タイトル: | 公開特許公報(A)_染着除去剤 |
出願番号: | 2002263411 |
年次: | 2004 |
IPC分類: | 7,A61K7/00 |
今野 由香 笠原 麻央 JP 2004099514 公開特許公報(A) 20040402 2002263411 20020909 染着除去剤 株式会社アリミノ 595082283 川島 利和 100100664 今野 由香 笠原 麻央 7 A61K7/00 JP A61K7/00 W A61K7/00 C A61K7/00 M 6 OL 8 4C083 4C083AC101 4C083AC102 4C083AC122 4C083AC151 4C083AC152 4C083AC231 4C083AC232 4C083AC301 4C083AC302 4C083AC312 4C083AC471 4C083AC472 4C083AC542 4C083BB42 4C083BB44 4C083BB51 4C083CC01 4C083CC02 4C083CC31 4C083CC35 4C083DD23 4C083DD27 4C083EE07 【0001】【発明が属する技術分野】本発明は、頭皮やその他の皮膚等、あるいは毛髪に付着した酸化染毛剤によるを染着を除去するための染着除去剤に関する。【0002】【従来の技術】酸化染毛剤、酸性染毛剤あるいは一時塗毛料等の染毛剤による皮膚に対する染着の除去剤として、炭素数12〜18の脂肪酸塩および芳香族アルコールからなる染着除去剤が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、酸化染毛剤、酸性染毛剤あるいは一時塗毛料等の染毛剤による皮膚に対する染着の除去剤として、炭素数12〜18の脂肪酸塩および重炭酸塩からなる染着除去剤が知られている(例えば、特許文献2参照)。【0003】また、ヘアマニキュア、ヘアカラー等による毛髪及び皮膚への染着を除去対象とするエチレングリコール類及び還元性物質を配合してなり、より好適には、更にカチオン性物質を配合した染着除去剤は知られている(例えば、特許文献3参照)。また、酸性染料による染着の除去を目的として、カチオン型界面活性剤、還元性物質及びベンジルアルコール及び/又はN−メチルピロリドンを含有し、且つpHが4・0〜9.0である染着除去剤は知られている(例えば、特許文献4参照)。【0004】また、酸化染毛剤、酸性染毛剤あるいは一時塗毛料等の染毛剤による皮膚に対する染着の除去剤として、尿素および/またはチオ尿素、および亜硫酸塩および/またはアルカリ成分を配合してなる染着除去剤は知られている(例えば、特許文献5参照)。また、両性高分子化合物及び/又はカチオン性高分子化合物及びベンジルアルコール及び/又はN−メチルピロリドンを含有し、PHが3.0〜9.0である染着除去剤も知られている(例えば、特許文献6参照)。【0005】【特許文献1】特許第2717484号公報【特許文献2】特開平6−271423号公報【特許文献3】特開2001−172136号公報【特許文献4】特開平11−240818号公報【特許文献5】特許第2994565号公報【特許文献6】特開平11−335239号公報【0006】【発明が解決しようとする課題】従来、ヘアカラーが酸化染毛剤である場合、染着除去剤の有効成分は還元剤(例えば亜硫酸塩)、またはノニオン界面活性剤であり、かつ染着除去剤のpHはアルカリ領域であった。染着除去剤のpHをアルカリ性領域とする理由は、還元剤がアルカリ性領域でないと不安定であり、かつ皮膚のバリア機能を低下させ染着を除去し易くするためであった。しかしながら、染着除去剤がアルカリ性領域であることにより、皮膚への刺激等の問題もあり、いまだ皮膚に刺激が少なく、かつ酸化染毛剤による染着の除去効果が高い染着除去剤は提供されていない。本発明は前記技術課題を解決し、皮膚に刺激が少なく、かつ酸化染毛剤による染着の除去効果が高い染着除去剤を提供することにある。【0007】【課題を解決するための手段】本発明は有機酸および皮膚浸透剤を配合したことを特徴とする染着除去剤を提供することにより前記技術課題を解決することができた。前記有機酸の例としては、炭素数1〜10のカルボン酸が挙げられ、中でも炭素数2〜7のカルボン酸がより好ましく、例えばグリコール酸、クエン酸、安息香酸、りんご酸、サリチル酸、乳酸、シュウ酸、および酢酸などを挙げることができる。これらの中でも、特に低刺激である点からグリコール酸が好都合である。また、前記有機酸は単独で用いても良いし、あるいは混合物で用いても良い。【0008】前記有機酸の配合量は、有機酸の種類によって多少変わるが、通常、染着除去剤全体に対して0.1%から30重量%程度、好ましくは0.5%から20重量%程度であり、1%から10重量%程度が最も好ましい。配合量が0.1重量%程度より少ない場合には、染着除去効果が充分に得られず、また、30重量%程度より多い場合には、皮膚刺激が強くなり不都合である。【0009】皮膚浸透剤としては、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェニルエチルアルコール等の芳香族アルコール、およびメタノール、エータノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコールなどを挙げることができるが、ベンジルアルコールが皮膚に対する浸透力が大きく特に好都合である。