| タイトル: | 特許公報(B2)_歯牙美白用パッチ |
| 出願番号: | 2001566512 |
| 年次: | 2005 |
| IPC分類: | 7,A61K7/20 |
キム ジ ヨン キム ジョン ホ チャン ス ヨン ユン セイ ヨン JP 3682433 特許公報(B2) 20050527 2001566512 20010213 歯牙美白用パッチ エル・ジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミティッド 502178883 佐伯 憲生 100102668 キム ジ ヨン キム ジョン ホ チャン ス ヨン ユン セイ ヨン KR 2000-13636 20000317 KR 2000-74599 20001208 20050810 7 A61K7/20 JP A61K7/20 7 A61K 7/20 特開昭56−018912(JP,A) 特開平04−257512(JP,A) 実開昭58−001423(JP,U) 国際公開第98/30169(WO,A1) 国際公開第98/30494(WO,A1) 国際公開第98/55079(WO,A1) 国際公開第00/07518(WO,A1) 国際公開第98/55044(WO,A1) 特表2004−501173(JP,A) 13 KR2001000207 20010213 WO2001068045 20010920 2003526648 20030909 17 20030617 岩下 直人 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、歯牙に付着するだけでも歯のステイン(stain)を除去し、歯牙を白くするドライ・タイプ(Dry Type)パッチに関し、さらに詳細にはマトリックス・タイプ(Matrix Type)の付着層(adhesive)に親水性ガラスポリマー(glass polymer)を使用し、美白剤としては主に過酸化物を使用することによって、歯牙に貼り付けると歯牙表面の水分によってポリマーが水和されながら接着力が生じ、美白剤の過酸化物が染み出し始まる製剤であって、透明なので着用時に目立たなく、異物感が少ないので日常生活に差し支えがないだけでなく、高温における過酸化物の経時安定性に優れ、いつも簡便に使用できる歯牙美白用パッチに関する。【0002】【従来の技術】歯牙美白に対する関心が高まるに伴い、各種の美白用歯磨も販売されている。しかし、効果の高い美白剤が歯磨に含有されていても1〜3分間の歯磨きだけでは短期間で有意差のある美白効果を感じ難い。この問題を解決するために、最近では各種製剤の美白製品および関連特許が出てきている。【0003】その中、プロフェショナル用ホワイトニングゲル(Professional Whitening Gel)は、必ず専門医を1ないし2回訪問し、患者の初期状態を確認したうえ、患者の歯牙の大きさに合うマウス・トレー(mouth tray)を製作し、以降は家で1週間に2ないし4日間、1日2回ずつ、または1日1回一晩中(overnight)着用し、指示通りにマウス・トレーに美白剤を塗って普通の場合なら2ないし4週間で治療が終る。このように前記ゲルは、不便で高コストとなる欠点があったし、またマウス・トレーに一定量の高濃度の過酸化物ゲルを入れて使用しなければならないため、歯肉などにゲルが流れたり触れたりして損傷を起こす危険があった。【0004】これらの欠点を解決するために、ライオン社(Lion)では日本国特開平10−017,448号公報にシート形態の口腔貼付剤(Plasters)を開示している。この発明は歯牙付着層と支持体層から構成されており、美白剤にはコウジ酸(Kojic Acid)とその誘導体、アスコルビン酸(Ascorbic acid)、アスコルビン酸誘導体、過酸化カルバミン(Carbamide Peroxide)などがあるが、その中でもコウジ酸とその各種塩が効果的だと記載してある。しかし、使用された美白剤がいずれも強い酸性を帯びるため、口腔内でpHによる刺激性が発生する恐れがある。また、これら美白剤の特性が、強い酸性でのみ美白効果を呈するため、刺激が少なく美白効果に優れた貼付剤は得難い。【0005】また、実際に、コウジ酸は皮膚製品では多く使用されている原料であるが、歯牙美白ではその効果が認められたことがなく、使用されたこともない原料である。実際に、付着層にガラスポリマー(glass polymer)を使用したパッチ製剤に前記公開特許で使用されたアスコルビン酸(Ascorbic acid)、アスコルビン酸誘導体、過酸化カルバミン(Carbamide Peroxide)を各々美白剤として添加したとき、時間の経過とともに変色とべたつきが問題となったり、過酸化カルバミンを入れたときにはべたつきが多くて保管上の問題があり、40℃保管中に結晶が発生した。【0006】また、前記公開特許においてこれら美白剤が相当不安定な物質であるにも関わらず、製剤内安定化に関する言及がないので、既存の貼付剤の製剤に主として使用されるポリマーを使用し、ライオン社の美白用化粧品に主に使用する原料であるコウジ酸を入れた単なる理論上の特許発明(idea patent)に過ぎず、具体的な研究が進められたものとは考えにくい。【0007】また、ライオン社によって出願された歯牙美白セットの場合、日本国特開平12−281,548号公報(出願日1999年3月16日、公開日2000年5月30日)の請求項2に、組成物を歯牙に固定させる適用用具についての言及において水不溶性のテープ、シート、フィルム、歯科用トレー、マウス・トレー、マウスピース、印象パック、パック剤、歯列に成形した歯牙接触面に多数の突起物を有するチューイングブラシングと記載されているが、実の明細書内容を見ると、美白成分をゲル(Gel)状してに支持体に薄く塗布したり、接着部分を美白剤含有の溶液に含浸させることを特徴としている。