タイトル: | 特許公報(B2)_ポリヒドロキシアルカノエート成形組成物 |
出願番号: | 2002235283 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | C08L 67/04,C04B 35/622,C08J 5/00,C12P 7/62,C08L 101/16,C12R 1/40 |
エドワード ミュラー ダニエル ホロウィッツ アナ エゴジー JP 4074156 特許公報(B2) 20080201 2002235283 20020812 ポリヒドロキシアルカノエート成形組成物 メタボリックス,インコーポレイテッド 398055233 山本 秀策 100078282 安村 高明 100062409 森下 夏樹 100113413 エドワード ミュラー ダニエル ホロウィッツ アナ エゴジー US 60/053,380 19970722 20080409 C08L 67/04 20060101AFI20080319BHJP C04B 35/622 20060101ALI20080319BHJP C08J 5/00 20060101ALI20080319BHJP C12P 7/62 20060101ALI20080319BHJP C08L 101/16 20060101ALN20080319BHJP C12R 1/40 20060101ALN20080319BHJP JPC08L67/04C04B35/00 DC08J5/00C12P7/62C08L101/16C12P7/62C12R1:40 C08L 67/04 C04B 35/622-35/634 C08J 5/00 特許第3373841(JP,B2) 特表平04−506090(JP,A) 特開平08−290975(JP,A) 21 2000504195 19980722 2003105181 20030409 14 20050721 藤本 保 【0001】【発明の属する技術分野】(関連出願の相互参照)本願は、1997年7月22日に出願された米国暫定特許出願第60/053,380号に対して、優先権を主張している。【0002】【従来の技術】(発明の背景)本発明は、一般に、成形物品を形成するための組成物、より詳細には、粉末化形状のガラス、セラミック、金属および熱可塑性物質を含有する組成物の分野である。【0003】複雑な形状および有用な機械的強度を有する種々の有用な成形製品は、粉末化形状のセラミックス、金属、金属酸化物、熱硬化性樹脂、高融点熱可塑性物質、およびそれらの組み合わせから製造され得る。これらの製品の例には、航空宇宙部品、生体医療用インプラント、結合された(bonded)ダイアモンド研磨剤、カッティング工具、エンジンおよび他の機械部品、研磨剤との連続的な接触を受けるノズル、電子装置、および超伝導体が挙げられる。形成技術(例えば、スリップ注型、テープ注型、押出、射出成形、乾式プレスおよびスクリーン印刷)には、一般に、この金属、セラミック、または混合粉末供給原料と混合されるバインダー調合物の存在が必要である。このバインダーは、一時的なビヒクル(これは、この粉末を所望形状へと均一に充填し、次いで、これらの粒子を、焼結開始まで、その形状で保持するためにある)である(German,「Powder Injection Molding」(Metal Powder Industries Federation,Princeton,New Jersey 1990);GermanおよびBose,「InjectionMolding of Metals and Ceramics」(Metal Powder Industries Federation,Princeton, New Jersey 1997))。これらの粉末成分の焼結または融解融合は、例えば、その最終用途の条件に適切な仕上げ品目用の物理的特性を得るために、必要とされる。焼結は、熱可塑性樹脂(例えば、ポリイミドおよびフルオロポリマー)(これらは、明確な溶融相を有しない)のための重要なプロセスである(Strong,「Plastics:Materials and Processing」)(Prentice−Hall,Inc.,Englewood Cliffs,New Jersey 1996)。【0004】この形状形成において伝統的なバインダーを使用することの1つの欠点は、成形された製品の物理的特性および性能が、残留量のバインダーまたはバインダー分解生成物により、バインダーまたはバインダー分解生成物の不均等な除去により、またはバインダーまたはバインダー分解生成物の除去によって形成された空隙により、損なわれ得ることである。(残留バインダーは、化学的引力または原子間引力によりバインダー成分を最終形状に組み込むことが望ましいとき、限られた状況では、問題ではない)。セラミック粉末、金属粉末、およびそれらのブレンドから製造した多くの製品は、繰り返し応力に曝す用途で使用されている。これらの製品の例には、燃焼エンジンの部品、バルブ、ローターおよびギア組立品が挙げられる。バインダーの不充分な除去から誘導される封入体(inclusion body)、または除去中の燃焼ガスから生じる空隙は、運転中のこれらの部品のクラッキングおよび故障を促進し得る。導電性は、例えば、電子部品(例えば、プリント回路板および超伝導体)に対する他の重要な性能必要条件であり、これらは、不充分なバインダー除去およびそれにより引き起こされる空隙形成により、悪影響を受け得る。従って、形状形成で使用されるバインダーの除去は、一般に、この粉末処理技術において、重大な工程である。【0005】望ましくないバインダーを除去する技術には、(1)熱エバポレーション;(2)熱分解;(3)最終製品で有用な形状への化学変換;(4)溶媒抽出;(5)超臨界抽出;(6)この形状またはウィッキング(wicking)を取り囲む吸収表面へのバインダー成分の拡散および吸収;ならびに(7)熱手段、触媒手段またはそれらの組み合わせによる解重合が挙げられる。