タイトル: | 特許公報(B2)_血液試料用希釈試薬およびMCV測定方法 |
出願番号: | 2000164543 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | G01N 33/49 |
ベレンド ハウエン 内橋 欣也 浜口 行雄 ロルフ マスト JP 4086452 特許公報(B2) 20080229 2000164543 20000601 血液試料用希釈試薬およびMCV測定方法 シスメックス株式会社 390014960 小野 由己男 100094145 宮川 良夫 100094167 ベレンド ハウエン 内橋 欣也 浜口 行雄 ロルフ マスト US 09/323689 19990602 20080514 G01N 33/49 20060101AFI20080417BHJP JPG01N33/49 SG01N33/49 AG01N33/49 E G01N 33/48-98 特公平01−033780(JP,B2) 特開昭59−125061(JP,A) 特開平01−102365(JP,A) 特開平01−102366(JP,A) 特開平08−122327(JP,A) 特開平08−308593(JP,A) 特開平08−313518(JP,A) 特開平06−273413(JP,A) 特開昭55−151265(JP,A) 特許第2635142(JP,B2) 特開平10−206423(JP,A) 特開平01−191057(JP,A) 特開平06−207942(JP,A) 特開平07−181177(JP,A) 12 2000356636 20001226 13 20050310 白形 由美子 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、血液試料中の平均赤血球容積(MCV、Meau Corpuscular Volume)の測定に関する。なかでも、本発明は、粒子分析装置を用いたMCV測定のための試薬と、測定における試薬の使用方法とに関する。【0002】【従来の技術】自動血液分析装置は、臨床検査の領域で目下広範に用いられている。これら血液分析装置は、血液構成成分の迅速な分析を行うように設計されており、医療診断上の患者のスクリーニングのために用いられる。このような分析装置は、赤血球(RBC)数、白血球(WBC)数、白血球分類、ヘモグロビン濃度(Hb)、ヘマトクリット(Ht)および血小板(PLT)数のような項目を含む、全血球算定(CBC)という多面的測定を実行する。【0003】MCVは、これらの血球計数から算出することにより得られる、生体項目のうちの1つである。MCVは、ヘマトクリット値をRBC数で割った値、即ちHt/RBC値として得られ、ヘマトクリット値は全血の単位容積中の赤血球のパーセンテージである。したがって、MCVは、赤血球の平均容積であり、fL、フェムトリットルまたは10-15Lの単位を用いて示される。【0004】前記血液分析装置にはフローサイトメトリーが用いられる。フローサイトメトリーは、希釈血液試料を、極めて細いノズルから高速でフローセル中に流し込む。ノズルからの試料流は、シース液の円筒形流により取り囲まれる(層流)。層流を狭めることにより、試料流は、実質的に細胞が線状に連なるように集束される。したがって、細胞は、層流により制御されながら試料流中を流れることになる。この試料流をレーザ光線で照射することにより光学的に、あるいは、この試料流の抵抗または導電率を測定することにより電気的に、細胞が検出される。【0005】前記のようなフローサイトメトリーを用いた血液分析装置で測定するための全血試料を調製するためには、試料は一般に抗凝固剤、例えばEDTA塩で処理され、生理学的に等張な希釈液で希釈する必要がある。全血を希釈するための希釈液としては、一般的に、「生理食塩水」、「Ringer液」、「Rocke液」および「Tyrode液」などが存在する。前述のような血液分析装置で測定を行う場合、これらの希釈液を用いることができるが、通常は個々の分析装置用に最適化された希釈液が使用されている。【0006】【発明が解決しようとする課題】MCV測定用の全血試料を調製する場合の現在の技術に伴う基本的問題は、実際のMCVが採血後の時間経過に伴って変化することである。