生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_DNA合成酵素阻害剤及びDNAトポイソメラーゼ阻害剤
出願番号:2003197516
年次:2005
IPC分類:7,C07J9/00,A61K31/575,A61K35/84,A61P31/18,A61P35/00,A61P37/00,A61P43/00,C12N9/99


特許情報キャッシュ

秋久 俊博 水品 善之 浮谷 基彦 押久保 学 JP 2005035897 公開特許公報(A) 20050210 2003197516 20030716 DNA合成酵素阻害剤及びDNAトポイソメラーゼ阻害剤 学校法人日本大学 899000057 浅村 皓 100066692 浅村 肇 100072040 高松 武生 100107146 安藤 克則 100107504 秋久 俊博 水品 善之 浮谷 基彦 押久保 学 7 C07J9/00 A61K31/575 A61K35/84 A61P31/18 A61P35/00 A61P37/00 A61P43/00 C12N9/99 JP C07J9/00 A61K31/575 A61K35/84 A A61P31/18 A61P35/00 A61P37/00 A61P43/00 111 C12N9/99 5 OL 10 4C086 4C088 4C091 4C086AA01 4C086AA02 4C086DA11 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZB07 4C086ZB26 4C086ZB33 4C086ZC20 4C088AA04 4C088AC17 4C088BA10 4C088BA32 4C088CA06 4C088CA14 4C088NA14 4C088ZB07 4C088ZB26 4C088ZB33 4C088ZC20 4C091AA02 4C091BB10 4C091BB20 4C091CC01 4C091DD01 4C091EE07 4C091FF02 4C091FF06 4C091GG01 4C091HH01 4C091JJ03 4C091KK01 4C091LL03 4C091LL06 4C091MM03 4C091NN01 4C091PA02 4C091PA05 4C091PB05 4C091QQ01 4C091RR13 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、デヒドロトラメテノン酸(化学名、3−オキソラノスタ−7、9(11)、24−トリエン−21−オイン酸)、それを有効成分とするDNA合成酵素阻害剤又はDNAトポイソメラーゼ阻害剤に関する。【0002】【従来の技術】従来から、DNA合成酵素群及びDNAトポイソメラーゼ群が細胞の増殖、分裂、分化等に関与していることが知られている。そして、DNA合成酵素阻害剤及びDNAトポイソメラーゼ阻害剤は、癌の場合には癌細胞の増殖抑制作用、エイズの場合にはHIV由来逆転写酵素に対する阻害作用、免疫抑制作用の場合には抗原に対する特異的抗体産生を抑制すると考えられている。そこで、DNA合成酵素阻害剤及びDNAトポイソメラーゼ阻害剤は、癌、エイズ及び免疫疾患治療薬及び予防効果のある医薬品の開発が期待される。【0003】DNA合成酵素阻害群は、癌やエイズ等の疾病において、さらには、免疫担当細胞による抗体産生等において重要な要因の一つであることが報告されている(例えば、特許文献1参照。)。現在、DNA合成酵素阻害剤としては、ジデオキシTTP(ddTTP)、N・メチルマレイミド、ブチルフェニル・dGTP等が知られている(例えば、非特許文献1参照。)。また、植物由来の糖脂質であるスルホキノボシルアシルグリセリドにも、DNA合成酵素阻害作用が見出されている(例えば、特許文献2参照。)。DNAトポイソメラーゼは、DNAの複製、転写、組換え等あらゆるDNA代謝に関わる重要な酵素であり、その阻害剤はヒト癌の治療においてイリノテカン、エトポシド等多くの重要な抗癌剤として使用されている。