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タイトル:特許公報(B2)_エチレン性不飽和モノマーの重合の抑制
出願番号:2001517637
年次:2008
IPC分類:C08F 2/40,C07D 211/94,C08F 12/08


特許情報キャッシュ

ベネージ、ブリジット エドワーズ、アンジェラ、エム コソヴァー、ヴィレン ワン、ガン ジェンタイル、アンソニー ファビアン、ジーザス、アール アブルスカト、ジェラルド、ジェイ JP 4083429 特許公報(B2) 20080222 2001517637 20000802 エチレン性不飽和モノマーの重合の抑制 ユニロイヤル ケミカル カンパニー インコーポレイテッド 501152802 浅村 皓 100066692 浅村 肇 100072040 礒山 朝美 100116975 長沼 暉夫 100088926 ベネージ、ブリジット エドワーズ、アンジェラ、エム コソヴァー、ヴィレン ワン、ガン ジェンタイル、アンソニー ファビアン、ジーザス、アール アブルスカト、ジェラルド、ジェイ US 09/375,033 19990816 20080430 C08F 2/40 20060101AFI20080410BHJP C07D 211/94 20060101ALI20080410BHJP C08F 12/08 20060101ALI20080410BHJP JPC08F2/40C07D211/94C08F12/08 C08F2/00-2/60 特開平8−59524(JP,A) 特開平10−158313(JP,A) 特開平10−231327(JP,A) 特開平10−245411(JP,A) 特表2002−513034(JP,A) 国際公開第99/7664(WO,A1) 特表平11−502212(JP,A) 米国特許第5928558(US,A) 特開2000−53594(JP,A) 特開2001−31624(JP,A) 特開2000−186052(JP,A) 4 US2000021030 20000802 WO2001012750 20010222 2003507525 20030225 14 20020215 2005017011 20050905 宮坂 初男 高原 慎太郎 福井 美穂 【0001】(発明の背景)1.発明の分野本発明はエチレン性不飽和モノマー、特にビニル芳香族モノマーおよびアクリルモノマーの重合を禁止するための、C−置換−アミノ環式ニトロキシド類、特に、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシの使用に関する。【0002】2.関連技術の説明多くのエチレン性不飽和モノマーはそれらの製造、加工、取扱、貯蔵、および使用の様々なステージにおいて、望ましくないことに重合する。特にやっかいな問題は、かかるモノマーの製造過程の精製ステージにおける重合によって起こる装置内の堆積である。それらの精製中の、熱重合のような重合は、モノマーの損失と、精製に使用されている装置内または装置上の重合体堆積(その堆積物は時々除去されなければならない)による製造効率の損失をもたらす。【0003】エチレン性不飽和モノマーの制御されない望ましくない重合を禁止するためには広く様々な化合物が提起され使用されてきた。しかしながら、これらの化合物は十分に満足のいくものではなかった。従って、この技術分野では、かかるモノマーを精製する若しくは不純物から分離するための蒸留過程中に、又は輸送および貯蔵中に、かかるモノマーの重合を禁止するための改良された組成物が実質的に必要とされている。そのうえ、可溶性重合体の形成は、モノマーの損失すなわち低収率と、製造されるかも知れない何らかのタールの粘度増加とにつながる。それから、タールの加工は残留モノマーを除去するのにより高い温度と仕事(エネルギーコスト)を要求する。【0004】ヒンダードニトロキシ化合物はスチレン、アクリル酸、メタクリル酸などのような不飽和モノマーのラジカル重合の非常に活性な禁止剤であることが知られている。【0005】米国特許第3,163,677号は下記式のN,N,O−トリ置換ヒドロキシルアミンおよびN,N−ジ置換ニトロキシドを開示している:式中、R1、R2、およびR3は各々、炭素原子数1〜15のアルキル基である。(ここで使用されるとき、表現N−O*は安定なフリーラジカルを表わし、アスタリスクは不対電子である)。