生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_中耳炎の治療又は予防のための送達システム及び方法
出願番号:2002535632
年次:2010
IPC分類:A61F 11/00,A61K 45/00,A61K 9/00,A61K 36/53,A61P 27/16,A61P 29/00,A61P 31/04


特許情報キャッシュ

セムンドスドッティル グードルン JP 4511112 特許公報(B2) 20100514 2002535632 20011018 中耳炎の治療又は予防のための送達システム及び方法 アウリス イーエイチエフ 503141363 平山 孝二 100114007 中村 稔 100059959 大塚 文昭 100067013 熊倉 禎男 100082005 宍戸 嘉一 100065189 今城 俊夫 100074228 小川 信夫 100084009 村社 厚夫 100082821 西島 孝喜 100086771 箱田 篤 100084663 セムンドスドッティル グードルン DK PA 2000 01553 20001018 20100728 A61F 11/00 20060101AFI20100708BHJP A61K 45/00 20060101ALI20100708BHJP A61K 9/00 20060101ALI20100708BHJP A61K 36/53 20060101ALI20100708BHJP A61P 27/16 20060101ALI20100708BHJP A61P 29/00 20060101ALI20100708BHJP A61P 31/04 20060101ALI20100708BHJP JPA61F11/00 350A61K45/00A61K9/00A61K35/78 QA61P27/16A61P29/00A61P31/04 A61F 11/00 A61K 45/00 A61K 9/00 A61K 36/53 A61P 27/16 A61P 29/00 A61P 31/04 特開平08−026980(JP,A) 米国特許第5674196(US,A) 登録実用新案第3004109(JP,U) 国際公開第99/013811(WO,A1) 特表平11−505832(JP,A) 欧州特許出願公開第0734727(EP,A2) 特開平08−259452(JP,A) 国際公開第98/013055(WO,A1) 17 IB2001001957 20011018 WO2002032394 20020425 2004511509 20040415 20 20041018 小原 深美子 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、中耳炎の治療又は予防のための送達システム及び方法に関する。【0002】【従来の技術】中耳炎は小児の最も一般的な感染症の一つであり、小児に苦痛と不快感を生じる原因となり、両親に悩みを生じる原因となる。主な病原菌は肺炎双球菌及びインフルエンザ菌である。中耳炎の治療に使用する主な抗菌剤は、アモキシリン、クラブラン酸を有するアモキシリン及びトリメトプリムスルファメトキサゾールである。中耳炎は先進諸国における小児の抗菌剤処方に関する単一の主な指標である。最近の20年間の間に、中耳炎を起こす最も一般的な細菌の間に抗菌耐性が広がり、ある地域では高度に流行している。このことが、病気の医学的治療において失敗する場合が多いという問題を生じている。中耳炎の約3/4が自然に消散することが推計されるものの、その管理には抗菌剤による治療が依然として必要であり、それはどの小児が抗菌剤を必要とするかを予測することは困難又は不可能である場合が多いからである。従って、抗菌剤の全身的な投与を必要としない別の治療が高度に望ましい。【0003】精油は別の治療で一般的に使用されており、このような治療をアロマセラピーと呼ぶ場合が多い。一般的な適用手段はスキンオイル及びローション(例えばマッサージで使用するもの)、温湿布及び冷湿布、ヘアケア製品(例えばシャンプー)及びフラワーウオーター(flower water)であり、一般的な適用方法は入浴、気化(例えば香気室における又は吸入によるもの)、蒸気吸入、灌注、適切な適用及び経口投与(内部使用)である。精油は種々の病気について別の治療で使用されている。精油百科事典(Encyclopedia of Essential Oils (Julia Lawless, Element Books, Shaftesbury, 1992))では、バジル(Basil)油は以下の病気の治療に適していると記載している:昆虫の咬傷、痛風、筋肉の疼痛及び痛み、リウマチ、気管支炎、せき、耳痛、副鼻腔炎、消化不良、膨満、悪心、痙攣、不足期間(scanty periods)、感冒、熱病、インフルエンザ、感染症、不安、うつ病、疲労、不眠症、片頭痛及び神経緊張症。薬用植物ハンドブックによると、バジル油は抗菌作用を有しかつ耳感染症の場合に耳用点滴剤として使用できることが知られている。医薬品要覧によると、耳感染症の局所治療を一般に、医薬品の点滴剤又は医薬品を含む軟膏をタンポン若しくはスポンジに適用して行うことができることが知られている。【0004】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、医薬を投与する先行技術の方法には、医薬、例えば精油を直接耳の皮膚に接触させると、皮膚に刺激と炎症を生じる欠点があるという問題がある。