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タイトル:特許公報(B2)_グラジエント高速液体クロマトグラフィー用の分岐配管装置
出願番号:2000620340
年次:2008
IPC分類:G01N 30/20


特許情報キャッシュ

村田 薫 石濱 泰 真野 成康 浅川 直樹 JP 4043718 特許公報(B2) 20071122 2000620340 20000512 グラジエント高速液体クロマトグラフィー用の分岐配管装置 エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社 506137147 古谷 馨 100063897 溝部 孝彦 100076680 持田 信二 100091845 義経 和昌 100098408 村田 薫 石濱 泰 真野 成康 浅川 直樹 JP 1999138854 19990519 20080206 G01N 30/20 20060101AFI20080121BHJP JPG01N30/20 A G01N 30/20 特開平09−325139(JP,A) 特開平05−302916(JP,A) 実開昭62−095727(JP,U) 3 JP2000003057 20000512 WO2000072001 20001130 13 20021219 竹中 靖典 技術分野本発明は、グラジエント溶出を達成する為に、送液ポンプにより送られる移動相を複数の流路に分岐させた後、再び合流させることを特徴とする分岐配管装置を用いたグラジエント高速液体クロマトグラフィーに関する。従来の技術内径1.0mm未満のミクロカラム、セミミクロカラムやキャピラリーカラムを用いる低流速高速液体クロマトグラフィー(HPLC)は、微量成分の高感度分析に適しており、特にオンラインでエレクトロスプレー質量分析装置(ESI−MS)と接続したHPLC/ESI−MSシステムは様々な分野で汎用されている。最近では、ESI−MSのスプレープローブの高感度化がすすみ、数10nL/minから1μL/minの流速での測定が可能となった例が報告されている(M.Wilm,M.Mann,Anal.Chem.,68(1996)1.)。それに伴い、HPLCシステムにおいてもミクロ化が加速し、ESIの最適流速に対応した低流速高速液体クロマトグラフィーが開発されつつあるが、低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーについては数μL/min以下の流速において高い再現性を得ることは難しく、市販のミクロHPLCシステムで最も性能が良いとされるものでもグラジエント溶出の再現性の得られる流速は10−20μL/min以上と報告されている(E.C.Huang,J.D.Henion;Anal.Chem.,63(1991)732;A.Ducret,N.Bartone,P.A.Haynes,A.Blanchard,R.Aebersold,AnaL.Biochem.,265(1998)129.)。現在、数μL/min以下の流速でグラジエント溶出を行うためには、大別して2つの方法が知られている。即ち、再現性の得られる中高速の流速でグラジエント溶出を行い、そこから必要流量だけをスプリットして用いるプレカラム・フロー・スプリット法(W.J.Henzel,J.H.Bourell,J.T.Stults,AnaL.Biochem.,187(1990)228.;E.C.Huang,J.D.Henion,Anal.Chem.,63(1991)732;J.P.Chervet,M.Ursem,J.P.Salzmann,Anal.Chem.,68(1996)1507.)、一つのポンプと一つの溶媒ミキシング装置を用いた1チャンバーグラジエント法(T.Takeuchi,D.Ishii,J.Chromatogr.,253(1982)41;J.E.Macnair,G.J.Opiteck,J.W.Jorgenson,M.A.Moseley III,Rapid Commun.Mass Spec.11(1997)1279;A.Ducret,N.Bartone,P.A.Haynes,A.Blanchard,R.Aebersold,Anal.Biochem.,265(1998)129)である。しかし、両方法とも大きな欠点がある。即ち、プレカラム・フロー・スプリット法は、スプリット比が溶離液の粘性によって変化するため、グラジエント流量の正確な調整が難しい。また、1チャンバーグラジエント法は、装置的には非常に単純で再現性も高いが、原理的に指数関数曲線のグラジエントに限定される。グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、超微量の生体成分又は環境試料・医薬品中の超微量の不純物などを分析評価する為に、再現性に優れた任意のグラジエントパターンを簡便に達成できる装置の開発が、非常に待ち望まれている。発明の開示以上のような状況に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、以下に示す構成により所期の目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。本発明は、溶媒流入部、2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部及び溶媒流出部から構成されるグラジエント高速液体クロマトグラフィー用の分岐配管装置である。本発明はまた、溶媒流入部、2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部及び溶媒流出部から構成される分岐配管装置を含むグラジエント高速液体クロマトグラフィーである。