タイトル: | 特許公報(B2)_神経保護作用を有するトリアゾロン |
出願番号: | 2000544654 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | C07D 249/12,A61K 31/41,A61K 31/4439,A61P 9/10,A61P 25/00,C07D 401/04,C07D 249/00,C07D 213/00 |
ブレンナー ミヒャエル ベヒテル ヴォルフ ディートリッヒ パルーク ライネル ヴィーンリッヒ マリオン ヴァイゼル トーマス JP 4757382 特許公報(B2) 20110610 2000544654 19990414 神経保護作用を有するトリアゾロン ベーリンガー インゲルハイム ファルマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト 503137975 中村 稔 100059959 大塚 文昭 100067013 熊倉 禎男 100082005 宍戸 嘉一 100065189 竹内 英人 100096194 今城 俊夫 100074228 小川 信夫 100084009 村社 厚夫 100082821 西島 孝喜 100086771 箱田 篤 100084663 ブレンナー ミヒャエル ベヒテル ヴォルフ ディートリッヒ パルーク ライネル ヴィーンリッヒ マリオン ヴァイゼル トーマス DE 198 16 882.9 19980417 20110824 C07D 249/12 20060101AFI20110804BHJP A61K 31/41 20060101ALI20110804BHJP A61K 31/4439 20060101ALI20110804BHJP A61P 9/10 20060101ALI20110804BHJP A61P 25/00 20060101ALI20110804BHJP C07D 401/04 20060101ALI20110804BHJP C07D 249/00 20060101ALN20110804BHJP C07D 213/00 20060101ALN20110804BHJP JPC07D249/12 505A61K31/41A61K31/4439A61P9/10A61P25/00C07D401/04C07D401/04C07D249:00C07D213:00 C07D 249/12 C07D 401/04 A61K 31/41 A61K 31/4439 CAplus/REGISTRY(STN) 特開昭63−170312(JP,A) 特開昭63−170313(JP,A) 国際公開第98/004135(WO,A1) 特表平10−502340(JP,A) 特表平07−503253(JP,A) 特開昭56−053662(JP,A) 特開昭58−225070(JP,A) 特開昭63−201175(JP,A) 特開昭62−019574(JP,A) 米国特許第05120347(US,A) J. Med. Chem.,1990年,Vol.33, No.10,p.2772-2777 J. Org. Chem.,1996年,Vol.61, No.24,p.8397-8401 J. Org. Chem.,1976年,Vol.41, No.20,p.3233-3237 J. Heterocycl. Chem.,1970年,Vol.7, No.4,p.821-829 J. Heterocycl. Chem.,1990年,Vol.27, No.7,p.2017-2020 Tetrahedron,1975年,Vol.31, No.22,p.2769-2774 4 EP1999002498 19990414 WO1999054315 19991028 2002512236 20020423 28 20060414 守安 智 【0001】本発明は、トリアゾロンの医薬組成物としての使用、特に神経保護作用を有する医薬組成物としての使用、並びに新規トリアゾロン及びその製造方法に関する。トリアゾロンは、従来技術から公知であり、例えば、ドイツ出願DE 19521162及びDE 3631511、また、欧州特許出願EP 270 061及びEP 208 321により開示されている。それらに開示されている化合物は、効果的な殺虫剤(pesticide)であり、特に殺虫剤(insecticides)及びダニ駆除薬として使用することができる。対照的に、本発明は、医薬、特に神経保護作用を有する医薬組成物として使用することができるトリアゾロンを開示する。驚くべきことに、本発明の化合物は、種々のタイプのレセプタ-に親和性を有するか又は影響を与え、神経保護作用を示すことが分かった。in vitro及びin vivo 試験により、低血糖、低酸素、無酸素、全体的及び限局的虚血、頭蓋脳トラウマ、脳浮腫及び頭蓋内圧(intercranial pressure)の結果として脳で起こる細胞ダメージ及び機能減少は、ある程度、シナプス作用の増加及びそれによる伝達物質の放出増加によるものであることが分かった。グルタメートは別として、ヒスタミン及びセロトニンは神経伝達物質として特に重要である。さらに、カルシウム及びナトリウムイオン濃度が特に変化する。【0002】グルタメートの全身投与後、ニューロンがマウスの脳で破壊されることが知られている(S.M. Rothman and T.W. Olney, Trends in Neurosciences 10 (1987) 299)。 この知見により一つの結論が、とりわけ、グルタメートが神経変性疾病において役割を果たすという結論が導かれる(R.Schwarcz and B. Meldrum, The Lancet 11 (1985) 140)。さらに、例えば、キスカル酸、カイニン酸(cainic acid)、イボテン酸、グルタミン酸、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)及びα-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソオキサゾール-プロピオン酸(AMPA)等の物質が、外来性又は内在性神経毒として知られている。そのような物質により誘発され得る脳病変は、てんかん及び他の神経変性障害-例えば、ハンチントン舞踏病及びアルツハイマー病等と関連して起こるものと比較できる。グルタメートレセプターの活性を抑制する物質及びイオン並びにこのレセプターに関係するイオンチャンネル-例えば、興奮性アミノ酸の競合的及び非競合的拮抗剤-は、低酸素又は虚血ダメージから脳を保護する。これらの知見は、グルタメートレセプターが虚血ダメージを介在するのに重要な役割を果たしていることを示している。驚くべきことに、本発明のトリアゾロンは、AMPAレセプターに拮抗的な作用を有することが分かった。さらに、これらの化合物は、以下のタイプのレセプター:“Na+チャンネルサイト2”結合サイトに高い親和性を示す。これらの知見を考慮すると、本発明の化合物は、種々の起源の神経変性障害及び脳虚血を治療するのに使用することができる。