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タイトル:特許公報(B2)_親水性ポリオルガノシロキサン組成物並びに歯科印象材及びその製造方法
出願番号:2002350117
年次:2008
IPC分類:A61K 6/10,C08L 83/04,C08L 71/02


特許情報キャッシュ

蒲原 敬 小材 利之 JP 4154576 特許公報(B2) 20080718 2002350117 20021202 親水性ポリオルガノシロキサン組成物並びに歯科印象材及びその製造方法 株式会社ジーシー 000181217 信越化学工業株式会社 000002060 小島 隆司 100079304 重松 沙織 100114513 小林 克成 100120721 蒲原 敬 小材 利之 20080924 A61K 6/10 20060101AFI20080904BHJP C08L 83/04 20060101ALI20080904BHJP C08L 71/02 20060101ALI20080904BHJP JPA61K6/10C08L83/04C08L71/02 C08L83/00-83/16 C08L71/00-71/14 A61K 6/10 CA(STN) REGISTRY(STN) 特開平02−132151(JP,A) 特開昭55−060557(JP,A) 特開平03−068658(JP,A) 国際公開第02/094938(WO,A1) 特開平04−353564(JP,A) 特開平04−272960(JP,A) 特開平10−072307(JP,A) 特開平11−349814(JP,A) 特開2001−106915(JP,A) 米国特許第05849812(US,A) 特開昭59−025837(JP,A) 特開2003−040723(JP,A) 特開平03−287665(JP,A) 特開平04−008765(JP,A) 特開平09−143376(JP,A) 特開昭63−130510(JP,A) 特開昭63−297247(JP,A) 特開2003−081732(JP,A) 特開2004−331738(JP,A) 特開2004−331786(JP,A) 8 2004182823 20040702 17 20050502 辰己 雅夫 【0001】【発明の属する技術分野】 本発明は、親水性で、かつエラストマー状乃至ゲル状の硬化物(シリコーンゴム硬化物又はシリコーンゲル硬化物)を与える歯科印象材用親水性ポリオルガノシロキサン組成物並びに歯科印象材及びその製造方法に関する。【0002】【従来の技術】現在、主に建築業界、電気・電子業界、歯科医師業界においてポリオルガノシロキサン組成物が広く使用されている。しかしながら、この材料は、シロキサン自身がもつ撥水性の性質のために、建築業界においては材料の表面に水性塗料を塗ることが出来なかったり、歯科医師業界においては歯科印象材として使用する際に精密な印象が取れない等といった不具合があった。【0003】この不具合に対し、建築業界では炭酸カルシウム等の親水性の充填剤を用い、歯科医師業界ではポリエーテルを添加したりして対応してきたが、いずれの業界においても、主鎖はポリジメチルシロキサンであり、充填剤だけでは水性塗料の塗れにばらつきが生じたり、ポリエーテルを内添しただけでは経時で組成物或いは硬化物からポリエーテルが分離して、これも印象にばらつきが生じてしまうといった問題があった。【0004】また、特公平6−37558号公報には、アリル末端ポリエーテルを主剤とし、ポリエーテル変性オルガノハイドロジェンポリシロキサンを架橋剤とした硬化性組成物が開示されているが、この架橋剤は、合成自体が困難であると共に、白金触媒の酸化作用により主剤末端のアリル基が内部転位することによって経時で硬化性が低下するという問題があった。【0005】【特許文献1】特公平6−37558号公報【0006】【発明が解決しようとする課題】 本発明は、上記事情を改善するためになされたもので、硬化性に優れると共に親水性に優れた硬化物を与えることができ、しかも経時でポリエーテルが分離することが防止された安定性の良好な歯科印象材用親水性ポリオルガノシロキサン組成物並びに歯科印象材及びその製造方法を提供することを目的とする。【0007】【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、ベースポリマーとして、ジフェニルシロキサン単位を5mol%以上又はメチルフェニルシロキサン単位を10mol%以上含む硬化性オルガノポリシロキサンを使用し、これとポリエーテルとを組み合わせることにより、JIS R3257に基づく接触角が70°以下、特に65°以下の高親水性硬化物が得られ、しかも長期保存後でも組成物或いは硬化物からのポリエーテルの分離が抑えられ、水性塗料の塗れのばらつきや印象のばらつきが抑えられた硬化性に優れた親水性ポリオルガノシロキサン組成物が得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。【0008】 従って、本発明は、(A)ジフェニルシロキサン単位を5mol%以上又はメチルフェニルシロキサン単位を10mol%以上含む硬化性オルガノポリシロキサン、(B)上記(A)成分のオルガノポリシロキサンを硬化させる硬化剤、(C)下記組成式(1)R1O(C2H4O)m(C3H6O)nR1 (1)(式中、R1は水素原子、C3H6SiR2k(OR2)3-k(R2は1価炭化水素基、kは0,1,2又は3)で示される基、又は1価炭化水素基を示し、2個のR1は互いに同一でも異なっていてもよい。mは0〜100の整数、nは0〜350の整数であり、m+nは3〜350の整数である。)で表されるポリエーテルを必須成分とし、上記(C)成分の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し10〜100重量部であることを特徴とする歯科印象材用親水性ポリオルガノシロキサン組成物を提供する。