この場合もまたウェットタイプ(wet type)であって歯牙に付着するとき、手や望まない部位に美白剤がついて刺激を起こす恐れがある。【0008】前記公開特許で言及された水不溶性テープやシートは、接着部分がレイオンや綿、絹、紙を使用した織布または不織布から構成されたものであり、支持体は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの水不溶性フィルムを組合せたものであって、初期日本特許第10,017,448号をさらに発展させたものとは考え難く、美白剤として過酸化物は使用することなく、ポリリン酸塩に陰イオン界面活性剤および炭素数3以下の低級アルコールをともに使用することを特徴としている。これは、それら界面活性剤や低級アルコールが、ステインにポリリン酸塩が浸透するのを助けるからと言っているが、仮に効果的にポリリン酸塩がステインに浸透されるとしてもポリリン酸塩だけでは歯牙の内因性汚れ(intrinsic stain)や深刻な外因性汚れ(extrinsic stain)は除去し難いと知られている。【0009】P&G(Procter & Gamble)社では、米国特許第5,879,691号、同第5,891,453号、同第5,989,569号およびWO 98/55044号でマウス・トレーを使用する代わりに、薄くて透明で、柔軟性のいいポリエチレンストリップ(Polyethylene strip)に歯牙美白剤としてプロフェショナル用ホワイトニングゲルやこれに類似した処方をプリコーティング(pre-coating)させるか、使用前に歯牙やストリップに直接塗布した後に付着する歯牙美白剤伝達システム(delivery system)を開示している。マウス・トレーを使用しなかったので、使用上の簡便性は改善され、着用時透明で薄くて日常生活に差し支えないことが大きな特長であるが、実施例などからわかるように、主要ゲル化剤(gelling agent)としてカーボポールを多量使用した高粘度(viscosity)ゲル(Gel)をフレキシブルなポリエチレンストリップに薄くプリコーティングさせたウェットタイプであって、付着時に手や舌、歯肉などに高濃度の過酸化物ゲルがつきやすいなど、使用面において改善の余地が多い。また、製剤内の過酸化物安定化技術が充分に確保できず、高温保管や長期保管に当たっては保管による美白効果減少の恐れがある。【0010】WO 00/54699号では、ストリップと美白剤を歯牙によりよく接触させるためのストリップのさらに改善された形態について特許出願された。その最も大きい特徴は、通常、4個の門歯と2個の糸切り歯において、ストリップが両側の糸切り歯の先端部分は覆わないことにある。ストリップが糸切り歯の先端部分を覆うようになっていると、使用者が歯牙に屈曲に沿ってストリップを貼り付け難く、ストリップが充分な時間歯牙に貼り付けていない欠点のために、下歯では、この公開特許のように、ストリップを梯形に作って歯牙の背部に折って貼ると、舌に触れやすくなって着用時異物感が強くなる。したがって、使用感の面では、前記のように梯形態や糸切り歯の先端部分が覆われないようにする形態を作るなどの形状改善を通じて接着時間の確保を図るよりは、製剤に充分な接着力と柔軟性を加え、さらに楽に貼付けできるようにする方が好ましいと思われる。【0011】コールゲート(Colgate)社では米国特許第5,310,563号と同第5,639,445号でダウコーニング3179というダイラタントコンパウンド(Dow Corning 3179 Dilatant Compound)に有効成分を混ぜて一つに調製した後、軽く押して歯牙に貼付け、容易に剥がせる製剤を開示している。しかし、この製剤は、有効成分がポリマーにカプセル化してある形態となって短時間で有効成分が染み出され難いため、美白効果を得るまでは長い接触時間が要求される欠点がある。【0012】【発明の解決しようとする課題】本発明は、歯牙美白剤を歯牙表面のステインと充分に接触させる時間を提供できるパッチであって、短期間で優れた美白効果を呈するとともに、付着層に親水性ガラスポリマー(glass polymer)を使用したドライ・タイプなので、歯牙に貼り付けるとき手に美白剤が付着せず、歯牙表面の水分によってガラスポリマーを水和しながら強い接着力と美白剤を放出し始める、より安全な製剤である。したがって、本発明は、着用感に優れていて使用時異物感が少なく、高温における製品内の過酸化物の経時安定性に優れていて便利に使用できる歯牙美白用パッチを提供する。【0013】本発明は、歯牙美白剤として過酸化物を含有するドライ・タイプの歯牙美白用パッチに関する。つまり、マトリックス・タイプの付着層に美白剤として過酸化物を含有し、基材として使用するポリマーに親水性ガラスポリマーを使用することによって前記親水性ガラスポリマーが湿った口腔内で歯牙のエナメル層に水和されるとき、強い接着力が生じると同時に、歯牙美白剤が放出されるようにする新規ドライ・タイプの歯牙美白用パッチに関する。【0014】本発明のドライ・タイプのパッチは、使用上不便の多いウェットタイプのパッチとは違い、使用し易いながらも歯牙への接着力に優れており、望む時間の間歯牙に接着されていてパッチ内の美白剤と歯牙のステインとの充分な接触時間を確保することができ、充分な美白効果が得られる。