生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_環状ヌクレオチドモノホスフェートのための競合的化学ルミネセンス検定
出願番号:2000616829
年次:2012
IPC分類:G01N 33/53,G01N 33/543,G01N 21/78


特許情報キャッシュ

ブロンシュタイン,イレーナ・ワイ チウリ,アンソニー・シー パーマー,マイケル・エイ・ジェイ ヴォイタ,ジョン・シー JP 5021120 特許公報(B2) 20120622 2000616829 20000502 環状ヌクレオチドモノホスフェートのための競合的化学ルミネセンス検定 アプライド バイオシステムズ リミテッド ライアビリティー カンパニー 310009775 小野 新次郎 100140109 社本 一夫 100089705 小林 泰 100075270 千葉 昭男 100080137 富田 博行 100096013 梶田 剛 100129458 ブロンシュタイン,イレーナ・ワイ チウリ,アンソニー・シー パーマー,マイケル・エイ・ジェイ ヴォイタ,ジョン・シー US 09/307,797 19990510 20120905 G01N 33/53 20060101AFI20120816BHJP G01N 33/543 20060101ALI20120816BHJP G01N 21/78 20060101ALI20120816BHJP JPG01N33/53 MG01N33/543 511AG01N21/78 C G01N 33/48-98 G01N 21/78 特開昭52−117418(JP,A) 特開昭57−146594(JP,A) 特開平05−504683(JP,A) 特開平08−054393(JP,A) 特開平04−124186(JP,A) 特表平09−507571(JP,A) 特表平06−505187(JP,A) 19 US2000011726 20000502 WO2000067804 20001116 2002544493 20021224 11 20070420 海野 佳子 【0001】発明の背景発明の領域本発明は、環状ヌクレオチドモノホスフェートの存在を検出するための、競合的化学ルミネセンス検定に関する。通常、環状ヌクレオチドホスフェートは、化学的構造を考慮すればモノホスフェートとしてのみ存在する。これらの中でも、おそらく環状アデノシンモノホスフェートが、様々な細胞、細胞内及び細胞間経路における第一または第二メッセンジャーとしての意味を持つ、最もよく知られたものであろう。本発明の利点は、従来技術が出くわした感度及び動的範囲の問題点を克服する、化学ルミネセンス1,2−ジオキセタン試薬の高感度にある。【0002】従来技術の背景広く様々な代謝応答は、細胞間のcAMP放出がその鍵を握っている。多くの場合これらの応答は、cAMPが高いレベルで存在した際に多種多様な反応活性化の引き金となる、cAMP−依存プロテインキナーゼによって媒介されている。cAMPが鍵を握る最もよく知られた代謝応答の中に、肝臓におけるグリコーゲンからグルコースへの変換があるが、同様にこのグリコーゲン/グルコースエネルギーサイクルには、様々な活性が鍵となっている。このサイクルにおいて、cAMPの上昇を誘発する重要なホルモンがエピネフリンである。しかしながら、cAMP放出の引き金ともなる他のホルモンも多種あり、これがキナーゼを媒介とする代謝応答の鍵となる場合もある。これらのホルモンには、ACTH、FSH、LH、TSH、上皮小体ホルモン、バソプレッシン及びプロスタグランジンIが含まれる。従って、人を含めた哺乳動物の特定の細胞において、cAMPのレベルが、様々なホルモン作用及び相互作用の重要な指標となりうることは明らかである。【0003】cAMPは、唯一最もよく知られた環状ヌクレオチドである。通常、環状ヌクレオチドはモノホスフェートとして存在する。