【0004】【特許文献1】特開平11−106395号公報【特許文献2】特開2000−143516号公報【非特許文献1】Annual Review of Biochemistry誌、1991年、60巻、513〜552頁【0005】【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、DNA合成酵素及びDNAトポイソメラーゼの阻害を介した癌細胞の増殖能の抑制により、腫瘍及び免疫疾患の領域において治療効果をもたらす、DNA合成酵素阻害剤及びDNAトポイソメラーゼ阻害剤を提供することである。【0006】本発明の阻害剤は、癌及びエイズの発症、進行を予防する作用あるいは治癒、また臓器移植時の免疫抑制作用をねらいとして利用するものであれば、それを使用する上で何ら制限を受けることなく適用されるが、とりわけ抗癌剤、抗ウイルス剤及び免疫抑制剤として有効である。また、これら疾患の予防剤として使用することも可能である。【0007】【課題を解決するための手段】本発明等は、デヒドロトラメテノン酸(化学名、3−オキソラノスタ−7、9(11)、24−トリエン−21−オイン酸)、それを有効成分とするDNA合成酵素阻害剤又はDNAトポイソメラーゼ阻害剤が、前記の課題を解決するのに有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。【0008】デヒドロトラメテノン酸は、例えば、茯苓又は茯苓皮から、メタノール等の水溶性溶媒を用いて抽出し、抽出物をクロロホルム等の非水系溶媒と水とで溶剤分別後、非水系溶媒画分、又は茯苓又は茯苓皮からクロロホルム等の非水系溶媒で直接抽出した抽出物から得ることができる。【0009】【発明の実施の形態】本発明のデヒドロトラメテノン酸(以下、「化合物1」ということがある。)の構造式は、下記のとおりである。この化合物は、以下に述べるような方法により、茯苓、好ましくは茯苓皮より効率よく抽出されるものである。【0010】【化1】【0011】本発明のデヒドロトラメテノン酸は、DNA合成酵素阻害剤又はDNAトポイソメラーゼ阻害剤の有効成分となるが、これを換言すると、α、β型DNA合成酵素及びII型DNAトポイソメラーゼ阻害作用を有し、癌、エイズ治療剤及び免疫抑制剤となり得るということである。【0012】前記のとおり、本発明のデヒドロトラメテノン酸の化学名は、下記のとおりである。化合物1:3−オキソラノスタ−7、9(11)、24−トリエン−21−オイン酸(3−oxolanosta−7、9(11)、24−trien−21−oic acid)【0013】【実施例】次に、本発明の実施例を示す。【0014】実施例1図1は、本発明のデヒドロトラメテノン酸を得るための作業工程を示す。茯苓皮は、中国・雲南省医薬保険品進出口公司より入手した。乾燥茯苓皮(1kg)を粉砕後抽出フラスコに入れ、メタノール(3L)を加え、加熱還流下3時間抽出を行った。同様な抽出操作は全部で3回繰り返し行い、ロータリーエバポレーターを用いて抽出液からメタノールを留去し抽出エキスを得た(96g)。混在する水溶性多糖類を取り除くためにエキスをクロロホルム‐水系で溶剤分別を行った。得られたクロロホルム層は5%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、中性クロロホルム層を得、溶媒を留去後中性のクロロホルム可溶画分(6.9g)を得た。上記クロロホルム可溶画分はシリカゲル(200g)を担体とし、展開溶媒としてヘキサン‐酢酸エチル(0:1→1:0)を用いたカラムクロマトグラフィーによって、9つのフラクション(Fr.A〜Fr.I)に分画した。ヘキサン‐酢酸エチル(7:3)で溶出したFr.F(0.65g)はメタノールから結晶化を行い、メタノール不溶部(0.15g)と可溶部(0.48g)を得た。次いで不溶部の逆層HPLC[カラム:Pegasil ODS(25cm x内径10mm i.d.);溶離液:90%メタノール;溶離液流速:2.0mL/分]を行い、デヒドロトラメテノン酸(24mg;溶出保持時間:28.5分)を得た。【0015】化合物1は、MS、IR、UV、1H−NMR、13C−NMR、1H−1HCOSY、HMQC、HMBC及びNOESY法によって構造式を決定した。