タイトル: | 公表特許公報(A)_トリアゾロ−エポチロン |
出願番号: | 2002529120 |
年次: | 2004 |
IPC分類: | 7,C07D519/00,A61K31/427,A61K31/429,A61P31/10,A61P35/00,C07D493/04 |
ヘフレ,ゲルハルト グラセア,ニコル JP 2004509899 公表特許公報(A) 20040402 2002529120 20010921 トリアゾロ−エポチロン ゲゼルシャフト フュア バイオテクノロギッシェ フォーシュンク エム ベー ハー(ゲー ベー エフ) 500034790 Gesellschaft fuer Biotechnologische Forschung mbh (GBF) 庄司 隆 100088904 ヘフレ,ゲルハルト グラセア,ニコル DE 100 47 529.9 20000922 DE 101 09 426.4 20010227 7 C07D519/00 A61K31/427 A61K31/429 A61P31/10 A61P35/00 C07D493/04 JP C07D519/00 A61K31/427 A61K31/429 A61P31/10 A61P35/00 C07D493/04 111 AP(GH,GM,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,CH,CY,DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW EP2001010991 20010921 WO2002024712 20020328 37 20030314 4C071 4C072 4C086 4C071AA01 4C071BB01 4C071CC12 4C071DD35 4C071EE02 4C071FF18 4C071GG01 4C071HH08 4C071HH09 4C071JJ07 4C071KK14 4C071LL01 4C072MM10 4C072UU01 4C086AA01 4C086AA02 4C086AA03 4C086AA04 4C086CA03 4C086CB27 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZB21 4C086ZB26 4C086ZB35 【0001】本発明はエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体に関する。【0002】エポチロンは殺真菌性及び細胞傷害性を有する大環状ラクトンである。殺真菌薬又は抗腫瘍剤として使用可能で、エポチロンと同等又はより優れた効果を有するその類似体又は誘導体には、不断の需要がある。【0003】エポチロンの化学に関する概説としては、例えば Nicolaou等の Angew. Chem. Int.、1998年、37 巻、2014−2045頁の記載がある。【0004】本発明の課題は、このようなエポチロン−類似体乃至エポチロン−誘導体を提供することである。【0005】従って本発明は、次式 4a又は4bで示されるエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体に関し:【0006】【化3】【0007】4a R = H, Z = H, アルキル、アリール、ヘテロアリール4b R = H. Z = CH3, アルキル、アリール、ヘテロアリールに関し、ここでRは、H 又はCH3を、Zは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリールを意味する。【0008】本発明のトリアゾロ−チアゾール−類似体は、好ましい薬理学的性質を備えた非常に有効な殺真菌薬並びに高性能の抗腫瘍剤である。【0009】ここでアルキルは、任意に置換(一重又は多重)され得る直鎖又は枝別れした C1−C6−アルキルを意味し、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルであり、置換基としては例えばC1−C6−アルコキシ、C1−C6−アシル、ヒドロキシル、ハロゲン、例えば臭素、塩素、フッ素及びヨウ素がある。【0010】アリールは、任意に置換(一重又は多重)され得る、単環又は多環の芳香族システムを意味し、例えばフェニル、o−、m−、p−トリル、o−、m−、p−キシリル、ベンジル、フェネチル又はナフチルであり、置換基としては例えばC1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−アシル、ヒドロキシル、ハロゲン、例えば臭素、塩素、フッ素及びヨウ素がある。【0011】ヘテロアリールは、任意に置換(一重又は多重)され得る、単環又は多環の複素芳香族システムを意味し、その芳香族環はN、O、Sから選ばれた1種又は数種のヘテロ原子を有することができる。 例えばヘテロアリールとしては、フラニル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、インドリルがある。