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タイトル:公開特許公報(A)_漏れ検査剤と漏れ検査方法
出願番号:2003355868
年次:2005
IPC分類:7,G01M3/20,G01M3/12,G01N21/77,G01N21/78,G01N31/00,G01N31/22


特許情報キャッシュ

原田 哲郎 谷 峰 JP 2005121452 公開特許公報(A) 20050512 2003355868 20031016 漏れ検査剤と漏れ検査方法 石川島検査計測株式会社 000198318 株式会社タセト 501011886 堀田 実 100097515 原田 哲郎 谷 峰 7G01M3/20G01M3/12G01N21/77G01N21/78G01N31/00G01N31/22 JPG01M3/20 NG01M3/12G01N21/77 AG01N21/78 ZG01N31/00 LG01N31/22 121ZG01N31/22 122 5 1 OL 15 2G042 2G054 2G067 2G042AA10 2G042BB10 2G042CA10 2G042CB01 2G042DA08 2G042FA13 2G042FB08 2G054AA01 2G054BB09 2G054CA08 2G054CE01 2G054EA06 2G054GB04 2G067AA11 2G067AA44 2G067BB06 2G067CC04 2G067DD10 本発明は、容器、配管等の気密性をオゾンガスを用いて短時間に検査し、かつ漏れ箇所を特定する漏れ検査剤と漏れ検査方法に関する。 ドラム缶、燃料タンク等の容器や配管等の製造工程や再生工程において、その気密性を検査する漏れ検査が不可欠となる。かかる漏れ検査は、従来、液浸法や石鹸法によって一般に行われている。液浸法は、容器内にガスを加圧して封入し、容器を水中に浸して容器の隙間から漏れる気泡により気密性を検査するものである。また、石鹸法は、容器内ガスを加圧して封入し、容器の表面に石鹸水を塗って、容器の隙間から発生する石鹸泡がにより気密性を検査するものである。 しかし、かかる液浸法や石鹸法は、検査に熟練を要するため信頼性が低く、かつ検査後に容器の乾燥や洗浄を必要とする欠点があった。また、エチレン等に有臭ガスを用いて漏れを検出する場合には、センサによる検出能力が低く、例えば約10ppm程度以上の高濃度で検出可能となるため、大量の有臭ガスを必要とし、かつ検査に長時間を必要とする欠点があった。 そこで、本発明の発明者等は、オゾンガスを用いた漏れ検査システムを創案し出願している(特許文献1)。 特許文献1の「容器のリーク検査方法とリーク検査装置」は、図4に示すように、容器51のリーク検査装置であって、容器を密閉状態で内部に格納する格納容器52と、容器または格納容器の一方に連通し加圧または減圧の一方の操作をする加減圧機器53と、容器または格納容器のうち内圧の高いほうにオゾンガスを供給するオゾンガス供給機器54と、容器または格納容器のうち内圧の低い側のオゾン濃度を測定するオゾン濃度検知機器55とを備え、オゾン濃度が所定の値をこえるときに容器にリークがあると判定するものである。 一方、オゾン濃度検知機器(いわゆるオゾンセンサ)の他に、オゾンを検知する手段として、特許文献2、3が知られている。 特許文献2の「オゾンインジケーター」は、基材上にオゾンにより変色するオゾン検知用インキからなる変色層を少なくとも1層と、オゾンにより変色しないインキからなる非変色層を少なくとも1層とを有し、かつ、少なくとも1つの変色層の一部又は全部がオゾン雰囲気に晒されるように変色層及び非変色層が形成されているものである。 