さらに、従来技術の抗菌剤を含む常用の医薬品は、無傷の鼓膜を通過して浸透又は拡散することができない。従って、医師は中耳炎に外部局所治療を処方することはない。EP−A2−734 727は細菌性の中耳炎を治療する医薬配合剤を開示しており、該配合剤は約85容量%のマカダミアナッツ油及び10容量%のチャノキ油を含み、これに3容量%のバジル油が賦香剤として添加されている。WO97/01348はハナハッカ属の葉を水蒸気蒸留して得た精油を含む、例えば耳の感染症を治療する医薬組成物を開示している。WO96/37210は多数の草本から選択したエーテル系油を含む医薬組成物を開示している。この組成物を、例えば耳を治療する抗炎症剤として使用する。 イノウエ他(27)(本発明の優先日後に発行されたもの)は、14種の精油が抗菌活性を有していることを開示している。【0005】【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、耳に対して揮発性の物質を投与する改良された送達システムを提供することである。第1の目的は外耳管に挿入するように適合させた送達システムによって達成することができ、該送達システムは中耳炎に治療効果のある揮発性物質を含む蒸気不透過性材料のケーシングを含み、該ケーシングは蒸気透過性の開口部を有する。本発明の基礎は、外耳管に配置した揮発性の化合物が蒸発し、鼓膜を通して中耳に浸透し又は拡散してそこにある感染症に対抗できること、及び中耳炎を有効に治療するのに十分な量で治療物質をこの経路で投与できることを見出したことにある。本発明は、医薬を保持するのに蒸気不透過性のケーシングを使用すると、医薬と耳の皮膚とが直接接触するのが回避される可能性がある、という第1の理論的根拠に基づいている。第2に、本発明は、外部末端で閉鎖し内部末端で開放した蒸気不透過性ケーシングを使用すると以下のことが可能であるという理論的根拠に基づいている:1)蒸気を鼓膜の方向に向けることができること、2)耳の外での蒸気の蒸発が防げられること、及び3)外耳管における蒸気の濃度を増加させて鼓膜を通過して中耳に蒸気が輸送されるのを非常に容易にするのに作用することができること。従って、本発明は有効な方法で局所的に中耳炎を治療する可能性を提供した。【0006】本発明の第2の目的は、中耳炎を治療又は予防する改良方法を提供することである。この第2の目的は、本発明に従う送達システムの手段により、中耳炎に対して治療効果のある揮発性物質を外耳管へ導入することを含む、本発明の方法によって達成される。本発明はさらに以下にも関する:・中耳炎の治療又は予防のためのバジル油。・中耳炎の治療又は予防のための医薬品の製造へのバジル油の使用。・活性成分としてバジル油を含む医薬組成物。・活性成分としてバジル油を含む中耳炎の治療又は予防のための医薬組成物。・活性成分としてバジルを含む医薬組成物の、中耳炎を治療し又は予防するための医薬の製造への使用。・活性成分としてバジル油の有効投与量を含む医薬組成物。・第一義的に活性な成分としてバジル油を含む医薬組成物。・唯一の活性成分としてバジル油を含む医薬組成物。・活性成分としてバジル油を含む医薬組成物、ただしEP−A2−734727に開示された以下を含む組成物を除く:約85容量%のマカダミアナッツ油、10容量%のチャノキ油、3容量%のバジル油及び2%の賦香剤。【0007】バジル油が抗菌作用を有していること、及びバジル油はそれを外耳管に導入した場合に中耳炎の治療に有効であることを見出したことは驚くべきことである。バジル油の作用形態は以下のとおりであると考えられている:バジル油の揮発成分はそれを適用した表面から蒸発し、鼓膜を通って中耳に浸透してそこに存在する細菌を殺滅する。【0008】【発明の実施の形態】送達システム本発明の送達システムの好ましい態様は、さらに揮発性物質を含む担体を含む。本発明の送達システムにおける担体として適切なものは、ケーシング中に取り込みかつそこに保持することができるすべての物質又は器具であり、これらは揮発性物質が担体から蒸発することができるような形態で該揮発性物質を担持することができる。好ましい担体は、例えば包帯剤、硬膏、真綿、パッド、ゴム、スポンジ、ストリップであることができる。担体を木綿等で製造することができる。本発明の送達システムを製造する場合、揮発性物質の適切な配合物をケーシングの内部に導入する。揮発性物質の配合物として、以下に挙げるいかなる配合物も使用することができる。揮発性物質の配合物が固形又は半固形、例えばペースト又はゲルの形態である場合、担体又はケーシングの壁にそれを層の形態で適用することが好ましく、ここから揮発性物質の蒸発が生じる。【0009】揮発性物質の液状配合物を使用する場合、適切な担体、例えば真綿又はスポンジに配合物を吸収させることができる。次いで湿らせた担体をケーシングの内部に置く。別法として、担体に吸収させずにケーシングの内部に液状配合物を置く。ケーシングから液状配合物が流出するのを避けるために、液体不透過性でかつ蒸気透過性のフィルムで蒸気透過性開口部を密閉することができる。揮発性物質の配合剤の活性成分は、蒸気不透過性の、除去可能なフィルム又はふたで蒸気透過性開口部を密閉することによって保存中に送達システムから蒸発することが好ましくは阻止される。除去可能なフィルムをいずれかの適切な気密材料、例えばフォイル、例えばアルミニウムフォイル、及びプラスチックから製造することができる。