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タイトル:特許公報(B2)_抗ヒト免疫不全ウイルス活性を有するポリペプチド、ポリペプチドをコード化する遺伝子、ポリペプチドの製造方法
出願番号:2000602267
年次:2007
IPC分類:C07K 14/36,C12N 15/09,C12P 21/02


特許情報キャッシュ

田中 晴雄 大村 智 JP 3962772 特許公報(B2) 20070601 2000602267 19990922 抗ヒト免疫不全ウイルス活性を有するポリペプチド、ポリペプチドをコード化する遺伝子、ポリペプチドの製造方法 有限会社 キイム・ファーマ・ラボ 507126029 杉村 憲司 100147485 田中 晴雄 大村 智 JP 1999056960 19990304 JP 1999058434 19990305 20070822 C07K 14/36 20060101AFI20070802BHJP C12N 15/09 20060101ALI20070802BHJP C12P 21/02 20060101ALI20070802BHJP JPC07K14/36C12N15/00 AC12P21/02 C C12N15/00-15/90 C07K1/00-19/00 PubMed BIOSIS/WPI(DIALOG) SwissProt/PIR/Geneseq 特表平07−508746(JP,A) The Jounal of Antibiotics, 50[1](1997) p.58-65 The Jounal of Antibiotics,,50[1)(1997) p.66-69 9 FERM BP-6670 JP1999005199 19990922 WO2000052043 20000908 20 20040812 小暮 道明 【0001】【発明の属する技術分野】 本発明は、ヒト免疫不全ウイルス(human immuno deficiency virus:HIV)の感染症に有益な抗ウイルス剤、特に、HIV−1の感染症を抑制し得るポリペプチド、当該ポリペプチドをコード化するDNA、及び当該ポリペプチドの製造方法に関する。【0002】【従来の技術】 HIV−1ウイルスにより引き起こされる後天性免疫不全症候群(AIDS)に対する治療法としては、現在、逆転写酵素阻害剤とプロテアーゼ阻害剤が使用されている。逆転写酵素阻害剤としては、zidovudine(AZT,3’−azido−2’,3’−dideoxythymidine)、didanosine(ddI,2’,3’−dideoxyinosine)、zalcitabin(ddC,2’,3’−dideoxycytidine)、sutavudine(d4T,2’,3’−dideoxy−2’,3’−didehydrothymidine)、lamivudine(3TC,3’−thiacytidine)などのヌクレオチド系阻害剤と、非ヌクレオチド系阻害剤のnevirapineが用いられている。【0003】 ヌクレオチド系阻害剤は長期投与によって重篤な副作用を示すだけでなく、投与開始後、約一年で耐性株が出現することが知られている。一方、非ヌクレオチド系阻害剤は副作用は少ないが、作用の特異性が高いために、耐性株が早期に出現する。プロテアーゼ阻害剤としては現在、saquinavir、ritonavir、indinavirなどが用いられている。プロテアーゼ阻害剤は単独でも良好な抗ウイルス活性を示すが、その効果はおおむね一時的で、HIVプロテアーゼのアミノ酸配列の変異による感受性の低下が見られる。加えて体内での安定性や、消化器障害などの副作用の点でも問題を抱えている。【0004】 最近、米国AIDS臨床治験グループはAZTとddIの併用、又はAZTとddCの併用療法が、それまで第一選択療法とされていたAZT単独療法に比べて(1)延命効果 (2)AIDS発症阻止 (3)cluster of differentiation(CD)4陽性細胞数減少 の3指標のすべてにおいて、より良好な結果をもたらす事を報告した。また、プロテアーゼ阻害剤の併用についても報告が相次ぎ、2つの逆転写酵素阻害剤(例えばAZT+ddIやAZT+3TC)との併用ではいずれのプロテアーゼ阻害剤もきわめて強い抗ウイルス活性を発揮し、60−90%の症例で血中ウイルス量を検出限界以下に抑えることが分かった。【0005】【発明が解決しようとする課題】 このように、作用点や作用機構の異なる抗HIV薬を多剤併用して、体内ウイルスを格段に低レベルに抑え込む事により、発症を阻止できる可能性が示唆された。しかし、多剤耐性のHIV−1株の出現や長期投与による副作用等の問題点も依然として残されている。また、多剤併用療法によってウイルスの増殖は抑制されるが、ウイルス感染細胞が完全に消失するわけではない。最近、HIVは長期間の潜伏期においても体内で大量に産生され、生体はそれに対する免疫的排除を繰り返すというウイルスと宿主の動的な均衡の姿が明らかとなった。従って、AIDS発症予防のためには、潜伏期でのウイルス複製を抑え血中ウイルス量を低く保つことが重要であり、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤に加えてHIVの感染初期過程をはじめとするHIVの生活環の逆転写酵素及びプロテアーゼ以外の部位をターゲットとした抗HIV薬の開発が望まれている。