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タイトル:特許公報(B2)_第四級アンモニウム官能性シラン及びシロキサンを含むエマルジョンの製造方法
出願番号:2003396261
年次:2011
IPC分類:C08G 77/06,C08G 77/388,A61K 8/898,A61K 8/06,A61Q 5/12


特許情報キャッシュ

ベタニー・ケイ・ジョンソン ズーチェン・リン JP 4754168 特許公報(B2) 20110603 2003396261 20031126 第四級アンモニウム官能性シラン及びシロキサンを含むエマルジョンの製造方法 ダウ・コーニング・コーポレイション 596012272 志賀 正武 100064908 高橋 詔男 100108578 渡邊 隆 100089037 青山 正和 100101465 鈴木 三義 100094400 西 和哉 100107836 村山 靖彦 100108453 実広 信哉 100110364 ベタニー・ケイ・ジョンソン ズーチェン・リン US 10/306,012 20021127 20110824 C08G 77/06 20060101AFI20110804BHJP C08G 77/388 20060101ALI20110804BHJP A61K 8/898 20060101ALN20110804BHJP A61K 8/06 20060101ALN20110804BHJP A61Q 5/12 20060101ALN20110804BHJP JPC08G77/06C08G77/388A61K8/898A61K8/06A61Q5/12 C08G 77/00− 77/62 C07F 7/02− 7/21 C08L 83/00− 83/16 A61K 8/00− 8/99 CA/REGISTRY(STN) 特開2002−308723(JP,A) 特開2002−187820(JP,A) 特開2002−308991(JP,A) 特表2005−507022(JP,A) 特表2005−507016(JP,A) 特表2007−514645(JP,A) 特表2007−508411(JP,A) 特表平08−511520(JP,A) 特開平02−047138(JP,A) 特開平08−257391(JP,A) 特開昭63−051315(JP,A) 特開昭63−051314(JP,A) 特開平02−145652(JP,A) 特開2002−194676(JP,A) 特開2002−194677(JP,A) 1 2004176070 20040624 14 20060921 前田 孝泰 本発明は、第四級アンモニウム基を有するシランまたはシロキサンを油性相として含む、水中油型(O/W)及び油中水型(W/O)のエマルジョン並びにミクロエマルジョンの製造方法に関する。とりわけ、前記シランまたはシロキサンは、エポキシドまたはハロヒドリン基を有する有機第四級アンモニウム化合物を、アミノ基を有するシランまたはシロキサンと、水性極性相中にて界面活性剤の存在下で反応させることにより得られる。 2001年10月24日出願の同時係属出願US No.10/001,760、表題「シリコンベースの第四級アンモニウム官能性組成物及びその製造方法(出願'760)」;及び2001年10月24日出願の同時係属出願US No.10/001,753、表題「シリコンベースの第四級アンモニウム官能性組成物及びその応用(出願753)」は、いずれも本願と同一の譲渡人に譲渡され、ここに参照のために取り込むこととする。 '753及び'760出願に記載されるように、第四級アンモニウム官能性シラン及び第四級アンモニウム官能性シロキサンは、織物工業及びパーソナルケア分野において、様々な商業的応用を有する。これらはまた、抗微生物剤として;フィラー、繊維、及び表面の変性において;増粘剤として;及びコンディショニング剤として;使用可能である。 これらの応用及び使用の多くにおいて、第四級アンモニウム官能性シラン及び第四級アンモニウム官能性シロキサンを、エマルジョンまたはミクロエマルジョンとして送達する必要のあることがしばしばある。エマルジョンが必要とされる場合には、従来の知識では、第四級アンモニウム官能性シラン又は第四級アンモニウム官能性シロキサンは、界面活性剤及び水と合わせ、エマルジョンが生成するまで混合するべきとされる。US No.10/001,760US No.10/001,753米国特許6,475,974米国特許5,389,364米国特許5,409,695米国特許5,419,627米国特許5,504,149 第四級アンモニウム官能性シラン及びシロキサンの末端使用者にとって、エマルジョンまたはミクロエマルジョンを調製することはしばしば不便であり、このためエマルジョンを調製するための新規且つより単純な方法を提供することは有益であろう。 '753出願が、第四級アンモニウム官能性シラン及び第四級アンモニウム官能性シロキサンを含有するエマルジョンの製造方法を記載している一方で、該方法は従来の知識の適用、即ち、第四級アンモニウム官能性シランまたはシロキサンを界面活性剤及び水と合わせて、エマルジョンが生成するまで混合することに関する。 しかしながら、本願による方法では、'753出願において使用される方法と著しく異なり、第四級アンモニウム官能性シランまたはシロキサンを使用するのではなく、第四級アンモニウム官能性シランまたはシロキサンが実際にエマルジョン中で合成されるのであり、ここではモノマーを出発物質とし、これらが互いに反応して第四級アンモニウム官能性シランまたはシロキサンを形成する。 本発明は、油性相として有機ケイ素組成物を含む、所定の水中油型(O/W)または油中水型(W/O)エマルジョンまたはミクロエマルジョンの製造方法に関する。