このバインダーの除去は、通常、この粉末射出成形プロセスにおいて、最も遅い工程である(German,「Sintering Theory and Practice」(John Wiley & Sons,New York 1996);GermanおよびBose,「Injection Molding of Metals and Ceramics」(Metal Powder Industries Federation,Princeton,New Jersey 1977))。さらに急速な除去を提供するために研究された1つの結合システムは、例えば、Kimの米国特許第5,155,158号およびWO 91/08993で記述されているように、特に、射出成形処理と共に、ポリアセタールを使用することを包含する。このような用途でのポリアルキレンカーボネートの使用は、ヨーロッパ特許出願EP 0,463,769 A2で開示されている。理論上は、このポリアセタールバインダーは、インキュベーター中の硝酸蒸気に曝すと、「開き(unzip)」または解重合して、ホルムアルデヒドを解離する。同様に、このポリアルキレンカーボネートバインダーは、一定の分解温度(典型的には、約200℃)に達すると、「開く」。残念なことに、硝酸または他の酸化剤の使用は、このポリアセタールの使用を、望ましくない酸化を受けにくい粉末へと制限する。【0006】他のバインダー材料には、ポリオキサレートおよびポリマロネートポリマーが挙げられ、これらはまた、Powerらの米国特許第5,412,062号で記述されているように、ペースト調合物でのレオロジー制御剤として、有用である。ポリアルキレンカーボネートは、しかしながら、未形成の金属/バインダー、セラミック/バインダーまたは金属/セラミック/バインダーの流動を困難にする粘度挙動を示す。【0007】バインダーとして有用な材料および組成物の特性の多くは、Shanefield, 「Organic Additives and Ceramic Processing」(Kluwer Academic Publishers, Boston 1996)で記述されている。望ましい特徴には、(1)簡単な燃焼、(2)その粉末に対する強力な接着性、および良好な粘着力、(3)流動化液体での溶解性、および(4)低価格が挙げられる。このバインダー材料は、種々の作業条件に適切でなければならない。何故なら、例えば、多くの粉末は、処理中において、空気または水への曝露を避けなければならないか、または還元気体または真空状態への曝露を必要とし得るからである。【0008】【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、バインダー除去特性を改良した成形組成物を提供することにある。【0009】本発明の他の目的は、広範囲の処理条件で使用するのに適切な成形組成物を提供することにある。【0010】【課題を解決するための手段】(発明の要旨)ポリヒドロキシアルカノエートを含有する成形組成物が提供されている。成形組成物中にてバインダーとしてポリヒドロキシアルカノエートを使用することにより、仕上げ成形品でのバインダーの除去が改良され、そして種々の処理条件での使用に適切な広範な物理的特性が得られる。この組成物は、好ましくは、ポリヒドロキシアルカノエートバインダーと混合した粉末化材料(例えば、金属粉末、セラミック粉末、またはブレンド)を含有する。これらの組成物は、粉末処理法(例えば、射出成形、スリップ注型法、テープ注型または押出)で有用である。【0011】【発明の実施の形態】(発明の詳細な説明)成形組成物で使用するためのポリヒドロキシアルカノエートバインダーは、好ましくは、金属粉末、セラミック粉末または金属/セラミック粉末の処理で使用するために、提供されている。【0012】(I.PHA成形組成物)これらの成形組成物は、一般に、1種またはそれ以上の粉末化材料および1種またはそれ以上のポリヒドロキシアルカノエートまたはそれらの溶液を含有する。これらの組成物は、その最終製品の処理または特性を高めるための追加(任意)成分を含有し得る。【0013】(1.粉末化材料)本明細書中で開示された成形組成物の粉末化材料は、ガラス、セラミックス、金属、合金、熱可塑性ポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択できる。金属粉末、セラミック粉末、および金属とセラミック粉末とのブレンドが好ましい。本明細書中で開示されている成形組成物で有用な粉末材料は、German,「Powder Injection Molding」(MetalPowder Industries Federation, Princeton,New Jersey 1990);GermanおよびBose,「Injection Molding of Metals and Ceramics」(Metal Powder Industries Federation,Princeton,New Jersey 1997)で記述されている。【0014】「粉末化」との用語は、この開示全体にわたって、成形されるべき組成物に混合する前の材料の形状を意味し、ミクロ粒子、ミクロスフィア、ナノ粒子、薄片、およびより大きな製品へと成形するのに適切なサイズの他の粒子を含むことが分かる。【0015】この成形組成物中に存在している粉末化材料の量は、好ましくは、この組成物の全乾燥重量の約50重量%と99.999重量%の間、さらに好ましくは、約70重量%と99.999重量%の間である。この材料の特定の物質、形状、およびこの組成物中に存在する材料の割合は、例えば、その最終製品の所望の物理的特性および使用されるべき特定の成形方法に基づいて、当業者により、容易に選択できる。【0016】(2.ポリヒドロキシアルカノエートバインダー)いくつかの型のポリヒドロキシアルカノエート(PHA)が知られている。これらのPHAは、それらの側鎖の長さに従って、および生合成のためのそれらの経路に従って、大まかに、2つの群に分割するのが有用である。短い側鎖を有するもの(例えば、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、R−3−ヒドロキシ酪酸単位のホモポリマー)は、結晶性熱可塑性物質である;長い側鎖を有するPHAは、よりエラストマー性である。