【0010】これらの皮膚浸透剤の染着除去剤に対する配合量としては、染着除去剤全重量に対して0.1〜30重量%程度、好ましくは0.5〜20重量%程度であり、さらに好ましくは1〜10重量%程度である。0.1重量%程度より少ないときは、染着除去効果が充分得られず、また、30重量%程度より多いときには皮膚刺激が強くなり好ましくない。【0011】本発明の染着除去剤のpHは酸性とすることが必要であり、好ましくpH2〜4程度、特にpH3前後が染着除去効果が大きく好都合である。本発明の染着除去剤のpHは該染着除去剤が有機酸を必須成分としていることから、特にpH調整剤を使用して調整することなく酸性となるが、酸性に偏りすぎた場合には、必要に応じてモノエタノールアミン、トリエタノールアミン、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどにより、好ましいpHに調整することができる。【0012】本発明の染着除去剤の剤型としては、乳液状、クリーム状、ゲル状、液状、ペースト状、フォーム状またはエアゾールタイブなどを挙げることができるが、ゲル状や液状などにすることが使用し易く便利である。【0013】本発明の染着除去剤は、上記の各成分の他に、さらに本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて多価アルコール、糖類などの保湿成分、油性成分、高級アルコール、高級脂肪酸、エステル類、シリコーン類、カチオン性高分子化合物、界面活性剤、噴射剤、香料、防腐剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤および保湿剤などの整髪料組成物、あるいは皮膚化粧品に配合される成分を適宜配合することができる。【0014】本発明の染着除去剤は、例えば染毛施術の終了後、該剤を脱脂綿などに含ませて頭皮などの酸化染毛剤が染着している個所に本剤を付着させたまま、しばらくおいて、水洗や軽く拭き取るだけで、充分目的を達成することができる。しかも、拭き取った後の皮膚などは全く刺激はなく、皮膚の乾燥なども見られない。なお、本発明において、染着とは酸化染毛剤による毛髪の染毛施術に際して、頭皮やその他の皮膚等に付着した酸化染毛剤による付着物を指す。【0015】【実施例】以下、本発明を実施例に基づき、さらに具体的に説明する。但し、本発明の染着除去剤は本実施例のものに限定されるものではない。なお、表の成分量は重量%を表す。【0016】実施例1表1に示す配合量により、予め水とエタノールを混合しておき、これに1,3ブチレングリコールとベンジルアルコールを撹拌・混合したものを撹拌しながら徐々に加え均一になるまで撹拌する。これに、さらにグリコール酸を加え十分撹拌して、最後にトリエタノールアミンを撹拌しながら少量ずつ加えてpHを3に調整し液状の染着除去剤を得た。【0017】実施例2〜8実施例1のグリコール酸に替えて、表1および2に示す有機酸を配合した他は、実施例1と同様にしてそれぞれの染着除去剤を得た。【0018】比較例1〜4表3に示す配合量により、実施例1と同様にして染着除去剤を得た。酸化染毛剤〔株式会社アリミノ製:商品名アジアンカラー UP 5NATURALの第1剤と第2剤を1:2の割合で混合したもの〕を人の上腕部に塗布して30分放置後、水洗してその部分を染着除去剤のテストに供した。上記の実施例1から8および比較例1から4に示した染着除去剤(下記表1〜3に示す配合成分で構成される)約1gを脱脂綿に含浸させて酸化染毛剤を塗布した皮膚の部分に添付固定して、3分経過後水洗した。その結果を下記表1〜3に示す。【0019】実施例と比較例の結果については以下のとおり評価した。除去効果について○・・・完全に除去できた△・・・やや着色が残っている×・・・ほとんど除去できない皮膚刺激について○・・・刺激を伴わない△・・・わずかに刺激を感じる×・・・発赤等を生じ強い刺激を感じる【0020】【表1】【0021】【表2】【0022】【表3】【0023】【発明の効果】本発明により、染着の酸化染毛剤を簡単にかつ充分に除去でき、しかも除去後の皮膚の刺激は無く、かつ、皮膚の乾燥なども見られない染着除去剤が提供された。 有機酸および皮膚浸透剤を配合したことを特徴とする染着除去剤。 有機酸が炭素数1〜10の有機カルボン酸であることを特徴とする請求項1に記載の染着除去剤。 皮膚浸透剤が芳香族アルコールおよび/または一価の低級アルコールであることを特徴とする請求項1または2に記載の染着除去剤。 有機酸がグリコール酸、クエン酸、安息香酸、りんご酸、サリチル酸、乳酸、シュウ酸、および酢酸よりなる群から選ばれた少なくとも一種のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の染着除去剤。 pHが2〜4であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の染着除去剤。 酸化染毛剤による染着を除去対象とする請求項1〜5のいずれかに記載の染着除去剤。 【課題】皮膚に刺激が少なく、かつ酸化染毛剤による染着の除去効果が高い染着除去剤の提供。【解決手段】有機酸および皮膚浸透剤を配合したことを特徴とする染着除去剤。【選択図】 なし