とりわけ、これらのエマルジョンまたはミクロエマルジョンは、その分子中に第四級アンモニウム基を有するシランまたはシロキサンを油性相として含み、第四級アンモニウム基を有する前記シラン又はシロキサンは、(i)エポキシド基またはハロヒドリン基を分子中に有する有機第四級アンモニウム化合物を、(ii)アミノ基を分子中に有するシランまたはシロキサンと、(iii)界面活性剤の存在下にて反応させ、前記成分(i)乃至(iii)が(iv)水性極性相中に分散される工程によって得られる。 エポキシド基及びハロヒドリン基を有する適当な第四級アンモニウム化合物の代表例は、それぞれ、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、及び(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロライドである。水性極性相は、水のみから構成されても良く、また、水と揮発性低分子量ポリシロキサンとの混合物を含んでも、あるいは水と1,2-ヘキサンジオール等の極性有機化合物との混合物であっても良い。これらのエマルジョンまたはミクロエマルジョンは、ヒトの身体の、髪、皮膚、及び腋の下領域向けの処置剤として有用である。 本発明の、これら及び他の特徴は、発明の詳細な説明を検討することで明らかになるであろう。 上述の通り、本発明は、油性相として、第四級アンモニウム基をその分子中に含むシランまたはシロキサンを含む、水中油型(O/W)または油中水型(W/O)エマルジョンまたはミクロエマルジョンに関する。第四級アンモニウム基を有する前記シランまたはシロキサンは、(i)エポキシド基またはハロヒドリン基を分子中に有する有機第四級アンモニウム化合物を、(ii)アミノ基を分子中に有するシランまたはシロキサンと反応させることによって得られる。成分(i)と(ii)との反応は、(iii)界面活性剤の存在下にて行われ、前記成分(i)乃至(iii)は(iv)水性極性相中に分散される。(第四級アンモニウム基を含むシラン及びシロキサン) これらの物質は、本質的に、成分(i)と(ii)とを組み合わせることで得られる反応生成物である。これら組成物の、その構造に関する詳細な説明は、'753及び'760出願中に詳しく見出される。 一般的に、これらの物質は、ここに記載の目的のためには、ケイ素に結合した-R-Z-Q:[Rはエチレンなどの二価の炭化水素基であり;Zは-N(Q1)-等の基であり;更に、Qは-CH(R)CH(OH)YN+(R1)(R2)(R3)X-等の基であり;ここで、Q1はメチルなどの一価の炭化水素基であり;Yはエチレンなどの二価の炭化水素基であり;Xは塩化物イオンCl-等のカウンターイオンであり;更に、R1-R3はメチルなどの一価の炭化水素基である]等の基を含む少なくとも1つのユニットを分子中に有する、シランまたはシロキサンであると説明することができる。 したがって、少なくとも1つの特に好ましい-R-Z-Q基の代表例は、CH2CH(OH)CH2N+(CH3)2(CH3)Cl-である。(エポキシド基を有する有機第四級アンモニウム化合物) このタイプの化合物の一般式を詳細な説明については、出願'753及び'760を参照して良い。ここに記載の目的のための、このタイプの有用な化合物の幾つかの特定例としては、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド及びグリシジルトリメチルアンモニウムブロミドを挙げれば十分である。非末端エポキシドを使用しても良いが、記載の化合物などの末端エポキシドが一般的に好ましい。エポキシドの組み合わせ、並びに下記のエポキシドとハロヒドリンとの組み合わせもまた使用して良い。(ハロヒドリン基を有する有機第四級アンモニウム化合物) 再度、このタイプの化合物の一般式の詳細な説明については、出願'753及び'760を参照して良い。ここに記載の目的のための、このタイプの有用な化合物の幾つかの特定例としては、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロライドClCH2CH(OH)CH2N(CH3)3Cl、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)ジメチルドデシルアンモニウムクロライド、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムブロミド、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)ジメチルドデシルアンモニウムブロミド、及び(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムブロミドを挙げれば十分である。非末端ハロヒドリンもまた使用して良いが、例えば記載の化合物などの末端ハロヒドリンが一般的に好ましい。ハロヒドリンの組み合わせ、並びにハロヒドリンと上記のエポキシドとの組み合わせもまた使用して良い。(アミノ基を有するシラン及びシロキサン) ここで使用されるアミノ基を含むシランは、一般的にタイプR3SiR(式中、分子中のR基は、1-6の炭素原子を含むアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、及びイソブチルからなるものであってよく;あるいはR基は、アミノ基を含んでも良く、例えばアミノエチル、アミノプロピル、アミノイソブチル、アミノエチルアミノプロピル、及びアミノエチルアミノイソブチルである;但し前記シラン中の少なくとも1つのR基がアミノ基であることを条件とする)の有機ケイ素モノマーを含む。 