前者のポリマーは、約70年間にわたって知られている(Lemoigne & Roukhelman 1925)のに対して、後者のポリマーは、比較的に最近発見された(deSmetら、J.Bacteriol.,154:870−78(1983))。しかしながら、この指定の前に、このR−3−ヒドロキシ酪酸単位およびC5〜C16に由来のより長い側鎖の両方を含有する微生物起源PHAが確認された(Wallen & Rowheder,Environ.Sci.Technol.,8:576−79(1974))。D−3−ヒドロキシ酪酸と、5個〜16個の炭素原子を含有する1個またはそれ以上の長鎖ヒドロキシ酸単位とのコポリマーを生成する多数の細菌は、さらに最近、確認された(Steinbuchel & Wiese,Appl.Microbiol.Biotechnol.,37:691−97(1992);Valentinら、Appl.Microbiol.Biotechnol.,36:507−14(1992);Valentinら、Appl.Microbiol.Biotechnol.,40:710−16(1994);Abeら、Int.J.Biol.Macromol.,16:115−19(1994);Leeら、Appl.Microbiol.Biotechnol.,42:901−09(1995):Katoら、Appl.Microbiol.Biotechnol.,45:363−70(1996);Valentinら、Appl.Microbiol.Biotechnol.,46:261−67(1996);Doiへの米国特許第4,876,331号。特定の二成分コポリマーの有用な例には、PHB−co−3−ヒドロキシヘキサノエートが挙げられる(Brandlら、Int.J.Biol.Macromol.,11:49−55(1989);Amos & McInerey,Arch.Microbiol.,155:103−06(1991);Shiotaniらの米国特許第5,292,860号)。用途試験用のこの種のラセミPHBコポリマーを調製するために、化学合成法もまた、適用されている(WO 95/20614、WO 95/20615およびWO 96/20621)。【0017】PHAがますます利用可能になるにつれて、それらが処理助剤として役立つ用途における適合性について、試験されている。例えば、CRT管部品の製造におけるPHAラテックスフィルムの使用は、WO 96/17369に記述されている。【0018】(A.ポリマーの式)これらのポリマーの適当な分子量は、約10,000ダルトンと400万ダルトンとの間である。好ましい分子量は、約50,000ダルトンと150万ダルトンの間である。これらのPHAsは、好ましくは、次式の1個またはそれ以上の単位を含有する:−OCR1R2(CR3R4)nCO−ここで、nは、0または整数である;そしてここで、R1、R2、R3およびR4は、独立して、飽和および不飽和炭化水素基、ハロ−およびヒドロキシで置換した基、ヒドロキシ基、ハロゲン基、窒素で置換した基、酸素で置換した基、および水素原子から選択される。【0019】適当なモノマー単位には、ヒドロキシブチレート、ヒドロキシバレレート、ヒドロキシヘキサノエート、ヒドロキシヘプタノエート、ヒドロキシオクタノエート、ヒドロキシノナノエート、ヒドロキシデカノエート、ヒドロキシウンデカノエートおよびヒドロキシドデカノエート単位が挙げられる。3−ヒドロキシ酸、4−ヒドロキシ酸および5−ヒドロキシ酸のモノマーおよびポリマーならびに誘導体を含有するPHAが使用され得る。代表的なPHAは、Steinbuchel および Valentin, FEMS Microbiol.Lett., 128:219−28 (1995)に記載される。【0020】(B.ポリヒドロキシアルカノエートの調製)これらのPHAは、生物学的供給源(例えば、これらのPHAを天然に生成する微生物、または培養条件および供給原料の操作によりPHAを生成するように誘導され得る微生物、またはPHAを生成するように遺伝的に操作した微生物およびそれより高等な生物体(例えば、植物))から、調製され得る。【0021】ポリヒドロキシアルカノエートを天然に生じる微生物からPHAポリマーを生成するために使用され得る方法は、米国特許第4,910,145号(Holmesら);Byrom,「Miscellaneous Biomaterials」、Biomaterials(Byrom編)333〜59頁(MacMillan Publishers,London 1991);HockingおよびMarchessault,「Biopolyesters」Chemistry and Technology of Biodegradable Polymers(Griffin編)48〜96頁(ChapmanおよびHall,London 1994);Holmes,「Biologically Produced (R)−3−hydroxyalkanoate Polymers and Coplymers」Developments in Crystalline Polymers(Bassett編)第2巻1〜65頁(Elsevier,London 1988);Laffertyら、「Microbial Production of Poly−b−hydroxybutyric acid」Biotechnology(RehmおよびReed編)第66巻135〜76頁(Verlagsgesellschaft,Weinheim 1988);MullerおよびSeebach,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.32:477〜502頁(1993)に記載される。