タイトル: | 特許公報(B2)_ビール清澄化のためのプレミックス組成物 |
出願番号: | 2000549698 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | C12H 1/04,B01J 20/10 |
ムスタファ レーマンジ アンドリュー モーラ ロバート イアニエッロ コラジ エス ナラヤナン トム チェン JP 4298920 特許公報(B2) 20090424 2000549698 19990505 ビール清澄化のためのプレミックス組成物 アイエスピー インヴェストメンツ インコーポレイテッド 596121138 ISP INVESTMENTS INC. 杉村 興作 100072051 ムスタファ レーマンジ アンドリュー モーラ ロバート イアニエッロ コラジ エス ナラヤナン トム チェン US 09/079,539 19980515 20090722 C12H 1/04 20060101AFI20090702BHJP B01J 20/10 20060101ALI20090702BHJP JPC12H1/04B01J20/10 C C12H 1/04 B01J 20/10 米国特許第04636394(US,A) 10 US1999009953 19990505 WO1999060090 19991125 2002515236 20020528 23 20060501 今村 玲英子 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、ビールやワインといった飲料の清澄化および、より詳細には、効率的で有利な単一段階処理法における、こうした清澄化を達成するための、プレミックスの組成および処理法に関する。【0002】【従来の技術】未安定化ビールの非生物的な混濁は、混濁感受性タンパク質類と混濁産生ポリフェノール類およびタンノイド類との錯体化により生じる。従って、ヒドロゲルまたはキセロゲルといったシリカゲルを用い、混濁感受性タンパク質を吸着することによって、ビールの清澄化は行われている。しかしながら、シリカヒドロゲルは30%より多くの水を含み、それゆえ貯蔵中に微生物が繁殖しやすい。シリカキセロゲルは、5%の水しか含まないが、水和すると固まってしまう。架橋ポリビニルピロリドン(PVPP)も、ビール中に存在する凝集および重合したポリフェノール類およびタンノイド類を特異的に吸着し、未安定化ビールの処理に有効であった。シリカゲルおよびPVPPにより順次処理する方法は、幾分かの成功を伴って用いられている。単一処理工程用のシリカヒドロゲルとPVPPの組み合わせは考慮されてきたが、水和すると、こうした混合物は膨潤しかつ塊状となり、均一に送液することが困難となる。同様に、お互いの効果を中和してしまうかもしれないので、業界ではキセロゲルとPVPが決して同時に存在することの無いよう警告してきた。【0003】先行技術を代表するものとしては、次のアメリカ合衆国特許が挙げられる:第2,316,241号;第3,117,004号;第3,163,538号;第3,413,120号;第3,512,987号;第3,554,759号;第3,617,301号;第3,818,111号;第3,903,316号;第4,166,141号;第4,820,420号;第4,910,182号;また、次の外国特許および技術文献が挙げられる:(1)Gorinstein, S et al, J of Food Biochemistry 14, 161−172(1990)(2)Boschet, G.Brauindustrie 70(16)1441−4(1985)(3)McMurrough, I et al, J. Am. Soc. Brewing Chemists 50(2) 67−76(1992)(4)英国特許第1,151,476(1969)、ドイチェゴールド(シリカ+PVP)(5)Weyh,H.Inst. Chem Tech. Anal. Chem. 8050(1987)(6)Boschet, G. Bios (Nancy) 17(8−9) 49−52 (1986)(7)Birkner, F. EPA 183162 A2 06/04/1986EP85114640(11/18/85)(8)Hums, N. DE 3509892A1 09/25/1986(9)Buchvarov, V. Monatsschr. Brauwiss 39(5) 188−92(1986)(10)Wackerbauer, K. Monatsschr. Brauwiss 37(5) 201−7(1984)(11)Chi, C. W. DE 3302258A1 01/25/83(12)Jaeger, P. Mitt. Versuchsstn Gaerungsgewerke Wien 34(9−10) 83−9(1980)(13)Sfat, M.R. Tech. Q, Master Brew Assn AM 12(4) 243−8(1975)(14)Silbereisen, K. Monatsschr. Brauwiss 21(8) 221−35(1968)(15)Schafft, H. Brauwelt 117(36) 3−7(1977)(16)Blecher, L. Brew. Dig, 51(7) 33−5, 44(1976)(17)Grace, DE 3302258A1 (1983)(18)Chi,C.W. Can. Pat. 1,178,222(19)Suhner, Ger. Pat. Publicn. 1907610, C.A.75, 10/1972(p.2/6)QD145【0004】しかし、これらの引例には、所定量の所定特性を有するシリカキセロゲルと架橋ポリビニルラクタムポリマーとのプレミックス組成物を用いて効率的かつ有利にビールまたはワインの清澄化をする組成物を開示したものは無い。