| タイトル: | 特許公報(B2)_ヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子の精製方法 |
| 出願番号: | 2000565108 |
| 年次: | 2010 |
| IPC分類: | C07K 14/025,C07K 1/16,C12N 15/09,C12P 21/00,C12R 1/865 |
クツク,ジエイムズ・シー,ザ・サード JP 4440471 特許公報(B2) 20100115 2000565108 19990810 ヒトパピローマウイルスのウイルス様粒子の精製方法 メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド 390023526 MERCK & COMPANY INCOPORATED 川口 義雄 100062007 伏見 直哉 100105393 小野 誠 100114188 クツク,ジエイムズ・シー,ザ・サード US 60/096,568 19980814 20100324 C07K 14/025 20060101AFI20100304BHJP C07K 1/16 20060101ALI20100304BHJP C12N 15/09 20060101ALI20100304BHJP C12P 21/00 20060101ALI20100304BHJP C12R 1/865 20060101ALN20100304BHJP JPC07K14/025C07K1/16C12N15/00 AC12P21/00 CC12P21/00 CC12R1:865 C07K 14/00-14/825 C07K 1/00-1/36 C12N 15/00-15/90 C12P 21/00-21/08 CA/BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN) JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII) PubMed 特表平10−500847(JP,A) 国際公開第97/008298(WO,A1) Bio-Medical Materials and Engineering, 1991, Vol.1, p.143-147 9 US1999017930 19990810 WO2000009671 20000224 2003520188 20030702 10 20060323 高堀 栄二 【0001】(発明の分野)本発明は、ワクチン成分として使用しうるパピローマウイルス(HPV)のウイルス様粒子(VLP)の製造方法および精製方法に関する。【0002】(発明の背景)パピローマウイルス感染症は、ヒト、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウサギ、サル、ヘビおよびウシを含む種々の動物において生じる。パピローマウイルスは、上皮細胞に感染し、一般には、良性の上皮性腫瘍または線維上皮腫を感染部位において誘発する。パピローマウイルスは種特異的感染因子であり、ヒトパピローマウイルスがヒト以外の動物に感染することはない。【0003】パピローマウイルスは、それらが感染する宿主に基づいて様々なグループに分類することができる。ヒトパピローマウイルス(HPV)は更に、DNA配列相同性に基づいて70個以上の型に分類されている(総説としては、Papillomaviruses and Human Cancer, H. Pfister (編), CRC Press, Inc., 1990を参照されたい)。ある1つのパピローマウイルス型に対する感染に対する中和免疫は別のパピローマウイルス型に対する免疫を付与しない点で、パピローマウイルスの型は型特異的免疫原であるらしい。【0004】パピローマウイルスは、8個までの初期遺伝子および2個の後期遺伝子をコードする小型(50〜60nm)でエンベロープを有さない二十面体DNAウイルスである。そのウイルスゲノムのオープンリーディングフレーム(ORF)はE1〜E7ならびにL1およびL2と称され、この場合の「E」は初期を意味し、「L」は後期を意味する。L1およびL2は、ウイルスカプシドタンパク質をコードする。初期(E)遺伝子は、ウイルス複製および細胞トランスフォーメーションなどの機能に関連している。