【0022】天然の生物体または遺伝的に操作した生物体にてPHAを生成する方法は、Steinbuchel「Polyhydroxyalkanoic Acids」Biomaterials(Byrom編)123〜213頁(MacMillan Publishers,London 1991);WilliamsおよびPeoples,CHEMTECH,26:38〜44頁(1996);SteinbuchelおよびWiese,Appl.Microbiol.Biotechnol.37:691〜97(1992);米国特許第5,245,023号、同第5,250,430号;同第5,480,794号;同第5,512,669号;同第5,534,432号(PeoplesおよびSinskey);Agostiniら、Polym.Sci.Part A−1,9:2775〜87(1971)Grossら、Macromolecules,21:2657〜68(1998);Duboisら、Macromolecules,26:4407〜12(1993);Le BorgneおよびSpassky,Polymer,30:2312〜19(1989);TanahashiおよびDoi,Macromolecules,24:5732〜33(1991);Horiら、Macromolecules,26:4388〜90(1993);Kamnitzerら,Macromolecules,26:1221〜29(1993);Horiら,Macromolecules,26:5533〜34(1993);HockingおよびMarchessault,Polym.Bull.,30:163〜70(1993);Xieら,Macromolecules,30:6997〜98(1997);ならびに米国特許第5,563,239号(Hubbsら)により記載される。対応するラクトンの直接縮合および開環重合を包含する他のポリマー合成アプローチは、JesudasonおよびMarchessault,Macromolecules 27:2595〜602(1994);米国特許第5,286,842号(Kimura);米国特許第5,563,239号(Hubbsら);米国特許第5,516,883号(Horiら);米国特許第5,461,139号(Gondaら);およびカナダ特許出願第2,006,508号に記載されている。WO 95/15260は、PHBVフィルムの製造を記載しており、そして米国特許第4,826,493号および同第4,880,592号(Martiniら)は、PHBおよびPHBVフィルムの製造を記載する。米国特許第5,292,860号(Shiotaniら)は、このPHAコポリマーであるポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシヘキサノエート)の製造を記載する。【0023】(C.PHAバインダーの形成および選択)ポリヒドロキシアルカノエートポリマー類の多くの性質が、これらを、金属粉末、セラミック粉末および金属/セラミック粉末による処理のためのバインダーとして、特に魅力的なものとしている。PHAバインダーの調合物は、固体状態、ラテックス状態、または溶液(例えば、アセトンなどのような溶媒に溶解したもの)のPHA類を用いて調製し得る。PHA類は可塑化され、他のポリマーまたは試薬とブレンドされ得る。【0024】広範囲なポリマーの物理的性質を有する様々なPHAを、用いるヒドロキシ酸モノマー組成物に依存して、生成し得る(Steinbuchel & Valentin,FEMS Microbiol.Lett.,128:219−28(1995))。その性質の範囲としては、例えば、約40℃と180℃との間の溶融温度、約−35℃〜5℃の間のガラス転移温度、約0%〜80%の間の結晶化度、および約5%〜500%の間の破断時延びが挙げられる。結晶化の速度は制御し得る。例えばポリヒドロキシブチレートは、ポリプロピレンの性質と類似の性質を有し、一方ポリヒドロキシオクタノエート(D−3−ヒドロキシオクタノエートとD−3−ヒドロキシヘキサノエートとのコポリマー)はよりエラストマーとして挙動し、そして長い側鎖を有するPHAはワックスと類似の性質を有する。40℃〜180℃の溶融温度範囲で利用可能な様々なPHAポリマーは、形状形成においてさらなる可撓性を提供する。【0025】PHA類は少なくとも2つの異なる物理状態(アモルファス顆粒として、または結晶性固体として)で存在し得る。PHA類が結晶化する傾向は、最終結晶化度、および結晶化速度の両方の点から、組成によっても変化する。迅速な結晶化を示すPHAポリマーは、グリーン強度を高めるために用いられ得る。これらには、例えば、PHBおよびPHBVが挙げられ、後者のコポリマーはイソジモルフィズム(isodimorphism)という独特の性質を示す。より高い展性が望まれる場合は、PHO類および他のより長いペンダント基のタイプを用い得る。このポリマークラスは、PHBホモポリマーの5℃と比べると、より低いガラス転移温度(約−35℃)を有し、これによってこれらは自己潤滑剤として調合され得る。これは次に、形成システムに送りこまれる混合物に適切な流れ特性を与えるための他の添加剤の必要を減少させる。【0026】特に有用な1つの形態は、水中のPHAのラテックスとしての形態である。その形状が成形されるにつれて水が蒸発することにより、PHA顆粒が集合して優れた結合を提供するに従って、フィルムが形成される。これらのPHAは、その形成されたパーツを続いて熱処理する間に熱分解することによって、容易に除去される。40℃〜180℃の溶融温度範囲で利用可能な様々なPHAポリマーは、形状形成においてさらなる可撓性を提供する。【0027】これらのモノマー組成物はまた、有機溶媒への溶解度にも影響を与え、広範囲にわたる溶媒の選択を可能にする。D−3−ヒドロキシブチレートと他のヒドロキシ酸コモノマー類とのコポリマーは、PHBホモポリマーの溶解特性とはかなり異なる溶解特性を有する。例えば、アセトンはPHBに対しては良い溶媒ではないが、D−3−ヒドロキシブチレートと6から12の炭素原子を含むD−3−ヒドロキシ酸とのコポリマーを溶解するには非常に有用である(Abeら、Int.J.Biol.Macromol.16:115−19(1994);Katoら、Appl.Microbiol.Biotechnol.,45:363−70(1996))。