【0015】本発明のように歯牙美白用パッチをドライ・タイプにする場合、歯牙美白剤として使用する過酸化物の経時安定性が問題となるが、本発明では過酸化物安定化剤を添加することによってこの問題を解決しており、また過酸化物との相溶性に優れたガラスポリマーを選択する場合も、溶媒の比率を適宜調節することによって過酸化物安定化剤を添加しなくても過酸化物の安定性問題を解決することができた。したがって、本発明は、歯牙美白剤として過酸化物を使用するドライ・タイプパッチの付着層に親水性ガラスポリマーを基材とし、過酸化物の安定性確保のために過酸化物安定化剤を使用するか、または過酸化物との相溶性に優れたガラスポリマーを選択して溶媒比率を適宜調節することによって、過酸化物の安定性を確保した新規タイプのパッチを提供する。【0016】また、本発明では美白効果の増進のために歯牙美白剤として過酸化物とともにポリリン酸塩(polyphosphates)を添加して使用してもよい。【0017】パッチの場合、大きくウェットタイプとドライ・タイプとに区別できるが、前者はヒドロゲル(hydrogel)製剤や付着層にゲルや溶液を塗布または含浸させたものであって、製剤内の水や湿潤剤(humectant)の含量が高く製剤の初期状態が湿っている特徴を有し、後者は製剤内の水や湿潤剤(humectant)の含量が低く製剤の初期状態が乾いている特徴を有する。乾いた皮膚に保湿やその他の薬用成分伝達のためには柔軟性がよく、水分含量の高いウェットタイプが好ましいが、ウェットタイプは、一般に接着力が足りなく、初めからべたつくため、望む部位に貼り付けるときに手などに薬物がつく恐れがある。また、処方によっては支持体層を通過して反対方向に薬物や美白剤の入っているゲルが放出される問題もあり得る。特に、高濃度の過酸化物を多量の湿潤剤を入れたゲルに塗布させると、歯牙の大きさと屈曲に合わせて調整したり貼付けたりする際、望まない部位の手や唇、歯肉などについて刺激を起こすこともある。また、多量の湿潤剤が舌につき、その特有の味によって異物感を強く感じることもあり得る。したがって、本発明では、ウェットタイプの諸問題を解決するためにドライ・タイプを採用した。本発明のドライ・タイプのパッチは、湿った口腔内で充分な接着力を有しながらも乾いているので、着用時に、手、歯肉、舌またはその他の部位に美白剤がつかず、使用時異物感が少ないことが大きな特長である。【0018】かかるドライ・タイプのパッチを作るためには、乾いた状態では接着力がないか、または弱いが、美白剤を使用したい部位では少量の水によって水和されながら接着力が生じるか、または強くなり、また、美白剤の放出が始まるポリマーが必須的に必要である。本発明では、親水性ガラスポリマーがそれらの物性を有するということが分かり、マトリックス・タイプのパッチにおいて付着層に主要ポリマーとして親水性ガラスポリマーを使用した。【0019】バッキング(Backing)は、水不溶性(water-insoluble)で水不透過性(water-impermeable)のポリマーをフィルム形成剤(film former)として使用したシートであって、歯牙に貼り付けても歯肉や舌につかなく、唾によってパッチの形態が変形されたり、離脱されたりするのを防ぐ役割を果たす。【0020】本発明の場合、歯牙美白効果は、パッチの厚さや薬物を調節することによってコントロールすることができ、透明なので着用中過酸化物の酸素バブルも観察でき、使用者が目視で美白効果を認知することができる。また、着用時、目立たないため日常生活に差し支えない。【0021】【課題を解決する手段】本発明は、マトリックス・タイプのパッチであって、皮膚や粘膜に付着するのではなく、歯牙のエナメル層に貼り付けることによって歯牙表面に美白剤を充分な時間供給することを特徴とする。【0022】本発明において、パッチが歯牙に貼り付けられ、マトリックス内の美白剤が歯牙の表面に放出される原理は次のとおりである。【0023】つまり、薬物送達に関する分野で時間的経過(time lag)のある経皮送達のために使用される方法のうち、貼り付けた後一定時間が経過すると薬物が放出されるようにした経皮製剤の例に、皮膚から発散される水分を利用したアイディアがあることに着目し、皮膚付着面と薬物貯蔵庫との間に薬物不透過性障壁(barrier)を設け、製剤を貼り付けた後、皮膚から侵入した水分によって障壁が水和される点を利用し、時間が経過するにつれて薬物の透過性を増加させたのである。このとき、障壁物質として使用される物質は、親水性のガラスポリマーである。【0024】この技術を用いて、本発明ではマトリックス・タイプのパッチの付着層に親水性ガラスポリマーを使用するので、保管中とか歯牙に付着するために手で触るときには美白剤の放出が起こらず、歯牙表面の水分によって水和され始まりながら付着力と美白剤の放出が起こることになる。このようなガラスポリマーは大部分、親水性の歯牙表面とも接着力に優れているため歯牙に充分な接触時間を確保するために歯牙の背部までパッチを折って入れる必要がない。また、歯肉に触れても微量の美白剤しか使用しないため強い刺激の恐れはないが、さらに歯牙にのみ触れるようにパッチを貼り付けて歯肉には美白剤の放出が起こらないようにもできる特徴がある。したがって、本発明の一番目の特徴は、ドライ・タイプパッチの付着層に親水性ガラスポリマーを使用することである。