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タイトル:特許公報(B2)_絶縁ガスの高温における絶縁特性測定方法
出願番号:2001133359
年次:2011
IPC分類:G01R 31/12,G01N 27/92,G01R 31/327,G01R 31/333,H02B 13/055,H01H 33/56,H02G 5/06


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匹田 政幸 趙 孟佑 大塚 信也 中村 道昭 JP 4739574 特許公報(B2) 20110513 2001133359 20010427 絶縁ガスの高温における絶縁特性測定方法 九州電力株式会社 000164438 小堀 益 100082164 堤 隆人 100105577 匹田 政幸 趙 孟佑 大塚 信也 中村 道昭 20110803 G01R 31/12 20060101AFI20110714BHJP G01N 27/92 20060101ALI20110714BHJP G01R 31/327 20060101ALI20110714BHJP G01R 31/333 20060101ALI20110714BHJP H02B 13/055 20060101ALI20110714BHJP H01H 33/56 20060101ALI20110714BHJP H02G 5/06 20060101ALI20110714BHJP JPG01R31/12 ZG01N27/92 ZG01R31/32 BH02B13/06 JH01H33/56 HH02G5/06 391 G01R 31/12-31/20 G01N 27/92 G01R 31/00 G01R 31/32 H01H 33/28-33/59 H02B 13/00-13/08 H02G 5/00-5/10 JSTPlus(JDreamII) 実開昭56−078608(JP,U) 実公昭44−007273(JP,Y1) 1 2002328148 20021115 5 20080228 特許法第30条第1項適用 2000年11月1日 社団法人電気学会開催の「電気学会研究会(放電・開閉保護・高電圧 合同研究会)」において文書をもって発表 藤原 伸二 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、ガス遮断器におけるアーク遮断時のSF6ガスのような絶縁ガスの高温における絶縁特性の評価方法に関する。【0002】【従来の技術】SF6ガスは、優れた絶縁特性と消弧性能を有するために、ガス絶縁開閉装置(GIS)やガス絶縁送電線路(GIL)等の絶縁媒休ガスとして広く用いられている。また、SF6ガスは、温室効果ガスであるために、大気の主成分をなし、地球温暖化には基本的に無関係なN2ガスとの混合ガスの使用も検討されている。【0003】このような絶縁ガスを使用したガス絶縁電力機器で短絡事故が発生すると大電流が流れ、絶縁ガスを高温状態に加熱することになる。また、ガス絶縁開閉器(遮断器)を開放する場合には、アークの発生により絶縁ガスを加熱することになる。このような高温状態では、絶縁ガスはプラズマ状態となり導電率が上昇することになる。即ち、絶縁耐力の「低下」を引き起こし、機器の絶縁破壊故障に至る。そのため、機器設計時にそのような絶縁ガスの高温状態の絶縁特性を加味しておかなければならない。【0004】ところが、従来の機器設計においては、経験則に従いモックアップモデルを作成し、実際に電流遮断試験を行って絶縁破壊しないかを確かめるトライ・アンド・エラーによる手法が採用されてきた。【0005】ところが、このようなトライアンドエラーによる設計方式では、得られたデータに汎用性のある絶縁ガスの絶縁耐力と温度の関係は得ることはできない。また、モックアップモデルの作製に、費用・時間を要するばかりか、製作機器の信頼性に欠けるという問題もあった。【0006】【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようとする課題は、絶縁ガスの高温における絶縁特性を知るための簡便な方法を得て、温度と絶縁特性の定量的な関係に基づいた機器設計を可能とすることにある。【0007】【課題を解決するための手段】本発明の絶縁ガスの高温における絶縁特性測定方法は、レーザで高温ガス状態を模擬したプラズマを生成し、プラズマの生成後の経過時間と温度の関係を知り、プラズマ生成後の経過時間とプラズマの絶縁耐力の変化によって、生成プラズマの温度の変化にともなう絶縁耐力の変化を知り、測定対象の絶縁ガスの特定温度における絶縁特性を、前記生成プラズマの温度の変化にともなう絶縁耐力の変化に当てはめて、測定対象の絶縁ガスの高温における絶縁耐力を知るものである。