また、本発明は、この親水性ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物よりなる歯科印象材及びこの親水性ポリオルガノシロキサン組成物を硬化することからなる歯科印象材の製造方法を提供する。【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する。本発明のポリオルガノシロキサン組成物は、ヒドロシリル化反応(付加反応)硬化型、有機過酸化物硬化型、縮合反応硬化型等、種々の硬化形態に調製し得る。【0010】この場合、いずれの硬化型であっても、そのベースポリマーとしてのオルガノポリシロキサン(A)は、主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位中にジフェニルシロキサン単位を5mol%以上、通常、5〜50mol%、より好ましくは5〜40mol%、更に好ましくは10〜30mol%含有するか、又は主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位中にメチルフェニルシロキサン単位を10mol%以上、通常、10〜50mol%、より好ましくは20〜40mol%、更に好ましくは25〜35mol%含有する。ジフェニルシロキサン単位或いはメチルフェニルシロキサン単位の含有量が上記範囲より少ないと、本発明の目的を達成し得ない。【0011】ここで、本発明の組成物がヒドロシリル化反応硬化型である場合には、(A)成分は、1分子中に平均0.1個以上、より好ましくは平均0.5個以上、更に好ましくは平均0.8個以上、特には2個以上のケイ素原子結合アルケニル基を有するポリオルガノシロキサンであることが好ましい。【0012】このようなアルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(i)で示されるものを挙げることができる。R3aSiO(4-a)/2 (i)式中、R3は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換1価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。【0013】ここで、上記R3で示されるケイ素原子に結合した非置換又は置換の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基やシアノエチル基等が挙げられる。【0014】この場合、R3のうち平均して少なくとも0.1個、好ましくは平均0.5個以上、より好ましくは平均0.8個以上、更に好ましくは平均2個以上はアルケニル基(炭素数2〜8のものが好ましく、更に好ましくは2〜6である)であることが必要である。なお、アルケニル基の含有量は、全有機基(即ち、上記の非置換又は置換1価炭化水素基)R3中、0.0001〜20mol%、好ましくは0.001〜10mol%、特に0.01〜5mol%程度とすることが好ましい。このアルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中のケイ素原子に結合していても、両者に結合していてもよいが、少なくとも分子鎖両末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するものが好ましい。【0015】また、このポリオルガノシロキサンの粘度は、23℃において10〜500000mPa・sであることが好ましく、特に400〜200000mPa・sであることが好ましい。これは、23℃における粘度が10mPa・s未満であると、得られるシリコーンゴムの物理的特性が著しく低下する傾向があるからであり、一方、500000mPa・sを超えると、得られるシリコーンゴムの取り扱い作業性が著しく低下する傾向にあるからである。【0016】このようなポリオルガノシロキサンの分子構造は限定されず、例えば直鎖状、分岐鎖状、一部分岐を有する直鎖状、樹枝状(三次元網状)が挙げられ、好ましくは主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンである。【0017】また、このポリオルガノシロキサンは、これらの分子構造を有する単一の重合体、これらの分子構造からなる共重合体、またこれらの重合体の混合物である。このポリオルガノシロキサンは、主鎖のジオルガノシロキサン単位中にベースポリマー全体でジフェニルシロキサン単位が5mol%以上又はメチルフェニルシロキサン単位が10mol%以上あればよいので、例えば、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジフェニルシロキサン10mol%含有ポリジメチルシロキサン50重量部と分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン50重量部との混合物でも効果は発揮される。【0018】このようなベースポリマーを構成し得るポリオルガノシロキサンとしては、例えば、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン(80mol%)・メチルフェニルシロキサン(20mol%)コポリマー、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン(80mol%)・ジフェニルシロキサン(20mol%)コポリマー、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン(90mol%)・ジフェニルシロキサン(10mol%)コポリマー、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサンコポリマー等が挙げられる。