【0025】この目的を達成するために、マトリックス・タイプパッチの付着層に主として使用されたガラスポリマーとしては、ポリアルキルビニルエーテル−マレイン酸共重合体(PVM/MA copolymer, Gantrez AN 119, AN 139, S-97)、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、Poloxamer 407(Pluronic)、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合体(PVP/VA copolymer; Luviskol VA, Plasdone S PVP/VA)、ポリビニルピロリドン(PVP, K-15〜K-120)、ポリクアテリウム−11(Polyquaterium-11(Gafquat 755N))、ポリクアテリウム−39(Polyquaterium-39(Merquat plus 3330))、カルボマー(Carbomer (Carbopol))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン(Gelatin)、アルギン酸ナトリウム(Sodium Alginate)の単独またはこれらの混合物を使用することができる。これらの溶媒には、主として水、エタノールそしてこれらの混合比を調節して使用することもできる。【0026】歯牙用エナメルパッチは、歯牙に直接貼り付けて歯牙の屈曲に沿って容易に望む形態に作られるものであって、充分な柔軟性を持たなければならない。ポリマーによっては柔軟性に劣るものもあり、その場合には適当な可塑剤を添加してもよい。適当な可塑剤はポリマーの種類とその処方によって異なってくるが、一般的にはポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコールがあり、いずれも使用可能である。【0027】前記歯牙エナメル付着層に含有された歯牙美白剤は、過酸化水素(hydrogen peroxide)、過酸化カルバミン(carbamide peroxide)、過酸化カルシウム(calcium peroxide)、過炭酸ナトリウム(sodium percarbonate)、 過ホウ酸ナトリウム(sodium perborate)、過酸化ピロリン酸ナトリウム(tetrasodium pyrophosphate peroxidate)、およびこれらの混合物を含む群から選択して使用した。ピロリン酸ナトリウムと過酸化水素の付加化合物である過酸化ピロリン酸ナトリウム(TSPP-H2O2)は水溶液や結晶状態で過酸化水素の性質を呈しながら、同時にピロリン酸ナトリウム自体の特性を発揮する特性がある。通常の場合もピロリン酸ナトリウムは過酸化水素が本来持っている性質を変化させないながら安定化させる。また、過酸化水素を単独に使用するときに生じる欠点を防止する。つまり、過酸化水素は金属触媒(catalase)、紫外線、酸化剤(oxidase)、加熱処理などによって分解が促進されるが、これらのいずれに対しても過酸化ピロリン酸ナトリウムは安定であり、酸化水素の本来の性質と特性を発揮させる。実際に、液状やゲル、ペースト状で過酸化物だけを使用したときに比べて過酸化ピロリン酸ナトリウムは40℃における過酸化物の経時安定性に優れていた。しかし、パッチ内における過酸化物安定性は美白剤として過酸化ピロリン酸ナトリウムを使用しても容易に得られなかった。【0028】通常、過酸化物は反応性に優れていて製品内の安定化に難があるが、特に、ポリマーとは相溶性がよくないことが知られている。このような過酸化物の製品内安定化は、製品の形態や処方とも関連が多く、一般のゲルやペースト、溶液状に対しては比較的過酸化物安定化の関連特許も多く、部分的に高温である程度の安定性は確保できると知られているが、薄く塗布されたゲルやパッチ内における過酸化物安定化は公知の技術でなく、本発明者らの研究結果によれば、公知の過酸化物安定化剤では容易に解決できる問題ではなかった。【0029】そこで、本発明者は、パッチ内過酸化物の安定化剤を研究した結果、パッチの基本物性や本発明の利用範囲に使用できる安定化剤を見出し、本発明におけるパッチ内過酸化物の高温における経時安定性を相当向上させるに至った。【0030】したがって、本発明の二番目の特徴は、歯牙美白剤の過酸化物を過酸化物安定化剤とともに使用することである。【0031】過酸化物との相溶性に優れた安定化剤は、アルキルアリールスルホン酸塩、 アルキルスルホン酸塩塩、アルキルカルボン酸塩、酸化アルキルジフェニルジスルホン酸塩、スパン類(Span 60; Sorbitan Stearate、 Span 80 ; Sorbitan Oleate , Span 85; Sorbitan Trioleate)、およびこれらの混合物を含む群から選択されるものを使用した。これをさらに詳細に説明すると下記のとおりである。【0032】本発明では、パッチ内主要歯牙美白剤として過酸化物を使用した。しかし、前記美白剤だけでパッチを作ったとき、40℃で保管した場合もパッチ内過酸化物含量が時間経過とともに減少してin vitro美白効果も最初より多く劣ることを確認できた。ゲル形態の時には付着層と同一の過酸化物を含有した処方の場合フィルム形成剤としてポリマーを過量使用した場合にも別途の安定化剤無しに過酸化物の損失が非常に小さかったし、多少過酸化物安定性に欠ける処方も一般の過酸化物安定化剤として知られたキレーティング剤、 例えばEDTAやシトール酸ナトリウムを少量添加することによって望む水準の処方が得られた。しかし、本発明のようにゲルの溶媒を蒸発させて得たシート形態のパッチでは、同一の処方を使用したとしても安定化剤を添加しなかった場合溶液状態よりも過酸化物の経時安定性に劣るだけでなく、溶液とともにキレーティング剤を添加したとき、却って添加する前に比べてパッチ内過酸化物の安定性が劣ることが確認できた。