特許文献3の「オゾン検知用インキ及びオゾン検知カード」は、オゾン雰囲気下で変色する色素成分及びオゾン雰囲気下で変色しない色素成分を含有するオゾン検知用インキと、オゾン変色層がこのインキにより形成されているオゾン検知カードである。特開2003−185520号公報特開平11−83834号公報特開2002−69344号公報 オゾンを検出する半導体ガスセンサは、オゾン感度が高く、10〜250ppb(0.01〜0.25ppm)の希薄なオゾンを短時間(1秒前後)で検出することができる。また、オゾンは、オゾン発生器を用いて空気を原料として放電等により比較的簡単に製造することができる。従って、オゾンガスを用いた漏れ検査システムは、従来の検査法(液浸法や石鹸法)に比較して、信頼性が高く、短時間で検査でき、特別がガスを必要としない、等の特徴を有している。 しかし上述した漏れ検査システムにおいて、被検容器内にオゾンガスを封入し、オゾンガスを封入した容器の外側を気密に保持しかつ外側を減圧してオゾンセンサ(オゾン濃度検知機器)でオゾンガスの漏れを検出する場合、所定の検査時間内で、漏れたオゾンガスが検出できる濃度に達するには、相当大きな漏れ量が必要になる。そのため、漏れ箇所の穴径が小さかったり、差圧が小さい場合、オゾンガスの検出ができないことがある。 また、オゾンセンサで漏れが検出された場合でも、漏れ箇所の特定ができない問題点があった。 本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、容器や配管の漏れ箇所が微細であり、或いは内外の差圧が小さい場合でも、それらの漏れ箇所を容易に特定することができる漏れ検査剤と漏れ検査方法を提供することにある。 本発明によれば、オゾンにより変色する変色成分と、変色後の変色成分の色とのコントラストが高くかつオゾン及び変色成分と反応しない微細粒子と、前記変色成分を溶解し、前記微細粒子を均質に分散し、かつ大気中で蒸発可能な溶媒とを含む、ことを特徴とする漏れ検査剤が提供される。 本発明の構成によれば、漏れ検査剤がオゾンにより変色する変色成分を含むので、この漏れ検査剤を内部にオゾンガスを加圧して供給した検査体の外表面に塗布し、変色成分を含む検査剤皮膜を外表面に形成することにより、漏れ箇所から漏洩したオゾンガスが検査剤皮膜と接触し、変色成分が変色することにより、漏れ箇所を容易に特定することができる。 また、オゾン及び変色成分と反応しない微細粒子を含むので、微細粒子と変色成分からなるポーラスな検査剤皮膜を外表面に形成することにより、検査剤皮膜による漏れ箇所のシール(封鎖)を防止し、微細な漏れ箇所の特定を可能にできる。 さらに、微細粒子を均質に分散し、かつ大気中で蒸発可能な溶媒を含むので、検査体の外表面に漏れ検査剤を塗布しやすくし、かつ溶媒を蒸発させて変色成分と非変色成分(微細粒子)からなるポーラスな検査剤皮膜を外表面に形成することができる。 また本発明によれば、オゾンにより変色する変色成分と、変色後の変色成分の色とのコントラストが高くかつオゾン及び変色成分と反応しない微細粒子と、前記変色成分を溶解し、前記微細粒子を均質に分散しかつ大気中で蒸発可能な溶媒とを含む漏れ検査剤を、 内部にオゾンガスを加圧してある容器・配管などの検査体の表面に塗布し、 検査剤の溶媒は蒸発後、前記微細粒子と変色成分からなるポーラスな検査剤皮膜を形成し、 漏れ箇所から漏洩したオゾンガスが検査剤皮膜に接触し、変色成分を変色させることによって、健全部のバックグラウンドとのコントラストにより、漏れ箇所を目視で特定する、ことを特徴とする漏れ検査方法が提供される。 この漏れ検査方法によれば、変色成分、非変色成分(微細粒子)、溶媒からなる液状の漏れ検査剤を検査体の外表面に塗布するので、厚さのほぼ一定な検査剤皮膜を外表面に形成することができる。 