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タイトル:公開特許公報(A)_テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを処理したことを特徴とする機能化繊維材料および機能化繊維材料の処理方法
出願番号:2002227949
年次:2004
IPC分類:7,D06M15/01,A61K7/00


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鶴岡 理文 高橋 忠嗣 竹原 美菜子 JP 2004036066 公開特許公報(A) 20040205 2002227949 20020703 テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを処理したことを特徴とする機能化繊維材料および機能化繊維材料の処理方法 大和化学工業株式会社 000208260 鶴岡 理文 高橋 忠嗣 竹原 美菜子 7 D06M15/01 A61K7/00 JP D06M15/01 A61K7/00 K 2 1 書面 5 4C083 4L033 4C083AA111 4C083CC02 4C083DD12 4C083EE12 4C083FF01 4L033AA01 4L033AA04 4L033AB05 4L033AB06 4L033AB07 4L033AC10 4L033AC15 4L033CA01 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、スリミング・皮膚引き締めに効果のあるテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを処理したことを特徴とする繊維材料及びその処理方法に関する。【0002】【従来の技術】テルミナリアエキスは東アフリカの熱帯地方に生育するシクンシ科のテルミナリアの樹皮や根から抽出・精製される物質で、アフリカの民間療法では傷や腫れ等の皮膚患者の治療に広く用いられてきた。また、ブッチャーブルームエキスはヨーロッパや北アフリカに生育するナギイカダの根から抽出・精製される物質で、骨折や脱臼時の湿布薬として広く用いられている。テルミナリアエキスは肌の保護作用、スリミング・皮膚引き締めに効果のある物質として、ブッチャーブルームエキスはスリミング・皮膚引き締めに効果のある物質として、化粧品や皮膚外用剤にも配合され利用されている。【0003】例えば、特開平8−133951公報に開示されたテルミナリアエキスを配合した皮膚外用剤は、使用性・安全性ともに良好で優れた美白効果を有する。しかし、スリミング・皮膚引き締めに効果のあるテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを繊維材料に処理し、その機能を繊維に付与する方法についてはまだ知られていない。【発明が解決しようとする課題】【0004】本発明では、スリミング・皮膚引き締めに効果のあるテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを繊維材料に処理し、その効果を長期間繊維材料に付与する方法を提供することを目的とする。【0005】【課題を解決するための手段】本発明は、スリミング・皮膚引き締めに効果のあるテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを処理したことを特徴とする繊維材料である。本発明の処理方法は、テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを含有する加工液を処理したことを特徴とする繊維材料の処理方法である。【0006】【発明の形態】本発明に用いられる繊維材料とは、天然繊維、合成繊維、再生繊維を単独或いは混合して作られる糸又は糸よりなる織物、編物、不織布等であるが、特に限定されるものではない。【0007】また、本発明のテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを含有する加工液を繊維材料に処理する際には、柔軟剤、抗菌剤、防カビ剤、防虫剤、防炎剤、帯電防止剤、撥水剤、消臭剤、遠赤外線放射機能剤、紫外線吸収剤、染料、染料定着剤、保湿剤、防湿剤、涼感加工剤、マイナスイオン加工剤、芳香剤、マイクロカプセル剤等の繊維用機能加工剤と併用することも可能である。【0008】本発明に用いられるテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスは特に限定はされないが、天然抽出物、合成品、配合品またそれらの誘導体であってもよい。【0009】上記のテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを水に乳化する際には、水に不溶なテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを予め有機溶剤等に溶解し、界面活性剤を用いて乳化することが好ましいが、テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスと界面活性剤で水に分散することも可能である。このとき加える有機溶剤等としてはテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを溶解するものであれば特に限定されないが、アルコール類、ジオール類、トリオール類、動物油、植物油等が挙げられる。【0010】テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを乳化する際に用いる界面活性剤は、使用する有機溶剤等との相溶性が良好で、十分な乳化作用をもつものであれば特に限定はされないが、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤およびカチオン系界面活性剤を単独または混合して使用することが好ましい。