タイトル: | 特許公報(B2)_トラマドールとジクロフェナクの固定組合せ物を投与するための経口投与形 |
出願番号: | 2001504359 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | A61K 31/135,A61K 9/16,A61K 9/26,A61K 9/30,A61K 9/44,A61K 9/48,A61K 9/50,A61K 31/196,A61P 29/00,A61P 25/04 |
バートロメーウス・ヨハネス ツィーグレル・イリス JP 4889897 特許公報(B2) 20111222 2001504359 20000613 トラマドールとジクロフェナクの固定組合せ物を投与するための経口投与形 グリュネンタール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 390035404 江崎 光史 100069556 三原 恒男 100092244 鍛冶澤 實 100111486 バートロメーウス・ヨハネス ツィーグレル・イリス DE 199 27 689.7 19990617 20120307 A61K 31/135 20060101AFI20120216BHJP A61K 9/16 20060101ALI20120216BHJP A61K 9/26 20060101ALI20120216BHJP A61K 9/30 20060101ALI20120216BHJP A61K 9/44 20060101ALI20120216BHJP A61K 9/48 20060101ALI20120216BHJP A61K 9/50 20060101ALI20120216BHJP A61K 31/196 20060101ALI20120216BHJP A61P 29/00 20060101ALI20120216BHJP A61P 25/04 20060101ALI20120216BHJP JPA61K31/135A61K9/16A61K9/26A61K9/30A61K9/44A61K9/48A61K9/50A61K31/196A61P29/00A61P25/04 A61K 31/00-33/44 特開昭63−048219(JP,A) 特開昭62−051625(JP,A) 特表平05−501109(JP,A) 特表平10−508608(JP,A) 欧州特許出願公開第00546676(EP,A1) 国際公開第98/017268(WO,A1) Clin Pharmacol Ther,1996, Vol.59, No.2,page 132 24 EP2000005386 20000613 WO2000078294 20001228 2003502360 20030121 12 20070604 福井 悟 【0001】本発明は、有効物質トラマドール及びジクロフェナク及び(又は)それらのそれぞれの生理学的の相容な塩を含有する経口投与ユニットにおいて、2つの有効物質が同一の投与ユニット中にそれぞれ別々に調製されたサブユニットの形で存在することに関する。【0002】トラマドールは、激しい及び中程度に激しい痛み(その作用機序は純粋なオピオイドメカニズムに基づかない。)を処置するために使用される鎮痛剤である。トラマドールはオピオイドの特徴的な副作用を示さない。いくつかの場合、悪心が望まれない随伴症状として観察される。【0003】あまり激しくない痛みの治療に適するその他の公知の非オピオイド鎮痛剤はステロイド不含鎮痛剤、たとえばジクロフェナク−Na、アセチルサリチル酸又はイブプロフェンを含む。【0004】 更に、中程度ないし激しい痛みを和らげる治療に、より効果的な痛みの軽減を生じせしめ、必要な投与量を減少させるためにオピオイド鎮痛剤と非ステロイド系鎮痛剤を組み合わせることがWHOによって勧められている。【0005】ヨーロッパ特許(EP−B)第546676号明細書に、たとえばトラマドール−HClと非ステロイド系抗炎症剤、たとえばイブプロフェンの組成比1:1〜1:200の組み合わせが、鎮痛作用を相乗的に増加させ、そして望まれない随伴症状を減少させることが記載されている。しかしトラマドール−HClとジクロフェナク−Naは難溶性化合物を生じる。したがって2つの有効物質のバイオアベイラビリティーは減少し、より多量の薬用量がこれを埋め合わせるために要求されることが予想される。