本発明の送達システムを外耳道の開口部を密閉するように適合させて、揮発性物質が外耳道から周辺へ蒸発するのを阻止し又は減少させ、これによって揮発性物質が鼓膜を通って中耳に拡散するのを最適化する。このような封はケーシングの壁の形態であることができ、又は外耳道の開口部に置かれるケーシングの末端に配置される気密層の形態を有することができる。封をいずれかの気密材料、例えばフォイル、例えばアルミニウムフォイル、及びプラスチックから製造することができる。ケーシングを好ましくはゴム、プラスチック、シリコーン、又は関連する化合物から製造する。【0010】本発明の送達システムの好ましい態様において、外耳道に挿入した後送達システムをその場に保持するのを援助するように適合させた一又は複数の突出部をケーシングは有する。本発明の送達システムの他の好ましい態様において、蒸気透過性開口部を含む末端に先細の頭部をケーシングは有する。このような先細の頭部は、送達システムを耳に挿入するのを容易にすること、及び挿入後にその場に保持することの両者のために役立つ。好ましくはケーシングは、その一方の端部に蒸気透過性の開口部が好ましくは設けてある細長いものである。ケーシングの断面は円形であることが好ましい。処置方法【0011】治療に必要な量の揮発性物質を外耳道に導入することを、揮発性物質を含む担体を任意に含む本発明の送達システムを使用して行い、ここで該送達システムを外耳道に配置する。送達システムを2分〜24時間、好ましくは5分〜2時間、より好ましくは10分〜60分、最も好ましくは20〜40分、例えば30分外耳道に置いておくことができる。処置の期間が20〜40分である場合、日中、4〜8時間ごとに処置を繰り返すこと、すなわち1日に2〜4回繰り返すのが好ましい。処置を耳の痛みが消失するまで、通常1〜4日継続する。痛みが消失した後最後の1回の処置を行うことが好ましい。【0012】中耳炎の治療作用を有する揮発性物質中耳炎の治療作用を有する揮発性物質は、揮発性である公知の抗菌性物質のいずれでもあることができる。これらの揮発性抗菌性物質は、精油、アルコール、ケトン、例えばアセトン、及びエーテルを含む。中耳炎の治療作用を有する揮発性物質は抗菌特性のあるいずれの精油であることもできる。以下の起源からの精油は抗菌特性があることが示されている:アキレ フラグランティシマ(Achillea fragrantissima)(1)、アラスカ イエロー シーダー(Alaska yellow cedar)(13)、アニス(7)、アンゼリカ(7、18)、バジル(7、18)、モクレン(18)、ベルガモット(18)、カユプテ(18)、カラミンサ ネペタ(Calamintha nepeta)(9)、カンファー(24、18)、ショウズク(2、7、18)、カシア(18)、セロリ(7、18)、ローマカミツレ(18)、シナモン(2、8、12、18)、ムラサキゴジアオイ(5)、チョウジ(2、8、17、18)、コリアンダー(7、17)、クミン(18)、イノンド(18)、イノンドソウ(7)、ウイキョウ(7)、ニュウコウジュ(18)、ユーカリ(18)、ゼラニウム(15、16、17、18)、ホー ウッド(Ho wood)(18)、ホスルンディア オポシタ(Hoslundia opposita)(10)、ジュニパー ハートウッド(Juniper heartwood)(13)、ラダノ(Ladano)(6)、ラベンダー(15、18)、レモン(16、18)、リステリン(20、22)、リトシー(Litsea)(18)、メリッサ(Melissa)(18)、マヨラナ(18)、モツヤク(18)、ギンバイカ(18)、ニゲラ サティバ(Nigella sativa)(7)、ネロリ(Neroli)(18)、ニアオウリ(Niaouli)(18)、オレガノ(Oregano)(7)、オレンジ(18、25)、パルモロサ(Palmorosa)(18)、パセリ(7)、パチョリ(18)、ペパーミント(15、18、23)、プチグレン(18)、ピュマス ボルダス レベス(Peumus boldus leaves)(26)、ピメント(18)、松葉(18)、パイパー アングスチフォリウム(Piper angustifolium)(24)、ラベンセラ(18)、ロマリン油(Romarin oil)(8)、ローズマリー(2、7、18)、ローズウッド(18)、セージ(18、23)、コショウボク(11)、セネシオ グラベオレンス(Senecio graveolens)(キク科)(21)、タナセタム パルセニウム(Tanacetum parthenium)(14)、チャノキ油(3、4、8、18、23)、タイム(17、18)、クマツヅラ(18)、アメリカネズコ(13)等。