生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_アセチレンジオール化合物の製造方法
出願番号:2001160459
年次:2011
IPC分類:C07C 29/42,C07C 33/044,C07B 61/00


特許情報キャッシュ

大森 秀樹 澤田 悟郎 福田 秀夫 今西 和弘 佐藤 智彦 矢板 正大 JP 4722327 特許公報(B2) 20110415 2001160459 20010529 アセチレンジオール化合物の製造方法 丸善石油化学株式会社 000157603 川研ファインケミカル株式会社 390003001 小林 雅人 100091247 吉村 直樹 100091258 大森 秀樹 澤田 悟郎 福田 秀夫 今西 和弘 佐藤 智彦 矢板 正大 20110713 C07C 29/42 20060101AFI20110627BHJP C07C 33/044 20060101ALI20110627BHJP C07B 61/00 20060101ALN20110627BHJP JPC07C29/42C07C33/044C07B61/00 300 C07C 29/42 C07C 33/044 特開2001−002607(JP,A) 特公昭32−000761(JP,B1) 国際公開第2000/09465(WO,A1) 英国特許出願公告第1329815(GB,A) 特開昭46−001668(JP,A) 米国特許第3462507(US,A) 6 2002356451 20021213 9 20080228 安田 周史 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、アセチレンジオール化合物の製造方法に関し、より詳しくはケトン類とアセチレンとを反応させて得られるアセチレンジオール化合物を含む反応混合物から、副生物を除去することにより、高純度のアセチレンジオール化合物を得ることを可能としたアセチレンジオール化合物の製造方法に関する。【0002】【従来の技術】従来より、例えば後記の一般式(III)や(IV)で表されるアセチレンジオール化合物(以下、ADOと略称する場合がある)は、一般に水酸化カリウムのようなアルカリ触媒の存在下、ケトン類2モルとアセチレン1モルを反応させることにより製造されている(例えば、米国特許明細書第2,385,546号、同第2,455,058号を参照)が、この反応においては、ADOが生成すると共に、一般にケトン類1モルとアセチレン1モルが反応した化合物であるアセチレンモノオール化合物(以下、AMOと略称する場合がある)が副生する。【0003】又、上記反応の原料であるケトン類は、一般にアルカリ触媒の存在下でいわゆるアルドール縮合と呼ばれる反応を起こすことが知られており、本発明の上記反応においても、アルドール縮合によりケトン縮合体も副生し、AMOと相まってADOの純度低下の大きな原因となっている。【0004】ところで、ADOは電子密度の高い3重結合と、それに隣接する2つのヒドロキシル基を有し、これらの基は相乗的に他に例を見ないほど高極性なグループとして作用するため、ADO或いはその誘導体は、金属への強い配向性、消泡性、濡れ性等の特性を示し、非イオン界面活性剤、金属表面処理剤、医薬品原料などに利用されている。【0005】しかしながら、ADOを製造する際に副生するケトン縮合体が、たとえ比較的少量であっても混入したADOは、上記の効果が弱まってしまい、特に一部の用途においてはケトン縮合体の含有量が数百ppm以下の高純度なADOが必要とされるため、ADOからケトン縮合体を除去することが必要不可欠となる。【0006】そこで、ADOを含む反応生成物からケトン縮合体を除去して精製されたADOを製造する技術について開発が重ねられたのであるが、ケトン縮合体、特に2量体或いは3量体はADOと沸点が比較的近いため、蒸留法でケトン縮合体を数百ppm以下まで分離除去するためには、蒸留塔の段数を、通常の場合の数段乃至10段程度から数十段に上げる必要があり、生産性やエネルギー効率等の観点から必ずしも有利とはいえない。【0007】尚、副生した前記AMOの分離は、ADOとの沸点差が大きいため、例えば蒸留のような一般的な手段によって可能である。