ここでの使用に好適なアミノ基を含むシランの代表例の幾つかには、アミノメチルトリメチルシラン、アミノトリメチルシラン、(ベンジルメチルアミノ)トリエチルシラン、ジエチルアミノメチルトリメチルシラン、ジエチルアミノトリメチルシラン、ジエチルアミノトリフェニルシラン、ジイソプロピルアミノトリメチルシラン、ジメチルアミノトリエチルシラン、ジメチルアミノトリメチルシラン、フェニルメチルビス(ジメチルアミノ)シラン、テトラキス(ジメチルアミノ)シラン、トリ-n-ヘキシルシリルアミン、トリメチルアミノシラン、トリフェニルアミノシラン、トリス(ジメチルアミノ)エチルシラン、トリス(ジメチルアミノ)メチルシラン、及びトリ(ジメチルアミノ)フェニルシランが含まれる。 アミノ基を有するシロキサンの幾つかの例には、1,000-100,000の数平均分子量を有するシロキサンポリマー及びコポリマー、とりわけ5,000-50,000の数平均分子量を有するもの、例えばアミノプロピル末端ポリジメチルシロキサン及びトリメチルシリル末端ジメチルシロキサンコポリマーが含まれる。前記シロキサンは、該シロキサン1グラム当たり、該シロキサン中に存在する第一級及び第二級アミノ基のアミノ窒素に基づいて、平均で0.1-2.0ミリ当量のアミノ官能性を更に含むべきである。該アミノ基は、シロキサン中に、アミノエチル基、アミノプロピル基、アミノイソブチル基、アミノエチルアミノプロピル基、またはアミノエチルアミノイソブチル基として存在して良い。ここで使用可能な、これらの及びアミノ基を含む同様のシロキサンの詳細については、最近発行された米国特許6,475,974(2002年11月5日)を参照して良い。(界面活性剤) 当該方法において使用される成分(iii)は界面活性剤であり、この成分は、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、またはこうした界面活性剤の混合物を含んでよい。しかしながら、最も好ましいのは、非イオン性界面活性剤である。 一般的に、非イオン性界面活性剤は、非ケイ素原子含有非イオン性乳化剤であるべきである。最も好ましいのは、アルコールエトキシルレートR4-(OCH2CH2)aOH、とりわけ脂肪アルコールエトキシレートである。脂肪アルコールエトキシレートは、典型的には、約8乃至約20の炭素原子を含む脂肪炭化水素残基R4、例えばラウリル(C12)、セチル(C16)、及びステアリル(C18)に結合した、特徴的な基-(OCH2CH2)aOHを含む。「a」の値が1乃至約100の範囲であって良い一方で、その値は典型的には約12乃至約40の範囲内である。 適当な非イオン性界面活性剤の幾つかの例は、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(2)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(10)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(21)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル、及びポリオキシエチレン(10)オレイルエーテルである。これら及び他の脂肪アルコールエトキシレートは、ALFONIC(登録商標)、BRIJ、GENAPOL(登録商標)、NEODOL(登録商標)、SURFONIC(登録商標)、TERGITOL(登録商標)、及びTRYCOL等の商標名及び商品名で、購入可能である。エトキシル化アルキルフェノール、例えばTRITON(登録商標)の商標名で市販のエトキシル化オクチルフェノールもまた使用可能である。 本発明において有用なカチオン性界面活性剤には、正に荷電した分子中に第四級アンモニウム親水性部分を含む化合物、例えばR'R"R'"R""N+X-(式中、R'、R"、R'"、及びR""は、1-30の炭素原子を含むアルキル基、または獣脂、ココナッツオイル、または大豆から誘導されるアルキル基であり;Xはハロゲン、即ち塩素または臭素である)によって表される第四級アンモニウム塩などが含まれる。最も好ましいのは、R'R"N+(CH3)2X-(式中、R'及びR"は、12-30の炭素原子を含むアルキル基、または獣脂、ココナッツオイル、または大豆から誘導されるアルキル基であり;Xはハロゲンである)によって表される、ジアルキルジメチルアンモニウム塩である。モノアルキルトリメチルアンモニウム塩もまた使用可能であり、これらはR'N+(CH3)3X-(式中、R'は、12-30の炭素原子を含むアルキル基、または獣脂、ココナッツオイル、または大豆から誘導されるアルキル基であり;Xはハロゲンである)によって表される。 幾つかの代表的な第四級アンモニウム塩は、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(DTAB)、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジエイコシルジメチルアンモニウムクロライド、ジドコシルジメチルアンモニウムクロライド、ジココナッツジメチルアンモニウムクロライド、ジタロウジメチルアンモニウムクロライド、及びジタロウジメチルアンモニウムブロミドである。これら及び他の第四級アンモニウム塩は、ADOGEN、ARQUAD、TOMAH、及びVARIQUAT等の商品名により購入可能である。 使用可能なアニオン性界面活性剤の様々なタイプの中には、スルホン酸及びこれらの塩誘導体;アルカリ金属スルホスクシネート;脂肪酸のスルホン化グリセリルエステル、例えばココナッツオイル酸のスルホン化モノグリセリド;スルホン化された一価のアルコールエステルの塩、例えばナトリウムオレイルイソチオネート;アミノスルホン酸のアミド、例えばオレイルメチルタウライドのナトリウム塩;脂肪酸ニトリルのスルホン化生成物、例えばパルミトニトリルスルホネート;スルホン化芳香族炭化水素、例えばナトリウムアルファ-ナフタレンモノスルホネート;ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合生成物;ナトリウムオクタヒドロアントラセンスルホネート;アルカリ金属アルキルスルフェート、例えばナトリウムラウリル(ドデシル)スルフェート(SDS);8つ以上の炭素原子のアルキル基を有するエーテルスルフェート;及び8つ以上の炭素原子のアルキル基を1つ以上有するアルキルアリールスルホネートがある。 