【0019】本組成物がヒドロシリル化(付加)反応硬化型のものである場合には、(B)成分の硬化剤は、1分子中に平均2個以上のケイ素原子結合水素原子(即ち、SiH基)を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと付加反応触媒からなるものである。【0020】このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンとヒドロシリル化付加反応により組成物を硬化させる架橋剤として作用するものであり、下記平均組成式(ii)R4bHcSiO(4-b-c)/2 (ii)(式中、R4は炭素数1〜10の置換又は非置換の1価炭化水素基である。またbは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0で、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数である。)で示され、一分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上(通常、3〜200個程度)、より好ましくは3〜100個のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有することが必要である。【0021】ここで、R4としては、式(i)中のR3と同様の基を挙げることができるが、好ましくは脂肪族不飽和結合を有さないものがよい。【0022】 上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。【0023】このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造のいずれであってもよいが、一分子中のケイ素原子の数(又は重合度)は3〜1000、特に3〜300程度のものを使用することができる。また、このポリオルガノシロキサンの23℃における粘度が10〜100000mPa・sであることが好ましく、特に10〜5000mPa・sであることが好ましい。【0024】本組成物において、このケイ素原子結合水素原子を有するポリオルガノシロキサンの含有量は、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基1molに対して、本成分中の珪素原子結合水素原子が0.1〜4.0molとなる量であることが好ましい。これは、本成分の含有量が上記範囲の下限未満となる量であると、得られる組成物が十分に硬化しなくなる場合があるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られる硬化物が非常に硬質となり、表面に多数のクラックを生じたりするおそれがあるからである。【0025】一方、付加反応触媒は、(A)成分中のアルケニル基と(B)成分中のSiH基とのヒドロシリル化付加反応を促進するための触媒であり、この不可反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などの白金族金属触媒が挙げられる。なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができるが、通常、白金族金属として(A)及び(B)成分の合計重量に対して0.5〜1000ppm、特に1〜500ppm程度配合することが好ましい。【0026】また、本組成物はフリーラジカル反応硬化型(有機過酸化物硬化型)のものである場合には、ベースポリマーとしての(A)成分は1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上のケイ素原子結合アルケニル基を有するポリオルガノシロキサンであることが好ましく、特に下記平均組成式(iii)R5dSiO(4-d)/2 (iii)(式中、R5は置換又は非置換の1価炭化水素基又は水酸基を表し、R5の0.0001〜10mol%はアルケニル基であり、かつ80mol%以上はメチル基である。dは1.9〜2.4の正数である。)で表されるものが好ましい。【0027】ここで、R5は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の1価炭化水素基又は水酸基であり、dは1.9〜2.4、好ましくは1.95〜2.05、より好ましくは1.98〜2.02の範囲の正数である。【0028】上記R5で示されるケイ素原子に結合した非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前記平均組成式(i)のR3と同様であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したものであり、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基やシアノエチル基等が挙げられる。【0029】この場合、R5のうち少なくとも1個、好ましくは少なくとも2個はアルケニル基(炭素数2〜8のものが好ましく、更に好ましくは2〜6である)であることが必要である。なお、アルケニル基の含有量は、全有機基(即ち、上記の非置換又は置換1価炭化水素基)R5中0.0001〜10mol%、特に0.001〜5mol%とすることが好ましい。このアルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中のケイ素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。【0030】また、このポリオルガノシロキサンの23℃における粘度が100000〜10000000mPa・sであることが好ましく、更に、200000〜8000000mPa・sであることが好ましい。