また、本発明は、図1中、溶媒流入部の管と2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部の管の間、分岐配管部の管と溶媒流出部の管の間を、各々、コネクター(X)、コネクター(Y)を介して連結してなるグラジエント高速液体クロマトグラフィー用の分岐配管装置である。即ち、送液ポンプ(P)により送られる移動相は、コネクター(X)で複数の流路に分岐した後、再びコネクター(Y)で合流することになる。本発明は、また、この分岐配管装置に、送液ポンプ(P)により移動相を送液し、溶媒流入部、2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部、溶媒流出部を順に満たした後に、別組成の移動相を送液することにより、任意のグラジエント溶出直線又は曲線に従って分離カラムから目的成分を流出させる試料中微量成分の分析方法である。分岐配管装置は、管を介して送液ポンプ(P)に連結して用いる。分岐配管装置の溶媒流入部と溶媒流出部の管の間の分岐配管部は、長さ及び/又は内径が同一又は相異なる複数の管を並列配置したものから構成され、任意のグラジエント溶出パターンの簡便な実施を可能とするものである。分岐配管装置の分岐配管部においては、例えば、内径を等しくして長さのみを変化させた複数の管を並列配置しても良いし、長さを等しくして内径のみを変化させた複数の管を並列配置しても良いし、内径と長さの両者を変化させた複数の管を並列配置しても良い。また、並列配置した分岐管の各々の途中で内径を変化させても良く、各分岐管の途中に、例えば、新たなコネクターを配置して、その前後で内径の異なる管を連結させても良い。分岐配管装置の溶媒流入部と溶媒流出部の管の間の分岐している複数の管の長さには制限はなく、また、管の内径は、数μm〜1mmあるいは1μm〜1mmまで変化させることができる。分岐配管やコネクターの材質は、例えば、ステンレス、ガラス、合成樹脂などが挙げられるが、特に限定されない。尚、合成樹脂としては、例えば、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)やテフロンなどが挙げられる。分岐配管装置の溶媒流入部と溶媒流出部の管の間の分岐配管部において、分岐している複数の管の数、即ち、図1中、コネクター(X)における流路の分岐数は、2本以上であれば何本でもよく、3本以上分岐数が多いほどより細かなグラジエント溶出パターンの設定が容易となる。移動相は、分岐配管装置を通過させることにより、分岐配管装置の溶媒流出部通過時点においては、ステップグラジエントの移動相組成となる。本発明は、また、分岐配管装置の溶媒流出部の管から流出させた移動相を溶媒ミキシング装置に流入させることを特徴とするグラジエント高速液体クロマトグラフィー用の分岐配管装置である。即ち、図1記載の分岐配管装置の溶媒流出部に溶媒ミキシング装置を連結させ、送液ポンプ(P)により送られた移動相を、分岐配管装置、溶媒ミキシング装置の順に通過させる。分岐配管装置を通過させることによってステップグラジエント組成の移動相が得られるが、その後に、さらにそれ単独では指数関数曲線のグラジエント組成となる溶媒ミキシング装置を通過させることにより、両者の異なるグラジエント組成が重なって、直線グラジエント(リニアグラジエント)もしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント溶出パターンを得ることができる。溶媒ミキシング装置は、例えば、攪拌子等での攪拌混合を行うチャンバー装置や、市販のミキシングコネクター装置などが挙げられるが、もちろんこれらに限定される訳ではなく、送液された移動相溶媒を効率良く混合できるものであれば、どのような構造のものでも良い。さらに、本発明は、図1中、送液ポンプ(P)により送られる移動相を、コネクター(X)で複数の流路に分岐させた後、再びコネクター(Y)で合流させることを特徴とする分岐配管装置において、コネクター(Y)が溶媒ミキシング機能を有するグラジエント高速液体クロマトグラフィー用の分岐配管装置である。即ち、コネクター(Y)が溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置においては、送液ポンプ(P)により送られた移動相を、その分岐配管装置を通過させることにより、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント溶出パターンを得ることができる。したがって、コネクター(Y)が溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置においては、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエントを達成する為に、分岐配管装置の溶媒流出部に別の溶媒ミキシング装置を連結する必要はない。分岐配管装置の溶媒流出部に連結される溶媒ミキシング装置としてのミキシングコネクター装置及び/又は溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置内の分岐管が合流するコネクター(Y)は、移動相の十分なミキシング機能を有することが必要であり、その為の構造として、例えば、1)コネクター内部のミキサー容量(デッドボリューム)を移動相の流速に比べて十分に大きくする 2)コネクター内部のミキサーの形状を溶媒流の混合に適した形にする 3)フリット(膜)を設置する ことなどが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。