【0005】L1タンパク質は主要なカプシドタンパク質であり、55〜60kDaの分子量を有する。L2タンパク質は副次的なカプシドタンパク質であり、55〜60kDaの推定分子量および75〜100kDaの見掛け分子量(ポリアクリルアミドゲル電気泳動で測定した場合)を有する。免疫学的データは、L2タンパク質の大部分がL1タンパク質の内部に存在すると示唆している。L2タンパク質(特に、そのC末端の10個の塩基性アミノ酸)は、種々のパピローマウイルス間で高度に保存されている。L1 ORFは、種々のパピローマウイルス間で高度に保存されている。【0006】組換えL1タンパク質は種々の宿主において作製されており、それは単独で又はL2と共に、適当な条件下で自己集合してウイルス様粒子(VLP)を形成する。VLPは商業用ワクチンの候補である。しかしながら、VLPがヒトワクチンにおいて有用であるためには、VLPが高度に精製され宿主細胞混入物を含まないものでなければならない。これまでのところ、混入生体分子を除去するためにダイアフィルトレーション方式でのクロスフロー(cross-flow)限外濾過が用いられている。しかしながら、この方法はHPV L1のタンパク質分解を引き起こした。高純度で非分解性の産物を与えるL1タンパク質の精製方法を得ることが望ましいであろう。【0007】(発明の概要)本発明は、組換えパピローマウイルス(HPV)のウイルス様粒子(VLP)の精製方法であって、部分精製されたVLP含有細胞ライセートとクロマトグラフィーカラム内のヒドロキシアパタイト媒体とを、該VLPが該ヒドロキシアパタイト媒体に結合する条件下で接触させ、リン酸陰イオンを含む溶液で該結合VLPを溶出し、溶出したVLPを回収する工程を含んでなる方法に関する。【0008】該精製方法は、L1タンパク質より実質的になるVLPに使用することができ、L1およびL2タンパク質を含むVLPにも使用することができる。また、それは、キメラ体の(すなわち、L1タンパク質およびL2:融合タンパク質を含有する)VLPにも使用することもできる。一般に、ワクチン用途には、L1タンパク質だけを含有するVLPが好ましい。【0009】該方法は、実質的に任意のパピローマウイルス株に由来するVLPに適用可能である。ヒトパピローマウイルス(HPV)を使用することが好ましい。好ましいHPV株としては、最も重篤な病態を引き起こすことが知られているHPV株(HPV 6a型、HPV 6b型、HPV 11型、HPV 16型、HVP 18型、HVP 31型、HVP 33型およびHVP 45型を含む)が挙げられる。【0010】一般には、L1またはL1およびL2タンパク質、あるいはL1およびL2:融合タンパク質をコードするベクターで宿主細胞を形質転換する。【0011】本明細書および特許請求の範囲の全体にわたり用いる「L2:融合タンパク質」なる語は、L2タンパク質をコードするDNAが、所望のタンパク質(好ましくは、E1、E2、E3、E4、E5、E6またはE7などのHPVに由来するもう1つのタンパク質)をコードするもう1つのDNAに作動的に結合していることを意味する。該融合タンパク質のL2部分は完全長であってもよく、あるいはそれは欠失および/またはトランケート化体を有していてもよい。具体例は、本出願と共に出願された同時係属米国仮特許出願S.N. 60/096,638(Attorney Docket Number 20276PV; それを参照により本明細書に組み入れることとする)に記載されている。【0012】該宿主細胞は、当技術分野において公知の容易に培養される任意の宿主細胞であってもよい。それらの宿主細胞には、酵母(サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae))、昆虫細胞、細菌または哺乳類細胞が含まれる。酵母細胞が特に好ましい。【0013】また、該ベクターは、当技術分野において公知の他の要素(例えば、転写および翻訳制御要素、および/またはマーカー遺伝子)を含有していてもよい。発現されたL1、L1およびL2、またはL1およびL2:融合タンパク質は、自発的に集合してVLPを形成するであろう。典型的には、宿主細胞を細胞溶解し、ついで該細胞ライセートを部分的に精製する。【0014】該部分精製工程は、一般に用いられる精製工程を含むものであってもよく、本発明における決定的な工程とはみなされない。