図2は、化合物1の炭素番号とNOESY法における主要なNOEとの相関を示す。また、表1に、ピリジン−d5中で測定した13C−NMR、1H−NMR及びHMBCのデータを示す。【0016】【表1】【0017】化合物1の諸性質及びスペクトルデータ(NMRデータを除く)を次に示した。無色針状結晶、mp233−235℃。[α]25D+14.8°(c0.35、クロロホルム)。UV(エタノール)λmax236、243、252nm。IR νmax1713、1698、1656、813cm−1(KBr)。EIMS(%)m/z 452[M]+(100)、437(24)、434(9)、370(11)、311(27)、309(40)、270(32)、269(38)、257(14)、255(12)、244(20)、229(8)、69(25)。高分解能EIMS m/z 452.3290(計算値C30H44O3[M]+、452.3287)。【0018】化合物1はMS及び13C−NMR DEPTから分子式C30H44O3を持つことが示された。この化合物はオキソ基[νmax1698cm−1;δC215.1]、カルボキシル基[νmax1713cm−1;δC178.5]、Δ7、9(11)−共役ジエン系[λmax236、243、252nm;νmax813cm−1;δH5.34(1H、br s)、5.57(1H、d、J=5.9Hz)]、末端イソプロピリデン基[δH1.63、1.67(各3H、s)、5.33(1H、brs);δC17.7、25.8(各q)、124.8(d)]、5個の第三級メチル基[δH0.97、1.01、1.06、1.13、1.14(各s)]を有している。これらのデータ及びm/z311[側鎖(C8H13O2)の脱離]、311(313−2H)、269(側鎖の脱離−42)、255(269−CH2)のMS開裂イオンの存在から化合物1はΔ7、9(11)−ジエン系、イソプロピリデン基とC−21がカルボキシル化されたC8−側鎖を持つ3−オキソ四環性トリテルペン骨格を持つことが示唆された。さらに、13C−及び1H−NMRデータ(表1)のデヒドロエブリコン酸の文献値(Phytochemistry誌、1995年、39巻、1165〜1169頁)との比較、さらには1H−1HCOSY、HMQC、及びHMBCスペクトルの解析から、化合物1は3−oxolanosta−7、9(11)、24−trien−21−oic acid(デヒドロトラメテノン酸と命名)の構造を持つことが明らかとなった。化合物1はさらにNOESYスペクトルにおいて、分子のα−側で[H−28(4α−Me)〜H−5α]及び[H−30(14α−Me)〜H−17α]間に、一方β‐側で[H−29(4β−Me)〜H−19(10β−Me)〜H−18(13β−Me)−H−20]間に顕著なNOE相関を示し(図2)、与えた構造が正しいことが裏付けられた。【0019】DNA合成酵素阻害活性の検証上記実施例で得たデヒドロトラメテノン酸のDNA合成酵素群に対する活性を以下の方法で測定した。DNA合成酵素として哺乳動物由来のDNA合成酵素α、βについて試験を行った。DNA合成酵素αは、牛胸腺から常法により抽出精製した標品を、DNA合成酵素βは、ラット由来の該当遺伝子を通常の遺伝子組み換え法により大腸菌に組み込み、生産させた標品を用いた。【0020】これらのDNA合成酵素に対するデヒドロトラメテノン酸の阻害作用の測定には、一般的なDNA合成酵素反応系(日本生化学会編、新生化学実験講座2、核酸IV、東京化学同人、63頁〜66頁)を用いた。すなわち、放射性同位元素で標識した[3H]−TTPを含む系においてDNA合成反応を行い、放射比活性を生成物(合成DNA鎖)量の指標とするものである。阻害率は、(a)コントロールでの合成DNA量、(b)デヒドロトラメテノン酸存在下での合成DNA量について、(a−b)/aX100=阻害率(%)として評価した。得られた結果を図3に示す。すなわち、図3は、哺乳動物由来の各DNA合成酵素に対する阻害効果を示す。【0021】図3の結果より、デヒドロトラメテノン酸は、哺乳動物のDNA合成酵素α及びβを阻害することがわかる。