【0003】本発明は、一般式(I)のトリアゾロンの医薬組成物としての使用、特に神経保護作用を有する医薬組成物としての使用に関する。【化8】【0004】R1は、C6-10-アリール、好ましくはフェニル(一以上のハロゲン、ニトロ、-CF3、-CN、-OR4、-COOR4、-OCOR4、-SR5、-SO2R5、-OSO2R5、-NR6R7、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル又はC2-C4-アルキニル基により、直接又はC1-4-アルキレンブリッジを介して任意に置換されていてもよい)であり;R1は、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル又はC2-C6-アルキニル基(フェニル、-NR6R7、ハロゲン、ニトロ、CF3、CN又は-OR4により任意に置換されていてもよい)であり;R2は、C6-C10-アリール、好ましくはフェニル(一以上のハロゲン、ニトロ、-CF3、-CN、-OR4、-COOR4、-OCOR4、-SR5、-SO2R5、-OSO2R5、-NR6R7、C1-C4-アルキル、C2-C4-アルケニル又はC2-4-アルキニル基により、直接又はC1-4-アルキレンブリッジを介して任意に置換されていてもよい)であり;【0005】R2は、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル又はC2-6-アルキニル基(フェニル、-NR6R7、ハロゲン、ニトロ、CF3、CN又は-OR4により任意に置換されていてもよい)であり;R2は、C-結合5-又は6-員の飽和又は不飽和ヘテロ環(ヘテロ原子として、酸素、窒素又はイオウからなる群から選ばれる1、2、3又は4つの原子を含有していてもよく、C1-C6-アルキル又はベンジルにより任意に置換されていてもよい)であり;R3は、水素又はC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル又はC2-C6-アルキニル基(-NR6R7、ハロゲン、ニトロ、CF3、CN又は-OR4により任意に置換されていてもよい)であり;R4は、水素、ハロゲン又は-NR6R7より置換されていてもよいC1-4-アルキル又はフェニル又はベンジル基(一以上のメトキシ基を含有していても良い)であり;【0006】R5は、水素、C1-4-アルキル、フェニル又はベンジル(該フェニル又はベンジル基はメトキシにより一置換又は多置換されていてもよい)であり;R6は、水素、C3-6-シクロアルキル、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル又はC2-C6-アルキニル(それぞれ、フェニル、ベンジル又は-OR4により一置換又は多置換されていてもよい)であり;R6は、C6-10-アリール、好ましくはフェニル、又はベンジル(ハロゲン、OR4、C1-C4-アルキル、好ましくは-CH3、-SO3H、又は-COOR4により置換されていてもよい)であり;R7は、水素、C3-6-シクロアルキル、C1-6-アルキル、C2-6-アルケニル又はC2-6-アルキニル(それぞれ、フェニル、ベンジル又は-OR4により一置換又は多置換されていてもよい)であり;R7は、C6-10-アリール、好ましくはフェニル又はベンジル(ハロゲン、OR4、C1-C4-アルキル、好ましくは-CH3、-SO3H又は-COOR4により置換されていてもよい)であり;又はR6及びR7が窒素原子と一緒になって、飽和又は不飽和5-又は6-員環を形成し(さらなるヘテロ原子として窒素、酸素又はイオウを含んでも良く、該ヘテロ環は分岐又は分岐していない炭素数1〜4のアルキル基により置換されていてもよく、フェニル又はベンジルにより置換されていてもよい。)【0007】式中、R1が、フェニル(直接又はC1-4-アルキレンブリッジを介して、一以上のフッ素、塩素、臭素、ニトロ、-CF3、-CN、-OR4、-COOR4、-OCOR4、-NR6R7、C1-4-アルキル、C2-4-アルケニル又はC2-4-アルキニルにより置換されていてもよい)であり;R1が、C1-4-アルキル(フェニルにより置換されていてもよい)であり;R2が、フェニル(直接又はC1-4-アルキレンブリッジを介して、一以上のフッ素、塩素、臭素、ニトロ、-CF3、-CN、-OR4、-COOR4、-OCOR4、-NR6R7、C1-4-アルキル、C2-4-アルケニル又はC2-4-アルキニルにより置換されていてもよい)であり;【0008】R2が、C1-4-アルキル(フェニルにより置換されていてもよい)であり;R2が、C-結合5-又は6-員飽和又は不飽和ヘテロ環(ヘテロ原子として、酸素又は窒素からなる群から選ばれる1、2、3又は4つの原子を含有していてもよく、C1-4-アルキル又はベンジルにより置換されていてもよい)であり;R3が、水素又はC1-4-アルキル基(-NR6R7、フッ素、塩素、臭素、ニトロ、CF3、CN又は-OR4により置換されていてもよい)であり;R4が、水素、ハロゲン又は-NR6R7により置換されていてもよいC1-4-アルキル又はフェニル又はベンジル基(一以上のメトキシ基を有していても良い)であり;R6が、水素、C1-4-アルキル、C2-4-アルケニル又はC2-4-アルキニル(それぞれ、フェニル、ベンジル又は-OR4により一置換又は多置換されていてもよい)であり;【0009】R6が、フェニル又はベンジル(ハロゲン、OR4、C1-4-アルキル、好ましくは-CH3、-SO3H又は-COOR4により置換されていてもよい)であり;R7が、水素、C1-4-アルキル、C2-4-アルケニル又はC2-4-アルキニル(それぞれ、フェニル、ベンジル又は-OR4により一置換又は多置換されていてもよい)であり;R7が、フェニル又はベンジル(ハロゲン、OR4、C1-4-アルキル、好ましくは-CH3、-SO3H又は-COOR4により置換されていてもよい)であり;又は R6及びR7が窒素原子と一緒になって、飽和又は不飽和の5-又は6-員環(さらなるヘテロ原子として窒素又は酸素を含有していても良く、該ヘテロ環は炭素数1〜4の分岐又は分岐していないアルキル基により、又はフェニル又はベンジルにより置換されていてもよい)を形成する一般式(I)の化合物を、医薬組成物、特に神経保護作用を有する医薬組成物として使用するのが好ましい。