尚、移動相の流速(1分あたりの移動相の移動量)1に対して、溶媒ミキシング装置、又は、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管内のコネクター(Y)のミキサー内部容量(デッドボリューム)は、2〜1000にすることが望ましい。また、溶媒ミキシング装置、又は、コネクター(Y)内のフリット(膜)として、例えば、焼結フィルター、セラミック、金属メッシュ又はセルロース繊維などが挙げられるが、もちろん、これらに限定される訳ではない。本発明に係るグラジエント高速液体クロマトグラフィー用の分岐配管装置は、通常の数mL/分例えば0.1〜3mL/分の流速で使用するグラジエント高速液体クロマトグラフィーから、極めて小さな流速で使用する低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーまで、幅広く使用できる。特に、本発明に係る分岐配管装置は、低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィー用に用いる場合に、その有用性がより発揮されるが、もちろん、これに限定される訳ではない。低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーとは、例えば、内径0.5〜1mmのミクロカラムを有して数10μL/分例えば10〜90μL/分の流速で使用するグラジエントミクロ高速液体クロマトグラフィー、内径1〜2.5mmのセミミクロカラムを有して50〜250μL/分の流速で使用するグラジエントセミミクロ高速液体クロマトグラフィー、又は、内径0.5mm以下のキャピラリーカラムを有して数μL/分以下、通常10μL/分以下の流速で使用するグラジエントキャピラリー高速液体クロマトグラフィーなどが挙げられる。本発明に係る分岐配管装置(ST)を配置した低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーの一例について、以下に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるわけではない。本発明は、図2中、送液ポンプ(P1)、インジェクター(I)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、溶媒ミキシング装置(MC)、分岐配管装置(ST)及び切替えバルブ(V)の順に連結し、別のラインにより送液ポンプ(P2)、切替えバルブ(V)、分岐配管装置(ST)、溶媒ミキシング装置(MC)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、分離カラム(C)及び検出器(D)を順に連結した低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーである。本発明は、また、上記の低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、送液ポンプ(P1)により送られる移動相により目的成分を成分濃縮用カラム(M)に捕捉し、次に切替えバルブを切替えて、送液ポンプ(P2)により、移動相を分岐配管装置(ST)、溶媒ミキシング装置(MC)の順に送液することにより、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント組成の移動相を形成し、分離カラム(C)から目的成分をグラジエント流出させる試料中微量成分の分析方法である。さらに、本発明は、図3中、送液ポンプ(P1)、インジェクター(I)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)及び切替えバルブ(V)の順に連結し、別のラインにより送液ポンプ(P2)、切替えバルブ(V)、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、分離カラム(C)及び検出器(D)を連結した低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーである。本発明は、また、この低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、送液ポンプ(P1)により送られる移動相により目的成分を成分濃縮用カラム(M)に捕捉し、次に切替えバルブを切替えて、送液ポンプ(P2)により移動相を溶媒ミキシング装置の機能を併せ持つ分岐配管装置(STM)に送液することにより、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント組成の移動相を形成し、分離カラム(C)から目的成分をグラジエント流出させる試料中微量成分の分析方法である。本発明における分岐配管装置は、以下のように構成されたグラジエント高速液体クロマトグラフィー内に配置することにより、任意のグラジエント直線または曲線に従った微量成分の高速・高感度分析を可能とするシステムとなる。図1に本発明に係る分岐配管装置を、図2及び図3に分岐配管装置を含む低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーの概念図の一例を示したが、もちろんこれらに限定されるわけではない。本システムを図1〜図3により、詳細に説明する。図1は、本発明に係るグラジエント高速液体クロマトグラフィー用の分岐配管装置の図であり、両端の一方は溶媒流入部、他方は溶媒流出部の管から構成され、その溶媒流入部と溶媒流出部の管の間が2本以上の複数の管に分岐している。