【0006】 HIVの感染は、HIV表面蛋白質であるglycoprotein120(gp120)と、宿主細胞表面の受容体であるCD4との結合を介して、宿主細胞に接着して細胞内へ侵入する事により成立する。したがって、gp120とCD4の結合を阻害する物質はHIVと細胞の接着を阻害し、HIVの感染を防御できると期待されるため、gp120とCD4との結合を阻害する試みが試行された。一例として、可溶性のCD4を遺伝子工学的に作成して、ヒトの体内に投与するような試みなども行なわれた。しかしながら、このような方法では試験管内では阻害活性が認められるものの、生体内では半減期が短いなどの理由で、抗HIV活性は認められなかった。また、ヒトのCD4をマウスの細胞に発現させても感染が起こらない事が明かとなり、第2の接着分子の存在が示唆されていた。【0007】 近年、この第2の受容体が、一群のケモカイン受容体であるとの報告が相次いだ。HIVは、マクロファージ指向性を示す株(M−トロピックHIV)とT細胞株指向性を示す株(T−トロピックHIV)の二つに大別されるが、これらのウイルス株間に見られる細胞指向性の差が、第2受容体の分子種の違いによる事が示された。すなわち、標的細胞が第2受容体としてCCケモカイン受容体5(CCR5:M−トロピックHIV受容体)又は、CXCケモカイン受容体4(CXCR4:T−トロピックHIV受容体)のどちらを発現しているかの違いにより、決定されることが明らかとなった。これらの新たな知見から現在、HIVの標的細胞への侵入様式は次のように考えられている。まず、gp120とCD4が結合し、続いて宿主細胞のCCR5又はCXCR4と結合する。これによりgp120の構造が変化してglycoprotein41(gp41)が裸出し、細胞膜に接着・侵入して巨細胞(シンシチウム)を形成する事により、感染が成立する。また、該当するケモカインはHIVのケモカイン受容体への結合を競合的にブロックし、HIVの感染を抑制した。この一連の発見は感染と発症の機構の解明を加速しただけでなく、抗HIV戦略にも新たな視点を提供した。【0008】【課題を解決するための手段】 本発明者らは、そのような機構に作用する抗HIV薬物を得る目的で、エンベロープ糖タンパク質(gp120、gp41)を発現したHeLa細胞と、CD4及びCXCR4を発現したHeLa細胞との融合によるシンシチウム形成を阻害する物質を、微生物の生産する代謝産物の中から探索した。その結果、新たに土壌から分離した、ストレインK97−0003菌株の培養液が、優れたHIV阻害活性を有することを見出した。尚、当該菌株はストレインK97−0003(strainK97−0003)として、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託されている(FERM BP−6670)。【0009】 以下、本発明を詳しく説明するが、これら好適形態の詳細な説明及び実施例は本発明の有効範囲を限定または制限する事を何ら意味するものではない。【0010】【発明の実施の形態】 発明者らは、ストレインK97−0003菌株の培養液から、エンベロープ糖タンパク質を発現したHeLa細胞と、CD4およびCXCR4を発現したHeLa細胞との融合によるシンシチウム形成を阻害する物質を分離精製した結果、配列表の配列番号1のアミノ酸配列を有するポリペプチドを得た。この物質は従来全く知られていない事から、本物質をK97−0003ペプチドと命名した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものであって、配列表の配列番号1のアミノ酸配列を実質的に含み、エンベロープ糖タンパク質を発現したHeLa細胞と、CD4およびCXCR4を発現したHeLa細胞との融合を阻害して、抗HIV活性を有するK97−0003ペプチドを提供するものである。配列番号1で示されるアミノ酸配列は、前駆体である配列番号2における第47番目のアラニン以降のアミノ酸配列を示したものである。【0011】 本発明において、配列番号1で示されるアミノ酸配列を実質的に含む、K97−0003ペプチドをコード化するDNAを提供する。そのようなDNAとして、例えば配列番号3で示される塩基配列を含むものが挙げられる。更に、本発明は配列番号2で示されるアミノ酸配列を実質的に含む、K97−0003ペプチドの前駆体をコード化するDNAを提供する。そのようなDNAとして、例えば配列番号4で示される塩基配列を含むものが挙げられる。また、本発明は、放線菌に属し、K97−0003ペプチドを生産する能力を有する、ストレインK97−0003菌株を提供する。更に、本発明は、ストレインK97−0003菌株を培地に培養する事により、培養物中にK97−0003ペプチドを蓄積して、当該培養物からK97−0003ペプチドを採取することを特徴とする、K97−0003ペプチドの製造法を提供するものである。【0012】 ここで、「実質的に」とは、本発明のK97−0003ペプチドが天然の活性型K97−0003ペプチドの有する生物活性、特には、エンベロープ糖タンパク質発現HeLa細胞とCD4およびCXCR4発現HeLa細胞との融合を阻害する活性を有する限り、当該蛋白質に含まれるアミノ酸配列に1個叉は2個以上の置換、付加、欠失、挿入等の変異が生じてもよい事を意味する。