これは、25℃における粘度が上記範囲の下限未満であると、得られるシリコーンゴムの物理的特性が著しく低下する傾向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られるシリコーンゴム組成物の取り扱い作業性が著しく低下する傾向があるからである。【0031】このようなポリオルガノシロキサンの分子構造は限定されず、例えば直鎖状、分岐鎖状、一部分岐を有する直鎖状、樹枝状(三次元網状)が挙げられ、好ましくは主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基及び/又はヒドロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンである。また、このポリオルガノシロキサンはこれらの分子構造を有する単一の重合体、これらの分子構造からなる共重合体、又はこれらの重合体の混合物である。また、このポリオルガノシロキサンは主鎖のジオルガノシロキサン単位中にベースポリマー全体でジフェニルシロキサン単位が5mol%以上、又はメチルフェニルシロキサン単位が10mol%以上あればよいので、例えば分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジフェニルシロキサン10mol%含有ポリジメチルシロキサン50重量部と分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン50重量部との混合物でも効果は発揮される。【0032】このようなベースポリマーを構成し得るポリオルガノシロキサンとしては、例えば、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端メチルフェニルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン(80mol%)・メチルフェニルシロキサン(20mol%)コポリマー、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン(80mol%)・ジフェニルシロキサン(20mol%)コポリマー、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサンコポリマー、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサンコポリマー、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリメチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサンコポリマー、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン(50mol%)・メチルビニルシロキサン(30mol%)・メチルフェニルシロキサン(20mol%)コポリマー等が挙げられる。【0033】また、本組成物がフリーラジカル反応硬化型のものであると、(B)成分は有機過酸化物である。この有機過酸化物としては、従来公知のものを使用することができる。例えばベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシカルボキシ)ヘキサン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。【0034】なお、有機過酸化物の添加量は触媒量であり、硬化速度に応じて適宜選択すればよいが、通常は(A)成分100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜2重量部の範囲とすることができる。【0035】本組成物が縮合反応硬化型のものである場合には、(A)成分は、1分子中に少なくとも2個のシラノール基(即ち、ケイ素原子結合水酸基)、もしくはケイ素原子結合加水分解性基を有するポリオルガノシロキサンである。【0036】このポリオルガノシロキサン中のケイ素原子結合加水分解性基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポシ基等のアルコキシ基;メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基等のアルコキシアルコキシ基;アセトキシ基、オクタノイルオキシ基等のアシロキシ基;ジメチルケトオキシム基;メチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基等のケトオキシム基;ビニロキシ基、イソプロペニルオキシ基、1−エチル−2−メチルビニルオキシ基等のアルケニルオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基等のアミノ基;ジメチルアミノキシ基、ジエチルアミノキシ基等のアミノキシ基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基等のアミド基が挙げられる。【0037】このオルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(iv)R6eSiO(4-e)/2 (iv)(式中、R6は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換1価炭化水素基或いは水酸基であり、eは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。)で示され、分子鎖両末端が水酸基又は上記加水分解性基で封鎖されたものを好適に使用することができる。【0038】なお、R6は水酸基又は上記加水分解性基の他に、前記したR3と同様のものを例示することができ、このオルガノポリシロキサン中のシラノール基又はケイ素原子結合加水分解性基及びフェニル基以外のケイ素原子に結合している基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;2−フェニルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。