例えば、該細胞ライセートを精密濾過法、および少なくとも1つのクロマトグラフィー工程(例えば、陽イオン交換クロマトグラフィー)に付すことができる。【0015】カラム媒体としてヒドロキシアパタイトを使用するクロマトグラフィー工程、およびそれに続く、リン酸陰イオンを含有するバッファー溶液での溶出により、部分精製細胞ライセートから大量の混入物が除去されることが、本発明において見出された。特に、ほとんどの混入生体分子(DNA、脂質およびタンパク質を含む)が該ライセートから除去されることが判明した。【0016】本発明では、最終的な精製されたVLP調製物は、一般には、少なくとも75%の純度、好ましくは少なくとも80%の純度、より好ましくは少なくとも90%の純度(SDS/PAGEアッセイを用いて測定した場合)を有する。【0017】商業的に入手可能な実質的に任意のヒドロキシアパタイトカラム物質を本発明において使用することができる。約20〜50μmの粒径および約800オングストロームの孔径を有するセラミックヒドロキシアパタイトが好ましい。そのような1つの商業的に入手可能なヒドロキシアパタイトは、BioRadから「セラミック・ヒドロキシアパタイトII型(Ceramic hydroxyapatite, Type II)」として販売されている。しかしながら、その他のものも有効である。【0018】該精製方法のクロマトグラフィー工程の準備の際、該カラムフィード(column feed)をpH 6〜8、好ましくはpH 7のバッファー中に配置することが推奨される。好ましいバッファーは、1.25M NaClをも含有する50mM MOPS [3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸](pH 7.0)である。【0019】同様に使用することができる他のバッファー系は当業者に明らかであり、それらには、MES [2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸]、BIS-TRIS [ビス-(2-ヒドロキシエチル)-アミノ]トリス-(ヒドロキシメチル)メタン]、ADA [N-2-アセトアミドイミノ二酢酸・一ナトリウム塩]、ACES [N-2-アセトアミド-2-アミノエタンスルホン酸]、PIPES [ピペラジン-N,N'-ビス(2-エタン-スルホン酸)]、MOPSO [(3-N-モルホリノ)-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸]、BIS-TRIS PROPANE [1,3-ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパン]、BES [N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノ-エタンスルホン酸]、TES [N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2-アミノエタン-スルホン酸および2-2([2-ヒドロキシ-1,1-ビス(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]エタンスルホン酸]、HEPES [N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N'-2-エタン-スルホン酸]、DIPSO [3-(N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ)-2-ヒドロキシ-プロパンスルホン酸]、TAPSO [3-N-トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]-2-ヒドロキシ-プロパンスルホン酸]、TRIS [トリス-(ヒドロキシメチル)-アミノメタン]、HEPPSO [N-(2-ヒドロキシエチル)-ピペラジン-N'-[2-ヒドロキシ-プロパンスルホン酸)]、POPSO [(ピペラジン-N,N'-ビス[2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)]、EPPS [N-[2-ヒドロキシエチル]-ピペラジン-N'-[3-プロパンスルホン酸およびHEPPS]、TEA [トリエタノールアミン]、TRICINE [N[トリス-(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン]、BICINE [N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル]-グリシン]、TAPS [3-{[トリス-(ヒドロキシメチル)メチル]アミノ}-プロパンスルホン酸]、イミダゾール、HEPPS [N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N'-3-プロパン-スルホン酸]、グリシンアミド塩酸塩、グリシルグリシン、クエン酸塩、酢酸塩およびコハク酸塩バッファーが含まれる。【0020】該緩衝化溶液中の部分精製VLPと該ヒドロキシアパタイト媒体とを、該VLPが該ヒドロキシアパタイトに結合するのを可能にする条件下で接触させる。これらの条件は広い温度範囲を含むが、室温が好ましい。流速も多種多様となりうるが、好ましい範囲は約90cm/時である。【0021】該VLPが該ヒドロキシアパタイトに結合した後の次の工程は、溶出バッファーで該精製VLPを該ヒドロキシアパタイトから回収することである。好ましい溶出バッファー溶液は、リン酸陰イオン、例えば、リン酸ナトリウムまたはカリウム溶液を含有する。好ましいモル濃度範囲は、約0.05M〜約1Mであり、約0.2Mが好ましい。該溶出バッファーのpHは約pH 6〜8の範囲であり、約7のpHが好ましい。【0022】本発明方法の他の利点には、(a)特別なクロマトグラフィー装置も技術も必要としないこと、(b)該方法が迅速でありバッファーの交換を要しないこと、および(c)該方法が優れた収量のHPV L1を与えること、が含まれる。【0023】以下に記載の非限定的な実施例は、本発明を更に例示するものである。【0024】(実施例)実施例1部分精製ライセートの調製VLPを発現するように形質転換された酵母細胞を収穫し、貯蔵用に-70℃で凍結した。凍結酵母細胞懸濁液を貯蔵庫から取り出し、室温で約3時間、ついで4℃で約18時間で融解した。BENZONASE(登録商標)(Nycomed Pharma A/S, Copenhagen, Denmark)(2.8 x 105単位/mLおよびタンパク質0.21mg/mL)を該細胞懸濁液に、湿潤細胞重量1g当たり750単位の最終濃度まで加えた(1つの実験においては、湿潤細胞重量1g当たり335単位に減らした)。細胞を15分間攪拌し、ついで14,500〜16,000psiのチャンバー圧の衛生化APV Gaulin 30CDホモジナイザーに2回付すことにより破壊して、95%の細胞破壊を達成した。残りのライセートを穏やかに4℃で18時間攪拌した。【0025】精密濾過による清澄化以下のとおり、ダイアフィルトレーション方式のクロスフロー精密濾過により、細胞ライセートを清澄化した。ライセートを、1インチ径の入口および出口を有する無菌プロセスタンクに移した。該マイクロフィルター(microfilter)は、A/G Technologies FlexStand(登録商標)Benchtop Pilot Hollow Fiber系内に収容された孔径0.65ミクロンおよび表面積5平方フィートの中空線維フィルターカートリッジ(A/G Technologies #CFP-6D-8A, Needham, MA)であった。該濃縮水を3容積のダイアフィルトレーションバッファー(後記)でのダイアフィルトレーションに付して、該清澄化ライセートを得た。ダイアフィルトレーションバッファーは0.2M (Na+) MOPS、pH7.0 + 0.4M NaClであった。【0026】清澄化ライセートのクロマトグラフィークロマトグラフィーカラム内に充填されたPOROS(登録商標)50HS強陽イオン交換クロマトグラフィー樹脂(PerSeptive Biosystem, Framingham,MA)を使用するカラムクロマトグラフィーにより、該清澄化ライセートを分画した。該カラムを、使用前に0.5N NaOHで清潔にした。該カラムをHPVダイアフィルトレーションバッファー(Diafiltration Buffer)[0.2M (Na+)MOPS、pH7.0 + 0.4M NaCl]で室温で平衡化した。