デヒドロトラメテノン酸の50%阻害濃度(IC50)は45.5μM(α)及び86.5μM(β)であった。DNA合成酵素αは複製型のDNA合成酵素であるため、癌細胞のような細胞分裂がさかんな細胞や組織に対してのみ本酵素活性が高い。従って、デヒドロトラメテノン酸は抗癌剤としての作用を有することが期待される。DNA合成酵素には、このα型の他にβ型、γ型、δ型及びε型のものがあることが知られている。これらのDNA合成酵素のうち、δ型及びε型は、α型のものと生化学的類型にあると考えられている。ここで、生化学的類型とは、次のような酵素機能としての共通性を有することを指す。(1)特定の化合物に対する感受性の有無・・・例えばこれら3種のDNA合成酵素は共に、N・メチルマレイミド及びブチルフェニル・dGTPに対する感受性を持つが、ジデオキシTTP(ddTTP)に対する感受性を持たない。(2)忠実度(fidelity)・・・鋳型DNAに対するDNA合成の高い正確さを持つ。(3)反応の場・・・これら3種のDNA合成酵素は共に細胞分裂と連動するDNA複製に直接的に関与している。DNA合成酵素α型(δ型及びε型も生化学的類型として含む)は、一般に細胞周期に応じてDNA合成を司ると考えられている。従って、DNA合成酵素α(δ型及びε型も生化学的類型として含む)に対する阻害活性を有するデヒドロトラメテノン酸は、連続的かつ急激に細胞増殖を生じている癌細胞に対する増殖抑制能を有し得るものと考えることができる。本発明者らは、デヒドロトラメテノン酸はα型のDNA合成酵素の他に、δ型及びε型のDNA合成酵素に対する阻害活性も有すると考えている。一方、DNA合成酵素βは、免疫反応のDNA再構成において抗原特異的に反応する抗体あるいはレセプター分子を作り出す根源に関与するとともに、変異による抗体の多様性に一定の役割を果たしているともいわれている。これらのことから、DNA合成酵素βは、免疫反応に密接に関与し、DNA合成酵素βを抑制することは、免疫反応の抑制につながると推測される。従って、デヒドロトラメテノン酸は免疫抑制剤としての作用を有することも期待される。【0022】DNAトポイソメラーゼ阻害活性の検証上記実施例で得たデヒドロトラメテノン酸のDNAトポイソメラーゼ群に対する活性を以下の方法で測定した。I型及びII型DNAトポイソメラーゼは組換えヒト由来の市販標品(TopoGEN Inc.,USA)を用いた。【0023】文献(Mizushina他,Biochem.J.誌,2002年,350巻,757〜763頁)に記載の方法に従い、I型DNAトポイソメラーゼ活性はカンプトテシン(camptothecin,CPT)を、II型DNAトポイソメラーゼはエトポシド(etoposide,VP−16)を陽性対照として、スーパーコイル(超ラセン,フォームI)を持った環状プラスミドDNAの弛緩(relaxation,フォームII)反応で酵素活性を測定した。反応後、反応液を平板アガロースゲル電気泳動を行い、ゲルを臭化エチジウム染色後、反応生成物のDNA量の変化から、50%阻害濃度(IC50)を求めた。得られた結果を表2に示す。【0024】【表2】【0025】表2の結果より、デヒドロトラメテノン酸はII型のDNAトポイソメラーゼを阻害したが、I型のDNAトポイソメラーゼは阻害しなかった。50%阻害濃度(IC50)はII型DNAトポイソメラーゼの方がDNA合成酵素群よりも低いことから、II型DNAトポイソメラーゼによる阻害効果の方がより有効であることが期待される。II型DNAトポイソメラーゼはDNAの二本鎖を切断・再結合させることによりねじれを解消させる、DNAのトポロジーを変化させる酵素である。細胞分裂の進行においてこのトポロジー変化は必須であることから、ヒトII型DNAトポイソメラーゼに対する阻害物質は、抗癌剤としての応用が期待できる。【0026】細胞増殖阻害活性の検証化合物1のヒト胃癌細胞増殖抑制効果を、次の方法を用いて評価した。本実験に用いた細胞は、ヒト胃癌由来NUGC−3細胞である。培地としてはRPMI1640培地(日水製薬社製)に、牛胎児血清10%(v/v)を添加したものを用いた。培養は、5%CO2インキュベーターにて37℃で行った。