タイトル: | 特許公報(B2)_脱臭用製剤 |
出願番号: | 2000611889 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | A61K 8/73,A61K 8/26,A61K 8/37,A61K 8/99,A61Q 15/00 |
ヴァヒター、ロルフ グリースバッハ、ウテ ファブリィ、ベルント エングスタッド、ロルフ、イー JP 4664508 特許公報(B2) 20110114 2000611889 20000411 脱臭用製剤 バイオテク エイエスエイ 501359582 浅村 皓 100066692 浅村 肇 100072040 長沼 暉夫 100088926 池田 幸弘 100102897 ヴァヒター、ロルフ グリースバッハ、ウテ ファブリィ、ベルント エングスタッド、ロルフ、イー DE 199 17 743.0 19990420 20110406 A61K 8/73 20060101AFI20110317BHJP A61K 8/26 20060101ALI20110317BHJP A61K 8/37 20060101ALI20110317BHJP A61K 8/99 20060101ALI20110317BHJP A61Q 15/00 20060101ALI20110317BHJP JPA61K8/73A61K8/26A61K8/37A61K8/99A61Q15/00 A61K 8/00-99 A61L 9/00-04,14-22 A61Q 1/00-99/00 国際公開第95/030022(WO,A1) 国際公開第97/016164(WO,A1) 国際公開第98/017241(WO,A1) 特表2001−503039(JP,A) 特開昭63−290808(JP,A) 9 EP2000003192 20000411 WO2000062752 20001026 2002542180 20021210 16 20070115 吉岡 沙織 【0001】 (技術分野) 本発明は、タイプβ−(1,3)グルカン類の選ばれた多糖類、アルミニウムクロロハイドラート、エステラーゼ阻害因子および(または)殺菌性または静菌性活性剤を含有する脱臭用製剤の分野に属し、脱臭用製剤の製造のための特定のグルカン類の使用に属する。【0002】(背景技術)身体の領域において、ケア脱臭剤は厄介な体臭の排除のために使用される。これらの臭気は、特に湿った且つ温かい腋窩においてまたは微生物の良好な生存条件に供する同様な条件により、そのままでは無臭である汗の細菌による分解中に発生する。体臭は適当な匂いのある物質により隠蔽されることが出来る。それら臭気はまた、汗の分泌をそのまま阻止するかまたは汗の分解を阻止する製剤(いわゆる制汗剤(antihidrotica、antiperspirant)または発汗防止剤)の使用により処置されることが出来る。そのような物質の典型的な例は、硫酸アルミニウムまたは塩酸アルミニウムのようなアルミニウム化合物類、亜鉛塩およびクエン酸化合物である。これに関する調査書は、例えば1988年シュッツガルト/FRGのThieme Verlay発行、Umbach監修の“Kosmetik”第141f頁に見い出されることが出来る。【0003】しかしながら、毎日の生活の経験から、特に高温または実質的な活動による、臭気抑制の問題は完全に解決されないことは明らかである。市場での製品は汗の発生または臭気の形成を永続的に防止することが出来ない。事実、その抑制は時期的にそして放出される汗の量に左右されて制限される。【0004】これに関して、局所適用のために酵母菌Saccharomyces cerevisiaeから抽出されたカルボキシメチル化β−(1,3)グルカンを使用することを示唆している米国特許第5,223,491号が参照される。しかしながら、そのグルカンは水に不溶性であり、したがって、非常な困難さをもってしか配合されることが出来ない。2つの論文DE−A1−3744345(Lomapharm)およびEP−B1−0175667(Lam)における教示から、グルカン類はマクロファージの活動の刺激に十分に適している。異なる種々のグルカン類の医薬効果は2つのヨーロッパ特許出願EP−A1−045338(Debat)およびEP−A1−0561408(Kaken)からさらに知られている。ヨーロッパ特許EP−B1−0500718(Donzis)の目的は、皮膚の再生のために酵母の細胞壁から得られる水不溶性β−(1,3)グルカン類を使用することである。【0005】それ故に、汗の分泌を最小化することに関してひき続いた必要性があり、また、臭気の減衰作用が高められると同時に、皮膚化粧品としての許容性、即ち特に敏感な皮膚に対して刺激を低下させる能力に特徴づけられる製品に対してのひき続いた必要性がある。それ故に本発明の目的は入手可能なそのような製品を造ることである。【0006】 (発明の開示)本発明の記載: 本発明の目的は、 (a)β−(1,6)結合を実質的に含有しない水溶性のβ−(1,3)グルカン類、 (b)アルミニウムクロロハイドラート、 (c)エステラーゼ阻害因子、および(または) (d)殺菌性または静菌性薬剤、を含有する脱臭用製剤である。【0007】本発明の追加の目的は、脱臭用製剤の製造のために、β−(1,6)結合を実質的に有しない水溶性β−(1,3)グルカン類の使用である。【0008】 脱臭用および(または)汗抑制用製剤の製造のためにアルミニウムクロロハイドラート、エステラーゼ阻害因子(例えばクエン酸トリエチル)および殺菌活性剤(例えばキトサン)の使用は当業界において知られている。特定のグルカン類が、低いppm域においてさえも、エステル分解酵素の活性を阻止し、上記成分と一緒になって相乗効果が達成されることが驚くべきことに分かった。多糖類は、皮膚微生物集団の生物学的平衡を妨げることなしに、セリンエステラーゼ類や、セリンプロテアーゼに対して選択的な作用を有する。同時にグルカン類の使用は、免疫刺激を導き、化粧品製剤においても使用される手段としての、製品の皮膚の化粧品学的適合性(和合性)改良することを導く。【0009】水溶性β−(1,3)グルカン類用語グルカン類は、グルコースに基づくホモ多糖類を意味する。立体的結合に依存して、β−(1,3)グルカンと、β−(1,4)グルカンと、β−(1,6)グルカンとの間には差がある。β−(1,3)グルカン類は通常、らせん構造を示し、それに対して(1,4)結合を有するグルカン類は一般に線状構造を有する。本発明のβ−グルカン類は(1,3)構造を有し、即ちそれらは望ましくない(1,6)結合を実質的に有しない。好ましくは側鎖がもっぱら(1,3)結合を示すようなβ−(1,3)グルカン類が使用される。本剤は特に、サッカロミセス属、特にSaccharomyces cerevisiaeからの酵母に基づいて得られるグルカン類を含有する。このタイプのグルカン類は、既知の方法に従う技術的な量で手に入れることが出来る。