送液ポンプ(P)により送られる移動相は、一方の端の溶媒流入部の管から本装置内に入り、コネクター(X)で複数の流路に分岐した後、再びコネクター(Y)で合流し、片端の溶媒流出部の管から出ることになる。この分岐配管装置において、送液ポンプ(P)により移動相を送液し、溶媒流入部、2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部、溶媒流出部を順に満たした後に、別組成の移動相を送液することにより、任意のグラジエント溶出直線又は曲線に従って分離カラムから目的成分を流出させることが可能となる。コネクター(X)に連結している複数の分岐した管の中の移動相の各々の流速は、移動相がコネクター(X)を通過後に、分岐している各々の管の抵抗値に応じて、当初の溶媒流入部における流速が分割され、各々異なる流速で分岐管内を移動する。分岐した複数の管の抵抗値の大きさは、分岐した各々の管の長さ及び/又は内径に依存する為、分岐した管の長さ及び/又は内径を変化させることにより、各々の管中の流速が変化し、合流するコネクター(Y)に移動相が達する時間にずれが生じる。このコネクター(Y)への分岐管の各々による到達時間のずれを利用して任意のグラジエントパターンを創出する装置が、本発明に係る分岐配管装置である。グラジエント高速液体クロマトグラフィー、特に低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、ステップグラジエント溶出を行う時には、図1に示す分岐配管装置は、溶媒流入部の管を送液ポンプ側に、溶媒流出部の管を分離カラム側に連結して用いる。また、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント溶出を行う時には、図1に示す分岐配管装置の溶媒流入部側の管を送液ポンプ側に、溶媒流出部側の管は溶媒ミキシング装置に連結した後に分離カラム側に連結して用いる。ただし、図1中、分岐配管装置の複数流路に分岐した管の合流するコネクター(Y)が、溶媒ミキシング機能を有する場合には、分岐配管装置を溶媒ミキシング装置に連結する必要はなく、図1の分岐配管装置の溶媒流入部の管を送液ポンプ側に、溶媒流出部の管を分離カラム側に連結することにより、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意の移動相組成の形成が可能となる。本発明における分岐配管装置は、以下のように構成された低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィー内に配置することにより、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意の移動相組成を形成することができる。したがって、微量成分の高速・高感度分析に適したシステムとなる。図2は低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーの模式図であり、送液ポンプ(P1)、インジェクター(I)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、溶媒ミキシング装置(MC)、分岐配管装置(ST)及び切替えバルブ(V)順に連結され、別に送液ポンプ(P2)、切替えバルブ(V)、分岐配管装置(ST)、溶媒ミキシング装置(MC)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、分離カラム(C)及び検出器(D)が連結されている。この低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィー・システムにおける成分の濃縮・分離方法は次のようである。(1)送液ポンプ(P1)から成分濃縮用移動相を送出し、インジェクター(I)から試料溶液を注入し、成分濃縮用移動相で試料溶液を希釈しながら成分濃縮用カラム(M)へ試料を送液して試料中の目的成分を成分濃縮用カラム(M)に捕捉させる。同時に成分濃縮用移動相で、溶媒ミキシング装置(MC)、分岐配管装置(ST)を満たす。成分濃縮用移動相とは、成分濃縮カラムに目的成分を吸着させるための移動相であり、成分濃縮カラムが疎水的性質を有する場合には、水等の比較的極性の大きな溶媒である。(2)次に、送液ポンプ(P2)から送出される試料分離用移動相をバルブ(V)を切替えて、分岐配管装置(ST)、溶媒ミキシング装置(MC)、成分濃縮用カラム(M)、分離用カラム(C)および検出器(D)を経て排出させる。試料分離用移動相とは、成分濃縮用カラム(M)から試料成分を離脱させ、さらに分離用カラム(C)において試料成分を分離するための移動相であり、成分濃縮用カラム(M)が疎水的性質を有する場合は、例えばメタノール、アセトニトリル等の、成分濃縮用移動相より極性の小さな溶媒である。この時、成分濃縮用移動相と試料分離用移動相を、分岐配管装置(ST)、溶媒ミキシング装置(MC)にて混合し、両者の移動相の混合にグラディエントを形成させながら成分濃縮用カラム(M)に送液し、捕捉した試料中の目的成分を脱離させ、目的成分を含む試料バンドを分離カラムへ導入する。ここで、成分濃縮用移動相と試料分離用移動相が、分岐配管装置(ST)を通過した時点では両者の移動相の混合にステップグラディエントが形成され、さらに、分岐配管装置(ST)に連結した溶媒ミキシング装置(MC)を通過した時点では、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント組成の移動相が形成される。