本発明において有用な市販のアニオン性界面活性剤の幾つかの例には、商品名BIO-SOFT N-300としてStepan Company, Northfield, Illinoisより市販のトリエタノールアミン直鎖状アルキルスルホネート;商品名POLYSTEPとしてStepan Companyより市販のスルフェート;及び商品名DOWFAX8390としてDow Chemical Company, Midland, Michiganより市販のナトリウムn-ヘキサデシルジフェニルオキシドジスルホネートが含まれる。(水性極性相) 当該方法において使用される成分(iv)は、(1)水のみからなる水性相、(2)水と低分子量ポリシロキサン、好ましくは揮発性低分子量ポリシロキサンとを含む水性相、及び(3)水と極性溶媒とを含む水性相のうちの1つである。 適当な低分子量ポリシロキサンの幾つかの例には、(a)低分子量直鎖状及び環状揮発性メチルシロキサン、(b)低分子量直鎖状及び環状揮発性及び不揮発性アルキル及びアリールシロキサン、及び(c)低分子量官能性直鎖状及び環状シロキサンが含まれる。しかしながら、最も好ましいのは、低分子量直鎖状及び環状揮発性メチルシロキサン(VMS)である。 VMS化合物は、平均単位の式(CH3)bSiO(4-b)/2(式中、bは2乃至3の平均値を有する)に相当する構造を有する。該化合物は、=Si-O-Si=結合によって結合されたシロキサンユニットを含む。代表的なユニットは、単官能性「M」ユニット(CH3)3SiO1/2及び二官能性「D」ユニット(CH3)2SiO2/2である。 三官能性「T」ユニット(CH3)SiO3/2の存在は、分枝した直鎖状または環状の揮発性メチルシロキサンの生成をもたらす。四官能性「Q」ユニットSiO4/2の存在は、分枝した直鎖状または環状の揮発性メチルシロキサンの生成をもたらす。 直鎖状VMSは、一般的に、式(CH3)3SiO{(CH3)2SiO}cSi(CH3)3に相当する構造を有する。cの値は0-5である。環状VMSは、式{(CH3)2SiO}dを有する。dの値は3-9である。好ましくは、これらの揮発性メチルシロキサンは、約250℃未満の沸点及び約0.65乃至約5.0mm2/sの粘度を有する。 代表的な直鎖状揮発性メチルシロキサンは、100℃の沸点、0.65mm2/sの粘度、及び式Me3SiOSiMe3を有するヘキサメチルジシロキサン(MM);152℃の沸点、1.04mm2/sの粘度、及び式Me3SiOMe2SiOSiMe3を有するオクタメチルトリシロキサン(MDM);194℃の沸点、1.53mm2/sの粘度、及び式Me3SiO(Me2SiO)2SiMe3を有するデカメチルテトラシロキサン(MD2M);229℃の沸点、2.06mm2/sの粘度、及び式Me3SiO(Me2SiO)3SiMe3を有するドデカメチルペンタシロキサン(MD3M);245℃の沸点、2.63mm2/sの粘度、及び式Me3SiO(Me2SiO)4SiMe3を有するテトラデカメチルヘキサシロキサン(MD4M);並びに270℃の沸点、3.24mm2/sの粘度、及び式Me3SiO(Me2SiO)5SiMe3を有するヘキサデカメチルヘプタシロキサン(MD5M)である。 代表的な環状揮発性メチルシロキサンは、134℃の沸点及び式{(Me2)SiO}3を有する固体であるヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3);176℃の沸点、2.3mm2/sの粘度、及び式{(Me2)SiO}4を有するオクタメチルシクロテトラシロキサン(D4);210℃の沸点、3.87mm2/sの粘度、及び式{(Me2)SiO}5を有するデカメチルシクロペンタシロキサン(D5);及び245℃の沸点、6.62mm2/sの粘度、及び式{(Me2)SiO}6を有するドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)である。 代表的な分枝状揮発性メチルシロキサンは、192℃の沸点、1.57mm2/sの粘度、及び式C10H30O3Si4を有するヘプタメチル-3-{(トリメチルシリル)オキシ}トリシロキサン(M3T);222℃の沸点、2.86mm2/sの粘度、及び式C12H36O4Si5を有するヘキサメチル-3,3,ビス{(トリメチルシリル)オキシ}トリシロキサン(M4Q);並びに式C8H24O4Si4を有するペンタメチル{(トリメチルシリル)オキシ}シクロトリシロキサン(MD3)である。 成分(iv)はまた、それぞれ式R3SiO(R2SiO)nSiR3及び(R2SiO)xによって表される、低分子量直鎖状及び環状揮発性及び不揮発性アルキル及びアリールシロキサンを含んで良い。Rは、2-20の炭素原子を有するアルキル基またはフェニルなどのアリール基であって良い。nの値は0-80であり、好ましくは5-20である。xの値は3-9であり、好ましくは4-6である。これらのポリシロキサンは、一般的に約1-100mm2/sの範囲の粘度を有する。 nがシロキサンポリマーに約100-1,000mm2/sの範囲の粘度を持たせるために十分な値を有するポリシロキサンが使用可能である。典型的には、nは、約80-375であって良い。こうしたポリシロキサンの例は、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポリメチルエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、及びポリジフェニルシロキサンである。 官能基を含む低分子量ポリシロキサンもまた使用可能であり、式R3SiO(RQSiO)nSiR3(式中、Qは官能基であり、nは一般的に上記と同様である)に相当する構造によって表すことができる。