また、皮膜形成後、溶媒を蒸発させて微細粒子と変色成分からなるポーラスな検査剤皮膜を外表面に形成するので、検査剤皮膜による漏れ箇所のシール(封鎖)を防止し、微細な漏れ箇所の特定を可能にできる。 さらに、漏れ箇所から漏洩したオゾンガスが検査剤皮膜に接触し、変色成分を変色させることによって、健全部のバックグラウンドとのコントラストにより、漏れ箇所を目視で特定するので、漏れ箇所を容易に特定することができる。 本発明の好ましい実施形態によれば、前記変色成分は、沃化物と澱粉からなる。 この構成により、沃化物と澱粉を単に混ぜても、変色反応は生じないが、オゾンなどの酸化物に触れると沃素イオン(I-)が酸化され、沃素(I2)に変わるため、沃化物が澱粉と反応して青に変色させることができる。 前記微細粒子は、平均粒子径10μm以下の白色微粉末である。 この構成により、健全部のバックグランドを白色又は淡い色にして、変色部分と変色しない部分の明暗の差(コントラスト)を高めることができる。 本発明の好ましい別の実施形態によれば、前記変色成分は、オゾンによって脱色される顔料または染料である。 この構成により、かかる色素を含む検査剤を塗布することにより、乾燥後着色された検査剤皮膜が形成できる。またこの検査剤皮膜にオゾンが漏れて漏れ箇所の色素が脱色されると、その箇所の色素が脱色されるため、着色されたバックグランドと脱色した箇所とのコントラストで漏れ箇所が識別できる。 上述したように、本発明の漏れ検査剤と漏れ検査方法は、容器や配管の漏れ箇所が微細であり、或いは内外の差圧が小さい場合でも、それらの漏れ箇所を容易に特定することができる、等の優れた効果を有する。 以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。 本願発明の発明者等は、オゾン漏れ検査において、漏れ箇所の特定が必要な場合、漏れ箇所を容器および配管の表面の変色により特定することに着眼した。そして鋭意研究を重ねた結果、オゾンの強い酸化力を利用して、変色する成分を含む検査剤を創案し、それを検査体の外面に塗布し、内部に加圧したオゾンガスを封入し、漏れ箇所のみで検査剤を変色させることで、健全部と明確なコントラストを形成し、目視で漏れ箇所を特定できる本発明を完成した。 すなわち、オゾンガスが漏れ箇所より皮膜を通過することにより、オゾンにより検査剤が変色反応を起こすことで、漏れ箇所は健全部と色のコントラストを生じる。また、漏れ箇所の出口ではオゾン濃度が高いため、微細なモレでも、検査剤皮膜中の成分と反応し、変色させることができる。 なお本発明はオゾンの漏れ検査に関わるもので、オゾンの発生装置、配管、検査体など内部にオゾンが存在するものであれば、特に制限することなく、応用することができる。 図1は、本発明の漏れ検査方法の模式図である。 本発明の方法では、本発明による漏れ検査剤10を先ず準備する。 漏れ検査剤10は、オゾンにより変色する変色成分と、オゾン及び変色成分と反応しない微細粒子と、大気中で蒸発可能な溶媒とを含み、全体として均質な液状に調製されている。この漏れ検査剤10の粘度は、検査体1(容器や配管)の外表面に塗布可能でありかつ均一な厚さの検査剤皮膜が形成できるように溶媒により調整されている。 微細粒子は、変色後の変色成分とのコントラストが高い色を有する。溶媒は、変色成分を溶解し、微細粒子を均質に分散する機能を有する。 本発明の方法では、内部にオゾンガスを加圧してある容器、配管等の検査体1の表面に漏れ検査剤10を塗布し、検査剤の溶媒が蒸発後に、微細粒子と変色成分からなるポーラスな検査剤皮膜14を形成する。 塗布の手段として、この図に示すように、液状の漏れ検査剤10を不活性ガスでスプレイ可能にスプレイ装置12内に充填し、このスプレイ装置12により検査体1の外表面に漏れ検査剤10をスプレイして微細粒子と変色成分からなるポーラスな検査剤皮膜14を外表面に形成するのがよい。