したがって、低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、目的成分の微量、高感度な分離分析が達成されるが、これが本システムの特徴の一つである。本システムは、また、目的成分の濃縮の為に、成分濃縮用カラム(M)としての種々の機能性膜との組み合わせが可能であり、適用範囲が広いことも特徴として挙げられる。ここで送液ポンプとは、例えば、シリンジポンプ、プランジャーを有するポンプなどが挙げられるが、好ましくは、低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィー用の送液ポンプである。また、バルブとは高速液体クロマトグラフィー用の十方バルブ、六方バルブ等である。インジェクターとは高速液体クロマトグラフィー中に試料溶液を注入するするための装置であり、分離カラムとは試料中の目的成分を分離するためのカラムであり、目的に応じていわゆる順相カラム、逆相カラム等を適宜選択できる。これら装置は市販のものを使用することができる。本発明に係る低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーの別のシステムを図3により説明する。図3は、低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーの模式図であり、送液ポンプ(P1)、インジェクター(I)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)及び切替えバルブ(V)が順に連結され、別に、送液ポンプ(P2)、切替えバルブ(V)、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、分離カラム(C)及び検出器(D)が連結されている。図3に示すシステムにおける成分の濃縮・分離方法は次のようである。(1)送液ポンプ(P1)から成分濃縮用移動相を送出し、インジェクター(I)から試料溶液を注入し、成分濃縮用移動相で試料溶液を希釈しながら成分濃縮用カラム(M)へ試料を送液して試料中の目的成分を成分濃縮用カラム(M)に捕捉させる。同時に成分濃縮用移動相で、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)を満たす。(2)次に、送液ポンプ(P2)から送出される試料分離用移動相をバルブ(V)を切替えて、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)、成分濃縮用カラム(M)、分離用カラム(C)および検出器(D)を経て排出させる。この時、成分濃縮用移動相と試料分離用移動相を、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)にて混合し、両移動相の混合にグラディエントを形成させながら成分濃縮用カラム(M)に送液し、捕捉した試料中の目的成分を脱離させ、目的成分を含む試料バンドを分離カラムへ導入する。ここで、成分濃縮用移動相と試料分離用移動相が、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)を通過した時点で、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント組成の移動相が形成される。この時、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)を通過する試料分離用移動相の流路は、試料溶液を注入した方向と反対方向である。本発明によると、グラジエント高速液体クロマトグラフィー、特に低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、分岐配管装置(ST)と溶媒ミキシング装置(MC)を連結して配置するか、または、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)を配置することにより、グラジエント溶出直線又は曲線を自由に設計することができ、再現性の高いナノスケールでの任意のグラジエント溶出系をコントロールすることが可能となる。したがって、本発明により、目的成分の微量、高感度の分離分析が可能である。実験例1)グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、グラジエントパターンに及ぼす分岐配管装置の効果図6に示すように、溶媒流入部と溶媒流出部の管の間、即ち、コネクター(X)とコネクター(Y)の間を、内径が同一(100μm)で長さが異なる2本の管(10cmと20cm)に分岐させた分岐配管装置を用いて、ポンプ、図6に示した分岐配管装置、UV検出器を順にHPLC用の内径50μmの管で連結したシステムを構築した。本システムにおいて、以下の方法により、グラジエントパターンに及ぼす分岐配管装置内の効果について、検討を行った。即ち、ポンプからA液としてHPLC用蒸留水を流速0.5mL/minで送液し、コネクター(Y)に単位時間中に各分岐管から流入する液の重量を計り、その重量比を基にして、コネクター(X)から各分岐管に分割される流量比(スプリット比)の算出を行った。また、系全体をポンプから送液したA液で満たした後、ポンプを一時停止し、0.1%ホルムアミドを含む10%メタノール水溶液(B液)を入れたシリンジ(Hamilton #1702 25mL用)に交換した後、流速0.5mL/minで送液を開始し、波長210nmにおける時間経過に伴う吸光度の変化を評価した。B液送液後の吸光度の経時的変化の結果から、移動相組成中のB液濃度の経時的変化を図7に示した。また、計算に基づくシミュレーションの結果も図7中に同時に示した。