Qによって表される官能基を含むこうした官能性ポリシロキサンの例は、アクリルアミド官能性シロキサン流動体、アクリレート官能性シロキサン流動体、アミド官能性シロキサン流動体、アミノ官能性シロキサン流動体、カルビノール官能性シロキサン流動体、カルボキシ官能性シロキサン流動体、クロロアルキル官能性シロキサン流動体、エポキシ官能性シロキサン流動体、グリコール官能性シロキサン流動体、ケタール官能性シロキサン流動体、メルカプト官能性シロキサン流動体、メチルエステル官能性シロキサン流動体、ペルフルオロ官能性シロキサン流動体、ポリイソブチレン(PIB)官能性シロキサン流動体、シラノール官能性シロキサン流動体、及びビニル官能性シロキサン流動体である。 ここで特に好ましい極性溶媒は、「化粧品として許容される非水性極性溶媒」と規定される化合物であり、これらには、モノヒドロキシアルコール、例えばエチルアルコール及びイソプロピルアルコール;ジオール及びトリオール、例えばプロピレングリコール、1,2-ヘキサンジオールCH3(CH2)3CH(OH)CH2OH、2-メチル-1,3-プロパンジオールHOCH2CH(CH3)CH2OH、及びグリセリン;グリセリンエステル、例えばグリセリルトリアセテート(トリアセチン)、グリセリルトリプロピオネート(トリプロピオニン)、及びグリセリルトリブチレート(トリブチリン);及びポリグリコール、例えばポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール(中でもPPG-14 ブチルエーテルC4H9[OCH(CH3)CH2]14OH)が含まれる。パーソナルケア以外の応用においては、これら及び他の非水性極性溶媒が使用可能である。 従って、エマルジョンまたはミクロエマルジョンの水性極性相は、水、水と低分子量ポリシロキサンとの混合物、または水と好ましくは極性有機化合物である極性溶媒との混合物から成って良い。一般的には、この成分は、適切な組成物の処方において使用される他の成分の量を斟酌した後の、該組成物の100%までの残量を提供する量で組成物中に存在する。しかしながら、典型的には、この成分は、O/WまたはW/Oエマルジョンまたはミクロエマルジョン組成物全重量に基づいて、0.1-99.8重量%、好ましくは1-80重量%、更に好ましくは3-10重量%を占める。液体混合物が、該組成物のこの単一相成分を形成するために使用可能である一方、液体は、混和性であり、且つ本質的に均一な混合物を形成可能であるべきである。(任意の成分) エマルジョン及びミクロエマルジョンは、微生物に汚染されやすいため、該組成物の任意成分として保存料を要しても良く、使用可能な幾つかの代表的な化合物には、ホルムアルデヒド、サリチル酸、フェノキシエタノール、DMDMヒダントイン(1,3-ジメチロール-5,5-ジメチルヒダントイン)、5-ブロモ-5-ニトロ-1,3-ジオキサン、メチルパラベン、プロピルパラベン、ソルビン酸、Sutton Laboratories, Chatham, New JerseyによりGERMALL(登録商標)の名称で市販のイミダゾリジニルウレア、安息香酸ナトリウム、Rohm&Haas Company, Philadelphia, PennsylvaniaによりKATHON CGの名称で市販の5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン、及びLonza Incorporated, Fair Lawn, New JerseyによりGLYCACIL(登録商標)の名称で市販のヨードプロピニルブチルカルバメートが含まれる。 冷凍/解凍安定剤が、該組成物の別の任意成分として含まれて良く、これには、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチレングリコール、及びポリオキシエチレンエーテルアルコール、例えばICI Surfactants, Wilmington, Delawareにより市販のRENEX 30等の化合物が含まれる。 該組成物に含まれて良い他の任意成分は、腐食防止剤、例えばアルカノールアミン、無機ホスフェート、例えば亜鉛ジチオホスフェート、無機ホスホネート、無機ニトライト、亜硝酸ナトリウム、シリケート、シリコネート、アルキルホスフェートアミン、無水コハク酸、例えばドデケニル無水コハク酸、アミンスクシネート、またはアルカリ土類スルホネート、例えばナトリウムスルホネートまたはカルシウムスルホネートである。(代替成分) 本発明によるO/WもしくはW/Oエマルジョンまたはミクロエマルジョン組成物が、パーソナルケア市場を企図した特定の製品中に使用される場合、該組成物は1つ以上の代替成分、例えば(A)コンディショニング剤、例えばカチオン性ポリマー、タンパク質、天然オイル、第四級アンモニウム官能性ポリシロキサン以外のポリシロキサン、ワックス以外の炭化水素、及びこれらの混合物;(B)共界面活性剤、例えばベタイン、モノアルキルアルカノールアミド、ジアルキルアルカノールアミド、アミンオキシド、アミングリシネート、アミンプロピオネート、アミンスルタイン、及びこれらの混合物;(C)多価アルコール、例えばグリセリン及びソルビトール;を含んで処方されて良い。 代替成分(A)を含む製品は特にコンディショナーとして有用であり、(A)及び(B)を含む製品は特にシャンプーとして有用であり、(C)を含む製品は特に保湿剤として有用である。(調製) 本発明によるエマルジョンまたはミクロエマルジョンの調製において使用される様々な成分のそれぞれの量は、該組成物の全重量に基づき、下記の通りである:(i)エポキシド基またはハロヒドリン基を分子中に有する有機第四級アンモニウム化合物は0.01-90重量%;(ii)アミノ基を分子中に有するシランまたはシロキサンは0.01-90重量%;(iii)界面活性剤は0.01-90重量%、好ましくは2-40重量%、更に好ましくは5-20重量%;及び(iv)水性極性相が100重量%までの残量。 