国際特許出願WO95/30022(Biotec−Mackzymal)は、そのような物質を生成する方法を記載しており、この方法では、実質的にすべてのβ−(1,6)結合を解き放すような方法で、β−(1,3)およびβ−(1,6)結合を有するグルカン類が、β−(1,6)グルカナーゼと接触される。Trichodermia harzianumに基づくグルカナーゼがこれらのグルカン類の製造のために使用されるのが好ましい。これらの薬剤に含有されるグルカン類の製造および入手可能性に関して、上記公開公報が参照される。グルカン類は、本薬剤に基づいて、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜5重量%そして特定的には、0.5〜1重量%の量で本製剤中に含有されることが出来る。【0010】アルミニウムクロロハイドラート 成分(b)のアルミニウムクロロハイドラートは、無色の吸湿性結晶であり、これは空気中において容易に溶融し、そしてこれは水中の塩化アルミニウムの溶液の蒸発により得られる。アルミニウムクロロハイドラートは発汗抑制用および脱臭用製剤の製造のために用いられ、恐らくは、たんぱく質の沈殿および(または)水分の除去により汗腺を部分的に閉鎖し又は一緒にはりつくことによりその効果を発揮する(J.Soc,Cosm.Chem.24,281(1973)参照)。例えば、フランクフルト/FRGのヘキストAGの商標名LocronTMでアルミニウムクロロハイドラートは市場に出ており、これは式[Al2(OH)5Cl]・2.5H2Oに相当し、これの使用が特に好ましい(J.Pharm.Pharmacol.26,531(1975)を参照)。【0011】エステラーゼ阻害因子腋の下の領域における汗の存在により、細胞外酵素類(エステラーゼ、優先的にプロテアーゼおよび(または)リパーゼ)が細菌により形成され、それらは汗に含まれているエステル類を分解し、それにより、臭気物質が開放される。成分(c)のエステラーゼ阻害因子は、好ましくはクエン酸トリメチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリブチルそして特にクエン酸トリエチル(デュッセルドルフ/FRGのヘンケルKGaA製のHydagenTM)のようなクエン酸トリアルキルは、酵素の活性を阻止しそしてそれにより臭気の形成を減少させる。恐らくは、それにより、クエン酸エステルの開裂により遊離の酸が開放され、そしてこの酸はそれにより該酵素がアシル化により不活性化されるほど十分に皮膚のpH値を低下させる。さらに、エステラーゼ阻害因子として用いられることが出来る物質は、例えばグルタル酸、グルタル酸モノエチルエステル、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン酸モノエチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸およびマロン酸ジエチルエステルのようなジカルボン酸類およびそれらのエステル類、例えばクエン酸、りんご酸、酒石酸または酒石酸ジエチルエステルのようなヒドロキシカルボン酸類およびそれらのエステル類である。【0012】殺菌性または静菌性活性剤微生物集団に影響し、汗を分解する細菌類を殺しまたはそれらの増殖を阻止する成分(d)の殺菌性または静菌性活性物質がまた、製剤中に含有される。典型的な例は、特定的にはキトサンおよびフェノキシエタノールである。5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノールが特に良好な効果を有することが示され、この製品はバーゼル/CHのチバ−ガィギ−によりIrgasanTMと言う商標名で市販されている。【0013】市場への適用性 上記の適用分野において、特定のβ−(1,3)グルカン類は、酵素抑制性であることが示されている。それ故に、それらは脱臭用製剤の製造のために特に用いられることが出来、単独であるいはアルミニウムクロロハイドラート、さらにエステラーゼ阻害因子および(または)殺菌性または静菌性活性物質のような他の脱臭活性剤と一緒に使用される。その組成物は、本発明の好ましい態様において、好ましくは、固形分含有量に基づいて、以下の量で以下の成分(a)〜(d)を含有することが出来る: (a)実質的にβ−(1,6)結合が存在しない水溶性β−(1,3)グルカン類の0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%、 (b)アルミニウムクロロハイドラートの1.0〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、 (c)エステラーゼ阻害因子の0.01〜20重量%、好ましくは1.0〜5.0重量%、および(または) (d)殺菌性または静菌性剤の0.01〜5重量%、好ましくは、0.1〜1.0重量%。【0014】上記量の合計は100重量%であることが必要とされる。各々の場合において上記量は成分の活性な含有量であることが理解される。【0015】 容易な且つ化粧品としてのアピールする方法で適用されることが出来る経済的投与量で皮膚上に活性物質を適用するために、それらは通常、基礎の配合物中に導入される。最も重要な基礎成分として、アルコール溶液および水/アルコール溶液、エマルション、ゲル、オイル、ワックス/脂肪の集塊、少量の製剤および粉末が述べられるべきである。従って、本発明に従う製剤は、例えば、60重量%までの低級脂肪族アルコール類、好ましくはエタノールそしてグリコール酸のような有機酸を含有することが出来る。使用されることが出来る追加の物質は、高脂質付与剤(hyperfatting agent)、乳化剤、酸化防止剤、タルク、(例えばアルミニウムクロロハイドラートのための支持体として)珪酸、そして香料油、精油、着色用物質および(スプレー適用のための)例えばプロパンまたはブタンのような噴射剤である。これらの作用物質は、好ましくはローラー(ロールオンエマルション)、スティック、脱臭スプレーまたはポンプスプレーとして市販されている。【0016】化粧品製剤は、さらに、追加の補助剤および追加の作用物質として、おだやかな界面活性剤、油体、真珠光沢ワックス、粘稠性物質、増粘剤、重合体、シリコーン化合物、脂肪、ワックス、安定化剤、生体活性物質、ふけに対する作用物質、薄膜形成性剤、膨潤剤、UV光保護因子、ヒドロトロピー剤、保存料、昆虫忌避剤、自己日焼け剤、可溶化剤、微生物抑制剤、等を含有することが出来る。【0017】別の補助および追加の物質適当なおだやかな、即ち、特に皮膚適合性(和合性)界面活性剤の典型的な例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテルサルフェート類、モノグリセリドサルフェート類、スルホ琥珀酸モノ−および(または)ジアルキル類、脂肪酸イセチオネート類、脂肪酸サルコシネート類、脂肪酸タウリド類(taurides)、脂肪酸グルタメート類、エーテルカルボン酸類、アルキルオリゴグルコシド類、脂肪酸グルカミド類、アルキルアミドベタイン類及び(又は)たんぱく質脂肪酸縮合物(後者の物質は小麦たんぱく質に基づくのが好ましい)である。