タイトル: | 特許公報(B2)_ベンズイミダゾール化合物、アゾベンズイミダゾール化合物とそのキレート化合物 |
出願番号: | 2001188869 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | C07D 235/04,C07D 401/12,C07D 403/12,C07D 413/12,C07D 417/12,C09B 29/09,C09B 45/00 |
斉藤 奈穂 関谷 頼子 植田 敦子 谷口 正俊 JP 4730574 特許公報(B2) 20110428 2001188869 20010518 ベンズイミダゾール化合物、アゾベンズイミダゾール化合物とそのキレート化合物 山田化学工業株式会社 000179306 安藤 順一 100067301 斉藤 奈穂 関谷 頼子 植田 敦子 谷口 正俊 20110720 C07D 235/04 20060101AFI20110630BHJP C07D 401/12 20060101ALI20110630BHJP C07D 403/12 20060101ALI20110630BHJP C07D 413/12 20060101ALI20110630BHJP C07D 417/12 20060101ALI20110630BHJP C09B 29/09 20060101ALI20110630BHJP C09B 45/00 20060101ALI20110630BHJP JPC07D235/04C07D401/12C07D403/12C07D413/12C07D417/12C09B29/09 BC09B29/09 CC09B29/09 ZC09B45/00 C07D 235/04-417/12 C09B 29/09 C09B 45/00 CA/REGISTRY(STN) 国際公開第98/037072(WO,A1) 米国特許第05541229(US,A) 特開昭63−122675(JP,A) 特開昭58−023664(JP,A) 米国特許第03901910(US,A) 特公昭42−024419(JP,B1) 特開2000−190641(JP,A) 特開平10−086519(JP,A) 特開平07−310022(JP,A) J.Org.Chem.,1975年,40(4),pp.438-441 5 2002338549 20021127 27 20080326 植原 克典 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、新規なベンズイミダゾール化合物、アゾベンズイミダゾール化合物、およびその金属キレート化合物に関するものである。本発明のベンズイミダゾール化合物は色素合成の中間体として有用であり、それから導かれるアゾベンズイミダゾール化合物及びその金属キレート化合物は色素として、繊維用染料、プラスチック着色剤、光記録用色素、熱転写記録用色素、カラーフィルター用色素等として利用可能なものである。【0002】【従来の技術】アゾ化合物は色素としてさまざまな用途で使われており、分子構造も多数のものが知られているが、その中で有機溶剤に可溶のものは分散染料、熱転写記録用色素、光記録用色素等として利用されている。これらの色素に必要なのは、高い吸光係数、光や高温高湿度に対する高い安定性、水に対する不溶性、有機溶剤に対する可溶性などである。さらに、光記録用色素とくに追記型光記録用色素としては、それらの特性に加えて、加熱によって瞬時に構造変化が起きるといった、高い熱応答性も求められる。そういった多岐にわたる要求を同時に満たす既存の色素はなかなかないのが実状である。【0003】【発明が解決しようとする態題】本発明者らは、上記のような多様な要求に応えうる色素の開発をめざして検討を進めた結果、特定の中間物から導かれるアゾ色素及びその金属キレート錯体がそのような有用な性質を持つことを見出した。【0004】【課題を解決するための手段】即ち、本発明においては第一に、下記一般式(1−a)又は(1−b)で表されるベンズイミダゾール化合物がある。【0005】【化3】[式中、R1、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシアルキル基、シアノアルキル基、アリールアルキル基、アリール基を表す。R1とR2は同時に水素原子にはならない。R1とR2はこれらが結合している窒素原子と複素環を形成していてもよい。R3は水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、置換または非置換のアリール基を表す。R4は水素原子、置換または非置換のアルキル基、置換または非置換のアリール基を表す。R5、R6は水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を表す]。【0006】本発明は第二に、下記一般式(2−a)または(2−b)で表されるアゾベンズイミダゾール化合物に係るものである。【0007】【化4】[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は前記と同様であり、Xは置換または非置換の芳香環、置換または非置換の複素環を表す]。【0008】本発明は第三に、上記に記載のアゾベンズイミダゾール化合物と2価金属イオンとのキレート化合物および上記に記載のアゾベンズイミダゾール化合物と3価金属イオンとのキレート化合物に係るものである。【0009】前記した本発明の化合物は、ベンズイミダゾール骨格の4位または7位にアルキルアミノ基をもつことを特徴とする。このアルキルアミノ基のパラ位にアゾ基を導入した化合物は、アルキルアミノ基からアゾ基の方向への電子移動により、吸光係数の大きな色素となる。さらにその分子構造において、ベンズイミダゾール骨格に含まれる窒素とアゾ基を構成する窒素は金属イオンをキレート化するのに都合の良い位置関係にあるので、安定なキレート錯体の形成が可能になる。こうして得られる含金属アゾ色素は高い吸光係数と、含金属色素特有の高い耐候性を持ち、また本来親油性の低い金属成分が親油性の高い有機色素成分によって取り囲まれているため、有機溶剤に対する親和性も高いものとなる。【0010】これらの一般式(1−a)と(1−b)、および(2−a)と(2−b)はそれぞれ異性体を表しているが、R4が水素原子である場合には、それらはそれぞれ互変異性体となるので、互いを分離することは通常不可能であり、実質的に同一物として扱われる。以下の記述においても、どちらか一方の構造を表示して両方を示すことがある。【0011】【発明の実施の形態】一般式(1−a)、(1−b)、(2−a)、(2−b)の化合物におけるR1、R2の例としては後述の実施例にみられる様な低級アルキル基、R1とR2とがこれらに結合している窒素原子とピロリジン環もしくはピペリジン環を形成したものなどがある。同様に、R3の例としては、水素原子、フッ素原子で置換されていてもよい低級アルキル基、未置換のフェニル基などがあり、R4、R5、R6の例としては水素原子、低級アルキル基などがある。ここで低級アルキル基とは、C1〜C3のアルキル基をいう。Xの例としては、後述の実施例にみられる様な置換および非置換のピリジン環、置換および非置換のピリミジン環、置換および非置換のピリダジン環、置換および非置換のピラジン環、置換および非置換のキノリン環、置換および非置換のピラゾール環、置換および非置換のチアゾール環、置換および非置換のチアジアゾール環、置換および非置換のオキサゾール環、置換および非置換のイソキサゾール環、置換および非置換のトリアゾール環、及び置換および非置換のベンゾチアゾール環から選ばれる複素環であって、この複素環が置換基を有するものである場合、置換基がメチル基、トリフルオロメチル基、塩素原子及びフェニル基から成る群から選択されたものがある。