【0013】さらに、精油百科事典(Encyclopedia of Essential Oils (Julia Lawless, Element Books, Shaftesbury, 1992))では、以下の起源からの精油には抗菌作用があると述べている:アジョワン(Ajowan)、オールスパイス(Allspice)、アミリス(Amyris)、アンゼリカ(Angelica)、トウシキミ(Anise star)、アニシード(Aniseed)、セイヨウヤマハッカ(Balm lemon)、カナダ バルサム(Balsam canadian)、コパイア バルサム(Balsam copaia)、ペルー バルサム(Balsam peru)、トルー バルサム(Balsam tolu)、ゲッケイジュ ベンゾイン(Bay laurel Benzoin)、ベルガモット、ビルチ スイート(Birch sweet)、ビルチ ホワイト(Birch white)、ボルド リーフ(Bold leaf)、ボルネオール、ブロム スパニッシュ(Bromm spanish)、ブチュ(Buchu)、カブレウバ(Cabreuva)、カデ(Cade)、カユプテ(Cajeput)、カラミンサ(Calamintha)、ショウブ(Calamus)、カンファー、カナンガ(Cananga)、ニンジン種(Carrot seed)、カシア(Cassia)、キンゴウカン(Cassie)、アトラス シーダー(Cedarwood atlas)、バージニア シーダー(Cedarwood virginian)、セロリ種(Celery seed)、カミツレ(Chamomile german)、ローマ カミツレ(Chamomile roman)、シャク(Chervil)、シナモン、シトロネラ、クローブ、コリアンダー、モッコウ、クベバ(Cubebs)、クミン、ヒノキ、ディアタン(Deertongue)、イノンド、オオグルマ(Elecampane)、エレミ(Elemi)、レモン賦香ユーカリ(Eucalyptus lemon-scented)、ウイキョウ、ヨーロッパモミ(Fir needle silver)、ニュウコウ(Frankincense)、バンウコン(Galangal)、ガルバヌム(Galbanum)、クチナシ(Gardenia)、ニンニク、ゼラニウム、ショウガ、グレープフルーツ、ムギワラギク(Helichrysum)、セイヨウワサビ、ヒアシンス、ヒソップ(Hyssop)、ヤボランジ(Jaborandi)、ジャスミン、ビャクシン(Juniper)、ラブダナム(Labdanum)、ラバンディン(Lavandin)、ヒロハラベンダー(Lavender spike)、レモングラス(Lemongrass)、ライム、リナロウエ(Linaloe)、リトシー クベバ(Litsea cubeba)、ロバージ(Lovage)、マンダリン、マンジュギク(Marigold)、マヨラナ(Marjoram sweet)、マスチック(Mastic)、ミモザ、ミント、ミント ペパーミント(Mint peppermint)、ミント スペアミント(Mint spearmint)、マスタード、モツヤク、ギンバイカ(Myrtle)、ニアオウリ(Niaouli)、ナツメグ、ツノマタゴケ(Oakmoss)、オニオン、オポパナックス(Opopanax)、ダイダイ(Orange bitter)、オレンジ花(Orange blossom)、ハナハッカ(Oregano common)、オレガノ スパニッシュ(Oregano Spanish)、パルマロサ(Palmarosa)、パセリ、パチョリ(Patchouli)、バラ、ローズマリー、ローズウッド、ヘンルーダ(Rue)、オニサルビア(Sage clary)、シタン(Sandalwood)、チャノキ、タイム、テレピン、カノコソウ(Valerian)、ボウシュウボク(Verbena lemon)、ベチベル(Vetiver)、スミレ、ノコギリソウ(Yarrow)、及びイランイランノキ(Ylang ylang)。【0014】好ましい精油はバジル、ラベンダー、カミツレ、チャノキ及びセージから得られる精油であり、バジル油が最も好ましい。本発明で使用するのに適する精油を、該精油を含む植物材料から抽出して製造することができる。全ての適切な抽出方法を使用することができ、これには蒸留、好ましくは水蒸気蒸留、採油法、溶剤抽出、冷浸法及び温浸法が含まれる。好ましくは、水蒸気蒸留によって抽出を行う。精油百科事典(Encyclopedia of Essential Oils (Julia Lawless, Element Books, Shaftesbury, 1992))、35〜37頁を参照する。【0015】バジル油中耳炎に対して治療効果を有する揮発性物質として使用する精油は、好ましくはバジル(Ocimum Basilicum)油である。市場から入手可能なバジルの全ての油は本発明で使用するのに適している。本発明で使用するのに適するバジル油をバジル油を含む植物材料の抽出により製造することができる。好ましくは、抽出を水蒸気蒸留によって行う。バジル油を未変性の形態で使用することができ、それを製薬組成物として配合することができる。【0016】医薬組成物本発明の医薬組成物を、いずれかの製薬上受容可能な賦形剤を使用して先行技術で公知のいずれかの適切な配合物に配合することができる。配合物は以下を含む:クリーム、軟膏、ローション、リニメント、ゲル、ヒドロゲル、溶剤、懸濁剤、スティック、スプレー、ペースト及び膏肓。製薬上受容可能な賦形剤は以下を含むことができる:乳化剤、抗酸化剤、緩衝剤、保存剤、湿潤剤、キレート化剤、ゲル形成剤、軟膏基材、芳香剤及び皮膚保護剤。乳化剤の例は天然産のガム、例えばアカシアガム又はトラガカントガム、天然産のホスファチド、例えば大豆レシチン及びソルビタンモノオレエート誘導体である。抗酸化剤の例はブチレート化ヒドロキシアニソール(BHA)、アスコルビン酸及びその誘導体、トコフェロール及びその誘導体、ブチレート化ヒドロキシアニソール及びシステインである。【0017】保存剤の例はパラベン、例えばメチル又はプロピルp−ヒドロキシベンゾエート及びベンザルコニウムクロリドである。