【0010】式中、R1が、フェニル(一以上のフッ素、塩素、臭素、-OR4又はC1-4-アルキル基により置換されていてもよい)であり;R1が、C1-4-アルキル(フェニルにより置換されていてもよい)であり;R2が、C1-4-アルキル又はフェニル(一以上のフッ素、塩素、臭素、-OR4又はC1-4-アルキル基により置換されていてもよい)であり;R2が、フラン、ピラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、オキサゾール又はイソオキサゾールからなる群から選ばれるC-結合5-又は6-員ヘテロ環であり;R3が、水素又はC1-4-アルキル基(-NR6R7、塩素、臭素又は-OHにより置換されていてもよい)であり;【0011】R4が、水素、C1-4-アルキル(塩素、臭素又は-NR6R7又はフェニル又はベンジル基により置換されていてもよい)であり;R6が、水素、C1-4-アルキル、フェニル又はベンジルであり;R7が、水素、C1-4-アルキル、フェニル又はベンジルであり;又はR6及びR7が窒素原子と一緒になって、飽和又は不飽和の5-又は6-員環(C1-4-アルキル又はベンジル基により置換されていてもよく、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロ-ル又はピロリジンからなる群から選ばれる)を形成する一般式(I)の化合物を、医薬組成物、特に神経保護作用を有する医薬組成物として使用するのが特に好ましい。【0012】式中、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジル又はフェニル(一以上のフッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル又は-OR4基により置換されていてもよい)であり;R2が、メチル、エチル、プロピル、ブチル又はフェニル(一以上のフッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル又は-OR4により置換されていてもよい)であり;R2が、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン又はトリアジンから選ばれるC-結合ヘテロ環であり;【0013】R3が、水素、メチル、エチル又はプロピル(-NR6R7、塩素、臭素又は-OHにより置換されていてもよい)であり;R4が、水素、メチル、エチル又はプロピル(-NR6R7、塩素、臭素又は-OHにより置換されていてもよい);R6が、水素、メチル、エチル、プロピル又はベンジルであり;R7が、水素、メチル、エチル、プロピル又はベンジルであり;又はR6及びR7が窒素原子と一緒になって、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピロール又はピロリジンからなる群から選ばれる、メチル、エチル、プロピル又はベンジルにより置換されていてもよい環を形成する一般式(I)の化合物を、医薬組成物、特に神経保護作用を有する医薬組成物として使用するのが特に好ましい。【0014】本発明で特に興味深いのは、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ベンジル又はフェニル(一以上のフッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル又は-OR4基により置換されていてもよい)であり;R2が、メチル、エチル、プロピル、ブチル又はフェニル(一以上のフッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、プロピル又は-OR4基により置換されていてもよい)であり;R2が、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン又はピラジンであり;R3が、水素、メチル、エチル又はプロピル(-NR6R7により置換されていてもよい)であり;R4が、メチル、エチル、プロピル、-CH2CH2-NR6R7又は-CH2CH2CH2-NR6R7であり;R6が、水素、メチル、エチル、プロピル又はベンジルであり;R7が、水素、メチル、エチル、プロピル又はベンジルである一般式(I)の化合物を、医薬組成物、特に神経保護作用を有する医薬組成物として使用することである。【0015】式中、R1が、メチル、ブチル、ベンジル又はフェニル(一以上のフッ素、塩素、臭素、メチル、エチル又は-OR4基により置換されていてもよい)であり;R2が、メチル、フェニル(一以上の塩素、メチル又は-OR4基により置換されていてもよい)であり;R3が、水素、メチル、-CH2CH2-NR6R7又は-CH2CH2CH2-NR6R7であり;R4が、メチル又は-CH2CH2-NR6R7であり;R6が、メチルであり;R7が、メチルである一般式(I)の化合物を、医薬組成物、特に神経保護作用を有する医薬組成物として使用するのが特に価値がある。【0016】本発明はまた、R1、R2及びR3が上述したとおりである一以上の一般式(I)の化合物を活性物質として含有する医薬組成物、特に神経保護作用を有する医薬組成物に関する。一般式(I)の化合物の使用には、あらゆるエナンチオマー又はジアステレオマー(純粋な形態であってもよく又は存在し得る混合物の形態であってもよい)の使用が含まれる。さらに、一般式(I)の化合物は、それらの塩、特に医薬用途として、無機酸又は有機酸との医薬的に許容できる塩に変換することができる。適当な酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、メタンスルホン酸、クエン酸、酒石酸又はマレイン酸があげられる。上述の酸の混合物もまた使用することができる。AMPAレセプターにおける一般式(I)の化合物の活性は、文献から公知の方法(パッチクランプ法)を使用する、神経細胞での電気生理学により示された(M. L. Mayer, L. Vyklicky and G. L. Westbrook, J. Physiol. 415 (1989) 329-350)。“Na+チャンネルサイト2”結合サイトに対する一般式(I)のトリアゾロンの親和性は、G.B. Brown (J. Neurosci. 6 (1986) 2064)に記載されているように示された。【0017】上述の一般式(I)の化合物の医薬組成物としての使用、特に神経保護作用を有する医薬組成物としての使用とは別に、本発明はまた、一般式(I)の新規トリアゾロン(それらのラセミ体、それらのエナンチオマーの形態、それらのジアステレオマー及びそれらの混合物の形態であってよく、及びそれらの医薬的に許容できる酸付加塩であってよい)に関する。【化9】【0018】(式中、R1は、メチル、ブチル、ベンジル又はフェニル(一以上のフッ素、塩素、臭素、メチル、エチル又は-OR4基により置換されていてもよい)であり;R2は、メチル、フェニル(一以上の塩素、メチル又は-OR4基により置換されていてもよい)であり;R3は、水素、メチル、-CH2CH2-NR6R7又は-CH2CH2CH2-NR6R7であり;R4は、メチル又は-CH2CH2-NR6R7であり;R6は、メチルであり;R7は、メチルである。但し、R2は2-クロロフェニルではなく、a)R1がフェニルであり、R3が水素であるとき、R2はフェニル、4-クロロフェニル、4-メチルフェニル又は4-メトキシフェニルではなく;b)R2がフェニルであり、R3が水素であるとき、R1はフェニル、4-クロロフェニル、4-ブロモフェニル、2,4-ジブロモフェニル、4-メチルフェニル又は4-メトキシフェニルではなく;c) R3がメチルであるとき、R1及びR2は同時にフェニルではない。)