【0018】油体としては、例えば6〜18個の炭素原子、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪アルコールに基づくゲルベ(Guerbet)アルコール類、直鎖C6〜C22脂肪アルコール類とのC6〜C22直鎖脂肪酸のエステル類、直鎖C6〜C22脂肪アルコールとの分枝鎖C6〜C13カルボン酸のエステル類、例えばミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸ミリスチル、ステアリン酸ミリスチル、イソステアリン酸ミリスチル、オレイン酸ミリスチル、ベヘン酸ミリスチル、エルカ酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸セチル、イソステアリン酸セチル、オレイン酸セチル、ベヘン酸セチル、エルカ酸セチル、ミリスチン酸ステアリル、パルミチン酸ステアリル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸ステアリル、オレイン酸ステアリル、ベヘン酸ステアリル、エルカ酸ステアリル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソステアリル、オレイン酸イソステアリル、ベヘン酸イソステアリル、エルカ酸イソステアリル、ミリスチン酸オレイル、パルミチン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、イソステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ベヘン酸オレイル、エルカ酸オレイル、ミリスチン酸ベヘニル、パルミチン酸ベヘニル、ステアリン酸ベヘニル、イソステアリン酸ベヘニル、オレイン酸ベヘニル、ベヘン酸ベヘニル、エルカ酸ベヘニル、ミリスチン酸エルシル(erucyl myristate)、パルミチン酸エルシル、ステアリン酸エルシル、イソステアリン酸エルシル、オレイン酸エルシル、ベヘン酸エルシル、およびエルカ酸エルシルが使用されることが出来る。また、分枝鎖アルコール類、特に2−エチルヘキサノールとの直鎖C6〜C22脂肪酸のエステル、直鎖または分枝鎖C6〜C22脂肪アルコールとのヒドロキシカルボン酸のエステル類、特にマレイン酸ジオクチル、多価アルコール(例えばプロピレングリコール、二量体ジオール、または三量体トリオール)および(または)ゲルベアルコールとの直鎖および(または)分枝鎖脂肪酸のエステル類、C6〜C10脂肪酸に基づくトリグリセリド類、C6〜C18脂肪酸に基づくモノ−/ジ−/トリ−グリセリド類の液体混合物、芳香族カルボン酸、特に安息香酸とのC6〜C22脂肪アルコールおよび(または)ゲルベアルコールのエステル類、1〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルコールあるいは2〜10個の炭素原子と2〜6個のヒドロキシル基を有するポリオールとのC2〜C12ジカルボン酸のエステル類、植物油、分枝鎖第一級アルコール類、置換シクロヘキサン類、炭酸との直鎖および(または)分枝鎖C6〜C22脂肪アルコールエステル類、ゲルベ炭酸エステル類、直鎖および(または)分枝鎖C6〜C22アルコール類との安息香酸のエステル類(例えばFinsolvTMTN)、各々のアルキル基において6〜22個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖、対称、または非対称ジアルキルエーテル類、ポリオール類とのエポキシ化脂肪酸エステルの開環生成物、シリコーン油および(または)脂肪族またはナフテン系炭化水素類、例えばスクアラン、スクアレンまたはジアルキルシクロヘキサン類が使用されることが出来る。【0019】以下のグループの少なくとも1つからの乳化剤、例えば非イオン界面活性剤が用いられることが出来る:(1)8〜22個のC原子を有する直鎖脂肪アルコール上への、12〜22個のC原子を有する脂肪酸上への、およびアルキル基に8〜15個のC原子を有するアルキルフェノール上への、2〜30モルのエチレンオキシドおよび(または)0〜5モルのプロピレンオキシドの付加生成物;(2)1〜30モルのエチレンオキシドとグリセロールとの付加生成物の、C12/18脂肪酸モノ−およびジ−エステル類;(3)6〜22個の炭素原子を有する飽和および不飽和脂肪酸類の、グリセロールモノ−およびジ−エステル類、ソルビタンモノ−およびジ−エステル類、そしてそれらのエチレンオキシド付加生成物;(4)アルキル基に8〜22個の炭素原子を有するアルキルモノ−およびオリゴ−グリコシド類、そしてそれらのエトキシル化類似体;(5)ひまし油および(または)硬化ひまし油上への、15〜60モルのエチレンオキシドの付加生成物;(6)ポリオールおよび、特にポリグリセロールのエステル類、例えばポリリシノール酸ポリグリセロール、ポリ−12−ヒドロキシステアリン酸ポリグリセロール、またはポリグリセロールジメレート(dimerate)イソステアレートそしてまた、これらのクラスの物質のそれ以上からの化合物の混合物;(7)ひまし油および(または)硬化ひまし油上への、2〜15モルのエチレンオキシドの付加生成物;(8)直鎖、分枝鎖、不飽和または飽和C6/22脂肪酸、リシノール酸及び12−ヒドロキシステアリン酸と、グリセロール、ポリグリセロール、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、糖アルコール(例えばソルビトール)、アルキルグルコシド類(例えばメチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)そしてポリグルコシド類(例えばセルロース)と、に基づく部分エステル類;(9)モノ−、ジ−およびトリ−アルキルホスフェート類ならびにモノ−、ジ−および(または)トリ−PEGアルキルホスフェート類そしてそれらの塩;(10)ウールワックスアルコール類;(11)ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテル共重合体または対応する誘導体;(12)DE1165574PSに従うペンタエリトリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪アルコールの混合エステル類そして(または)6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール類、好ましくはグリセロールまたはポリグリセロールの混合エステル類;(13)ポリアルキレングリコール類;そして(14)炭酸グリセロール。