【0006】したがって本発明の課題は、2つの有効物質トラマドール及ジクロフェナク及び(又は)それらのそれぞれの生理学的の相容な塩を、この2つの有効物質の放出プロフィールを損なうことなく、そしてそれらのバイオアベイラビリティーを減少させることなく、通常の投与ユニットの形で組み合わせることにある。【0007】本発明によれば、この課題は有効物質トラマドール及びジクロフェナク及び(又は)それらのそれぞれの生理学的の相容な塩を含有する経口投与ユニットにおいて、2つの有効物質が同一の投与ユニット中にそれぞれ別々に調製されたサブユニットの形で存在することを特徴とする上記ユニットによって解決される。【0008】サブユニットはトラマドールの生理学的の相容な塩として次の化合物を含有するのが好ましい:トラマドール塩酸塩、トラマドール臭化水素酸塩、トラマドール硫酸塩、トラマドールリン酸塩、トラマドールフマル酸塩、トラマドールコハク酸塩、トラマドールリンゴ酸塩、トラマドール硝酸塩、トラマドール酢酸塩、トラマドールプロピオン酸塩、トラマドールマロン酸塩、トラマドールクエン酸塩、トラマドール酒石酸塩、トラマドール安息香酸塩、トラマドールサリチル酸塩、トラマドールフタル酸塩及び(又は)トラマドールニコチン酸塩。特に好ましいサブユニットはトラマドール塩酸塩を含有する。サブユニットはジクロフェナクの生理学的の相容な塩としてつぎの化合物を含有するのが好ましい:ジクロフェナク−ナトリウム、ジクロフェナク−カリウム、ジクロフェナク−カルシウム、ジクロフェナク−マグネシウム及び(又は)ジクロフェナク−コレスチルアミン。特に好ましくいサブユニットはジクロフェナク−ナトリウムを含有する。【0009】経口投与ユニットは有効物質トラマドール及びジクロフェナクを≦1:4〜4:≦1の量割合、好ましくは0.5:1〜3:1の量割合、最も特に好ましくは1:1〜2.5:1の量割合で含有するのが好ましい。【0010】本発明の範囲内のサブユニットはそれぞれの有効物質及び(又は)そのそれぞれの生理学的の相容な塩に加えて、更に通常の助剤及び添加物を含有する固形薬剤である。【0011】サブユニットは細分化された形で、たとえばマイクロ錠剤、マイクロカプセル、イオン交換樹脂酸塩、顆粒、有効物質結晶又はペレットの形で存在するのが好ましい。サブユニットは、特に好ましくは顆粒、有効物質結晶又はペレットの形で存在する。最も特に好ましくはサブユニットの形が押出し及び(又は)球形化によって製造されたペレット又は複合ペレットを含む。【0012】経口投与ユニットは2つの有効物質のうちの1つを徐放性の、場合により細分化された形で、好ましくは2つの有効物質を徐放性の、場合により細分化された形でもを含有することができる。【0013】経口投与ユニットは有効物質の少なくとも1種をその徐放性形のほかに非徐放性形で含有することもできる。直ちに放出される有効物質との組み合わせによって、迅速な痛みの和らげに達することができ、そして徐放性形からの徐々の放出は、延長された時間にわたる治療血液レベルの維持を可能にする。有効物質の放出を経口投与ユニットが1日多くても2回、好ましくは1回しか投与する必要がないように調整しするのが特に好ましくい。当業者には、所望の効果を達成するためにこれらの有効物質をどの程度の混合割合で使用すべきかは鎮痛剤の作用メカニズムから周知である。【0014】したがって経口投与ユニットの放出プロフィールは、1日2回投与の場合、トラマドール及びジクロフェナクがそれぞれ≧70重量%及び≧60重量%の量で8時間以内に放出されるように調節される。したがって本発明の対象は、トラマドール及びジクロフェナクをそれぞれ≧70重量%及び≧60重量%の量で8時間以内に放出する、1日2回投与用経口投与ユニットでもある。【0015】1日1回投与する場合、放出プロフィールは、トラマドール及びジクロフェナクがそれぞれ≧70重量%及び≧60重量%の量で16時間以内に放出されるように調節される。したがって本発明のもう一つの対象は、トラマドール及びジクロフェナクをそれぞれ≧70重量%及び≧60重量%の量で16時間以内に放出する、1日1回投与用経口投与ユニットでもある。【0016】胃液耐性コーティングと共に細分化されたサブユニットを有するか又はそれ自体が胃液耐性コーティングを有する経口投与ユニットの場合、トラマドール及び胃での滞留時間に関する放出プロフィールは更に考慮しなければならない。