タイトル: | 公開特許公報(A)_フォトレジストの溶解速度の解析方法および装置 |
出願番号: | 2003272675 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,G01N21/75,G01B11/06,G03F7/26,H01L21/027 |
関口 淳 南 洋一 林 仁一 JP 2005031010 公開特許公報(A) 20050203 2003272675 20030710 フォトレジストの溶解速度の解析方法および装置 リソテック ジャパン株式会社 594192349 辻永 和徳 100101281 関口 淳 南 洋一 林 仁一 7G01N21/75G01B11/06G03F7/26H01L21/027 JPG01N21/75 AG01B11/06 GG03F7/26 501H01L21/30 502R 3 2 OL 8 2F065 2G054 2H096 2F065AA30 2F065BB01 2F065CC17 2F065CC31 2F065FF51 2F065FF61 2F065GG07 2F065HH13 2F065JJ01 2F065JJ09 2F065PP01 2F065PP11 2F065QQ25 2G054AA04 2G054AB10 2G054CD04 2G054CE08 2G054EA05 2G054EB02 2G054EB05 2G054EB10 2G054FA10 2G054FA15 2G054FA32 2G054FA33 2G054FB02 2G054FB03 2G054GA03 2G054JA01 2H096BA20 2H096EA05 2H096FA01 2H096GA08 2H096LA16 2H096LA17 本発明は、半導体集積回路装置、液晶表示装置などの作成に関して使用するフォトレジストの溶解速度の解析方法および装置に関する。 半導体集積回路装置は400−600ミクロンの厚さのSi基板、ガラス基板又は金属基板の上に光により感光するフォトレジストを塗布、ベークし、ステッパと呼ばれる縮小投影装置またはマスクアライナーと呼ばれるコンタクト露光装置により、微細なパターンをマスクを介して露光し、現像することで、微細なパターンをSi基板、ガラス基板又は金属基板の上に形成する。さらに、このパターンをマスクとして下地の金属膜をエッチングして微細な電子回路を形成する。 フォトレジストは回転する基板の上に滴下され、遠心力で基板上に広げさらに高速回転を行い薄膜に塗布される。次ぎに、基板を熱板の上に乗せ,下から加熱してベークし溶媒を蒸発させるとともに膜を固め、緻密な膜を形成する(これを露光前ベークの意味でPre−exposure Bake:プリベークと呼ぶ)。また、最近は高い解像度が要求されるため、従来のノボラック樹脂を用いたレジストに替わり、解像性の高い化学増幅レジストが用いられる。化学増幅レジストは露光の後に、樹脂が現像液に溶解することを抑止するための保護基を外す反応、いわゆる脱保護反応が必要であり、露光後にベークを行う必要がある。このベークをPost Exposure Bake(P.E.B.)と言う。最後に現像を行いフォトレジストパターンが得られる。 より微細なパターンを形成するためにはフォトレジストが最終的に現像液にどのように溶解するのか、その現像の挙動を正確に把握しなければならない。 従来、露光を行った基板を現像液の中に入れ、基板のフォトレジスト面に光を照射し、フォトレジストの溶解にともなう干渉光強度の変化を測定することにより、現像中の膜厚変化としてのフォトレジストの溶解速度を検出していた。また、特定の箇所における正確な溶解速度を測定するためにはディップ現像法により現像を行いつつ、溶解速度を測定することが好ましい。しかし、ディップ現像法では光照射部および受光部を固定していたのでは、測定部位が光照射される場所に到達するまでに現像が始まってしまい、正確な測定をすることができなかった。 フォトレジスト層を有する基板のフォトレジスト面に光を照射し、フォトレジストの溶解にともなう干渉光強度の変化を測定することにより現像終点を決定する方法は公知であり、たとえば、特許文献1に開示されている。また、同様の原理に基づいた溶解速度の測定方法が特許文献2に開示されている。 しかし、上記のいずれの特許においてもスプレー現像法やパドル現像法による現像が前提とされており、ディップ現像法に特有の本願発明により解決されるべき課題が存在しなかった。特開平2−63031号特開平4−50604号 本発明は化学増幅レジストのような非常に溶解速度の速いフォトレジストについて、正確な溶解速度を現像開始時から測定することを目的とする。