しかし漏れ検査剤10の塗布は、スプレイに限定されず、刷毛塗り、その他であってもよい。 溶媒が蒸発すると、検査体1の漏れ箇所から漏洩したオゾンガスと検査剤皮膜14を形成する変色成分とが接触し、漏れ箇所において変色成分が変色する。従って、変色箇所16の微細粒子とのコントラストにより漏れ箇所を特定することができる。 オゾン漏れ検査剤としては、オゾンに触れると変色する成分を少なくとも含む必要がある。その成分はオゾンにより変色するものであれば、公知のものおよび市販のものでもよい、オゾンは活性酸素をもち、強い酸化力を有するため、殺菌、消毒、廃水処理、染料の脱色などに広く使用されている。 本発明のオゾン漏れ検査剤は、オゾンによる変色・発色・褪色を利用するが、微細な漏れ箇所をより識別しやすくするため、漏れ箇所(変色部分)と変色しない部分(つまり、健全部)とのコントラストを大きくする必要がある。 以下、変色・発色を利用する検査剤と褪色を利用する検査剤に分けて説明する。(変色・発色を利用する検査剤) ヨード澱粉の発色反応を利用した本発明のオゾン漏れ検査剤について、水または有機溶剤などの液体に各成分を均一に分散して検査剤を調製し、その検査剤をエアゾールスプレーまたは刷毛、ローラで検査体表面に塗布する。この方法により水または溶剤が蒸発した後、均一な皮膜が得られ、オゾンの漏れを検知することができる。 ヨード澱粉反応を利用した漏れ検査剤の組成として、発色成分である沃化物と澱粉が必要である。沃化物については沃化ナトリウム、沃化カリウム等を用いることができる。澱粉はコーンスターチ、ポテトスターチ、市販の片栗粉のいずれでもよいが、アミロースが沃素との反応でアミロペクチンよりも青色が濃くなるため、アミロースを多く含む澱粉が好ましい。 これらの沃化物と澱粉を単に混ぜても、変色反応は生じないが、オゾンなどの酸化物に触れると沃素イオン(I-)が酸化され、沃素(I2)に変わるため、沃化物が澱粉と反応して青に変色する。反応した部分(漏れ箇所)を識別しやすくするため、健全部のバックグランドを白色又は淡い色にし、変色部分と変色しない部分の明暗の差(コントラスト)を高めるのがよい。 バックグランドを白色又は淡い色にしかつ皮膜の均一性を高めるために、無機質の白色粉末を充填剤として配合する。無機質の白色粉末として、たとえば、炭酸塩、珪酸塩、酸化物の白色粉末およびその他の公知の体質顔料を用いることができる。なお無機の白色粉末であれば、特に制限することなく使用できる。 溶媒は、沃化物が溶解されやすく、検査剤皮膜が容易に乾燥し、かつ人の健康を害するおそれのないものを使用する。この観点から溶媒として、水または水とアルコールの混合液が好ましい。 粉末の分散性を向上させるために分散剤を配合することが好ましい。分散剤にはスルホコハク酸ジオクチルナトリウムのような陰イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエーテル類、アルキロールアミド類のような非イオン界面活性剤が挙げられる。 さらに、錆の発生を防ぐ防錆剤、色褪せを防ぐ色あせ防止剤、保管中の酸化を防ぐ酸化防止剤などを配合するのがよい。(褪色を利用する検査剤) 一方、オゾンの色素に対する脱色効果を利用したオゾン漏れ検査剤は、色素を含む検査剤をスプレーまたは刷毛などで検査体表面に塗布することにより、乾燥後着色された検査剤皮膜が形成される。次いでオゾンが漏れて漏れ箇所の色素が脱色されると、その箇所の色素が脱色されるため、着色されたバックグランドと脱色した箇所とのコントラストで漏れ箇所が識別される。 識別を容易にするため、褪色する色素の色は濃色であり、かつオゾンに触れても変色しない成分も白色又は淡い色であるのがよい。色素は乾燥後着色された検査剤皮膜ができるように多量に含有するのがよく、好ましくは0.1%〜10%を添加する。