【0017】それぞれのサブユニット中でのそれぞれ有効物質の徐放は、徐放性コーティングによって、イオン交換樹脂に固定することによって、徐放性マトリックス中に埋包することによって又は上記の組み合わせによって行うことができる。【0018】徐放作用は徐放性コーティングによって達成されるのが好ましい。適当な徐放性コーティングは、水不溶性ロウ又はポリマー、たとえばアクリル樹脂、好ましくはポリ(メタ)アクリレート、又は水不溶性セルロース、好ましくはエチルセルロースを含む。これらの材料は先行技術、たとえば Bauer, Lehmann, Osterwald, Rothgang, "Ueberzogene Arzneiformen", Wissenschaftliche Verlagsgesellschaft mbH, Stuttgart,1988,第69頁以下参照から公知である。これらをここに参考として挙げる。【0019】水不溶性ポリマーに加えて、場合により有効物質の徐放速度の調節のために徐放性コーティングは非徐放性水溶性ポリマー、たとえばポリビニルピロリドン、又は水溶性セルロース、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロース、及び(又は)親水性細孔形成剤(pore formers) 、たとえばサッカロース、塩化ナトリウム又はマンニトール及び(又は)公知の可塑剤を好ましくは30重量%までの量で含有していてもよい。【0020】その上、細分化されたサブユニットは更に他のコーティングを有することもできる。コーティングとしてpH値に依存して溶解するコーティングを存在させることもできる。したがってサブユニットが胃を溶解されずに通過し、腸で初めて放出されることができる。味覚を改善するために適用されるコーティングも使用することができる。【0021】その他の慣用の徐放処理法は、有効物質をイオン交換樹脂に固定することである。陰イオン交換樹脂として好ましくはコレスチラミンを有効物質ジクロフェナクを徐放するために使用する。陽イオン交換樹脂として好ましくはポリスチロールスルホナートを有効物質トラマドールを徐放するために使用する。【0022】徐放させるために、サブユニットは有効物質を徐放性マトリックス中に、好ましくはこれ中に均一に分散して存在させることもできる。マトリックス材料として、当業者に周知である生理学的に相容な、親水性材料を使用することができる。親水性マトリックス材料として、ポリマー、特に好ましくはセルロースエーテル、セルロースエステル及び(又は)アクリル樹脂を使用するのが好ましい。マトリックス材料としてエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリ(メタ)アクリル酸、及び(又は)それらの誘導体、たとえばそれらの塩、アミド又はエステルを使用するのが特に好ましい。【0023】同様に疎水性材料、たとえば疎水性ポリマー、ロウ、脂肪、長鎖の脂肪酸、脂肪アルコール又は対応するエステル又はエーテルあるいはこれらの混合物からなるマトリックス材料も好ましい。疎水性材料としてC12〜C30を有する脂肪酸の及び(又は)C12〜C30を有する脂肪アルコールのモノ−及びジグリセリド及び(又は)ロウ又はこれらの混合物を使用するのが特に好ましい。【0024】上記親水性及び疎水性材料を徐放性マトリックス材料として使用することもできる。【0025】本発明の経口投与ユニットの投与形態は、サッシェ、カプセル又は錠剤、特に好ましくはカプセル又は錠剤が好ましい。錠剤はペレットタイプ錠剤が好ましく、特に好ましくは迅速に崩壊するペレットタイプ錠剤である。【0026】更に、錠剤はこれらが水性体液に接触すると同時にサブユニットに再度崩壊し、有効物質を空間的に別々に相互に放出することができる。水性体液に接触すると同時にサブユニットを相互に分離させる崩壊剤として、クロスポビドン、クロスカルメロース、デンプン及び(又は)低い置換度のヒドロキシプロピルセルロースを使用することができる。【0027】本発明の投与ユニットは錠剤形として薬用量を分割させる、好ましくは二等分を可能にする、少なくとも1個の割れ線(スコアーマーク)を有するのが好ましい。これによって個々に投与すべき鎮痛剤の量に応じて患者の個々の要求に適合させることができる。【0028】本発明の細分化されたサブユニット及び経口投与ユニットの製造は、当業者に周知の種々の方法によって行うことができる。