該低温(4℃)清澄化ライセートを125mL/分で送り出し、8カラム容積の室温HPVカラムバッファー(Column Buffer)A [0.05M (Na+)MOPS、pH7.0 + 0.5M NaCl]を使用して、100% HPVカラムバッファーAから100% HPVカラムバッファーB [0.05M (Na+)MOPS、pH7.0 + 1.5M NaCl]までの直線勾配で、125mL/分にて該カラムを洗浄した。全直線勾配は10カラム容積であった。それを10個の等容積の画分中に集めた。該勾配洗浄の後、該カラムを2カラム容積の室温HPVカラムバッファーBで125mL/分で洗浄し、それを2個の追加的な画分中に集めた。画分を2リットルの無菌プラスチックボトル中に集め、4℃で保存した。該勾配中の最後のUV吸収ピーク(A280nmおよびA230nm)を含有する画分をプールし、MILLIPAK-200使い捨てフィルターユニット(Millipore, Bedford, MA)を使用して濾過し、4℃で保存した。【0027】実施例2ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーすべての工程を室温で行った。セラミックヒドロキシアパタイトII型(Ceramic Hydroxyapatite, Type II)(BioRad Cat#7320081, Hercules, CA)を充填したクロマトグラフィーカラム(13mm ID x 36mm)を、50mM MOPS、pH7.0 + 1.25M NaClで予め平衡化した。実施例1からの部分精製HPV溶液を、線流速90cm/時で該カラムにアプライした。サンプルのアプライが完了した後、該カラム流出液の光学濃度が0に近くなるまで該カラムを8カラム容積の前平衡化バッファーで洗浄した。該HPVワクチン産物を0%〜100%の直線勾配の溶出バッファー(0.2Mリン酸ナトリウム pH7.0 + 1.25M NaCl)で、再び線流速90cm/時で溶出した。該勾配の全容積は4カラム容積であった。該ワクチン産物を含有する画分をRIAおよびブラッドフォード(Bradford)タンパク質アッセイにより同定した。該タンパク質のタンパク質濃度は100μg/mLであった。【0028】アッセイ:ウシ血清アルブミンを標準体として使用するクーマシー・プラス・アッセイ試薬(Coomassie Plus Assay Reagent)(Pierce, Rockford, IL)を用いて、ブラッドフォードタンパク質アッセイを行った。BSAを検定標準として使用してLowryら 1951 J. Biol. Chem. 193:265-270の方法に従い、ローリータンパク質アッセイを行った。VLPのコンホメーションエピトープを認識するモノクローナル抗体を使用する多層ELISAにより、抗原をアッセイした。マイクロタイタープレートをポリクローナルヤギ抗HPV VLP抗体でコートした。標準体および試験サンプルを、1% w/v BSA、0.1% TWEEN-20および0.1%アジ化ナトリウムを含有するPBSで希釈し、該ウェルに加え、該ウェル内で抗原を該プレート結合抗体により捕捉した。モノクローナル抗HPV L1 VLP抗体(Chemicon, Temecula, CA)を該ウェルに加えて、該プレート結合抗体により捕捉された抗原に結合させた。該モノクローナル抗HPV VLP抗体を、ホースラディッシュペルオキシダーゼ共役抗マウスIgG抗体により検出した。ホースラディッシュペルオキシダーゼの発色基質3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン(Pierce)を加えた。450nmの吸収は該サンプル中のL1 VLPの濃度に比例した。【0029】該ワクチン産物に関する該カラムの動的容量は、ブラッドフォードでは樹脂1mL当たり2.9mgであり、RIAでは樹脂1mL当たり4.6mgであった。この工程による回収率は、該カラムに100%容量でローディングした場合には、ブラッドフォードタンパク質アッセイでは90%、あるいはRIAでは82%であった。該カラムに8%容量でローディングした場合には、該回収率はブラッドフォードでは63%、RIAでは50%に低下した。【0030】実施例3他の生体分子の除去実質的に実施例1および2に記載のとおりに調製したHPV 11 L1サンプルを、PCRに基づくアッセイを用いてDNAの存在に関してアッセイした。