臨床的診断に必要且つ重要なMCV値は、採血直後に得られるもの、即ち、元の血液のMCVに対応する値である。【0007】実際には、CBCの一部としてのMCV値は、血液試料の採取後72時間ほど経過した時点では、血液試料は単独ではもはや適切なMCV測定値を生じない。なぜなら、血液採取後、試料中のRBCは膨化するため、測定されるMCV値は、採血後の時間の経過に伴ってもとのRBC平均容積よりしだいに大きくなる。しかし、診断には血液採取直後のMCVの値が必要である。【0008】特公平8-33388号公報(1996)、特公平7-82010号公報(1995)および特開平8-122327号公報(1996)には、ノニオン界面活性剤を含有する種々の水溶液が記載されている。これらの水溶液はいずれも、フローサイトメトリーのシース液として、フローセル内の気泡を排除するために用いられている。さらに、特公平1-33780号公報(1989)には、MCVの防腐剤による希釈後の変化を抑制する目的で、防腐剤の赤血球に及ぼす影響を中和するために、ノニオン界面活性剤が添加された希釈液が記載されている。しかし、特公平1-33780号公報には、血液試料採取後の時間経過による測定MCVの変化の抑制方法について、記載がなされていない。【0009】本発明は、採血後72時間までに成されるヘマトクリットおよびRBC数測定において、血液試料の元の値とのMCVの一致性を生じさせる手段を提供することを目的とする。【0010】【課題を解決するための手段】 前記課題を解決するために、本発明は、抗凝固剤によって処理された血液試料のMCV自動血液分析装置によって測定するための血液試料希釈用試薬であって、 下記式(I) R−O(CH2CH2O)nH (I)(式中、Rは炭素数12〜24のアルキル基、nは5〜70の整数を示す)で表されるノニオン界面活性剤と、 試薬の浸透圧を150〜400mOsm/kgに調整するための浸透圧調整用物質とを含むMCV測定のための血液試料希釈用試薬を提供する。【0011】 また、本発明は、短くとも72時間は保存される血液試料のMCV測定方法であって、 抗凝固剤で血液試料を処理する工程と、 抗凝固剤で処理された血液試料を、下記式(I) R−O(CH2CH2O)nH (I)(式中、Rは炭素数12〜24のアルキル基、nは5〜70の整数を示す)で表されるノニオン界面活性剤と、試薬の浸透圧を150〜400mOsm/kgに調整するための浸透圧調整用物質とを含む血液試料希釈用試薬で希釈する工程と、 MCV値を得るために、自動血液分析装置で血液試料を測定する工程とを含む血液試料のMCV測定方法を提供する。【0012】【発明の実施の形態】<発明の概要>本発明では、血液試料が、試料採取から時間が経過してから測定した場合であっても、試料の元のMCV値、即ち採取直後のMCV値と一致するようなMCV値を生じさせる。【0013】本発明による試薬は、限定された濃度範囲内で添加される少量の所定の界面活性剤を含む血液試料水溶性希釈液である。試薬の浸透圧は、所定の範囲内であるよう適切な物質で調整される。本発明のための試薬は、ノニオン界面活性剤と浸透圧調整用塩または適切な物質とを含む水溶液であり、浸透圧(π)が約150〜400mOsm/kgである。【0014】好ましくは、試薬の浸透圧(π)は約230〜350mOsm/kgであり、さらに好ましくは、約260〜320mOsm/kgである。本発明の一実施態様におけるノニオン界面活性剤の例としては、以下の化15〜化21で表される物資の少なくとも1つが挙げられる。【0015】【化15】【0016】【化16】【0017】【化17】【0018】【化18】【0019】【化19】【0020】【化20】【0021】【化21】【0022】(式中、Rは、それぞれ炭素数12〜24であるアルキル鎖、アルケニル鎖およびアルキニル鎖のうちの1つを示し、そしてn、n1+n2+n3およびn1+n2+n3+n4+n5+n6は5〜70の整数を示す)。本発明の好ましい実施態様では、ノニオン界面活性剤は、それぞれ炭素数12〜24のアルキル鎖、アルケニル鎖およびアルキニル鎖のうちの少なくとも1つを含む。【0023】ノニオン界面活性剤は、好ましくは、5〜70のエチレンオキシドモル添加数を有するポリオキシエチレン鎖を含む。