【0011】本発明の繊維材料の処理方法としては、水に不溶なテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを予め有機溶剤等に溶解した後、界面活性剤を用いて水に乳化し、その加工液中に繊維材料を浸漬して処理する。加工液の処理量は繊維重量に対して絞り率30〜120%が好ましいが特に限定はされない。乾燥工程は80〜200℃で1〜5分間行う。加工液を繊維材料に処理する方法としては、浸漬以外にも塗布、噴霧して処理する方法があるが、特に限定はされない。【0012】繊維材料に処理する加工液の濃度としては、テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスの濃度が0.01〜10重量%であることが好ましいが、特に限定はされない。【0013】また、自己架橋型アクリル酸エステルあるいは分子内にカルボキシル基を有する共重合樹脂、アクリル・シリコン共重合樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、エチレン酢ビ樹脂、メタアクリル酸樹脂、グリオキザール樹脂の1種又は2種以上からなる樹脂をテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを含有する加工液と併用して繊維材料に処理することにより、その繊維材料に長期間テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを付与することが可能となる。【0014】【実施例】以下、実施例により詳細説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。【0015】(実施例1)テルミナリアエキス1gをエタノール4gに溶解した後、オレイルアルコール5gを加えた。これにノニオン系界面活性剤(日光ケミカルズ株式会社製 BO−7)を2g加え、水88g中にホモミキサーで乳化した。【0016】(実施例2)ブッチャーブルームエキス1gをエタノール4gに溶解した後、オレイルアルコール5gを加えた。これにノニオン系界面活性剤(日光ケミカルズ株式会社製 BO−7)を2g加え、水88g中にホモミキサーで乳化した。【0017】(実施例3)テルミナリアエキス0.5gおよびブッチャーブルームエキス0.5gをエタノール4gに溶解した後、オレイルアルコール5gを加えた。これにノニオン系界面活性剤(日光ケミカルズ株式会社製 BO−7)を2g加え、水88g中にホモミキサーで乳化した。【0018】(試験試料の作成及び耐洗濯性試験方法)実施例1から3で得られた加工液の繊維材料への処理は、次に示す方法で行った。実施例1から3で得られた加工液100部に対し、アクリル・シリコン樹脂(大和化学工業株式会社製 ファイコート30G)をそれぞれ4部添加した処理液を調整した。これらの処理液を綿100%布(目付100g/m2)に対して、しぼり率80%で処理した後、120℃で5分間乾燥した。また、洗濯はJISL−0217 103法に準じた方法で行った。得られた処理布及び洗濯後の処理布を試験試料とした。【0019】(SEM写真)実施例1で得られたテルミナリアエキス乳化液について、繊維への付着の様子を確認するため、走査型電子顕微鏡(SEM)にて分析を行った。図1のSEM写真より、テルミナリアエキスが繊維に付着している様子が確認された。【0020】(付着量分析)試験試料30×30cmを円筒濾紙紙No84(東洋濾紙株式会社製)に入れ、メタノールを溶剤としてソックスレー抽出器で2時間抽出した。抽出後、メタノールにて100mlとし、高速液体クロマトグラフにより分析した。得られたテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスのピーク面積から繊維に付着した量を計算した。【表1】【0021】(耐光性試験及び耐熱性試験)実施例1から3で得られた加工液の耐光性試験は、JIS L0842カーボンアーク灯光に対する染色堅牢度試験方法に準じて行った。耐光試験器はスガ試験機械株式会社製の紫外線ロングライフフェードメーターを用い、ブラックパネル温度63±3℃で40時間紫外線照射して行った。耐熱性試験は試験試料を150℃の恒温器中で10分間放置した後、室温まで冷却して行った。変色の評価はそれぞれ試験試料を未加工布と比較して行った。【表2】【0022】【発明の効果】本発明は、スリミング・皮膚引き締めに効果のあるテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを繊維材料に処理する方法であり、このような処理により、スリミング・皮膚引き締め効果の期待される機能化繊維材料を得ることができる。【図面の簡単な説明】【図1】実施例1で得られたテルミナリアエキス処理布の走査型電子顕微鏡写真である。 テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを処理したことを特徴とする繊維材料。 テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを含有する加工液を処理することを特徴とする請求項1記載の繊維材料の処理方法。 【課題】スリミング・皮膚引き締めに効果のあるテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを繊維材料に処理し、その効果を長期間繊維材料に付与する方法を提供する。【解決手段】本発明は、スリミング・皮膚引き締めに効果のあるテルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを処理したことを特徴とする繊維材料である。その処理方法は、テルミナリアエキスおよび/またはブッチャーブルームエキスを含有する加工液を処理したことを特徴とする繊維材料の処理方法である。【選択図】 図1


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