生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_抗菌剤
出願番号:2003329918
年次:2005
IPC分類:7,A61K35/84,A61P31/04


特許情報キャッシュ

河岸 洋和 徳山 真治 本田 武司 飯田 哲也 鈍宝 宗彦 小野 貴博 結城 究 JP 2005097127 公開特許公報(A) 20050414 2003329918 20030922 抗菌剤 ユニチカ株式会社 000004503 河岸 洋和 徳山 真治 本田 武司 飯田 哲也 鈍宝 宗彦 小野 貴博 結城 究 7A61K35/84A61P31/04 JPA61K35/84 AA61P31/04 10 OL 10 4C088 4C088AA07 4C088AC17 4C088BA08 4C088BA10 4C088BA37 4C088MA52 4C088NA14 4C088ZB35 本発明は、ハナビラタケから得られる抗菌剤に関するものである。 人類は抗生物質によって細菌感染症を克服してきたが、近年では抗生物質に対する耐性を獲得した細菌が出現し、再び脅威となっている。特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(以下、MRSAという。)は抗生物質の多用される病院内において発生して、高齢者や術後で免疫力の低下した患者に感染しやすく、呼吸器、腸管、尿路などの感染症を誘起し、死にいたらしめる場合もある。現在、MRSAは院内感染菌として世界中に蔓延し、大きな医療問題となっている。MRSAに感染した患者の治療には作用機序の異なるバンコマイシンなどの抗生物質が有効であるが、治癒前に感染菌がバンコマイシン耐性を獲得すれば、治療法が失われてしまう危険性もあり、治療が非常に困難である。 MRSAに対する抗菌剤は種々報告されている。例えば、バンコマイシン(例えば、非特許文献1参照)、テイコブラニン、アルベカシンなどが挙げられる。 また、天然物由来成分としてヒノキチオール、茶カテキン、緑茶エキス(例えば、非特許文献2参照)、柿渋タンニン、プロポリス(例えば、非特許文献3参照)、キトサン(例えば、非特許文献4参照)などに抗MRSA活性のあることが報告されている。 また、衛生管理手法が発達するにつれて、食中毒は減少するものと思われているが、依然として毎年多くの食中毒事件が発生しているのが現状である。近年は1件あたりの患者数が増加し、事件が大型化する傾向にある。食中毒菌としては黄色ブドウ球菌やサルモネラ菌、大腸菌などが知られている。1996年に流行した病原性大腸菌O-157による集団感染事件などは幼少児や老人、学校関連施設などで大規模な感染が起こる危険性を示しており、社会問題ともなっている。 食中毒を防ぐ手段として古くからわさびやからしが利用され、近年その抗菌成分が同定されるようになった(例えば、非特許文献5参照)。また、茶(例えば、特許文献1および特許文献2参照)やイ草(例えば、特許文献3参照)、乳酸菌産生物質(例えば、非特許文献6参照)に抗菌成分のあることが報告されている。 合成抗菌剤も種々利用されているが、耐性菌や人体への副作用の問題から、上述したような天然成分による抗菌活性が注目されている。 さらに近年、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)による感染症が慢性胃炎や消化性潰瘍などの疾患の病因であることが明らかにされ、消化器臨床分野で精力的な研究が行われている。また、感染者数は膨大で、世界人口の約半数がこの菌に感染しているといわれている。 ピロリ菌はヒトの胃粘膜に生息する菌であり、疫学的研究から慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の起因となっていることが確認された。そして、慢性胃炎や消化性潰瘍の根治治療にはピロリ菌の除菌または増殖抑制が有効であると考えられ、抗生物質と胃酸分泌抑制剤との併用療法がピロリ菌除菌療法として一般的に用いられるようになった。 しかし、抗生物質の長期投与には、その副作用に加えて耐性菌の増加という重大な問題が存在する。また、合成医薬には副作用があり、近年、安全な天然物由来の物質に関心が向けられるようになった。 