グアノシンモノホスフェート(cGMP)、ウリジンモノホスフェート(cUMP)及びシチジンモノホスフェート(cCMP)は全て、広く様々なホルモン作用及び細胞間相互作用において重要な役割を担う可能性を有しており、好ましいことに、それらは測定可能である。cAMPは、これらの“メッセンジャー”環状ヌクレオチドの内で最も研究がなされている。【0004】競合的エリザ検定を含め、cAMPの検定は既知である。広く報告されている検定は、Assay Designから入手可能で、これが比色検定である。他の免疫学的検定製品は、IGEN及びNENと同様、Amersham Med−Physics社より入手可能(放射免疫定量)である。Assay Designの態様には、競合的エリザ検定の典型的な例に出てくる検定キット(商標Biomolでも入手可能)が用いられており、ここでのシグナルの強度は、存在する環状ヌクレオチドの濃度と反比例する。Biomolによるキットは、吸光度の測定用である。蛍光検定のキットは、Perseptive Biosystemsより入手可能である。【0005】様々な細胞サンプルの中には、検定に必要とされる環状ヌクレオチドの量が極少量のこともあり、そのため、高い感度が要求される。cAMP用に市販されている検定製品の多くは、それ自体この感度を持ち合わせておらず、より高い感度を得るには、cAMPをアセチル化する(抗体結合をより高めるため)必要がある。【0006】従って、高感度で、幅広い動的範囲を提供し、アセチル化を行わないことを含めた単純な方法により手に入れることの出来る試薬を用いる、競合的免疫学的検定を見出すと言う技術熟練者のゴールが残されている。【0007】発明の要約上記目的、及び下でさらに詳細に検討する他の目的は、1,2−ジオキセタンの高い化学ルミネセンス感度を頼みとする、化学ルミセンス競合的エリザ検定により満たされる。本文に関する共同の譲受人であり、P.E.Biosystemsの一部であるTropix社により開発されたこれらのジオキセタンは、広く様々な米国特許の主題である。特許を請求する本発明に有用な1,2−ジオキセタンは、通常、式Iの一般構造を有している:【0008】【化1】【0009】式I中におけるY1、Y2及びXは、様々な電子−活性部位であり、その際、それらは電子を供与するか、または電子を吸引している。具体的な群には、ハロゲン、特に塩素、アルコキシ、特にメトキシ、アミン、アルキル等が含まれる。別法において、これらの群は水素である。Y1、Y2またはXのいずれか一つ以上が水素以外であることは可能で、またはそれら全てが水素であってもよい。置換基Rは、アルキル、アラルキル、環状アルキル、O、N、PまたはSの部位を含むヘテロアルキルであり、それらの炭素原子は一般に20個未満である。Rはアルキルであるのが好ましい。Rは、反応性と同様に溶解性を高めるような基で置換が可能であり、それには、一個以上のフッ素原子のようなハロゲン置換基、カルボキシ(COO)置換基、スルホニル置換基等が含まれうる。溶解性を高める同一の置換基が、Y1、Y2またはX上に存在することも可能である。Arとはアリール部位のことで、通常はフェニルまたはナフチルであり、フェニルが最も好ましい。Zは酵素によって開裂する結合を含む部位のことで、その開裂の際には、アリール部位に付いているOまたはNのいずれかが開裂する。この陰イオンがジオキセタンを不安定にし、その分解へと導く。分解の際、ジオキセタンは発光する。本発明の趣旨において、Zはホスフェート部位であり、リン酸二ナトリウムが好ましい。このタイプのジオキセタンは、米国特許4,962,192;4,931,569;5,112,960;5,145,772及び5,654,154に報告があり、同様に他にも多々報告がある。前記特許は全て、本文中に参考のため記載してある。例えば、米国特許5,112,960の中で報告されているように、3−(4−メトキシスピロ[1,2−ジオキセタン−3,2′−トリシクロ[3.3.1.13.7]デカン−4−フェニルホスフェート及びその塩(AMPPD)のような酵素誘発性ジオキセタンは、このタイプの高い有効性を持つレポーター分子である。