色素が0.1%未満の場合、バックグランドの着色が弱く漏れ箇所の識別が困難である。また、色素が10%を超える場合、脱色に必要なオゾン濃度又はオゾン量が過大となるおそれがある。 使用する色素色としては、赤、青、紫、黒などの濃色系であれば識別性をより高めることができる。1種類または2種類以上を使用することによって、背景の色を調整でき、色素を水または有機溶剤に溶解または分散して、使用することができる。 使用する色素はオゾンガスによって容易に脱色されるものであり、例えば有機の発色団をもつ顔料または染料を用いることができる。 このような染料としては、アゾ系染料、アントラキノン系染料、インジゴイド系染料などが挙げられる。たとえば、食品用色素、水溶性染料、油溶性染料のほとんどが使用可能であり、特に食品用色素、水溶性染料が容易に脱色されるため好ましい。脱色後の指示模様が色素の色とのコントラストをもつ色として淡色系の色たとえば白が望ましい。そのため充填剤として白色粉末を配合するのがよい。それらの粉末として白色系の不溶性の無機粉末、たとえば、炭酸塩類、珪酸塩、酸化物などが挙げられる。さらに、錆の発生を防ぐ防錆剤、色褪せを防ぐ色あせ防止剤、保管中の酸化を防ぐ酸化防止剤などを配合するのがよい。以下、本発明の実施例を説明する。 容器に水15部を入れ、攪拌しながら沃化カリウム8部(関東化学社製)を溶解させた後、アルコール35部を加え、分散剤であるスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(商品名 エアロールCT-1、東邦化学社製)0.2部を入れて溶解した。さらに、澱粉20部(スターチP、日澱化学社製)、炭酸カルシウム25部(ブリリアント1500 白石工業社製)、酸化チタン1部(テイカ社製)を入れ、攪拌機を使用して1500rpmで30分間攪拌し、検査剤の原液を調製した。さらに、この原液にDMEガスで充填し、エアゾール化した。 次に、漏れ箇所(孔径20μ、30μ、60μ)をもつ鉄製密閉容器にオゾンガス導入し、0.3kg/cm2に加圧した。次いで漏れ箇所に上記エアゾール品を吹きつけて、漏れ個所の変色を観察した。その配合および試験結果を表1に示す。 実施例1により、皮膜厚さが一定の均質な検査剤皮膜が得られた(皮膜性状:○)が、乾燥に若干時間がかかった(乾燥性:△)。又、得られた検査剤皮膜の色(バックグラウンド)は白色であり、オゾンガスによる漏れ個所の変色(指示模様)は青色であった。この結果、孔径20μ、30μ、60μの全ての漏れ箇所において、バックグラウンドに対する指示模様の濃淡差は大きく(コントラスト:○)、識別性が高い(○)指示模様が得られ、総合判定として優れた結果(○)が得られた。 容器に水5部を入れ、攪拌しながら沃化カリウム8部(関東化学社製)を溶解させた後、アルコール45部を加え、分散剤であるスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(商品名エアロールCT-1)0.2部、を入れて溶解した。さらに、澱粉20部(スターチP、日澱化学社製)、炭酸カルシウム5部(ブリリアント1500 白石工業社製)、炭酸マグネシウム20部(炭酸マグネシウム金星、神島化学工業社製)、酸化チタン1部(テイカ社製)を入れ、攪拌機を使用して1500rpmで30分間攪拌し、検査剤の原液を調製した。さらに、この原液にDMEガスで充填し、エアゾール化した。 次に、漏れ箇所(孔径20μ、30μ、60μ)をもつ鉄製密閉容器にオゾンガス導入し、0.3kg/cm2に加圧した。漏れ箇所に上記エアゾール品を吹きつけて、漏れ個所の変色を観察した。その配合および試験結果を表1に示す。 実施例2により、皮膜厚さが一定の均質な検査剤皮膜が得られ(皮膜性状:○)、乾燥時間も短時間であった(乾燥性:○)。