このような観点から、天然由来の安全な抗ピロリ菌活性をもつ物質として、例えば、茶葉成分のカテキン類(例えば、特許文献4参照)、海藻由来の多糖類(例えば、特許文献5および特許文献6参照)、バラ科植物の果実ポリフェノール(例えば、特許文献7参照)、牛乳または卵白由来のムチン(例えば、特許文献8参照)、コショウ属、フウロソウ属、ハナミョウガ属、ヤマモモ属に属する植物の抽出物(例えば、特許文献9参照)などが報告されている。 一方、きのこ類は古くから食用として利用されているが、最近その成分の生理活性が明らかにされ、クレスチン、レンチナン、シゾフィラン(いずれも商品名)などは、医薬品としてその有用性が認められおり、アガリクス、メシマコブ、霊芝などは抗腫瘍作用を期待して、子実体や菌糸体の乾燥物や抽出物を健康食品素材として利用することが試みられている。きのこ類から得られる抗菌剤としては、ホウネンタケ子実体から抽出単離される新規なセスキテルペン系化合物(例えば、特許文献10参照)、カノデルマ属菌類から得られるガノマイシンと呼ばれる抗生物質(例えば、特許文献11照)が知られている。 このようなきのこ類に属するハナビラタケは、カラマツに生えるきのこであって、非常に僅少なきのこである。歯ごたえがよく、その純白の色合いと葉牡丹のような形態が特徴である食用きのこである。これまで、このハナビラタケは成長が遅く人工栽培は非常に困難であるとされてきたが、最近になって、比較的短期間で栽培可能な新しい栽培法が確立され、商業規模での供給が可能となってきている。 このハナビラタケについて溶媒でβ‐グルカンを抽出する方法が提案され、その抽出物について医薬品分野での用途が提案されている(例えば、特許文献12、13照)。 これまでハナビラタケの菌糸体が大腸菌に対し、抗菌性を有することが示唆されているが、ハナビラタケ子実体が有する抗菌活性についてはこれまで知られていない。高麗寛紀ほか著、「わかりやすい殺菌・抗菌の基礎知識」、オーム社、2000年、p.129〜130「メテ゛イカル トリヒ゛ューン(Medical Tribune)」、メテ゛ィカルトリヒ゛ューン、1996年8月2日「プロポリス中の抗MRSA活性物質について」、ミツバチ科学、玉川大学ミツバチ科学研究施設、16(4)、175〜177(1995)西野敦編著、「抗菌剤の科学」Part2、工業調査会(1997)、p.98〜101特開平2−276562号公報特開平8−38133号公報特開2002−249436号公報西野敦編著、「抗菌剤の科学」Part2、工業調査会(1997)、p.108〜110「フード・テクノロジー(Food Technology)」、Jan,1989、p.164〜167特開平5−139972号公報特開平6−247861号公報特開平7−138166号公報特開平11−180888号公報特開2000−229865号公報特開2000−154146号公報特開平9−216880号公報特表2002−538215号公報特開2000−217543号公報特開2002−125460号公報 本発明は、ハナビラタケから細菌に対し有効な抗菌剤を得ることを目的とするものである。 本発明者らは、このような理由から、抗菌活性を有する天然物質のスクリーニングをハナビラタケに着目して行ったところ、各種菌類に対する抗菌活性を有することを見いだし、本発明に到達した。 すなわち、本発明は、ハナビラタケの子実体または菌糸体の抽出物を有効成分とすることを特徴とする抗菌剤を要旨とするものであり、好ましくは、ハナビラタケの子実体または菌糸体から少なくとも1種類以上の有機溶媒で抽出される画分を有効成分とするものであり、さらに好ましくは、ハナビラタケの子実体または菌糸体からアルコールを用いて抽出画分を得、次いでこの画分から酢酸エチルを用いて抽出される画分を有効成分とするものである。さらに本発明の抗菌剤は、好ましくは日和見感染菌、食中毒菌もしくはピロリ菌に対し抗菌活性を示すものである。 本発明の抗菌剤は、特に日和見感染症の原因菌、食中毒症の原因菌又はピロリ菌に対し抗菌活性を有するものである。さらに本発明の抗菌剤の由来であるハナビラタケは食用キノコであり、本発明の抗菌剤は経口投与剤として用いることも、また食事に含ませることも可能であり、患者に適した種々の投薬方法を選択することが可能となる。 