尚、ポンプにはHarvard Model 22のシリンジポンプを、検出器にはJASCO 870−CE UV検出器を、解析には島津C−R4Aインテグレータを用い、コネクター(X)にはJOURピークティーコネクター(島津)を、コネクター(Y)にはJOURピークミキシングティー(島津)を用いた。コネクター(X)における各分岐管へのスプリット比は、10cmの管の流速:20cmの管の流速=約2:1であった。したがって、分岐配管装置内の複数の分岐した管の長さの比で、移動相のスプリット比をコントロールできることは、明らかである。また、図7に示すように、本システムにより、移動相中のB液濃度はステップグラジエントのパターンで変化した。更に、このステップグラジエントのパターンは、下記に示すシミュレーションの式に基づく計算値に比べて多少なめらかになったもののほぼ一致した。以上のことから、分岐配管装置を用いることにより、移動相組成の任意のステップグラジエント変化を制御できることは明らかである。ただしB(t):時間t(min)における移動相中のB液濃度(%)tD:B液がポンプからコネクター(X)に達するまでの時間(遅れ時間)(min)2)溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置を配置したグラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、グラジエントパターンに及ぼす溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置の効果図6に示す分岐配管装置中、2本の流路に分岐した管が合流するコネクター(Y)として、溶媒ミキシング機能を有する図5に示すピークミキシングティー(島津)を用いた。即ち、図5に示す溶媒ミキシング機能を有するコネクター(Y)は、内部に数mLのミキシング容量を持ち、そこで2本の溶媒流入部の管から流入した移動相の溶媒流による混合が行われ、さらにその混合液を溶媒流出部の手前に設置したフリットを通過させることにより、溶媒は十分に混合されるため、混合効率と再現性に優れた移動相溶媒混合を可能とするものである。この溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)を配置した低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーを用いて、以下の方法により、グラジエントパターンに及ぼす溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置の効果について、検討を行った。図6に示す溶媒流入部と溶媒流出部の管の間、即ち、コネクター(X)とコネクター(Y)の間を、内径が同一(100μm)で長さが異なる2本の管(10cmと20cm)に分岐させ、且つ、図5に示すコネクター(Y)に溶媒ミキシング機能を付与した分岐配管装置を用いて、ポンプ、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置、UV検出器を順にHPLC用の内径50μmの管で連結した。ポンプからA液としてHPLC用蒸留水を流速0.5mL/minで送液し、系全体をポンプから送液したA液で満たした後、ポンプを一時停止し、0.1%ホルムアミドを含む10%メタノール水溶液(B液)を入れたシリンジ(Hamilton #1702 25mL用)に交換した後、流速0.5mL/minで送液を開始し、波長210nmにおける時間経過に伴う吸光度の変化を評価した。図8に、B液送液後の吸光度の経時的変化の結果から得られた移動相組成中のB液濃度の経時的変化とシミュレーション計算に基づく結果を示した。図8に示すように、本システムにより、移動相中のB液濃度は、直線グラジエント(リニアグラジエント)もしくはリニアグラジエント類似のグラジエントのパターンで変化した。更に、このリニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント溶出パターンは、下記に示すシミュレーションの式に基づくシミュレーション曲線と非常によく一致したことから、溶出曲線は、分岐配管装置によるステップグラジエント、及び、それに連結した溶媒ミキシング装置又は溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置中のコネクター(Y)により生じる1チャンバーグラジエント(指数関数曲線のグラジエント)の両者の組み合わせで制御できることは明らかである。即ち、低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)を用いることにより、移動相組成のリニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント変化を制御できることは明らかである。(シミュレーション算出式)シミュレーション曲線は、分岐配管装置が生み出すステップグラジエント(先述した式(1)−(7))と溶媒ミキシング装置装置が生み出す1チャンバーグラジエント法の理論式(T.Takeuchi,D.Ishii,J.Chromatogr.,253(1982)41;J.E.Macnair,G.J.Opiteck,J.W.Jorgenson,M.A.Moseley III,Rapid Commun.Mass Spec.11(1997)1279;A.Ducret,N.Bartone,P.A.Haynes,A.Blanchard,R.Aeyersold,AnaL.Biochem.,265(1998)129)から算出した。尚、1チャンバーグラジエント法の理論式は以下のとおりである。