同様に、金属イオンの例としては、ニッケル、銅、亜鉛、マンガン等の2価の金属イオン、アルミニウム、クロム、鉄、コバルト等の3価の金属イオンがある。【0012】上記以外の、R1、R2の例としては、C4〜C12の直鎖もしくは分岐のアルキル基、置換基を有していてもよいベンジル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、ブトキシエチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基などがある。またR1とR2がこれらに結合している窒素原子とともに形成した複素環の例として、モルホリン環などがある。同様に前記以外のR3の例としては、C4〜C12の直鎖または分岐のアルキル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ニトロフェニル基、ナフチル基などがあり、またR4の例としては、C4〜C12の直鎖もしくは分岐のアルキル基などが、R5、R6の例としては、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などがある。【0013】さらに前記以外のXの例としては、置換および非置換のベンゼン環、置換および非置換のナフタレン環、置換および非置換のフェナントレン環、置換および非置換のトリアジン環、置換および非置換のキナゾリン環、置換および非置換のフタラジン環、置換および非置換のイミダゾール環、置換および非置換のオキサゾール環、置換および非置換のテトラゾール環、置換および非置換のベンズイミダゾール環、置換および非置換のインダゾール環、置換および非置換のベンゾトリアゾール環等がある。Xの置換基の例としては、前記以外にエチル基、プロピル基、ブチル基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有するフェニル基、ピリジル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、トリフルオロエトキシ基、置換基を有していてもよいフェノキシ基、置換基を有していてもよいフェニルチオ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホン酸基等がある。【0014】本発明の一般式(1−a)、(1−b)のベンズイミダゾール化合物は下記するスキームに示す工程で合成することができる。【0015】【化5】[式中Lはアシル基またはスルホニル基を表す]。【0016】【化6】[式中Lは、スキーム1の場合と同様の置換基を表す]。【0017】【化7】スキーム3【0018】スキーム1においてr1は、アミノ基の保護基として置換基Lを導入する反応であり、反応剤としてはカルボン酸無水物、ハロゲン化アシル、スルホン酸無水物、ハロゲン化スルホニル等を使うことができる。r2のニトロ化反応には硝酸、発煙硝酸、混酸などを使うことができる。このときニトロ化が目的の位置に選択的に起こるかどうかが問題であるが、たとえばJACS(Journal of the American Chemical Society),vol.63,p.3276−3278(1941)、JCS(Journal ofthe Chemical Society),p.1897−1899(1955)等に記載の合成法と同様の方法を用いれば、目的のニトロ化合物を主成分として得ることができる。r3においてニトロ基をアルキルアミノ基に置換する反応では一級または二級アミノ化合物を使うことができる。r4における保護基Lの脱離には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩酸、硫酸などの一般的な塩基や酸を使うことができる。ただし特別にこの工程を設けなくても、次のr5またはr6の反応のときに保護基の脱離も同時に起こさせることも可能である。r5の還元反応は、金属触媒を用いた接触水素化や、硫化ナトリウム、亜鉛、鉄、塩化第一スズなどの還元剤によって行われる。r6の環化反応にはカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物などを用いることができる。r4〜r6の反応は中間物を単離せず一浴で行うことも可能である。【0019】スキーム2におけるs1、s2は、スキーム1におけるr1,r2と同様の反応であり、s1の反応にはr1と同様の反応剤を用いることができ、s2の反応にはr2と同様の反応剤を用いることができる。スキーム2におけるs3の反応は、スキーム1におけるr4と同様の反応でありr4と同様の反応剤が用いられる。s4はアルキル化またはアリール化反応であり、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、硫酸エステル、スルホン酸エステルなどが用いられる。このアルキル化、アリール化のときに、複数のアルキル化剤、アリール化剤を用いることで、R1、R2が互いに異なるものを得ることも可能であり、またR1、R2のいずれかを水素原子のまま残すことも可能である。スキーム2におけるs5、s6は、スキーム1におけるr5、r6と同様の反応であり、r5、r6と同様の反応剤を使うことができる。【0020】スキーム3において、t1のニトロ化反応には硝酸、混酸、発煙硝酸などを使うことができる。t2の還元反応は接触水素化や硫化ナトリウム、亜鉛、鉄、塩化第一スズなどで行われる。t3のアルキル化もしくはアリール化には、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、硫酸エステル、スルホン酸エステルなどが用いられる。t3のアルキル化、アリール化のときに、複数のアルキル化剤、アリール化剤を用いることで、R1、R2、R4が互いに異なるものを得ることも可能であり、またR1、R2、R4のいずれかを水素原子のまま残すことも可能である。【0021】得られた一般式(1−a)、(1−b)の化合物はアミノ化合物もしくはヒドラジノ化合物とカップリング反応させることにより容易に一般式(2−a)、(2−b)のアゾ化合物とすることができる。このときアミノ化合物はジアゾ化させた上でカップリングさせるが、ジアゾ化剤として、亜硝酸ナトリウム、ニトロシル硫酸、亜硝酸アルキル等を用いることができる。ヒドラジノ化合物は酸化した上でカップリングさせるが、酸化剤としては過酸化水素、酢酸、ヨウ素、硫酸鉄、フェリシアン化カリウム等を用いることができる。カップリング反応に用いる溶媒はとくに限定されるものではないが、水、メタノール、エタノール、プロパノール、酢酸、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N−メチルホルムアニリド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ピリジンなどの極性溶媒が適当であり、これらは混合して用いてもよい。また反応時のpH調整用に塩酸、硫酸、蟻酸、水酸化ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムエチラート、ナトリウムメチラート、カリウムブトキシド、トリエチルアミンなどの酸性または塩基性物質を使用したり、炭酸ガスやアンモニアガスを吹き込んだりしてもよい。【0021】こうして得られた一般式(2−a)、(2−b)のアゾ化合物は、このまま色素として使うことも可能である。