以下、本発明を詳細に説明する。 ハナビラタケは、標高1千メートル以上のカラマツ等の針葉樹に特異的に発生するキノコで、発見することが難しいために「幻のきのこ」と言われてきた。これまで、その栽培は難しく、一般にはあまり知られていなかったが、近年、人工栽培方法を確立し、量産するに至った。 本発明で用いられるハナビラタケ子実体は、天然のものでも人工栽培されたものでもよい。人工栽培の方法としては、人工栽培用の菌床を作成することにより行うことができる(例えば、特開平11−56098号公報、特開2002−369621号公報、特開2002−125460号公報参照)。 また、本発明においては、ハナビラタケの菌糸体も用いることができる。菌糸体は液体培養法によって得ることができる。培地に使用する炭素源としては、グルコースなどの単糖の他、デキストリン、グリセロールなど通常用いられる炭素源が使用できる。また、窒素源としては無機または有機窒素源が使用できるが、生育速度の観点からは有機窒素源を用いるほうが好ましい。また、必要に応じて微量元素やビタミン等の生育因子を添加することは通常の培養と何ら変わりはない。培養温度は15℃〜30℃、好ましくは18℃〜28℃、20℃〜25℃が最も好ましい。pHは2.5〜8.0、好ましくは3.0〜7.0、3.5〜5.0が最も好ましい。培地成分には不溶成分を添加することが均一に生育させることができることから好ましい。培養期間は菌株により、数日から数週間程度に設定されうる。 このようにして得られたハナビラタケは、そのままで次の抽出工程に移してもよいし乾燥してから抽出工程に移してもよい。また、粉砕して用いることができる。 本発明における有効成分はハナビラタケに含まれているが、生のままのハナビラタケまたは乾燥物ではその濃度が低く、したがって活性も低いため、有効成分を抽出、濃縮することが望ましい。有機溶剤または水溶液による抽出操作によって活性物質を得ることができる。有機溶剤としてはアルコール、アセトニトリル、酢酸エステル、DMSO、ジオキサン、グリコール、エーテル、THF、アセトン、塩化メチレン、クロロホルム、ヘキサン、シクロヘキサンなどが挙げられる。また、水溶液は純水、酸水溶液、アルカリ水溶液、塩溶液などを用いることができる。抽出にはこれら溶剤を単独でまたは2種類以上を混合して用いることができるが、クロロホルム、アルコールまたは酢酸エチルが好ましい。抽出に用いる溶剤の量に特に制限はないが、ハナビラタケ重量に対して2〜20倍量を用いることが好ましい。2倍量以下では操作性が、20倍量以上では作業効率が悪い。また、抽出は1種または複数種の溶剤を用いて、複数回行うこともできる。複数回行う場合は、ハナビラタケからの抽出でもよいし、ハナビラタケから得られた抽出画分をさらに抽出してもよい。また、それらを組み合わせて行うことができる。 抽出操作の際の温度は特に制限はないが10〜60℃が好ましい。10℃以下では抽出効率が悪く、60℃以上ではハナビラタケが変色し、抽出物に色が付くなどする。抽出時間にも特に制限はないが、1時間〜3日間程度が好ましい。1時間以下では抽出量が少なく、3日間以上では作業効率が低い。また、抽出は静置のまま行うこともできるが、撹拌または振盪することによって抽出効率を高めることができる。 このようにして得られた抽出画分に細菌に対して抗菌活性を有する有効成分が含まれている。有効成分を高濃度で用いたい場合には有効成分を抽出、濃縮すればよい。有効成分の濃縮は、単に乾燥することによっても達成されるが、さらに有機溶媒を用いて抽出するなどの方法を用いてもよい。 この有効成分をそのまま、または使用しやすい形態に加工して抗菌剤とすることができる。ハナビラタケは食用キノコであり、本発明の抗菌剤は経口投与剤として用いることも、また食事に含ませることも可能である。したがって、患者に適した種々の投薬方法を選択することが可能である。また、食品や化粧品に混合し、細菌の繁殖を防ぐことも可能である。 本発明の抗菌剤が特に有効な細菌としては日和見感染症の原因菌、食中毒症の原因菌、ピロリ菌などがあげられる。 日和見感染症とは比較的病原性の低い微生物がけがや病気、その他の理由で免疫力の低下した人に感染し疾病を引き起こした状態である。病院で患者が感染する場合も多く、院内感染症といわれる。