また、過酸化物安定化効果に優れていると知られたDequest phosphonate類をパッチに添加したときにも過酸化物安定化効果は得られなかった。【0033】このように、同一の組成がゲルか、液状か或いはシート状かによって処方内の過酸化物経時安定性が異なる理由は様々に考えられるが、米国特許第4,320,102号によれば過酸化物の場合、金属による触媒反応により極少量の金属さえ処方に入っていても非常に敏感に分解される特性があるという。つまり、1L当たり0.1mgの鉄、0.2mgの銅、0.1mgのマグネシウム、0.02mgのクロムさえあれば過酸化水素は分解されると知られている。これらの資料を通じて、溶液状態やゲル(Gel)状態で溶媒が蒸発されながら作られたシート形態のパッチは、薄膜厚内に高い含量の金属を含有するようになり、表面積が広くなって反応性が高くなるため、相対的にさらに過酸化物の経時安定性が足りなくなることが推定できる。【0034】本発明でパッチ内過酸化物安定化剤として使用された物質は主として界面活性剤や乳化剤であって、これらがシート上でミセル(micelle)を形成して過酸化物安定化に肯定的な影響を及ぼしたことと考えられる。事実上、容器に入っているゲルは比較的高温における過酸化物経時安定性に優れている反面、同じゲル処方であってもストリップ(strip)に薄く塗布させて表面積を広くしてから経時安定性を評価したときには経時期間によって残存過酸化物比が多く低減したことが確認できた。しかし、本発明者は、親水性ガラスポリマーのうち一部は過酸化物との相溶性に優れている点に着目し、過酸化物安定化剤を添加せずにも溶媒の比率を適宜調節することによって充分に安定にさせ得ることを発見した。したがって、本発明は、過酸化物と過酸化物安定化剤を必ずしも併用しなくてもいい。その詳細は下記のとおりである。【0035】親水性ガラスポリマーのうちポリビニルピロリドン(PVP、K-15〜K-120)、ポリクアテリウム−11(Polyquaternium-11)、ポリクアテリウム−39(Polyquaternium-39)、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合体(PVP/VA copolymer)は、水とエタノールのいずれにもよく溶解されるとともに、過酸化物との相溶性に優れているので、過酸化物安定化剤を添加せずに水とエタノール比を9:1〜0:10に調節するだけで、優れたパッチ内過酸化物経時安定性が得られた。このような過酸化物とポリビニルピロリドンの優れた相溶性は、ポリビニルピロリドンと過酸化物の水素欠陥によってコンプレックス(complex)を形成することによって安定化されたことから起因したものと考えられる。また、ポリクオタリウム(Polyquaternium)のように4級アンモニウム(quaternary ammonium)構造を持ったポリマーと過酸化物が優れた相溶性をもつことが確認された。【0036】前記のように溶媒として水とエタノールの混合溶媒を使用することによって、前記過酸化物と相溶性のいいガラスポリマーが非常に大きい親水性によって剥離紙(release liner)や他のシートに均一に塗布されない問題を克服し、均一なシート状が得られるのである。【0037】したがって、本発明の三番目の特徴は、過酸化物と相溶性のいいガラスポリマーを使用したときには歯牙美白剤として過酸化物を使用し、別途の過酸化物安定化剤を添加せずに製造したときには接着層組成の水とエタノール溶媒比を調節することによって高温における過酸化物安定性に優れたパッチを作ることである。【0038】また、前述の過酸化物安定化剤を入れたパッチと同様に、パッチに充分な柔軟性を与えるためにポリマーによっては適当な可塑剤を添加することができる。適当な可塑剤は、ポリマーの種類とその処方によって異なるが、一般に、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコールがあり、いずれも使用可能である。【0039】また、本発明では主要美白剤として過酸化物を使用するが、美白効果の向上のために美白剤としてポリリン酸塩を過酸化物とともに使用した。【0040】使用されたポリリン酸塩は、例えば、ピロリン酸ナトリウム(tetrasodium pyrophosphate, TSPP)、酸性ピロリン酸ナトリウム(sodium acid pyrophosphate, SAPP)、メタリン酸ナトリウム(sodium hexametaphosphate, SHMP)、ポリリン酸ナトリウム(sodium tripolyphosphate, STP)、ピロリン酸ナトリウムカリウム(sodium potassium tripolyphosphate, SKTP)、ピロリン酸カリウム(tetrapotassium pyrophosphate, TKPP)、ウルトラメタリン酸塩のスポリックス(acidic sodium meta-polyphosphate, Sporix)、マルチホス(acidic sodium polyphosphate, Multiphos)のうち少なくとも1種以上を過酸化物とともに使用した。一般に、ポリリン酸塩は歯磨に歯石形成抑制(tartar control)剤として添加され、歯石生成抑制や歯石除去に効果的と知られている。また、これらは、金属に効果的なキレーティング剤であって、歯牙のステインのうち飲食物や作業環境中の鉄、カルシウム、マグネシウムなどの金属によって生成された歯牙ステインを効果的に除去でき、美白効果の向上に多少寄与すると知られている。