【0019】本発明により、特に好ましい化合物(それらのラセミ体、それらのエナンチオマーの形態、それらのジアステレオマー及びそれらの混合物の形態であってよく、及びそれらの医薬的に許容できる酸付加塩であってよい)は、式中、R1が、フェニル(フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル又はメトキシの一以上の基により任意に置換されていてもよい)であり;R2が、フェニル(メトキシにより置換されていてもよい)であり;R3が、水素、メチル又は-CH2CH2-NMe2である。但し、a)R1がフェニルであり、R3が水素であるとき、R2がフェニル又は4-メトキシフェニルではなく;b)R2がフェニルであり、R3が水素であるとき、R1がフェニル、4-クロロフェニル、4-ブロモフェニル、2,4-ジブロモフェニル、4-メチルフェニル又は4-メトキシフェニルではなく;c)R3がメチルであるとき、R1及びR2が同時にフェニルではない一般式(I)の化合物である。【0020】本発明により以下の化合物が特に好ましい:2-(2-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(3-メトキシフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(2-ブロモフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;5-(4-メトキシフェニル)-4-メチル-2-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;5-(2-メトキシフェニル)-4-メチル-2-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-2-(2-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(2-メトキシフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(2-クロロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(3-クロロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;【0021】2-(2-フルオロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(3-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(2-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(2-エチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(3-フルオロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;4-メチル-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(2-クロロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;2-(2-ブロモフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン。【0022】一般式(I)の化合物(任意にそれらのラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及びそれらの混合物の形態で得られる)は、それらの塩、特に医薬用途として無機酸又は有機酸との医薬的に許容できる塩に変換することができる。この目的のために適当な酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、クエン酸、酒石酸又はマレイン酸があげられる。上述の酸の混合物もまた使用することができる。用語アルキル基(他の基、例えばアルキレンブリッジの成分であるものを含む)は、他に特に記載がなければ、分岐又は分岐していない炭素数1〜6、好ましくは1〜4のアルキル基を示す。例としては:メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec.-ブチル、tert.-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル及びオクチルがあげられる。基メチル、エチル、ブチル又はtert.-ブチルはまた、略語Me、Et、Bu又はtBuで示すこともある。【0023】他に特に記載がなければ、置換したアルキル基(他の基の成分であるものを含む)は、以下の置換基の一以上を有することができる:例えば、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、C1-6-アルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、=O、-CHO、-COOH、-COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキル。少なくとも一つの二重結合を有する場合、アルケニル基(他の基の成分であるものを含む)の例としては、炭素数2〜6、好ましくは2〜3の分岐又は分岐していないアルケニル基、例えば、ビニル(但し、不安定なエナミン又はエノール−エステルを形成しない)、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、ペンテニル及びヘキセニル等の少なくとも一つの二重結合を有する上述のアルキル基である。他に特に記載がなければ、置換したアルケニルアルキル基(他の基の一部であるものを含む)は、例えば、一以上の以下の置換基を有することができる:ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、C1-6-アルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、=O、−CHO、−COOH、−COO−C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキル。【0024】アルキニル基(他の基の一部であるものを含む)の例としては、炭素数2〜10のアルキニル基があげられる(但し、エチニル、プロパルギル、ブチニル、ペンチニル及びヘキセニル等の少なくとも一つの三重結合を有する)。