発明者らは、正確なデータの採取のためにはディップ現像法を用いることが必要であるが、その際、受光部を固定しておくとデータが得られないと言う新規な課題を見いだし、かかる課題を解決するために本発明を為したものである。 本発明は、フォトレジスト層を表面に有する基板のフォトレジスト面に光を照射し、フォトレジストの溶解にともなう反射干渉光強度の変化を測定することにより溶解速度を検出するフォトレジストの溶解速度の測定方法において、フォトレジストの溶解をディップ法により行い、基板が溶解液と接触する前から所望の測定終点まで、基板と光照射部および受光部を同期して移動させ、同一箇所について測定を行う方法を提供する。 すなわち本発明においては、基板が溶解液と接触する前からフォトレジスト層からの反射光強度の測定を開始し、測定箇所が変化しないように基板と光照射部および受光部の動きを同期して移動させ、同一箇所について測定を続けることにより、基板と現像液が接触した時点から直ちに測定が行われる。 本願発明において「ディップ法」とは、ウエハを溶解液中に浸漬させて処理する方法を言う。代表的には、ディップ法により露光されたフォトレジストを現像液で現像するディップ現像法があげられる。しかし、たとえば、浸漬された状態でのレジスト剥離のような、同様に浸漬された状態でフォトレジストを処理する類似の処理法も含まれる。 測定対象のフォトレジストとしてはたとえば、化学増幅レジストが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、溶解速度の遅い樹脂について測定しても、より正確なデータを得ることができることは当然である。 「溶解液」とは、フォトレジストを溶解することのできる液をいい、公知の現像液の他、フォトレジストを溶解できる任意の溶剤(レジスト剥離液など)も包含する。 「溶解速度」とは、処理中におけるフォトレジストの膜厚の減少速度を言う。 本発明は、基板が溶解液と接触する前から所望の測定終点まで同一箇所について測定を行う点に特徴を有する。このようにすることにより、基板が溶解液と接触した瞬間からの必要なすべてのデータを採取することができる。 本発明はさらに、本発明方法において、フォトレジスト層を有しない基板についてのデータを予め採取し、かかるデータと測定データを比較することにより基板と溶解液とが接触する時刻を決定する方法を提供する。 かかる態様においては、フォトレジスト層を表面に有しないベアウエハについて、反射光強度を測定しつつ、ウエハを溶解液槽に浸漬させ、データを採取する。図1に測定例を示す。領域Bでは測定窓から基板が見えるが、このときはウエハは溶解液には浸かっておらず一定の信号が得られる。ウェハが溶解液に入ると一瞬空気を取り込み次いで溶解液が流れ込む。このため領域Cの様に強度が上がる。フォトレジスト層が表面に存在する場合には、その後現像が始まって干渉波形が得られることとなる。 かかるベアSiウエハに関するデータを規格化し、テンプレートデータとして使用する。実際に測定されたデータとテンプレートデータを比較し、その差の2乗の値が最小になる時の位置を現像開始点とする。 本発明はさらに本発明方法を実施するための好ましい装置を提供する。 すなわち、本発明は、ディップ法におけるフォトレジストの溶解速度の測定装置であって、基板と同期して移動可能である光照射部および受光部を有する装置を提供する。 基板と同期して移動可能である光照射部および受光部とは、ウエハの同じ位置に光を照射し、かつその反射光を測定しつつ、ウエハとともに移動できる光照射部および受光部をいう。移動方法としては各種の方法が考えられ、何ら限定するものではない。たとえば、機械的手段によりウエハを保持する治具と光照射部および受光部を結合し、ウエハの同じ位置を測定できるようにすることが挙げられる。また、たとえば、ウエハを保持する治具と光照射部および受光部とを同期させたモーターにより動かすこともできる。また、たとえば、ウエハを保持する治具の所定の位置にマークを付け、これを光学的手段により検出しつつ光照射部および受光部を移動させることにより同期させることもできる。 装置の1例の概観を図2に示す。従来装置が左、本発明が右である。従来装置は光照射部および受光部を有するLED光源ユニットが固定されており、ウェハが現像液中に挿入され、所定のモニター位置になったところでモニターを開始する。一方、本発明ではウェハと光照射部および受光部を有するLED光源ユニットは同期して動く。光源ユニットはウェハが現像液に挿入される以前から開始する。そして、現像データ収集後、現像開始点を決定することで高速に溶解するレジストの現像挙動を観察することが可能である。 