安定な遊離基でありそして重合禁止剤として有効であるといわれている、N,N−ジ置換ニトロキシドを製造するのに、N,N,O−トリ置換ヒドロキシルアミンが使用できる。【0006】米国特許第3,334,103号は、ニトロキシドはニトロキシド基の窒素原子が脂肪族基の第三級炭素以外に結合している(すなわち、窒素原子が複素環式核の一部を形成している)ところの対応複素環式アミンから製造できることを開示している。これらニトロキシドは米国特許第3,163,677号のN,N−ジ置換ニトロキシドについて記載されたものに似た有効な性質を有するという。【0007】米国特許第3,372,182号は、そうでなければ容易に入手可能でないN,N−ジ置換の安定な遊離基ニトロキシド類の極めて多様のものが、O−C結合の開裂を受けやすいいずれかのヒドロキシルアミン(たとえば、トリ−t−ブチルヒドロキシルアミン)を不活性反応媒体中で事実上熱分解することを含む、簡単かつ便利なプロセスによって製造できる旨開示している。【0008】英国特許第1,127,127号は、アクリル酸に下記の必須骨格構造を有するニトロキシドを添加することによって、アクリル酸を重合しないように安定化できる、と開示している:式中、R1、R2、R3、およびR4はアルキルであり、そして窒素に結合した炭素原子の残りの原子価には水素が結合していない。R1〜R4または窒素によって満たされていない残りの2つの原子価は環の一部を形成することもできる(たとえば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジン−1−オキシル)。【0009】米国特許第3,422,144号は、下記式の安定な遊離基ニトロキシド類を開示している:式中、Rは、第三アルキル、アリール、アルキルアリール、ハロアリール、カルボキシアリール、アルコキシアリール、アルキルチオアリール、ピリジル、およびジアルキルアミノアリールからなる群から選ばれ、そしてR'は第三アルキルである。これらニトロキシドは遊離基の計数においても、酸化およびラジカル重合を禁止するのにも、反応性フリーラジカルのためのトラップとして有効であるという。【0010】米国特許第3,494,930号はラジカル反応の禁止剤、ラジカル捕捉剤、重合禁止剤または酸化防止剤として使用するためのニトロキシドタイプの遊離基を開示している。それらは、ブリッジの一つが単にニトロキシドラジカル基を含む含窒素二環式化合物によって、たとえば、アザ−9−ビシクロ(3,3,1)ノナノン−3−オキシル−9によって、およびアザ−9−ビシクロ(3,3,1)ノナンオキシル−9によって、構成されている。【0011】米国特許第3,873,564号は、酵素触媒反応を受けたときフリーラジカル官能性の環境を変化させる安定なフリーラジカル官能性を有する安定な遊離基化合物を、酵素含有媒体に添加することによる、酵素を検定するための化合物および方法を開示している。環境の変化によって影響された電子スピン共鳴スペクトルの変化を追跡することによって、酵素のタイプと酵素の活性度を決定することができる。【0012】有効であることが判明した化合物は常態で安定なニトロキシドラジカルである。特に、イミダゾリン環の窒素によるニトロニルニトロキシドが、イミダゾリン環の2位を不斉炭素原子と結合させているメチレン基を有して、使用されている。不斉炭素原子に結合された基の一つは酵素に不安定な官能性を有する。その他の化合物は酵素に不安定な官能性を有する鎖によって結合された2個の環式ニトロキシド含有環を包含する。【0013】米国特許第3,966,711号は、1価又は4価の基で4位を置換されている2,2,7,7−テトラアルキル−および2,7−ジスピロアルキレン−5−オキソ−1,4−ジアザシクロヘプタンは有機重合体向けの強力な光安定剤である旨教示している。それらは、既知のN−アルキル化反応によってそれらを合成できるところのそれらの4−非置換同族体よりも、高い適合性を有するという。4位の好ましい置換基はアルキル、アルキレン、アルケニル、アラルキル、およびエステルアルキル基である。過酸化水素または過酸による酸化によってイミダゾリジン類から誘導された1−ニトロキシル類も良好な光安定剤であるという。【0014】米国特許第4,182,658号は、動力機能停止のような非常事態をこうむりやすい蒸留装置内での、高温蒸留中の易重合性ビニル芳香族化合物の重合を防止する方法を開示している。この方法は、ビニル芳香族化合物への溶解度が高く且つ効力が長時間持続される補充の重合禁止剤を、通常の蒸留装置の各蒸留器内に、そこでの重合を防止するのに十分な量で、強制供給することを含む。