【0020】脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノール、脂肪酸のグリセロールモノ−およびジ−エステル類、そして脂肪酸のソルビタンモノ−およびジ−エステル類上へのあるいはひまし油上への、エチレンオキシドおよび(または)プロピレンオキシドの付加生成物は、市販されている既知の生成物である。それらは、付加反応が行われる物質エチレンオキシドおよび(または)プロピレンオキシドと基剤との量の比に相当するアルコキシル化の平均の度合を有する、同族体物質の混合物である。グリセロール上へのエチレンオキシドの付加生成物であるC12/16脂肪酸モノ−およびジ−エステル類は、化粧品製剤の可逆性脂肪質付加剤(revertive fatting agents)としてDE2024051PSから知られている。【0021】C8/18アルキルモノ−およびオリゴ−グリコシド類、それらの製造およびそれらの用途は先行技術から既知である。それらの製造は特に、8〜18個のC原子を有する第一級アルコールとのグルコースまたはオリゴ糖類の反応により行われることが出来る。グリコシド残基に関して、環状糖基が脂肪アルコールへのグリコシド結合であるモノグリコシド類および好ましくは約8までのオリゴマー化の度合いを有するオリゴマーグリコシド類の両方が適当である。それで、オリゴマー化の度合は、技術級品質のそのような製品にとって普通である、同族体の分布に基づいての統計的平均値である。【0022】両性イオン(双性イオン)界面活性剤はまた、乳化剤として用いられることが出来る。用語両性イオン界面活性剤は、それらの分子において、少なくとも1個の四級アンモニウム基および少なくとも1個のカルボン酸基および1個のスルホン酸基を有するような界面活性化合物を意味することが意図される。特に適当な両性イオン界面活性剤は、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート(coco alkyldimethyl ammonium glycinate)のようないわゆるベタイン類、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネートおよび2−アルキル−3−カルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリン(各々の場合において、アルキル基またはアシル基において8〜18個の炭素原子を有する)ならびにココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。CTFA用語コカミドプロピルベタイン(cocamidopropyl betain)下に知られている脂肪酸アミド誘導体は特に好ましい。また、両性界面活性剤が適当な乳化剤である。両性界面活性剤は分子においてC8/18アルキルまたはアシル基に加えて、少なくとも、遊離アミノ基および少なくとも1個の−COOHまたは−SO3H基を含有し、内部塩を形成することが出来る界面活性化合物である。適当な両性界面活性剤の例は、N−アルキルグリシン類、N−アルキルアミノプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸、およびアルキルアミノ酢酸(各々の場合においてアルキル基中に約8〜18個のC原子を有する)である。特に好ましい両性界面活性剤はN−ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネート及びC12/18アルキルアシルサルコシンである。両性乳化剤に加えて、四級乳化剤がまた、用いられることが出来、その中でエステル四級構造物類(esterquats)のタイプのエステル塩類、好ましくはメチル四級化ジ−脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩類が特に好ましい。【0023】高脂質付与剤類(hyperfatting agents)として、例えばラノリンおよびレシチンそしてポリエトキシル化またはアシル化のラノリンおよびレシチン誘導体類、ポリオール脂肪酸エステル類、モノグリセリド類、そして脂肪酸アルカノールアミド類のような物質が用いられることが出来、最後に述べた物質は同時に泡安定剤として働く。【0024】例示的に、真珠光沢ワックスとして、以下の物質が記載されるべきであろう:アルキレングリコールエステル類、特にジステアリン酸エチレングリコール;脂肪酸アルカノールアミド類、特にココ脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド類、特にステアリン酸モノグリセリド;6〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとの多価、出来ればヒドロキシ置換カルボン酸のエステル類、特に酒石酸の長鎖エステル;炭素原子の合計が少なくとも24である、脂肪物質、例えば脂肪アルコール類、脂肪ケトン類、脂肪アルデヒド類、脂肪エーテル類および脂肪カーボネート類、特にラウロン(lauron)およびジステアリルエーテル;12〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコールとの及び(又は)2〜15個の炭素原子と2〜10個のヒドロキシ基とを有するポリオールとの12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドの開環生成物;そしてそれらの混合物。【0025】粘稠性付与剤として、12〜22個の炭素原子そして好ましくは16〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコールそしてさらに部分グリセリド類、脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸の使用が、好ましくはなされる。これらの物質との、同じ鎖長を有するアルキルオリゴグルコシド類および(または)脂肪酸−N−メチルグルカミド類および(または)ポリグリセロール−ポリ−12−ヒドロキシステアレート類の組み合わせが好ましい。【0026】適当な増粘剤は、例えば、多糖類、特にキサンタンガム、グァー−グァー(guar−guar)、寒天、アルギン酸塩そしてメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース、ならびに脂肪酸の高分子ポリエチレングリコールモノ−およびジ−エステル類、ポリアクリレート類(例えばグッドリッチ製のCarbopolsTMまたはシグマ製のSynthalenesTM)、ポリアクリルアミド類、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、例えばエトキシル化脂肪酸グリセリド類のような界面活性剤、例えばペンタエリトリトールまたはトリメチロールプロパンのようなポリオールとの脂肪酸のエステル類、同族体の狭い分布を有する脂肪アルコールエトキシテート(ethoxytate)あるいはアルキルオリゴグルコシド類ならびに塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウムのような電解質である。