【0039】また、このポリオルガノシロキサンの粘度は、23℃において10〜500000mPa・sの範囲内であることが好ましく、特に400〜200000mPa・sの範囲内であることが好ましい。【0040】これは、23℃における粘度が10mPa・s未満であると、得られるシリコーンゴムの物理的特性が著しく低下する傾向があるからであり、一方、500000mPa・sを超えると、得られるシリコーンゴム組成物の取り扱い作業性が著しく低下する傾向があるからである。【0041】このようなポリオルガノシロキサンの分子構造は限定されず、例えば、直鎖状、一部分岐を有する直鎖状、分岐鎖状、環状、樹枝状(三次元網状)が挙げられ、特に、主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がシラノール基及び/又は加水分解性基含有シロキシ基で封鎖された直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。【0042】また、このポリオルガノシロキサンは主鎖のジオルガノシロキサン単位中にベースポリマー全体でジフェニルシロキサン単位が5mol%以上又はメチルフェニルシロキサン単位が10mol%以上あればよいので、例えば分子鎖両末端シラノール基封鎖ジフェニルシロキサン10mol%含有ポリジメチルシロキサン50重量部と分子鎖両末端シラノール基封鎖ポリジメチルシロキサン50重量部との混合物でも効果は発揮される。【0043】このようなベースポリマーを構成し得るポリオルガノシロキサンとしては、例えば分子鎖両末端シラノール基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン(80mol%)・メチルフェニルシロキサン(20mol%)コポリマー、分子鎖両末端トリメトキシシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメトキシシリル基封鎖ジメチルシロキサン(80mol%)・ジフェニルシロキサン(20mol%)コポリマー、分子鎖両末端メチルジメトキシシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリエトキシシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメトキシシリルエチル基封鎖ポリジメチルシロキサンが挙げられる。【0044】また、本組成物が縮合反応硬化型のものである場合には、(B)成分は、1分子中に少なくとも3個のケイ素原子結合加水分解性基を有するシランもしくはその部分加水分解縮合物(即ち、分子中に加水分解性基を少なくとも3個残存するシロキサンオリゴマー)、及び必要に応じて縮合反応用触媒からなる。【0045】このシラン中のケイ素原子結合加水分解性基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基;メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基等のアルコキシアルコキシ基;アセトキシ基、オクタノイルオキシ基等のアシロキシ基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基等のケトオキシム基;ビニロキシ基、イソプロペニルオキシ基、1−エチル−2−メチルビニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ブチルアミノ基等のアミノ基;ジメチルアミノキシ基、ジエチルアミノキシ基等のアミノキシ基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基等のアミド基などが挙げられる。【0046】また、このシランのケイ素原子には、1価炭化水素基が結合されていてもよく、この1価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が挙げられる。このようなシランもしくはその部分化水分解物としては、例えばメチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、エチルオルソシリケートが挙げられる。【0047】本組成物において、このシランもしくはその部分加水分解縮合物の含有量は、(A)成分100重量部に対して0.01〜20重量部であることが好ましく、特に0.1〜10重量部であることが好ましい。これは、このシランもしくはその部分加水分解縮合物の含有量が0.01重量部未満の量であると、得られる組成物の貯蔵安定性が低下したり、また、接着性が低下する傾向があるからであり、一方、20重量部を超える量であると、得られる組成物の硬化性が著しく遅くなったりする傾向があるからである。【0048】また、縮合反応用触媒は任意の成分であり、例えばアミノキシ基、アミノ基、ケトオキシム基などを有するシランを硬化剤として用いる場合には必須ではない。【0049】 このような縮合反応用触媒としては、例えばテトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート等の有機チタン酸エステル;ジイソプロポキシビス(アセチルアセテート)チタン、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタン等の有機チタンキレート化合物;アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)等の有機アルミニウム化合物;ジルコニウムテトラ(アセチルアセトナート)、ジルコニウムテトラブチレート等;ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ブチルスズ−2−エチルヘキソエート等の有機スズ化合物;ナフテン酸スズ、オレイン酸スズ、ブチル酸スズ、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸亜鉛等の有機カルボン酸の金属塩;ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の4級アンモニウム塩;酢酸カリウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩;ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン;グアニジル基含有有機ケイ素化合物等が挙げられる。