置換基の種類を変えることで橙、赤、青、紫、緑等様々な色相の色素を得ることができる。それらは有機溶剤に溶けやすいので、分散染料、熱転写記録用色素等として好適である。また、それを更に金属錯体化して使用することも可能であり、金属錯体化は一般式(2−a)、(2−b)の化合物と金属塩とを有機溶媒や水溶媒中で混合することにより容易に行うことができる。金属イオンは2価〜4価のものを用いることができ、配位子と金属イオンだけで電荷が中和したタイプのキレート化合物を作ることもできるし、余剰の電荷を別のカウンターイオンによって中和したような錯塩タイプのキレート化合物を作ることもできる。これらの含金属色素も種々の有機溶剤によく溶けるので、記録材料等として利用が容易である。【0022】【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。なお以下の説明において、ベンズイミダゾール骨格のNに水素原子がついた化合物の場合、前記したように互変異性構造が存在するが、簡便のため、その一方の構造を表記して両方の構造を表すものとする。すなわち、置換基NR1R2の位置がベンズイミダゾールの4位となる構造のみ表記していても、それが7位となる構造をも表すものとする。【0023】A.一般式(1−a)、(1−b)の化合物の合成実施例A−1【0024】2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールの合成1)2,3−ジニトロアセトアニリド反応フラスコに98%硫酸176mlを仕込み−2℃まで冷却した。そこへ3−ニトロアセトアニリド50gを発煙硝酸176mlに溶解したものを、−2℃〜3℃の温度で2時間かけて滴下した。滴下後40分間攪拌してから氷水600mlに排出し、しばらく攪拌して析出した結晶を濾取、水洗した。得られた結晶をエタノールから再結晶して18.3gの目的物結晶を得た。GC/MSにより分子量(225)を確認した。この結晶の融点は190℃であった。また、1H−NMRの結果は次のようであった。1H−NMR(DMSO−d6,300MHz):δ(from TMS)=2.08(3H,s),7.85(1H,t,J=8.2Hz),7.97(1H,dd,J=1.3Hz,8.2Hz)8.04(1H,dd,J=1.3Hz,8.2Hz),10.25(1H,s)。【0025】2)3−(ジメチルアミノ)−2−ニトロアセトアニリド反応フラスコ内で、1)で得た2,3−ジニトロアセトアニリド18.3gをエタノール81ml中に懸濁させ、撹拌した。そこへ50%ジメチルアミン水溶液81mlを加えて加熱し65℃で40分間撹拌した後70℃の温水を加え攪拌しながら放冷した。析出した結晶を濾取しトルエンとヘキサンの混合溶媒で洗浄した。収量は9.2gであった。GC/MSにより分子量(223)を確認した。この結晶の融点は126℃であった。【0026】3)3−(ジメチルアミノ)−2−ニトロアニリン反応フラスコ内で、2)で得た3−(ジメチルアミノ)−2−ニトロアセトアニリド7.4gをエタノール83ml中に懸濁させ、撹拌した。そこへ48%水酸化ナトリウム水溶液41mlを入れ加熱した。70℃で4時間撹拌した後、放冷し水170mlを加えクロロホルム500mlで抽出した。クロロホルム層を2回水洗した後、無水硫酸ナトリウムで脱水し、硫酸ナトリウムを濾別後、クロロホルムを留去した。収量は7.6gであった。【0027】4)2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール反応フラスコ内で、3)で得た3−(ジメチルアミノ)−2−ニトロアニリン1.25gをエタノール20mlに溶解させた。そこへ10%パラジウム−炭素0.125gを懸濁させ、水素雰囲気下、水浴で冷却しながら2.5時間撹拌した。不溶物を濾去後、エバポレーターで濾液を濃縮し、残留物に酢酸16mlを加え、90℃で3.5時間撹拌した。放冷後、水酸化ナトリウム水溶液で反応液を中和し、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムを用い脱水後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにて精製して(溶出溶媒:クロロホルム:メタノール=93:7)、下記(3)式で表される化合物1.1gを得た。LC/MSにより分子量(175)を確認した。また1H−NMRの分析結果は次のようであった。1H−NMR(CDCl3):δ=2.48(3H,s),2.99(6H,s),6.60(1H,d,J=7.3Hz),7.00−7.10(2H,m),10.44(1H,br)。【0028】【化8】【0029】実施例A−22−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールの合成実施例A−1の3)と同様にして得た3−(ジメチルアミノ)−2−ニトロアニリン26gをエタノール400mlに溶解しそこへ10%パラジウム−炭素2.6gを加え懸濁させ水素雰囲気下、水浴で冷却しながら3時間撹拌した。不溶物を濾去後、濾液を濃縮し、得られたオイルにトリフルオロ酢酸300mlを加え70℃で3.5時間撹拌した。加熱を止め放冷しクロロホルムを1000ml入れて水酸化ナトリウム水溶液でpH8まで中和した。分液して有機層を水洗し無水硫酸ナトリウムを用いて脱水後、有機層を濃縮した。得られた結晶をヘキサン−トルエン混合溶媒で再結晶して下記(4)式で表される化合物14gを得た。この結晶の融点は96℃であった。LC/MSで分子量229を確認した。この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr)を図1に示す。またNMRの分析結果は次のようであった。1H−NMR(DMSO−d6):δ=3.17(6H,s),6.46(1H,d,J=7.8Hz),6.98(1H,d,J=7.8Hz),7.21(1H,t,J=8.1Hz),13.72(1H,br)。【0030】【化9】【0031】実施例A−34−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールの合成実施例A−1の3)と同様にして得た3−(ジメチルアミノ)−2−ニトロアニリン500mgをエタノール8mlに溶解させた。そこへ10%パラジウム−炭素0.05gを懸濁させ、水素雰囲気下、水浴で冷却しながら2時間撹拌した。不溶物を濾去後、濾液を濃縮し得られたオイルに蟻酸8mlを加え95℃で2.5時間撹拌した。加熱を止め放冷し水を加え48%水酸化ナトリウム水溶液で反応液をアルカリ性にした。そこにテトラヒドロフラン、酢酸エチルを加え攪拌し有機層を分取、水洗、濃縮して下記(5)式で表される化合物0.37gを得た。LC/MSで分子量161を確認した。【0032】【化10】【0033】実施例A−42−イソプロピル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールの合成実施例A−1の3)と同様にして得た3−(ジメチルアミノ)−2−ニトロアニリン1.2gをエタノール20mlに溶解させた。そこへ10%パラジウム−炭素0.12gを懸濁させ、水素雰囲気下、水浴で冷却しながら2時間撹拌した。不溶物を濾去後、濾液を濃縮し得られたオイルにイソ酪酸20mlを加え110℃で4時間撹拌した。加熱を止め放冷し48%水酸化ナトリウム水溶液で反応液をアルカリ性にした。そこに水を加えて析出した不溶分を濾去し、濾液をクロロホルムで抽出した。クロロホルム層を水洗後、無水硫酸ナトリウムで脱水後濃縮しタール状物質を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィで精製し(溶出溶媒:トルエン〜トルエン:酢酸エチル=9:1)下記(6)式で表される化合物0.3gを得た。