【0027】適当なカチオン重合体は、例えばAmerchol製のPolymer JR400TMの商品名で市販されている、四級化ヒドロキシエチルセルロースのようなカチオンセルロース誘導体、カチオン性でんぷん、ジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドとの共重合体、例えばLuviquatTM(BASF製)のような四級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾール重合体、ポリグリコール類とアミン類との縮合生成物、例えばラウリルジアンモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(Greunau製LamequatTML)のような四級化コラーゲンポリペプチド類、四級化小麦ペプチド類、ポリエチレンイミン、例えばアミドメチコン類(amidomethicones)のようなカチオンシリコーン重合体、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンとの共重合体(Sandoz製CartaretineTM)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドとのアクリル酸の共重合体(Chemviron製のMerquatTM550)、例えばFR2252840Aにおいて記載されているようなポリアミノポリアミド類、ならびにそれらの架橋水溶性重合体、例えば四級化キトサン、可能であれば、微細結晶化して拡布されているもののようなカチオン性キチン誘導体、ジハロゲンアルキルの縮合生成物、例えばビス−ジメチルアミノ−1,3−プロパンのようなビスジアルキルアミンとジブロモブタンとのようなジハロゲンアルキル類の縮合生成物、例えばCelanese製のJaguarTMCBS、JaguarTMC−17およびJaguarTMC−16のようなカチオン性グァーガム(guar−gum)、例えばMiranol製のMirapolTMA−15、MirapolTMAD−1およびMirapolTMAZ−1のような四級化アンモニウム塩重合体である。【0028】例示的アニオン性、両性イオン性(双性イオン性)、両性および非イオン性重合体として、以下の物質が用いられることが出来る:酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、ビニルピロリドン/アクリル酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニル共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体、そして非架橋で且つポリオール架橋されたポリアクリル酸を有するそれらのエステル類、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリレート共重合体、オクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート/tert−ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム三元重合体ならびに出来れば誘導体化セルロースエーテル類およびシリコーン類。【0029】適当な珪素化合物は、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン類ならびに、室温で樹脂状態ばかりでなく液体であることが出来る、アミノ、脂肪酸、アルコール、ポリエーテル、エポキシ、フッ素、グリコシドおよび(または)アルキルにより変性されたシリコーン化合物である。適当な揮発性シリコーン類の詳細な調査書は、Todd等によるCosm.Toil.91,27(1976)において、また見い出されることが出来る。【0030】典型的な例示脂肪は、グリセリド類でありそしてワックスとして、とりわけキャンデリラ(Candelilla)ワックス、カルナウバろう、木ろう、ハネガヤ草ろう、コルク(cork)ワックス、グァルマ(guaruma)ワックス、米油ワックス、さとうきびワックス、ウリキュリ(ouricury)ワックス、モンタンろう、みつろう、シェラック(schellac)ワックス、鯨ろう、ラノリン(ウールワックス)、ビュルツエル(beurzel)脂肪、セレシン、オゾケリット(Ozokerit)(テレストリアル(terrestrial)ワックス)、ペトロラタム、パラフィンワックス、ミクロ(micro)ワックスのような天然ワックス;化学的に変性されたワックス(硬質ワックス)、例えばモンタンエステルワックス、サソット(sasot)ワックス、水素添加ヨヨバ(yoyoba)ワックス;そして合成ワックス、例えばポリアルキレンワックスおよびポリエチレングリコールワックス、が用いられることが出来る。【0031】安定剤として、ステアリン酸またはリシノレイン酸の、マグネシウム、アルミニウムおよび(または)亜鉛塩のような脂肪酸の金属塩が用いられることが出来る。【0032】生体活性物質として、例えばトコフェロール、酢酸トコフェロール、パルミチン酸トコフェロール、アスコルビン酸、デスオキシリボ核酸、レチノール、ビスアボロール(bisabolol)、アラントイン、フィタントリオール(phytantriol)、パンテノール、AHA酸、アミノ酸類、セラミド類、プソイドセラミド類、精油、植物のエキス及びビタミンの複合体が理解されるべきであろう。【0033】ふけ止め剤として、クリンバゾール(climbazol)、オクトピロックス(octopirox)および亜鉛ピレチオン(zinc pyrethion)が用いられることが出来る。使用出来る薄膜形成性剤は、例えばキトサン、微結晶キトサン、四級キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、アクリル酸の重合体類、セルロースの四級誘導体、コラーゲン、ヒアルロン酸またはその塩類および同様な化合物が挙げられる。【0034】水性相のための膨潤剤として、モンモリロナィト、クレーミネラル物質、ペムレン(pemulen)、そしてアルキル変性カルボポール(Carbopol)タイプ類(グッドリッチ製)が用いられることが出来る。さらに適当な重合体または膨潤剤は、R.LochheadによるCosm.Toil.108,95(1993)の調査書において見い出されることが出来る。【0035】UV光保護因子は、例えば室温で液体または結晶形でありそして紫外線を吸収することが出来且つ長い波長を有する照射線の形、例えば熱の形での受容したエネルギーを開放するためのものである有機物質(光線保護フィルター)である。UVBフィルターは、油類中にまたは水に溶解性であることが出来る。油溶性物質としての例として、以下の物質が記載される。