この“置換されていない”1,2−ジオキセタンに、そのアダマンチル環上に塩素原子のような置換基を誘導することにより(CSPD)、その性能を劇的に向上させることが可能になる。同様に、酵素で開裂可能な置換基と隣り合わせのフェニル基上、特にその3位またはメタ位に置換基を導入すると、さらに収率が改善される。本来化学ルミネセンスであるこれらのレポーター分子を酵素誘発性ジオキセタンと呼ぶ。特許を請求する本発明において、その役割を果たす各酵素はアルカリ性ホスファターゼであり、従ってZをホスフェート部位として選定する。【0010】本文中に参考として記載もした米国特許5,145,772及び米国特許5,336,595において記載されているように、エンハンサー分子として高分子オニウム塩(アンモニウム、ホスフォニウム及びスルホニウム)を用いると、分解時のジオキセタンからの発光の度合いを高める結果になる。このことは、これらの高分子ポリマーが、化学ルミネスンス発光を最大限にする非水の“ミクロ環境”において、高い疎水性のジオキセタン陰イオンを隔離する性質を持つことによるものである。さらに米国特許5,145,772において報告されているように、これらのジオキセタンは、フルオレセインのようにエネルギーを受容する蛍光性分子と併用することも可能であり、そうすることで、分解時にジオキセタンから放出されたエネルギーは蛍光受容体へと移行し、その蛍光が検出される。本発明の検定は、特に化学ルミネセンス発光に適している。【0011】1,2−ジオキセタンも、その製法またはそれ自体の用途も、エンハンスメント剤を単独で用いるか、米国特許5,547,836で触れられているもののような第二のエンハンスメント剤と一緒に用いるかということも、それ自体、本発明の一局面を成すものではない。【0012】本発明の検定において、ミクロ滴定用ウェルまたは同様な“反応室”は、例えばヤギの抗ラビットIgG(American Qualexを含む広く様々な所から入手可能)のような捕獲抗体で被覆されている。【0013】 本発明に従い、cAMPとアルカリ性ホスファターゼとの結合体を調製し、これを、cAMP(または他の環状ヌクレオチド)に対する抗体及び検査しようとするサンプル(または標準物質)と共にウェルに入れる。この反応混合物をインキュベートして洗浄する。次に、CSPDのようなアルカリ性ホスファターゼ誘発性(triggered)1,2−ジオキセタンを、好ましくはポリ(ビニルベンジルトリブチルアンモニウムクロリド)のようなエンハンサー、または他のエンハンスメント剤の存在下で加える。このジオキセタンをインキュベートし、好ましくはルミノメーターまたは他種の感光装置を用いて、反応室の化学ルミネセンスシグナルを検査する。そのシグナルが強ければ強いほど、サンプル中の環状ヌクレオチドの濃度は低い。【0014】本発明の詳細な説明本発明の検定プロトコルは、他の競合的免疫学的検定のそれと類似しており、検出されたシグナルの強度と環状ヌクレオチドの濃度との間には反比例の関係があることを示している。本発明は、通常、cAMP、cGMP、cCMP、cUMP、cIMP及びcTMPを含めた環状ヌクレオチドに適応可能であるが、しばしば広く様々な生物物理学的経路において一直線の反比例関係を示す、cAMP及びcGMPが最も注目を集めている。cAMPが最もよく研究され、最も特色のある環状ヌクレオチドであることは明らかであり、従って本発明は、cAMP及びcAMP検出試薬を用いて例示する。他の環状ヌクレオチド用に、試薬、特に第一抗体、好ましくは単クローン性抗体を換えることは、本文の記載にあるように技術熟練者にとっては簡単なことであり、容易に達成される。【0015】 また本発明は、上記一般式Iにおいて、そのアダマンチル基が1個の塩素原子で置換され、Xが水素であり、Rがメチルであり、さらにZがホスフェートであるCSPDを用いて例示される。