日和見感染症の原因菌としてはインフルエンザ菌、β溶連菌、緑膿菌、肺炎球菌(Streptococcus pneumoniae)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、セラチア菌、カタル球菌、黄色ブドウ球菌(MRSAを含む)、カンジダ、エンテロバクター、腸球菌(Enterococcus faecalis)、フ゜ロテウス フ゛ルカ゛リス(Proteus vulgaris)、モルカ゛ネラ モルカ゛ニ(Morganella morganii)などがあげられる。 食中毒症とは細菌の繁殖した食品を摂取することによって引き起こされる。多くの場合、病原体の産生する毒素が原因である。食中毒症の原因菌としてはサルモネラ菌、腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)、ビブリオ・バルニフィカス、コレラ菌、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、赤痢菌(Shigella flexneri)、チフス菌、ウエルシュ菌、ボツリヌス菌、セレウス菌、カンピロバクター、病原性大腸菌(Escherichia coli)、エルシニア、リステリア菌、フ゜ロヒ゛テ゛ンシア アルカリファシエンス(Providencia alcalifaciens)などがあげられる。 ピロリ菌(Helicobacter pylori)は上述したように、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因菌である。 次に、実施例により、本発明を具体的に説明する。 なお、実施例中で得られた画分についての各種細菌類に対する抗菌活性は以下のようにして調べた。 すなわち、溶液に溶かした抽出画分を直径6mmの抗生物質検定用ペーパーディスク(アドバンテック社製)にしみ込ませて乾燥した。各種細菌の培養液を希釈し、100μlを寒天培地に塗沫した。乾燥したペーパーディスクを寒天培地上((1)はTSA培地、日本ベクトンディッキンソン社製、(2)〜(15)はTSB培地、ただし(12)は3%NaCl LB培地、(16)は5%ヒツジ血液添加Muller Hinton培地、日本ベクトンディッキンソン社製)に置き、37℃の培養器中で1〜5日間培養して後、ペーパーディスクの周囲に形成された発育阻止円を観察した(ピロリ菌は微好気条件にて培養)。 本実験に用いた各種細菌の一覧を以下に示す。(1)MRSA2932株(名古屋大学付属病院臨床分離株)(2)エシェリシア コリ(Escherichia coli)(RIMD0509939) 腸管出血性大腸菌(EHEC)O157(3)エシェリシア コリ(Escherichia coli) 腸管病原性大腸菌(EPEC)(4)エシェリシア コリ(Escherichia coli)(RIMD0509266) 毒素原性大腸菌(ETEC)(5)エシェリシア コリ(Escherichia coli) K12株 DH5α(6)サルモネラ エンテリティテ゛ィス(Salmonella enteritidis) (RIMD1933006)(7)シケ゛ラ フレクスネリ(Shigella flexneri) (RIMD3102002)(8)フ゜ロヒ゛テ゛ンシア アルカリファシエンス(Providencia alcalifaciens) (RIMD1656001) 福井食中毒株(9)フ゜ロテウス フ゛ルカ゛リス(Proteus vulgaris) (RIMD1643003)(10)モルカ゛ネラ モルカ゛ニ(Morganella morganii) (RIMD1642003)(11)クレフ゛シエラ ニュ-モニエ(Klebsiella pneumoniae) (RIMD1102001)(12)ヒ゛フ゛リオ ハ゜ラヘモリティカス(Vibrio parahaemolyticus) (RIMD2210633)(13)ハ゛チルス サフ゛チルス(Bacillus subtilis) (RIMD0225012)(14)スタフィロコッカス アウレウス(Staphylococcus aureus) (RIMD3109007)(15)エンテロコッカス フェカリス(Enterococcus faecalis) (RIMD3116001)(16)ヘリコハ゛クター ヒ゜ロリ(Helicobacter pylori) (ATCC43504)※RIMDは大阪大学微生物病研究所菌株保存施設における菌株保存番号である。