任意成分が含まれるならば、一般的に、各任意成分、すなわち、保存料、冷凍/解凍安定剤、または腐食防止剤は0.01-0.1重量%の量で存在する。 反応は、単に該成分全てを共に混合することによって起こすことが可能であり、これは反応を得るため、すなわち、この事情の下で「反応」工程を行うための、最小の要件である。しかしながら、一般的に、反応物全てを共に混合し、これらを加熱することが好ましい。触媒は、典型的には不要であるが、状況によっては、適当な触媒を使用して良い。この点について、一般的に第三級アミンはエポキシドに容易には付加しないことが判明している。これは、反応混合物が酸性化され、特に化学量論的割合となれば、あるいは第三級アミンがその酸塩に変換されるように酸で予備処理されていれば、改善可能である。 エマルジョン及びミクロエマルジョンは、単純なプロペラミキサー、タービンタイプミキサー、Brookfieldカウンター回転ミキサー、またはホモジェナイジングミキサーを使用して調製可能である。特定の装置または処理条件は一般的に不要である。 以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するために与えられる。(実施例1−ミクロエマルジョンの調製) 第四級アンモニウム官能性シロキサンを、約2モル%のアミノエチル/アミノイソブチル/メチルシロキサンユニットを含む3000cS(mm2/s)ジメチルシロキサンコポリマーから調製した。これは、第一級及び第二級の両方のアミン基を有する繰り返しユニットを含んでいた。各アミノエチル/アミノイソブチル/メチルシロキサンユニットは、理論的には、1-3当量以上のグリシジルトリメチルアンモニウムクロライドと反応することができる。反応の好ましい部位は決定されなかったが、16.7%の化学量が、全第一級アミン部位上におけるNH基の4分の1の反応に十分であろう。 然るに、20.13グラムの上記アミノ官能性シロキサン(0.7219meqアミン/g)、水中に約75重量%の活性剤を含む0.73グラムのグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド溶液、4.00グラムのTERGITOL(登録商標)TMN 10非イオン性界面活性剤、2.02グラムのTERGITOL(登録商標)TMN 6非イオン性界面活性剤、及び4.00グラムの水を、計量して広口瓶に仕込んだ。反応混合物を、水浴中で70℃に加熱し、マグネチックスターラーで撹拌し、これらの条件を3.5時間に亘り維持した。冷却し、13C核磁気共鳴スペクトル(13C NMR)を行った。'760出願で得られたスペクトルと矛盾のないスペクトルが示された。該組成物は、油中水型(W/O)ミクロエマルジョンであり、水で希釈すると、安定な水中油型(O/W)エマルジョンを生じた。(実施例1A−エマルジョンの合成) 100.18グラムの、実施例1で使用したアミノ官能性シロキサン(0.7219meq アミン/g)、水中に75重量%の活性剤を含む7.38グラムのグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド溶液、2.03グラムのTERGITOL(登録商標)TMN 10、2.01グラムのTERGITOL(登録商標)TMN 6、及び2.00グラムの水を、計量して500mlの三口フラスコに仕込んだ。反応混合物を、不活性(static)窒素下で撹拌しつつ70℃に加熱した。これらの条件下に3.5時間に亘り維持した。得られた組成物に226.8グラムの水を加えたが、これを混合したところ、安定なO/Wエマルジョンを生じた。(実施例2−エマルジョンの合成) 20.5グラムの、実施例1で使用したタイプのアミノ官能性シロキサン(0.7219meq アミン/g)、水中に75重量%の活性剤を含む1.5グラムのグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド溶液、3.0グラムのTERGITOL(登録商標)TMN 10、3.1グラムのTERGITOL(登録商標)TMN 6、及び4.3グラムの水を、計量してビーカーに入れた。反応混合物を、メカニカルミキサーにより1200rpmで3分間撹拌した。更なる水35.9グラムを加えた。撹拌を継続したが、速度を500rpmとして5分間行った。これをバイアル中に置き、70℃で3時間に亘り加熱した。生じた組成物は、安定なO/Wエマルジョンであった。(実施例3−エマルジョンの合成−高い含量で第四級アンモニウム官能基を含む製品) 90.2グラムの、実施例1で使用したタイプのアミノ官能性シロキサン(0.729meq アミン/g)、水中に75重量%の活性剤を含む10.9グラムのグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド溶液、2.4グラムのTRITON(登録商標)X-405、27.4グラムのTERGITOL(登録商標)TMN 6、及び20.4グラムの水を、計量して広口瓶に入れた。機械的に撹拌する代わりに、前記広口瓶を手で振とうして成分を混合した。得られたのは、透明且つ均一な混合物であった。該混合物を80℃のオーブン中に2時間おいたところ、安定なW/Oエマルジョンが生成した。(実施例4−単一の界面活性剤を使用するエマルジョンの合成) 第四級アンモニウム官能性シロキサンを、約2モル%のアミノエチル/アミノイソブチル/メチルシロキサンユニットを含む150cS(mm2/s)ジメチルシロキサンコポリマーから調製した。これは、第一級及び第二級の両方のアミン基を有する繰り返しユニットを含んでいた。各アミノエチル/アミノイソブチル/メチルシロキサンユニットは、理論的には、1-3当量以上のグリシジルトリメチルアンモニウムクロライドと反応することができる。