置換基としては例えばC1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−アシル、ヒドロキシル、ハロゲン、例えば臭素、塩素、フッ素及びヨウ素がある。【0012】本発明は更に、本発明のエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体及びこれらの1種又は数種の類似体を含む殺真菌薬及び薬剤学的組成を製造する方法、並びに菌類の駆除又は抗腫瘍剤で治療し得る疾病、例えば癌のような腫瘍性疾病又は細胞成長阻害を治療するための、前記類似体及びこれらを含有する殺真菌薬又は薬剤学的組成の使用に関する。【0013】前記殺真菌薬と薬剤学的組成とは、本来の有効物質の他に通常の担体、希釈剤、又は助剤、例えば紫外線吸収剤、酸化防止剤、保存剤のような安定剤を含むことができる。【0014】図1は本発明のエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体を製造するための一つの合成経路を示す。【0015】次に図1を制限なしに引用して、本発明のエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体の製造を記載する。略号Metは金属を意味する。【0016】C−21(位置21位の炭素)を修飾したエポチロン、即ち式1、2乃至3で示されるアルデヒド、ケトン及びヒドラゾンの製造は、本出願人のドイツ特許出願公開公報 DE 199 07 588並びに 国際特許出願公開公報WO 2000/050423に記載してある。 本発明の方法によれば、式3a 及び3bのヒドラゾン誘導体に、金属酸化物、好ましくはNiO2、K3[Fe(CN)6]、四酢酸鉛又は次亜塩素酸ナトリウムを用いて、1種の酸化的環化を実施する(Houben−Weyl 著書、E 14b巻、第4版1999年参照)。【0017】エポチロンAのトリアゾロ−チアゾール−類似体の製造(式 4a、Z = H):【0018】エポチロン−A−21−アルデヒドヒドラゾン(式 3a)24.6 mg (47.2 μmol)を無水ジクロロメタン1.5 mlに溶解し、15分間隔で、それぞれ42.8 mg (472.2μmol)の過酸化ニッケルを3回、室温で撹拌しながら添加し、次にセライトでろ過し、ジクロロメタンで洗浄する。合わせた有機の相を濃縮し、高真空で乾燥する。粗生成物を分取HPLC(高速液体クロマトグラフィー)(移動層;アセトニトリル/水38:62;カラム:Nuclosil (ケイソウ土) 100 C18 7 μm、21x250 mm)で精製する。製品12.0 mg (49 %) が得られた。【0019】分光分析のデータはエポチロンAのデータ (DE 4138042 C2参照) と比べて次の例外以外は同一である:1H−NMR (400 MHz, CDCl3):d = 2.25 (dt, 2a−H), 2.57 (dd, 2b−H), 4.63 (m, 3−H), 5.02 (dd, 3−OH), 1.68 (m, 14a−H), 2.31 (dt, 14b−H), 5.53 (d, 15−H), 6,92 (bs, 17−H), 7.06 (s, 19−H), 7.84 (s, 21−H), 1.08 (s, 22−H), 1.55 (s, 23−H); 13C−NMR (100 MHz, CDCl3):d = 73.0 (3−C), 54.7 (4−C), 41.4 (6−C), 71.4 (7−C), 32.0 (14−C), 74.9 (15−C), 145.1 (16−C), 109.2 (17−C), 129.2 (18−C), 115.5 (19−C), 136.4 (20−C), 124.8 (21−C), 15.9 (C−22), 23.3 (23−C), 12.7 (24−.C), 18.1 (27−C); HRMS (DCI): C26H37N3O6S: [M+NH4+] 計算値 537.2747, 測定値 537.2721.訳注: NMR(Nuclear Magnetic Resonance)核磁気共鳴HRMS (High Resolution Mass Spectrometry) 高分離度質量分析DCI (Direct Chemical Ionisation)直接化学イオン化【0020】エポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体の合成(式 4b、Z = H):【0021】エポチロン−B−21−アルデヒドヒドラゾン(式 3b)8.1 mg (15.1 μmol)を無水ジクロロメタン1 mlに溶解し、溶液に過酸化ニッケル13.7 mg (151.4 μmol)を添加し、続いて室温で15分撹拌する。過酸化ニッケルをセライトによりろ別し、ジクロロメタンで洗浄する。合わせた有機の相を濃縮し、高真空で乾燥する。