実施例1 人工栽培により収穫されたハナビラタケ5kgから、エタノール20Lで、室温、24時間、成分抽出を行った。この操作を5回繰り返し、次いでエタノール抽出後のハナビラタケからアセトン20Lを用いて同様に3回成分抽出を行った。得られたエタノール溶液およびアセトン溶液は混合し、減圧下に濃縮した。得られた濃縮物からクロロホルム、次に酢酸エチルを用いて順に溶解部分を抽出して溶媒を留去し、クロロホルム可溶部51g、酢酸エチル可溶部1gを得た。さらに僅かに残った抽出溶媒を留去して、水を加えて溶解部分のみを分離し、水可溶部120gを得た。 得られた可溶成分をそれぞれペーパーディスクに適当量含浸し、乾燥した後、抗菌活性試験に用いた。 試験の結果を表1に示した。実施例2 60℃で6時間熱風乾燥して得たハナビラタケ乾燥粉末500gからクロロホルム5Lを用いて、室温、静置状態で24時間、成分抽出を行った。抽出溶液を分離して、同様の操作を5回繰り返した。さらに、クロロホルム抽出後のハナビラタケ粉末から酢酸エチル5Lで3回、次にメタノール5Lで3回、同様に抽出操作を行った。それぞれの抽出溶媒を減圧下に留去して、クロロホルム可溶部20g、酢酸エチル可溶部1g、メタノール可溶部55gを得た。 これら可溶部の溶液を適当量ペーパーディスクに含浸し、乾燥した後、抗菌活性試験に用いた。 試験の結果を表2に示した。 以上の結果からハナビラタケの酢酸エチル抽出成分中に抗菌活性のあることが明らかとなった。実施例3 実施例1において得られたクロロホルム抽出画分を分取用薄層クロマトグラフィープレート(シリカゲル60、Merck社製)にアプライし、クロロホルム/メタノール=8/2溶媒を用いて展開した。展開したプレートは展開距離に応じて20等分し、シリカゲルを回収した。回収したシリカゲルからクロロホルムを用いて画分を回収し、濃縮した。得られた濃縮液を適当量ペーパーディスクに含浸し、乾燥した後、抗MRSA活性試験に用いた。展開距離の順から3、4および12、13番目の画分を含浸したペーパーディスクの周囲に発育阻止円が形成された。結果を表3にまとめた。 以上の結果から、ハナビラタケのクロロホルム抽出成分中に抗MRSA活性のあることが明らかとなった。ハナビラタケの子実体または菌糸体の含有物を有効成分とすることを特徴とする抗菌剤。ハナビラタケの子実体または菌糸体から少なくとも1種類以上の有機溶媒で抽出される画分を有効成分とする請求項1記載の抗菌剤。ハナビラタケの子実体または菌糸体から酢酸エチルを用いて抽出される画分を有効成分とする請求項1記載の抗菌剤。ハナビラタケの子実体または菌糸体からクロロホルムを用いて抽出される画分を有効成分とする請求項1記載の抗菌剤。有効成分が、細菌に対し抗菌活性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の抗菌剤。細菌がヒト感染症の原因菌であることを特徴とする請求項5に記載の抗菌剤。細菌が日和見感染症の原因菌であることを特徴とする請求項5に記載の抗菌剤。細菌がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)である事を特徴とする請求項5に記載の抗菌剤。細菌が食中毒症の原因菌である事を特徴とする請求項5に記載の抗菌剤。細菌がピロリ菌である事を特徴とする請求項5に記載の抗菌剤。 【課題】 ハナビラタケ由来の成分による抗菌剤を提供する。【解決手段】 ハナビラタケの子実体または菌糸体の抽出物を有効成分とすることを特徴とする抗菌剤であり、好ましくは、ハナビラタケの子実体または菌糸体から少なくとも1種類以上の有機溶媒で抽出される画分を有効成分とするものであり、さらに好ましくは、ハナビラタケの子実体または菌糸体からエタノールを用いてアルコール抽出画分を得、次いでこの画分から酢酸エチルを用いて抽出される画分を有効成分とする。【選択図】 なし


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