また、本発明のDNAが前記のK97−0003ペプチドを発現させる機能を保持する限り、当該遺伝子の塩基配列にこれらの変異に対応するコドン1個叉は2個以上の置換、付加、欠失、挿入等の変異が生じてもよいことを意味する。従って、例えば本発明のK97−0003ペプチド前駆体(配列番号2)に含まれるアミノ酸配列の第1(メチオニン)から46番目(フェニルアラニン)の部分が欠失しているものなども、このアミノ酸配列の変化による蛋白質に含まれる。【0013】 従って、本発明において、K97−0003ペプチドのアミノ酸配列の一部が欠損、置換し、若しくは付加されたポリペプチドとは、配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列と、少なくとも20%、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上のアミノ酸配列の相同性を有するポリペプチドを意味する。同様に、K97−0003ペプチド前駆体のアミノ酸配列の一部が欠損、置換し、若しくは付加されたポリペプチドとは、配列表の配列番号2記載のアミノ酸配列と、少なくとも20%、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上のアミノ酸配列の相同性を有するポリペプチドを意味する。【0014】 また、K97−0003ペプチドのアミノ酸配列をコード化する遺伝子の塩基配列と適切な条件下でハイブリダイズする遺伝子とは、配列表の配列番号3記載の塩基配列と、少なくとも20%、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上の塩基配列の相同性を有する遺伝子を意味する。同様に、K97−0003ペプチド前駆体のアミノ酸配列をコード化する遺伝子の塩基配列と適切な条件下でハイブリダイズする遺伝子とは、配列表の配列番号4記載の塩基配列と、少なくとも20%、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上の塩基配列の相同性を有する遺伝子を意味する。【0015】 なお、本発明のK97−0003ぺプチドに含まれるアミノ酸をコードする塩基配列のほか、縮重コドンにおいてのみ異なる同一のポリペプチドをコードする縮重異性体も本発明のDNAに含まれる。なお、上記の活性型K97−0003ペプチドとは、所謂成熟型のK97−0003ペプチドを意味し、K97−0003ペプチド前駆体とは、微生物外への分泌に用いられるシグナルペプチド配列領域を所謂成熟型のK97−0003ペプチドのN末端に有するものを意味する。【0016】 さらに、配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるポリペプチドのフラグメントとは、少なくとも10アミノ酸、好ましくは少なくとも15アミノ酸、例えば20、25、30、40、50、60アミノ酸部分を意味する。上記の、エンベロープ発現HeLa細胞とCD4及びCXCR4発現HeLa細胞との融合を阻害する物質K97−0003ペプチドを生産する能力を有する微生物は放線菌に属するが、当該物質K97−0003ペプチドの生産能を有するものであればよく、特に制限されることはないが、例えば本発明者らが分離したストレインK97−0003菌株は、本発明に最も有効に使用される菌株の一例であって、本菌株の菌学的性状は下記のとおりである。【0017】 本発明者らが分離したストレインK97−0003菌株は、K97−0003ペプチドを生産する能力を有する微生物であり、当該菌株は以下のような菌学的性状を有する。当該菌株の栄養菌糸はオートミール寒天培地、栄養寒天培地上で中程度に発達し、分断が観察された。グルコース・硝酸塩寒天、シュークロース・硝酸塩寒天等の合成培地では生育しない。また、当該菌株の気菌糸はほとんどの培地で着生しないが、10分の1濃度のV8ジュース寒天培地で僅かに着生が見られた。顕微鏡下の観察では、気菌糸は直線状を呈して、20ヶ所以上の胞子の連鎖が認められる。胞子の形は円柱状であり、その大きさは1.0×0.5μmである。胞子の表面は平滑であり、菌核及び胞子嚢は見出されない。【0018】 イー.ビー.シャーリング(E.B.Shirling)とデー.ゴットリーブ(D.Gottlieb)の方法(インターナショナル・ジャーナル・オブ・システマティック・バクテリオロジー、第16巻、第313頁、1966年)によって調べた、ストレインK97−0003菌株の培養性状を表1に示す。色調は標準色として、カラー・ハーモニー・マニュアル第4版(コンテナー・コーポレーシャン・オブ・アメリカ・シカゴ、1958年)を用いて決定し、色標名と共に括弧内にそのコードを併せて記した。特記しない限り、以下に示すものは、27℃、2週間目の各培地における観察の結果である。【0019】【表1−1】【0020】【表1−2】【0021】 ストレインK97−0003菌株の生理学的諸性質は、以下の様である。 (1)メラニン色素の生成 (イ)チロシン寒天 陰性 (ロ)ペプトン・イースト・鉄寒天 陰性 (ハ)グルコース・ペプトン・ゼラチン寒天 陰性 (ニ)トリプトン・イースト液 陰性 (2)チロシナーゼ反応 陰性 (3)硫化水素の生産 陰性 (4)硝酸塩の還元 陽性 (5)ゼラチンの液化(21〜23℃) 陽性 (グルコース・ペプトン・ゼラチン培地) (6)スターチの加水分解 未生育 (7)脱脂乳の凝固(37℃) 陽性 (8)脱脂乳のペプトン化(37℃) 陽性 (9)生育温度範囲 12〜37℃(10)炭素源の利用性(プリーダム・ゴトリーブ寒天培地) ストレインK97−0003菌株は、炭素原としてグルコースを利用する。また当該菌株は、アラビノース、キシロース、ラフィノース、メリビオース、マンニトール、フルクトース、ラムノース、イノシトール及びシュークロースについては炭素原として利用しない。(11)セルロースの分解 陰性【0022】 ストレインK97−0003菌株の菌学的性状を要約すると次の様である。当該菌株の細胞壁中のジアミノピメリン酸はメソ型である。生育培地の選択性については、当該菌株の栄養菌糸はオートミール寒天培地、栄養寒天培地上でよく発達し、分断が観察されたが、グルコース・硝酸塩寒天、シュークロース・硝酸塩寒天等の合成培地では生育しない。また、当該菌株の気菌糸は、10分の1濃度のV8ジュース寒天培地で僅かに着生が見られた。気菌糸の形態は直線上であり、長い胞子鎖を形成する。胞子の表面は平滑である。培養上の特性として、当該菌株の栄養菌糸はベージュ系の色調を呈し、気菌糸はホワイト系の色調を呈する。これらの結果から当該菌株は、放線菌に属する1菌種であると判断された。【0023】 以上、K97−0003ペプチド生産菌について説明したが、菌の一般的性状として、当該菌株の菌学上の性状はきわめて変異し易く、一定したものではない。自然的にあるいは通常行なわれる紫外線照射または変異誘導物質、例えばN−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン、エチルメタンスルホネートなどを用いる人工変異手段により変異する。このような人工的変異株及び自然変異株を含めて、K97−0003ペプチドを生産する能力を有し、放線菌に属する菌株は、すべて本発明に使用することができる。また、細胞融合、遺伝子操作などの手法により細胞工学的に変異させた菌株も、本発明のK97−0003ペプチド生産菌として包含される。【0024】 本発明のK97−0003ペプチド生産菌の培養に際しては、放線菌の培養に用いられる通常の培養方法が適用される。用いられる培地は微生物の資化し得る炭素源、窒素源、無機物などを程よく含有する培地であれば天然培地、合成培地いずれも用いることができる。炭素源としては、グルコース、マンノース、マルトース、糖蜜などの炭水化物、クエン酸、リンゴ酸、酢酸、フマール酸などの有機酸、メタノール、エタノールなどのアルコール、メタン、エタン、プロパン、n−パラフィンなどの炭化水素、グルタミン酸などのアミノ酸あるいはグリセロールなどが用いられる。【0025】 窒素源としては塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウムなどのアンモニウム塩、アスパラギン酸、グルタミン、シスチン、アラニンなどのアミノ酸、尿素、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、乾燥酵母、コーン・スチープ・リカー、大豆粉、ソルブル・ベジタブル・プロテイン、綿実油、大豆カゼイン、カザミノ酸、ファーマメディアなどが用いられる。無機物としてはリン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、硫酸コバルト、硫酸亜鉛、パントテン酸カルシウム、モリブデン酸アンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、塩化コバルト、食塩などが用いられる。その他必要に応じて培地に微量の金属塩、ビタミン、サイアミンなど菌体の増殖あるいはK97−0003ペプチドの生産を促進する物質を加えることができる。また微生物が特定の物質を要求する場合は、生育に必要なものを加えることが必要である。これらのものはK97−0003ペプチドの生産に役立つものであればよく、公知の放線菌の培養材料はすべて用いることができる。【0026】 K97−0003ペプチド生産菌の大量培養には液体培地を用いた振盪培養法、通気撹拌培養法などが好ましい。培養温度は生産菌が発育し、K97−0003ペプチドを生産できる範囲で適用できる。培養はK97−0003ペプチド生産菌の性質に応じて、適宣選択して行なうことができる。培養物中のK97−0003ペプチドが培養液中に存在する場合には、菌体を含む培養液をそのまま採取し、利用することもできるが、一般には常法にしたがって、濾過、遠心分離などにより培養液中のK97−0003ペプチドと微生物菌体とを分離した後のK97−0003ペプチド溶液が使用される。K97−0003ペプチドが菌体内に存在する場合は、得られた培養物を濾過または遠心分離などの手段により、菌体を採取し、次いでこの菌体を機械的方法またはリゾチームなどの酵素的方法で破壊し、また必要に応じてEDTA等のキレート剤および/または界面活性剤を添加してK97−0003ペプチドを可溶化して、水溶液として分離採取する。【0027】 このようにして得られたK97−0003ペプチド含有溶液を、例えば、減圧濃縮、膜濃縮、更に、硫安、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、あるいは親水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなどによる分別沈殿法により沈殿せしめればよい。