タイトル: | 公開特許公報(A)_高温ガスの水分量測定方法および高温ガスの水分量測定装置 |
出願番号: | 2003326623 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,G01N25/62,G01N1/22,G01N1/28,G01N1/36 |
村松 瑞夫 村松 良樹 阿部 範之 JP 2005091226 公開特許公報(A) 20050407 2003326623 20030918 高温ガスの水分量測定方法および高温ガスの水分量測定装置 村松風送設備工業株式会社 591214044 波多野 久 100078765 関口 俊三 100078802 村松 瑞夫 村松 良樹 阿部 範之 7G01N25/62G01N1/22G01N1/28G01N1/36 JPG01N25/62 CG01N1/22 DG01N1/22 MG01N1/28 YG01N1/28 K 5 1 OL 13 2G040 2G052 2G040AB05 2G040AB13 2G040BA23 2G040BB04 2G040CA05 2G040DA07 2G040ZA06 2G052AA02 2G052AB22 2G052AC02 2G052AC25 2G052AD02 2G052AD43 2G052CA03 2G052CA38 2G052EB13 2G052FB05 2G052FD01 2G052HA17 2G052HC22 2G052HC23 2G052JA23 本発明は産業廃棄物の焼却炉等から排出される塩素ガス等を含む100℃以上の高温腐食性排ガス中の水分量を連続的に測定し求める高温ガスの水分量測定方法および高温ガスの水分量測定装置に関する。 一般に、産業廃棄物の焼却炉等からは塩素ガス等を含む100℃以上の高温腐食性の排ガスが排出される。 このような高温腐食性排ガスでは、これに含まれる水分量が多いと、その水分と塩素が結合してなる塩酸の生成量を増加させるので、この高温腐食性排ガスを通す配管、この配管に装着された流量制御弁等の各種弁や温度計等各種測定器等が塩酸により腐食され易くなり、寿命が短かくなり易い。 また、この種の産業廃棄物等の焼却装置では、高温腐食性排ガス中のダイオキシン類の原料となる塩素を中和するために排ガス中に消石灰を投入しているが、この排ガス中の水分量が多い場合には、その水分により消石灰が排気ダクト内等で凝固し易くなるので、排気ダクト等の目詰まりが発生し易くなるという課題も発生する。 そこで、従来より高温腐食性排ガスの湿度(水分量)を湿度計により適宜検出し、焼却炉の特性として水分発生量を把握している。この高温腐食性排ガスの湿度測定は産業廃棄物の焼却装置において事実上実施されている作業であって、文献に記載されているものではない。したがって、この排ガスの湿度測定は文献に記載されていない。 しかしながら、現在、温度計については、耐高温,耐腐食性の高いものがあるが、湿度計については高温に耐えるものが少なく、腐食性ガスに対し長時間耐性を具備したものは殆ど無い。 このために、従来では高温腐食性ガスの湿度(水分)を湿度計により短時間しか測定できず、連続的に測定することができなかった。 本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、高温腐食性ガス中の水分量を連続的に測定することができる高温ガスの水分量測定方法および高温ガスの水分量測定装置を提供することにある。 本願請求項1に係る発明は、高温腐食性の被測定ガスの流路から所要量の被測定ガスを抽出路に抽出するステップと、この抽出路に外気を導入して上記抽出被測定ガスに混合させ、この混合ガスの温度が所要の水分測定可能温度以下に降温するように上記被測定ガスの抽出流量と外気の導入流量の少なくとも一方を制御するステップと、上記抽出被測定ガスの抽出流量と外気導入流量とをそれぞれ測定するステップと、上記混合ガスの温度を湿球温度計と乾球温度計とによりそれぞれ測定し、これら乾球温度と湿球温度とに基づいて乾湿球の湿度計算式を用いて上記混合ガス中の水分量Xwaを算出するステップと、上記抽出路に導入された外気中の水分量Xwbをその導入外気温度と湿度から算出するステップと、上記導入外気の水分量Xwbと上記混合ガスの水分量Xwaとの差から上記抽出被測定ガス中の水分量Xwcを算出するステップと、この抽出被測定ガス中の水分量Xwcを上記被測定ガス流路を流れる被測定ガスの流量換算によりこの流路を流れる被測定ガス中の水分量Xwを算出するステップと、を具備していることを特徴とする高温ガスの水分量測定方法である。 