式(1)−(9)より、分岐配管装置に溶媒ミキシング装置を連結して配置した装置、または、複数の流路に分岐した管が合流するコネクター(Y)が十分な溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置を用いる場合のシミュレーションは以下の式から算出される。B(t)=0 (0≦t≦ta) (10)B(t)=(1−e−F(t−tD)/Vx)×100×Fa/F (ta≦t≦tb) (11)B(t)=(1−e−F(t−tD)/Vx)×(100−B(tb))(tb≦t) (12)3)低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、グラジエントパターンに及ぼす溶媒ミキシング装置を連結した分岐配管装置の効果図2に示す低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、図4に示した分岐配管装置(ST)を組み込んで、以下の方法により、グラジエント溶出を行い、グラジエント溶出パターンに及ぼす溶媒ミキシング装置(チャンバー容量120mL)を連結した分岐配管装置(ST)の効果について、検討を行った。ただし、分岐配管装置の効果を評価しやすくする為に、図2に示す低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィー中、成分濃縮用カラム(M)及び分離カラム(C)は装着しない状態でグラジエント溶出の評価を行った。尚、図4に示す分岐配管装置は、コネクター(X)とコネクター(Y)に4方コネクターを使用し、送液ポンプ(P)により送られる移動相をコネクター(X)で3本の流路に分岐させた後、再びコネクター(Y)で合流させる構造を有し、さらに、分岐管の途中にコネクター(C)、(D)を配置してその前後で内径の異なる管を連結させた装置である。図4に示す分岐配管装置(ST)中の分岐した各々の管の内径及び長さは、以下のとおりである。コネクター(X)とコネクター(C)を連結する管:内径0.1mmX長さ100mmコネクター(X)とコネクター(Y)を連結する管:内径0.1mmX長さ100mmコネクター(X)とコネクター(D)を連結する管:内径0.1mmX長さ100mmコネクター(Y)とコネクター(C)を連結する管:内径0.8mmX長さ50mmコネクター(Y)とコネクター(D)を連結する管:内径0.8mmX長さ100mm最初にA液としてHPLC用蒸留水をポンプ(P1)から流速20mL/minで送出し、インジェクター(I)、切替えバルブ(V)、溶媒ミキシング装置(MC)、図4に示す分岐配管装置(ST)の順に系全体をHPLC用蒸留水で満たした。次に、バルブ(V)を切替えて、B液として3%アセトン水溶液をポンプ(P2)から流速20mL/minで送出して、図4に示す分岐配管装置(ST)、溶媒ミキシング装置(MC)の順に通過させ、検出器(D)で波長254nmにおける時間経過に伴う吸光度の変化を評価した。図9に、B液送液後の吸光度の経時的変化の結果から得られた移動相組成中のB液濃度の経時的変化を示した。尚、対照として、図2に示す低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、▲1▼溶媒ミキシング装置(MC)を装着しない(分岐配管装置(ST)は装着する)場合、及び、▲2▼分岐配管装置(ST)を装着しない(溶媒ミキシング装置(MC)は装着する)場合の評価も同様に行った。また、B液として0.3%アセトン水溶液を送液ポンプ(P2)から流速20mL/minで送出した時に、図4に示した分岐配管装置のコネクター(Y)において単位時間中に各分岐管から流入する液の重量を計り、その重量比を基にして、コネクター(X)から3本の分岐管に分割される流量比(スプリット比)の算出を行った。図4に示した分岐配管装置内において、コネクター(X)で3本に分岐した管の中の移動相の各々の流速は、移動相がコネクター(X)を通過後に、当初の溶媒流入部における流速が各々ほぼ1:1:1の比に分割された。したがって、分岐配管装置内の複数の分岐した管の長さ及び/又は内径との比で、移動相のスプリット比をコントロールできることは、明らかである。また、図2に示す低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいては、図9に示すように、▲1▼溶媒ミキシング装置(MC)を装着しない(分岐配管装置(ST)は装着する)場合には、ステップグラジエントになり、▲2▼分岐配管装置(ST)を装着しない(溶媒ミキシング装置(MC)は装着する)場合には、1チャンバーグラジエント即ち指数関数グラジエントになるのに対して、分岐配管装置(ST)と溶媒ミキシング装置(MC)を連結した場合には、リニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似のグラジエントが得られた。以上のことから、低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、分岐配管装置(ST)に溶媒ミキシング装置(MC)を連結させることにより、移動相組成のリニアグラジエントもしくはリニアグラジエント類似の任意のグラジエント変化を制御できることは明らかである。【図面の簡単な説明】図1は、溶媒流入部、2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部及び溶媒流出部からから構成され、溶媒流入部の管と2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部の管の間、分岐配管部の管と溶媒流出部の管の間を、各々、コネクター(X)、コネクター(Y)を介して連結してなる分岐配管装置の模式図である。