反応の好ましい部位は決定されなかったが、33%の化学量が、全第一級アミン部位上におけるNH基の4分の1の反応に十分であろう。 然るに、308.03グラムのこのアミノ官能性シロキサン(0.5034meqアミン/g)、水中に75重量%の活性剤を含む18.0グラムのグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド溶液、42.11グラムのTERGITOL(登録商標)TMN 6、及び35.97グラムの水を、計量して広口瓶に仕込んだ。機械的に撹拌する代わりに、前記広口瓶を手で振とうして成分を混合した。得られたのは、透明且つ均一な混合物であった。該混合物を80℃のオーブン中に2時間おいたところ、安定なW/Oエマルジョンが生成した。(実施例5−エマルジョンの合成−ジオール官能性を有する製品) 91.0グラムの、実施例1で使用したタイプのアミノ官能性シロキサン(0.729meq アミン/g)、水中に75重量%の活性剤を含む5.7グラムのグリシジルトリメチルアンモニウムクロライド溶液、3.5グラムのグリシドール(2,3-エポキシ-1-プロパノール)、12.9グラムのTRITON(登録商標)X-405、17.3グラムのTERGITOL(登録商標)TMN 6、及び24.6グラムの水を、計量して広口瓶に入れた。機械的に撹拌する代わりに、前記広口瓶を手で振とうして成分を混合した。得られたのは、透明且つ均一な混合物であった。該混合物を80℃のオーブン中に2時間おいたところ、安定なW/Oエマルジョンが生成した。(実施例6−ヘアコンディショナー製剤)第四級アンモニウム官能性シロキサンのサンプルを、約2重量%の第四級アンモニウム官能性シロキサンを使用して、濯ぎ落とすコンディショニング製剤に加えた。該コンディショニング製剤を表1に示す。表中、コンディショナーAは、シランもシロキサンも全く含まなかった。コンディショナーBは、本発明による第四級アンモニウム官能性シロキサンを含んでいた。コンディショナーCは、比較のためのアミン官能性シロキサンエマルジョンを含んでいた。 表1では、ヒドロキシエチルセルロースは増粘剤として機能するものであり、Hercules Incorporated, Wilmington, DelawareによりNATROSOL(登録商標)250MRの商標名で市販の物質として製剤中に存在した。セテアリルアルコールアルコールは安定剤として機能し、Cognis Corporatin, Hoboken, New JerseyによりLANETTE Oの商標名で市販の物質として存在した。非イオン性界面活性剤PEG-100ステアレート&グリセリルステアレートは、Uniqema Americas, Wilmington, DelawareによりARLACEL(登録商標)165の商標名で市販の物質として存在した。実施例5で得られた本発明のシロキサンの量が、コンディショナーB中に、該コンディショナー中において活性なシロキサンレベルに基づく濃度で存在した。アミノシロキサンエマルジョンが比較のために使用され、これは髪にコンディショニング効果を与えるために使用されるアミン官能性シリコーンポリマーを約35パーセント含む、市販のカチオン性エマルジョンを含んでいた。保存料ジメチロール-ジメチル(DMDM)ヒダントインは、Lonza Incorporated, Fairlawn, New Jerseyにより商標名GLYDANT(登録商標)の下で市販の物質であった。 操作−髪のサンプルの調製 International Hair Importer and Products, Inc.からの僅かに脱色した欧州人の髪を、ここで調製したコンディショナーの試験に用いた。長さ約8インチの髪のマスターハンドを、ひと揃いの別個の毛房に小分けした。各房は約2.5グラムであった。髪の根元の0.5インチ(1.27cm)を切り取り、DUCO CEMENT(登録商標)を使用して2インチ×2インチ(5.08cm×5.08cm)のプラスチックタブに貼りつけた。前記セメントを乾燥させ、毛房を梳いて、前記プラスチックタブの下端から下に6インチ(15.24cm)の髪が伸びているような長さに揃えた。前記タブの真ん中、その上端から約1/4インチ(0.635cm)に孔を空けた。各房を15秒間、40℃の水道水で濯いだ。ピペットを使用して9パーセントのナトリウムラウリルスルフェートを含有する1.0グラムの溶液を適用し、前記房で30秒間泡立てた。前記房を、30秒間流水で濯いだ。前記房を手の人差し指と中指との間を通すことにより、該房から過剰な水を除いた。前記房をペーパータオルで覆ったトレイ上に置き、一晩乾燥させた。各房をACE(登録商標)櫛の細かい櫛の歯で3回手梳きし、INSTRON WET及びINSTRON DRY COMBING操作を用いて評価した。 INSTRON操作は、標準的、承認済み、且つ、工業的に許容されるプロトコルであり、例えば米国特許5,389,364(1995年2月14日)、5,409,695(1995年4月25日)、5,419,627(1995年5月30日)、及び5,504,149(1996年4月2日)が参照される。 濯ぎ落とすコンディショナーを用いる試験のためには、毛房を、40℃の水道水で30秒間濯ぐ。試験用コンディショナーを、0.8グラムの量で前記房に適用し、前記房を30秒間なでつける。前記房を、40℃の水道水で30秒間濯ぐ。過剰の水を、前記房を手の人差し指と中指との間を通すことによって除去する。前記房は、ペーパータオルで覆ったトレイ上に置き、室温にて一晩乾燥させる。前記毛房を、INTRON研究を行う前にもう一度梳く。試験操作 INTRON COMBINGは、湿式髪梳きの容易性及び乾式髪梳きの容易性によって、髪のコンディショニングを測定するための、工業的に承認された試験である。前記試験は、INSTRONひずみゲージを使用するが、これは、髪を梳くために要する力を測定するために準備されている。