【0050】本組成物において、この縮合反応用触媒の含有量は触媒量であるが、(A)成分100重量部に対して0.01〜20重量部であることが好ましく、特に0.1〜10重量部であることが好ましい。これは、この触媒が必須である場合、この触媒の含有量が0.01重量部未満の量であると、得られる組成物が十分に硬化しなくなる傾向があるからであり、一方、20重量部を超えると、得られる組成物の貯蔵安定性が低下する傾向があるからである。【0051】本発明の親水性ポリオルガノシロキサン組成物は、更に(C)成分として下記組成式(1)R1O(C2H4O)m(C3H6O)nR1 (1)(式中、R1は水素原子、C3H6SiR2k(OR2)3-k(R2は1価炭化水素基、kは0,1,2又は3であり、好ましくは0又は1である)で示される基、又は1価炭化水素基を示し、2個のR1は互いに同一でも異なっていてもよい。mは0〜100の整数、nは0〜350の整数であり、m+nは3〜350の整数である。)で表わされるポリエーテルの1種又は2種以上を配合する。【0052】ここで、R1,R2の1価炭化水素基としては、炭素数1〜12、特に1〜10のものが好ましく、R1,R2に示された1価炭化水素基を具体的に述べると、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、イソプロペニル基等のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;3,3,3−トリフロロプロピル基、3−クロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が挙げられ、好ましくはアルキル基、アルケニル基であり、特に好ましくはR1はメチル基、エチル基、ビニル基、アリル基又はラウリル基であり、R2はメチル基、エチル基又はイソプロペニル基である。mは0〜100の整数、nは0〜350の整数、m+nは3〜350の整数であり、好ましくはmは0又は3〜50の整数、nは0又は3〜320の整数、m+nは3〜320の整数であり、より好ましくはmは0又は3〜20の整数、nは0又は5〜200の整数、m+nは3〜200の整数であり、更に好ましくはmは0又は5〜20の整数、nは0又は5〜100の整数、m+nは5〜100の整数である。なお、分子中において(C2H4O)単位と(C3H6O)単位との配列はブロック状であってもランダムであってもよい。ポリエーテルの重合度(m,n又はm+n)が小さすぎると親水性を十分に付与することが困難である場合があり、重合度が大きすぎると組成物或いは硬化物からポリエーテルが経時的に分離したり、耐候性に劣る場合がある。数平均分子量は150〜20,000、特に200〜15,000程度が好ましい。【0053】上記(C)成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し、10〜100重量部、好ましくは10〜50重量部、特に20〜50重量部であることが好ましい。(C)成分の配合量が少なすぎるとポリエーテルによる親水性を組成物に十分付与することが困難となる場合があり、多すぎると組成物或いは硬化物から経時的に(C)成分のポリエーテルが分離してきたり、オルガノポリシロキサン構造が本来有する耐候性が損なわれる場合がある。【0054】本発明の親水性ポリオルガノシロキサン組成物は、上記の(A)〜(C)成分から少なくともなり、更に、本組成物には、本発明の目的を損なわない限り、その他の任意の成分として、例えば煙霧質シリカ、湿式系の微粉末シリカ、結晶性シリカ、カーボンブラック、ベンガラ、酸化セリウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、チタン酸エステル等の補強性充填剤、更にこれらの充填剤の表面を有機ケイ素化合物により疎水化処理した充填剤、アセチレン系化合物、ヒドラジン系化合物、フォスフィン系化合物、メルカプタン系化合物等の付加反応抑制剤、難燃性付与剤、可塑剤、接着付与剤などを含有してもよい。【0055】本組成物を硬化させる方法は限定されず、その硬化方式に応じた常法が採用され、例えば、本組成物を成形後、室温で放置する方法、本組成物を成形後、50〜200℃に加熱する方法などが挙げられる。【0056】また、このようにして得られる硬化物の性状は限定されないが、例えば、高硬度のゴム状から低硬度のゴム状、即ちゲル状が挙げられ、得られる硬化物を部材に十分に密着させることができ、また、取り扱い性が良好であることから、JIS K6253に規定のタイプAデュロメータ硬さが5〜90の範囲内であるものが好ましい。【0057】また、本発明の組成物から得られる硬化物は、JIS R3257に基づく測定法で70°以下、より好ましくは65°以下、更に好ましくは60°以下の接触角を有するものである。接触角の下限は特に制限されるものではないが、通常20°以上、特に30°以上程度である。【0058】【発明の効果】本発明の親水性ポリオルガノシロキサン組成物は、優れた親水性を有するエラストマー状乃至ゲル状のシリコーン硬化物を与え、また経時によるポリエーテルの分離が抑制されるものである。