湿潤剤の例はグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール及び尿素である。キレート化剤の例はナトリウムEDTA、クエン酸及びリン酸である。ゲル形成剤の例はカルボポール、セルロース誘導体、ベントナイト、アルギネート、ゼラチン及びポリビニルピロリドンである。軟膏基材の例は、ミツロウ、パラフィン、セチルパルミテート、植物油、脂肪酸のソルビタンエステル(Span)、ポリエチレングリコール、及び脂肪酸のソルビタンエステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween)である。皮膚保護剤の例はコルチコステロイドを含む。配合物は、中耳炎に対して治療効果を有する揮発性物質を2又はそれより多く、すなわちこれらの混合物を含むことができる。【0018】定義本発明において、“バジル”との用語は“Ocimum Basilicum”の葉を意味する。本発明において、“精油”という用語は、天然起源の、例えば揮発性及び非揮発性成分、例えばワックス又は樹脂の混合物を含むロウ状物、樹脂状物及びアブソリュート(absolutes)を含む植物から得られる全ての芳香性生成物又は抽出物を意味する。以下において本発明を図面を参照してさらに詳細に説明する。【0019】図1は耳栓型の送達システムを示しており、これは環状の突出部4を有する先細の頭部3を伴うゴム又はプラスチックから製造したケーシング2を含み、送達システムが一度外耳道に挿入されるとそれをその場に保持するために該突出部が役に立つ。ケーシング2は基部末端5で閉鎖されており、その末梢の末端6で開口している。ケーシング2は、例えば2〜4滴の揮発性の液状治療物質で含浸させた木綿綿7の片を含む。図2は耳栓型の送達システム10を示しており、これは環状の突出部13を有する先細の頭部12を伴うケーシング11を含み、送達システムが一度外耳道に挿入されるとそれをその場に保持するのに該突出部が役立つ。ケーシング11は末梢部分に中空の空間14を有する。中空の空間14は液状の揮発性治療物質を含む。中空の空間14を、液体に不透過性でかつ蒸気の透過に対して開放されている密封フィルム15によってケーシング11の末梢の末端において密封する。密封フィルム15の外側部に除去可能な気密の被覆層16を設けて使用の前に治療物質が蒸発するのを防止し、この場合被覆層16を使用の直前に除去する。【0020】図3は送達システム20をヒトの外耳道21に配置した状態を示す。図3はさらに、処置すべき細菌感染が存在している中耳22、及び外耳道21と中耳22を分離している鼓膜23を示す。送達システム20に存在する液状の揮発性治療物質は、送達システム20の末梢の末端24から蒸発し、鼓膜23を透過して細菌が存在する中耳22に到達し、そこでその抗菌剤としての機能をはたす。以下において、本発明を例を参照してより詳細に記載する。【0021】【実施例】目的物質Aと偽薬の効果を比較するために、代表的な病原菌である肺炎双球菌及びインフルエンザ菌によって誘導したラットの実験的な中耳炎を使用して、ラットの実験的中耳炎の管理において両者を外耳道に適用した。物質Aはロウワー ワーフ(Lower Wharf), Wallbridge, Stroud, Glos., GL5 3JA製のAqua Oleumという商品名を有するバジル油である。材料及び方法菌株:事前の実験でラットに中耳炎を確実に生じた3つの菌株を本研究のために選択した。2つの菌株は肺炎双球菌(型3、ランド(Lund)製及び型6B(no.9606+06001)、アイスランド(Iceland)製)で、1つの菌株はインフルエンザ菌(非莢膜、no.3655、ランド(Lund)製)。細菌を−70℃で保存し、保存培地(10%グリセロールを有するトリプシンダイズブロス(オキソイド))から血液寒天(肺炎双球菌)及び褐色血液寒天(インフルエンザ菌)平板へ継代培養した。18時間インキュベーション(CO2を添加して)した後、肺炎双球菌の菌株をトッド ヒューイット ブロス(Todd Hewitt broth)(オキソイド)に接種し、6時間(わずかに濁るまで)インキュベートし、3000rpmで15分遠心分離して採取し、106-7cfu/mlの濃度に相当する光学密度まで新鮮なトッド ヒューイット ブロスに再懸濁させた。インフルエンザ菌を、フィルデの捕捉剤(Fildes supplement)(BBL)を有するハート インフュージョン ブロス(ディフコ)(Heart Infusion broth(Difco))に接種し、3時間インキュベーション(わずかに濁るまで)し、3000rpmで15分遠心分離して採取し、108cfu/mlの濃度に相当する光学密度まで新鮮なハート インフュージョン ブロス(フィルデの捕捉剤を有する)に再懸濁させた。生菌数の計測を行って細菌の密度を確認し、懸濁物をラットに接種するまで冷蔵(4℃)した。【0022】ラット中耳炎のモデル体重250〜300gの健康な雄のスプレーグ−ドーリー(Spraguea−Dawley)ラットを使用した。全ての操作、耳顕微鏡による検査及び物質Aの耳道への挿入の前に、動物を抱水クロラールの腹腔内投与により麻酔した。先に記載された(Prellner et al., Microb Drug Resist 1999)ように、骨胞の骨壁を通して右耳の鼓室に直接に微小針で約0.05mlの細菌懸濁物を接種した。接種の前に鼓膜を検査して外観が正常であることを確認した。急性中耳炎の診断には、鼓膜の背後における不透明な液体及び血管の拡張を直接視認することが必要であった。