以下の表に記載する結果は、このクロマトグラフィー法が、最終産物から混入DNAを除去するのに非常に効果的であることを示している。【0031】【表1】【0032】実施例4キメラVLPの精製HPV 16型L1/L2mini/E2キメラVLPの精製修飾L2遺伝子の構築YP3ベクター(最小L2)このベクターは、唯一のNotI、SacIおよびXhoI制限酵素部位を導入し1つのグルタミン酸残基の挿入とセリンからグルタミン酸へ突然変異とをもたらす合成ポリリンカーによりインフレームで融合したHPV16 L2のアミノ末端の69アミノ酸およびカルボキシ末端の84アミノ酸(aa)をコード配列を保有する。【0033】ベクターpGal110 HPV16 L1 + L2内に含まれる天然L2遺伝子からL2配列を増幅するようなPCRプライマー(Midland Certified Reagents)を設計した。【0034】プライマーI(5'-CTT CCC CCC GGG CAC AAA ACA AAA TGC-3'; 配列番号1)およびC(5'-CTC GAG CTC GCG GCC GCC TGT ACC CGA CCC-3'; 配列番号2)は、アミノ末端の69アミノ酸および23bpの上流非翻訳配列(SmaI制限酵素部位を含む)をコードする265bpの配列を増幅した。プライマーCは、L2アミノ末端コード領域と、該L2コード配列の下流の追加的なNotI、SacIおよびXhoI制限酵素部位とを修飾し伸長した。【0035】プライマーA(5'-GCG GCC GCG AGC TCG AGG GTT ATA TTC CTG CAA ATA CAA-3'; 配列番号3)、CおよびD(5'-CCC TCC AGA TCT CTA GGC AGC CAA AGA GAC ATC TG-3'; 配列番号4)は、L2のカルボキシ末端の84アミノ酸をコードする285bpの配列と、BglII制限酵素部位を付加する6bpとを増幅した。また、プライマーAは、該L2コード配列の上流にNotI、SacIおよびXhoI部位を含有する17bpの配列を付加した。【0036】最小L2発現構築物を、プライマーAおよびCにより付加された相補的配列を介して集合させた。前記のI/CおよびA/D増幅反応の単離されたDNA産物を共に、増幅プライマーとしてIおよびDオリゴを用いるPCR反応において使用した。それらの断片がそれらの17bpの相補的配列を介して結合するのを促進するために、3サイクルのPCRを37℃のアニーリング温度で行い、ついで15サイクルのPCRを57℃で行った。得られた増幅産物を平滑末端化し、pcrScript(Stratagene, LaJolla、 CA)内に連結し、XL-1 Blue MRF'細胞(Stratagene, LaJolla)内に形質転換した。陽性クローンを、プライマーIおよびDを使用するPCRにより同定し、制限消化分析により確認した。ついで該構築物を自動配列分析(Perkin Elmer, Inc., Foster City, CA)により確認した。【0037】ついで適当な単離物からのプラスミドDNAをSmaIおよびBalIIで消化した。約0.5キロベースペア(kb)の断片をゲル精製し、14kbのSmaI-BalII pGAL110 HPV16L1ベクター断片に連結した。コンピテントDH5大腸菌(E. coli)細胞(Gibco BRL, Rockville, MD)を該連結混合物で形質転換し、形質転換体をLBアンピシリンプレート(Remel, Lenexa, KS)上で選択した。L2の部分を増幅するためにプライマーDおよびIを使用するPCRにより、クローンを初期スクリーニングした。ついで適当なクローンを制限消化分析により確認した。候補クローンYP3#1を、前記のとおりの配列分析により確認した。【0038】ついで、HPV16 E1、E2またはE7オープンリーディングフレームをコードする遺伝子が挿入されたバックボーン構築物として、YP3#1を使用した。【0039】HPV Eタンパク質をコードする遺伝子の挿入HPV 16 E2をコードする遺伝子をHPV16陽性臨床サンプルのPCR増幅により得、ついでそれをサブクローニングベクターpCRII(Stratagene, LaJolla, CA)内に直接挿入し、前記のとおりに配列を確認した。