他に特に記載がなければ、置換したアルキニル基(他の基の一部であるものを含む)は、例えば、一以上の以下の置換基を有することができる:ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、C1-6-アルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、=O、-CHO、-COOH、COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキル。【0025】炭素数3〜6のシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル(分岐又は分岐していないC1-4アルキル、ヒドロキシ及び/又はハロゲンにより置換されていてもよく、又は上述のように置換されていてもよい)があげられる。用語ハロゲンは、一般的に、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素をいう。用語アリールは、炭素数6〜10の芳香環であり、他に特に記載がない限り、例えば、一以上の以下の置換基を有することができる:C1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、CF3、シアノ、ニトロ、-CHO、-COOH、-COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキル。好ましいアリール基はフェニルである。一般式NR5R6のN-結合環式基の例としては以下のものがあげられる:ピロール、ピロリン、ピロリジン、2-メチルピロリジン、3-メチルピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、N-メチルピペラジン、N-エチルピペラジン、N-(n-プロピル)-ピペラジン、N-ベンジルピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、好ましくはモルホリン、N-ベンジルピペラジン、ピペラジン及びピペリジン。上述のヘテロ環は、C1-4アルキル、好ましくはメチルにより置換することもできる。【0026】ヘテロ原子として窒素、酸素又はイオウを含有することができるC-結合、5-又は6-員ヘテロ環の例としては、フラン、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、2-ヒドロキシメチルフラン、テトラヒドロフラノン、γ-ブチロラクトン、αピラン、γ-ピラン、ジオキソラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、チオフェン、ジヒドロチオフェン、チオラン、ジチオラン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピペリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、トリアジン、テトラジン、モルホリン、チオモルホリン、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジン、イソチアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、ピラゾリジンをあげることができる。ヘテロ環は、定義の欄に規定したように置換することができる。“=O”は、二重結合を介して結合している酸素原子を示す。本発明の化合物は、例えば、ダイアグラム1に記載されている方法により合成することができる。【0027】【化10】ダイアグラム1:【0028】これについて、カルボン酸誘導体(1)をウレアと共にN-アシルウレア(2)に変換する。これから、R3=水素である一般式(I)のトリアゾロンは、対応するように置換したヒドラジン誘導体(3)と反応させることにより得ることができ、これらを、塩基性条件下でアルキル化することにより、一般式(I)の化合物に変換することができる。適当なアルキル化剤としては、塩化物、臭化物、ヨウ化物、メタンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート又はp−トルエンスルホネートがあげられる。【0029】ここで、本発明の内容を制限することなく、以下の一般的合成法を参照して本発明をさらに十分に説明する。a)N-アシルウレア(2)を製造するための一般的な方法:0.1モルのカルボン酸誘導体(1)を、0.1モルのウレア、0.1モルのトリフェニルホスフィット及び0.1モルのピリジンと一緒に、100ml DMFに溶解させ、反応が終了するまで(5〜24時間)100℃において攪拌する。減圧下でDMFを蒸発させ、残渣を水に加えてエタノールから再結晶する。収率:15-50%。b)トリアゾロン(I,R3=H)を製造するための一般的な方法:0.01モルのN-アシルウレア化合物(2)を、0.01モルのヒドラジン誘導体(3)と共に30mlのデカリン(decaline)中で170℃で1〜6時間攪拌する。該混合物を放置して冷却し、生成した結晶を濾過して取り除き、ジエチルエーテルで洗浄し、エチルアセテートから再結晶する。収率:20-70%。【0030】c)トリアゾロン(I,R3=メチル)を製造するための一般的な方法:1.2ミリモルのトリアゾロン化合物(I,R3=H)を、2.4ミリモルのメチルヨージド及び2.4ミリモルの炭酸カリウムと共に、20mlのアセトン中で60℃において3時間攪拌する。減圧下でアセトンを蒸発させ、残渣を水及びエチルアセテートに溶解させ、水相をエチルアセテートで2回抽出する。一緒にしたエチルアセテート相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させる。生成物をシリカゲル上で塩化メチレン又はトルエン/メタノールによりクロマトグラフィーにかけ、続いてイソプロパノール/ガソリン又はエタノールから再結晶して精製する。収率:45-70%。【0031】d)トリアゾロン(I,R3=2-ジメチルアミノエチル)を製造するための一般的な方法:1.1.6ミリモルのトリアゾロン化合物(I,R3=H)をDMFに溶解させ、油中に懸濁させた1.6ミリモルの60%水素化ナトリウムとともに、80℃において0.5時間攪拌し、4.8ミリモルのジブロモエタンと一緒にする。該混合物を、120℃で4時間攪拌する。減圧下でDMFを蒸発させ、残渣を水及びエチルアセテートに溶解させ、水相をエチルアセテートで1回抽出する。一緒にしたエチルアセテート相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で乾燥させる。生成物を、シリカゲル上でトルエン/エチルアセテート混合物を用いてクロマトグラフィーにより精製する。【0032】2.このようにして得られるブロモエタン誘導体の量を100℃、1.8バールで2時間、ジオキサン中で過剰のジメチルアミンと反応させる。ジオキサンを減圧下で蒸発させ、残渣を希塩酸水溶液及びエチルアセテートに溶解させる。有機相を希塩酸水溶液で2回抽出し、一緒にした抽出物をアンモニア溶液でアルカリ性にする。アンモニア溶液をエチルアセテートで3回抽出し、一緒にした有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させる。