ついでこの沈殿物を水に溶解し、半透膜にて透析せしめて、より低分子量の不純物を除去することができる。また吸着剤あるいはゲル濾過剤などによるゲル濾過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーにより精製しこれらの手段を用いて得られるK97−0003ペプチド含有溶液は、減圧濃縮、凍結乾燥等の処理にてより精製されたK97−0003ペプチドを得ることができる。K97−0003ペプチドは、合成ペプチドであることも可能である。【0028】【実施例】 大腸菌を用いての遺伝子操作法は「Molecular Cloning」(Sambrook,J.,Fritsch,E.F.及びManiatis,T.著Cold Spring Harbor Laboratory Pressより1989年に発刊)に記載されている方法に従った。また、市販のキットを使用した場合には、添付されている操作方法に従った。【0029】 1.ストレインK97−0003株の培養 寒天斜面培地で培養したストレインK97−0003株(FERM BP−6670)を、グルコース2.0%、ポリペプトン0.4%、酵母エキス0.1%、肉エキス0.4%、塩化ナトリウム0.25%からなる液体培地 (pH7.6)を100ml分注した500mlの三角フラスコ1本に一白金耳接種し、27℃で3日間振盪培養して種培養液を得た。次いで、種培養液をグルコース2.0%、ポリペプトン0.4%、酵母エキス0.1%、肉エキス0.4%、塩化ナトリウム0.25%からなる液体培地(pH7.6)を200ml分注した500mlの三角フラスコ25本に2mlずつ分注し、27℃で3日間振盪培養した。【0030】 2.K97−0003ペプチドの精製 培養液は吸引濾過して、得られた上清をDEAE−TOYOPEARLカラム(直径75mm、長さ250mm、東ソー製)に付し、通過液を回収した。次いで、この通過液をあらかじめ10%アセトニトリル水溶液で平衡化したODSカラム(直径50mm、長さ150mm、(株)センシュー科学製)に付して、10%アセトニトリル水溶液、20%アセトニトリル水溶液、40%アセトニトリル水溶液及び60%アセトニトリル水溶液で、順次溶出した。gp120発現HeLa細胞と、CD4及びCXCR4発現HeLa細胞との融合によるシンシチウム形成を阻害する活性のある画分を集めて、エバポレーターにてアセトニトリルを留去した。シンシチウム形成のアッセイについては後述する方法で行った。この溶液をDEAE−TOYOPEARLカラム(直径50mm、長さ250mm、東ソー製)に付して、50mM塩化ナトリウム水溶液で溶出した。シンシチウム形成の阻害活性を有する画分を集めて、あらかじめ5%アセトニトリル水溶液で平衡化したODSカラム(直径30mm、長さ100mm、(株)センシュー科学製)に付して、5%アセトニトリル水溶液及び60%アセトニトリル水溶液を用いた90分の直線濃度勾配で、225nmの吸収を検出しながら、2.5ml/minの流速で溶出して活性画分を集めた。【0031】 得られた活性画分を集めてエバポレーターで溶媒を留去したところ、50.1mgの黄色粗物質を得た。これを8M尿素水溶液に溶解し、ガラスファイバーフィルター(Whatman GF/C)で濾過して、不溶物を除き、得られた濾液に蒸留水を加えて全量を4mlとした。この溶液を高速液体クロマトグラフィー(SHISEIDO CAPCELLPAK C18 SG−120A、内径20mm×長さ250mm、資生堂製)に数回に分けて付し、アセトニトリル−0.01% TFA(1:9)及びアセトニトリル−0.01% TFA(45:55)を用いて、40分の直線濃度勾配法で220nmの吸収を検出しながら、3.0ml/minの流速で流して、38分付近に溶出するピークを集めた。得られた画分を減圧濃縮して、K97−0003ペプチド26.3mgを得た。得られたペプチドを、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)で分析した結果、当該ポリププチドの分子量は、約14KDaであった。(図1)。【0032】 3.K97−0003ペプチドのアミノ酸配列の決定 K97−0003ペプチドの一次構造を決定した。K97−0003ペプチドを還元ピリジルエチル化して、チオール基を保護した後に、トリプシン、アルギニルエンドペプチダーゼ、エンドプロテイナーゼLys−C、エンドプロテイナーゼAsp−N又はエンドプロテイナーゼGlu−Cで消化して、生成したペプチド断片を自動エドマン分解(PPSQ−10プロテインシークエンサー、島津製作所)で分析を行った。得られた各々のペプチドのN末端側のアミノ酸配列を連結して、K97−0003ペプチドの全アミノ酸配列を決定した。K97−0003ペプチドのアミノ酸配列を、配列表の配列番号1に示す。アミノ酸配列データベース(PIRリリース57、SWISSPROTリリース37、PDBリリース85、DADリリース5)を検索してところ、当該ペプチドの配列は、従来知られていないものであった。配列を決めたペプチド断片及び決定されたアミノ酸配列の位置を図2に示した。