これらの方法は先行技術から公知であり、かつたとえば“Pharmaceutical Pelletization Technology ”,Drugs and Pharmaceutical Science 第37巻、Marcel Dekker 出版に記載されている。これらをここに参考資料として挙げる。本発明の経口投与ユニット、たとえば錠剤がコーティングを有する場合、これらを常法、たとえば砂糖コーティング、溶液、溶融液、分散液又は懸濁液の噴霧によって、溶融法によって又は粉末塗布法によってコーティングすることができる。【0029】これらのコーティングは徐放性又は非徐放性であることができる。徐放性コーティングは上記材料からなる。徐放性コーティングに加えて、本発明の経口投与ユニット少なくとも1種の他のコーティングを有することもできる。このようなコーティングはたとえばpH値に依存して溶解することができる。したがって経口投与ユニットが胃を溶解されずに通過し、腸で初めて放出されるようにすることができる。その他のコーティングを味覚を改善するために使用することもできる。【0030】例にしたがって製造される本発明の調製物の放出プロフィールをつぎのように測定する:本発明の調製物を回転バスケット装置(例1及び3)又はEuropean Pharmacopoeiaによるパドル攪拌機を備えた放出装置(例2及び4)に添加する。これらの装置は37℃の温度で及び回転速度100分-1(例1及び3)又は50分-1(例2及び4)で2時間酵素不含人工胃液(pH1.2)600mlを有する。ついで調製物を更に8時間(例3、更に6時間)、酵素不含人工腸液(pH7.2)900ml中で処理する。このpH値を検査の開始まで保つ。特定の時間間隔でその都度放出される有効物質、すなわちトラマドール又はジクロフェナクそれぞれの量をHPLCによって測定する。示される値及び曲線はそれぞれ6つのサンプルの平均値である。【0031】次に、本発明を例によって説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。【0032】例1有効物質含有量55重量%のトラマドールペレットを、微晶質セルロース及び低い置換度のヒドロキシプロピルセルロースと共に水性顆粒化し、ついで押出し/球形化して製造する。大きさ800〜1250μmのペレットを乾燥させ、ついでこれを流動床中で流入空気温度60℃で先ずサブコートとしてヒドロキシプロピルメチルセルロース及びタルク3重量%、ついで徐放性コーティングとしてSureleaseE−7−705011重量%でコーティングする。膜塗布量はペレット又はペレット+サブコートの初期重量に対する重量%で表わされる。【0033】有効物質含有量37重量%のジクロフェナクペレットを、微晶質セルロース及びラクトース一水和物と共に水性顆粒化し、ついで押出し/球形化して製造する。大きさ800〜1250μmのペレットを乾燥させ、ついでこれを流動床中で流入空気温度60℃で先ずサブコートとしてヒドロキシプロピルメチルセルロース1重量%、ついで徐放性コーティングとしてSureleaseE−7−705013重量%でコーティングする。膜塗布量はペレット又はペレット+サブコートの初期重量に対する重量%で表わされる。ついでジクロフェナク徐放性ペレットを乾燥させ、2時間60℃で乾燥キャビネット中で加熱処理する。【0034】サイズ0の硬ゼラチンカプセルに上記トラマドール徐放性ペレット160mg(=トラマドール−HCl75mg)及び上記ジクロフェナク徐放性ペレット160mg(=ジクロフェナク−Na50mg)を適当なカプセル封入機で充填する。【0035】75/50mgトラマドール−ジクロフェナク徐放性カプセルの組成:図2に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースから成る親水性マトリックス中に圧縮された、トラマドール−HCl75mg及びジクロフェナク−Na50mgを含有するマトリックス錠剤(直径12mm)の放出プロフィールを示す。図1及び2の比較は、8時間後本発明の経口投与ユニットから放出された有効物質トラマドール及びジクロフェナクの量がいわゆる通常のマトリックス錠剤からの放出よりも明らかに多いことを示す。【0036】 図3に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(OpadryOY29020、例1と類似)の1重量%サブコート及び13重量%Surelease 7-7050コートでコーティングされたジクロフェナク徐放性ペレットからのジクロフェナクの放出を示す。