したがって、本発明でこれらポリリン酸塩を過酸化物とともに使用したとき、美白効果向上だけでなく、歯牙とポリリン酸塩の接触時間を延長して歯石形成抑制や歯石除去にも効果があることと期待される。実際に、これらを含有したパッチを貼り付けると歯牙表面や歯牙の隙間が綺麗になることが確認できる。【0041】本発明でマトリックス型パッチのバッキング層に使用可能なポリマーは、ポリビニルアセテート、エチルセルロース、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸共重合体、例えばメタクリロイルエチルベタイン/メタクリレート共重合体(Yukaformer: Metacryloyl Ethyl Betain/Metacrylate Copolymer)、メタクリル酸共重合体(methacrylic acid copolymers;オイドラギットL100(Eudragit L 100)、オイドラギットL12,5(Eudragit L 12,5)、オイドラギットL100−55(Eudragit L 100-55)、オイドラギットL30D−55(Eudragit L 30D-55))、アミノアルキルメタクリレート共重合体(aminoalkyl methacrylate copolymers;オイドラギットE100(Eudragit E 100)、オイドラギットE12,5(Eudragit E 12,5)、オイドラギットRL100(Eudragit RL 100)、オイドラギットRL30D(Eudragit RL 30D))の単独またはこれらの混合物である。その他にもエンテリックコーティング(enteric coating)物質であって、pH6ないし8の口腔条件内では溶解されないポリマーならいずれも使用可能である。【0042】バッキング層も付着層も前記と同じ理由から各種可塑剤を添加して使用可能である。前述のプロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコールの他にも、使用した溶媒によってさらに多い種類の可塑剤が使用可能であり、ヒマシ油、水添ヒマシ油(Hydrogenated Caster Oil)も使用することができる。【0043】また、本発明のパッチを歯牙に貼ったとき、化学的、物理的作用による美白だけでなく、見かけ(visually)も白く見えるようにバッキング層に白色顔料の二酸化チタン(titanium dioxide)、滑剤(talc)、水酸化リン灰石(hydroxyapatite)、酸化亜鉛などを混用することができ、これらの顔料が付着層の美白剤と相溶性がよくないときには表面処理された二酸化チタンを使用することもできる。白色顔料のほかに個性によってパール(pearl)剤や多彩な色の顔料を適用してもよい。【0044】また、本発明の製剤によれば、歯磨に適用する際、経時安定性問題のため適用し難かった酵素、特に、デキストラナーゼ、グルコースオキシダアーゼなどを単独にまたは混合して使用することもでき、歯牙美白に効果があると知られたパパイン(papain)も添加することができる。口腔疾患治療性薬用には、トリクロサン (triclosan)、クロロヘキシジン(chlorohexidin)、ビタミンEまたはこの誘導体、特にビタミンEアセテート、または口臭除去に効果的な酸化剤や葉緑素(chlorophyll)またはその誘導体、香辛料などが適用可能である。【0045】以下、本発明の好ましい実施例を提示する。但し、下記の実施例は本発明の理解を助けるためのものであって、本発明が下記の実施例に限定されるのではない。【0046】【実施例】実施例1〜10、比較例1〜5下記のような組成で実施例1〜10および比較例1〜5の歯牙美白用パッチを製造した。TKPP:テトラピロリン酸カリウム(tetrapotassium pyrophosphate)SAPP:酸化ピロリン酸ナトリウム(sodium acid pyrophosphate)TSPP:ピロリン酸四ナトリウム(tetrasodium pyrophosphate)【0047】実施例1付着層製造溶液ポリビニルアルコール 10%ポリビニルピロリドン 3%過酸化ピロリン酸ナトリウム 5%アルキルアリールスルホン酸塩(SLS) 2%グリセリン 3%残りは水バッキング製造溶液エチルセルロース 8%(オイドラギットEudragit) 5%ヒマシ油 4%残りはエタノール【0048】実施例2付着層製造溶液ポリビニルピロリドン 10%過酸化水素 5%グリセリン 10%エタノール 30%残りは水バッキング製造溶液ポリビニルアセテート 5%Yukaformer(Mitsubishi) 5%グリセリン 6%残りはエタノール【0049】実施例3付着層製造溶液Polyquaternium−39 10%過酸化カルバミン 10%エタノール 50%残りは水バッキング製造溶液セルロースアセテートフタレート 30%ヒマシ油 4%残りはアセトン:エタノール=4:1混合溶液【0050】実施例4付着層製造溶液ポリアルキルビニルエーテル−マレイン酸共重合体 12%(Gantrez S 97)過酸化ピロリン酸ナトリウム 6%Span 85 2%EDTA2Na 0.2%残りは水バッキング製造溶液エチルセルロース 10%ヒマシ油 6%残りはエタノール【0051】実施例5付着層製造溶液ポリアルキルビニルエーテル−マレイン酸共重合体 12%(Gantrez S 97)過酸化ピロリン酸ナトリウム 6%アルキルアリールスルホン酸塩(SLS) 10%NaOH 適当量(pH 7以下)残りは水バッキング製造溶液エチルセルロース 10%ヒマシ油 6%残りはエタノール【0052】実施例6付着層製造溶液ポリアルキルビニルエーテル−マレイン酸共重合体 