【0015】欧州特許出願0 178 168 A2は、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸の蒸留によるその回収中の重合を、ニトロキシド遊離基を使用することによって、禁止する方法を開示している。【0016】米国特許第4,665,185号は、少量の金属イオン触媒の存在下で、穏やかな温度で、短時間で、過酸化水素を使用してアミンを酸化することによって立体障害アミンのニトロキシル類を効率よく製造して高い収率および純度でニトロキシルを与える方法を開示している。【0017】米国特許第5,254,760号は、少なくとも一つの安定なニトロキシル化合物を、少なくとも一つの芳香族ニトロ化合物と一緒に存在させることによって、スチレンのようなビニル芳香族化合物の蒸留または精製中の重合が非常に有効に禁止されることを教示している。【0018】米国特許第5,545,782号および第5,545,786号は、若干の酸素との組み合わせで、ニトロキシル系禁止剤がビニル芳香族モノマーの製造過程中のかかるモノマーの早期重合を低減する旨開示している。少量でも空気がニトロキシル系禁止剤と組み合わされて使用されると、モノマーの非常に長期の禁止期間をもたらすという。【0019】欧州特許出願0 765 856 A1は、アクリル酸を精製または分離するための蒸留過程中に並びに輸送および貯蔵中に、アクリル酸の重合が禁止される安定化されたアクリル酸組成物を開示している。この組成物は三成分:(a)アクリル酸、(b)安定なニトロキシルラジカル、および(c)少なくとも一つの移動可能な水素を有するジヘテロ置換ベンゼン化合物(たとえば、ヒドロキノンのモノメチルエーテル(MEHQ)のようなキノン誘導体)を含む。蒸留過程、輸送および貯蔵の間に、成分(b)および(c)は重合を禁止させる量で存在する。蒸留過程中に、好ましくは、酸素(d)が成分(b)および(c)と共に添加される。明細書によれば、適するニトロキシド遊離基化合物の例は、ジ−t−ブチルニトロキシド;ジ−t−アミルニトロキシド;2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−ジメチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;4−エタノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジニルオキシ;2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;3−アミノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ;2,2,5,5−テトラメチル−1−オキサ−3−アザシクロペンチル−3−オキシ;2,2,5,5−テトラメチル−1−オキサ−3−ピロリニル−1−オキシ−3−カルボン酸;および2,2,3,3,5,5,6,6−オクタメチル−1,4−ジアザシクロヘキシル−1,4−ジオキシを包含する。【0020】WO 98/14416は、スチレンのようなビニル芳香族化合物の重合は安定なヒンダードニトロキシルラジカルとオキシム化合物の組成物の添加によって禁止されることを開示している。【0021】CS-260755 B1はオレフィン安定剤としての4−置換−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンニトロキシルの製造に関する。【0022】SU-334845 A1は、与えられた式のイミノキシルラジカル系禁止剤を使用するオリゴエステルアクリレートのラジカル重合の禁止に関する。【0023】SU-478838は、キノンを含む二成分重合禁止剤を使用するオリゴエステルアクリレートのラジカル重合の禁止とオリゴマー性過酸化物の防止に関する。【0024】以上のものはそれらの全体が本願明細書中に組み入れられる。【0025】(発明の概要)ここに使用されるとき、略語TEMPOは2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシを表わしている。従って、4−アミノ−TEMPOは4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシであり;4−ヒドロキシ−TEMPOは4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシであり(HTEMPOとしても知られており);4−オキソ−TEMPOは4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシである;等々。