【0036】・ 3−ベンジリデンしょうのう、3−ベンジリデンノルしょうのうおよびそれらの誘導体、例えばEP−B1−0693471に記載されているような3−(4−メチルベンジリデン)しょうのう;【0037】・ 4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシルエステル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−オクチルエステルおよび4−(ジメチルアミノ)安息香酸アミルエステル;【0038】・ 桂皮酸のエステル類、好ましくは4−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシルエステル、4−メトキシ桂皮酸プロピルエステル、4−メトキシ桂皮酸イソアミルエステル、2−シアノ−3,3−フェニル桂皮酸2−エチルヘキシルエステル(オクトクリレン(octocrylene));【0039】・ サリチル酸のエステル類、好ましくはサリチル酸2−エチルヘキシルエステル、サリチル酸4−イソプロピルベンジルエステル、サリチル酸ホモメンチル(homomenthyl)エステル;【0040】・ ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;【0041】・ ベンザルマロン酸のエステル類、好ましくは4−メトキシベンズマロン酸2−エチルヘキシルエステル;【0042】・ 例えば2,4,6−トリアニリノ(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジンおよびEP−A1−0818450に記載されているようなオクチルトリアゾンのようなトリアジン誘導体;【0043】・ 例えば1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)−プロパン−1,3−ジオンのようなプロパン−1,3−ジオン類;【0044】・ EP0694521B1において記載されているようなケトトリシクロ(5,2,1,0)−デカン誘導体。【0045】水溶性物質として以下の物質が述べられることが出来る。・ 2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸そしてそのアルカリ、アルカリ土類、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムおよびグルカンモニウム(glucammouium)塩;【0046】・ ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびそれらの塩;【0047】・ 例えば4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)−ベンゼンスルホン酸および2−メチル−5−(2−オキソボルニリデン)スルホン酸およびそれらの塩のような3−ベンジリデンしょうのうのスルホン酸誘導体。【0048】典型的なUV−Aフィルターとして、特に、例えば1−(4’−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイル−メタン(Parsol1789)または1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル−プロパン−1,3−ジオンのようなベンゾイルメタンの誘導体が当該の物質に入る。UV−AフィルターおよびUV−Bフィルターは、勿論、また混合物で用いられることが出来る。上記可溶性物質に加えて、また、不溶性光保護顔料、即ち微細分散金属酸化物または塩がこの目的のために用いられることが出来る。適当な金属酸化物の例は、特に酸化亜鉛および二酸化チタンそしてまた、鉄、ジルコニウム、珪素、マンガン、アルミニウムおよびセリウムその他の酸化物そしてそれらの混合物である。塩として、珪酸塩(タルク)、硫酸バリウムまたはステアリン酸亜鉛が用いられることが出来る。それらの酸化物類および塩類は、皮膚ケア用および皮膚保護用エマルションおよび装飾用化粧品のための顔料の形で用いられる。その粒子は100nm未満、好ましくは5〜50nmそして特定的には15〜30nmの平均直径を有するべきである。それらは球形を有することが出来るがしかし楕円形を有するかまたは球形とは異なる形を有する粒子が用いられることが出来る。太陽光線保護剤において好ましくはいわゆるミクロ(micro)顔料またはナノ(nano)顔料が用いられる。好ましくは微細化酸化亜鉛が用いられる。【0049】さらに適当なUV光線保護因子は、P.FinkelによるSOEFW−Journal 122,543(1996)における調査書において見い出されることが出来る。【0050】上記第一次1光線保護物質に加えて、また、UV照射線が皮膚を浸透するときに開始される、光化学反応連鎖を遮断する酸化防止剤タイプの第二次光線保護物質の使用が見い出される。そのような物質の典型的な例は下記のとおりである:アミノ酸類(例えばグリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびそれらの誘導体、イミダゾール類(例えばウロカニン酸)およびそれらの誘導体、D,L−カモシン(D,L−camosine)、D−カモシン、L−カモシンおよびそれらの誘導体(例えばアンセリン)のようなペプチド類、カロチノイド類、カロチン(例えばα−カロチン、β−カロチン、リコピン)およびそれらの誘導体、クロロゲン酸およびその誘導体、リポン酸およびその誘導体(例えばジヒドロリポン酸)、金チオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール類(例えばチオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミンおよびそれらのグルコシル、n−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチルおよびラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)そしてそれらの塩類、チオジプロピオン酸ラウリル、チオジプロピオン酸ジステアリル、チオジプロピオン酸およびそれらの誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、リピド、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)ならびに非常に小さな適合性(和合性)使用量(ピコモル/kg〜μモル/kg)でスルホキシミン(sulfoximine)化合物(例えばブチオニンスルホキシミン(buthionin