具体例としては、以下のノニオン界面活性剤のいずれかが本発明の一実施態様に用いられ得る。a)ポリソルベート−80(ソルビタン+20モルPEGのオレエートエステル)。「クリレット4」(Croda Co.)。【0024】b)ステアレス−20(ステアリルアルコール+PEG20)。「ボルポS−20」(Croda Co.)。c)PEG−60アーモンドグリセリド(60モルのPEGを伴うアーモンドモノおよびジグリセリド)。「クロボールA−70」(Croda Co.)。d)PEG−23オレエート(オレイン酸+PEG23エステル)。「クロデットO23」(Croda Co.)。【0025】さらに好ましいノニオン界面活性剤の1つは、オレス−20(ポリオキシエチレン[20]オレイルエーテル)である。この界面活性剤は、1分子当たりの平均オキシエチレン単位数が約20であるポリオキシエチレンオレイルエーテル混合物を含有する。前記の物質に関する名称の由来は、CTFA命名法である。【0026】本発明の範囲内で、本明細書中に記載したようなノニオン界面活性剤の混合物を用いてもよいことはもちろんである。他の点で本明細書中に示したパラメーターに合致する場合には、市販のノニオン界面活性剤を本発明に用いることも構わない。これらの市販のノニオン界面活性剤は、よく知られているように、化学的に純粋物質ではない。しかし、前記のパラメーターが満たされる条件範囲内であれば、関連するノニオン物質および本発明の本質的部分でない物質を、本発明の試薬中に付随的に添加してもよい。【0027】これらの界面活性剤やその混合物は、塩溶液中で透明であることが重要である。ノニオン界面活性剤は、水に完全に溶解し、0.1重量%などの低い濃度で透明溶液を生じる必要がある。試薬中に含入するための所定のノニオン界面活性剤の濃度は、溶媒としての塩溶液の浸透圧および組成に依存する。一般に、ノニオン界面活性剤は、約0.0005%〜0.5%の低濃度で用いられる。好ましい濃度は約0.001%〜0.1%であり、さらに好ましくは約0.005%〜0.05%である。【0028】本発明によれば、ノニオン界面活性剤は、血液測定用の血液試料を希釈し安定化するために設計された塩溶液と共に用いられる。ノニオン界面活性剤は、好ましくは、10〜20の親水/親油バランス(HLB)を有する。本発明の試薬のpHは、好ましくは6〜8.5である。【0029】本発明により提供される試薬は、そのpHを安定させるための緩衝剤、浸透圧調整用添加剤、防腐性物質または酸化防止剤をさらに含有することができる。緩衝剤は、特に限定されないが、例えばリン酸塩緩衝剤、ホウ酸塩緩衝剤、トリス緩衝剤、イミダゾール緩衝剤が好まく用いられる。pH調整用塩は特に限定されないが、例えば塩酸か水酸化ナトリウムを用いることができる。【0030】浸透圧調整用添加剤は、特に限定されないが、例えば塩化ナトリウムや塩化カリウムなどのアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩から選択される少なくとも1つが用いられる。また、スクロースやグルコース等の糖や、ポリエチレングリコールを用いることもできる。本発明の方法は、(a)血液試料が抗凝固剤で処理される抗凝固処理工程と、(b)抗凝固剤で処理された血液試料が界面活性剤を含有する溶液で希釈されて、試料中の赤血球の形態学的変化を起こさせる希釈工程と、(c)希釈工程後、採血後から少なくとも48時間後に、血液試料を粒子分析装置で測定する測定工程と、を含む。【0031】本発明では、好ましくは電気抵抗方式を用いた粒子分析装置により、血液測定を行う。シース流電気抵抗方式を用いた粒子分析装置がさらに好ましい。測定工程において粒子分析装置による血液試料の測定は、採血後、短くても72時間経過した後に前記希釈工程に続いて行ってもよい。測定前に、全血は抗凝固剤で処理されている必要がある。【0032】標準的な抗凝固処理としては、適量の抗凝固剤、例えばEDTA塩を、採血直後に全血試料に添加することがあげられる。抗凝固剤の一例の式を以下に示す。【0033】【化22】【0034】採血は、好ましくは、真空採血管を用いて行う。血液が採取された時点で抗凝固処理されることが好ましい。本発明の希釈溶液は、血液試料中のRBCに形態学的変化を起こさせ、採血後少なくとも72時間までの血液試料に作用し、したがって採血直後に得られるものと一致するMCV結果を生じる。