又、得られた皮膜の色(バックグラウンド)は白色であり、オゾンガスによる漏れ個所の変色(指示模様)は青色であった。この結果、孔径20μ、30μ、60μの全ての漏れ箇所において、バックグラウンドに対する指示模様の濃淡差は大きく(コントラスト:○)、識別性が高い(○)指示模様が得られ、総合判定として優れた結果(○)が得られた。 容器にアルコール50部、分散剤であるスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(商品名エアロールCT-1)0.2部、フロキシン0.5部(アイゼン社製)を入れて溶解した。さらに、炭酸カルシウム25部(ブリリアント1500 白石工業社製)、炭酸マグネシウム10部(炭酸マグネシウム金星、神島化学工業社製)、酸化チタン1部(テイカ社製)を入れ、攪拌機を使用して1500rpmで30分間攪拌し、検査剤の原液を調製した。さらに、この原液をDMEガスで充填し、エアゾール化した。 次に、漏れ箇所(孔径20μ、30μ、60μ)をもつ鉄製密閉容器にオゾンガス導入し、0.3kg/cm2に加圧した。漏れ箇所に上記エアゾール品を吹きつけて、漏れ個所の変色を観察した。その配合および試験結果を表2に示す。 実施例3により、皮膜厚さが一定の均質な皮膜が得られ(皮膜性状:○)、乾燥時間も短時間であった(乾燥性:○)。又、得られた皮膜の色(バックグラウンド)は赤色であり、オゾンガスによる漏れ個所の変色(指示模様)は白色であった。この結果、孔径20μ、30μ、60μの全ての漏れ箇所において、バックグラウンドに対する指示模様の濃淡差は大きく(コントラスト:○)、識別性が高い(○)指示模様が得られ、総合判定として優れた結果(○)が得られた。 容器に水10部を入れ、攪拌しながらブリリアンドレッド6BW 0.5部、分散剤であるスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(商品名エアロールCT-1)0.2部、を入れて溶解した。さらに、炭酸カルシウム30部(ブリリアント1500 白石工業社製)、炭酸マグネシウム5部(炭酸マグネシウム金星、神島化学工業社製)、酸化チタン1部(テイカ社製)を入れ、攪拌機を使用して1500rpmで30分間攪拌し、検査剤の原液を調製した。さらに、この原液をDMEガスで充填し、エアゾール化した。 次に、漏れ箇所(孔径20μ、30μ、60μ)をもつ鉄製密閉容器にオゾンガス導入し、0.3kg/cm2に加圧した。漏れ箇所に上記エアゾール品を吹きつけて、漏れ個所の変色を観察した。その配合および試験結果を表2に示す。 実施例4により、皮膜厚さが一定の均質な皮膜が得られ(皮膜性状:○)、乾燥時間も短時間であった(乾燥性:○)。又、得られた皮膜の色(バックグラウンド)は赤色であり、オゾンガスによる漏れ個所の変色(指示模様)は白色であった。この結果、孔径20μ、30μ、60μの全ての漏れ箇所において、バックグラウンドに対する指示模様の濃淡差は大きく(コントラスト:○)、識別性が高い(○)指示模様が得られ、総合判定として優れた結果(○)が得られた。 次に、本発明と比較するための比較例を説明する。[比較例1] 容器に水10部を入れ、攪拌しながら沃化カリウム8部(関東化学社製)を溶解させた後、アルコール40部を加え、分散剤であるスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(商品名エアロールCT-1)0.2部、を入れて溶解した。さらに、澱粉40部(スターチP、日澱化学社製)を入れ、攪拌機を使用して1500rpmで30分間攪拌し、検査剤の原液を調製した。さらに、この原液をDMEガスで充填し、エアゾール化した。 次に、漏れ箇所(孔径20μ、30μ、60μ)をもつ鉄製密閉容器にオゾンガス導入し、0.3kg/cm2に加圧した。