【0005】【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は、ビールまたはワインの清澄化を行うことに用いるケイ酸含有物質と架橋ポリビニルピロリドンとの、新しくかつ改良されたプレミックス組成物を提供することを目的とする。【0006】また、本発明は、保存寿命が長く、微生物のコンタミネーションが起き難い、ビールまたはワインの清澄化用の、安定したプレミックス組成物を提供することも目的とする。【0007】さらに、本発明は、ケイ酸含有物質と架橋ポリビニルラクタムとからなり、ビールのコロイド安定化に有効な、安定したプレミックス組成物を供給することも目的とする。【0008】その他の目的の中でも、本発明は、ビールから感受性タンパク質類、ポリフェノール類、フラボノイド類およびタンノイド類を効率的に除去できるようなプレミックス組成物を提供すること、およびビール中での寒冷混濁を実質的に完全に除去することを目的とする。【0009】さらに加えて、本発明は、一回の投与と一回のろ過操作で、ビールのコロイドを安定化する処理法を提供することも目的とする。【0010】特には、清澄化したビール中に、好ましい低分子量のタンパク質は残しながら、高分子量のタンパク質を選択的に除去する、安定したプレミックス組成物を提供することを目的とする。【0011】本発明の特徴は、含水率が重量比で約10%未満であり、乾燥および10%水性スラリーの両方の状態で、平均体積平均直径Mvにより定義される粒径が50μ未満であるケイ酸含有キセロゲル物質と、架橋ポリビニルラクタム、好ましくはポリビニルピロリドン(PVPP)とからなり、キセロゲル約40乃至90%、PVPP約10乃至60%の重量比である、効率的にビールを清澄化するための、所定の配合の安定化したプレミックスを提供することにある。【0012】【課題を解決するための手段】本発明のこれらのおよび他の目的および特徴を、以下の発明の説明により明確とする。【0013】ここにおいて記載するのは、効果的にビールを清澄化するプレミックス組成物であり、該組成物が、重量で、(a)含水率が10%未満、好ましくは5%以下であるシリカゲル40乃至90%、および(b)架橋ポリビニルピロリドン(PVPP)10乃至60%、を含むものである。好ましくは、(a)が60乃至85%であり、(b)が15乃至40%;最も好ましくは、(a)が70乃至80%であり、(b)が20乃至30%である。【0014】本発明において、(a)の平均体積平均直径Mvにより定義される粒径は、乾燥および10%水性スラリーの両方の状態で、50μ未満、好ましくは約5乃至30μであり、組成物(b)の定義された粒径は、乾燥状態で約20乃至50μ、10%水性スラリー中で約30乃至90μである。【0015】混合する前、10%水性スラリー中の、乾燥状態に対する(a)の粒径の比が、約0.6乃至約2.0である、プレミックス組成物である。【0016】混合する前、10%水性スラリー中の、乾燥状態に対する(b)の粒径の比が、約1.0乃至約2.0である、プレミックス組成物である。【0017】平均体積平均直径Mvで定義される(a)の粒径が、同様にして定義される(b)の粒径より小さい、プレミックス組成物である。【0018】本発明の一つの特徴は、好ましくは重量で約5乃至約20%のプレミックス組成物および約80乃至95%の水を含む、該定義したプレミックス組成物の凝集水性スラリーで、例えば、シリカキセロゲルとPVPPを所定の比率で混合し、それに対して攪拌しながらゆっくりと水を加えて調製した、凝集水性スラリーを提供するものである。【0019】本発明のもう一つの特徴は、該定義したプレミックスよりなるこのような攪拌凝集水性スラリーでビールを処理し、かつこのように処理したビールをろ過することを含む、ビールを清澄化する処理法で、約3時間またはそれ以下の接触時間で、タンパク質類およびポリフェノール類の両者を処理したビールより一段階で取り除く処理法を提供するものである。このような処理法は、ビール100バレル当たりわずか約10ポンドのプレミックス組成物の量しか必要としない。該処理法では、清澄化工程の後、清澄化したビールおよび使用済プレミックス組成物の両者を処理タンクから取り出し、ろ過タンクに都合よく送液する工程も特徴である。【0020】本発明では、有利なフィルター流量で行う処理法により、可溶性ポリビニルピロリドンの残留が検出限界以下であり、プレミックス中で微生物の繁殖が無く、時間が経っても有効な混濁安定性があり、使用したプレミックスが容易に再分散する、清澄化したビールまたはワインを得る。【0021】【発明の実施の形態】ケイ酸ナトリウムに硫酸を反応させてシリカゲルを作る。このゲルを粉砕し、洗浄し、および分粒する。この産物は、シリカ「ヒドロゲル」として知られている。硫酸ナトリウムは、シリカヒドロゲルを作る該工程の副産物である。シリカヒドロゲルから硫酸ナトリウムを取り除き、残留物を含水率が10%未満となるまで乾燥して、「キセロゲル」として知られるシリカ製品が得られる。【0022】本発明において、含水率が10%未満、好ましくは5%またはそれ以下である所定の組成のキセロゲルを含んだ、安定したプレミックス組成物を提供する。ここで用いられる好ましいキセロゲルには、シル・プルーフ(SIL−Proof(登録商標))BG−5およびBG−6(SCMケミカルズ)、ブライトソーブ(Britesorb(登録商標))D−300(PQ社)およびルシライト(Lucilite)XLC(クロスフィールド社)を含む。【0023】プレミックス組成物のもう一つの成分は、インターナショナル・スペシャルティー・プロダクツ(ISP)より市販されているポリクラー(Polyclar(登録商標))PC−10のような、架橋ポリビニルピロリドン(PVPP)である。【0024】本発明によると、ビールのコロイド安定化用プレミックス組成物は、キセロゲルと架橋ポリビニルピロリドン(PVPP)の固形物とを混合して調整する。【0025】本発明による適したプレミックス組成物には、重量で、約40乃至90%、好ましくは60乃至85%、および最も好ましくは約70乃至80%のキセロゲル、並びに約10乃至60%、好ましくは約15乃至40%、および最も好ましくは約20乃至30%のPVPPを含む。