【0035】本発明の作用メカニズムは立証されていない。しかし、所定の浸透圧を有するよう調整された、所定の界面活性剤を含む溶液により血液試料を希釈すると、血液試料中のRBCに形態学的変化が生じ、測定されるMCVが実際の値と一致するということが発見された。この形態変化により、採血から時間が経過した後に測定された赤血球のMCV値と、血液試料採取直後のMCV値との差が、診断上許容できる範囲内となる。したがって、本発明は、血液試料の診断(のために利用する)期間を通して一貫したMCV値を提供する。【0036】これは、新たに採取した血液試料ならびに採取後72時間経過した試料を本発明の希釈溶液試薬中に懸濁し、それぞれの試料を顕微鏡的に検査することにより確証された。似たようなレベルの口状赤血球が、両試料で観察された。本発明の試薬を用いることにより、血液試料のMCVの、時間に依存した変化を抑制することができる。試料採取時とその後短くとも72時間内の時点とで測定されるMCVの不一致は、約±4(fL)内であるよう制御され、これは十分に診断上許容できる範囲内である。【0037】本発明の前記のそしてその他の目的、特徴、局面および利点は、以下の詳しい説明からさらに明らかになる。<実施例>[実施例1]EDTA−3K抗凝固剤で抗凝固処理された血液試料のMCVを、採血直後および採血後72時間後に、自動血液分析装置SE−9500(シスメックス株式会社製)を用いて測定した。血液試料は25℃で保存した。【0038】試薬A(従来の試薬):15mMリン酸塩緩衝液浸透圧は、塩化ナトリウムで約250mOsm/kgに調整した。試薬B:15mMリン酸塩緩衝液;0.015%ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル浸透圧は、塩化ナトリウムで約320mOsm/kgに調整し、そのpHは、水酸化ナトリウムで約7.8に調整した。【0039】【表1】【0040】【表2】【0041】【表3】【0042】[実施例2]EDTA−2K抗凝固剤で抗凝固処理された血液試料のMCVを、採血後12時間および48時間の時点で測定した。測定には自動血液分析装置SE−9500(シスメックス株式会社製)を用い、血液試料は25℃で保存した。試薬A:15mMリン酸塩緩衝液浸透圧は、塩化ナトリウムで約250mOsm/kgに調整し、pHは、水酸化ナトリウムで約7.8に調整した。【0043】試薬C:15mMリン酸塩緩衝液浸透圧は、塩化ナトリウムで約285mOsm/kgに調整し、pHは、水酸化ナトリウムで約7.8に調整した。試薬D:15mMリン酸塩緩衝液;0.015%ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル浸透圧は、塩化ナトリウムで約285mOsm/kgに調整し、pHは、水酸化ナトリウムで約7.8に調整した。【0044】【表4】【0045】上記表1〜表4から、希釈液の浸透圧を上げるだけでは、採血後の時間経過に伴う血液試料のMCVの変動を抑制できないことが分かる。しかし、ノニオン界面活性剤を希釈液に添加することで、MCVの変動を抑制する明瞭な作用が認められる。[実施例3]本実施例では、前記試薬Dの浸透圧を変化させてMCVの変化を測定した。試薬の浸透圧は、添加する塩化ナトリウムの量を変えることにより調整した。測定には自動血液分析装置SE−9500(シスメックス株式会社製)を用い、血液試料は25℃で保存した。【0046】試薬D:π=285mOsm/kg(pH7.8)試薬E:π=250mOsm/kg(pH7.8)試薬F:π=268mOsm/kg(pH7.8)試薬G:π=300mOsm/kg(pH7.8)試薬H:π=320mOsm/kg(pH7.8)【0047】【表5】【0048】【表6】【0049】【表7】【0050】上記表5〜表7から、260〜320mOsm/kgの範囲に試薬の浸透圧を調整することにより、MCVの変動を±4(fL)内に抑えることができたことが分かる。この浸透圧の範囲内では、浸透圧が高いほど、MCVの変動をより抑制したことが示されている。