漏れ箇所に上記エアゾール品を吹きつけて、漏れ個所の変色を観察した。その配合および試験結果を表3に示す。 比較例1により、厚さが不均一な皮膜が得られた(皮膜性状:×)。乾燥時間も若干時間がかかった(乾燥性:△)。得られた皮膜の色(バックグラウンド)は白色であり、オゾンガスによる漏れ個所の変色(指示模様)は青色であり、バックグラウンドに対する指示模様の濃淡差は大きい(コントラスト:○)。しかし、識別性が低い(△)ため、小さい孔径20μ、30μでは識別が困難であり、総合判定としては不十分な結果(△)が得られた。[比較例2] 容器に水50部を入れ、攪拌しながら沃化カリウム5部(関東化学社製)を溶解させた後、分散剤であるスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(商品名エアロールCT-1)0.2部を入れて溶解した。さらに、澱粉20部(スターチP)日澱化学社製、炭酸カルシウム5部(ブリリアント1500 白石工業社製)、炭酸マグネシウム5部(炭酸マグネシウム金星、神島化学工業社製)、酸化亜鉛1部(日本化学工業社製)を入れ、攪拌機を使用して1500rpmで30分間攪拌し、検査剤の原液を調製した。さらに、この原液をDMEガスで充填し、エアゾール化した。 次に、漏れ箇所(孔径20μ、30μ、60μ)をもつ鉄製密閉容器にオゾンガス導入し、0.3kg/cm2に加圧した。漏れ箇所に上記エアゾール品を吹きつけて、漏れ個所の変色を観察した。その配合および試験結果を表3に示す。 比較例2により、厚さが若干不均一な皮膜が得られた(皮膜性状:△)。乾燥に長時間がかかった(乾燥性:×)。得られた皮膜の色(バックグラウンド)は白色であり、オゾンガスによる漏れ個所の変色(指示模様)は青色であり、バックグラウンドに対する指示模様の濃淡差は大きい(コントラスト:○)。しかし、識別性が低い(△)ため、小さい孔径20μ、30μでは識別が困難であり、総合判定としては不十分な結果(△)が得られた。[比較例3] 容器にアルコール50部を入れ、攪拌しながらオイルレッド5B 0.5部(オリエント化学工業社製)、分散剤であるスルホコハク酸ジオクチルナトリウム(商品名エアロールCT-1)0.2部、を入れて溶解した。さらに、炭酸カルシウム15部(ブリリアント1500 白石工業社製)、炭酸マグシウム(炭酸マグネシウム金星、神島化学工業)20部を入れ、攪拌機を使用して1500rpmで30分間攪拌し、検査剤の原液を調製した。さらに、この原液をDMEガスで充填し、エアゾール化した。 次に、漏れ箇所(孔径20μ、30μ、60μ)をもつ鉄製密閉容器にオゾンガス導入し、0.3kg/cm2に加圧した。漏れ箇所に上記エアゾール品を吹きつけて、漏れ個所の変色を観察した。その配合および試験結果を表3に示す。 比較例3により、皮膜厚さが一定の均質な皮膜が得られ(皮膜性状:○)、乾燥時間も短時間であった(乾燥性:○)。又、得られた皮膜の色(バックグラウンド)は赤色であり、オゾンガスによる漏れ個所の変色(指示模様)はピンクであった。そのためバックグラウンドに対する指示模様の濃淡差が小さく(コントラスト:△)、識別性が低い(△)ため、小さい孔径20μ、30μでは識別が困難であり、総合判定としては不十分な結果(△)が得られた。1.目 的 NDI(日本非破壊検査協会)発泡試験片を使用して、オゾンガス検知剤で検知(反応)の有無を確認する試験を実施した。2.試験方法 図2は試験方法を示す模式図である。オゾンガスを充填できる容器1にNDI発泡試験片2を取付け、容器1内にオゾンガスを入れ加圧する。発泡試験片2(ピンホール径:φ30μm)にオゾンガス検知剤を吹きかけ、オゾンガス検知剤の変化を記録する。試験は以下の条件で実施した。