この結晶の融点は124℃であった。LC/MSで分子量203を確認した。【0034】【化11】【0035】実施例A−52−フェニル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールの合成3−(ジメチルアミノ)−2−ニトロアニリン1.56gをエタノール30mlに溶かし10%パラジウム−炭素0.20gを加え水素雰囲気下で4.8時間撹拌した。触媒を濾去、濾液を濃縮し得られた化合物1.70gにポリリン酸30ml、安息香酸1.62gを加え170℃まで昇温し35分攪拌した後、この温度のまま安息香酸0.19gを追加し更に、1.3時間攪拌後、加熱を止め放冷した。反応液を水に排出し、水酸化ナトリウム水溶液で中和した。しばらく攪拌した後、濾過し結晶を水洗しメタノールで再結晶して(7)式で示される目的物1.1gを得た。この結晶の融点は165℃であった。LC/MSで分子量237を確認した。NMR分析結果は次のようであった。1H−NMR(CDCl3):δ=3.21(6H,s),6.38(d,1H,J=7.7Hz),6.93(d,1H,J=7.7Hz),7.04(t,1H,J=7.9Hz),7.42−7.55(m,3H),8.15(d,2H,J=7.2Hz),12,61(s,1H)。13C−NMR(CDCl3):δ=41.69,101.48,105.05,123.30,125.91,128.59,128.99,130.34,134.46,136.16,143.32,147.37。【0036】【化12】【0037】実施例A−62−トリフルオロメチル−4−(ピペリジノ)ベンズイミダゾールの合成1)2−ニトロ−3−ピペリジノアセトアニリド実施例A−1の1)と同様の操作で得た2,3−ジニトロアセトアニリド4.7g、エタノール50mlを混合、攪拌しながらピペリジン23mlを0.3時間かけて滴下し、70〜75℃に昇温して2時間撹拌した。加熱を止め反応液を放冷し水に排出して得られた結晶を濾取、水洗しエタノールで再結晶した。GC/MSで分子量263を確認した。【0038】2)2−ニトロ−3−ピペリジノアニリン1)で得た2−ニトロ−3−ピペリジノアセトアニリド3.4g、エタノール30mlを混合しこれに48%水酸化ナトリウム水溶液16mlを少しずつ加え、加熱した。溶媒の還流温度で2.5時間撹拌した後、反応液を放冷し、水に排出してクロロホルムで抽出した。クロロホルム層を水洗、濃縮して目的物3.3gを得た。GC/MSで分子量221を確認した。【0039】3)4−ピペリジノ−2−トリフルオロメチルベンズイミダゾール2)で得た2−ニトロ−3−ピペリジノアニリン2.8g、エタノール38ml、10%パラジウム−炭素0.28gを混合し、水素雰囲気下で室温で2時間撹拌した。その後系内を窒素置換し、反応液を濾過して濾液を濃縮した。これにトリフルオロ酢酸38mlを少しずつ加え、発熱がおさまってから昇温し還流温度で1.5時間撹拌した。反応液を放冷し水に排出し水酸化ナトリウムで中和した後、得られた結晶を濾取しエタノールから再結晶して下記(8)式で示される目的物2.3gを得た。LC/MSで分子量269を確認した。【0040】【化13】【0041】実施例A−72−メチル−4−(ジエチルアミノ)ベンズイミダゾールの合成1)3−(ジエチルアミノ)−2−ニトロアセトアニリド実施例A−1の1)と同様の方法で得た2,3−ジニトロアセトアニリド1.0gをDMF6mlに溶かし、50℃まで昇温し、これにジエチルアミン0.65gを少しずつ加え50〜60℃で2時間攪拌した後、更に昇温し60〜80℃で18時間撹拌した。加熱を止め反応液を放冷し水に排出して析出した不溶分を濾別し、濾液を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水洗、濃縮して1.4gの目的物を得た。GC/MSで分子量251を確認した。【0042】3)2−メチル−4−(ジエチルアミノ)ベンズイミダゾール2)で得た3−(ジエチルアミノ)−2−ニトロアセトアニリド1.4gをエタノール20mlに溶解させた。そこへ10%パラジウム−炭素0.14gを懸濁させ、水素雰囲気下、水浴で冷却しながら3時間撹拌した。不溶物を濾去後、エバポレーターで濾液を濃縮し、残留物に酢酸16mlを加え、90℃で4時間撹拌した。放冷後、水酸化ナトリウム水溶液で反応液を中和し、クロロホルムで抽出した。クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムを用い脱水後、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィにて精製して下記(9)式で表される化合物1.2gを得た。LC/MSにより分子量203を確認した。【0043】【0044】実施例A−81−エチル−2−トリフルオロメチル−4(7)−(ジエチルアミノ)−5,6−ジメチルベンズイミダゾールの合成1)5,6−ジメチル−4−ニトロ−2−トリフルオロメチルベンズイミダゾール98%硫酸10mlを5℃以下に冷却し撹拌しながら、そこに2−トリフルオロメチル−5,6−ジメチルベンズイミダゾール3.2gを発煙硝酸10mlに溶かしたものを30分かけて滴下した。その後、40分撹拌した後、反応液を氷水にあけ濾過して得られた固形分をアルカリ水、続いて水で洗浄後、乾燥して結晶2.7gを得た。GC/MSで分子量259を確認した。【0045】2)4−アミノ−5,6−ジメチル−2−トリフルオロメチルベンズイミダゾール上記1)でえたニトロ化合物2.7gをエタノール70mlに仕込み撹拌しながら、10%パラジウム−炭素1.0gを仕込み水素ガスを導入して3時間撹拌した。反応液を濾過して濾液を濃縮、乾燥して結晶1.0gを得た。GC/MSで分子量229を確認した。【0046】3)1−エチル−4(7)−(ジエチルアミノ)−5,6−ジメチル−2−トリフルオロメチルベンズイミダゾール上記2)でえたアミノ化合物0.23g、DMF2ml、無水炭酸カリウム0.30gを混合、撹拌しながらヨウ化エチル0.34gを1時間で滴下しその後4時間撹拌した。その後、無水炭酸カリウム0.3g、ヨウ化エチル0.69gを追加し70℃にして3時間撹拌した。加熱を止め反応液にトルエンと水を加え撹拌後、トルエン層を分取、濃縮して下記(10)式で示される化合物0.36gを得た。GC/MSで分子量313を確認した。【0047】【化15】【0048】実施例A−91)4−メチル−3−ニトロアセトアニリド反応フラスコに4−メチル−3−ニトロアニリン9.1gとトルエン60mlを仕込み攪拌しながらそこに無水酢酸6.7gを2時間で滴下した。その後室温で4時間攪拌後、反応液を濾過して得られた結晶をトルエンで洗浄し乾燥して11.2gの結晶を得た。【0049】2)4−メチル−2,3−ジニトロアセトアニリド反応フラスコに発煙硝酸16mlを仕込み撹拌しながら、10〜15℃で4−メチル−3−ニトロアセトアニリド3.9gを1時間かけて仕込み、その後1時間撹拌した。反応液を氷水150mlにあけしばらく撹拌した後、濾過した。結晶をトルエンで洗浄した後、酢酸で再結晶、乾燥して2.2gの結晶を得た。この結晶の融点は124℃であった。GC/MSで分子量239を確認した。【0050】3)4−メチル−2−ニトロ−3−(ブチルアミノ)アセトアニリド反応フラスコに2)で得た4−メチル−2,3−ジニトロアセトアニリド2.2g、エタノール16ml、ブチルアミン8mlを仕込み攪拌しながら60℃に昇温して6時間攪拌後、反応液を濃縮して2.6gの目的物粗製品を得た。