【0037】 図1と図3の比較は、本発明の経口投与ユニットから放出されたトラマドール及びジクロフェナクの放出量及び放出プロフィールがトラマドール単独又はジクロフェナク単独でそれぞれを含有する形態からの放出量及び放出プロフィールに相当することを示す。【0038】例2トラマドール徐放性ペレット及びジクロフェナク徐放性ペレットを例1と類似の方法で製造する。トラマドール初期薬用量は徐放性トラマドールペレットと類似の方法で製造するが、Surelease E-7-7050コーティングでコーティングするのではなく、OpadryOY29020Clear及びタルクからなる3重量%サブコートでのみコーティングする。3種のペレットを相互にBohlecontainermixerで10分間混合する。【0039】トラマドール塩酸塩100mg及びジクロフェナク−Na50mgの薬用量に相当するペレット368mgを先ずクロスポビドン30mgと混合し、ついでCellactoseR 330.6mg及びスレアリン酸マグネシウム7.4mgと混合し、圧縮して、スコアーマークのある、重さ736mg、大きさ7×14mmの錠剤となす。これらの複合ペレットは水性媒体中で再び個々のペレットに分解する。例3有効物質含有量55重量%のトラマドールペレットを、微晶質セルロース及び低い置換度のヒドロキシプロピルセルロースと共に水性顆粒化し、ついで押出し/球形化して製造する。大きさ800〜1250μmのペレットを乾燥させ、ついでこれを流動床中で流入空気温度60℃でペレットの初期重量に対して15重量%徐放性コーティングでコーティングする。ついでペレット+徐放性コーティングの初期重量に対して0.6重量%ヒドロキシプロピルメチルセルロースの過コートでコーティングされる前に放出プロフィールを調整するために、乾燥されたトラマドール徐放性ペレットを更に2時間、60℃で乾燥キャビネット中で乾燥させる。有効物質含有量37重量%のジクロフェナクペレットを、微晶質セルロース及びラクトース一水和物と共に水性顆粒化し、ついで押出し/球形化して製造する。大きさ800〜1250μmのペレットを乾燥させ、ついでこれを流動床中で流入空気温度60℃でペレットの初期重量に対して16重量%徐放性コーティングでコーティングする。ついで乾燥されたジクロフェナク徐放性ペレットを24時間60℃で乾燥キャビネット中で加熱処理する。【0040】サイズ0の硬ゼラチンカプセルに上記トラマドール徐放性ペレット216mg(=トラマドール−HCl00mg)及び上記ジクロフェナク徐放性ペレット162mg(=ジクロフェナク−Na50mg)を適当なカプセル封入機で充填する。【0041】例4トラマドール塩酸塩及び微晶質セルロースをポビドンK30水溶液と共に顆粒化し、乾燥させ、篩分し、ステアリン酸マグネシウムと共に混合した後、圧縮して重さ15.0mg及び直径3mmのマイクロ錠剤となす。【0042】マイクロ錠剤を流入空気温度60℃で先ず錠剤コアの重量に対してOpadryOY29020 clearからなるサブコート2重量%でコーティングし、ついで錠剤+サブコートの重量に対して徐放性コーティング8重量%でコーティングする。マイクロ錠剤の最終重量は16.6mgである。【0043】トラマドール徐放マイクロ錠剤の組成:トラマドール塩酸塩 10.0mg微晶質セルロース(Avicel pH 101, FMC) 4.0mgポビドンK30 0.8mgステアリン酸マグネシウム 0.2mgOpadryOY29020 clear 0.3mgAquacoat ECD 30 ( 乾燥物質割合) 1.0mgジブチルセバケート 0.3mg全量 16.6mgジクロフェナク錠剤をトラマドールマイクロ錠剤として類似の方法で製造し、同様に圧縮して重さ15mg及び直径3mmのマイクロ錠剤となす。マイクロ錠剤をポリアクリレート分散液の8重量%コーティングによって胃液に耐性にする。【0044】胃液耐性ジクロフェナクマイクロ錠剤の組成:ジクロフェナク−Na 10.0mg微晶質セルロース(Avicel pH 101, FMC) 4.0mgポビドンK30 0.8mgステアリン酸マグネシウム 0.2mgEudragit L 30 D ( 乾燥物質割合) 1.0mgクエン酸トリエチル 0.1mgタルク 0.1mg全量 16.2mg胃液耐性コーティングを有する10個のトラマドール徐放マイクロ錠剤及び5個のジクロフェナク錠剤を大きさ0の硬ゼラチンカプセルに詰める。【0045】放出プロフィールは次の通りである。