生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_タイワンテイカカズラの抽出物の採取法及びその使用法
出願番号:2002241187
年次:2004
IPC分類:7,A61K35/78,A61P3/04,A61P3/06,A61P3/10,A61P9/10,A61P9/12,A61P15/12,A61P37/08


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西部 三省 JP 2004051616 公開特許公報(A) 20040219 2002241187 20020719 タイワンテイカカズラの抽出物の採取法及びその使用法 島田 文武 502303496 西部 三省 7 A61K35/78 A61P3/04 A61P3/06 A61P3/10 A61P9/10 A61P9/12 A61P15/12 A61P37/08 JP A61K35/78 C A61P3/04 A61P3/06 A61P3/10 A61P9/10 A61P9/12 A61P15/12 A61P37/08 5 書面 5 4C088 4C088AB12 4C088AC05 4C088CA03 4C088NA14 4C088ZA42 4C088ZA45 4C088ZA70 4C088ZA81 4C088ZB13 4C088ZC33 4C088ZC35 【0001】[発明の属する技術分野]本発明は、花粉症、アトピー、更年期障害、生活習慣病などの予防、治療に使用できるタイワンテイカカズラの抽出物の採取法及びその使用法に関するものである。【0002】[従来の技術]花粉症及びアトピーは、アレルギー反応により発生する症状で、なかなか治癒しない例の多い症状である。アレルゲンの確認、除去も行われるが。薬物治療が中心で一般にはステロイド及び非ステロイド系抗炎症外用剤、杭ヒスタミン剤、抗アレルギー剤及び免疫抑制剤など、具体的には、クロモグリケート、トラニラスト、フマル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、オキサトミド、テルフェナジン、塩酸エピナスチン、ジエンヒドラミン、フェノチアジン系、フェラミン、塩酸ジプロヘプタジン、フマル酸クレマスチンなどの抗アレルギー及び杭ヒスタミン剤が使用されている。誰にでも効果をもたらし絶対と言われる治療法は存在せず、治療法は人により異なり、特にステロイドの使用は、種々の問題を含んでいる。【0003】更年期障害は、内分泌性のものと心因性の物とがあり、内分泌性のものは、更年期における女性性器の機能低下によって、女性ホルモンの分泌が少なくなるために全身の身体機能に異常が現れるもので、治療として女性ホルモン、トランキザイラー、鎮静剤、催眠剤などが使用されているが、人によりその症状を異にしている。【0004】ここで言う生活習慣病とは、生活の長期の異常により発生する症状で、高血圧、動脈硬化、高脂血、糖尿、肥満その他を意味し、治療には生活習慣の変更、それぞれに適した薬剤の使用が行われている。例えば血圧降下剤、血糖低下剤、脂血低下剤、コレステロール低下剤などである。【0005】タイワンテイカカズラは、常緑の蔓性の植物で、その茎葉6〜9gを煎じて服用するまたは酒に浸したり、散剤として、内服する。または外用として研って粉末にし、調えて塗布する、つき汁で洗うなどにより、関節炎、肺結核、吐血、外傷出血、風火牙痛、瘰癧、毒蛇による咬傷を治すのに使用されている。【0006】[発明が解決使用とする課題]本発明は、花粉症、アトピー、更年期障害及び生活習慣病の予防、治療に有用で、安全に使用できる植物抽出物を提供することを課題としている。【0007】[発明の実施の形態]本発明者は、タイワンテイカカズラについて種々検討した結果、該植物の茎及び葉の水及び/または水溶性アルコール抽出物が従来使用されている症状以外に花粉症、アトピーなどのアレルギー、更年期障害、生活習慣病など、現代病と言われ、処置に困難な症状の予防、治療に有効であることを発見し、本発明を完成した。【0008】タイワンテイカカズラの葉及び茎を乾燥粉砕し、水及び/または水溶性アルコールを加えて、常温または加温下に常法により抽出する。濾過して得られた濾液を減圧下に濃縮乾固して得られた物質を使用する。抽出に使用する溶媒の量は、特に限定されないが、好ましくはタイワンテイカカズラに対し重量で1〜10倍であり、抽出温度は、加熱、好ましくは還流下に加熱し、抽出時間は加熱温度により適宜選択され、撹拌下に抽出する。