【0027】上記に示した培地に、予め各試験濃度になるように化合物1を溶解した。ただし化合物1は水に難溶であるため、一度DMSO(ジメチルスルホキシド)に溶解し、そのものを上記の培地に溶かした。なお、培地中の培地内に存在するDMSOの終濃度は、すべての試験区で1%以下になっており、本測定例で用いたNUGC−3細胞の増殖の抑制にDMSOが関わる可能性は否定できる状態である。本試験のための培養は、96穴マイクロプレートで行った。各ウエルに3.0x105個の細胞を植え込み、1つの試験濃度に対し3ウエルずつ与えた。またポジティブコントロールとして培地に1%のDMSOを含むものを用いた。【0028】化合物1を添加後は、5%CO2インキュベーター内、37℃で48時間培養し、各試験区の細胞生存率の判定を行った。生存率の判定は、文献(「Rapid Colorimetric Assay for Cellular Growth and Surviva 1:Application to Proliferation and Cytotoxicity Assays」、Tim Mosmann,Journal of Immunological Methods,1983年、65巻、55〜63頁)に記載されているMTTアッセイ法を用いた。即ち、上記48時間後テトラゾリウム塩MTTを添加し、さらに4時間培養した。生細胞による還元を経て生産するホルマザン量を生細胞に比例するとみなし、570nmの光学密度(O.D.)で定量した。細胞生存率は、次の式により算出した。細胞生存率(%)=試験区のO.D.[570nm]/対照区のO.D.[570nm]得られた結果を、図4に示す。すなわち、図4は、化合物1のヒト胃癌細胞NUGC−3に対する細胞増殖阻害効果を示す。なお、図4に示すデータは、3ウエルの平均値である。【0029】化合物1は癌細胞の増殖を濃度依存的に阻害した。図4の結果から、化合物1の50%増殖阻害濃度(LD50)は62.5μMであった。【0030】【発明の効果】本発明によれば、癌及びエイズの発症、進行を予防する作用あるいは治癒、また臓器移植時等の免疫抑制作用に極めて有用なDNA合成酵素及びDNAトポイソメラーゼ阻害剤が提供される。該当阻害剤は単独作用により、癌細胞を死滅させる機能を有する。また、本発明によれば、デヒドロトラメテノン酸は癌、エイズ、免疫疾患に対する予防あるいは治療のための医薬品として活用され得る。【図面の簡単な説明】【図1】本発明のデヒドロトラメテノン酸を得るための作業工程を示す。【図2】化合物1の炭素番号とNOESY法における主要なNOEとの相関を示す。【図3】哺乳動物由来の各DNA合成酵素に対する阻害効果を示す。【図4】化合物1のヒト胃癌細胞NUGC−3に対する細胞増殖阻害効果を示す。 デヒドロトラメテノン酸(化学名、3−オキソラノスタ−7、9(11)、24−トリエン−21−オイン酸)。 デヒドロトラメテノン酸を有効成分とするDNA合成酵素阻害剤。 デヒドロトラメテノン酸を有効成分とするDNAトポイソメラーゼ阻害剤。 茯苓又は茯苓皮から抽出されたことを特徴とする請求項1〜3に記載の物。 茯苓又は茯苓皮からメタノール等の水溶性溶媒を用いて抽出し、抽出物をクロロホルム等の非水系溶媒と水とで分別後、非水系溶媒画分、又は茯苓又は茯苓皮からクロロホルム等の非水系溶媒で直接抽出した抽出物から目的物を得ることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の物の製造方法。 【課題】新規なDNA合成酵素阻害剤及びDNAトポイソメラーゼ阻害剤を提供すること。【解決手段】茯苓及び茯苓皮をメタノール等の有機溶媒で抽出し、抽出物をクロロホルム等の水不溶性有機溶媒と水とで溶剤分別を行い、有機溶媒可溶性画分から、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及び逆相HPLCを行うことにより得られる以下の構造式で示されるデヒドロトラメテノン酸(化合物1)、又はこれを含むDNA合成酵素及びDNAトポイソメラーゼ阻害組成物。【選択図】 なし


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