検査でこれらの症状を、中耳における流体の量に従ってF(+)からF+++まで段階付けし、鼓膜上の血管の拡張に従ってV(+)からV++までそれぞれ段階付けした(F=流体、V=血管)。流体自体を膿状、透明又は混合(膿状の流体と透明な流体の両者を視認した)のいずれかに特徴付けた。【0023】処置及び検査スケジュール実験を二つの異なる場合(I部及びII部)に行った。すべてのラットを手術して適切な細菌懸濁物を0日に接種した。2日の朝に検査し、検査の後で物質A又は偽薬のいずれかによって治療を開始した。2日の午後に処置を再度行った。3日は検査及び二つの処置について2日と同様であった。4日にすべての動物を再度検査し、穿刺によって培養されなかったものを再度5日と10日にも検査した。木綿綿の小片を物質A又は偽薬(オリーブ油)で含浸して処置を行った。偽薬で処置したラットを対照という。右の手術した耳の外耳道に綿を配置した。耳道を次いでプラスチックの粘土の栓で密閉した。ラットが起きあがって耳から栓取れるまで処置は持続した。これには1/2〜1時間を要した。次回の検査まで耳に綿又は粘土を残したラットはいなかった。2日間の処置(2日と3日)の後、物質Aで処置した動物はすべて外耳炎を生じ、それ以上の処置はしなかった。【0024】I部:1群25匹のラットに肺炎双球菌を(型6Bを13匹に、型3を12匹に)接種し、他の群の25匹にインフルエンザ菌株を接種した。各群の17匹は物質Aの処置を受け、8匹は偽薬の処置を受けた。II部:中耳炎の改善において外耳炎が影響する可能性を排除し、かつ肺炎双球菌の実験を拡大するために、58匹のラットに肺炎双球菌を接種した(型6Bを28匹に、型3を30匹に接種した)。各群の16匹のラットは物質Aの処置を受け、9匹のラットは偽薬(オリーブ油)の処置を受けた。型6Bを接種した3匹と型3を接種した5匹の耳道を刺激して外耳炎を発症させた。【0025】中耳吸引物の培養プラスチックの穿刺ループで穿刺した後中耳の流体を採取し、ゲンタマイシン(5mg/l)を有する血液寒天(肺炎双球菌)に、又は褐色血液寒天(インフルエンザ菌)に直接接種した。同時にこれらのラットを殺し、さらなる検査は行わなかった。I部:4日において、無差別に選択した、肺炎双球菌を感染させた11匹のラット(対照3匹、処置8匹)、及びインフルエンザ菌を感染させた12匹のラット(対照4匹、処置8匹)の右の中耳から得られた流体を培養した。残りのラットを殺し、それらの内耳及び中耳をグルタルアルデヒドで固定した。II部:処置が終了した後の別の機会にすべてのラットの中耳の流体を培養した。統計フィッシャー(Fisher)の精密試験で治癒率を比較した。【0026】結果I部において、4匹のラット(2匹は型6Bの肺炎双球菌の群、2匹はインフルエンザ菌の群)が麻酔及び/又は手術の際に心停止を生じて死亡した。このため、I部の研究群は23匹のラットに減少した。肺炎双球菌の感染耳顕微鏡による直接の検査の結果を表1Aに見ることができる。すべての動物が2日に右耳に急性中耳炎を発症したことが直接の検査で判断された。I部におけるすべての動物及びII部における6匹以外のすべての動物が膿状の流体を有していた。これらの6匹のラットの流体は次第に膿状になったが部分的に透明であった(混合)。第3日目に、耳炎はI部のすべてのラットについて依然として膿状であり、2日に混合の外観を呈したラットのうち1匹以外のすべてが膿状の流体を生じた。処置の後、4日目に、処置群の25匹のラットが改善され、すなわち流体が完全に透明になるか又は透明になり始めたが部分的に依然として膿状であった(混合)。対照群の3匹のラットのみが接種後4日目、すなわち処置の開始後2日に、このような改善の兆しを示した(p=0.0017)(図4)。物質Aによる3回目の処置の後、すべてのラットは外耳炎を発症した。5日における他のいくらかのラットの鼓膜の適切な検査が炎症と滲出によって妨げられた。中耳の培養の結果を表1Aに見ることができる。処置群と対照群との間の培養割合の差は顕著ではない(P=1)。【0027】表1A 肺炎双球菌感染させた右耳の2、3及び4日における耳顕微鏡検査の結果流体の量を−/(+)/+/++/+++で、血管の拡張を−/(+)/+/++(V=血管)で、及び培養の結果をNG/(+)/+/++/+++(NG=肺炎双球菌の成長なし;−=実施せず)で段階付けている。* 鼓膜に穴があいた【0028】インフルエンザ菌の感染耳顕微鏡による直接検査の結果を表1Bに見ることができる。直接観察によって、2日に、すべての動物の右耳に急性膿状中耳炎が発症したと判断した。処置群では3日に既に耳炎がよくなり始めていたが、対照群では5日まで何らの改善もなかった。物質Aで処置したラットは3、4日において、中耳に透明な膿状流体を有していたが、対照群では1匹のラットもそうではなかった(p=0.27)。この相違は統計的には顕著ではない。改善を目視することによって(すなわち、膿が透明化したこと又は透明化し始めたこと)、処置した15匹のラットは改善され、対照のラットは1匹も改善されなかった(p<0.0001)。接種後4日(処置の開始後2日)において、処置したラットのうち3匹を除くすべては全く耳炎の膿を有さなかったが、全ての対象のラットは有していた(p=0.0005)。4日に11匹のラットに穿刺を行ったので、4日以降はそれ以上の評価は有用ではなかった。肺炎双球菌の感染への処置の場合と全く同様に、物質Aで第3回目の処置をした後ですべてのラットが外耳炎を発症した。