得られた抽出物は、遮光のもと湿気を避けて保存する。【0009】本抽出物は、比較的安定、安全で、従来から使用されている薬剤の形態、即ち、液剤、錠剤、粉剤及び軟膏に常法により形成できる。予防に使用するか治療に使用するかにより投与量を異にすることは当然であり、治療には一般的に0.2〜0.5g/dを、予防には0.05〜0.1g/d程度を使用するが使用量は、体調により適宜選択することができる。【0010】[作用]従来からタイワンテイカカズラの茎にはアルクチイン、トラケロシドその他のリグナン化合物が確認されており、アルクチインが血管拡張、血圧降下の効果をもつことが知られている。本発明者は、タイワンテイカカズラの茎の成分を詳しく検討した結果、トラケロシドがカルシウムアンタゴニストの作用をもち、明らかな降圧作用を示し、また茎部のエキスに気管平滑筋弛緩作用のあることも発見した。さらにアルクチイン、マタイレジノサイドなどのリグナン化合物が生体内で代謝され、女性ホルモン様作用を示すことを発見し、乳がんの予防、更年期障害の予防、治療に有用であること、アルクチインはインターロイキン−6阻害作用をもち抗アレルギー作用のあることも発見した。【0011】また本発見者は、タイワンテイカカズラの葉の成分を詳細に検討し、フラボノイド成分を含み、それらのうちにルテオリン及びその配糖体が存在することを発見し、それらが強い抗酸化作用を示し、生体内の脂質を酸化させ、老化、癌、生活習慣病及びアレルギーを起こす活性酸素の発生を抑制すること及ひインターロイキン−5阻害作用やキサンチンオキシダーゼ阻害作用を示して抗アレルギー、抗炎症、鎮痛の効果を示すことを確認した。【0012】本願発明の抽出物は、上記の成分の他にも未確認の成分を含む。これらの全成分が総合的に作用して花粉症、アトピー、更年期障害及ぴ生活習慣病の予防、治療に有効に働いているものと推定される。以下に実施例を示して本願発明を具体的に説明する。【0013】[実施例1]タイワンテイカカズラの葉及び茎の混合物(重量で1:1)の乾燥微粉末5gに水60mlを添加し、還流下に5時間加熱し、冷却後濾過して得た濾液を減圧濃縮、乾固し、抽出物0.2gを得た。液体クロマトグラフィーによる分析の結果、抽出物がフラボノイド及びリグナンを含むことを確認した。【0014】[実施例2]タイワンテイカカズラの葉及び茎の混合物(重量で1:1)の乾燥微粉末5gにエタノール60mlを添加し、還流下に4時間加熱し、冷却後濾過して得た濾液を減圧濃縮、乾燥し、抽出物0.1gを得た。得られた抽出物は、分析の結果フラボノイド及びリグナンを含んだ。【0015】[実施例3]3年前から顔面のほてりと首周りの寝汗がひどく更年期障害と認められた女性Yに実施例1により得られたタイワンテイカズラ抽出物0.2g/dを1週間お湯に溶かして飲ませたところ症状がなくなり、改善を認めた。【0016】[実施例4]最高血圧165,最低血圧85の男性Tに実施例2で得られた抽出物0.2g/dを1週間お湯に溶かして飲ませた後血圧を測定したところ、最高血圧135,最低血圧80と正常値に戻り、血圧の改善が認められた。【0017】[実施例5]花粉症で鼻のかゆみ、くしゃみ、鼻水、鼻ずまりを生じている男性Sに実施例1で得られた抽出物を0.2g/d,1週間飲ませたところ症状が著しく軽減した。【0018】[発明の効果]本願発明で得られるタイワンテイカカズラ抽出物は、簡単に得られ、人に安全で、花粉症、アトビー、更年期障害及び生活習慣病の予防、治療に有効である。 タイワンテイカカズラを水及び/または水溶性アルコールにより抽出することを特徴とするタイワンテイカカズラの抽出物の採取法 タイワンテイカカズラに対し水及び/または水溶性アルコールの量が重量で1〜10倍である請求項1記載の採取法 請求項1記載の抽出物を花粉症またはアトピーの予防、治療に使用する方法 請求項1記載の抽出物を更年期障害の予防、治療に使用する方法 請求項1記載の抽出物を生活習慣病の予防、治療に使用する方法 [課題] 花粉症、アトピー、更年期障害または生活習慣病の予防、治療に有用な抽出物の採取法及びその使用法を提供する。[解決手段] タイワンテイカカズラの葉及び茎を水及び/または水溶性アルコールで抽出して得られた抽出物を使用する。


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