MitomoらのReports on Progress in Polymer Physics in Japan,37:128−29(1994)は、15〜75モル%の4−ヒドロキシブチレート残基を含むコポリエステルであるポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−4−ヒドロキシブチレート)の、アセトンへの溶解度を記載する。様々なPHAに適切な他の多くの溶媒は、Blauhutらの米国特許第5,213,976号;Traussnigの米国特許第4,968,611号;日本国公開特許公報JP95,135,985号;日本国公開特許公報JP95,79,788号;WO93/23554;DE19533459;WO97/08931;およびブラジルPedido PI BR93 02,312に記載されている。【0028】(E.他のバインダー成分)PHA類は、可塑化され、他のポリマーまたは試薬とブレンドされ得る。ポリヒドロキシアルカノエート類と類似の構造および分解温度を有する、他の非微生物ポリマーとしては、ポリラクチド(PLA)およびポリグリコリド(PGA)が挙げられる。これらのポリマーは、PHAバインダー類との組み合わせで、またはそれらの代わりに、用い得る。PLAの生成および使用は、Plast.Microbes(Mobley編)93−137頁(Hanser,Munich,Germany(1994))のKharasらの「Polymers of Lactic Acid」に広く記載されている。これらのポリマー(PHA類、PLA類、PGA類)のエステル酸素は極性であり、バインダーと粉末材料との間に良好な結合を提供する。【0029】(3.添加剤)組成物を成形するのに用いるバインダーは、しばしば、他の成分のブレンド(例えば潤滑剤、可塑剤、および粘着剤)を含む。本明細書で開示するPHA成形組成物もまた、このような添加剤を含み得る。特定のPHAがこのような添加剤の代わりに、他の組成物において用いられ得ることもまた、理解される。【0030】(II.PHA成形組成物を用いる方法)PHA成形組成物を、当該分野で公知の形成技術において、用い得る。脱バインディング工程(以下で述べる)を、特定のプロセス、原料、および生成物について要されるようなこれらの技術の使用に、適用し得る。【0031】(1.形成プロセス)PHA成形組成物を、当該分野で公知の形成技術において、用い得る。これらの技術としては、スリップ注型法、テープ成形(tape casting)、押出し、射出成形、乾式プレス、およびスクリーン印刷が挙げられる。これらおよび他の粉末処理技術は、Germanの「Powder InjectionMolding」(Metal Powder Industries Federation,Princeton,New Jersey 1990)、ならびにGermanおよびBoseの「Injection Moldingof Metals and Ceramics」(Metal Powder Industries Federation,Princeton,New Jersey 1997)に記載されている。押出しおよび射出成形が、本明細書に記載の組成物に用いるのに好ましいプロセスである。当業者は容易に、公知の形成技術を本明細書に開示するPHA成形組成物とともに使用することに応用し得る。【0032】(2.PHAバインダーの除去)脱バインディング工程は、好ましくは、形成された粉末コンパクトを加熱してそのポリエステルの分解温度に近い温度とすることを含み、この温度は、ペンダント基の変化にもかかわらず、複数のPHAについて驚くほど一定であるので、温度制御の経験は様々なPHA調合物にわたって広く応用できる。この分解は、クロトン酸およびその同族体の生成を含む。熱を注意深く加えることによって、形成された粉末コンパクトの外側の温度をわずかに高くして、PHA粉末が分解して脱気チャネルを形成し得、次いで変形、または気体のトラップによるボイド形成なしに、処理が起こり得る。【0033】不飽和モノマーを含むPHAの場合には、アルケン酸(alkenoic acid)類を熱触媒系によって、燃焼によって、またはそれらの組み合わせによって、分解し得る。空気の流入、酸素、または他の酸化剤の必要性が、PHAバインダー使用によって排除または減少され、これによって排ガスの放出および熱損失が減少する。酸化体の回避はまた、金属粉末のような成分の望ましくない酸化をも最小化する。アルケン酸はまた、還元または不活性雰囲気に曝露することが望まれるならば、これらの雰囲気とも相容性である。例えば、金属酸化物、または金属酸化物を含む混合物を用いる場合には、還元雰囲気の使用が有利である。【0034】一般的には、保護的な雰囲気または他の気体の必要性を回避することにより、そのプロセスが単純化され、その構成材料が保護される。PHAの分解速度は、他のバインディング材料の燃焼と比べてより容易に制御し得る。燃焼は、燃焼生成物を燃焼しているバインダーから拡散させ、そして酸素をバインダーに拡散させることが必要であり、これによってそれは、プロセス制御および、PHAシステムの使用により除かれるその他の複雑さを伴う。換言すれば、燃焼の予測不能な結果が回避される。なぜなら、酸素を粉末含有形成に浸透させることがもはや必要とされないからである。PHAシステムはまた、ポリオレフィンまたはポリスチレン材料を含む他のバインダーシステムにおいて見られる炭素残渣をも回避し、これによって最終製品の欠陥がより少なく、かつより強靭になる。【0035】PHA類はまた、溶媒処理によっても除去し得る。様々な応用および処理オプションが提供されている。なぜならPHA類のための様々な溶媒が利用可能であるからである。PHA類の溶解力特性のため、それらを異常形成された(malformed)コンパクト、未使用のテープ、および他のプロセス廃棄物から除去し得、これによって消耗量を減少させる。加えて、PHAは再生可能資源から製造され、かつ、微生物(例えば、堆肥中に存在する)により産生される酵素作用により分解可能であり、廃棄材料の処理の別の手段を提供する。【0036】(III.PHA成形組成物の使用の応用)好ましい応用としては、セラミック、ラッカー、超伝導体、および自動車部品の製造が挙げられる。