【0026】先に言及した通り、ヒンダードニトロキシル化合物は、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸などのような不飽和モノマーのラジカル重合の非常に活性な禁止剤であることが知られている。本発明は、4−アミノ−TEMPOは製造プラントの蒸留列(distillation train)への禁止剤供給の目減りを模した試験に使用されたときに、尋常でない特徴を有するという発見に基づいている。これら条件下で、殆どのニトロキシル化合物は重合体が似た速度で生じることを許す。しかし、4−アミノ−TEMPOは、重合体パーセント−対−時間の曲線がより低い勾配であることによって示される通り、重合体を有意により遅い速度でしか生じさせない。これは、蒸留列の中に許容されない量の重合体が形成される前に、プラント不具合状況を補修するまでの時間が増えるという点で有利である。【0027】より詳しくは、本発明は、エチレン性不飽和モノマーの早期重合を禁止する方法であって、前記モノマーに、有効量の、構造式(式中、R1およびR4は独立に、水素、アルキル、およびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そしてR2およびR3は独立に、アルキルおよびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そして部分は5員、6員または7員複素環式環を形成するのに必要な原子を表わし、該原子の少なくとも一つが第一、第二または第三アミノ基で置換された炭素原子である)を有する禁止剤を添加することを含む前記方法に関する。【0028】好ましい態様においては、本発明は、エチレン性不飽和モノマーの早期重合を禁止する方法であって、前記モノマーに、有効量の、構造式(式中、R1およびR4は独立に、水素、アルキル、およびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、R2およびR3は独立に、アルキルおよびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そしてR5およびR6は独立に、水素、アルキル、アリール、およびアシルからなる群から選ばれる)を有する禁止剤を添加することを含む前記方法に関する。【0029】禁止剤が4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシ(すなわち、4−アミノ−TEMPO)であることが最も好ましい。【0030】ニトロキシル化合物の有効量は、エチレン性不飽和モノマーの重量に基づいて代表的には約1〜2,000ppmであるが、この範囲外の量も使用条件によっては適するであろう。ニトロキシル化合物の量は、エチレン性不飽和モノマーの重量に基づいて、好ましくは約5〜約1,000ppmである。【0031】別の態様においては、本発明は、(a)エチレン性不飽和モノマー、および(b)エチレン性不飽和モノマーの早期重合を防止するのに有効な禁止させる量の、構造式(式中、R1およびR4は独立に、水素、アルキル、およびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そしてR2およびR3は独立に、アルキルおよびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そして部分は5員、6員または7員複素環式環を形成するのに必要な原子を表わし、該原子の少なくとも一つが第一、第二または第三アミノ基で置換された炭素原子である)を有する禁止剤、を含む組成物に関する。【0032】別の好ましい態様においては、本発明は、(a)エチレン性不飽和モノマー、および(b)エチレン性不飽和モノマーの早期重合を防止するのに有効な禁止量の、構造式(式中、R1およびR4は独立に、水素、アルキル、およびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、R2およびR3は独立に、アルキルおよびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そしてR5およびR6は独立に、水素、アルキル、アリール、およびアシルからなる群から選ばれる)を有する禁止剤を含む組成物に関する。