sulfoximine)、ホモシステインスルホキシミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−、ヘプタ−チオニンスルホキシミン)、さらに(金属)キレート化剤(例えばα−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、りんご酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁エキス、ビリルビン、ビフィベルジン(bifiverdin)、EDTA、EGTAおよびそれらの誘導体、不飽和脂肪酸およびそれらの誘導体(例えばγ−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびそれらの誘導体、ユビキノンおよびユビキノールおよびそれらの誘導体、ビタミンCおよび誘導体(例えばアスコルビン酸パルミテート、Mg−アスコルビン酸ホスフェート、アスコルビン酸アセテート)、トコフェロールおよび誘導体(例えばビタミンEアセテート)、ビタミンAおよび誘導体(ビタミンAパルミテート)、そしてベンゼ(bonzoe)樹脂の安息香酸コニフェリル、ルチニン酸(rutinic acid)およびそれらの誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリデン、グルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログァジャク(guajak)樹脂酸、ノルジヒドログァジャレット(guajaret)酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびそれらの誘導体、マンノースおよびその誘導体、超酸化物(super oxide)ジスムターゼ、亜鉛およびその誘導体(例えばZnO、ZnSO4)、セレンおよびその誘導体(例えばセレン−メチオニン)、スチルベンおよびそれらの誘導体(例えば酸化スチルベン、酸化トランス−スチルベン)、これらの上記活性物質の本発明に従う適当な誘導体(塩類、エステル類、エーテル類、糖類、ヌクレオチド類、ヌクレオシド類、ペプチド類、脂質)。【0051】流動性の改良のために、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、またはポリオール類のようなヒドロトロピー剤がさらに用いられることが出来る。この場合において用いられることが出来るポリオール類は、好ましくは2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシ基を有する。代表的な例は以下のとおりである:【0052】・ グリセロール;・ 例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールのようなアルキレングリコール類そして100〜1000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール類:【0053】・ 例えば40〜50重量%のジグリセロール含有量を有する技術品質のジグリセロール混合物のような、1.5〜10の自己縮合度を有する技術品質のオリゴグリセロール混合物;・ 特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン,トリメチロールブタン、ペンタエリトリトールおよびジペンタエリトリトールのようなメチロール化合物;【0054】・ 例えばメチルグルコシドおよびブチルグルコシドのような、特にアルキル残基において1〜8個の炭素原子を有する、低級アルキルグルコシド類;・ 例えばソルビトールまたはマンニトールのような5〜12個の炭素原子を有する糖アルコール類;【0055】・ 例えばグルコースまたはサッカロースのような5〜12個の炭素原子を有する糖類;・ 例えばグルカミンのようなアミノ糖類。【0056】保存料として、例えばフェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン、ペンタンジオールまたはソルビン酸そしてコスメチックレギュレーション(the cosmetic regulation)のパートAおよびB、エンクロージャ6に記載されている保存料は追加のクラスの物質である。【0057】微生物抑制剤物質の典型的な例は、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、クロロヘキシジン(chlorohexidin)(1,6−ジ−(4−クロロフェニル−ビグァニド−ヘキサン)またはTCC(3,4,4’−トリクロロカルバニリド)のようなグラム陽性菌に対して特異的作用を有する保存料である。多くの芳香物質および精油(芳香油)はまた、抗菌性を有している。代表的な例は、カーネーション油、ハッカ油およびタイム油中の活性剤類、オイゲノール、メントールおよびチモールである。興味のある天然脱臭物質は、ライムの花のオイル中に存在しそして谷間のユリの匂いを有するテルペンアルコールファメソール(famesol)(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−オール)である。また、モノラウリン酸グリセロールは静菌薬として用いられて来た。通常、追加の微生物抑制剤の含有量は製剤の固形分の含有量に基づいて、約0.1〜2重量%である。【0058】昆虫忌避剤として、N,N−ジエチル−m−トルアミド、1,2−ペンタンジオールまたはインセクトリペレント3535(insect repellent 3535)は当該物質に入り、自己日焼け剤としてジヒドロキシアセトンが適している。【0059】香料油として、天然のおよび合成の芳香物質の混合物が述べられるべきであろう。天然の匂い物質は花のエキス(ユリ、ラベンダー、ばら、ジャスミン、橙花、イラン−イラン)、茎および葉(ゼラニウム、パチョリ、ペチトグラィン(petitgrain))、果物(アニス、コエンドロ、ヒメウィキョウ、ビャクシン)、果物の皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(マシス(macis)、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、アメリカしゃくなげ、アヤメ属植物、カルムス(calmus))、木(ストーンパイン、サンデル(sandel)、グァジャク(guajac)、ヒマラヤ杉、したん)、ハーブ類および草類(タラゴン、レモングラス、サルビア、じゃこう)、針状葉および小枝(トウヒ、もみ、まつ、トライプセド(traipsed))、樹脂およびバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゼ(benzoe)、ミルラ、乳香樹、オポポナックス(opoponax))である。例えばオオジャコウネコおよびウミダヌキのよな動物からの原料材料がまた可能である。典型的な合成の匂い化合物は、エステル類、アルデヒド類、ケトン類、アルコール類および炭化水素類からの製品である。