本願請求項2に係る発明は、上記混合ガス中の水分量Xwaは、次の演算ステップにより算出されることを特徴とする請求項1記載の高温ガスの水分量測定方法である。 ・次のSonntag(ゾンターク)式(1)を用いて、上記混合ガスの飽和水蒸気圧ew(Pa)を求めるステップ。 ・次のSprung(スプルング)式(2)を用いて、上記混合ガスの水蒸気圧ea(Pa)を求めるステップ。 ・次の式(3)により上記水蒸気圧ea(Pa)から外気と混合ガスとの混合比ra(kg/kg)を求めるステップ。 ・次の式(4)により上記混合ガスの流量R2をm3/hからl/minに換算した値に上記混合比raを乗算して、混合ガス中の水分量Xwa(l/min)を求めるステップ。 本願請求項3に係る発明は、上記導入外気中の水分量Xwbは、次の演算ステップにより算出されることを特徴とする請求項1または2記載の高温ガスの水分量測定方法である。 ・上記Sonntag式(1)を用いて、導入外気の飽和水蒸気圧ew(Pa)を求めるステップ。 ・上記導入外気のew(Pa)と外気の湿度H1との相対湿度データから導入外気の水蒸気圧eb(Pa)を次の式(5)により求めるステップ。 ・上記水蒸気圧eb(Pa)から大気と混合ガスとの混合比rb(kg/kg)を次の式(6)により求めるステップ。 ・上記導入外気の流量R1をm3/hからl/minに換算した値に、次の式(7)に示すように上記混合比rbを乗算して、導入外気の水分量Xwb(l/min)を求めるステップ。 本願請求項4に係る発明は、上記抽出被測定ガス中の水分量Xwcは、次の演算ステップにより算出されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高温ガスの水分量測定方法である。 ・上記混合ガス中の水分量Xwaと上記導入外気中の水分量Xwbとの差を求める下記式(8)により上記抽出被測定ガス中の水分量Xwc(l/min)を求めるステップ。 ・この抽出被測定ガス中の水分量Xwcを上記被測定ガスの流路における流量に換算して被測定ガス中の水分量Xw(%)を下記式(9),(10)により求めるステップ。 本願請求項5に係る発明は、高温腐食性の被測定ガスの流路から所要量の被測定ガスを抽出する抽出路と、この被測定ガスの抽出流量を制御する抽出流量制御弁と、この抽出路の途中に接続され外気を導入して上記抽出被測定ガスに混合させる外気導入路と、この外気導入流量を制御する外気導入流量制御弁と、上記混合ガスの温度が所定の水分測定可能温度以下に降温するように上記抽出流量制御弁と外気導入流量制御弁の開度をそれぞれ制御する制御手段と、上記抽出被測定ガスの抽出流量と外気導入流量とをそれぞれ測定する流量計と、上記混合ガスの温度を湿球温度計と乾球温度計とによりそれぞれ測定し、これら乾球温度と湿球温度とに基づいて乾湿球の湿度計算式を用いて上記混合ガス中の水分量Xwaを算出する演算手段と、上記抽出路に導入した外気中の水分量Xwbをその導入外気の温度と湿度とから算出する演算手段と、上記導入外気の水分量Xwbと上記混合ガスの水分量Xwaとの差から上記抽出被測定ガス中の水分量Xwcを算出する演算手段と、この抽出被測定ガス中の水分量Xwcを上記被測定ガス流路を流れる被測定ガスの流量換算によりこの流路を流れる被測定ガス中の水分量Xwを算出する演算手段と、を具備していることを特徴とする高温ガスの水分量測定装置である。 本発明によれば、高温腐食性排ガス中の水分量を連続的に測定し求めることができる。 以下、本発明の最良の実施形態を図1に基づいて説明する。 図1は高温ガス水分量測定装置1の系統構成図である。