しかしながら、炎症及び滲出物はこれらの動物における鼓膜の適切な検査を妨げなかった。4日における11匹のラットの中耳流体を培養して、対照群全体のうち3匹のラットからインフルエンザ菌が生育し、処置群のラットからは全く生育しなかった(表1B参照)(p=0.02)。【0029】表1B インフルエンザ菌感染させた右耳の2、3及び4日における耳顕微鏡検査の結果流体の量を−/(+)/+/++/+++で、血管の拡張を−/(+)/+/++(V=血管)で、及び培養の結果をNG/(+)/+/++/+++(NG=インフルエンザ菌の成長なし;−=実施せず)で段階付けている。【0030】検討耳道に外部から投与した場合、物質Aによる処置によって、インフルエンザ菌による実験的中耳炎に偽薬に比較して顕著に良好な治癒及び改善が生じる。さらに、この処置によって、肺炎双球菌を感染させた顕著に多い中耳炎の症例において改善が生じ、かつ偽薬に比較して顕著な治癒の明白な傾向が示された。肺炎双球菌を感染させた治療群と対照群との間に細菌学的な治癒率に差異はなかったが、インフルエンザ菌を感染させたラットでは、物質Aによる処置によって偽薬より顕著に大きな細菌学的治癒率が得られた。これは、中耳炎の局所的な外部からの処置により偽薬より顕著に良好な結果を生じる最初である。【0031】物質Aによる処置が、その第3回目の処置の後で外耳炎の発症を伴ったのは残念なことである。従って、本処置を処置の第2日目を超えて継続することはなかった。物質Aによる処置をさらに継続すれば、さらなる治癒を得ることができたであろう。中耳炎の外部からの治療の可能性が排除されることはない。このようなことは起こりそうもないと考えられていたにもかかわらず、肺炎双球菌を感染させた8匹のラットに外耳炎が生じた。外耳炎は中耳の感染に何らの作用も示さなかった。本研究の結果は、物質Aによる外部からの処置がインフルエンザ菌によって生じた中耳炎を改善及び治癒するのに偽薬より顕著に有効であり、かつ肺炎双球菌によって生じた中耳炎を改善するのに偽薬より顕著に有効であることを示す。本処置方法は、抗生物質を全身投与する必要がないので、急性中耳炎の治療にとって重要な代替処置となる可能性がある。【0032】参考文献(1) Barel S, Segal R, Yashphe J. 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Journal of Antimicrobial Chemotherapy (2001) 47, 565-573.【図面の簡単な説明】【図1】 図1は、本発明に従う送達システムの好ましい態様を示す。【図2】 図2は、本発明に従う送達システムの他の好ましい態様を示す。【図3】 図3は、本発明に従う送達システムをヒトの外耳道に配置した状態を示す。【図4】 図4は、処置の開始後の時間に対する改善率として表した、肺炎双球菌によって生じた中耳炎の治療効果を示すグラフである。【図5】 図5は、処置の開始後の時間に対する改善率として表した、インフルエンザ菌によって生じた中耳炎の治療効果を示すグラフである。 外耳管に挿入するように適合させた送達システムであって、該送達システムは蒸気不透過性材料のケーシングを含み、該ケーシングは、該外耳管中に置かれる末端において蒸気透過性の開口部を有しかつ中耳炎に治療効果のある揮発性物質を含み、該揮発性物質は蒸気を生成し、生成した蒸気はケーシングの開口部を通過して耳管に入り、該蒸気は鼓膜を通って中耳に拡散して中耳炎を治療し、かつ該開口部を密閉する液体不透過性でかつ蒸気透過性の密閉材を通過する、送達システム。 揮発性物質が以下から選択される起源からの精油である、請求項1に記載の送達システム:アキレ フラグランティシマ(Achillea fragrantissima)、アラスカ イエロー シーダー(Alaska yellow cedar)、アニス、アンゼリカ、バジル、モクレン、ベルガモット、カユプテ、カラミンサ ネペタ(Calamintha nepeta)、カンファー、ショウズク、カシア、セロリ、ローマカミツレ、シナモン、ムラサキゴジアオイ、チョウジ、コリアンダー、クミン、イノンド、イノンドソウ、ウイキョウ、ニュウコウジュ、ユーカリ、ゼラニウム、ホー ウッド(Ho wood)、ホスルンディア オポシタ(Hoslundia opposita)、ジュニパー ハートウッド(Juniper heartwood)、ラダノ(Ladano)、ラベンダー、レモン、リステリン、リトシー(Litsea)、メリッサ(Melissa)、マヨラナ、モツヤク、ギンバイカ、ニゲラ サティバ(Nigella sativa)、ネロリ(Neroli)、ニアオウリ(Niaouli)、オレガノ(Oregano)、オレンジ、パルモロサ(Palmorosa)、パセリ、パチョリ、ペパーミント、プチグレン、ピュマス ボルダス レベス(Peumus boldus leaves)、ピメント、松葉、パイパー アングスチフォリウム(Piper angustifolium)、ラベンセラ、ロマリン油(Romarin oil)、ローズマリー、ローズウッド、セージ、コショウボク、セネシオ グラベオレンス(Senecio graveolens)(キク科)、タナセタム パルセニウム(Tanacetum parthenium)、チャノキ油、タイム、クマツヅラ、アメリカネズコ。 