【0026】プレミックス組成物の中で、キセロゲル成分にはより広い表面積があり、得られる混合物が圧密化することなく、所定の割合でPVPP成分を受け入れる。したがって、プレミックス組成物中のキセロゲル:PVPP適当なの重量比は、通常、使用したキセロゲルの粒径によって決まる。ここでの適当な特定のプレミックス組成物には、例えば、83%のキセロゲルと17%のPVPP(重量比15:3)、70%のキセロゲルと30%PVPP(重量比7:3)、および63%のキセロゲルと37%のPVPP(重量比1:7)を含む。本発明の好ましい形態において、プレミックスのキセロゲル成分は、PVPPよりも粒径が小さく、PVPPの粒子間で錯体を作れるものとすべきである。【0027】予混合した組成物は、微生物のコンタミネーションの恐れがほとんど無いまま、長期に渡り、安定した状態で貯蔵できる。使用前には、プレミックス組成物を攪拌しながら水で水和し、プレミックス濃度が約5乃至20重量%の分散液すなわちスラリーを形成する。この分散液中で、PVPPは、各物質の持つ必要な吸着特性を損なうことなく、キセロゲルを凝集して、キセロゲルを安定にする。この凝集した分散液を、次いで未安定化ビールの単一段階処理に用いる。この処理の間、分散液中の凝集したプレミックスは、著しい圧密化を起こさず、スラリーの状態のままである。【0028】ここで、この安定な、凝集プレミックス水性スラリーが得られたのは、PVPP成分が、水を加えるとすぐに水和し、膨潤系を作るからである。膨潤したPVPP系は、次いで直ちにキセロゲル成分と錯体化し、キセロゲルが完全に水和する間、系の早発性圧密を防ぐ。その後、この錯体化状態で、系の圧密を起こすことなく、長期にわたって、プレミックスに加水することで、キセロゲルを完全に水和することができる。【0029】適切には、本発明の固形プレミックス組成物は、通常約3時間水で水和して、約5乃至20重量%のプレミックスを含む、濃い、凝集した水性スラリーを作る。この凝集した組成物を、両成分の清澄化特性を損なうことなく、微生物的に有利な安定性で、長期間保持タンクに入れておくことができる。【0030】次いで、このようにして調製された、凝集し、水和したプレミックスのスラリーをビール処理タンクに送液し、ここでその清澄化しおよび寒冷混濁安定化機能を達成する。処理後、清澄化したビールをろ過タンクに送液し、安定化したビールを珪藻土のケーキを通して、ビール中に残存するプレミックスの残渣を全て除去する。セラミックろ過、膜ろ過または遠心分離のような他のろ過システムを、珪藻土ろ過の替わりに用いることができる。【0031】典型的な実験では、未安定化ビール100バレル当たりキセロゲルとPVPPの重量比が15:3である本発明のプレミックス組成物18ポンドを用いる。この単一段階処理により、感受性タンパク質類および混濁を作るポリフェノール類の有効な除去を示した。貯蔵寿命の延びた安定化ビールが製造された。【0032】プレミックスの成分であるキセロゲルとPVPPの相互作用の機構は現段階では完全に分かっていないが、水に不溶の重合体のPVPP成分が微結晶性の系であり、浸透することなく水の架橋によりキセロゲルと水素結合または錯体化し、キセロゲルの沈降を防ぐ。PVPPはまた、拡散、結合および浸透作用による、ポリフェノール類および高分子量タンパク質類をキセロゲル上へ同時吸着のための基質となる。【0033】本発明の2成分プレミックス組成物との約2乃至30分の接触時間での単一投与段階、および効率的なろ過指数、すなわちフィルター全体の圧力上昇が少なく、ろ過段階での珪藻土が少なく、かつフィルターを通るビールの処理量が大きい状態で運転する単一ろ過段階において、有利な清澄化の結果が得られる。このようにして得られた、安定化しろ過したビールは、3ヶ月以上の貯蔵寿命を有し、これはプレミックスの何れか一成分で処理したビールの3倍の長さであり、各成分を用いた連続単一処理と同等であった。【0034】図1は、キセロゲルとPVPPのプレミックス系の効果的な分散性をその配合の関数として示したものである。濃度10乃至20重量%の水性プレミックス中の分散度は、24時間静置した所定の配合のスラリーを再分散するのに必要な反転の回数に反比例する。適したプレミックス組成物には、1000未満の反転、好ましくは500未満の反転、そして最も好ましくは100未満の反転を必要とする。図に見られる通り、これらの特性は、PVPP(ポリクラー10)を約10乃至60重量%、好ましくは15乃至40%、そして最も好ましくは約20乃至30%含み、残部は定義したシリカキセロゲル成分であるプレミックス組成物において達せられる。【0035】【実施例】分析方法タンノイド含量(タンノメーター)タンノイド類とは、ポリフェノール化合物の分画で、PVP K90をビールのサンプルに加えることにより沈殿するもの、と定義される。それらには低分子量および中分子量のポリフェノール類を含む。ビールの混濁は、基本的には、タンノイド類(T)と呼ばれる縮合したポリフェノール類と、感受性タンパク質類(P)との錯体であり、式(1)および式(2)に示す質量作用の法則により決まる平衡状態にある。【数1】故に[P]×[T]=k[PT] --------------(2)ここで、[P]はポリペプチド類およびタンパク質類(タンニンを加えると混濁を生じる物質と定義される感受性タンパク質類)の濃度であり、[T]はPVP K90(分子量350,000)との沈殿物を生じるタンノイド類の濃度である。【0036】タンノイド類の分析のために、PVP K90の溶液をビールのサンプルに注入した。ビール中のタンノイド類は、水素結合によりPVP K90との沈殿物を生じる。PVP K90の添加量を混濁の生成量に対してプロットし、ピークの最大値をタンノイド類含量として、ミリグラムPVP/リットルビールで表す。【0037】処理したビールのタンノイド類値が低いほど、混濁の減少を示す。