【0008】【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、上記のような従来技術の難点を解消して、アルカリ触媒の存在下にケトン類とアセチレンとを反応させてADOを製造するに際し、副生するケトン縮合体を効率的に分離除去し、高純度のADOを製造することのできる方法を提供することにある。【0009】【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ADOの合成反応に特定の溶媒を用い、これに特定の抽出剤を組み合わせて抽出処理することにより効率的にケトン縮合体を分離除去することができ、アセチレンジオール化合物を高純度に製造し得ることを見出し、本発明を完成した。【0010】即ち、本発明の要旨は、アルカリ触媒の存在下にケトン類とアセチレンとを反応させてアセチレンジオール化合物を製造する方法において、反応溶媒として脂肪族炭化水素を用いると共に、生成したアセチレンジオール化合物を含む反応混合物を非プロトン性極性溶媒又はメタノールによりなる抽出剤で抽出し、アセチレンジオール化合物を得ることを特徴とするアセチレンジオール化合物の製造方法に存する。【0011】本発明の特徴である、所定の反応溶媒と所定の抽出剤を組み合わせたアセチレンジオール化合物の製造方法においては、前記反応溶媒は生成したADOを含む反応混合物中の副生したケトン縮合体を優先的に溶解する一方、生成したADOの溶解性が低く、又、前記抽出剤は反応混合物中のADOを優先的に溶解する一方、ケトン縮合体に対してはその溶解性が低いという特性を示す。【0012】その結果、反応混合物中に副生したケトン縮合体を効率的に分離除去することができ、しかも反応溶媒と抽出剤は相互に溶解しにくいため層分離し易く、それぞれのロスが少ないという非常に好ましい条件下でのアセチレンジオール化合物の製造を可能としている。【0013】【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。【0014】本発明において、ADOの製造のために使用される主原料の一つはケトン類であり、下記の一般式(I)【化1】(式中、R1及びR2は、炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、アリール基又はアルカリール基を示す。)で表される脂肪族ケトン類又は芳香族ケトン類、或いは、下記の一般式(II)【化2】(式中、R3は炭素数5〜12のアルキレン基を示す。)で表される環状ケトン類である。【0015】一般式(I)で表されるケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−へキサノン、2−オクタノン、アセトフェノン、エチルフェニルケトン、エチルトリルケトン等を、又、一般式(II)で表されるケトン類の具体例としては、シクロペンタノン、シクロへキサノン、メチルシクロへキサノン等をそれぞれ挙げることができる。【0016】上記ケトン類の使用量については、特に制限はないが、一般には使用する溶媒(後述する)に対して5〜60重量%の範囲である。【0017】本発明では、上記ケトン類とアセチレンとを、アルカリ触媒の存在下に反応させるのであるが、ここで用いられるアルカリ触媒としては、アルカリ金属、アルカリ金属水酸化物或いはアルカリ金属アルコラートから選択することができる。【0018】上記アルカリ触媒のうち、アルカリ金属としては、例えば金属ナトリウムや金属カリウムが挙げられ、又、アルカリ金属水酸化物としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウムや水酸化セシウムが挙げられ、更に、アルカリ金属アルコラートとしては、例えばカリウムメチラート、カリウムエチラート、カリウムイソブチラート、カリウムーt−ブチラート、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート等の脂肪族系アルカリ金属アルコラートが挙げられ、又、カリウムシクロヘキシラート等の脂環式アルカリ金属アルコラートも使用することができる。【0019】尚、上記のアルカリ触媒は、原料のケトン類1モルに対して0.1乃至20モル、好ましくは0.5乃至10モルの割合で使用される。