また、ウェハの挿入スピードは最も現像開始点が明瞭に検出できるように決定することができる。 本発明は溶解速度の非常に大きなフォトレジストについても、その溶解速度を正確に決定できるという効果を有する。レジスト:KrFエキシマレーザー対応化学増幅レジスト(TOK社製)プリベーク条件:90℃、90秒P.E.B.:110℃、90秒レジスト膜厚 :700nm露光:248nmレーザー照射装置現像:TMAH 2.38%(23℃) ディップ現像60秒上記の実験条件において、KrFエキシマレーザー対応化学増幅レジストをSi基板に700nm塗布、ベークして248nmのエキシマレーザー光を用いて50mJ/cm2のエネルギーで露光、PEBを行った。このサンプルを従来装置及び本発明にて現像し、干渉波形を観測した。図3(a)に従来装置で観測した干渉波形を示す。従来装置ではウェハが現像のモニターを開始する地点に到達した時点ですでにレジストの溶解は終わっており、干渉波形が得られていない。図3(b)は本発明により得られた干渉波形である。サンプリング時間は10msecとした。現像による干渉波形が得られた。図3(c)は本発明により得られた干渉波形である。サンプリング時間は1msecとした。現像による干渉波形が得られた。サンプリング時間が短い方が解像度の高いデータが得られた。実施例2 図4に従来装置及び、本発明により得られたレジストのディスクリミネーションカーブの比較を示す。図4(a)に示す従来装置による結果では現像モニターが開始された時点で、既にレジストの溶解が起こっており、結果として溶解速度が遅く測定される事が分かった。これに対して本発明では図4(b)に示す様にRmax=6000nm/sという高い溶解速度値が測定できる事が確認された。実施例3現像開始点の決定方法 図5に現像開始以前からモニターして得られた波形データを示す。サンプルが現像液に入る以前には、図5中A部のように反射光強度が一定の領域が現れ、現像液に挿入されると同時に信号は上昇し干渉波形が現れる。図5中Bは現像の開始点である。そこで、図1に示すようなテンプレートデータを実際のデータから作成し、かかるデータを規格化し、テンプレートデータとして使用する。実際に測定されたデータ(図5)とテンプレートデータを比較し、その差の2乗の値が最小になる時の位置を現像開始点とする。その結果、図5中のB点が現像開始点であると決定された。 図6に本方法により決定した現像開始点を現像時間0に調整したデータを示す。実施例4ウェハ挿入速度の決定 ウェハの挿入速度は現像開始点が明瞭に現れる様に決定することが出来る。図5はウェハ挿入速度200mm/sで挿入した場合に得られた干渉波型である。挿入速度が速すぎるとウェハ挿入時に挿入による現像液の巻き込みが起こり、ノイズ発生の原因となり、挿入速度が遅すぎると現像開始点が不明瞭になる。 このように、得られた実験結果に基づいて、最適なウエハの挿入速度を決定することができる。図1はベアシリコンウエハについて測定されたテンプレートデータを示す図である。図2は本発明の装置の1例を示す図である。図3は実施例1の結果を示す図である。図4は実施例2の結果を示す図である。図5は実施例3および実施例4の結果を示す図である。図6は実施例3の結果を示す図である。符号の説明1:LED光源ユニット 2:測定窓 3:サンプルウェハ 4:現像液 フォトレジスト層を表面に有する基板のフォトレジスト面に光を照射し、フォトレジストの溶解にともなう反射干渉光強度の変化を測定することにより溶解速度を検出するフォトレジストの溶解速度の測定方法において、フォトレジストの溶解をディップ法により行い、基板が溶解液と接触する前から所望の測定終点まで、基板と光照射部および受光部を同期して移動させ、同一箇所について測定を行う方法。フォトレジスト層を有しない基板についてのデータを予め採取し、かかるデータと測定データを比較することにより基板と溶解液とが接触する時刻を決定する、請求項1記載の方法。 ディップ法におけるフォトレジストの溶解速度の測定装置であって、基板と同期して移動可能である光照射部および受光部を有する装置。 【課題】化学増幅レジストのような非常に溶解速度の速いフォトレジストについて、正確な溶解速度を現像開始時から測定する方法およびそのための装置の提供。【解決手段】フォトレジスト層を表面に有する基板のフォトレジスト面に光を照射し、フォトレジストの溶解にともなう反射干渉光強度の変化を測定することにより溶解速度を検出するフォトレジストの溶解速度の測定方法において、フォトレジストの溶解をディップ法により行い、基板が溶解液と接触する前から所望の測定終点まで、基板と光照射部および受光部を同期して移動させ、同一箇所について測定を行う方法。【選択図】図2