【0037】1つの実施態様においては、溶融温度が低く、導電性金属または金属酸化物を有する「インク」または「ラッカー」を、そのポリマーの溶融点より高い温度に適用し得、さらなる製造工程が所望ならば、その「インク」を凝固させる。次いで、そのインクおよび基板をPHAの分解温度にし、その時点でそのPHAが分解し、濃厚な導電性ストリップが残る。あるいは、金属粉末/PHAの混合物を、そのPHAの溶融温度より高い温度での被覆またはラッカーとして付与し、凝固させ、そしてPHAを熱分解によって除去し得る。溶媒ベースのPHAバインダー調合物の使用は、類似の可撓性を与え、これは水性ラテックスの使用を含む。他の実施態様においては、押出し成形に適したPHAの形態を、1−2−3超伝導体のような粉末材料の容器として使用し得、ここでそのPHAは、その粉末材料の形成の後に、熱分解によって除去される。特に有用な例は、酸化イットリウム、炭酸バリウム、および酸化銅を用い、次いで酸素リッチにする(enrichment with oxygen)ことによる(YBCO)、超伝導体テープまたはワイヤの製造における使用である。現在用いられている薄膜技術は、約1メートルの長さのYBCOテープを製造し得るのみである。このような材料を押出しし得ることは、何百メートルもの長さを有しかつ商業的にも適切である超伝導性フィルムまたはワイヤの製造に有用である。【0038】本明細書中に記載した、これらの組成物、およびそれらの調製方法および使用方法を、以下の非限定的な実施例によってさらに記述する。【0039】【実施例】(実施例1:PHAラテックスバインダーを用いて作製されるBaTiO3ディスク)脂肪酸上で培養したPseudomonas putida細胞から調製したPHAラテックス(固体18%、粒子径0.2μmと1.0μmとの間)を、BaTiO3粉末(Aldrich、粒子径2μm未満)と、乾燥重量比1:19で混合した。得られたペーストを次いで凍結乾燥し、真空オーブン内で120℃でさらに乾燥した。その乾燥ペーストを再粉砕し、13mmダイモールド内で40,000psiで圧縮し、円形ディスクを形成した。そのディスクを、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼き(bisque−fire)した:(1)周囲の温度から1125℃まで、3℃/分で加熱;(2)1125℃で1時間浸漬;および(3)室温まで冷却。この焼成したディスクはその形状を保持し、目に見えるひびや他の欠陥がなかった。5%の重量損失が観測され、これはポリマー性バインダーが定量的に除去されたことを示す。【0040】(実施例2:PHAラテックスバインダーを用いて作製されるAl2O3ディスク)脂肪酸上で培養したPseudomonas putida細胞から調製したPHAラテックス(固体18%、粒子径0.2μmと1.0μmとの間)を、Al2O3(Aldrich、粒子径10μm未満)と、乾燥重量比1:19で混合した。得られたペーストを次いで凍結乾燥し、真空オーブン内で120℃でさらに乾燥した。その乾燥ペーストを再粉砕し、13mmダイモールド内で40,000psiで圧縮し、円形ディスクを形成した。そのディスクを、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼きした:(1)周囲の温度から1125℃まで、3℃/分で加熱;(2)1125℃で1時間浸漬;および(3)室温まで冷却。この焼成したディスクはその形状を保持し、目に見えるひびや他の欠陥がなかった。5%の重量損失が観測され、これはポリマー性バインダーが定量的に除去されたことを示す。【0041】(実施例3:PHAバインダー溶液を用いて作製されるAl2O3ディスク)脂肪酸上で培養したPseudomonas putida細胞から精製したPHAをアセトンに溶解し、10%重量/体積溶液とした。そのPHA溶液をAl2O3粉末(Aldrich、粒子径10μm未満)と、乾燥重量比1:19で混合した。得られたペーストを次いで凍結乾燥し、真空オーブン内で120℃でさらに乾燥した。その乾燥ペーストを再粉砕し、13mmダイモールド内で40,000psiで圧縮し、円形ディスクを形成した。そのディスクを、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼きした:(1)周囲の温度から1125℃まで、3℃/分で加熱;(2)1125℃で1時間浸漬;および(3)室温まで冷却。この焼成したディスクはその形状を保持し、目に見えるひびや他の欠陥がなかった。4.4%の重量損失が観測され、これはポリマー性バインダーが除去されたことを示す。【0042】コントロール実験においては、バインダー溶液を省いたことにより、圧縮した部分が、ダイモールドからの除去時に崩壊する結果となった。その圧縮した粉末の焼成は、重量または粉末の外観には影響を与えなかった。【0043】(実施例4:PHAバインダー溶液を用いて作製されるBaTiO3ディスク)脂肪酸上で培養したPseudomonas putida細胞から精製したPHAをアセトンに溶解し、10%重量/体積溶液とした。そのPHA溶液をBaTiO3粉末(Aldrich、粒子径2μm未満)と、乾燥重量比1:19で混合した。そのペーストを次いで凍結乾燥し、真空オーブン内で120℃でさらに乾燥した。その乾燥ペーストを再粉砕し、13mmダイモールド内で40,000psiで圧縮し、円形ディスクを形成した。そのディスクを、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼きした:(1)周囲の温度から1125℃まで、3℃/分で加熱;(2)1125℃で1時間浸漬;および(3)室温まで冷却。この焼成したディスクはその形状を保持し、目に見えるひびや他の欠陥がなかった。5%の重量損失が観測され、これはポリマー性バインダーが定量的に除去されたことを示す。【0044】コントロール実験においては、バインダー溶液を省いたことにより、圧縮した部分が、ダイモールドからの除去時に崩壊する結果となった。その圧縮した粉末の焼成は、重量または粉末の外観には影響を与えなかった。