図2は、分岐配管装置(ST)及びそれに連結した溶媒ミキシング装置(MC)を配置したグラジエント高速液体クロマトグラフィーの模式図である。図3は、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)を配置したグラジエント高速液体クロマトグラフィーの模式図である。図4は、溶媒流入部、3本の管に分岐している分岐配管部及び溶媒流出部から構成され、さらに、分岐管の途中にコネクター(C)、(D)を配置してその前後で内径の異なる管を連結させた分岐配管装置の模式図である。図5は、溶媒ミキシング機能を有するピークミキシングティー(島津)の内部構造である。図6は、溶媒流入部と溶媒流出部の管の間の分岐配管部が、分岐した長さが異なる2本の管からなる分岐配管装置の模式図である。図7は、分岐配管装置を配置した低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおけるグラジエント溶出曲線(移動相組成中のB液濃度の経時的変化曲線)である。図8は、溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置を配置した低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおけるグラジエント溶出曲線(移動相組成中のB液濃度の経時的変化曲線)である。図9は、▲3▼分岐配管装置(ST)に溶媒ミキシング装置(MC)を連結して配置した低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおけるグラジエント溶出曲線(移動相組成中のB液濃度の経時的変化曲線)である。対照は、▲1▼溶媒ミキシング装置(MC)を装着しない(分岐配管装置(ST)は装着する)場合、及び、▲2▼分岐配管装置(ST)を装着しない(溶媒ミキシング装置(MC)は装着する)場合の低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおけるグラジエント溶出曲線(移動相組成中のB液濃度の経時的変化曲線)である。 溶媒流入部、2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部及び溶媒流出部から構成される分岐配管装置を含むグラジエント高速液体クロマトグラフィーの分岐配管装置に、送液ポンプ(P)により移動相を送液し、溶媒流入部、2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部、溶媒流出部を順に満たした後に、別組成の移動相を送液することにより、任意のグラジエント溶出直線又は曲線に従って分離カラムから目的成分を流出させる試料中微量成分の分析方法。 図2のように、送液ポンプ(P1)、インジェクター(I)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、溶媒ミキシング装置(MC)、溶媒流入部の管と2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部の管の間、分岐配管部の管と溶媒流出部の管の間を、各々、コネクター(X)、コネクター(Y)を介して連結し、複数の流路に分岐した管が合流するコネクター(Y)が、十分な溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(ST)及び切替えバルブ(V)の順に連結し、別のラインにより送液ポンプ(P2)、切替えバルブ(V)、上記分岐配管装置(ST)、溶媒ミキシング装置(MC)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、分離カラム(C)及び検出器(D)を連結した低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、送液ポンプ(P1)により送られる移動相により目的成分を成分濃縮用カラム(M)に捕捉し、次に切替えバルブを切替えて、送液ポンプ(P2)により、別組成の移動相を分岐配管装置(ST)、溶媒ミキシング装置(MC)の順に送液することにより、任意のグラジエント溶出直線又は曲線に従って分離カラム(C)から目的成分を流出させる試料中微量成分の分析方法。 図3のように、送液ポンプ(P1)、インジェクター(I)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、溶媒流入部の管と2本以上の複数の管に分岐している分岐配管部の管の間、分岐配管部の管と溶媒流出部の管の間を、各々、コネクター(X)、コネクター(Y)を介して連結し、複数の流路に分岐した管が合流するコネクター(Y)が、十分な溶媒ミキシング機能を有する分岐配管装置(STM)及び切替えバルブ(V)の順に連結し、別のラインにより送液ポンプ(P2)、切替えバルブ(V)、上記分岐配管装置(STM)、切替えバルブ(V)、成分濃縮用カラム(M)、切替えバルブ(V)、分離カラム(C)及び検出器(D)を連結した低流速グラジエント高速液体クロマトグラフィーにおいて、送液ポンプ(P1)により送られる移動相により目的成分を成分濃縮用カラム(M)に捕捉し、次に切替えバルブを切替えて、送液ポンプ(P2)により、別組成の移動相を分岐配管装置(STM)に送液することにより、任意のグラジエント溶出直線又は曲線に従って分離カラム(C)から目的成分を流出させる試料中微量成分の分析方法。


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