GC/MSで分子量265を確認した。【0051】4)4−メチル−2−ニトロ−3−(N−ブチル−N−ヘキシルアミノ)アセトアニリド反応フラスコに3)で得た4−メチル−2−ニトロ−3−(ブチルアミノ)アセトアニリド2.6g、ジメチルホルムアミド10ml、炭酸カリウム1.8g、1−ブロモヘキサン2.2gを仕込み70〜80℃で20時間反応した。反応液を水に排出しトルエンで抽出し抽出液を水洗、乾燥、濃縮して2.9gの目的物粗製品を得た。【0052】5)4−メチル−2−アミノ−3−(N−ブチル−N−ヘキシルアミノ)アニリン反応フラスコに4)で得た4−メチル−2−ニトロ−3−(N−ブチル−N−ヘキシルアミノ)アセトアニリド2.9g、酢酸10ml、亜鉛末3.2gを仕込み徐々に昇温して50℃で2時間攪拌した。反応液を放冷後、濾過し、濾液を水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、トルエンで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、濃縮して2.5gの目的物粗製品を得た。【0053】6)5−メチル−4−(N−ブチル−N−ヘキシルアミノ)−2−(トリフルオロメチル)ベンズイミダゾール反応フラスコに5)で得た4−メチル−2−アミノ−3−(N−ブチル−N−ヘキシルアミノ)アニリン2.5gを仕込みトリフルオロ酢酸30mlを加え70℃で4時間攪拌した。加熱を止め放冷し水、クロロホルムを加え水酸化ナトリウム水溶液で中和した。分液して有機層を水洗、乾燥後、濃縮し、得られた目的物粗製品をカラムクラマトグラフィで精製して下記(11)式で表される目的物0.12gを得た。LC/MSで分子量355を確認した。【0054】【化16】【0055】実施例A−104−(ピロリジノ)−2−(トリフルオロメチル)ベンズイミダゾールの合成1)2,3−ジニトロアニリン反応フラスコに実施例A−1の1)と同様にして得た2,3−ジニトロアセトアニリド4.3g、メタノール87ml、28%ナトリウムメチラート−メタノール溶液3.7gを仕込み溶媒の環流温度で90分攪拌した。その後反応液を水に排出し攪拌、濾過、得られた結晶を水洗、乾燥して目的物3.4gを得た。GC/MSで分子量183を確認した。【0056】2)1,2−ジニトロ−3−ピロリジノベンゼン反応フラスコに1)で得た2,3−ジニトロアニリン3.7g、ジメチルホルムアミド20ml、無水炭酸カリウム6.6g、1,4−ジブロモブタン5.2gを仕込み60〜70℃で4時間攪拌後、無水炭酸カリウム2.0g、1,4−ジブロモブタン1.0gを追加し60〜70℃で3時間攪拌した。反応液を水500mlに排出し酢酸エチル50mlで抽出し抽出液を水洗、濃縮し得られた結晶をメタノールでほぐし濾過、乾燥して1.5gの目的物結晶を得た。GC/MSで分子量237を確認した。この結晶の融点は96℃であった。【0057】3)1.2−ジアミノ−3−ピロリジノベンゼン反応フラスコに2)で得た2,3−ジニトロピロリジノベンゼン1.5g、エタノール30ml、10%パラジウム−炭素0.15gを仕込み水素雰囲気下、5時間反応した。不溶物を濾去後、濾液を濃縮して1.1gの目的物粗製品を得た。【0058】4)4−(ピロリジノ)−2−(トリフルオロメチル)ベンズイミダゾール反応フラスコに3)で得た1,2−ジアミノ−3−ピロリジノベンゼン1.1gを仕込みトリフルオロ酢酸15mlを加え70℃で3時間攪拌した。加熱を止め放冷し水、クロロホルムを加え水酸化ナトリウム水溶液で中和した。分液して有機層を水洗、乾燥後、濃縮し、得られた目的物粗製品をカラムクラマトグラフィで精製して下記(12)式で表される化合物0.46gを得た。LC/MSで分子量255を確認した。【0059】【化17】【0060】B.一般式(2−a)、(2−b)の化合物の合成(これらの生成物の構造は後記表1〜表3にまとめて示す)【0061】実施例B−1反応フラスコに実施例A−1で得た2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール0.25gを仕込みメタノール2.2ml、酢酸0.7mlに溶解させ室温で撹拌した。そこへヨウ素0.0036gを仕込み溶解後、2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジン0.34gを少しずつ仕込みさらに30%過酸化水素水0.35gを少しずつ滴下した。30分間撹拌後、濾過して得られた結晶をメタノール−アセトン混合溶媒中に仕込み攪拌、濾取、乾燥して目的とする7−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジルアゾ)−2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール0.21gを得た。LC/MSで分子量348を確認した。この化合物はクロロホルム、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドのいずれの溶剤にも1%以上溶解した。【0062】実施例B−2実施例A−1で得た2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール0.25gをメタノール2.2ml、酢酸0.7mlに溶解させ室温で撹拌した。そこへヨウ素0.0036gを仕込み溶解後、2−ヒドラジノ−4,6−ジメチルピリミジン0.34gを少しずつ仕込みさらに30%過酸化水素水0.3gを少しずつ滴下した。1時間撹拌後、濾過して得られた結晶をメタノールで洗浄、濾取して7−(4,6−ジメチル−2−ピリミジニルアゾ)−2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール0.21gを得た。この化合物はクロロホルム、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドのいずれの溶剤にも1%以上溶解した。【0063】実施例B−3反応フラスコに実施例A−1で得た2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール250mg、メタノール2.2ml、酢酸0.7mlを仕込み室温で撹拌しながらヨウ素3.6mgを仕込み、溶解したら4−ヒドラジノ−6−メチル−2−フェニルピリミジン343mgを少しずつ仕込み、さらに30%過酸化水素水0.35gを滴下した。10分間撹拌した後濾過。得られた結晶をメタノール−アセトン混合溶媒で洗浄、乾燥して、7−(6−メチル−2−フェニル−4−ピリミジニルアゾ)−2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール0.21gを得た。LC/MSで分子量372を確認した。【0064】実施例B−42−アミノチアゾール0.143g、62%硫酸0.57g、水1.57gを混合し撹拌しながら氷浴で0℃まで冷却した(A成分)。一方、2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール0.20g、メタノール6.2ml、酢酸ナトリウム0.26g、尿素0.026gを混合し撹拌しながら氷浴で0℃まで冷却した(B成分)。次に亜硝酸ナトリウム0.1g、62%硫酸0.11g、水2.0gを混合したものをA成分中に滴下し、5分間撹拌した反応液をB成分に滴下し30分撹拌した。