【0033】(好ましい態様の説明)上記の通り、一局面においては、本発明は、エチレン性不飽和モノマーの早期重合を禁止する方法であって、前記モノマーに、有効量の、構造式(式中、R1およびR4は独立に、水素、アルキル、およびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そしてR2およびR3は独立に、アルキルおよびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そして部分は5員、6員または7員複素環式環を形成するのに必要な原子を表わし、該原子の少なくとも一つが第一、第二または第三アミノ基で置換された炭素原子である)を有する禁止剤を添加することを含む前記方法に関する。【0034】本発明の実施に使用される禁止剤は好ましくは、構造式(式中、R1およびR4は独立に、水素、アルキル、およびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、R2およびR3は独立に、アルキルおよびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そしてR5およびR6は独立に、水素、アルキル、アリール、およびアシルからなる群から選ばれる)を有する。【0035】R1、R2、R3、またはR4がアルキルである場合、それらは好ましくは、炭素原子数1〜15のもの(たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、など)およびそれらの異性体(たとえば、t−ブチル、2−エチルヘキシル、など)である。【0036】R5および/またはR6がアルキルである場合、それらは低級アルキル(すなわち、炭素原子数1〜4のもの、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、およびそれらの異性体)であることが好ましい。【0037】R5および/またはR6がアリールである場合、それらは炭素原子数6〜10のアリール、たとえば、フェニルまたはナフチル、であることが好ましく、それはさらに、非干渉性の置換基たとえば低級アルキル基、ハロゲンなどで置換されていてもよい。【0038】R5および/またはR6がアシルである場合、それらは下記構造のアシルであることが好ましい:ただし、R7はアルキル、アリール、OR8、またはNR8R9であり、そしてR8およびR9はアルキル、アリール、またはであり、R10はアルキルまたはアリールである。R7、R8、R9、またはR10がアルキルである場合、それらは好ましくは、炭素原子数1〜15のアルキルであり、より好ましくは、上記の通り、炭素原子数1〜4の低級アルキルである。R7、R8、R9、またはR10がアリールである場合、それらは好ましくは、上記の通り、炭素原子数6〜10のアリールである。【0039】禁止剤は好ましくは4−アミノ−TEMPOである。【0040】上記構造式は、本発明の実施に使用される環式ニトロキシドが飽和ピペリジン誘導体であることを示しているけれども、それらはまた、式(式中、Z1は=C(NR5R6)−である)の不飽和ピペリジン誘導体であることもできる。【0041】本発明の実施に使用される環式ニトロキシドはまた、5員環すなわちピロリジン類から誘導されることもできる。これら化合物は下記構造式を有する:式中、Z2およびZ3は、Z2およびZ3の少なくとも一方が>CNR5R6であることを条件に、置換または非置換の炭素原子である。Z2およびZ3の他方は同一または異なり、そして酸素、窒素、硫黄、>CH2、>CHCH3、>C=O、>C(CH3)2、>CHBr、>CHCl、>CHI、>CHF、>CHOH、>CHCN、>C(OH)CN、>CHCOOH、>CHCOOCH3、>CHCOOC2H5、>C(OH)COOC2H5、>C(OH)COOCH3、>C(OH)CHOHC2H5、>CNR5R6、>CCONR5R6、>CH=NOH、>C=CH−C6H5、CF2、CCl2、CBr2、CI2、など、であることができる(ただし、R5およびR6は上記の通りである)。【0042】本発明の実施に使用される環式ニトロキシドはまた、ピロリン類から誘導されることもでき、そして構造式(式中、Z4は=C(NR7R8)−であり、R5およびR6は上記の通りである)を有する。【0043】本発明の実施に使用できる別のクラスの環式ニトロキシドは構造式(式中、Z2およびZ3は上記の通りである)を有するものである。