揮発性物質が以下から選択される起源からの精油である、請求項1に記載の送達システム:アジョワン(Ajowan)、オールスパイス(Allspice)、アミリス(Amyris)、アンゼリカ(Angelica)、トウシキミ(Anise star)、アニシード(Aniseed)、セイヨウヤマハッカ(Balm lemon)、カナダ バルサム(Balsam canadian)、コパイア バルサム(Balsam copaia)、ペルー バルサム(Balsam peru)、トルー バルサム(Balsam tolu)、ゲッケイジュ ベンゾイン(Bay laurel Benzoin)、ベルガモット、ビルチ スイート(Birch sweet)、ビルチ ホワイト(Birch white)、ボルド リーフ(Bold leaf)、ボルネオール、ブロム スパニッシュ(Bromm spanish)、ブチュ(Buchu)、カブレウバ(Cabreuva)、カデ(Cade)、カユプテ(Cajeput)、カラミンサ(Calamintha)、ショウブ(Calamus)、カンファー、カナンガ(Cananga)、ニンジン種(Carrot seed)、カシア(Cassia)、キンゴウカン(Cassie)、アトラス シーダー(Cedarwood atlas)、バージニア シーダー(Cedarwood virginian)、セロリ種(Celery seed)、カミツレ(Chamomile german)、ローマ カミツレ(Chamomile roman)、シャク(Chervil)、シナモン、シトロネラ、クローブ、コリアンダー、モッコウ、クベバ(Cubebs)、クミン、ヒノキ、ディアタン(Deertongue)、イノンド、オオグルマ(Elecampane)、エレミ(Elemi)、レモン賦香ユーカリ(Eucalyptus lemon-scented)、ウイキョウ、ヨーロッパモミ(Fir needle silver)、ニュウコウ(Frankincense)、バンウコン(Galangal)、ガルバヌム(Galbanum)、クチナシ(Gardenia)、ニンニク、ゼラニウム、ショウガ、グレープフルーツ、ムギワラギク(Helichrysum)、セイヨウワサビ、ヒアシンス、ヒソップ(Hyssop)、ヤボランジ(Jaborandi)、ジャスミン、ビャクシン(Juniper)、ラブダナム(Labdanum)、ラバンディン(Lavandin)、ヒロハラベンダー(Lavender spike)、レモングラス(Lemongrass)、ライム、リナロウエ(Linaloe)、リトシー クベバ(Litsea cubeba)、ロバージ(Lovage)、マンダリン、マンジュギク(Marigold)、マヨラナ(Marjoram sweet)、マスチック(Mastic)、ミモザ、ミント、ミント ペパーミント(Mint peppermint)、ミント スペアミント(Mint spearmint)、マスタード、モツヤク、ギンバイカ(Myrtle)、ニアオウリ(Niaouli)、ナツメグ、ツノマタゴケ(Oakmoss)、オニオン、オポパナックス(Opopanax)、ダイダイ(Orange bitter)、オレンジ花(Orange blossom)、ハナハッカ(Oregano common)、オレガノ スパニッシュ(Oregano Spanish)、パルマロサ(Palmarosa)、パセリ、パチョリ(Patchouli)、バラ、ローズマリー、ローズウッド、ヘンルーダ(Rue)、オニサルビア(Sage clary)、シタン(Sandalwood)、チャノキ、タイム、テレピン、カノコソウ(Valerian)、ボウシュウボク(Verbena lemon)、ベチベル(Vetiver)、スミレ、ノコギリソウ(Yarrow)、及びイランイランノキ(Ylang ylang)。 揮発性物質がバジル、ラベンダー、カミツレ、チャノキ及びセージから得られる精油である、請求項1に記載の送達システム。 揮発性物質を含む担体をさらに含む、請求項1に記載の送達システム。 担体が木綿製である、請求項5に記載の送達システム。 蒸気透過性の開口部を液体不透過性でかつ蒸気透過性のフィルムで密閉する、請求項1ないし6のいずれかに記載の送達システム。 液体不透過性でかつ蒸気透過性の密閉材の外側に除去可能な蒸気不透過性フィルムを設けた、請求項1ないし7のいずれかに記載の送達システム。 外耳道に挿入した後送達システムをその場に保持するのを援助するように適合させた一又は複数の突出部をケーシングが有する、先の請求項1ないし8のいずれかに記載の送達システム。 突出部が環状の突出部である、請求項9に記載の送達システム。 ケーシングが蒸気透過性開口部を含む末端に先細の頭部を有する、先の請求項1ないし10のいずれかに記載の送達システム。 ケーシングがゴム材料製である、先の請求項1ないし11のいずれかに記載の送達システム。 ケーシングがシリコーン材料製である、先の請求項1ないし12のいずれかに記載の送達システム。 揮発性物質がバジル(Ocimum Basilicum)油である、先の請求項1ないし13のいずれかに記載の送達システム。 ケーシングが長円形である、先の請求項1ないし14のいずれかに記載の送達システム。 蒸気透過性開口部をケーシングの一末端に設ける、請求項15に記載の送達システム。 ケーシングが円形の断面を有する、先の請求項1ないし16のいずれかに記載の送達システム。


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