【0020】又、本発明の製造方法における反応溶媒としては、後述する抽出剤である非プロトン性極性溶媒若しくはメタノールと相溶しにくく、層分離しやすい点から、鎖状又は環状の脂肪族炭化水素を使用するのであり、この内の鎖状脂肪族炭化水素としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の飽和炭化水素;ジイソブチレン、トリイソブチレン、テトライソブチレン等の不飽和炭化水素を使用することができ、又、環状脂肪族炭化水素(脂環式炭化水素)としては、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン等を使用することができる。【0021】更に、これらの鎖状脂肪族炭化水素同士の混合物や、環状脂肪族炭化水素同士の混合物或いは鎖状脂肪族炭化水素と環状脂肪族炭化水素との混合物(いわゆるナフテン系溶媒)も、本発明の製造方法における反応溶媒として使用することができる。【0022】尚、ADOの製造自体には、芳香族炭化水素や脂肪族エーテル等も使用できるが、本発明で使用する抽出剤と比較的相溶性がよく、層分離しにくいために好ましくない。【0023】本発明によるADOの製造は、連続式でもバッチ式でも可能であり、バッチ式の場合、反応器にまず反応溶媒としての脂肪族炭化水素溶媒、アルカリ触媒を供給し、次いでアセチレンを導入し、更にケトン類を供給した後、攪拌加熱して反応させる。又、連続式の場合、バッチ式と同様に反応をスタートさせた後、各原料を連続的に供給すると共に、反応系の液面を一定に保ちながら生成混合物を連続的に抜き出す。尚、このときの反応温度は0℃乃至100℃、好ましくは10℃乃至60℃である。【0024】反応圧力は、アセチレン分圧として通常0〜1MPa(ゲージ圧)、好ましくは0〜0.2MPa(ゲージ圧)であり、アセチレン分圧が高ければ高いほど反応速度が大きくなるが、アセチレンは分解爆発を起こしやすいので、それを防止するためにはできるだけアセチレン分圧を低くすることが好ましい。尚、分解爆発を防止するために窒素、アルゴン、プロパン等の不活性ガスを導入し、アセチレンを希釈して反応させてもよい。【0025】反応時間は、反応温度やアセチレン分圧等のその他の条件に依るが、バッチ式の場合、通常0.5〜20時間、好ましくは1〜8時間である。【0026】上記説明した反応により、一般式(I)のケトン類を使用した場合、主として下記の一般式(III)【化3】(式中、R1及びR2は前記と同じ基を示す。)で表されるADOが、又、一般式(II)のケトン類を使用した場合、主として下記の一般式(IV)【化4】(式中、R3は前記と同じ基を示す。)で表されるADOが生成し、その際、通常は少量のAMOも副生する。【0027】又、その他に、前記のとおりアルドール縮合による副生物として、例えば一般式(I)のケトン類を使用した場合には、主に下記の一般式(V)【化5】(式中、R1及びR2は前記と同じ基を、R4はR1に由来するアルキレン基を示す。)で表される縮合2量体、或いは、主に下記の一般式(VI)【化6】(式中、R1及びR2は前記と同じ基を、R5はR2に由来するアルキレン基を、R6はR1に由来する水素原子又はアルキル基をそれぞれ示す。)で表される縮合3量体等のケトン縮合体が、通常1,000〜10,000ppm副生する。【0028】反応終了後に上記のような成分を含む反応混合物からは、通常まず、その中のアルカリ触媒を除去し、続いてケトン縮合体を分離することにより、少量のAMOを含むADOを得る。【0029】アルカリ触媒の除去は、一般に反応混合物に水を加えてアルカリ触媒を抽出分離すればよいが、場合により、有機相に微量に残存するアルカリ触媒を、更に無機酸或いは有機酸で中和して除去することもできる。【0030】又、ケトン縮合体の分離は、上記の水層分離後の反応混合物(有機層)に、本発明で抽出剤として使用する非プロトン性極性溶媒或いはメタノールを加え、抽出することにより行う。即ち、得られた有機層に抽出剤を加えると、反応溶媒層である上層と抽出剤層である下層の2つの層に分離し、下層の抽出剤層には大部分のADOが袖出され、上層の反応溶媒層にはケトン縮合体が抽出される。