【0033】 4.K97−0003ペプチドをコードする遺伝子のクローニング 上記方法により決定されたK97−0003ペプチドのアミノ酸配列のうち、(1)N末端配列である、Ala−Ser−Val−Thr−Ile−Arg−Asn(K97−0003ペプチドにおける、アミノ酸配列番号1−7番目のアミノ酸)(2)C末端配列である、Gln−Lys−Trp−Tyr−Thr−Gly(K97−0003ペプチドにおける、アミノ酸配列番号109−114番目のアミノ酸)に注目した。放線菌のコドン使用頻度を参考にして、これらのアミノ酸配列に対応する以下のような塩基配列のオリゴヌクレオチドを、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のために合成した。【0034】 すなわち、センスプライマーとして5'-GCS TCS GTS ACS ATC CGS AAC-3' 、アンチセンスプライマーとして5'-CC SGT GTA CCA CTT CTG-3'を合成した。ストレインK97−0003菌株の染色体DNAを鋳型として、上記記載の2つのオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCRを行なったところ、約300bpの増幅DNA断片が認められた。この増幅断片を回収して、TクローニングベクターpCR2.1(Invitrogen社製)のTクローニングサイトに、DNAライゲーションキットバージョン2(宝酒造製)を用いて連結した。ライゲーション液の中において、大腸菌invαF’(Invitrogen社製)を形質転換して、アンピシリン含有Luria−Bertani(LB)寒天培地上に出現したコロニーから、組み換えプラスミドを抽出した。組み換えプラスミドに挿入された断片の塩基配列を解析したところ、K97−0003ペプチドのアミノ酸配列と完全に一致するアミノ酸配列をコードする塩基配列が認められた。よってこのDNA断片を、K97−0003ペプチドをコード化する遺伝子の一部であると断定した。【0035】 ストレインK97−0003菌株の染色体DNAを、制限酵素MboIで部分消化して、約40kbの断片とした。このDNA断片を、制限酵素BamHIで消化したコスミドベクターpWE15(Stratagene社製、米国)と連結して、Read・To・Go Lambda Packaging Kit(Amersham Pharmacia Biotech社製)を用いてファージ粒子にパッケージングした。【0036】 得られたファージ粒子を常法に従い、大腸菌XL−1 blue MR(Stratagene社製、米国)に感染させた。ファージ溶液をアンピシリンを含有したLB寒天培地上に、直径9cmのシャーレ上に約1000個の大腸菌コロニーが出現するようにまき、30℃で一晩培養した。更に、HighbondN+(Pharmacia Biotech社製)を新しいアンピシリン(終濃度100μg/ml)を含むLB寒天培地上にのせ、常法に従ってコロニーをナイロン膜上に移し取り、30℃で一晩培養した。ナイロン膜に生育したコロニーについて、コロニーハイブリダイゼーションを行なった。プローブとして用いたジゴキシゲニン標識DNA断片は、上記記載の約300bpのK97−0003ペプチド遺伝子を含むクローン化DNAを鋳型として、新たに設計した以下のような2つの合成オリゴヌクレオチドをプライマーとして、PCR DIGプローブ合成キット(Boeringer mannheim製)を用いて調製した。すなわち、センスプライマーとして、配列表の配列番号2の1ー18番目に相当する、5'-GCC TCG GTG ACC ATC CGC -3'、またアンチセンスプライマーとして、配列番号2の258−274番目の相補配列に相当する、5'-T GTC GAG CAC GCG TCC-3' を使用した。ハイブリダイゼーションおよび陽性クローンの検出はDIG核酸検出キット(Boeringer mannheim製)を用いて行なった。【0037】 その結果、約1万個のコロニーから7個の陽性クローンを得た。陽性のクローンからプラスミドを回収し、制限酵素ApaI、BamHI及びKpnIで別々に消化し、0.8%アガロースゲル電気泳動で分離した。分離したDNAをゲルからナイロン膜に転移して固定した後に、上述のプローブを用いてサザンハイブリダイゼーションを行なった。1A4、2A3及び10A2と命名した3種のクローンから、プローブとハイブリダイズするDNA断片として、約7bpのApaI断片、約800bpのBamHI断片及び約3kbのKpnI断片が見い出された。図3に陽性クローンのうち、1A4、2A3、3A7及び10A2のサザンハイブリダイゼーションの結果を示す。そこで、陽性クローンのプラスミドを制限酵素KpnIで消化して、1.0%アガロースゲル電気泳動で分画した。【0038】 EASYTRAP Ver.2(宝酒造製)を用いて約3kbのKpnI断片を回収し、KpnIで消化したpBluescriptIISK+と連結して、大腸菌JM109株を形質転換した。得られたサブクローンからプラスミドを回収して、挿入DNA断片の制限酵素地図を作成した。作成した制限酵素地図を図4に示す。また、サブクローンを各種制限酵素で消化して得られるDNA断片をサザンハイブリダイゼーションで解析して、K97−0003ペプチド遺伝子を含む断片をBamHIからSmaIまでの約600bp(図4の中において、バーで示す)に限定した。