生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_鉄クロロフィリンナトリウム含有食品
出願番号:2000228154
年次:2004
IPC分類:7,A61K35/78,A23L1/30,A61K7/16,A61K31/555,A61K35/84


特許情報キャッシュ

村田 和子 森 俊晴 河野 正登 JP 3560904 特許公報(B2) 20040604 2000228154 20000728 鉄クロロフィリンナトリウム含有食品 日興製薬株式会社 397032415 宇野 晴海 100066968 村田 和子 森 俊晴 河野 正登 20040902 7 A61K35/78 A23L1/30 A61K7/16 A61K31/555 A61K35/84 JP A61K35/78 J A61K35/78 C A61K35/78 H A61K35/78 K A23L1/30 B A23L1/30 Z A61K7/16 A61K31/555 A61K35/84 A 7 A61K 35/78 A23L 1/30 A61K 7/16 特開平10−236948(JP,A) 特開平06−225705(JP,A) 特開2000−004834(JP,A) 特開2001−335501(JP,A) 2 2002047197 20020212 6 20000728 鶴見 秀紀 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、口臭及び便臭等を抑制し、しかも、活性酸素消去作用があり、味覚が良好な食品に関する。【0002】【従来の技術】食品に植物抽出エキスを配合することで食後の口臭及び便臭を抑制することが、例えば特開2000−4834公報「消臭及び抗酸化機能を有する食品及びその製造方法」で提案され知られている。この公知技術は植物抽出エキスであるカテキン類とリグナン類を食品に含有させることで消臭効果と味覚の改良を行うというもので、具体的には、飲酒、喫煙及びアリシンを含むニンニクを食したときに、消臭効果を発揮し、なおかつ、リグナン類の味でカテキンの渋味を抑えるというものである。【0003】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、食品に植物抽出エキスを多量に使用すると、口臭及び便臭等を抑制し、活性酸素消去作用の効果は期待できるものの食品の味覚が悪くなるという課題を有している。また、食品の味覚を良好にするため、食品に使用する植物抽出エキスを少量にすると十分な口臭及び便臭等の抑制効果や活性酸素消去作用が得られなくなるという課題を有している。【0004】本発明は、このような課題を解決することを目的とする。【0005】【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、食品に鉄クロロフィリンナトリウムを配合することで、配合する植物抽出エキスの量を減じ、かつ味覚を維持しながら口臭及び便臭の抑制効果を上げることができることが分り、本発明を完成するに至った。【0006】鉄クロロフィリンナトリウムは、食品添加物公定書では、着色料として使用されている。したがって、その使用はガム等の着色料としてのみであり、その配合量もわずかであり、当然ながら消臭効果を期待するものではなかった。【0007】本発明は、この鉄クロロフィリンナトリウムを植物抽出エキスとともに配合することで、詳しくは鉄クロロフィリンナトリウムを0.1〜15重量%と植物抽出エキス10〜50重量%を配合することを特徴とする鉄クロロフィリンナトリウム含有食品を提供するものである。【0008】またさらに、植物抽出エキスはタマリンド、ホウジ茶、ユッカ、シャンピニオン、緑茶、黄杞茶、トゲナシ、甘草、レモンバームの中から選ばれる一種又は二種以上を配合することを特徴とする食品である。【0009】【発明の実施の形態】以下、本発明の食品について具体的に説明する。まず、鉄クロロフィリンナトリウムは、食品添加物公定書に記載されているものである。配合量としては0.1〜15重量%配合する。鉄クロロフィリンナトリウムの配合量が0.1重量%より少ないと十分な消臭効果が発揮できない。また、鉄クロロフィリンナトリウムの配合量が15重量%より多いと苦味が強くなり味覚に違和感を感じる。なお、鉄クロロフィリンナトリウムの配合量は、好ましくは5〜10重量%である。【0010】またさらに、本発明は、植物抽出エキスを10〜50重量%配合する。植物抽出エキスは食品に使用できるものであれば特に限定はされない。好ましくはタマリンド、ホウジ茶、ユッカ、シャンピニオン、緑茶、黄杞茶、トゲナシ、甘草、レモンバームの中から選ばれる一種又は二種以上を配合する。植物抽出エキスの配合量が10重量%より少ないと十分な消臭効果が得られず、50重量%より多いと渋味が強くなり好ましくない。【0011】また、本発明に使用できる成分としては本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で上記以外の任意の食品成分を配合することができ、食品に通常配合される成分、例えば、乳化剤、甘味料、油性成分、賦形剤、光沢剤、調味料、イーストフード、凝固剤、pH調製剤、栄養強化剤、加工助剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、各種ビタミン剤、ガムベース、酵素、着色料、増粘剤、薬効成分、無機塩類等を配合することができる。【0012】つぎに、本発明を実施例及び比較例を挙げて、より具体的に明らかにする。なお、以下において配合量は重量%である。10名のパネラーで評価した。【0013】実施例1、比較例1〜4下記の表1に示す配合処方に従い鉄クロロフィリンナトリウム含有食品を調整した。得られた供試食品の味、排便臭の抑制及び口臭の抑制について評価した。評価は以下の基準に従い行った。得られた結果を表1に併記する。◎ 極めて良好○ 特に問題はない× 悪い【0014】【表1】【0015】前記表1の評価結果から明らかなように、実施例1においては、味、排便臭の抑制及び口臭の抑制において極めて良好な食品が得られることが分る。これに対し、比較例1のように鉄クロロフィリンナトリウムの配合量が少なすぎると排便臭や口臭を十分に抑制できないので好ましくない。また、比較例2のように、鉄クロロフィリンナトリウムの配合量が多すぎると、鉄クロロフィリンナトリウム独特の渋味が強く出てしまい、噛んで食べる食品として適していない。さらに、比較例3のように、各種植物抽出エキスの量が少なすぎると排便臭や口臭を十分に抑制できないので好ましくない。また、比較例4のように、各種植物抽出エキスの配合量が多すぎると、渋味及び苦味が強く出てしまい、食品として適さない。【0016】つぎに、本発明を実施例を挙げてより具体的に明らかにする。なお、以下において配合量は重量%である。10名のパネラーで評価した。【0017】実施例2〜3下記の表2に示す配合処方に従い鉄クロロフィリンナトリウム含有食品を調整した。得られた供試食品の味、排便臭の抑制及び口臭の抑制について評価した。評価は以下の基準に従い行った。得られた結果を表2に併記する。◎ 極めて良好○ 特に問題はない× 悪い【0018】【表2】【0019】前記表2の評価結果から明らかなように、実施例2と実施例3においては、味、排便臭の抑制及び口臭の抑制において極めて良好な食品が得られることが分る。【0020】【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の食品は、鉄クロロフィリンナトリウム0.1〜15重量%と植物抽出エキス10〜50重量%を配合し、好ましくは、タマリンド、ホウジ茶、ユッカ、シャンピニオン、緑茶、黄杞茶、トゲナシ、甘草、レモンバームの中から選ばれる一種又は二種以上を配合することにより、味覚が良好でしかも排便臭及び口臭を排除することができる効果を奏する。 鉄クロロフィリンナトリウムを0.1〜15重量%と植物抽出エキスを10〜50重量%を配合することを特徴とする鉄クロロフィリンナトリウム含有食品。 植物抽出エキスがタマリンド、ホウジ茶、ユッカ、シャンピニオン、緑茶、黄杞茶、トゲナシ、甘草、レモンバームの中から選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1に記載の鉄クロロフィリンナトリウム含有食品。


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