粗生成物を分取HPLC(移動層;アセトニトリル/水40:60;カラム:Nuclosil (ケイソウ土) 100 C18 7 μm、 21x250 mm)で精製する。製品4.7 mg (58 %) が得られた。【0022】分光分析のデータはエポチロンBのデータ (DE 4138042 C2参照) と比べて次の例外以外は同一である:1H−NMR (400 MHz, CDCl3):d = 2.25 (dt, 2a−H), 2.59 (dd, 2b−H), 4.69 (m, 3−H), 5.02 (dd, 3−OH), 1.76 (m, 14a−H), 2.31 (dt, 14b−H), 5.53 (d, 15−H), 6,91 (bs, 17−H), 7.06 (s, 19−H), 7.85 (s, 21−H), 1.08 (s, 22−H), 1.56 (s, 23−H); 13C−NMR (100 MHz, CDCl3):d = 71.3 (3−C), 54.9 (4−C), 41.0 (6−C), 72.4 (7−C), 33.1 (14−C), 75.2 (15−C), 145.3 (16−C), 108.9 (17−C), 129.2 (18−C), 115.5 (19−C), 136.5 (20−C), 124.9 (21−C), 15.7 (C−22), 23.2 (23−C), 12.0 (24−.C), 18.1 (27−C); MS (ESI): [M+H+] = 534.訳注: ESI (Electronenstos−Ionisation) 電子衝撃イオン化【0023】薬理学的効果を次表に示す:【0024】【表1】【0025】21−O−アセチル−エポチロンE (5a, R’= CH3) の製造:トリアゾロ−エポチロンA3.2 mg (6.2 μmol) をジクロロメタン250 μl に溶かした溶液に氷酢酸2 μl(35.0 μmol) を加えて一晩室温で撹拌する。反応液に水を加え、酢酸エステルで3回抽出する。抽出した有機相を合わせて濃縮し、高真空で乾燥する。21−O−アセチル−エポチロンE 2.8 mg (82 %) が得られた。【0026】分光分析のデータはエポチロンAのデータ (DE 4138042 C2参照) と比べて次の例外以外は同一である:1H−NMR (400 MHz, CDCl3):δ= 6.60 (bs, 17−H), 7.14 (s, 19−H), 5.34 (s, 21−H2), 2.14 (s, 2’−H3);13C−NMR (100 MHz, CDCl3):137.8 (C−16), 119.6 (C−17), 152.5 (C−18), 118.0 (C−19), 163.7 (C−20), 62.5 (C−21), 170.2 (C−1’), 20.9 (C−2’); Rf (CH2Cl2/ MeOH 95/5): 0.45; HRMS (EI): C28H41NO8S: [M] + 計算値 551.2553, 測定値. 551.2519.訳注: EI (Electron Impact−ionisation) 電子衝撃イオン化【0027】エポチロンE−21−O−(3’−メトキシカルボニル)−プロピン酸エステルの製造 (5a, R’= CH3OOC−C2):トリアゾロ−エポチロンA 5.1 mg (9.8 μmol) をジクロロメタン400 μl に溶かした溶液にアセチレンジカルボン酸モノメチルエステル7.0 mg (55.0 μmol) を加えて、反応液を一晩室温で撹拌し、次に水を加え、酢酸エステルで3回抽出する。抽出した有機相を合わせて濃縮し、高真空で乾燥する。PSC (CH2Cl2/MeOH 95/5) により精製してエポチロンE−21−O−(3’−メトキシカルボニル)−プロピン酸エステル3.6 mg (59 %) が得られた。訳注: PSC (Praparative Schicht Chromatographie)分取薄層クロマトグラフィー【0028】分光分析のデータはエポチロンAのデータ (DE 4138042 C2参照) と比べて次の例外以外は同一である:1H−NMR (400 MHz, CDCl3):δ= 5.45 (dd, 15−H), 6.60 (bs, 17−H), 7.20 (s, 19−H), 5.49 (bs, 21− H2), 3.85 (s, 5’−H3); 13C−NMR (100 MHz, CDCl3):76.5 (C−15), 138.2 (C−16), 119.5 (C−17), 153.0 (C−18), 118.8 (C−19), 161.2 (C−20), 64.2 (C−21), 151.1 (C−1’), 152.0 (C−4’); 53.6 (C−5’); Rf (CH2Cl2/MeOH 95/5): 0.32; MS (DCI): [M+NH4]+ = 637.【0029】21−O−メチル−エポチロンAへのトリアゾロ−エポチロンAの光分解 (5a, Nu−H = CH3OH):トリアゾロ−エポチロンA 9.7 mg (18.7 μmol) をメタノール 1 mlに溶かし、冷却(氷浴0℃)下で、水銀灯(DEMA社製、HPK−125)を用いて4時間照射する。