反応混合物を濾過して得られた結晶を水に溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和して析出した結晶を濾取、乾燥して、7−(2−チアゾリルアゾ)−2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール56mgを得た。【0065】実施例B−5実施例A−2で得た2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール1.5gをメタノール10ml、酢酸3mlに溶解させ室温で撹拌した。そこへヨウ素0.03gを仕込み、溶解後2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジン1.4gを少しずつ仕込み、さらに30%過酸化水素水2.0gを滴下した。1時間撹拌後反応液を濾過して得られた結晶を熱湯で洗浄し、さらにメタノール−酢酸エチル混合溶媒で再結晶して7−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジルアゾ)−2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール1.4gを得た。LC/MSで分子量402を確認した。NMRの分析結果は次のようであった。1H−NMR(CDCl3):δ=3.77(6H,s),6.66(1H,d,J=9.5Hz),7.51(1H,d,J=9.5Hz),7.74(1H,d,J=8.7Hz),7.94(1H,ddd,J=0.5Hz),8.71−8.72(1H,m)。元素分析値はH=2.90%、C=47.85%、N=20.88%、F=28.18%であった(理論値H=3.01%、C=47.77%、N=20.89%、F=28.34%)。この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr)、可視吸収スペクトル(クロロホルム)を図2、図3にそれぞれ示す。【0066】実施例B−6実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の4−ヒドラジノ−6−メチル−2−フェニルピリミジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表1のNo.6のアゾ色素を得た。【0067】実施例B−7実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の2−ヒドラジノ−4,6−ジメチルピリミジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表1のNo.7のアゾ色素を得た。【0068】実施例B−8実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の3−ヒドラジノ−6−フェニルピリダジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表1のNo.8のアゾ色素を得た。【0069】実施例B−9実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の4−ヒドラジノ−6−トリフルオロメチルピリミジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表1のNo.9のアゾ色素を得た。【0070】実施例B−10実施例B−4の2−アミノチアゾールの代わりに同モル数の2−アミノチアジアゾールを、2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールの代わりに同モル数の2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールを用い、他は実施例B−4と同様に操作して後記表1のNo.10のアゾ色素を得た。【0071】実施例B−113−アミノイソキサゾール0.03g、62%硫酸0.04ml、酢酸0.39ml、プロピオン酸0.2mlを混合し撹拌、氷浴で0℃まで冷却。そこへ44%ニトロシル硫酸0.04mlを加え撹拌した(A成分)。一方、2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール90mg、メタノール1.2ml、尿素0.009g、酢酸ナトリウム0.09gを混合し撹拌、氷浴で0℃まで冷却した(B成分)。A成分をB成分に滴下、撹拌した。析出した結晶を濾取、水洗、メタノール洗浄、乾燥して後記表1のNo.11の化合物90mgを得た。【0072】実施例B−12実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の2−ヒドラジノキノリンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表1のNo.12のアゾ色素を得た。【0073】実施例B−13実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の2−ヒドラジノピリミジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表2のNo.13のアゾ色素を得た。【0074】実施例B−14実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の4−ヒドラジノ−2−メチル−6−フェニルピリミジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表2のNo.14のアゾ色素を得た。【0075】実施例B−152−アミノ−3,5−ジクロロピリジン83mg、20%ナトリウムエチラート−エタノール溶液173mg、エタノール1mlを仕込み撹拌しながら亜硝酸イソペンチル60mgを滴下した後、加熱して還流温度で1時間撹拌した。そこに実施例A−2で得た2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール60mgを加え2時間撹拌した。加熱を止め放冷し水を加えて析出した結晶を濾取し、メタノールで洗浄後、乾燥した。後記表2のNo.15のアゾ色素32mgを得た。【0076】実施例B−16実施例B−10の2−アミノチアゾールに代えて、同モル数の3−アミノ−1,2,4−トリアゾールを用い他は実施例B−10と同様に操作して後記表1のNo.16のアゾ色素を得た。【0077】実施例B−17実施例B−16で得たアゾ色素50mg、N,N−ジメチルホルムアミド1ml、無水炭酸カリウム15mg、ヨウ化プロピル16mgを混合し30〜40℃で5時間撹拌した後、加熱を止め放冷し、水を加えて析出した結晶を濾取、乾燥して後記表2のNo.17のアゾ色素を得た。【0078】実施例B−18実施例B−4の2−アミノチアゾールに代えて同モル数の3−アミノ−5−メチルピラゾールを用い、他は実施例B−4と同様に操作して後記表2のNo.18のアゾ色素を得た。【0079】実施例B−19実施例B−18で得たアゾ色素50mg、N,N−ジメチルホルムアミド1ml、無水炭酸カリウム15mg、ヨウ化プロピル17mgを混合し30〜40℃で5時間撹拌した後、加熱を止め放冷し、水を加えて析出した結晶を濾取、乾燥して後記表2のNo.19のアゾ色素を得た。【0080】実施例B−20実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の2−ヒドラジノ−3,6−ジメチルピラジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表2のNo.20のアゾ色素を得た。