一般式Iに対応する、他のアルカリ性ホスファターゼ誘発性1,2−ジオキセタンを適宜用いることもある。【0016】また本発明は、Tropix社から入手可能なエンハンスメント剤を用いて例示した例もある。エンハンスメント剤の例として、ポリ(ビニルベンジルトリブチルアンモニウムクロリド)を選んだ。エンハンスメント剤は好ましいが、本発明の実施に必要なものではない。ウシ血清アルブミンを含めた巨大プロテインのような疎水性の高分子と同様、他の四級オニウムポリマーも同じように用いることができる。【0017】本発明を実施するにあたり、まず、通常のミクロ滴定用プレートのウェルまたは類似の反応室を捕獲抗体で被覆する。本発明の具体例における捕獲抗体はヤギのアンチラビット抗体である。プレートのウェルは捕獲抗体を調製したもので被覆し、一晩インキュベートした後に洗浄する。非特定の結合を避けるため、プレートの残り部分を処理することにより、そこでの相互作用は抑制可能となる。これに従い、洗浄後、各プレートをスーパーブロックブロック緩衝液(Pierceより入手可能)または類似薬剤で処理する。その後プレートは乾燥させる。この工程は図1に記載されている。【0018】調製したプレートは、これで競合的検定に用いる反応室またはウェルとしての準備ができた。cAMPの供給源は、標準値を設定するために特定の稀釈液に調製した標準物質、または、検査用のサンプルを提供するためにある種の刺激を与え、その後溶解させた細胞のいずれかである。このようにして細胞の溶解物またはcAMPの標準物質を、cAMPとアルカリ性ホスファターゼの結合体と共に、本文中で後に記載するウェルに入れる。最後に、第一抗体、すなわちcAMPの抗体を反応混合物に加える。cAMPに対しては、多クローン性及び単クローン性抗体のいずれも可能である。どちらかを有効に用いることができる。ラビットの抗cAMP抗体は、抗原と同様、Zymed Laboratories社から入手可能である。他の抗体も同様に入手可能である。被覆したウェルの中で反応体を混合した後、抗体が十分結合するまでインキュベートする。通常、インキュベーションは室温、約1時間で行う。次にインキュベートした反応混合物を洗浄緩衝液で繰り返し洗浄するのだが、その緩衝液は、pHが約8.0−11.0(実例の値は約9.6である)で、0.05Mのカーボネートビカーボネート及び0.05%のトウィーン−20であってもよい。出願者は推測して望んでいたわけではなかったのだが、この洗浄緩衝液のアルカリ性は、アルカリ性ホスファターゼの性能を高めることも可能である。検定の緩衝液それ自体は、検定に好都合なpH、すなわち約5.5から6.0の間、好ましくは5.8のpHで、酢酸ナトリウム(0.05モル)と混合したBSA(0.02%)である。技術熟練者は、ミクロ滴定用ウェルの被覆に用いられる緩衝液と同様、ブロック緩衝液、洗浄緩衝液及び検定の緩衝液が同一であるということ、それ自体は本発明の確固たる特徴ではなく、むしろそれは普通の技術熟練者によって様々に変えることが可能であり、それでもなお特許を請求する本発明を使用できると認識するであろう。【0019】洗浄後、ジオキセタンを、もし入れるとすればエンハンサーと共に加える。続いて、化学ルミネセンスジオキセタンからの発光が増大して一定のレベルに達するよう、さらに室温で30分間インキュベーションし、その化学ルミネセンスシグナルを、トロピックス717またはノーススタールミノメーター検出器(CCD)のような検出器で読み取る。この検定プロトコルそれ自体を図2に示す。【0020】本検定が、高い処理量を提供する自動化されたロボットによる検定システムに最適であることは明らかであろう。図2に示したように、1時間のインキュベーションが標準的なプロトコルである。感度及び動的範囲に関する結果は、インキュベーション期間中、そのミクロ滴定用プレートまたは反応室を振盪すると、著しく向上させることができる。振盪した検定と振盪しなかった検定との性能の比較が後記の図3に記してある。