【0038】感受性タンパク質類(タンノメーター)タンノメーターを用いた感受性タンパク質類のテストにより、ビール中に存在する混濁生成タンパク質類の水準を洞察することができる。このテストでは、タンニン酸溶液をビールのサンプルに投入した。ビール中のタンパク質類は、タンニンと錯体化し、混濁度を高める不溶性PT錯体を作る。ビール1リットルに対しタンニン10mgの添加に相当する混濁のEBC単位で結果を表した。【0039】処理したビールの感受性タンパク質類値が低いほど、混濁の減少を示す。【0040】フラバノイド類およびポリフェノール類ビールのサンプル中のフラバノイド含量をアナリティカ(Analytica)EBC法9.9.2により分析した。ビール中の総ポリフェノール類をASBC分析法のビール−35を用いて分析する。どちらの方法も、分光光度計による吸光度を与え、結果はppmで表される。2電極HPLCは、ビール中の混濁生成フラバノール類を測定する正確な定性および定量法を提供する。【0041】ビール中のフラバノイド/ポリフェノール類は、混濁生成への関与が実証されかつフレーバーへ潜在的な影響があるために、二重の関心事である。モルトおよびホップは、ビールにポリフェノール類を与える。【0042】水酸化フラバノイド基質上に保護基がないことが、こうしたポリフェノール類がタンパク質類と反応し、ビール中でコロイドが不安定性となる要因である。また、ビールの特徴的な渋味はポリフェノール類と関係している。ポリフェノール類の一種であるアントシアノゲン類は、容易に加水分解してアントシアニジンとなる。こうしたアントシアニジン類により、ビールが荒くかつ渋い味になる。ポリクラーはこうしたアントシアノゲン類を吸着し、ビール中の渋味の形成を減らす。【0043】総濁度および劣化試験総濁度は、Lg自動ヘイズメーターを用いて、ボトルから直接読み取る。アドバンスド・ポリマー・システムから入手した公認濁度標準により、ヘイズメーターを較正する。蒸留水を測定チャンバーに入れ、冷えたサンプルの外表面が結露しないようにして、全ての読み取りを行う。【0044】濁度の読み取りは、22℃および0℃の新鮮なビールのサンプルに対して行う。サンプルを37℃の乾燥オーブンで1週間保温し、その後に0℃の保管庫に移し、1日置いてから冷えたサンプルの総濁度を読み取ることにより、劣化試験を行う。数週間または過度の濁度が得られるまで、この周期を繰り返す。有効な貯蔵寿命の終点を通常2.0EBC濁度単位としており、37℃での1週間貯蔵は、室温での1ヶ月間貯蔵と同等とみなす。【0045】実験1乃至8(実施例1乃至8)実験1乃至8は研究室での実験であり、実験1,2,3,4は比較実験であり、実験5および6は本発明の実験であり、実験7および8は対照実験である。【0046】2重ろ過−各成分の順次添加後のろ過実験1未安定化ビールを実施例1乃至7に用いた。このビールのサンプルは、いかなる安定剤による処理も行っておらず、醸造所で遠心分離を行って、酵母細胞数を1ml当たりおよそ100万個に減らしたものであった。蓋付きの1500mlがラス容器に1000mlの未安定化ビール、0.571g(15ポンド/100バレルの投与量に相当)のキセロゲル(ブライトソーブ D−300、PQコーポレーション)およびマグネチック攪拌子を入れた。この混合液を0℃に設定した冷蔵庫内のマグネチック攪拌機上に置いた。3時間攪拌した後、1.90gの珪藻土(DE)を加え(50ポンド/100バレル相当)、容器を回して溶液とよく混ぜ合わせた。次いで、この混合液をブフナー漏斗と真空フラスコを用いて、2.5μmガラス繊維ろ紙で真空ろ過した。ろ液に0.114gのポリクラー(登録商標)10(3ポンド/100バレル相当)を加え、0℃で15分間機械的に攪拌した。1.90gのDEを再度加え、溶液とよく混ぜ合わせ、前述のようにろ過した。【0047】透明なろ過したビールの、タンノイド含量、感受性タンパク質類、総ポリフェノール類、フラバノイド類を分析し、「分析方法」の項で述べる強制加熱試験に供してコロイド安定性を測定した。結果を表1,2および3の中に示す。【0048】実験20.114gのポリクラー(登録商標)10に代えて0.267gのポリクラー(登録商標)10(7ポンド/100バレル相当)を第1ろ過処理の後に加えて、実験1を繰り返した。結果は表1,2および3の中に示す。【0049】単一ろ過−成分の連続添加実験3実施例1で行ったと同様の実験で、1000mlの未安定化ビールのサンプルに、0.571gのキセロゲル(ブライトソーブ D−300、15ポンド/100バレル相当)を投与し、2時間45分機械的に攪拌した。次に、0.114gのポリクラー(登録商標)10(3ポンド/100バレル相当)を混合液に加え、さらに15分間攪拌した。DEをサンプルに加え、実施例1で説明したように混合液をろ過した。結果は表1,2および3の中に示す。【0050】実験40.114gのポリクラー(登録商標)10に代えて0.267gのポリクラー(登録商標)10(7ポンド/100バレル相当)を第1ろ過処理の後に加えて、実験3を繰り返した。結果は表1,2および3の中に示す。【0051】配合物の予混合−単一ろ過実験5実施例1で行ったと同様の実験で、キセロゲル(ブライトソーブ D−300)およびポリクラー(登録商標)10を重量比で15:3として予混合した。1000mlの未安定化ビールのサンプルに0.685gの15:3比率のプレミックス(18ポンド/100バレル相当)を投与した。3時間攪拌した後、1.90gの珪藻土(ED、50ポンド/100バレル相当)を加え、容器を回して溶液によく混ぜ合わせた。次いで、この混合液をブフナー漏斗と真空フラスコを用いて、2.5μmガラス繊維ろ紙で真空ろ過した。その後、ろ過したビールを実施例1で説明したように分析した。結果を表1,2および3の中に示す。【0052】実験6キセロゲル(ブライトソーブ D−300)およびポリクラー(登録商標)10を重量比15:7の割合で予混合して、実施例5を繰り返した。1000mlのビールのサンプルに0.838gの15:7比率のプレミックス(22ポンド/100バレル相当)を投与し、実施例5で述べたように処理した。