エステル類のタイプからの匂い化合物は、例えば酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸p−tert−ブチルシクロシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、蟻酸ベンジル、グリシン酸エチルメチルフェニル、プロピオン酸アリルシクロヘキシル、プロピオン酸スチラリル(styrallyl)およびサリチル酸ベンジルである。ベンジルエチルエーテルは例えばエーテル類に属し、例えば8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルカノール類、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネロール、リリアル(lilial)およびブルゲオナール(bourgeonal)はアルデヒド類に属し、例えばイオネン類、α−メチルイオノンおよびメチルセドリル(methylcedryl)ケトンはケトン類に属し、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロオール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールはアルコール類に属し、主としてテルペン類およびバルサム類は炭化水素類に属する。しかしながら、一緒になって心地よい香りを提供する異なる匂い物質の混合物が好ましい。また、しばしば芳香成分として用いられる低い揮発性の精油(香油)、例えばサルビア油、カミルレ油、カーネーション油、メリサ(melissa)油、ハッカ油、シナモン葉油、ラィム花油、ジュニパーベリー(juniper berry)油、ベチベル草油、乳香油、ガルバヌム油、ラボラヌム(labolanum)油およびラバンジン(lavandin)油は、香料油として適している。ベルガモット油、ジヒドロミルセノール(dihydromyrcenol)、リリアル、(lilial)、リラール(lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシナモンアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロオール、ボイサンブレンフォルテ(boisambrene forte)、アンブロキサン(ambroxane)、インドール、ヘジオン(hedione)、サンデリセ(sandelice)、レモン油、ポンカン油、オレンジ油、グリコール酸アリルアミル、シクロベルタル(cyclovertal)、ラバンジン(lavandin)油、マスカッテレルサゲ(muskateller sage)油、β−ダマスコン(β−damascone)、ゼラニウム油ブルボン(bourbon)、サリチル酸シクロヘキシル、ベルトフィックスセウル(Vertofix coeur)、イソ−E−スーパー(iso−E−super)、フィキソリドNP(Fixolide NP)、エベルニル(Evernyl)、イライディンガンマ(iraidein gamma)、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド(rose oxide)、ロミレート(romillate)、イロチル(irotyl)およびフロラメート(floramate)が単独でまたは混合物で好ましく用いられる。【0060】着色剤として、化粧品の目的のために適しており且つ認容されているような物質、例えばWeinheimのVerlag Chemieにより発行された刊行物“Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft”の“Kosmetische Faerbemittel”(化粧品染料)第81頁〜第106頁(1984)に記載されている着色剤のような物質が用いられることが出来る。これらの染料は、一般に全体の混合物に基づいて、0.001〜0.1重量%の濃度で用いられる。【0061】(発明を実施するための最良の形態)例:エステラーゼ抑制により、本発明に従う作用物質の効果が調べられた。この目的のために、エステラーゼに対する0.1〜5000ppmの試験混合物の15分の影響時間後の残りの活性が、抑制されなかった対照(標準=100%)に平行して、pH6(NaOHを用いて調整)で調べられた。組成物1〜3が本発明に従っており、製剤V1〜V4が比較である。表1は(重量%の量で示される)行われた例の概要を示す。【0062】 (a)主鎖としてβ−(1,3)結合鎖を有し、β−(1,3)結合を示す側鎖を有し、及びβ−(1,6)結合鎖が実質的に存在しない水溶性β−(1,3)グルカンを含有する脱臭用製剤。 (b)アルミニウムクロロハイドラート、(c)エステラーゼ阻害因子、および(d)殺菌性または静菌性活性剤からなる群から選ばれる少なくとも一つをさらに含有する請求項1に記載の製剤。 それらがサッカロミセス属からの酵母に基づいて得られるグルカンを含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の製剤。 それらが、実質的にすべてのβ−(1,6)結合が解き放されるように、β−(1,3)およびβ−(1,6)結合を有するグルカンを、β−(1,6)グルカナーゼと接触させることにより得られるグルカンを含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製剤。 Trichodermia harzianumに基づくグルカナーゼで予め処理されたグルカンが使用されることを特徴とする、請求項4に記載の製剤。 それらがエステラーゼ阻害因子としてクエン酸トリアルキルを含有することを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載の製剤。 それらが殺菌性または静菌性活性剤としてキトサンを含有することを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載の製剤。 下記に記載する量が100重量%に完成されることを条件として、固形分含有量に基づいて、 (a)主鎖としてβ−(1,3)結合鎖を有し、β−(1,3)結合を示す側鎖を有し、及びβ−(1,6)結合鎖が実質的に存在しない水溶性β−(1,3)グルカン0.01〜50重量%、並びに (b)アルミニウムクロロハイドラート1.0〜50重量%、 (c)エステラーゼ阻害因子0.01〜20重量%、および (d)殺菌性または静菌性活性剤0.01〜5.0重量%からなる群から選ばれる少なくとも一つを含有することを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載の製剤。 (a)主鎖としてβ−(1,3)結合鎖を有し、β−(1,3)結合を示す側鎖を有し、及びβ−(1,6)結合鎖が実質的に存在しない水溶性β−(1,3)グルカンと、(b)アルミニウムクロロハイドラート、(c)エステラーゼ阻害因子、および(d)殺菌性または静菌性活性剤からなる群から選ばれる少なくとも一つとを混合することを含む脱臭用製剤の製造方法。