【0021】本検定は、広く様々な条件下で使用するのに適している。その高められた感度及び広げられた動的範囲が、適用を様々な変数と矛盾のないものにしている。標準が設定されている場合、本発明に従って検定されるサンプルは、哺乳類の付着及び非付着細胞系を溶解することによって得ることができる。広範囲にわたる細胞濃度において最適な実施が可能であり、その範囲は、細胞の種類によって決まるが、96−ウェルプレートの場合、1ウェルにつき細胞は1,000−100,000の範囲である。ウェルの数がより多い他のプレートも使用可能である。化学ルミネセンスシグナル(発光)の検出には、ルミノメーターの使用がお勧めである。ルミノメーターを使用する場合、測定単位は1ウェルにつき1秒が適当である。別法として、ルミノメーターの代わりに、商標トップカウントとして入手可能なもののようなシンチレーション計数計を使用することも可能である。感度が落ち、化学ルミネセンスを直接測定するために同時進行回路を切ることが必要なこともある。【0022】本検定の“競合的”である所以は、cAMPとアルカリ性ホスファターゼとの結合体(cAMP−AP結合体)の使用にある。アルカリ性ホスファターゼ−開裂性ジオキセタンを開裂させるのは、cAMPに特異的な抗体によって捕獲されたこのcAMP−AP結合体のアルカリ性ホスファターゼである。従って、溶解させたサンプル中のcAMPの濃度が低ければ低いほど、第一抗体によって捕獲されるcAMP/AP結合体が多くなり、よりシグナルが大きくなる。結合体の調製は簡単で、これにはアルカリ性ホスファターゼと共に、NHS活性化cAMPが(1モルのAPに対して活性化cAMP4モルの比で)合わせ含まれている。この調整法は図4に示してある。【0023】上記のように、標準物質を設定することは必要であり、それによって、設定した濃度を基に溶解したサンプル中の実際の濃度が測定可能となる。代表的な標準曲線を集めたものを図6に記してあるが、これは本検定の非常に優れた性能を示している。【0024】cAMP検出の様々な検定に関する感度及び動的範囲を開示してきた。様々な検出システムの感度及び動的範囲を図7に示す。ジオキセタンの化学ルミネセンス技術をcAMP−特異的免疫学的検定技術と合わせることによって得られた感度及び動的範囲における予想外の向上が、たとえアセチル化をしなくても、予想しえなかった極めて優れた成果をもたらしたことは明らかである。【0025】前述のように、本発明の環状AMPの化学ルミネセンス検定は、ルミノメーターにより検出するのが好ましい。例として二つのルミノメーター、TR717対オリオンCCDを図8で比較している。どちらも、本発明によってもたらされたより優れた成果を示している。【0026】本発明を包括的に、そして特定の実施例に関して開示してきた。特定の実施例は、そのような表示がない限り、限定の意味も持たなければ、そう解釈されるものでもない。特に、普通の技術熟練者にとって、発明の技術を用いることなく、ジオキセタンの性質、緩衝液の成分、シグナルの検出装置、プロトコルの時間、温度及び条件等に変化が生じることもあろう。前記特許請求の範囲の詳説によって除外されない限り、それらの変化も本発明の範疇にある。【図面の簡単な説明】【図1】 本発明の被覆したプレートまたは反応室の製法を図示したフローチャートである。【図2】 本発明の検定のステップを図示したフローチャートである。【図3】 インキュベーションの期間中に、反応混合物を振盪することによって得たシグナルと、振盪しなかった対照のシグナルとの比較を図示して表にしたデータである。【図4】 本発明のアルカリ性ホスファターゼ/環状ヌクレオチド結合体の製法を図示したものである。【図5】 省略する。【図6】 様々な濃度のcAMPに対する標準的なシグナルを図示したものである。【図7】 特許を請求する本発明の感度及び動的範囲を、他に市販されているcAMPの検定と比較した表である。【図8】 本明細書の本発明に従い、異なる二種のルミノメーターで得たデータを比較したものである。 