11%(Gantrez S 97)ポリビニルピロリドン 3%過酸化水素 3%SAPP 4%アルキルスルホン酸塩 2%NaOH 適当量(pH 7以下)残りは水バッキング製造溶液ポリメチルメタクリレート 8%残りはアセトン【0053】実施例7付着層製造溶液Polyquaternium−11 20%Sodium percarbonate(PC) 4%TKPP 4%アルキルジフェニルオキシドジスルホネート 2%残りは水バッキング製造溶液Eudragit 15%プロピレングリコール 5%残りはエタノール【0054】実施例8付着層製造溶液ポリビニルピロリドン 10%過酸化水素 1.5%SAPP 2%アルキルジフェニルオ キシドジスルホネート 1%グリセリン 5%残りは水バッキング製造溶液エチルセルロース 12%ヒマシ油 6%残りはエタノール【0055】実施例9付着層製造溶液ポリビニルアルコール 12%過酸化水素 1.5%TSPP 3.4%Span 60 5%プロピレングリコール 3%残りは水バッキング製造溶液エチルセルロース 8%セルロースアセテートフタレート 2%残りはエタノール:アセトン = 1:4混合溶媒【0056】実施例10付着層製造溶液ポリビニルピロリドン 18%過酸化水素 1.5%残りはエタノールバッキング製造溶液エチルセルロース 10%Eudragit 2%ヒマシ油 7%残りはエタノール【0057】比較例1付着層製造溶液ポリビニルアルコール 10%PEG−アスコルビン酸 6%プロピレングリコール 3.1%残りは水バッキング製造溶液エチルセルロース 10%ヒマシ油 4%残りはエタノール【0058】比較例2付着層製造溶液ポリアルキルビニルエーテル−マレイン酸共重合体 12%(Gantrez S 97)過酸化ピロリン酸ナトリウム 6%Dequest 0.1%残りは水バッキング製造溶液ポリビニルアセテート 5%Yukaformer 5%グリセリン 6%残りはエタノール【0059】比較例3付着層製造溶液ポリアルキルビニルエーテル−マレイン酸共重合体 12%(Gantrez S 97)過酸化ピロリン酸ナトリウム 6%EDTA 0.15%NaOH 適当量 (pH 7以下)残りは水バッキング製造溶液エチルセルロース 10%ヒマシ油 6%残りはエタノール【0060】比較例4付着層製造溶液Carbopol 12%過酸化水素 4.5%SAPP 0.48%グリセリン 80%残りは水バッキング層ポリエチレンストリップ【0061】比較例5付着層製造ゲルポリビニルアルコール 10%アスコルビン酸 2%プロピレングリコール 2%残りは水バッキング製造溶液エチルセルロース 10%ヒマシ油 6%残りはエタノール【0062】<実験例>実験例1パッチ製造後、40℃で1週保管後にパッチ表面状態の変化を観察した。べたつきが増加した場合、変色が発生した場合は○、そうでないない場合は×で表示したのが表1である。【0063】【表1】【0064】表1から分かるように、付着層に親水性ガラスを使用した場合、実施例では、初期状態でも40℃で1週間の保管後にもべたつきがなく、その他の表面変化が観察されなかったが、付着層に親水性ガラスポリマーのポリビニルアルコールを使用するものの、美白剤としてアスコルビン酸誘導体のPEG−アスコルビン酸やアスコルビン酸(ascorbic acid)を使用した比較例では、保管中にべたつきが増加し、変色発生が多かった。【0065】実験例2前記歯牙美白用パッチによる美白効果は、下記の方法で測定した。(1)汚した水酸化リン灰石(HAP)タブレット試験片製造水酸化リン灰石粉末をIRプレスでタブレットを作り、1000℃で焼結した後エポキシ樹脂でモールドして樹脂を作った後、強酸で表面をエッチングさせた後、お茶、コーヒー、鉄、ミューシンを溶かしたTSB(trypticase soybroth)溶液に試験片を漬けてから乾燥する過程を繰り返したし、この操作を1週間続けて汚染させた。汚染させた後、試験片を流れる水に通し歯ブラシで軽く洗浄して、水によく溶けるか、容易に除去される汚れを除去した後、室温で乾燥させた。【0066】(2) 美白効果評価法汚染させたHAPタブレット試験片の初期L値(Lは明度を表し、100のときは白(white)、0のときは黒(black))を色差計で測定し、前記実施例および比較例で製造した歯牙美白用パッチを水に浸した試験片に貼り、実際の口腔条件とほぼ同一にするために温度を37℃、湿度を95%にセッティングした恒温恒湿機に放置した後、一定時間後にパッチを剥がした後、流れる水に通し軽く歯ブラシで擦った後、室温で乾燥させた後L値を測定した。パッチを貼る前後のL値の差であるΔLを計算した。その結果は、下記の表2の結果を得た。【0067】【表2】【0068】表2の結果からわかるように、処方で美白剤としてアスコルビン酸またはアスコルビン酸誘導体を単独に使用した場合に比べて、過酸化物を使用した場合がさらに美白効果に優れたし、また、実施例8と10から分かるように、その他処方は類似しても美白剤として過酸化物だけを使用した場合よりはポリリン酸塩を過酸化物とともにまたは過酸化物とピロリン酸塩の付加化合物を使用したとき美白効果が相当向上された。【0069】実験例3前記組成によって製造された歯牙美白用パッチの高温(40℃)における過酸化物の経時安定性を下記の方法で評価した。(1)パッチ内過酸化物含量評価方法三角フラスコにパッチのバッキング層と付着層をいずれも溶解せ得る混合溶媒を取り、適当な量のパッチを正確に重量を測定して完全に溶かし、ここに6N塩酸を5mlほど取り、ヨード化カリウムを約2g溶かした後、冷暗所に1時間ほど放置した後50mMチオスルフェートナトリウム溶液で滴定しパッチ内過酸化物含量を定量した。