【0008】本発明は、レーザの使用によりプラズマを再現性良く生成でき、プラズマ生成と電圧印加を電子回路で精度良く制御できることにより、絶縁ガスの高温状態を模擬的に実現できる。【0009】【発明の実施の形態】図1は、絶縁ガスとしてSF6ガスの高温状態を模擬したプラズマ測定対象の絶縁ガスの高温状態の絶縁特性を模擬的に再現するための生成プラズマの特性測定の要領を示す。【0010】図1(a)は、レーザ一入射によるシミレーションのためのプラズマの生成装置を示す。同図に示すように、SF6ガスに、YAGレーザーのレーザー光を集光して、その部分のガスを電離させることでアーク発生時の様な高温ガスの特性を有するプラズマを形成した。【0011】そして、一方では、図1(b)に示す装置による干渉計法によって、図1(a)に示す装置によって生成したプラズマの温度の時間経過に伴う低下を測定した。図1(b)に示す装置では、波長の異なる2つのレーザー光(図中L1、L2)を用いた二波長干渉計法に基づき、プラズマ中の電子密度、中性ガス密度を求め、この得られた両者の値から温度が導出される。このような測定をプラズマ生成後の時間を変化させて行うことで、時間経過と温度低下の関係が求められる。図3は、図1(b)に示す装置によって得た生成プラズマの生成後の時間経過と温度の関係を示す図である。【0012】図1(a)に示す装置によって生成したプラズマは、図2に示す装置によって時間経過にともなう絶縁特性の変化を測定した。この測定は、プラズマ生成後のあるタイミングでインパルス電圧を印加する。そのとき、絶縁破壊が生じる電圧値を印加電圧の波高値を変化させて求めることで、そのタイミングにおける絶縁破壊電圧が決定される。この測定方法を電圧印加のタイミングを変化させながら行うことで時間経過に伴う絶縁特性の変化が求められる。この測定は、絶縁特性を測定するための電圧の印加のタイミングを遅らせて測定することによって行った。図4は、この図2の装置によって得られたプラズマ生成後の時間経過と絶縁特性の関係を示す図である。【0013】図5は、図3に示すシミレーション用のプラズマの時間経過と温度の関係、および図4に示す時間経過と絶縁特性の関係から得られた温度と絶縁特性の関係(概念図)を示す。【0014】この図5に示す関係により、実際に測定すべき絶縁ガスのある温度での絶縁特性を当てはめることによって、絶縁ガスの絶縁特性と温度との関係を知ることができる。【0015】【発明の効果】本発明は、比較的簡単に絶縁ガスの温度と絶縁特性の関係を、ガスの種類によらず、比較的簡単に、且つ、正確に知ることができる。【0016】また、本発明によって、SF6ガスをはじめ、今後開発されるであろうSF6代替ガスの高温における絶縁特性を正確に知ることができるため、信頼性に優れた各種のガス絶縁機器が設計できる。したがって、遮断器開放(アーク遮断)時の過渡回復電圧に対する絶縁設計支援、新絶縁媒体ガスの高温状態の絶縁特性評価(遮断時・短絡事故時)に適用できる。【0017】【図面の簡単な説明】【0018】【図1】 絶縁ガスとしてSF6ガスの高温状態を模擬したプラズマ測定対象の絶縁ガスの高温状態の絶縁特性を模擬的に再現するためのレーザー生成装置を示す。同図(b)は、プラズマ生成後の時間経過とプラズマ温度の関係を測定する要領を示す。【0019】【図2】 図2は、プラズマ生成後の時間経過とプラズマの絶縁特性の関係を測定する要領を示す。【0020】【図3】 図1(b)の要領によって得た生成プラズマの生成後の時間経過と温度の関係を示す。【0021】【図4】 図2の要領によって得た生成プラズマの生成後の時間経過と絶縁持性の関係を示す。【0022】【図5】 図3と図4から得られた温度と絶縁特性の関係(概念図)を示す。【0023】【符号の説明】L1,L2:レーザー光 レーザで高温ガス状態を模擬したプラズマを生成し、 プラズマ生成後の経過時間と温度の関係を測定するとともに、 プラズマ生成後の経過時間とプラズマの絶縁耐力の変化を測定し、 上記プラズマ生成後の経過時間と温度の関係と、上記プラズマ生成後の経過時間とプラズマの絶縁耐力の変化から、生成プラズマの温度の変化にともなう絶縁耐力の変化を知り、 測定対象の絶縁ガスの特定温度における絶縁特性を、前記生成プラズマの温度の変化にともなう絶縁耐力の変化に当てはめて、測定対象の絶縁ガスの高温における絶縁耐力を知る絶縁ガスの高温における絶縁特性測定方法。


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