この図1に示すように高温ガス水分量測定装置1は、図示しない焼却炉から排出される塩素ガスを含む100℃以上の高温腐食性の被測定排ガスである排ガスを通す排気ダクト2の途中に、排ガス抽出管3を接続し、この排ガス抽出管3には吸引ブロア4を設け、この吸引ブロア4の吸引力により排気ダクト2を流れる排ガスの一部を排ガス抽出管3内へ吸引して抽出し、所要の排気処理後、外気へ放出するようになっている。 排ガス抽出管3は、その途中にて外気導入管5の一端を接続している。外気導入管5は、その他端の外端を外気導入口5aとして開口させる一方、その途中には、外気導入流量を測定する外気導入流量計6、導入外気温度を検出する導入外気用温度計7、導入外気の湿度を検出する導入外気用湿度計8、外気導入量を制御する電動弁よりなる外気導入流量制御弁9をそれぞれ設けている。 この排ガス抽出管3は、外気導入管5との接続部10の上流側に、排気ダクト2から排ガス抽出管3へ抽出した排気ガスの一部である抽出排ガスの温度を検出する高温用温度計11、この抽出排ガスの抽出流量を制御する電動弁よりなる抽出流量制御弁12をそれぞれ配設している。 また、排ガス抽出管3は、外気導入管接続部10と吸引ブロア4との間において、抽出排ガスと外気との混合ガスの温度をそれぞれ検出する乾球温度計13および湿球温度計14、混合ガスの流量を検出する混合ガス流量計15をそれぞれ配設している。 そして、これら外気導入流量計6、外気用温度計7、外気用湿度計8、高温用温度計11、乾球温度計13、湿球温度計14および混合ガス流量計15の各検出信号出力端子を、マイクロプロセッサー等からなる制御演算器16の検出信号入力端に、図中一点鎖線で示す信号線を介して電気的に接続し、これら流量計6,15や温度計7,11,13,14、湿度計8によりそれぞれ検出された検出値を示す検出値信号を制御演算器16に与えるようになっている。 さらに、制御演算器16は図示しない操作盤における吸引ブロア4のオン/オフ操作に応じて吸引ブロア4の運転をオン/オフ制御する機能を有する。 また、制御演算器16は、電動弁よりなる外気導入流量制御弁9および抽出流量制御弁12に、図中一点鎖線で示す信号線を介して電気的に接続され、これら流量制御弁9,12の弁開度検出信号を受信してその弁開度を検出する一方、これら流量制御弁9,12を遠隔運転してその弁開度を制御するように構成されている。 すなわち、制御演算器16は、乾球温度計13により検出された抽出排ガスと外気との混合ガスの温度が水分測定可能温度の100℃以下の所定温度、例えば50℃〜60℃になるように、抽出流量制御弁12と外気導入流量制御弁9を遠隔操作してこれらの弁開度を制御する流量制御弁制御手段を有する。 そして、制御演算器16は、混合ガス中の水分量Xwa、導入外気中の水分量Xwb、抽出排ガス中の水分量Xwcおよび排気ダクト2内を流れる排ガス中の水分量Xwをそれぞれ算出する演算手段を有する。 すなわち、混合ガス中の水分量演算手段は、湿球温度計14と乾球温度計13からの温度検出信号とを受けて、抽出排ガスと導入外気との混合ガス中の水分量Xwaを、次の演算ステップの実行により算出する。 ・次のSonntag(ゾンターク)式(1)を用いて、上記混合ガスの飽和水蒸気圧ew(Pa)を求めるステップ。 ・次のSprung(スプルング)式(2)を用いて、上記混合ガスの水蒸気圧ea(Pa)を求めるステップ。 ・次の式(3)により上記水蒸気圧ea(Pa)から外気と混合ガスとの混合比ra(kg/kg)を求めるステップ。 ・次の式(4)により上記混合ガスの流量R2をm3/hからl/minに換算した値に上記混合比raを乗算して、混合ガス中の水分量Xwa(l/min)を求めるステップ。 また、制御演算器16は、導入外気中の水分量Xwbを、次の演算ステップの実行により算出する。 ・上記Sonntag式(1)を用いて、導入外気の飽和水蒸気圧ew(Pa)を求めるステップ。 ・上記導入外気のew(Pa)と外気の湿度H1との相対湿度データから導入外気の水蒸気圧eb(Pa)を次の式(5)により求めるステップ。 ・上記水蒸気圧eb(Pa)から大気と混合ガスとの混合比rb(kg/kg)を次の式(6)により求めるステップ。 ・上記導入外気の流量R1をm3/hからl/minに換算した値に、次の式(7)に示すように上記混合比rbを乗算して、導入外気の水分量Xwb(l/min)を求めるステップ。 さらに、制御演算器16は、導入外気中の水分量Xwcを、次の演算ステップの実行により算出する。 ・上記混合ガス中の水分量Xwaと上記導入外気中の水分量Xwbとの差を求める下記式(8)により上記抽出排ガス中の水分量Xwc(l/min)を求めるステップ。 ・この抽出排ガス中の水分量Xwcを上記排ガスの流路における流量に換算して排ガス中の水分量Xw(%)を下記式(9),(10)により求めるステップ。 次に、このように構成された高温ガス水分量測定装置1の作用を説明する。 まず、図示しない焼却炉の運転中に、操作盤にて吸引ブロア4の運転オン操作をすると、吸引ブロア4が運転され、排気抽出管3内が排気されて負圧になるので、排気ダクト2内を流れている高温腐食性排ガスの一部が抽出排ガスとして排気抽出管3内へ吸引されて抽出される。このとき、外気の一部が外気導入口5aから外気導入管5を介して排ガス抽出管3内へ吸引される。 このために、排ガス抽出管3内で抽出排ガスに導入外気が混合され、混合ガスとして例えば図示しない排ガス処理系により冷却ないし除塵等所要の浄化処理を経てから再び外気へ放出される。 ところで、この混合ガスの温度は乾球温度計13と湿球温度計14とにより検出され、その検出温度信号は図中一点鎖線で示す信号線を介して制御演算器16に与えられる。 そこで、制御演算器16はこの乾球温度計13の温度検出値が湿球温度計14により、混合ガス中の湿度、つまり水分量を測定できる、例えば100℃以下の水分測定可能温度、例えば50℃〜60℃になるように抽出排ガス流量制御弁12と外気導入流量制御弁9の遠隔運転により、これらの弁開度をそれぞれ制御する。 このとき、高温用温度計11、導入外気温度計7、乾球温度計13および湿球温度計14によりそれぞれ検出された各温度検出値信号が図中一点鎖線で示す信号線を介して制御演算器16へ与えられる。 また、制御演算器16には、導入外気用湿度計8の湿度検出値信号、外気導入流量計6および混合ガス流量計15によりそれぞれ検出された外気導入流量検出値信号および混合ガス流量検出信号が図中一点鎖線で示す信号線を介して入力される。 そこで、制御演算器16は上述した各演算手段により抽出排ガス、導入外気およびこれらの混合ガスにそれぞれ含まれている水分量Xwa,Xwb,Xwcをそれぞれ算出し、さらに、これら水分量Xwa,Xwb,Xwcに基づいて排気ダクト2内を流れている高温腐食性排ガス中に含まれている水分量Xwを算出する。 したがって、この高温ガスの水分量測定装置1によれば、抽出排気管3へ抽出した高温腐食性排ガスの一部(抽出排ガス)に、外気を混合させるので、この抽出排ガス中の水分を外気により希釈しつつ降温させることができる。このために、抽出排ガス中の水分を結露させずに乾球温度計13と湿球温度計14とによる水分測定が可能な温度(例えば100℃以下の所定温度)まで降温させることができるので、その水分量を連続的に測定することができる。 また、高温腐食性排ガスが流れる排気ダクト2内に湿度計を直接配設してこの高温腐食性排ガス中の水分量(湿度)を直接測定するのではなく、この高温腐食性排ガスの一部を排ガス抽出管3へ抽出し、外気により希釈してから乾球温度計13と湿球温度計14との両温度検出値等に基づいて高温腐食性排ガス全体の水分量を演算により求めるので、この乾球温度計13や湿球温度計14として耐食性や耐熱性の高い高価なものを使用する必要がないので、コスト低減を図ることができるうえに、これら乾,湿球温度計14,13の寿命を延ばすことができる。 図2は上記高温ガスの水分量測定装置1が適用される燃焼装置20の一例を示す系統構成である。この燃焼装置20は例えば廃棄物等を焼却する焼却炉21の排ガス出口から塩素ガスを含む100℃以上の高温腐食性排ガスが排出され、この排ガス出口には排気ダクト22により煙突23を接続している。 この排気ダクト22は、その途中に、焼却炉21側からその下流側に向けて温水冷却塔24、空冷塔25、消石灰投入機26、バグフィルタ等を備えた除塵装置27、吸引ファン28をこの順に順次介装している。 