【0044】上記の通り、R1およびR4は独立に、水素、アルキル、およびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれ、そしてR2およびR3は独立に、アルキルおよびヘテロ原子置換アルキルからなる群から選ばれる。アルキル(またはヘテロ原子置換アルキル)基R1〜R4は同一または異なり、そして好ましくは1個〜15個の炭素原子を含有する。R1〜R4は炭素原子数1〜4の低級アルキル(またはヘテロ原子置換アルキル)であることがより好ましい(たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、およびそれらの異性体)。ヘテロ原子置換基が存在する場合、それらは、たとえば、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素などを包含できる。R1〜R4の全てがメチルであることが最も好ましい。【0045】かかる安定なニトロキシド遊離基化合物は既知の方法によって製造することができる。(たとえば、米国特許第3,163,677号、第3,334,103号、第3,372,182号、第3,422,144号、第3,494,930号、第3,502,692号、第3,873,564号、第3,966,711号、および第4,665,185号を参照)。それらは広範囲の温度にわたって使用するのに適する。しかし、本発明の方法によって安定化されるエチレン性不飽和モノマーでもって使用される蒸留温度は、代表的には約60℃〜約180℃の範囲であり、好ましくは、約70℃〜約165℃であり、そしてより好ましくは、約80℃〜約150℃である。かかる蒸留は一般的には、約10〜約1,200mmHgの範囲で絶対圧で行われる。【0046】その早期重合が本発明の対象であるところのエチレン性不飽和モノマーは、その製造、貯蔵、および/または拡布中の意図しない重合が問題である、あらゆるかかるモノマーであることができる。本発明の実施から利益を受けるであろうそれらモノマーの中でも、下記のものを列挙することができる:スチレン、α−メチルスチレン、スチレンスルホン酸、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン類、ポリビニルベンゼン類、アルキル化スチレン、2−ビニルピリジン、などである。【0047】エチレン性不飽和モノマーは、特にモノマーが蒸留におけるように加熱される場合には、ニトロキシドの存在によって必ずしも無期限には安定化されないであろうが、それらモノマーは、重合の始まりまで加熱できる時間が測定可能な増加をみるかぎりは、安定化されたと解することができる。【0048】当業者は、本発明の主題である安定化された組成物およびそれらの製造方法には望むならば追加のフリーラジカル捕捉剤を含有することができるということを理解するであろう。たとえば、米国特許第5,545,782号および第5,545,786号に開示されているように、空気またはO2が添加できるし、同様に、米国特許第5,254,760号に開示されている芳香族ニトロ化合物が添加できるし、また、少なくとも一つの移動可能な水素を有するジヘテロ置換ベンゼン化合物、たとえば、欧州特許出願0 765 856 A1に開示されているヒドロキノンのモノメチルエーテルのようなキノン誘導体、および、その他禁止剤、たとえば、当業者に周知のフェノール類および特定の無機塩が添加できる。【0049】重合禁止剤はいずれか通常の方法によって、防護されるべきモノマーの中に導入できる。それは適する溶剤中の濃厚溶液として、いずれか適する手段によって所望の適用ポイントのすぐ上流に添加できる。そのうえ、禁止剤は入って来る供給物と一緒に、又は禁止剤の有効な分布がなされることを条件に個別の入口ポイントから、蒸留列の中へ分けて注入できる。禁止剤は蒸留操作中に徐々に枯渇するので、蒸留プロセスの進行中に追加量を添加することによって、蒸留装置の中に適切な量の禁止剤を維持することが一般に必要である。禁止剤の添加は、最小必要レベルより上の濃度に維持するために一般に連続的に又は間欠的に行うことができる。【0050】本発明の利点および重要な特徴は下記の実施例から更に明らかになるであろう。【0051】実施例供給遮断を伴う動的リボイラー試験の手順供給液(Feed Solution)の調製 商業的に入手可能なスチレンから減圧蒸留によってt−ブチルカテコール(TBC)が除去される。TBCの除去は苛性アルカリ滴定によって立証される。