次に溶剤を減らし、反応液を分取HPLC (CH3CN/H2O 40/60) により分離する。21−メトキシ−エポチロンA 2.1 mg (24 %) が分離された。【0030】分光分析のデータはエポチロンAのデータ (DE 4138042 C2参照) と比べて次の例外以外は同一である:1H−NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 6.61 (bs, 17−H), 7.13 (s, 19−H), 4.71 (s, 21−H2), 3.49 (s, 1’−H3);13C−NMR (75 MHz, CDCl3): 137.5 (C−16), 120.0 (C−17), 152.2 (C−18), 117.3 (C−19), 167.8 (C−20), 71.5 (C−21), 59.1 (C−1’): Rf (CH2Cl2/MeOH 95/5): 0.33; HRMS (EI): C27H41NO7S: [M]+ 計算値 523.2604, 測定値 523.2609.【0031】ピラゾル誘導体6a へのアセチレンジカルボン酸ジメチルエステルとトリアゾロ−エポチロンAとの1,3−双極環化付加反応トリアゾロ−エポチロンA 1.8 mg (3.5 μmol) をジクロロメタン200 μlに溶かし、4時間以内に、それぞれ4.3 μl (34.7 μmol)のアセチレンジカルボン酸ジメチルエステルを3回、室温で撹拌しながら添加する。 次に反応液を幾らか濃縮し、PSC (CH2Cl2/MeOH 95/5) により分離する。 環化付加生成物2.0 mg (87 %) が得られた。【0032】分光分析のデータはエポチロンAのデータ (DE 4138042 C2参照) と比べて次の例外以外は同一である:1H−NMR (300 MHz, CDCl3):δ= 5.49 (dd 15−H), 6.63 (bs, 17−H), 7.29 (s, 19−H), 3.97 (s, 4’−H3), 3.95 (s, 6’−H3); Rf (CH2Cl2/MeOH 95/5): 0.17; HRMS (DCI): C32H43N3O10S: [M+H]+ 計算値 662.2742, 測定値 662.2778【図面の簡単な説明】【図1】本発明のエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体を製造するための一つの合成経路を示す図である。【図2】付図A ジアゾ型からトリアゾロ型への反応式を示す図である。付図B トリアゾロ−エポチロンA及び/又はトリアゾロ−エポチロンBから反応物を得る反応式を示す図である。【図3】付図C トリアゾロ−エポチロンA又はトリアゾロ−エポチロンBに1種の求核剤の存在下で1種の光分解を行なって、生じた生成物を示す図である。付図D 1種の二重結合システム又は1種の三重結合システムを有するトリアゾロ−エポチロンA又はトリアゾロ−エポチロンBにそれ自体は公知の方法で1種の1、3−双極環化付加反応を行なって、生じた複素環式の環化付加生成物を示す図である。 次式 4a又は4bで示されるエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体:4a R = H, Z = H, アルキル、アリール、ヘテロアリール4b R = H. Z = CH3, アルキル、アリール、ヘテロアリールここでRは、H 又はCH3を、Zは、H、アルキル、アリール又はヘテロアリールを意味する。 請求項1記載のエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体で、ここでアルキルは、任意に置換(一重又は多重)され得る直鎖又は枝別れした C1−C6−アルキルを意味し、及び/又は、アリールは、任意に置換(一重又は多重)され得る、単環又は多環の芳香族システムを意味し、及び/又は、ヘテロアリールは、任意に置換(一重又は多重)され得る、単環又は多環の複素芳香族システムを意味する。 請求項2記載のエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体で、ここでアルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル又はヘキシルを意味し、場合によってはC1−C6−アルコキシ、C1−C6−アシル、ヒドロキシル又はハロゲン、特にBr、Cl、F又は Jにより置換され、及び/又はアリールは、フェニル、o−、m−、p−トリル、o−、m−、p−キシリル、ベンジル、フェネチル又はナフチルを意味し、場合によってはC1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−アシル、ヒドロキシル又はハロゲン、特にBr、Cl、F又は Jにより置換され、及び/又はヘテロアリールは、フラニル、ピラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル又はインドリルを意味し、場合によってはC1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−アシル、ヒドロキシル又はハロゲン、特にBr、Cl、F又は Jにより置換される。 