【0081】実施例B−21実施例B−4の2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールに代えて実施例A−2で得た2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールを同モル数用い、他は実施例B−4と同様に操作して後記表2のNo.21のアゾ色素を得た。【0082】実施例B−22実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の2−ヒドラジノ−4−メチルピリジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表2のNo.22のアゾ色素を得た。【0083】実施例B−23実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の2−ヒドラジノピリジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表2のNo.23のアゾ色素を得た。【0084】実施例B−24実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の2−ヒドラジノ−4,6−ジフェニルピリミジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表2のNo.24のアゾ色素を得た。【0085】実施例B−25実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の2−ヒドラジノベンゾチアゾールを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表3のNo.25のアゾ色素を得た。【0086】実施例B−26実施例B−1の2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールに代えて実施例A−4で得た2−イソプロピル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールを同モル数用い、他は実施例B−1と同様に操作して後記表3のNo.26のアゾ色素を得た。【0087】実施例B−27実施例B−26の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の4−ヒドラジノ−6−メチル−2−フェニルピリミジンを用い、他は実施例B−26と同様に操作して後記表3のNo.27のアゾ色素を得た。【0088】実施例B−28実施例B−27の2−イソプロピル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールに代えて実施例A−3で得た4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールを同モル数用い、他は実施例B−27と同様に操作して後記表3のNo.28のアゾ色素を得た。【0089】実施例B−29実施例B−5の2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールに代えて実施例A−3で得た4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールを同モル数用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表3のNo.29のアゾ色素を得た。【0090】実施例B−30実施例B−5の2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールに代えて実施例A−6で得た2−トリフルオロメチル−4−ピペリジノベンズイミダゾールを同モル数用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表3のNo.30のアゾ色素を得た。【0091】実施例B−31実施例B−5の2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールに代えて実施例A−7で得た2−トリフルオロメチル−4−(ジエチルアミノ)ベンズイミダゾールを同モル数用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表3のNo.31のアゾ色素を得た。【0092】実施例B−32実施例B−30の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の4−ヒドラジノ−6−メチル−2−フェニルピリミジンを用い、他は実施例B−30と同様に操作して後記表3のNo.32のアゾ色素を得た。【0093】実施例B−33実施例B−5の2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールに代えて実施例A−5で得た2−フェニル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールを同モル数用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表3のNo.33のアゾ色素を得た。【0094】実施例B−34実施例B−5の2−ヒドラジノ−5−トリフルオロメチルピリジンに代えて同モル数の4−ヒドラジノ−6−メトキシ−2−メチル−5−トリフルオロメチルピリミジンを用い、他は実施例B−5と同様に操作して後記表3のNo.34のアゾ色素を得た。【0095】実施例B−35実施例B−4の2−アミノチアゾールの代わりに同モル数の4−アミノ−5−シアノ−1−フェニルイミダゾールを、2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールの代わりに同モル数の2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾールを用い、他は実施例B−4と同様に操作して後記表3のNo.35のアゾ色素を得た。【0096】【表1】【0097】【表2】【0098】【表3】【0099】以上の表1〜表3に掲げた化合物の代表例について溶液中での極大吸収波長(λmax)を下記表4に示す。【0100】【表4】【0101】C.金属キレート化合物の合成実施例C−1実施例B−5で得た7−(5−トリフルオロメチル−2−ピリジルアゾ)−2−トリフルオロメチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール1.1gをメタノール15ml中に懸濁させ、撹拌しながら50℃まで加熱しそこへ酢酸ニッケル四水和物0.33gを少しずつ加えた。そのまま2時間加熱攪拌した後、放冷して濾過した。得られた結晶を熱水で洗浄、乾燥して下記(13)式で表されるニッケル錯体1.0gを得た。LC/MSで分子量861を確認した。元素分析値はH=2.49%、C=44.70%、N=19.62%、F=26.78%であった(理論値はH=2.57%、C=44.63%、N=19.52%、F=26.47%)。この化合物の赤外吸収スペクトル(KBr)、可視吸収スペクトル(クロロホルム)を図4、図5にそれぞれ示す。【0102】【化18】【0103】この化合物はクロロホルム、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドのいずれの溶剤にも1%以上溶解した。また、光ディスク用色素の塗布溶剤としてよく使われる2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンタノールのいずれにも1%以上溶解した。