[実施例4]本実施例では、ノニオン界面活性剤ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルを種々の濃度で試薬Aに添加することにより調製された試薬を用いて、MCVの変動を測定した。測定には自動血液分析装置SE−9500(シスメックス株式会社製)を用い、血液試料は25℃で保存した。【0051】試薬A:0.000%ノニオン界面活性剤試薬E:0.015%ノニオン界面活性剤試薬I:0.150%ノニオン界面活性剤試薬J:0.300%ノニオン界面活性剤【0052】【表8】【0053】表8は、ノニオン界面活性剤の濃度は、広範囲でMCVの変動抑制効果を発揮することを示している。[実施例5]本実施例では、約0.015%ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルを上記試薬Eに添加し、次に希釈液の浸透圧を以下の物質で285mOsm/kgに調整することにより、試薬D、K、L、Mを調製した。【0054】試薬D:塩化ナトリウム試薬K:スクロース試薬L:グルコース試薬M:ポリエチレングリコール(分子量400)調整した試薬を用いて血液試料の測定を行い、浸透圧を調整するために用いた上記物質がMCVの変動に及ぼす作用を調べた。測定には自動血液分析装置SE−9500(シスメックス株式会社製)を用い、血液試料は25℃で保存した。【0055】【表9】【0056】【表10】【0057】浸透圧を調整するために一般に用いられる物質は、表9および表10に示すものに限定されない。しかし上記結果は、塩、糖およびポリエチレングリコールが好ましいことを示す。以上には、いくつかの実施例を選んで記載したが、これは本発明を例示するためだけのものであって、特許請求の範囲およびそれらと同等のものにより定義されるような本発明の範囲を逸脱せずに、種々の変更および修正が本明細書中で成され得るということは、当業者には本開示から明らかである。【0058】【発明の効果】本発明を用いれば、血液試料のMCVの時間に依存した変化を抑制することができる。 抗凝固剤によって処理された血液試料のMCVを自動血液分析装置によって測定するための血液試料希釈用試薬であって、 下記式(I) R−O(CH2CH2O)nH (I)(式中、Rは炭素数12〜24のアルキル基、nは5〜70の整数を示す)で表されるノニオン界面活性剤と、 試薬の浸透圧を150〜400mOsm/kgに調整するための浸透圧調整用物質とを含むMCV測定のための血液試料希釈用試薬。 前記ノニオン界面活性剤が10〜20の親水/親油バランスを有する請求項1記載の血液試料希釈用試薬。 前記ノニオン界面活性剤の濃度が、5×10-4〜5×10-1重量%である請求項1又は2に記載の血液試料希釈用試薬。 pHが6〜8.5である請求項1〜3のいずれか1つに記載の血液試料希釈用試薬。 前記ノニオン界面活性剤はポリオキシエチレンオレイルエーテルである請求項1〜4のいずれか1つに記載の血液試料希釈用試薬。 前記試薬の浸透圧が、250〜320mOsm/kgである請求項1〜5のいずれか1つに記載の血液試料希釈用試薬。 短くとも72時間は保存される血液試料のMCV測定方法であって、 抗凝固剤で血液試料を処理する工程と、 抗凝固剤で処理された血液試料を、下記式(I) R−O(CH2CH2O)nH (I)(式中、Rは炭素数12〜24のアルキル基、nは5〜70の整数を示す)で表されるノニオン界面活性剤と、試薬の浸透圧を150〜400mOsm/kgに調整するための浸透圧調整用物質とを含む血液試料希釈用試薬で希釈する工程と、 MCV値を得るために、自動血液分析装置で血液試料を測定する工程とを含む血液試料のMCV測定方法。 前記ノニオン界面活性剤は、10〜20の親水/親油バランスを有する請求項7記載の血液試料のMCV測定方法。 前記ノニオン界面活性剤の濃度は、5×10-4〜5×10-1重量%である請求項7又は8に記載の血液試料のMCV測定方法。 前記血液試料希釈用試薬のpHは6〜8.5である請求項7〜9のいずれか1つに記載の血液試料のMCV測定方法。 前記ノニオン界面活性剤はポリオキシエチレンオレイルエーテルである請求項7〜10のいずれか1つに記載の血液試料のMCV測定方法。 前記血液試料希釈用試薬の浸透圧が、250〜320mOsm/kgである請求項7〜11のいずれか1つに記載の血液試料のMCV測定方法。