残渣をエタノールに溶解させ、エーテル性HClと一緒にし、塩酸塩を無水エーテルにより沈殿させる。収率:35-50%。以下の表1の一般式(I)の化合物は、上述の方法又は類似の方法により製造することができる:【0033】【化11】【0034】【表1】【0035】【表2】【0036】【表3】【0037】【表4】【0038】【表5】【0039】【表6】【0040】【表7】【0041】【表8】【0042】【表9】【0043】【表10】【0044】【表11】【0045】AMPAレセプターにおける活性は、神経細胞で電気生理学(パッチクランプ法)により示された(M. L. Mayer, L. Vyklicky and G. L. Westbrook, J. Physiol. 415 (1989) 329-350)。試験は、試験濃度100μMで行った。【0046】【表12】【0047】“Na+チャンネルサイト2”結合サイトに対する親和性は、G.B. Brownに記載されているように示された(J. Neurosci. 6 (1986) 2064)。試験は一般的に試験濃度10μMで行った。【0048】【表13】【0049】上述の結果は、一般式(I)のトリアゾロン誘導体を、種々の起源の神経変性疾病及び脳虚血の治療に使用することができることを示している。 これらの疾病としては、例えば:てんかん重積、低血糖、低酸素、無酸素、脳トラウマ、脳浮腫、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、低圧、心筋梗塞、脳圧(高頭蓋内圧(intracranial pressure))、虚血性及び出血性脳卒中、心停止を伴う全体的脳虚血、糖尿病性多発神経障害、耳鳴、出生時窒息、精神病、精神分裂病、うつ病及びパーキンソン病があげられる。一般式(I)の化合物は、それ自身又は本発明の他の活性物質(また他の医薬的活性物質と一緒でもよい)と一緒に使用することができる。適当な製剤としては、例えば、錠剤、カプセル、坐剤、溶液、特に注射用溶液(s.c., i.v., i.m.)及び輸液、エリキシル、乳剤又は分散性粉末があげられる。医薬的に活性な化合物の含量は、全体として組成物の0.1〜90重量%、好ましくは0.5〜50重量%の範囲、すなわち以下に規定する投与量範囲を達成するのに十分な量であるべきである。適当な錠剤は、例えば、活性物質と公知の賦形剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はラクトース等の不活性希釈剤、コーンスターチ又はアルギン酸等の崩壊剤、スターチ又はゼラチン等の結合剤、マグネシウムステアレート又はタルク等の滑沢剤及び/又はカルボキシメチルセルロース、セルロースアセテートフタレート又はポリビニルアセテート等の放出を遅らせるための薬剤と共に混合して得ることができる。錠剤はまた数層を含むことができる。【0050】被覆した錠剤は、錠剤と同様にして製造したコアを、通常錠剤をコーティングするのに使用される物質、例えばコリドン(collidone)又はセラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタン又は糖でコーティングすることにより製造することができる。徐放を達成するため又は配合禁忌を避けるため、コアはまた多くの層からなることもできる。同様に、錠剤用の上述の賦形剤をできる限り使用して、錠剤コーティングも徐放を達成するために多くの層からなることができる。本発明の活性物質又はそれらの組み合わせを含有するシロップ又はエリキシルはさらに、サッカリン、シクラメート、グリセロール又は糖等の甘味料、又は、香味増強剤、例えば、バニリン又はオレンジエキス等の香味料を含有することができる。シロップ又はエリキシルはまた、ナトリウムカルボキシメチルセルロース等の懸濁アジュバント又はシックナー、例えば脂肪アルコールとエチレンオキサイドとの縮合物等の湿潤剤、又は、p-ヒドロキシベンゾアート等の防腐剤を含有することができる。【0051】注射用溶液及び輸液は、通常の方法により、例えば、等張剤、pヒドロキシヒドロキシベンゾアート等の防腐剤又はエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩等の安定化剤を添加して製造し(任意に乳化剤及び/又は分散剤を使用しても良く、希釈剤として水を使用する場合には、例えば溶媒和剤又は溶解助剤として有機溶媒を使用することができる)、注射用バイアル又はアンプル又は輸液ボトルに移される。一種以上の活性物質又は活性物質の組み合わせを含有するカプセルは、例えば、活性物質とラクトース又はソルビトール等の不活性担体とを混合し、それらをゼラチンカプセルに詰めることにより製造することができる。適当な坐剤は、例えば、中性脂肪又はポリエチレングリコール又はそれらの誘導体等のこの目的のために提供される担体と混合することにより製造することができる。使用できる賦形剤としては、例えば、水、医薬的に許容できるパラフィン等の有機溶媒(例えば石油画分)、植物油(例えば、グランドナッツ油又はゴマ油)、一価又は多価アルコール(例えば、エタノール又はグリセロール)、天然ミネラル粉末(例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク)、合成ミネラル粉末(例えば、高度に分散させたケイ酸及びシリケート)等の担体、糖(例えば、蔗糖、ラクトース及びグルコース)、乳化剤(例えば、リグニン、スペントスルフィットリカー(spent sulphite liquors)、メチルセルロース、スターチ及びポリビニルピロリドン)及び滑沢剤(例えば、マグネシウムステアレート、タルク、ステアリン酸及びラウリル硫酸ナトリウム)があげられる。【0052】製剤は、通常の方法、好ましくは経口ルートにより、特に静脈内注入により投与される。経口投与について、錠剤は、当然、上述の担体とは別に、スターチ、好ましくはポテトスターチ、ゼラチン等の種々の添加剤と一緒に、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム及びリン酸二カルシウム等の添加剤を含有することができる。さらに、マグネシウムステアレート、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルク等の滑沢剤も同時にコーティングプロセスに使用することができる。水性懸濁液の場合、活性物質は、上述の賦形剤に加えて種々の香味増強剤又は色素と組み合わせることができる。非経口使用について、適当な液体担体との活性物質の溶液を使用することができる。静脈内使用の投与量は、1時間当たり1〜1000mg、好ましくは1時間当たり5〜500mgである。【0053】しかしながら、体重、投与ルート、薬剤に対する個々の応答、その組成物の性質及び薬剤を投与する時間及び間隔に依存して、規定される量をはずれることが時には必要である。