【0046】【図面の簡単な説明】【図1】 図1は、トラマドール及びジクロフェナクの放出プロフィールを示す。【図2】 図2は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースから成る親水性マトリックス中に圧縮された、トラマドール−HCl75mg及びジクロフェナク−Na50mgを含有するマトリックス錠剤(直径12mm)の放出プロフィールを示す。【図3】 図3は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(OpadryOY29020、例1と類似)の1重量%サブコート及び13重量%Surelease E-7-7050コートでコーティングされたジクロフェナク徐放性ペレットからのジクロフェナクの放出を示す。 有効物質トラマドール塩酸塩及びジクロフェナク−ナトリウムを含有する経口投与ユニットにおいて、上記の2つの有効物質が同一の投与ユニット中にそれぞれ別々に調製されたサブユニットの形で存在する、上記経口投与ユニット。 有効物質トラマドール塩酸塩及びジクロフェナク−ナトリウムを≦1:4〜4:≦1の量割合で含有する、請求項1記載の経口投与ユニット。 有効物質トラマドール塩酸塩及びジクロフェナク−ナトリウムを0.5:1〜3:1の量割合で含有する、請求項2記載の経口投与ユニット。 有効物質トラマドール塩酸塩及びジクロフェナク−ナトリウムを1:1〜2.5:1の量割合で含有する、請求項3記載の経口投与ユニット。 サブユニットが同一又は異なる細分化された形態で存在する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の経口投与ユニット。 サブユニットがマイクロ錠剤、マイクロカプセル、イオン交換樹脂酸塩、顆粒、有効物質結晶又はペレットの形で存在する、請求項5記載の経口投与ユニット。 サブユニットが押出し及び/又は球形化によって製造されたペレット又は複合ペレットの形で存在する、請求項6記載の経口投与ユニット。 2つの有効物質のうちの少なくとも1つが徐放性の細分化された形で存在する、請求項1〜7のいずれか1つに記載の経口投与ユニット。 2つの有効物質が徐放性の細分化された形で存在する、請求項8記載の経口投与ユニット。 徐放作用を徐放性コーティングによって、イオン交換樹脂に固定することによって、徐放性マトリックス中に埋包することによって又は上記の組み合わせによって行う、請求項8又は9記載の経口投与ユニット。 コーティングが水不溶性ポリマー又はロウを主体とする、請求項10記載の経口投与ユニット。 ポリアクリル樹脂又はセルロース誘導体を水不溶性ポリマーとして使用する、請求項11記載の経口投与ユニット。 ポリアクリル樹脂又はアルキルセルロースを水不溶性ポリマーとして使用する、請求項12記載の経口投与ユニット。 エチルセルロース及び/又はポリ(メタ)アクリレートをポリマーとして使用する、請求項13記載の経口投与ユニット。 細分化された形態の徐放性作用が徐放性マトリックス中に埋包することによって達成される、請求項8又は9記載の経口投与ユニット。 有効物質の徐放性形態に加えて、当該有効物質のうちの少なくとも1つを非徐放性形でも存在させる、請求項8〜15のいずれか1つに記載の経口投与ユニット。 サッシェ、カプセル又は錠剤として存在する、請求項1〜16のいずれか1つに記載の経口投与ユニット。 カプセルとして又はペレット錠剤として存在する、請求項1〜16のいずれか1つに記載の経口投与ユニット。 錠剤が迅速に崩解する錠剤である、請求項17又は18記載の経口投与ユニット。 水性体液に接触すると同時にサブユニットの分離を相互に引き起こす少なくとも1個の放出層を含有する、請求項17〜19のいずれか1つに記載の経口投与ユニット。 錠剤がスコアーマークを有する、請求項17〜20のいずれか1つに記載の経口投与ユニット。 錠剤が胃液耐性コーティングを有する、請求項17〜21のいずれか1つに記載の経口投与ユニット。 トラマドール塩酸塩及びジクロフェナク―ナトリウムがそれぞれ≧70重量%及び≧60重量%の量で8時間以内に放出される、請求項1〜22のいずれか1つに記載の1日2回投与用経口投与ユニット。 トラマドール塩酸塩及びジクロフェナク―ナトリウムがそれぞれ≧70重量%及び≧60重量%の量で16時間以内に放出される、請求項1〜23のいずれか1つに記載の1日1回投与用経口投与ユニット。