ついで該E2遺伝子配列を、以下のとおりに修飾した。【0040】1)インフレームXhoI、NaeI、NotI含有DNA配列をE2のアミノ末端部分に付加した。また、NotI、NaeIおよびXhoI含有配列をE2のカルボキシル末端部分に付加して、E2内のNotI、XhoI部位への挿入を容易にした。【0041】2)グルタミン酸39およびイソロイシン73の残基がアラニン残基をコードするよう、該DNA配列をPCR突然変異誘発により改変した。これは、E2タンパク質の機能を不活性化するように設計された。【0042】前記の修飾HPV16 E2遺伝子をNotI、XhoIで消化し、同様に消化されたYP3#1ベクターに連結した。適切に挿入されたE2配列を含有する形質転換体をPCRにより選択し、配列を確認した。【0043】同じ方法を、HPV16 E1およびHPV16 E7をコードする遺伝子に用いた。E1では、グリシン482をアスパラギン酸に変化させ、E7では、システイン24およびグルタミン酸26を共にグリシンに変化させてタンパク質機能を不活性化した。ついで、得られた構築物を、発現分析のために酵母の形質転換に使用した。【0044】実施例5キメラVLPを発現する酵母の同定および増殖YP3#1および前記誘導体のプラスミドDNAを使用して、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)(MATa, leu2-04, prb::HIS3, mnn9::URA3, cir0)をセフェロプラスト法(Hinnenら, 1978, Proc. Natl. Acad. USA 75:1929-1933)により形質転換した。形質転換されたセフェロプラストを選択(ロイシン-)培地(Remel, Lenexa, KS)上にプレーティングした。2ラウンドの単コロニー選択により、クローンを単離した。候補クローンの小さな液体培養物を、ガラクトース含有培地内で高い細胞密度にまで増殖させた。粗抽出物を、ガラスビーズでの激しい攪拌により調製し、ついで遠心分離した。L1、またはL2、またはL2のアミノもしくはカルボキシ末端、またはL1 VLP、またはE1、またはE2、またはE7、または該修飾L2に融合した他の任意のタンパク質もしくはペプチドを認識するモノクローナル抗体または単特異性ポリクローナル抗血清を使用するSDS PAGE、ELISA、免疫ブロットおよびEIAを含む種々の方法により、該清澄化抽出物をL1、L2成分およびVLPの発現に関して分析した。L2成分を発現しVLPを形成したクローンを、さらなる特徴づけのために選択した。選択したクローンの培養物1リットルまたは16リットルを、キメラVLPの大規模生産のためにガラクトース含有培地内で増殖させた。【0045】細胞ペレットを-70℃で凍結保存した。凍結細胞(湿潤重量 = 148g)を融解し、740mLの「破砕バッファー(Breaking Buffer)」(200mM MOPS、pH7、1mM CaCl2)に再懸濁させて、約20%(w/v)のスラリーを得た。ヌクレアーゼBENZONASE(登録商標)(Nycomed Pharma)を、湿潤細胞重量1g当たり750単位まで加えた。該細胞スラリーを、M110-Y-Microfluidizer(Microfluidics Corp., Newton, MA)に5回付すことにより約19,000psiの圧力で破壊した。細胞スラリーを集め、破壊中、氷上に維持した。ヘマトクリットアッセイは、>80%の破壊を示した。【0046】ダイアフィルトレーション方式で運転する接線方向流動(tangential-flow)精密濾過装置を使用する孔径0.65ミクロンの中空繊維カートリッジ(A/G Technologies)に通過させる精密濾過により、該老化(aged)細胞ライセートを清澄化した。該ライセートを3容積の0.25Mクエン酸ナトリウム、0.2M MOPS(pH7.0)でのダイアフィルトレーションに付した。抗原は該膜を通過した。該抗原を透過物として集めた。【0047】ダイアフィルトレーションに付された0.65mm透過画分(3.9L)を、200mM MOPS、pH7、250mMクエン酸ナトリウムで平衡化されたPOROS(登録商標)50HS樹脂(Perseptive Biosystems, Cambridge, MA)の325mLカラム(11.2cm ID x 3.3cm)上にローディングした。