結果を表1,2および3の中に示す。【0053】実施例1乃至6の参照サンプル(キセロゲル単体での処理または未処理)実験71000mlの未安定化ビールに0.157gのキセロゲル(ブライトソーブ D−300、15ポンド/100バレル相当)を投与して参照実験を行った。この混合液を0℃に設定した冷蔵庫内で機械的に3時間攪拌した。混合液に1.90gの珪藻土(DE)を加え(50ポンド/100バレル相当)、容器を回して溶液とよく混ぜ合わせた。次いで、この混合液をブフナー漏斗と真空フラスコを用いて、2.5μmガラス繊維ろ紙で真空ろ過した。ろ過したビールを実施例1で述べたように分析した。結果を表1,2および3の中に示す。【0054】実験81000mlの未安定化ビールにいかなる安定剤も加えずに、2番目の参照実験を行った。該ビールを0℃に設定した冷蔵庫内で機械的に3時間攪拌した。該ビールに1.90gの珪藻土(DE)を加え(50ポンド/100バレル相当)、容器を回して溶液とよく混ぜ合わせた。次いで、この混合液をブフナー漏斗と真空フラスコを用いて、2.5μmガラス繊維ろ紙で真空ろ過した。ろ過したビールを実施例1で述べたように分析した。結果を表1,2および3の中に示す。【表1】【表2】【表3】*濁度測定。サンプルを37℃に加温し、0℃で測定した。【0055】実験9−大規模試験(実験9aおよび9b)70重量%のシリカキセロゲル(ミレニアム BG6)と30重量%のポリクラー(登録商標)10との添加剤で安定化したビール(実験9a)は、シリカヒドロゲルおよびシリカヒドロゲルとポリクラー(登録商標)10との組み合わせで処理したものと比較して、優れた貯蔵寿命を示した。シリカヒドロゲル単体(先行技術による処理)、シリカヒドロゲルにポリクラー(登録商標)10を加えたものおよび本発明の添加剤で、500hlのビールを安定化して、ジャーマンピルスナーに対する醸造所での実験を行った。何れの安定剤もDE(キーセルグール)によるろ過の前にビールに添加し、およそ10分間のビールとの接触時間を取った。2.0EBC濁度に達するまでに要した60℃/0℃周期(各温度で24時間)の回数で強制混濁発生を計測した。該方法の8周期が10ヶ月の予測貯蔵寿命に等しいとみなす。【0056】醸造所安定化試験での充填したビールの強制混濁発生の結果を表4および5に示す。【表4】【表5】【0057】商業プラントでの試験では、200バレルのアメリカンラガーの小規模生産ビールを40g/100l(10ポンド/100バレル)の比で前記の実験9aで述べた本発明の添加剤で処理した。処理したビールの結果を強制加熱試験法により未処理ビールと比較した。ビールのサンプルを37℃で6日間保存した。その後、同じサンプルを24時間で0℃まで冷却した。総濁度は0℃で読み取った。この周期を有効な貯蔵寿命の終点を示す総濁度2.0EBCに達するまで繰り返した。この周期の1週間を、室温での1ヶ月間の予測保存期間に等しいとする。結果を表6にまとめる。【表6】【0058】実施例10−成分のプレミックスキセロゲル(ミレニアムBG5)およびポリクラー(登録商標)10を重量比7:3の割合で事前混合した。新たな未安定化ビールのサンプル1000mlに0.381gの7:3割合プレミックス(10ポンド/100バレル相当)を投与した。サンプルを0℃に設定した冷蔵庫中でマグネチック攪拌機を用いて機械的に攪拌した。3時間攪拌した後、1.90gの珪藻土(DE、50ポンド/100バレル相当)を加え、容器を回して溶液によく混ぜ合わせた。次いで、この混合液をブフナー漏斗と真空フラスコを用いて、2.5μmガラス繊維ろ紙で真空ろ過した。ろ過したビールを実施例1で述べたように分析した。結果を次の表7および8の中に示す。【0059】実施例11−成分のプレミックス7:3割合のプレミックスを0.571g(15ポンド/100バレル相当)投与して、実施例10を繰り返した。結果を表7および8の中に示す。【0060】実施例12−ポリクラー(登録商標)10処理実施例11と同様の実験で、未安定化ビールのサンプル1000mlに0.114gのポリクラー(登録商標)10(3ポンド/100バレル)をプレミックスの代わりに投与した。結果を表7および8に示す。【0061】実施例13−キセロゲル処理0.762gのキセロゲル(ミレニアム BG5、20ポンド/100バレル相当)をポリクラー(登録商標)10の代わりに用いて、実施例12を繰り返した。結果を表7および8中に示す。【0062】実施例14−キセロゲル処理−実施例10乃至13の参照として0.571gのキセロゲル(ミレニアム BG5、15ポンド/100バレル相当)をポリクラー(登録商標)10の代わりに用いて、実験12を繰り返した。結果を表7および8中に示す。【表7】【表8】実施例11は、際立って優れた濁度安定性を示した。【0063】実施例15−組成物の予混合キセロゲル、ルシライト XLC(クロスフィールド社)をキセロゲル、ミレニアム BG5の代わりに用いて、実験10を繰り返した。結果を表9および10中に示す。【0064】実施例16−組成物の予混合キセロゲル、ルシライト XLC(クロスフィールド社)をキセロゲル、ミレニアム BG5の代わりに用いて、実験11を繰り返した。結果を表9および10中に示す。【0065】実施例17−ポリクラー(登録商標)10処理実施例12を繰り返した。結果を表9および10中に示す。【0066】実施例18−キセロゲル処理キセロゲル、ルシライト XLC(クロスフィールド社)をキセロゲル、ミレニアム BG5の代わりに用いて、実験13を繰り返した。結果を表9および10中に示す。【0067】実施例19−キセロゲル処理−実施例15乃至18の参照例としてキセロゲル、ルシライト XLC(クロスフィールド社)をキセロゲル、ミレニアム BG5の代わりに用いて、実験14を繰り返した。結果を表9および10中に示す。【表9】【表10】【0068】実施例16は、比較実験17乃至19よりも特に優れた安定性(総EBC値が低い)を示した。