サンプル中の環状ヌクレオチドホスフェートの濃度を測定するための競合的検定において; 捕獲抗体が提供された反応室中で、(1)前記環状ヌクレオチドホスフェートとアルカリ性ホスファターゼとの結合体、(2)前記捕獲抗体により結合を受け、その結合の際に前記環状ヌクレオチドホスフェートと結合する第一抗体、及び(3)前記サンプル、以上を混合して反応混合物を形成すること、及び当該反応混合物を前記第一抗体と前記結合体とが結合するようインキュベートすること、 前記のインキュベートした反応混合物を洗浄し、未結合の結合体または抗体を除去すること、 前記の洗浄した反応混合物に、前記結合体中のアルカリ性ホスファターゼと接触して分解及び発光が誘発される、アルカリ性ホスファターゼ誘発性(triggered)1,2−ジオキセタンを加えること、及び、 前記反応混合物によって発せられた化学ルミネセンスシグナルを検出すること、以上を含む検定方法。 前記捕獲抗体が、反応室の表面上に供給される、請求項1に記載の方法。 前記反応室が、ミクロ滴定量用プレートのウェルである、請求項2に記載の方法。 前記ジオキセタンと共に高分子オニウム塩のエンハンサーを加えることで、誘発時の前記ジオキセタンによる発光量が、そのエンハンサー不在下での発光量と比べて高くなるようにする、請求項1に記載の方法。 前記化学ルミネセンスシグナルをルミノメーターによって検出する、請求項1に記載の方法。 前記反応混合物を、前記1,2−ジオキセタンのインキュベーション期間中に少なくとも一回振盪する、請求項1に記載の方法。 前記捕獲抗体を供給していない、前記ミクロ滴定量用プレートの壁の部分が、反応混合物の成分と反応しないようにブロックされている、請求項3に記載の方法。 前記環状ヌクレオチドホスフェートが、環状アデノシンモノホスフェート(cAMP)、環状グアノシンモノホスフェート(cGMP)、環状ウリジンモノホスフェート(cUMP)、または環状シチジンモノホスフェート(cCMP)である、請求項1に記載の方法。 前記環状ヌクレオチドホスフェートがcAMPである、請求項1に記載の方法。 環状ヌクレオチドホスフェートの濃度を測定する競合的免疫学的検定を行うためのキットにおいて; 前記環状ヌクレオチドホスフェートとアルカリ性ホスファターゼとの結合体; 前記環状ヌクレオチドホスフェートと結合する抗体; 捕獲抗体で被覆されている反応室;及び、 アルカリ性ホスファターゼの存在下で分解し発光するアルカリ性ホスファターゼ誘発性1,2−ジオキセタン、以上を含む前記キット。 前記キットが、そのキットを用いて行う検定において、前記ジオキセタンの分解による発光量を、高分子オニウム塩不在下での発光量と比べて高める、高分子オニウム塩をさらに含む、請求項10に記載のキット。 前記検定を実行する際に試薬と接触する、前記反応室の捕獲抗体が供給されていない部分が、試薬と反応しないようブロックされている、請求項10に記載のキット。 前記環状ヌクレオチドホスフェートと結合する前記抗体が、単クローン性抗体である、請求項10に記載のキット。 前記環状ヌクレオチドホスフェートが、cAMP、cGMP、cUMP、またはcCMPである、請求項13に記載のキット。 前記環状ヌクレオチドホスフェートがcAMPである、請求項14に記載のキット。 前記洗浄ステップが、pH8.0−11.0の緩衝液を用いて行われる、請求項1に記載の方法。 前記洗浄ステップの緩衝液が、炭酸−重炭酸緩衝液であり、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを含む、請求項16に記載の方法。 前記サンプルが細胞を含み、前記方法が当該細胞を溶解する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。 細胞を溶解する手段をさらに含む、請求項10に記載のキット。


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