該カラムを8容積の50mM MOPS、0.5M NaCl、5mMリン酸ナトリウム(pH 7)で洗浄し、同じサンプルバッファー中の0.5〜1.5M NaClの直線勾配(10容積)で溶出した。流出および洗浄画分を一括して集め、一方、1容積の画分を溶出中に集めた。カラム画分をウエスタンブロット法およびSDS-PAGE(コロイドクーマシーブルーで検出)により分析した。p55タンパク質を主として含有する画分をプールした。【0048】該50HSプールを、BCAアッセイ(Pierce)により総タンパク質に関して分析した。該総タンパク質(168mg)をベースとして、セラミックヒドロキシアパタイト(HA)II型(Bio-Rad)のカラムを注いで1mL樹脂/2mgタンパク質を得た。このカラムは2.6cm ID x 15.7cmであった。該カラムを50mM MOPS(pH 7)、1.25M NaCl、5mMリン酸ナトリウムで平衡化した。該50HSプール(770mL)を0.22mmで濾過し、113cm/時の流速でHAカラムにアプライした。流出液を一括して集めた。該HAカラムを5容積の平衡化バッファーで洗浄し、1.25M NaCl中の5〜200mMリン酸ナトリウム(pH 7)の直線勾配(8容積)で溶出した。該溶出中に集めた画分をウエスタンブロットおよびSDS-PAGE(コロイドクーマシーブルーで検出)により分析した。L1タンパク質の比較しうる純度および含量を示す画分をプールした。それらのプールした画分を0.22mm膜で無菌的に濾過し、4℃で保存した。【0049】プロセスを維持し、産物を、特異的EIAによりHPV16 L1に関して及びBCAアッセイによりタンパク質に関して分析した。最終的な精製産物収量は、1.00mg L1/mgタンパク質の比活性を有するタンパク質27mgであった。電子顕微鏡検査は、平均径32nmを有する無傷VLP粒子の存在を証明した。SDS-PAGE純度分析のために、最終産物のアリコートをTCA沈殿により濃縮し、ウエスタンブロットおよびSDS-PAGE(コロイドクーマシーブルーで検出する)により分析した。L1の定量を、2.5mgのローディング量を用いて行い、酵母混入物を20.0mgのローディングで定量した。該L1タンパク質は>94%の均一性であることがデンシトメトリーにより示された。L1およびL2mini/E2の共沈降が、プロセス画分の特異的免疫ブロット分析により示された。 組換えパピローマウイルス(PV)ウイルス様粒子(VLP)の精製方法であって、 (a)部分精製されたVLP含有細胞ライセートとクロマトグラフィーカラム内のヒドロキシアパタイト媒体とを、該VLPが該ヒドロキシアパタイト媒体に結合する条件下で接触させ、但し当該VLPはPVL1タンパク質またはPVL1およびL2タンパク質を含み、 (b)リン酸陰イオンを含む溶液で該結合VLPを溶出し、 (c)溶出したVLPを回収する工程を含んでなる方法。 該VLPがL1タンパク質より実質的になる、請求項1に記載の方法。 該VLPがヒトパピローマウイルス(HPV)VLPである、請求項1に記載の方法。 該VLPが、HPV 6a型、HPV 6b型、HPV 11型、HPV 16型、HVP 18型、HVP 31型、HVP 33型およびHVP 45型よりなる群から選ばれる、請求項3に記載の方法。 溶出したVLPが少なくとも75%の純度を有する、請求項4に記載の方法。 溶出したVLPが少なくとも90%の純度を有する、請求項4に記載の方法。 該VLPがL2タンパク質を含む融合タンパク質およびL1タンパク質を含む、請求項1に記載の方法。 L2タンパク質を含む融合タンパク質が、完全長より小さいL2部分を有する、請求項7に記載の方法。 ヒトワクチンでの使用に適した精製されたヒトパピローマウイルスVLP産物の製造方法であって、 (a)HPV L1 VLPを発現するように形質転換された酵母細胞に由来する細胞ライセートを部分精製し、 (b)部分精製されたVLP含有細胞ライセートとクロマトグラフィーカラム内のヒドロキシアパタイト媒体とを、該VLPが該ヒドロキシアパタイト媒体に結合する条件下で接触させ、 (c)リン酸陰イオンを含む溶液で該結合VLPを溶出し、 (d)溶出したVLPを回収する工程を含んでなる製造方法。