【0069】実施例20−ポリクラー(登録商標)10の沈降特性共栓付きメスシリンダーに10gのポリクラー(登録商標)10と、混合物の総体積が100mlとなる量の蒸留水を加えた。該サンプルを固形分が分散するよう十分にかき混ぜ、完全に水和するよう一晩静置した。次いで、シリンダーを激しく反転させて混合物を再混合し、固形分を完全に分散した。沈殿した固形分の体積を、沈殿時間15分後、30分後、1時間後、3時間後、6時間後、および24時間後に記録した。結果を表11中に示す。【0070】実施例21−キセロゲル(ミレニアム BG6)の沈殿特性10gのキセロゲル(ミレニアム BG6)をポリクラー(登録商標)10の代わりに用いて、実施例20を繰り返した。結果を表11にした。【0071】実施例22−キセロゲル(ミレニアム BG5)の沈殿特性10gのキセロゲル(ミレニアム BG5)をポリクラー(登録商標)10の代わりに用いて、実施例20を繰り返した。結果を表11にした。【0072】実施例23−キセロゲル(クロスフィールド、ルシライト XLC)の沈殿特性10gのキセロゲル(クロスフィールド、ルシライト XLC)をポリクラー(登録商標)10の代わりに用いて、実施例20を繰り返した。結果を表11にした。【0073】実施例24−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(ミレニアム BG6)混合物の沈殿特性ポリクラー(登録商標)10の代わりに7gのキセロゲル(ミレニアム BG6)と3gのポリクラー(登録商標)10の固形プレミックスを用いて、実施例20を繰り返した。結果を表11にした。【0074】実施例25−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(ミレニアム BG5)混合物の沈殿特性ポリクラー(登録商標))10の代わりに7gのキセロゲル(ミレニアム BG5)と3gのポリクラー(登録商標)10の固形プレミックスを用いて、実施例20を繰り返した。結果を表11にした。【0075】実施例26−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(クロスフィールド、ルシライト XLC)混合物の沈殿特性ポリクラー(登録商標)10の代わりに7gのキセロゲル(クロスフィールド、ルシライト XLC)と3gのポリクラー(登録商標)10の固形プレミックスを用いて、実施例20を繰り返した。結果を表11にした。【0076】実施例27−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(ミレニアム BG6)混合物の沈殿特性8gのキセロゲル(ミレニアム BG6)と2gのポリクラー(登録商標)10を用いて、実施例20を繰り返した。結果を表11にした。【0077】実施例28−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(ミレニアム BG5)混合物の沈殿特性8gのキセロゲル(ミレニアム BG5)と2gのポリクラー(登録商標)10を用いて、実施例20を繰り返した。結果を表11にした。【0078】実施例29−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(クロスフィールド、ルシライト XLC)混合物の沈殿特性8gのキセロゲル(クロスフィールド、ルシライト XLC)と2gのポリクラー(登録商標)10を用いて、実施例20を繰り返した。結果を表11にした。【表11】【0079】本発明による実験では凝結した固形物の度合いが減るという結果を得た。【0080】実施例30−ポリクラー(登録商標)10の分散特性実施例20により得たサンプルを、24時間静置した後、1分間に約60回の割合で上下を反転させた。固形物が再分散する反転回数を記録した(180度の回転ごとに1回とする)。結果を表12にした。【0081】実施例31−キセロゲル(ミレニアム BG6)の沈殿特性実施例21により得たサンプルを、24時間静置した後、上下を反転させ、固形物が再分散する反転回数を記録した。結果を表12にした。【0082】実施例32−キセロゲル(ミレニアム BG5)の沈殿特性実施例22により得たサンプルを、24時間静置した後、上下を反転させ、固形物が再分散する反転回数を記録した。結果を表12にした。【0083】実施例33−キセロゲル(クロスフィールド、ルシライト XLC)の沈殿特性 実施例23により得たサンプルを、24時間静置した後、上下を反転させ、固形物が再分散する反転回数を記録した。結果を表12にした。【0084】実施例34−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(ミレニアム BG6)混合物の沈殿特性実施例24により得たサンプルを、24時間静置した後、上下を反転させ、固形物が再分散する反転回数を記録した。結果を表12にした。【0085】実施例35−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(ミレニアム BG5)混合物の沈殿特性実施例25により得たサンプルを、24時間静置した後、上下を反転させ、固形物が再分散する反転回数を記録した。結果を表12にした。【0086】実施例36−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(クロスフィールド XLC)混合物の沈殿特性実施例26により得たサンプルを、24時間静置した後、上下を反転させ、固形物が再分散する反転回数を記録した。結果を表12にした。【0087】実施例37−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(ミレニアム BG6)混合物の沈殿特性実施例27により得たサンプルを、24時間静置した後、上下を反転させ、固形物が再分散する反転回数を記録した。結果を表12にした。