またクロロホルム中での吸収極大波長(λmax)は612nm、同波長におけるモル吸光係数εは130000であった。またこの結晶の示差熱走査熱量分析(DSC)における補外発熱開始温度は316℃、発熱ピーク温度は322℃、発熱量が94J/g、熱重量分析(TGA)における補外減量開始温度は335℃、500℃までの重量減少率は44%であった。なお、これらDSC、TGAの分析はいずれも、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/minで測定したものであり、以下の例においても同様である。【0104】実施例C−2実施例B−3で得た7−(2−フェニル−6−メチル−4−ピリミジニルアゾ)−2−メチル−4−(ジメチルアミノ)ベンズイミダゾール100mgをメタノール1.5ml中に懸濁させ撹拌しながら50℃まで加熱した。そこへ酢酸ニッケル四水和物34mgを少しずつ加えた。そのまま30分間加熱攪拌した後、放冷して濾過した。得られた結晶を熱湯、メタノールで洗浄後、乾燥して目的とするニッケル錯体83mgを得た。LC/MSで分子量800を確認した。この結晶のDSCにおける補外発熱開始温度は349℃、発熱ピーク温度は352℃、発熱量が107J/g、TGAにおける補外減量開始温度は368℃、500℃までの重量減少率は53%であった。【0105】実施例C−3実施例C−1の酢酸ニッケル四水和物に代えて同モル数の酢酸亜鉛二水和物を用い、他は実施例C−1と同様に操作して目的とする亜鉛錯体を得た。LC/MSにより分子量867を確認した。NMRの分析結果は次のようであった。1H−NMR(CDCl3):δ=3.79(12H,br),6.69(2H,d,J=9.5Hz),7.75(2H,d,J=9.5Hz),7.78(2H,dd,J=9.0Hz),7.93(2H,d,J=9.0Hz),8.02−8.03(1H,m)【0106】実施例C−4実施例C−1の酢酸ニッケル四水和物に代えて同モル数の酢酸銅無水物を用い、他は実施例C−1と同様に操作して目的とする銅錯体を得た。この結晶のDSCにおける補外発熱開始温度は239℃、発熱ピーク温度は260℃、発熱量は404J/g、TGAにおける補外減量開始温度は268℃、500℃までの重量減少率は39%であった。【0107】実施例C−5実施例C−1の酢酸ニッケル四水和物に代えて同モル数の酢酸マンガン四水和物を用い、他は実施例C−1と同様に操作して目的とするマンガン錯体を得た。【0108】実施例C−6実施例C−1の酢酸ニッケル四水和物に代えて同モル数の塩化アルミニウム六水和物とナトリウムメチラートを用い、他は実施例C−1と同様に操作して目的とするアルミニウム錯体を得た。【0109】実施例C−7〜C−39実施例C−1と同様の方法で、下記表5及び表6に示すアゾ化合物と金属イオンとを反応させて金属キレート錯体を得た。表5及び表6で示すアゾ化合物の化合物番号は表1〜表4の化合物番号と共通する。また表5及び表6では生成した金属錯体色素の溶液中でのλmaxも示している。【0110】【表5】【0111】【表6】【0112】D.耐光性試験上記の実施例で得た化合物につき次のような方法で耐光性試験を行った。実施例D−1前記実施例C−1で得た含金属アゾ色素0.5g、10%ポリビニルアルコール水溶液10g、水7.0gを混合し、ガラスビーズ20gを加え、ペイントシェーカーで30分振とうして色素を粉砕し水層に分散させた。この分散液を中性紙の上にワイヤーバーを使い塗布し、風乾して、色素塗布量が0.6g/m2である塗布紙を得た。塗布面の色相は紫色であった。【0113】比較例上記実施例D−1における含金属アゾ色素の代わりに下記(14)式で表される色素を同量用い、他は実施例D−1と同様に操作して色素塗布紙を得た。塗布面の色相は青紫色であった。【0114】【化19】【0115】上記実施例D−1及び比較例で得た色素塗布紙をカーボンアークを光源とするフェードテスターで24時間露光して、露光前後の吸光度を測定した。その結果を下記表7に示す。【0116】【表7】【0117】以上の実施例から、本発明のベンズイミダゾール化合物から導かれるアゾ化合物、含金属アゾ化合物が様々な吸収波長を持ちうる吸光係数の高い色素であり、有機溶剤に対する溶解度も良く、耐光性も良好であることが確認された。なお、以上の実施例の化合物を分析するにあたっては下記の分析装置を使用した。GC/MS:株式会社島津製作所製GCMS−QP2000GFLC/MS:同社製LCMS−QP8000IR :同社製FTIR−8000PCDSC :同社製DSC−50TGA :同社製TGA−50NMR :日本電子株式会社製FT−NMRスペクトロメーターΛ300可視吸収スペクトル(溶液) :株式会社島津製作所製UV−2500PC可視吸収スペクトル(固体膜):株式会社島津製作所製UV−365【0118】【発明の効果】本発明は、各種の色素合成の中間物として有用なベンズイミダゾール化合物を提供するものであり、それを用いて合成されるアゾ色素及びその金属キレート色素は、高溶解性、高耐光性などの優れた性質を有しており、産業上、利用価値の高いものである。【図面の簡単な説明】【図1】実施例A−2で得た化合物の赤外吸収スペクトル【図2】実施例B−5で得た化合物の赤外吸収スペクトル【図3】実施例B−5で得た化合物の可視吸収スペクトル【図4】実施例C−1で得た化合物の赤外吸収スペクトル【図5】実施例C−1で得た化合物の可視吸収スペクトル 下記一般式(2−a)または(2−b)で表されるアゾベンズイミダゾール化合物。[式中、R1、R2は水素原子、アルキル基、アルコキシアルキル基、シアノアルキル基、アリールアルキル基、アリール基を表す。R1とR2は同時に水素原子にはならない。R1とR2は連結して複素環を形成してもよい。R3は水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アリール基を表す。R4は水素原子、非置換のアルキル基、非置換のアリール基を表す。R5、R6は水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を表す。Xは置換または非置換の芳香環、置換または非置換の複素環を表す]。 R1、R2がC1〜C3のアルキル基、またはR1とR2とがこれらに結合している窒素原子とピロリジン環を形成するものであり、R3が水素原子、フッ素原子で置換されていてもよいC1〜C3のアルキル基、未置換のフェニル基であり、R4、R5、R6が水素原子、C1〜C3のアルキル基であり、Xが置換および非置換のピリジン環、置換および非置換のピリミジン環、置換および非置換のピリダジン環、置換および非置換のピラジン環、置換および非置換のキノリン環、置換および非置換のイミダゾール環、置換および非置換のピラゾール環、置換および非置換のチアゾール環、置換および非置換のチアジアゾール環、置換および非置換のオキサゾール環、置換および非置換のイソキサゾール環、置換および非置換のトリアゾール環、及び置換および非置換のベンゾチアゾール環から選ばれる複素環であって、この複素環が置換基を有するものである場合、置換基がメチル基、トリフルオロメチル基、塩素原子及びフェニル基から成る群から選択されたものである請求項1記載のアゾベンズイミダゾール化合物。 請求項1または請求項2のいずれかに記載のアゾベンズイミダゾール化合物と2価金属イオンとのキレート化合物。 請求項1または請求項2のいずれかに記載のアゾベンズイミダゾール化合物と3価金属イオンとのキレート化合物。 2価金属イオンがニッケル、銅、亜鉛およびマンガンのいずれかである請求項3記載のキレート化合物。