このように、ある場合には、上述の最小の所定量より少ない量を使用するのが十分である一方、他の場合には、上限を超えなくてはならない。多量を投与する場合、1日にわたってより少ない投与量に分散させるのが賢明である。さらに、一般式(I)の化合物又はそれらの酸付加塩もまた他のタイプの活性物質と組み合わせることができる。以下の実施例により本発明の範囲を制限することなく本発明を具体的に説明する。【0054】医薬組成物の実施例微細に粉砕した活性物質、ラクトース及び少々のコーンスターチを一緒に混合する。該混合物をふるいにかけ、ポリビニルピロリドン水溶液で湿らせ、混練し、湿潤粉砕及び乾燥する。顆粒、残りのコーンスターチ及びマグネシウムステアレートをふるいにかけ一緒に混合する。該混合物を圧縮して適当な形状及び大きさの錠剤を製造する。【0055】微細に粉砕した活性物質、少々のコーンスターチ、ラクトース、微結晶セルロース及びポリビニルピロリドンを一緒に混合し、該混合物をふるいにかけ、残りのコーンスターチ及び水と処理して顆粒を得、乾燥及びふるいにかける。ナトリウムカルボキシメチルスターチ及びマグネシウムステアレートを添加及び混合し、該混合物を圧縮して適当な大きさの錠剤を得る。【0056】活性物質をそれ自身のpHの水(pH5.5〜6.5に調整してもよい)に溶解させ、塩化ナトリウムを添加して等張にする。得られた溶液を濾過してパイロジェンを除去し、無菌条件下で濾液をアンプルに移し、滅菌及び融解により密閉する。アンプルは5mg、25mg及び50mgの活性物質を含有する。 てんかん重積、低血糖、低酸素、無酸素、脳トラウマ、脳浮腫、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、低圧、心筋梗塞、脳圧(高頭蓋内圧(intracranial pressure))、虚血性及び出血性脳卒中、心停止を伴う全体的脳虚血、糖尿病性多発神経障害、耳鳴、出生時窒息、精神病、精神分裂病、うつ病及びパーキンソン病からなる群から選ばれる神経変性疾病及び脳虚血を治療するための、以下からなる群から選ばれる化合物: (a) 2-(2-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (b) 2-(3-メトキシフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (c) 2-(2-ブロモフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (d) 5-(4-メトキシフェニル)-4-メチル-2-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (e) 5-(2-メトキシフェニル)-4-メチル-2-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (f) 4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-2-(2-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (g) 2-(2-メトキシフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (h) 2-(2-クロロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (i) 2-(3-クロロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (j) 2-(2-フルオロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (k) 2-(3-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (l) 2-(2-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (m) 2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (n) 2-(2-エチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (o) 2-(3-フルオロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (p) 4-メチル-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (q) 4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (r) 2-(2-クロロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (s) 2-(2-ブロモフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン, 及びそれらの医薬的に許容できる塩を含有する医薬組成物。 てんかん重積、低血糖、低酸素、無酸素、脳トラウマ、脳浮腫、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、低圧、心筋梗塞、脳圧(高頭蓋内圧(intracranial pressure))、虚血性及び出血性脳卒中、心停止を伴う全体的脳虚血、糖尿病性多発神経障害、耳鳴、出生時窒息、精神病、精神分裂病、うつ病及びパーキンソン病からなる群から選ばれる神経変性疾病及び脳虚血を治療するための、以下からなる群から選ばれる化合物: (a) 2-(2-ブロモフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (b) 5-(2-メトキシフェニル)-4-メチル-2-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (c) 2-(2-メトキシフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (d) 2-(2-クロロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (e) 2-(3-クロロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (f) 2-(2-フルオロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (g) 2-(3-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (h) 2-(2-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (i) 2-(3-フルオロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (j) 4-メチル-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (k) 4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (l) 2-(2-クロロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (m) 2-(2-ブロモフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;及びそれらの医薬的に許容できる塩を含有する医薬組成物。 