【0088】実施例38−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(ミレニアム BG5)混合物の沈殿特性実施例28により得たサンプルを、24時間静置した後、上下を反転させ、固形物が再分散する反転回数を記録した。結果を表12にした。【0089】実施例39−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲル(クロスフィールド、ルシライト XLC)混合物の沈殿特性実施例29により得たサンプルを、24時間静置した後、上下を反転させ、固形物が再分散する反転回数を記録した。結果を表12にした。【表12】【0090】上記のデータは、該プレミックスにより、単成分と比較して、サンプルを凝集するのに必要な反転回数が著しく減少したことを示している。【0091】実施例40−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲルのフィルター流量特性キセロゲル(ブライトソーブ D−300)に、ポリクラー10の量を増やしながら、ポリクラー10が次の重量%となるように混合して、次の12の混合物を調整した。0%、8%、16%、25%、30%、32%、42%、50%、65%、75%、85%および100%である。配合物をVブレンダー中で60分間混合してこれを行った。該混合物により調製したろ床を水が通過するフィルター流量を次のように測定した。【0092】4.00gの異なる混合物(サンプル中のプレミックス)を個別に200mlの蒸留水中で24時間混合(水和)し、次いでシェンク圧力フィルター装置を用いてフィルター流量係数を測定した。ろ床を試験の実験用プレミックスにより作り、次いで100mlの水がろ床を通過するのに要する時間をストップウォッチにより秒で計測した(20℃、圧力0.2バール、フィルター直径60mm、シェンクDフィルターマットのフィルタータイプ)。その後、フィルター流量係数(FFRI)を、tを100mlのろ液が集まるまでの時間を秒で表したものとして、フィルター流量係数=1000/tとして計算した。結果を表13に示す。【表13】【0093】ポリクラー10の濃度が30%と42%の間にあると、フィルター流量は最大となる(ブライトソーブ D−300によるプレミックス)。【0094】実施例41−ポリクラー(登録商標)10/キセロゲルのフィルター流量特性ブライトソーブ D−300をBG6に代えて、実施例40の実験を繰り返した。本例では、次の重量%のポリクラー10を用いた。0%、17%、25%、30%、32%、41%、50%、65%、75%、85%、90%および100%である。結果を表14に示す。【表14】【0095】本例では、ポリクラー10の濃度が41%と65%の間にあると、フィルター流量は最大となる(BG6によるプレミックス)。【0096】実施例42−完全水和の、キセロゲル、ポリクラー10およびキセロゲルとポリクラー10のプレミックスの粒径分布に与える影響種々のサンプル調製に関する説明を以下に示し、その結果を表15にまとめる。【0097】実施例42−A1粒径分布を、BG6の乾燥粉末に対し、マイクロトラックSRA9200により測定した(表15の乾燥の列の結果を参照)。その後、10gのBG6を共栓付きメスシリンダーに入れた。蒸留水を体積が100mlの目盛に達するまで加え、該粉末と混合して、固形物を分散させた。次いで、これを一晩静置して、シリンダーの内容物を完全に水和した。さらに、該サンプルを、シリンダーを激しく反転させて再混合し、固形物を完全に分散した。その後、該サンプルを、乾燥サンプルと同様にして、粒径分布の試験を行った。結果を表15のIV列に示す。【0098】実施例42−A2粒径分布を、ポリクラー10の乾燥粉末に対し、マイクロトラック9200により測定した(表1の乾燥の列の結果を参照)。その後、10gのポリクラー10を共栓付きメスシリンダーに入れた。蒸留水を体積が100mlの目盛に達するまで加え、該粉末と混合して、固形物を分散した。次いで、これを一晩静置して、シリンダーの内容物を完全に水和した。さらに、該サンプルを、シリンダーを激しく反転させて再混合し、固形物を完全に分散した。その後、該サンプルを、乾燥サンプルと同様にして、粒径分布の試験を行った。結果を表15のIV列に示す。【0099】実施例42−A370gのBG6と30gのポリクラー10をVブレンダー中で60分間混合して、ポリクラー10/キセロゲル(BG6)プレミックスを調製した。プレミックスの粒径分布を測定し、表15のIII列に記録した。その後、10gのこのプレミックスを共栓付きメスシリンダーに入れた。蒸留水を体積が100mlの目盛に達するまで加え、該粉末と混合して、固形物を分散した。次いで、これを一晩静置して、シリンダーの内容物を完全に水和した。さらに、該サンプルを、シリンダーを激しく反転させて再混合し、固形物を完全に分散した。その後、該サンプルを、乾燥サンプルと同様にマイクロトラックSRA9200により、粒径分布の試験を行った。結果を表15のIV列に示す。【0100】実施例42−B1本例ではキセロゲルBG5をキセロゲルBG6の代わりに用いて、実施例A1を繰り返した。【0101】実施例42−B2本例ではキセロゲルBG5とポリクラー10で7:3プレミックスを作って、実施例42−A3を繰り返した。【0102】実施例42−C1本例ではキセロゲル・ブライトソーブD−300をキセロゲルBG6の代わりに用いて、実施例42−A1を繰り返した。【0103】実施例42−C2本例ではキセロゲル・ブライトソーブD−300とポリクラー10で7:3プレミックスを作って、実施例42−A3を繰り返した。【0104】実施例42−D1本例ではキセロゲル・ルシライトXLCをキセロゲルBG6の代わりに用いて、実施例42−A1を繰り返した。【0105】実施例42−D2本例ではキセロゲル・ルシライトXLCとポリクラー10で7:3プレミックスを作って、実施例42−A3を繰り返した。【0106】実施例42−E1本例ではキセロゲル・スタビフィックスをキセロゲルBG6の代わりに用いて、実施例42−A1を繰り返した。