コンディショニング性能は、特定のヘアトリートメント製剤、例えばシャンプーまたはヘアコンディショナーの、INSTRONひずみゲージを用いて髪を梳くために要する力を低減する能力に基づく。前記力は、平均髪梳き負荷(ACL)として報告される。ACLの数値が低いほど、試験した製剤により与えられるコンディショニング効果はより良い。典型的には、ACL基準線は、最初に、ナトリウムラウリルスルフェート溶液で洗ったのみの、未処理の房を使用して確立される。その後処理の有効性は、処理した房のACLまたは、以下の関係を用いて算出したACLの低下(%)として表すことができる。(未処理の髪のACL−処理した髪のACL)×100/未処理の髪のACL INSTRON WET COMBING法に従い、髪はまず、蒸留水に浸すことによって湿らせ、その後前記髪を、房を3回梳くことによってもつれを解いた。その後前記房を蒸留水に3回浸すことによって再度もつれさせた。前記房を手の人差し指と中指との間に2回通すことにより、過剰な水を除去する。その後、前記房をハンガー上に置き、INSTRONで梳く。もつれ解き及びINSTRON梳きを、全データ点が収集されるまで繰り返す。3つの房の平均髪梳き力を、各処理について測定する。 本願によるコンディショナーA-Cを使用するINSTRON WET COMBINGの結果を、表2に示す。第四級アンモニウム官能性シロキサン、即ちコンディショナーBが、シランもしくはシロキサンを含まないコントロールコンディショナーA、及びアミノ官能性シリコーンエマルジョンを含むコンディショナーCに比べて、湿式髪梳き力において大幅な減少を示すことがわかる。従って、コンディショナーBは、髪のコンディショニング特性を改善することができる。 INSTRON WET COMBING法により、房を3回梳くことによって髪のもつれを解く。その後、髪は、前記房を時計回りに3回巻き、反時計回りに3回巻くことによって再度もつれさせる。その後、前記房をハンガー上に置き、INSTRONで梳く。もつれ解き及びINSTRON梳きを、全データ点が収集されるまで繰り返す。3つの房の平均髪梳き力を、各処理について測定する。 コンディショナーA-Cを用いて行ったINSTRON DRY COMBING法の結果を、表3に示す。表3は、本発明の第四級アンモニウム官能性シロキサンが、コントロールコンディショナーA及び比較用コンディショナーCに比べて、乾式髪梳き力において大幅な減少を示すことがわかる。従って、コンディショナーBは、髪のコンディショニング特性を改善することができる。 ここで調製したエマルジョン及びミクロエマルジョンは、パーソナルケア、例えば制汗剤及び消臭剤等の調製において有用である。これらは、スキンクリーム、スキンケアローション、保湿剤、フェイシャルトリートメント、例えば挫瘡または皺除去剤、パーソナル及びフェイシャルクレンザー、バスオイル、香水、コロン、香り袋、サンスクリーン、プレシェーブローション、アフターシェーブローション、ひげそり用石鹸、ひげそり用泡沫に使用可能である。これらは、ヘアシャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアスプレー、ムース、パーマネント剤、脱毛剤、及びキューティクルコートに使用可能である。化粧品においては、該組成物は、メイクアップ、着色化粧品、ファンデーション、頬紅、リップスティック、アイライナー、マスカラ、オイル除去剤、着色化粧品除去剤、及びパウダーに添加可能である。こうした応用においては、該組成物は油溶性、極性溶媒可溶性、及び水溶性の成分、例えばビタミンを含んで良い。 エマルジョン及びミクロエマルジョンはまた、製薬品、殺生物剤、除草剤、殺虫剤、及び他の生物学的活性物質用の担体として機能することができ;こうした組成物は、湿式クレンジングワイプ、例えばウェットワイプ、ティッシュ、及びタオル等、一般的に個人の衛生用及び家庭用清掃目的用に市販されているセルロース性または合成の不織担体物質のための添加剤としての用途を有する。 ここに記載される化合物、組成物、及び方法には、本発明の本質的な特徴から乖離することなく別の変形が行われても良い。本発明の実施態様は、特にここに詳説され、例示のみするものであり、その範囲に、添付のクレームに定義される以外の限定を意図するものではない。 エマルジョンまたはミクロエマルジョンの油性相として、その分子中に第四級アンモニウム基を有するシロキサンを含む、水中油型(O/W)または油中水型(W/O)エマルジョンまたはミクロエマルジョンの製造方法であって、(i)グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、グリシジルトリメチルアンモニウムブロミド、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロライド、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)ジメチルドデシルアンモニウムクロライド、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムブロミド、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)ジメチルドデシルアンモニウムブロミド、及び(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)ジメチルオクタデシルアンモニウムブロミドからなる群より選択される有機第四級アンモニウム化合物を、(ii)アミノ基を分子中に有するシロキサンと、(iii)界面活性剤の存在下にて反応させ、前記成分(i)乃至(iii)が(iv)水性極性相中に分散される工程を含む方法。


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