【0045】(実施例5:PHBバインダーを用いて作製されるAl2O3ディスク)PHBホモポリマーをAl2O3粉末(Aldrich、粒子径10μm未満)と、重量比1:19で混合した。そのペーストを粉砕し、13mmダイモールド内で40,000psiで圧縮し、円形ディスクを形成した。そのディスクを、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼きした:(1)周囲の温度から1125℃まで、3℃/分で加熱;(2)1125℃で1時間浸漬;および(3)室温まで冷却。この焼成したディスクはその形状を保持し、目に見えるひびや他の欠陥がなかった。5%の重量損失が観測され、これはポリマー性バインダーが定量的に除去されたことを示す。【0046】(実施例6:PHBバインダーを用いて作製されるBaTiO3ディスク)PHBをBaTiO3粉末(Aldrich、粒子径2μm未満)と、重量比1:19で混合した。その粉末混合物を粉砕し、13mmダイモールド内で40,000psiで圧縮し、円形ディスクを形成した。そのディスクを、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼きした:(1)周囲の温度から1125℃まで、3℃/分で加熱;(2)1125℃で1時間浸漬;および(3)室温まで冷却。この焼成したディスクはその形状を保持し、目に見えるひびや他の欠陥がなかった。5%の重量損失が観測され、これはポリマー性バインダーが定量的に除去されたことを示す。【0047】(実施例7:PHBVバインダーを1:19の重量比で用いて作製されるBaTiO3ディスク)PHBV(HV含量12%、Aldrich)をBaTiO3粉末(粒子径2μm未満、Aldrich)と、重量比1:19で混合した。その粉末混合物を粉砕し、13mmダイモールド内で40,000psiで圧縮し、円形ディスクを形成した。そのディスクを、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼きした:(1)周囲の温度から1125℃まで、3℃/分で加熱;(2)1125℃で1時間浸漬;および(3)室温まで冷却。この焼成したディスクはその形状を保持し、目に見えるひびや他の欠陥がなかった。4%の重量損失が観測され、これはポリマー性バインダーが除去されたことを示す。【0048】(実施例8:PHBVバインダーを1:4の重量比で用いて作製されるBaTiO3バー)PHBV(HV含量12%、Aldrich)をBaTiO3粉末(粒子径2μm未満、Aldrich)と、重量比1:4で混合した。その粉末混合物を粉砕し、ダイモールド内で12,000psiで175℃で圧縮し、長方形のバーを形成した。そのバーを、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼きした:(1)周囲の温度から1125℃まで、3℃/分で加熱;(2)1125℃で1時間浸漬;および(3)室温まで冷却。この焼成したバーはその形状を保持し、いくつかの目に見える穴があった。18.6%の重量損失が観測され、これはポリマー性バインダーが除去されたことを示す。【0049】(実施例9:PHAラテックスバインダーを用いて作製される金膜)100mgの金粉(Aldrich、1.5〜3.0μm、球状)および0.16mgのカルボキシメチルセルロースナトリウム(Aldrich、1%水溶液において3,000〜6,000cP)を、脂肪酸上で培養したPseudomonas putida細胞から調製したPHAラテックス(0.028mL、固体18%、粒子径0.2μmと1.0μmとの間)に加えた。その結果生成する混合物を型をつけたパターンで、わずかに多孔性の白色セラミックタイル(25×50×0.5mm)上に塗布した。その塗布したタイルを次いで、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼きした:(1)周囲の温度から750℃まで、10℃/分で加熱;(2)750℃で1時間浸漬;および(3)室温まで冷却。冷却の後に、金の粒子が焼成して干渉性の膜を形成し、そのセラミック支持体に付着しているのが見られた。その膜は導電性であり、このことは、1cmのギャップを横切って0.5オームより小さい抵抗が測定されたことにより、証明される。【0050】(実施例10:PHAバインダー溶液を用いて作製される金ディスク)金粉(4.75g、0.8〜1.5μm、球状、Alfa Aesar)を、アセトン(0.9mL)に溶解したPHA(0.0975g、脂肪酸上で培養したPseudomonas putida細胞から得た)の溶液と合わせた。そのスラリーを温オーブン内で乾燥し、次いで真空中で75℃でさらに乾燥した。その乾燥混合物をダイモールドを用いて1cmのディスクに圧縮した(40,000psi、1分間)。その緑色部分(green part)を次いで、以下の加熱プロファイルを用いて空気中でビスク焼きした:(1)周囲の温度から750℃まで、3℃/分で加熱;(2)750℃で2時間浸漬;および(3)室温まで冷却。最終製品は、無傷の、光沢のある金のディスクであった。重量損失は、ポリマーバインダーの99.7%の完全な除去を示した。 成形品を形成する方法であって、該方法は、以下の工程を包含する: 3−ヒドロキシ酸、4−ヒドロキシ酸および5−ヒドロキシ酸からなる群より選択される少なくとも1つをモノマーとして含む少なくとも1種の熱分解可能なポリヒドロキシアルカノエートのラテックスと混合した粉末化材料を含有する組成物を成形して、該成形品を形成する工程であって、 ここで、該粉末化材料は、ガラス、セラミックス、金属、合金、およびそれらの混合物からなる群から選択され、そして該組成物の全乾燥重量を基準にして、50重量%と99.999重量%の間の量で存在する、方法。 