:− 室温にて、20gの溶媒を5gの遮蔽剤に添加し、− このようにして得られた混合物を水浴にて83℃にし、− 24時間後、室温まで冷却し、結晶の存在の有無を観察する。 得られた結果を次の表にまとめる(化学名はCTFA命名法、第5版、1993による) これらの結果には、本発明のn-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの共融混合物の溶解力がより大きく、最終組成物の溶解度に関し、油の存在による顕著に有益な効果がみられることが、はっきりと示されている。インビトロにおける有効性の試験: 使用される保護ファクターを評価するための方法は、B.L. DIFFEYらによりJ. Soc. Cosmet. Chem. 40-127-133(1989)に記載されているインビトロ方法であり、この方法は、290〜400nmの範囲の波長において、5nm毎に単色保護ファクターを測定し、それから与えられた数式によって日光保護ファクターを算出することからなる。結果: 本発明の溶媒及び比較溶媒(フィンソルブTN)に5重量%で、O/W型の担体に、2種のトリアジン型遮蔽剤を処方し、3つのSPF値、平均及び標準偏差を、各調製物に対して測定し、以下の表にまとめた。 同じ光保護系において、溶媒としてn-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの共融混合物を含有する本発明のエマルションは、有意に高いSPF値を有している。 (i)(a)次の式:[上式中、R'は2-エチルヘキシル基を示し、Rはtert-ブチル基を示す]を有する、2-[p-(tert-ブチルアミド)アニリノ]-4,6-ビス[(p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ)-1,3,5-トリアジン:(b)次の式:[上式中、R'は2-エチルヘキシル基を示す]を有する、2,4,6-トリス[p(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン:(c)次の式:[上式中、R'は2-エチルヘキシル基を示す]を有する、2,4-ビス{[4-2-エチルヘキシルオキシ]}-2-ヒドロキシ}フェニル}-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン:(d) 2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロナート)-s-トリアジン:からなる少なくとも一の1,3,5-トリアジン誘導体と、(ii)(a)次の構造(1):のn-ブチルフタルイミド:(b)次の構造(2):のイソプロピルフタルイミド:からなる少なくとも一の共融混合物とを含有することを特徴とする光保護用組成物。 1,3,5-トリアジン誘導体が、組成物の全重量に対して0.05重量%〜15重量%の範囲の濃度で存在している請求項1に記載の組成物。 水溶性又は脂溶性化粧品用溶媒に不溶性である、少なくとも一の付加的な有機遮蔽剤、及び/又は少なくとも一の付加的な無機遮蔽剤をさらに含有する請求項1又は2に記載の組成物。 付加的な有機遮蔽剤が、アントラニラート類;ケイ皮酸誘導体;ジベンゾイルメタン誘導体;サリチル酸誘導体;ショウノウ誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリラート誘導体;ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロナート誘導体;ベンゾイミダゾール誘導体;イミダゾリン類;ビス-ベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)誘導体;メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;ベンゾオキサゾール誘導体;遮蔽ポリマー及び遮蔽シリコーン類;α-アルキルスチレンから誘導される二量体;4,4-ジアリールブタジエン類;及びそれらの混合物から選択される請求項3に記載の組成物。 前記付加的な有機遮蔽剤が:エチルヘキシルサリチラート、エチルヘキシルメトキシシンナマート、オクトクリレン、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、ベンゾフェノン-3、ベンゾフェノン-4、ベンゾフェノン-5、n-ヘキシル-2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾアート、4-メチルベンジリデンショウノウ、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、メチレンビス(ベンゾトリアゾリル)テトラメチルブチルフェノール、ドロメトリゾールトリシロキサン、ポリシリコーン-15、1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、2,4-ビス-[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾル-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)-イミノ-1,3,5-トリアジン、及びそれらの混合物、から選択される請求項4に記載の組成物。 付加的な無機遮蔽剤が被覆又は非被覆の金属酸化物の顔料又はナノ顔料から選択される請求項5に記載の組成物。 付加的な無機遮蔽剤が、アモルファス、又はルチル及び/又はアナターゼ型の結晶の形態をした酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム又は酸化セリウムのナノ顔料である請求項6に記載の組成物。 付加的な遮蔽剤が、組成物の全重量に対して0.1重量%〜20重量%の範囲の割合で存在している請求項3ないし7のいずれか1項に記載の組成物。 脂肪物質、n-ブチルフタルイミド/イソプロピルフタルイミドの共融混合物以外の有機溶媒、乳化剤、イオン性又は非イオン性の増粘剤、柔軟剤、酸化防止剤、フリーラジカル捕捉剤、乳白剤、安定剤、エモリエント、シリコーン類、α-ヒドロキシ酸、消泡剤、保湿剤、ビタミン類、昆虫忌避剤、香料、防腐剤、界面活性剤、抗炎症剤、サブスタンスPアンタゴニスト、フィラー、ポリマー類、噴霧剤、酸性化剤又は塩基性化剤、及び染料から選択される化粧品用アジュバントをさらに含有している請求項1ないし8のいずれか1項に記載の組成物。 ヒトの表皮を保護するための組成物であり、分散液又は懸濁液、非イオン性の小胞体分散液、エマルション、軟膏、ゲル、クリームゲル、チューブ状固形物、パウダー、拭き取り繊維、エアゾールムース又はスプレーの形態であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物。 まつげ、眉毛、爪又は皮膚のメークアップ用組成物であり、固体状又はペースト状で無水又は水性の形態であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物。 紫外線から毛髪を保護するための組成物であり、シャンプー、ローション、ゲル、エマルション又は非イオン性の小胞体分散液の形態であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組成物。