従って、本発明の親水性ポリオルガノシロキサン組成物は、建築部材などにおいて部材表面に水性塗料を塗装する用途、歯科印象材などとして好適に用いられる。【0059】【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。粘度は23℃における測定値である。【0060】[実施例、比較例]表に示す組成のポリオルガノシロキサン組成物を調製した。これを表に示す硬化条件で硬化し、得られた硬化物の硬さ(JIS K6253によるA型硬度計での硬度)を測定すると共に、JIS R3257に基づき接触角を測定した。なお、一般にシート表面に水性塗料が塗れたり、歯科印象において良好な親水性を示すのは、接触角が70°以下の場合である。更に、組成物中にポリエーテルオイル成分の分離がないか、各温度において6ヶ月経過後確認を行った。確認されなかった場合は○、確認された場合は×とした。【0061】ここで、使用したベースポリマー及びポリエーテルは下記の通りである。・ベースポリマー−1α,ω−ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサンコポリマー(粘度4000mPa・s、主鎖のジオルガノシロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率30mol%)・ベースポリマー−2α,ω−ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサンコポリマー(粘度3000mPa・s、主鎖のジオルガノシロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率10mol%)・ベースポリマー−3α,ω−ビニルジメチルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度600mPa・s)・ベースポリマー−4α,ω−ヒドロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサンコポリマー(粘度20000mPa・s、主鎖のジオルガノシロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率20mol%)・ベースポリマー−5α,ω−ヒドロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度700mPa・s)・ベースポリマー−6α,ω−ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサンコポリマー(粘度5000mPa・s、主鎖のジオルガノシロキサン単位中のジフェニルシロキサン単位の含有率3mol%)【0062】【化1】・ポリエーテル−3三洋化成(株)製ナロアクティーN−40(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)【0063】【表1】【0064】【表2】【0065】【表3】【0066】1)白金含有量が0.5重量%で、白金1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液2)1−エチニルシクロヘキサノール50%トルエン溶液3)粘度が120mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサンコポリマー(ケイ素原子結合水素原子の含有量=28.5重量%)【0067】【表4】【0068】【表5】【0069】4)ジブチルスズジラウレート5)メチルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン (A)ジフェニルシロキサン単位を5mol%以上又はメチルフェニルシロキサン単位を10mol%以上含む硬化性オルガノポリシロキサン、(B)上記(A)成分のオルガノポリシロキサンを硬化させる硬化剤、(C)下記組成式(1)R1O(C2H4O)m(C3H6O)nR1 (1)(式中、R1は水素原子、C3H6SiR2k(OR2)3-k(R2は1価炭化水素基、kは0,1,2又は3)で示される基、又は1価炭化水素基を示し、2個のR1は互いに同一でも異なっていてもよい。mは0〜100の整数、nは0〜350の整数であり、m+nは3〜350の整数である。)で表されるポリエーテルを必須成分とし、上記(C)成分の配合量が、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し10〜100重量部であることを特徴とする歯科印象材用親水性ポリオルガノシロキサン組成物。 (C)成分が、2種以上のポリエーテルの組合せである請求項1記載の親水性ポリオルガノシロキサン組成物。 (C)成分が、組成式(1)においてm=0であるポリエーテルとn=0であるポリエーテルを含むものである請求項2記載の親水性ポリオルガノシロキサン組成物。 (C)成分が、組成式(1)のR1又はR2がアルケニル基を含有するアルケニル基含有ポリエーテルである請求項1〜3のいずれか1項記載の親水性ポリオルガノシロキサン組成物。 親水性ポリオルガノシロキサン組成物がヒドロシリル化反応硬化型又は縮合硬化反応型のものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の親水性ポリオルガノシロキサン組成物。 請求項1〜5のいずれか1項記載の親水性ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物からなる歯科印象材。 JIS R3257に基づく測定法で接触角が55°以下である請求項6記載の歯科印象材。 請求項1〜5のいずれか1項記載の親水性ポリオルガノシロキサン組成物を硬化することを特徴とする歯科印象材の製造方法。


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