前記成形品を形成する方法が、スリップ注型法、テープ注型法、押出、射出成形、乾式プレスおよびスクリーン印刷からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 前記成形品を加熱して、該成形品から、前記ポリヒドロキシアルカノエートのほぼ全てを除去する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、以下の化学式を有する1個またはそれ以上のサブユニットを含有する、請求項1に記載の方法: −OCR1R2(CR3R4)nCO−ここで、nは、0または整数であり、ならびに、ここで、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ、飽和および不飽和炭化水素基から選択される。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレート−co−ヒドロキシバレレート、ポリヒドロキシブチレート−co−4−ヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシヘキサノエート、ポリヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシヘプタノエート、ポリヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシオクタノエート、およびポリヒドロキシブチレート−co−3−ヒドロキシプロピオネートからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、微生物発酵プロセスにより、生成される、請求項1に記載の方法。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、遺伝子操作した植物作物システムにより、生成される、請求項1に記載の方法。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、化学的重合反応により、生成される、請求項1に記載の方法。 前記化学重合反応が、開環重合反応である、請求項8に記載の方法。 前記組成物が、さらに、ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)、それらのコポリマー、およびそれらのブレンドからなる群から選択されるポリマーを含有する、請求項1に記載の方法。 前記粉末化材料が、前記組成物の全乾燥重量を基準にして、70重量%と99.999重量%の間の量で存在しているセラミックである、請求項1に記載の方法。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシ酸、4−ヒドロキシ酸および5−ヒドロキシ酸からなる群より選択される少なくとも1つをモノマーとして含む2種またはそれ以上の熱分解可能なポリヒドロキシアルカノエートラテックスの混合物を含有する、請求項1に記載の方法。 前記組成物が、さらに、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアセタールおよびワックスからなる群から選択される、少なくとも1種の熱分解可能なポリマーを含有する、請求項1に記載の方法。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、溶媒または溶媒混合物に溶解されている、請求項1に記載の方法。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、3−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシプロピオネート、4−ヒドロキシブチレート、4−ヒドロキシバレレート、5−ヒドロキシバレレート、3−ヒドロキシペンテノエート、3−ヒドロキシヘキサノエート、3−ヒドロキシヘプタノエート、3−ヒドロキシオクタノエート、3−ヒドロキシノナノエートおよび3−ヒドロキシデカノエートからなる群から選択されるものをモノマーとして含む、請求項1に記載の方法。 請求項1〜15に記載の方法のいずれかにより形成された成形物品。 請求項1〜15に記載の方法のいずれかで有用な組成物であって、該組成物は、前記成形品を形成するために、少なくとも1種の熱分解可能なポリヒドロキシアルカノエートのラテックスと混合された粉末化材料を含有し、 ここで、該粉末化材料は、ガラス、セラミックス、金属、合金、およびそれらの混合物からなる群から選択され、そして該組成物の全乾燥重量を基準にして、50重量%と99.999重量%の間の量で存在し、そして ここで、該ポリヒドロキシアルカノエートは、コポリマーである、組成物。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、3個〜16個の炭素原子を含有する3−ヒドロキシ酸、4個〜6個の炭素原子を含有する4−ヒドロキシ酸、および5−ヒドロキシバレレートからなる群から選択される2種またはそれ以上のモノマーを含む、請求項17に記載の組成物。 成形品を形成する方法であって: 3−ヒドロキシ酸、4−ヒドロキシ酸、および5−ヒドロキシ酸からなる群から選択される少なくとも1つをモノマーとして含む少なくとも1種の熱分解可能なポリヒドロキシアルカノエートラテックスと混合した粉末化材料を含有する組成物を成形して、該成形品を形成する工程を包含し、 ここで、該粉末化材料は、ガラス、セラミックス、金属、合金、およびそれらの混合物からなる群から選択され、そして該組成物の全乾燥重量を基準にして、50重量%と99.999重量%の間の量で存在する、方法。 前記ポリヒドロキシアルカノエートが、水に分散されている、請求項19に記載の方法。 請求項1〜15または19〜20に記載の方法のいずれかで有用な組成物であって、該組成物は、前記成形品を形成するために、少なくとも1種の熱分解可能なポリヒドロキシアルカノエートラテックスと混合された粉末化材料を含有し、 ここで、該粉末化材料は、ガラス、セラミックス、金属、合金、およびそれらの混合物からなる群から選択され、そして該組成物の全乾燥重量を基準にして、50重量%と99.999重量%の間の量で存在し、そして ここで、該ポリヒドロキシアルカノエートは、コポリマーである、組成物。