したがって、焼却炉21から排気ダクト22に排出された高温腐食性排ガスは吸引ファン28により吸引されて排気ダクト22により案内され、温水冷却塔24および空冷塔25内を通って順次冷却されてから除塵装置27にて消石灰が投入され、排ガス中のダイオキシン類の原料となる塩素ガスが中和されてからバグフィルタ等の除塵エレメントにより除塵され、煙突23から外気へ放出される。 そして、この除塵装置27と吸引ファン28とを接続する排気ダクト22の一部の途中には、上記高温ガス水分量測定装置1の排ガス抽出管3を接続することにより、この高温ガス水分量測定装置1を使用することができる。 これにより、この燃焼装置20によっても焼却炉21から排出される高温腐食性排ガス中の水分量を高温ガス水分量測定装置1により低コストかつ高精度で連続的に測定することができる。 また、この高温腐食性排ガス中の水分量を連続測定することにより、その水分量が所定値以上に増加しないように燃焼装置20を運転することにより、この排ガス中に投入される消石灰が排ガス中の水分により凝固して排気ダクト22内に目詰りが発生するのを防止することができる。 また、排ガス中の水分量を抑制することにより、排ガス中の塩素ガスと水分との結合により生成する塩酸の生成量を抑制することができるので、燃焼装置20の排気ダクト22等の配管類や弁類、温水冷却塔24、空冷塔25、除塵装置27、煙突23等の腐食を低減し、これら機器類の寿命を延ばすことができる。 なお、上記図1で示す高温ガス水分量測定装置1では、外気導入流量計6、混合ガス流量計15、外気導入用湿度計8等の各種測定器および各種流量制御弁9,12と、制御演算器16とを信号線により接続しているが、これらを無線で接続するように構成してもよい。 また、制御演算器16にそれぞれ入力される上記各種測定器6〜8,11,13,147からの各種検出信号や各種流量制御弁9,12、吸引ブロア4からの各種信号を、制御演算器16の上記各種演算結果と共に、図示しない送信装置により監視センターの管理サーバー等のコンピュータに送信させることにより、複数の燃焼装置20,20…を監視センターにより一元的に集中管理するように構成してもよい。 これによれば、監視センターのコンピュータにより複数の燃焼装置20の運転を遠隔監視することができる。本発明の一実施形態に係る高温ガスの水分量測定装置の系統構成図。図1で示す高温ガスの水分量測定装置が適用される燃焼装置の一例の系統構成図。符号の説明1 高温ガス水分量測定装置2 排気ダクト3 排ガス抽出管4 吸引ブロア5 外気導入管6 外気導入流量計7 外気導入温度計8 外気導入湿度計9 外気導入流量制御弁11 高温用温度計12 抽出流量制御弁13 乾球温度計14 湿球温度計15 混合ガス流量制御弁16 制御演算器20 燃焼装置21 焼却炉22 排気ダクト24 温水冷却塔25 空冷塔26 消石灰投入機27 除塵装置28 吸引ファン高温腐食性の被測定ガスの流路から所要量の被測定ガスを抽出路に抽出するステップと、 この抽出路に外気を導入して上記抽出被測定ガスに混合させ、この混合ガスの温度が所要の水分測定可能温度以下に降温するように上記被測定ガスの抽出流量と外気の導入流量の少なくとも一方を制御するステップと、 上記抽出被測定ガスの抽出流量と外気導入流量とをそれぞれ測定するステップと、 上記混合ガスの温度を湿球温度計と乾球温度計とによりそれぞれ測定し、これら乾球温度と湿球温度とに基づいて乾湿球の湿度計算式を用いて上記混合ガス中の水分量Xwaを算出するステップと、 上記抽出路に導入された外気中の水分量Xwbをその導入外気温度と湿度から算出するステップと、 上記導入外気の水分量Xwbと上記混合ガスの水分量Xwaとの差から上記抽出被測定ガス中の水分量Xwcを算出するステップと、 この抽出被測定ガス中の水分量Xwcを上記被測定ガス流路を流れる被測定ガスの流量換算によりこの流路を流れる被測定ガス中の水分量Xwを算出するステップと、を具備していることを特徴とする高温ガスの水分量測定方法。