この領域を含む種々の制限酵素断片をpBluescriptIISK+にサブクローニングして、得られた組み換えプラスミドの塩基配列を解析した。【0039】 当該サブクローンを鋳型として、サーモシークエナーゼTMサイクルシークエンシングキット(島津製作所製)を用いて、添付された操作方法に従いPCRを行なった。塩基配列の読み取りは自動蛍光式DNAシーケンサーDSQ2000を用いた。塩基配列データはGENETYXのDNA塩基配列連結プログラムを用いて連続した塩基配列に編集した。その結果、K97−0003ペプチド(配列番号1)の前駆体ペプチドをコード化する塩基配列(配列番号4)を得た。K97−0003ペプチドの前駆体とは、上述したように、微生物外への分泌に用いられるシグナルペプチドの配列領域を、K97−0003ペプチドのN末端に有するペプチドを意味する。そのようにして得た前駆体ペプチドの塩基配列データ(配列番号4)をアミノ酸配列に翻訳して、K97−0003ペプチド前駆体に示すアミノ酸配列(配列番号2)を得た。更に、K97−0003ペプチドをコード化する塩基配列を、配列表の配列番号3に示す。【0040】 5.シンシチウム形成の測定 96穴プレート(IWAKI MICROPLATE 96well)に、1.6×105 cells/mlに調製したHeLa/CD4/LTR細胞を50μlずつまき、リン酸緩衝生理食塩水で各段階に希釈した試料を、各穴に10μlずつ添加した。さらに、1.6×105cells/mlに調製したHeLa135/env(エンベロープ糖タンパク質:T−トロピックHIV−1由来)/Tat細胞を、各穴に50μlずつまき、5%CO2気流下37℃インキュベーターで24時間培養した。その後培養液を除き、細胞溶解液を20μlずつ各穴に加えて、約10分間室温で放置した。【0041】 その後、発色基質液100μl(Z−バッファー:80μl+4mg/mlo−ニトロフェニル−ベータ−D−ガラクトピラノシド:20μl)を加えて、インキュベーター中において37℃で反応させた。Z−バッファーの組成は60mM リン酸水素二ナトリウム、40mM リン酸二水素ナトリウム、10mM 塩化カリウム、1mM 硫酸マグネシウム、50mM ベーターメルカプトエタノールであり、pH7.0である。80分後に反応停止液(2M Na2CO3 )25μlを加えて、比色計(Organon System Microwell System Reader 510)を用いて405nmにおける吸光度を測定した。得られた吸光度から、シンシチウム形成能を下記の式より求めた。シンシチウム形成能=試料を添加した穴の吸光度/コントロールの吸光度×100このようにして得たシンシチウム形成能を50%阻害するペプチド濃度(IC50)を、下記の表2に示す。【0042】 6.細胞変性効果の抑制による抗HIV活性の測定 HIV感染による細胞変性効果(cytopathic effect)の抑制より、抗HIV活性を測定した。96穴タイタープレートに、各種濃度のK97−0003ペプチドと共に、HIV感染MT−4細胞(2.5×104cells/well、多重感染度:0.01)を感染直後に加えた。K97−0003ペプチドのMT−4細胞に対する細胞毒性を知るために、HIV非感染細胞を同様に、各種濃度のK97−0003ペプチドと共に培養を行なった。CO2インキュベーターで37℃5日間培養した後、MTT法により生存細胞数を測定した。【0043】 上記の方法により評価を行ったK97−0003ペプチドの生物活性を、放線菌WK−3419株由来のHIV阻害剤であるクロロペプチンと比較して、表2に示す。尚、クロロペプチンはgp120−CD4結合の阻害により抗HIV活性を示す事が知られている。表2において、以下の様な値により細胞変性効果を示す。(1)EC50:HIV感染による細胞傷害を50%阻害する濃度であり、抗HIV活性の指標である。(2)CC50:K97−0003ペプチドによる50%細胞傷害濃度であり、細胞毒性の指標である。(3)SI(Selectivity Index):有効係数であり、CC50/EC50として計算した。【0044】 表2に示す様に、K97−0003ペプチドは低濃度(60nM)においてシンシチウム形成を阻害し、抗HIV活性(EC50:230nM)を示した。また、抗HIV活性が認められる濃度では顕著な細胞障害は見られず(CC50:>8μM)以上の結果からK97−0003ペプチドの有効性が認められた。【0045】【表2】【0046】 7.MAGIアッセイによる抗HIV活性の測定 更に、ベータガラクトシダーゼ活性を指標として遺伝子の活性化を測定する方法であるMAGIアッセイ(The multinuclear activation of a galactosidase indicator)を用いて、K97−0003ペプチドの抗HIV活性を測定した。このアッセイにおいて、HeLa細胞にCD4遺伝子とHIVの補助受容体であるCCR5遺伝子を組み換えた細胞に、更にHIVのエルティーアール(LTR:long terminal repeat)とベータガラクトシダーゼ遺伝子を導入した細胞を用いた。その様な細胞を用いる事により、細胞のHIV感染に伴いベータガラクトシダーゼが活性化するために、ベータガラクトシダーゼの基質であるX−gal(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−ベータ−ガラクトシド)の呈色によりHIVの感染を測定できる。