【0107】実施例42−E2本例ではキセロゲル・スタビフィックとポリクラー10で7:3プレミックスを作って、実施例42−A3を繰り返した。【0108】実施例42−F1本例ではヒドロゲル・チルガードをキセロゲルBG6の代わりに用いて、実施例42−A1を繰り返した。【0109】実施例42−F2本例ではヒドロゲル・チルガードとポリクラー10で7:3プレミックスを作って、実施例42−A3を繰り返した。【0110】実施例42−G1本例ではヒドロゲル・ブライトソーブA−100をキセロゲルBG6の代わりに用いて、実施例42−A1を繰り返した。【0111】実施例42−G2本例ではヒドロゲル・ブライトソーブA−100とポリクラー10で7:3プレミックスを作って、実施例42−A3を繰り返した。【表15】【0112】キセロゲルとポリクラー10の水和プレミックスの平均体積直径は、個別の組成物に比較して顕著な増加を示している。湿潤状態での、この粒径の増加は、ポリクラー10の凝集効果を示す。【0113】実施例43−異なるろ過様式がビール中の残留PVP(ポリビニルピロリドン)へ与える影響未安定化ビールのサンプルを異なる投与量のポリクラー10とキセロゲル(ブライトソーブ D−300)およびブライトソーブ D−300とポリクラー10のプレミックスにより処理し、次いで、先の実施例および以下に概要を述べた手順に従い異なる様式のろ過に供した。ビール中の残留PVPを分析した(アメリカビール醸造化学協会誌54(2)、85−90頁、1990年に発表した、T.M.H.チェンおよびE.G.マラワーによる「架橋ポリビニルピロリドン処理したビールにおけるポリビニルピロリドンが不在か否かの熱分解ガスクロマトグラフィーによる確認」に記載された方法による)。結果を表16に示した。【0114】ビールのサンプルの調製方法2段ろ過−ブライトソーブD−300:ポリクラー10の比率15:3である、各成分の添加後のろ過実験1の手順に従い、表16のAに示したように、これを行った。【0115】2段ろ過−ブライトソーブD−300:ポリクラー10の比率15:7である、各成分の添加後のろ過実験2の手順に従い、表16のBに示したように、これを行った。【0116】成分のプレミックス−単一ろ過、ブライトソーブD−300:ポリクラー10の比率15:3実験5の手順に従い、表16のCに示したように、これを行った。【0117】成分のプレミックス−単一ろ過、ブライトソーブD−300:ポリクラー10の比率15:7実験6の手順に従い、表16のCに示したように、これを行った。【表16】【0118】表16の結果から分かるように、架橋PVPと混合した場合、シリカゲルが存在すると微量の残留する可溶性PVPの残渣を吸着する。【0119】実施例44−キセロゲル/ポリクラー10系のプレミックスの微生物学的安定性並びに他のプレミックスおよび単一組成物との比較150gのキセロゲル(ブライトソーブ D−300)と30gのポリクラー10をVブレンダー中で60分間混合して、ポリクラー10/キセロゲル(ブライトソーブ D−300)プレミックスを調製した。同様に、Vブレンダー中で60分間混合して、150gのキセロゲル(チルガード)と30gのポリクラー10のプレミックスを調製した。この2つのプレミックスと共に、ポリクラー10、チルガードおよびブライトソーブ300といった単組成物も本実験に用いた。サンプルは全て、サットン研究所(Sutton Laboratories)のMLM法100−9頁の「保存妥当性(チャレンジ)テスト」を用いて、微生物学的安定性を評価した。該チャレンジテストの実験計画を、貯蔵中の効果的な抗菌作用を評価するために立て、よって製品の貯蔵期間をシミュレーションする。【表17】【0120】表17の結果は、キセロゲル(ブライトソーブ D−300)とポリクラー10とのプレミックスが、ヒドロゲル(チルガード)とポリクラー10とのプレミックスよりも高い微生物学的安定性を示したことを立証している。また、キセロゲル(ブライトソーブ D−300)とポリクラー10とのプレミックスの微生物学的安定性は許容できるものである。一方、ヒドロゲル(チルガード)とポリクラー10とのプレミックスは、かなり高い程度のカビの生育があり、許容されなかった。【0121】本発明をその特定の実施例を参照して説明してきたが、当業界の技術範囲内で本発明を変更および改良できることは理解するところである。したがって、本発明は、特許請求の範囲によってのみ拘束するものである。【図面の簡単な説明】【図1】 シリカキセロゲルとPVPPのプレミックス組成物の分散性を組成の関数として表したグラフ図である。 重量%で、 (a)平均体積平均直径Mvにより定義される粒径が、乾燥状態で5乃至30μmである、60乃至85%の含水率10%以下のシリカキセロゲルと、 (b)乾燥状態での粒子直径が20乃至50μmである、15乃至40%の架橋ポリビニルピロリドンからなる、単一段階処理法において効率的にビールを清澄化するプレミックス組成物。 (a)が70乃至80%、(b)が20乃至30%である、請求項1記載のプレミックス組成物。 平均体積平均直径Mvにより定義される(a)の粒径が、同様にして定義される(b)の粒径未満である、請求項1記載のプレミックス組成物。 (a)の含水率が5%以下である、請求項1記載のプレミックス組成物。 ビールまたはワイン飲料を安定化する処理法で、(a)請求項1の組成物の攪拌された水性凝集スラリーにより該飲料を処理し、かつ(b)該処理された飲料をろ過すること、を含む処理法。 該飲料より一段階でタンパク質類およびポリフェノール類の両者を取り除く、請求項5記載の処理法。 該飲料と該スラリーとの接触時間が3時間以下である、請求項5記載の処理法。 安定化した飲料および使用したプレミックス組成物の両者を処理タンクからろ過タンクへ送り込む工程を含む、請求項5記載の処理法。 請求項1〜4のいずれか一項記載のプレミックス組成物に水を加えて調製した凝集した水性スラリー。 プレミックス組成物が約5乃至20重量%で、水が約80乃至95%である、請求項9記載の凝集した水性スラリー。