このTBC不含スチレンに、所期量の禁止剤が直接に添加されるか、又はまずTBC不含スチレン中の禁止剤の濃厚溶液をつくった後に更にTBC不含スチレンで希釈することによって添加される。【0052】動的リボイラー試験(Dynamic Reboiler Test)の手順所期装填量(全禁止剤対スチレンのwt/wtとして表わされる)で禁止剤(ブレンド)を含有する供給液の或る量が丸底フラスコ(“ポット”)に入れられ、所期温度(通常、116℃)に加熱され、そして圧力/真空度を調整することによって還流させられる。ポット内容物が所定温度になったら、新鮮供給液の連続流が、滞留時間と呼ばれる時間(代表的には1時間)の間に、ポットに初期ポット液の容量を追加するであろう速度で、開始される。新鮮供給液のフローが開始されると同時に、残液流(Bottoms Stream)のフローも開始される。残液流は新鮮供給液が追加されるのと同じ速度で除去されるポット内の溶液である。供給流と残液流の等しい流量は、禁止剤の連続補給を可能にしながらポット内の量を実験時間の間中、一定に維持させる。この手順は禁止剤がビニルモノマー製造プラントの蒸留列の中に使用される仕方を模している。実験は特定時間、代表的には7時間、の間、ポットへの及びポットからのフローをもって継続する。1時間毎に、残液流からサンプルが集められる。これらサンプルはメタノール濁度法によって重合体含量について分析される。サンプル中の重合体の量は試験された禁止剤の有効性の指標である。【0053】供給遮断(Feed Shut-Off)の手順リボイラー試験の実施(代表的には、7時間)の最後に、残液流からサンプルが集められる。このサンプルは供給遮断時間=0分に相当する。新鮮供給液と残液流のフローが停止される。真空度と温度は監視され、そして実験の所期温度での沸騰を維持するように調整される。サンプルはポットから定期的に(代表的には、5分毎に)採取される。これらサンプルはメタノール濁度法によって重合体含量について分析される。この時間中のデータは実験の「供給遮断曲線(Feed Shut-Off Curve)」を作成するのに使用される。【0054】供給遮断曲線のより緩やかな勾配(時間にわたって、重合体生成のより遅い速度)はプラント内の供給物損失の事象における、より有効な禁止システムを意味している。有意な重合体生成の始まりまでのより長い時間も、プラント内の供給物損失の事象におけるより有効な禁止システムの指標である。好ましいシステムは重合体生成の始まりまでのより長い遅延と、次いで重合が始まっても重合体生成の遅い速度とを有するであろう。【0055】上記手順は、禁止剤として、4−アミノ−TEMPO、4−オキソ−TEMPO、4−ヒドロキシ−TEMPO、およびTEMPOを使用して、行われた。結果は図1に示されており、そして4−アミノ−TEMPOを使用することによって、他の3種のニトロキシド系禁止剤のいずれかを等しい量で使用したのとは対照的に、実現される改良を明らかに表わしている。図1のグラフのためのデータは表1に示されている。【0056】【0057】本発明の基礎となる原理から逸脱せずに可能である多数の変形および変更に鑑みて、本発明に与えられるべき保護の範囲を理解するには特許請求の範囲が引用されるべきである。【図面の簡単な説明】【図1】 平衡状態の動的試験システムにおけるリボイラー供給遮断後に、本発明の組成物の重合が他の種によって与えられる速度に比べて遅い速度であることを示すグラフである(図中、Aは4−アミノ−TEMPOであり、Bは4−オキソ−TEMPOであり、Cは4−ヒドロキシ−TEMPOであり、そしてDはTEMPOである)。 スチレンの早期重合を禁止する方法であって、前記スチレンに、有効量の、構造式(式中、R1、R2、R3およびR4は、独立に選ばれたアルキル基であり、そしてR5およびR6はそれぞれ水素である)を有する禁止剤を添加すること、およびベンゼントリアミン誘導体を添加しないことを含む前記方法。 R1、R2、R3、およびR4が全てメチルである、請求項1の方法。 (a)スチレン、および(b)スチレンの早期重合を防止するための有効禁止量の、構造式(式中、R1、R2、R3およびR4は、独立に選ばれたアルキル基であり、そしてR5およびR6はそれぞれ水素である)を有する禁止剤、を含み、ベンゼントリアミン誘導体を含まない組成物。 R1、R2、R3、およびR4が全てメチルである、請求項3の組成物。


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