上記混合ガス中の水分量Xwaは、次の演算ステップにより算出されることを特徴とする請求項1記載の高温ガスの水分量測定方法。 ・次のSonntag(ゾンターク)式(1)を用いて、上記混合ガスの飽和水蒸気圧ew(Pa)を求めるステップ。 ・次のSprung(スプルング)式(2)を用いて、上記混合ガスの水蒸気圧ea(Pa)を求めるステップ。 ・次の式(3)により上記水蒸気圧ea(Pa)から外気と混合ガスとの混合比ra(kg/kg)を求めるステップ。 ・次の式(4)により上記混合ガスの流量R2をm3/hからl/minに換算した値に上記混合比raを乗算して、混合ガス中の水分量Xwa(l/min)を求めるステップ。上記導入外気中の水分量Xwbは、次の演算ステップにより算出されることを特徴とする請求項1または2記載の高温ガスの水分量測定方法。 ・上記Sonntag式(1)を用いて、導入外気の飽和水蒸気圧ew(Pa)を求めるステップ。 ・上記導入外気のew(Pa)と外気の湿度H1との相対湿度データから導入外気の水蒸気圧eb(Pa)を次の式(5)により求めるステップ。 ・上記水蒸気圧eb(Pa)から大気と混合ガスとの混合比rb(kg/kg)を次の式(6)により求めるステップ。 ・上記導入外気の流量R1をm3/hからl/minに換算した値に、次の式(7)に示すように上記混合比rbを乗算して、導入外気の水分量Xwb(l/min)を求めるステップ。上記抽出被測定ガス中の水分量Xwcは、次の演算ステップにより算出されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の高温ガスの水分量測定方法。 ・上記混合ガス中の水分量Xwaと上記導入外気中の水分量Xwbとの差を求める下記式(8)により上記抽出被測定ガス中の水分量Xwc(l/min)を求めるステップ。 ・この抽出被測定ガス中の水分量Xwcを上記被測定ガスの流路における流量に換算して被測定ガス中の水分量Xw(%)を下記式(9),(10)により求めるステップ。高温腐食性の被測定ガスの流路から所要量の被測定ガスを抽出する抽出路と、 この被測定ガスの抽出流量を制御する抽出流量制御弁と、 この抽出路の途中に接続され外気を導入して上記抽出被測定ガスに混合させる外気導入路と、 この外気導入流量を制御する外気導入流量制御弁と、 上記混合ガスの温度が所定の水分測定可能温度以下に降温するように上記抽出流量制御弁と外気導入流量制御弁の開度をそれぞれ制御する制御手段と、 上記抽出被測定ガスの抽出流量と外気導入流量とをそれぞれ測定する流量計と、 上記混合ガスの温度を湿球温度計と乾球温度計とによりそれぞれ測定し、これら乾球温度と湿球温度とに基づいて乾湿球の湿度計算式を用いて上記混合ガス中の水分量Xwaを算出する演算手段と、 上記抽出路に導入した外気中の水分量Xwbをその導入外気の温度と湿度とから算出する演算手段と、 上記導入外気の水分量Xwbと上記混合ガスの水分量Xwaとの差から上記抽出被測定ガス中の水分量Xwcを算出する演算手段と、 この抽出被測定ガス中の水分量Xwcを上記被測定ガス流路を流れる被測定ガスの流量換算によりこの流路を流れる被測定ガス中の水分量Xwを算出する演算手段と、を具備していることを特徴とする高温ガスの水分量測定装置。 【課題】高温腐食性ガス中の水分量を連続的に測定することができる高温ガスの水分量測定方法および高温ガスの水分量測定装置を提供する。【解決手段】高温腐食性排ガスの排気ダクト2からその一部の排ガスを抽出する排ガス抽出管3と、抽出排ガスに混合させ、この混合ガスの温度が所要の水分測定可能温度以下に降温するように上記被測定ガスの抽出流量と外気の導入流量の少なくとも一方をそれぞれ制御する外気導入流量制御弁9と、これら排ガスの抽出流量と外気導入流量とをそれぞれ測定する抽出流量計と、混合ガスの温度を湿球温度計14と乾球温度計13とによりそれぞれ測定し、これら乾球温度と湿球温度とに基づいて乾湿球の湿度計算式を用いて上記混合ガス中の水分量Xwaを算出すると共に、外気の水分量Xwb、抽出被測定ガスのXwc、排気ダクトを流れる被測定ガスの水分量Xwを算出する制御演算器16と、を具備している。【選択図】 図1