前記請求項の何れか1項記載の、エポチロンA又はエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体を製造する方法において、次式の3a又は3bで示されるエポチロンA又はエポチロンBの一つのヒドラゾン誘導体3a R = H, Z = H, アルキル、アリール、ヘテロアリール3b R = H. Z = CH3, アルキル、アリール、ヘテロアリール(ここでRとZとは前記の意味を有する)に、金属酸化物, K3[Fe(CN)6]、四酢酸鉛又は次亜塩素酸ナトリウムを用いて、1種の酸化的環化を実施する方法。 金属酸化物が NiO2 である請求項4記載の方法。 薬剤学的に許容し得る担体、希釈剤又は助剤の他に、請求項1乃至3の何れか1項記載のエポチロンA又はエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体の1種又は数種を含むか又はこれらの類似体から成る薬剤学的組成。 請求項1乃至3の何れか1項記載のエポチロンA又はエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体の1種又は請求項6記載の薬剤学的組成の、腫瘍性疾病及び細胞成長阻害を治療するための使用。 腫瘍性疾病が癌に関する、請求項7記載の使用。 殺真菌薬として許容し得る担体、希釈剤又は助剤の他に、請求項1乃至3の何れか1項記載のエポチロンA又はエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体の1種又は数種を含むか又はこれらの類似体から成る殺真菌薬組成。 エポチロンA及び/又はエポチロンBのC−21−エステルを製造する方法であって、その際トリアゾロ−エポチロンA及び/又はトリアゾロ−エポチロンB(図2の付図B)を式R’COOHの1種のカルボン酸(図2の付図B)により、窒素の分離下で反応してエポチロンA及び/又はエポチロンBの1種のC−21−エステルに変えて反応生成物を得る方法、ここでR’はH, アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール又はヘテロアリールを意味する。(訳注:C−21はその位置が21位の炭素原子) 式R’COOHにおいて、残基R’がアルキル、アリール又はヘテロアリールに就いて請求項2記載の一つの意味を有する、請求項10記載の方法。 式R’COOHにおいて、残基R’が、それぞれ多重結合が任意の位置のC2−8−アルケニル又はC2−8−アルキニルを意味する請求項10記載の方法。 トリアゾロ−エポチロンA又はトリアゾロ−エポチロンBに1種の求核剤の存在下で1種の光分解を行なって、生じた生成物(図3の付図C)を得る、光分解方法。 1種の二重結合システム又は1種の三重結合システムを有するトリアゾロ−エポチロンA又はトリアゾロ−エポチロンBにそれ自体は公知の方法で1種の1、3−双極環化付加反応を行なって、生じた複素環式の環化付加生成物(図3の付図D)を得る、1、3−双極環化付加反応。 三重結合システムとして1種のアセチレンカルボン酸エステル、特に1種のアセチレンジカルボン酸ジエステルを使用する、請求項14記載の1、3−双極環化付加反応。 1968年シュツットガルトのThiem出版社より出版されたHouben−Weyl 編、窒素化合物Iの中の、B. Eistert著 4部 ジアゾ化合物、頁482−894に記載の環化付加を実施する、請求項14又は15記載の1,3−双極環化付加反応。 請求項10乃至16の何れか1項記載の1種の方法の又は1種の環化付加の1種の生成物の、細胞傷害性作用物質としての使用。 請求項10乃至16の何れか1項記載の1種の方法の又は1種の環化付加の1種の生成物の、生化学的分析における使用。 生化学的分析における、特にフォトアフィニティーマーキングのための、請求項13記載の光分解方法の使用。 請求項10乃至16の何れか1項記載の1種の方法又は1種の環化付加により得られる生成物。 本発明はエポチロンA及びエポチロンBのトリアゾロ−チアゾール−類似体に関する。 20021028 A16330 請求項17 3 請求項14乃至16の何れか1項記載の1種の環化付加の1種の生成物の、細胞傷害性作用物質としての使用。 A16330 請求項18 3 請求項14乃至16の何れか1項記載の1種の環化付加の1種の生成物の、生化学的分析における使用。 A16330 請求項19 3 生化学的分析における、特にフォトアフィニティーマーキングのための、請求項13記載の光分解方法の使用。 A16330 請求項20 3 請求項14乃至16の何れか1項記載の1種の環化付加により得られる生成物。