MAGIアッセイは、R.Arakakiらの方法(R.Arakaki et al.,Journal of Virology,Vol.73,No2,p1719−1723)及びJ.Kimptonらの方法(J.Kimpton et al.,Journal of Virology,Vol.66,No4,p2232−2239)により行った。K97−0003ポリペプチドの、各種HIVに対する、感染阻止活性を表3に示す。【0047】【表3】【0048】 表3より、K97−0003ポリペプチドはT−トロピックHIVのみならず、M−トロピックHIVに対してもnMオーダーのIC50値を示した。更に、K97−0003ポリペプチドは、HIV−2に対しても、感染阻害活性を示した。その結果は、表2の結果と共に、K97−0003ポリペプチドがHIV感染を阻止する活性を有する事を示している。【0049】 本発明のK97−0003ペプチドは、T−トロピックエンベロープ糖タンパク質を発現したHeLa細胞と、CD4及びCXCR4を発現したHeLa細胞との融合によるシンシチウム形成を阻害し、また抗HIV活性を示した。更に、T−トロピックHIVのみならず、M−トロピックHIVの感染をも防止する活性を示した。従って本発明により、AIDSの予防、治療薬として利用することが可能なポリペプチドが与えられた。また、本発明のK97−0003ペプチドをコードする遺伝子は、組み換えK97−0003ペプチドの生産に利用することが可能であり、天然のK97−0003ペプチドと同様にAIDSの予防、治療薬として利用することができる。【図面の簡単な説明】【図1】図1は、ストレインK97−0003より精製したK97−0003ペプチドの、SDS−ポリアクリルアミド電気泳動の写真である。【図2】図2は、K97−0003ペプチドの配列を決めた断片及び決定されたアミノ酸配列の位置を示す図である。【図3】図3は、クローン化されたK97−0003ペプチド遺伝子の存在を示す、サザンハイブリダイゼーションの写真である。【図4】図4は、ストレインK97−0003のK97−0003ペプチド遺伝子を含む、約3kbのDNA断片の制限酵素地図及びK97−0003ペプチド遺伝子の位置と方向を示す図である。【0050】【配列表】 以下の(a)または(b)に示すアミノ酸配列からなることを特徴とする、ポリペプチド。 (a)配列表の配列番号1に示す、アミノ酸番号1−114で示されるアミノ酸配列からなる、ポリペプチド。 (b)(a)のアミノ酸配列の1又は数個が欠損、置換し、若しくは付加され、エンベロープ糖タンパク質gp120及びgp41を発現したHeLa細胞と、CD4及びCXCR4を発現したHeLa細胞との融合によるシンシチウム形成を阻害する活性を有する、ポリペプチド。 請求項1記載のポリペプチドを生産する機能を有する、放線菌FERM BP−6670。 請求項1記載のポリペプチドをコード化する、遺伝子。 請求項1記載のポリペプチドをコード化して、以下の(c)または(d)に示す塩基配列からなることを特徴とする、遺伝子。 (c)配列表の配列番号3に示す、塩基番号1−342で示される塩基配列からなることを特徴とする、遺伝子。 (d)(c)の塩基配列の1又は数個が欠損、置換し、若しくは付加され、エンベロープ糖タンパク質gp120及びgp41を発現したHeLa細胞と、CD4及びCXCR4を発現したHeLa細胞との融合によるシンシチウム形成を阻害する活性を有するポリペプチドをコードする、遺伝子。 エンベロープ糖タンパク質gp120及びgp41を発現したHeLa細胞と、CD4及びCXCR4を発現したHeLa細胞との融合によるシンシチウム形成を阻害する活性を有する、請求項1記載のポリペプチドのフラグメント。 放線菌FERM BP−6670を培養し、当該培養物中に請求項1記載のポリペプチドを蓄積し、当該ポリペプチドを採取する過程より成る、ポリペプチドの製造方法。 請求項1記載のポリペプチドの前駆体であり、以下の(e)または(f)に示すアミノ酸配列からなることを特徴とする、ポリペプチド。 (e)配列表の配列番号2に示す、アミノ酸番号1−160で示されるアミノ酸配列からなることを特徴とする、ポリペプチド。 (f)(e)のアミノ酸配列の1又は数個が欠損、置換若しくは付加され、エンベロープ糖タンパク質gp120及びgp41を発現したHeLa細胞と、CD4及びCXCR4を発現したHeLa細胞との融合によるシンシチウム形成を阻害する活性を有する、ポリペプチド。 請求項7記載の前駆体ポリペプチドをコード化する、遺伝子。 請求項7記載の前駆体ポリペプチドをコード化して、以下の(g)または(h)に示す塩基配列からなることを特徴とする、遺伝子。 (g)配列表の配列番号4に示す、塩基番号1−480で示される塩基配列からなることを特徴とする、遺伝子。 (h)(g)の塩基配列の1又は数個が欠損、置換し、若しくは付加され、エンベロープ糖タンパク質gp120及びgp41を発現したHeLa細胞と、CD4及びCXCR4を発現したHeLa細胞との融合によるシンシチウム形成を阻害する活性を有するポリペプチドをコードする、遺伝子。


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