【0031】このようにして得られた下層、即ち主としてADO、AMO及び抽出剤からなる混合液からは、蒸留により通常は低沸点である抽出剤を留去して除去し、次いでADOとAMOからなる残液を蒸留することにより、沸点に差のあるADOとAMOとを分離して、容易にADOを得ることができるのである。【0032】本発明における抽出剤としては、上記の通り非プロトン性極性溶媒又はメタノールが用いられ、これらの内の非プロトン性極性溶媒の具体例としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセ卜アミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3,4−トリメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジプロピル−2−イミダゾリジノン、ジメチルプロピレンウレア、テトラメチルウレア等を挙げることができる。【0033】中でも上記ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンは、相対的にADOの抽出能力が高い上に、脂肪族炭化水素溶媒と相溶しにくく、分液する時の分離性がよいので好ましい。【0034】又、上記非プロトン性極性溶媒の他、メタノールも本発明で使用するための抽出剤としての適性に優れるが、メタノールの代わりにエタノールやその他のアルコールを使用した場合、本発明で用いられる反応溶媒と比較的相溶し易く、分液する時の分離性がよくないことが確認されている。【0035】尚、本発明における抽出剤の使用量は、ADOの容量に対して0.1乃至20倍容量、好ましくは0.5乃至10倍容量である。【0036】上記抽出剤による抽出方法は、バッチ式でも連続式でも可能であり、バッチ式の場合、非プロトン性極性溶媒、ADO、ケトン縮合体等を含む反応混合物に抽出剤を添加し、充分に混合、次いで静置した後分液する。抽出時間は1分以上、好ましくは3〜60分で、抽出操作後の静置時間は1分以上、好ましくは3〜60分である。【0037】抽出剤層中のケトン縮合体の濃度が高いときには、一度抽出処理して回収した抽出剤層に純粋の反応溶媒(脂肪族炭化水素)を再度添加し、抽出操作を繰り返せばよく、反応原料として前記ケトン類を使用した場合、一般に反応後の反応混合物中のケトン縮合体の濃度は約0.1〜3%の範囲であり、その濃度にもよるが抽出操作は2回乃至5回で充分である。【0038】次に、回収した抽出剤層を減圧蒸留に付し、抽出剤を留去することにより、少量のAMOを含む粗ADOを得ることができるので、最後に、この粗ADOを減圧蒸留してAMOを分離除去することにより、通常、ケトン縮合体の濃度が数百ppm以下の高純度なADOを製造することができる。【0039】【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。【0040】実施例11)ケトンとアセチレンの反応1Lのオートクレーブに、水酸化カリウム粉末(純度95%)47.5g及びナフテン系溶媒(沸点範囲210〜230℃、比重0.79)400gを仕込み、アセチレンを圧力0.02MPa(ゲージ圧)まで導入した。更に、原料ケトンとしてメチルイソブチルケトン50gを導入した。攪拌しながら反応させ、反応熱を除去することにより、温度を25℃に保持した。2時間反応した後、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析すると、ADOとして2,4,7,9−テトラメチル−5−デシンー4,7−ジオールが9.0wt%、AMOとして3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールが2.0wt%、ケトン縮合体2.6wt%が含まれていた。得られた反応液500gを分液ロートに移し、これに水を加えて振とうすることにより、仕込みの水酸化カリウムの97wt%を抽出、除去した。次いで有機相のみを分離し、これに濃度0.1mol/Lの塩酸を加えて微量に残留する水酸化カリウムを中和、除去し、456gの有機層を回収した。【0041】2)抽出操作上記の有機相456gを分液ロートに採り、抽出剤としてジメチルスルホキシド90gを加え、充分に振とうした後、5分間静置した。次に、下層部151gを回収し、反応に用いたナフテン系溶媒363gを加え、再度充分に振とうし、5分間静置をした。