てんかん重積、低血糖、低酸素、無酸素、脳トラウマ、脳浮腫、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、低圧、心筋梗塞、脳圧(高頭蓋内圧(intracranial pressure))、虚血性及び出血性脳卒中、心停止を伴う全体的脳虚血、糖尿病性多発神経障害、耳鳴、出生時窒息、精神病、精神分裂病、うつ病及びパーキンソン病からなる群から選ばれる神経変性疾病及び脳虚血を治療するための医薬を製造するための、以下からなる群から選ばれる化合物: (a) 2-(2-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (b) 2-(3-メトキシフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (c) 2-(2-ブロモフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (d) 5-(4-メトキシフェニル)-4-メチル-2-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (e) 5-(2-メトキシフェニル)-4-メチル-2-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (f) 4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-2-(2-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (g) 2-(2-メトキシフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (h) 2-(2-クロロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (i) 2-(3-クロロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (j) 2-(2-フルオロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (k) 2-(3-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (l) 2-(2-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (m) 2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (n) 2-(2-エチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (o) 2-(3-フルオロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (p) 4-メチル-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (q) 4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (r) 2-(2-クロロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (s) 2-(2-ブロモフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン, 及びそれらの医薬的に許容できる塩を含有する医薬組成物の使用。 てんかん重積、低血糖、低酸素、無酸素、脳トラウマ、脳浮腫、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン舞踏病、アルツハイマー病、低圧、心筋梗塞、脳圧(高頭蓋内圧(intracranial pressure))、虚血性及び出血性脳卒中、心停止を伴う全体的脳虚血、糖尿病性多発神経障害、耳鳴、出生時窒息、精神病、精神分裂病、うつ病及びパーキンソン病からなる群から選ばれる神経変性疾病及び脳虚血を治療するための医薬を製造するための、以下からなる群から選ばれる化合物: (a) 2-(2-ブロモフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (b) 5-(2-メトキシフェニル)-4-メチル-2-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (c) 2-(2-メトキシフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (d) 2-(2-クロロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (e) 2-(3-クロロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (f) 2-(2-フルオロフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (g) 2-(3-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (h) 2-(2-フルオロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (i) 2-(3-フルオロフェニル)-4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (j) 4-メチル-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (k) 4-(2-N,N-ジメチルアミノエチル)-2-(3-メチルフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (l) 2-(2-クロロフェニル)-4-メチル-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン; (m) 2-(2-ブロモフェニル)-5-フェニル-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン;及びそれらの医薬的に許容できる塩を含有する医薬組成物の使用。