容器内圧力: 0.03MPa設定濃度 : 約800〜900PPM穴 径 :φ30μm(公称値)3.NDI発泡試験片 JIS(Z2329)に規定される試験片を使用した。実際の穴径は加工されているため、X軸;29μm、Y軸;28μmとなり、楕円になっている。4.試験結果 図3は、試験結果を示す写真である。(a)はオゾンガス検知剤の吹きかけ直前、(b)は吹きかけ直後(0sec)、(c)は吹きかけ後30sec経過後、(d)は2min経過後の発泡試験片(右側の円形)を示している。 30sec経過後及び2min経過後の円形左側に円形の変色部が顕著にあらわれているのがわかる。5.考 察 NDI発泡試験片の穴径(φ30μm)で、0.03MPa加圧時の漏れ量は、1.417×10-2Pa・m3/secとなる。これは比較的容易に行える各種漏れ試験(水浸法、発泡漏れ、圧力検知等)では、ほとんど検出できない限界に近い。 この試験片の結果、オゾンガス検知剤は時間の経過と共に色の変化をきれいに捕らえられ、観察することができた。従ってオゾンガス検知剤は従来の漏れ試験水浸法、発泡漏れ、圧力検知等)と少なくとも同等以上の性能を有するという結果を得られ、十分実用可能であることが確認された。 なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができることは勿論である。本発明の漏れ検査方法の模式図である。試験方法を示す模式図である。。試験結果を示す写真である。特許文献1の構成図である。符号の説明1 検査体(容器や配管)、2 発泡試験片、10 漏れ検査剤、12 スプレイ装置、14 検査剤皮膜、16 変色箇所(漏れ箇所)オゾンにより変色する変色成分と、変色後の変色成分の色とのコントラストが高くかつオゾン及び変色成分と反応しない微細粒子と、前記変色成分を溶解し、前記微細粒子を均質に分散し、かつ大気中で蒸発可能な溶媒とを含む、ことを特徴とする漏れ検査剤。前記変色成分は、沃化物と澱粉からなる、ことを特徴とする請求項1に記載の漏れ検査剤。前記微細粒子は、平均粒子径10μm以下の白色微粉末である、ことを特徴とする請求項1に記載の漏れ検査剤。前記変色成分は、オゾンによって脱色される顔料または染料である、ことを特徴とする請求項1に記載の漏れ検査剤。オゾンにより変色する変色成分と、変色後の変色成分の色とのコントラストが高くかつオゾン及び変色成分と反応しない微細粒子と、前記変色成分を溶解し、前記微細粒子を均質に分散しかつ大気中で蒸発可能な溶媒とを含む漏れ検査剤を、 内部にオゾンガスを加圧してある容器・配管などの検査体の表面に塗布し、 検査剤の溶媒は蒸発後、前記微細粒子と変色成分からなるポーラスな検査剤皮膜を形成し、 漏れ箇所から漏洩したオゾンガスが検査剤皮膜に接触し、変色成分を変色させることによって、健全部のバックグラウンドとのコントラストにより、漏れ箇所を目視で特定する、ことを特徴とする漏れ検査方法。 【課題】 容器や配管の漏れ箇所が微細であり、或いは内外の差圧が小さい場合でも、それらの漏れ箇所を容易に特定することができる漏れ検査剤と漏れ検査方法を提供する。【解決手段】 オゾンにより変色する変色成分と、変色後の変色成分の色とのコントラストが高くかつオゾン及び変色成分と反応しない微細粒子と、前記変色成分を溶解し、前記微細粒子を均質に分散し、かつ大気中で蒸発可能な溶媒とを含む漏れ検査剤10。漏れ検査剤10を、内部にオゾンガスを加圧してある容器・配管などの検査体1の表面に塗布し、検査剤の溶媒は蒸発後、微細粒子と変色成分からなるポーラスな検査剤皮膜14を形成し、漏れ箇所から漏洩したオゾンガスが検査剤皮膜に接触し、変色成分を変色させることによって、健全部のバックグラウンドとのコントラストにより、漏れ箇所16を目視で特定する。【選択図】 図1


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