2層に分離した上層及び下層をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、ADOの上層/下層濃度比は1/29.6(wt%/wt%)で、ADOの90wt%以上が下層に抽出されていた。尚、下層部にはケトン縮合体が16ppmの濃度で含まれていた。【0042】3)抽出剤及びAMOの分離上記下層部140gを理論段数8段のディクソン型充填物を充填した蒸留塔に供給し、減圧蒸留した。即ち、減圧度12mmHg、塔頂温度数十度の条件下で、まずAMOが流出し、次いで抽出剤が留出した。最後に、塔頂温度148℃で留出する留分を回収した。この留分は、分析の結果、ケトン縮合体濃度77ppmの高純度ADOであった。【0043】比較例1実施例1において触媒除去処理を行った有機層について、抽出剤による抽出処理の代わりに蒸留を行った。即ち、有機相1963gを理論段数8段のディクソン型充填物を充填した蒸留塔に供給し、塔頂温度148℃、蒸留釜151℃、減圧度12mmHgの条件下で減圧蒸留した。主にADOからなる留出液657gが得られ、その中のケトン縮合体の濃度は1366ppmであり、ADO(即ち、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール)の純度は99.8%であった。従って、実施例1に比べADO中のケトン縮合体含量が多く、本発明の製造方法に比べてケトン縮合体の分離効果は劣っていた。【0044】実施例21)抽出操作分液ロートに、実施例1と同様に触媒を抽出処理して得られた有機層300gを採取し、抽出剤としてN−メチル−2−ピロリドン28.7gを加えた。次いで分液ロートを充分振とうした後、5分間静置した。下層部36gを回収し、新たなナフテン系溶媒30Ogを添加して、再度振とうした後、静置した。2層に分離した上層及び下層を分析したところ、ADOの上層/下層濃度比が1/8.6(wt%/wt%)であった。尚、下層部のケトン縮合体濃度は98ppmであった【0045】2)抽出剤及びAMOの分離上記下層部について、実施例1と同じ条件で蒸留し、抽出剤及びAMOを分離したところ、ケトン縮合体の濃度が543ppmの高純度ADOが得られた。【0046】実施例3〜5抽出剤の種類を表1のとおり変化させた以外は、実施例2と同様に抽出実験を行った。抽出条件及び結果を表1にまとめて示す。【0047】【表1】【0048】【発明の効果】上記実施例及び比較例から明らかなように、本発明のアセチレンジオールの製造方法によれば、特定の反応溶媒と反応混合物の抽出剤とを組み合わせることにより、副生するケトン縮合体を効率的に分離することができ、高純度のアセチレンジオール化合物を得ることができる。【0049】又、本発明のアセチレンジオールの製造方法は、反応溶媒及び抽出剤のロスも少ないという優れたものである。 アルカリ触媒の存在下にケトン類とアセチレンとを反応させてアセチレンジオール化合物を製造する方法において、反応溶媒として脂肪族炭化水素を用いると共に、生成したアセチレンジオール化合物を含む反応混合物を非プロトン性極性溶媒又はメタノールによりなる抽出剤で抽出し、アセチレンジオール化合物を得ることを特徴とするアセチレンジオール化合物の製造方法。 ケトン類が脂肪族ケトン類又は芳香族ケトン類である請求項1に記載のアセチレンジオール化合物の製造方法。 ケトン類がアセトン、メチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトンである請求項2に記載のアセチレンジオール化合物の製造方法。 ケトン類が環状ケトン類である請求項1に記載のアセチレンジオール化合物の製造方法。 反応溶媒が鎖状又は環状の脂肪族炭化水素或いはこれらの同種又は異種の混合物である請求項1乃至4のいずれかに記載のアセチレンジオール化合物の製造方法。 非プロトン性極性溶媒がジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン又は1,3−ジメチルー2−イミダゾリジノンである請求項1乃至5のいずれかに記載のアセチレンジオール化合物の製造方法。


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