その結果を下記の表3に表す。【0070】【表3】【0071】前記表3において、実施例4と5、比較例2と3から分かるように、他の組成物は同一である場合、過酸化物安定化剤を添加しなかった場合より添加した場合が高温における過酸化物経時安定性に優れていた。実施例3と実施例10は、過酸化物安定化剤を添加しなかった場合だが、使用されたガラスポリマーと過酸化物の優れた相溶性を用いて製造のとき接着層組成中の水とエタノール溶媒比を調節したため、比較的高温における過酸化物経時安定性が優れていた。比較例4は、ウェットタイプのP&G社の新製剤美白剤クレスト・ホワイト・ストリップス(Crest White strips)を評価したものであるが、4週以降のパッチ内残存過酸化物含量が急に減少することが確認できた。【0072】【発明の効果】以上の如く、本発明は、歯牙美白効果に優れていると同時に、付着層に親水性ガラスポリマーを使用したドライ・タイプであって、歯牙に接触すると水和されながら接着力と美白剤の放出が始まるので、より安全に使用することができ、短期間の使用で優れた美白効果を呈し、また、高温におけるパッチ内過酸化物安定性に優れた歯牙美白用パッチを提供することができる。 過酸化物、親水性ガラス質ポリマー、及びアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、酸化アルキルジフェニル二スルホン酸塩及びスパン類からなる群より選ばれる1種以上である過酸化物安定化剤を含有するマトリックス型付着層とバッキング層とを有する歯牙美白用パッチ。 過酸化物が、過酸化水素、過酸化カルバミン、過酸化カルシウム、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム及び過酸化ピロリン酸ナトリウムからなる群より選ばれる1種類以上である、請求項1に記載の歯牙美白用パッチ。 親水性ガラス質ポリマーが、ポリアルキルビニルエーテル−マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポロキサマー407、ポリビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリクアテリウム−11、ポリクアテリウム−39、カルボマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン及びアルギン酸ナトリウムからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載の歯牙美白用パッチ。 ポリリン酸塩をさらに含有する、請求項1に記載の歯牙美白用パッチ。 ポリリン酸塩が、ピロリン酸四ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムカリウム、ピロリン酸四カリウム及び酸性メタポリリン酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上である、請求項4に記載の歯牙美白用パッチ。 バッキング層が、フタル酸セルロースアセテート、シェラック、ポリビニルアセテート、エチルセルロース、ポリメタクリル酸メチル、メタクリロイルエチルベタイン/メタクリレート共重合体、メタクリル酸共重合体、アミノアルキルメタクリレート共重合体の単独またはこれらの混合物を含有する、請求項1に記載の歯牙美白用パッチ。 バッキング層に白色顔料として二酸化チタニウム、表面処理された二酸化チタニウム、酸化亜鉛、水酸化リン灰石、タルクおよびこれらの混合物を含む群から選択されたものをさらに添加するか、パール剤または白色以外の顔料をさらに添加することを特徴とする請求項6に記載の歯牙美白用パッチ。 過酸化物、ならびにポリビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリクアテリウム−11、ポリクアテリウム−39からなる群より選ばれる1つ又はそれ以上の親水性ガラス質ポリマーを有する付着層とバッキング層とを有し、かつ該付着層中の水:エタノール比が9:1〜0:10である、マトリックス型歯牙美白用パッチ。 過酸化物が、過酸化水素、過酸化カルバミン、過酸化カルシウム、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム及び過酸化ピロリン酸ナトリウムからなる群より選ばれる1つ又はそれ以上である、請求項8に記載の歯牙美白用パッチ。 ポリリン酸塩をさらに含有する、請求項8または9に記載の歯牙美白用パッチ。 ポリリン酸塩が、ピロリン酸四ナトリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウムカリウム、ピロリン酸四カリウム及びメタポリリン酸ナトリウムからなる群より選択される1種以上である、請求項10に記載の歯牙美白用パッチ。 バッキング層が、フタル酸セルロースアセテート、シェラック(Shellac)、ポリビニルアセテート、エチルセルロース、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸共重合体、アミノアルキルメタクリレート共重合体の単独またはこれらの混合物を含有する、請求項9または10に記載の歯牙美白用パッチ。 バッキング層に白色顔料として二酸化チタニウム、表面処理された二酸化チタニウム、酸化亜鉛、水酸化リン灰石、タルクおよびこれらの混合物からなる群から選択されたものをさらに添加するか、パール剤または白色以外の顔料をさらに添加する、請求項12に記載の歯牙美白用パッチ。