生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_高温、高圧用導電率検出センサ
出願番号:2000065810
年次:2004
IPC分類:7,G01N27/07,G01R27/22


特許情報キャッシュ

野末 満 黒川 努 JP 3596413 特許公報(B2) 20040917 2000065810 20000310 高温、高圧用導電率検出センサ 栗田工業株式会社 000001063 福田 賢三 100082669 福田 伸一 100095337 福田 武通 100061642 野末 満 黒川 努 20041202 7 G01N27/07 G01R27/22 JP G01N27/07 G01R27/22 Z 7 G01N 27/00-27/24 G01R 27/00-27/32 特開平11−248658(JP,A) 実開昭62−203446(JP,U) 特開昭62−289754(JP,A) 特開昭63−075646(JP,A) 3 2001255294 20010921 6 20020925 田中 洋介 【0001】【発明の属する技術分野】この発明は、ボイラーの缶水の一部を取出したサンプル水の流路の途中に設けた十字形、T字形の継ぎ手等に取付け、4本の電極によりサンプル水の導電率を計測するボイラーのブロー管理装置や、高温冷却水の水質管理装置に使用する導電率検出センサに関する。【0002】【従来の技術】本特許出願人は、そのような高温、高圧タイプの導電率検出センサを特開平11−248658号公報で提案した。この導電率検出センサは2電極式で、各電極の棒形電極部の外周と電極ホルダの段付き孔の大径孔部との間、及び電極ホルダの後部外周とニップルの内周の大径前半部との間をOリングでシールすると共に、各電極の棒状電極部の後端とその後端が対向する段付き孔の段との間、及び電極ホルダの後端とその後端が対向するニップルの段付き中空部の段部との間をシール材でシールしている。【0003】【発明が解決しようとする課題】上記2電極式センサは電極間に流れる電流を直接に測定するため、電極表面に被膜が形成されると電気伝導率を測定するには洗浄及び校正が必要になる。この点、4電極式センサは汚れに対して強いとされているが、2電極式よりも大形になり、それによって配管への取付けが大がかりになる。【0004】導電率の測定には温度補正が必要であるため、温度センサを導電率検出センサの内部に埋没させて内部一体型にすることが望ましいが、そうするとボイラー水など検水との接触面積が少なくなって温度応答性が悪くなり、その結果、間違った導電率が計測されることが生じる。【0005】【課題を解決するための手段】請求項1の導電率検出センサは4電極式でありながら2電極式と同程度の大きさにまとめたのであって、棒形電極部及びその後端から一体に突出したねじ軸を有する金属製の4本の電極と、上記4本の電極の1本宛を軸方向に平行な4つの支持孔に夫々貫通して支持し、各電極の棒形電極部の前端が向いた前端部を検水部とした樹脂製の電極ホルダと、上記電極ホルダの後部を大径中空部に保持した大径前半部及び各電極のねじ軸の後端に接続した導線を小径中空部を通じて外に後向きに引き出す小径後半部を有する段付き中空部を備えた金属性のニップルとからなり、上記4本の各電極の棒形電極部と、上記棒形電極部を収容した電極ホルダの支持孔の電極部収容部分との間を高温乾燥によって固化するシール材でシールすると共に、各電極のねじ軸と、このねじ軸を収容した電極ホルダの支持孔のねじ軸収容部分との間をシールし、電極ホルダの後部外周と、これを保持したニップルの大径中空部の内周との間をOリングでシールし、電極ホルダの後端と、ニップルの大径中空部の後端とをシール材でシールし、且つ各電極のねじ軸の後端に接続した導線を外に引き出したニップルの小径中空部の内部に熱によって固化するシール材を充填し、上記電極ホルダには前端の検水部の回りを囲む前向き筒部を一体に形成し、この前向き筒部の前端をシリコンゴム製の保護キャップで塞ぐと共に、前向き筒部の側面に、検水を該前向き筒部の直径方向に流すため通水孔を当該直径方向に対向して設けたことを特徴とする。又、請求項2の導電率検出センサは、請求項1に記載の高温、高圧用導電率検出センサにおいて、電極ホルダには電極の支持孔と平行な第2支持孔を設け、この第2支持孔に棒形電極部及びその後端から一体に突出したねじ軸を有する金属製の1本の温度センサを電極と同方向に貫通して支持し、この温度センサの前端部を電極ホルダの前端の検水部から上記4本の電極の前端よりも前に長く突出させたことを特徴とする。請求項3の導電率検出センサは、請求項2に記載の高温、高圧用導電率検出センサにおいて、電極ホルダが支持孔に貫通して支持する4本の電極は、電極ホルダの前端の直径方向に沿って一列に配列し、第2支持孔に貫通して支持する1本の温度センサは、電極ホルダの前端の中央近傍に設けたことを特徴とする。【0006】【発明の実施の形態】10は導電性の金属、例えばステンレス鋼、銀、銅、黄銅、金、白金、チタン等からなる4本の電極で、棒形電極部11と、その後端から同心状に後向きに突出するほゞ同径の一体のねじ軸13を備え、棒形電極部11は中間よりも前に環状溝12を有する。尚、電極の精度を向上するため電極に銀のロー付けやメッキなどの処理を施すこともある。【0007】20はプラスチックで成形した円柱形の電極ホルダで、上記4本の電極10を1本宛、貫通して支持する4つの支持孔21を軸方向に平行に備えている。各支持孔21は棒形電極部収容部分22と、ねじ軸13を収容するねじ孔のねじ軸収容部分23とからなる。【0008】各電極10を電極ホルダの支持孔21に貫通して支持する際は、棒形電極部11の外周に高温乾燥によって固化するシール材、例えばコーキング剤を塗布し、且つ、環状溝12にもこれを満たして棒形電極部収容部分22に挿入すると共に、ねじ軸13にはテフロン製のシールテープなどを巻付けてねじ孔のねじ軸収容部分23にねじ込み棒形電極部11、ねじ軸13とも支持孔21にシールして固定する。これにより電極に加わる軸方向の力で電極が支持孔21内でずれ動くのが防止できる。この状態でねじ軸13の後端部は電極ホルダ20の後端から後向きに突出し、被覆した導線14を高温半田などで連結することができる。又、棒形電極部11の前端部は電極ホルダ20の前端から僅かに、例えば1mm突出する。【0009】電極ホルダ20の前端の前は検水部24であり、電極ホルダは前端の回りから前向きに突出する同心の前向き筒部25を備えている。【0010】そして、温度センサ30を、電極10と一緒に支持するため、電極ホルダ20には左右の直径方向Dの上側に前記4つの支持孔21を左右に一列に設けて前述したように4本の電極10を貫通支持し、直径方向Dの下側の中央部に第2支持孔26を軸方向に設け、この第2支持孔26に温度センサ30を貫通支持する(図1d参照)。【0011】温度センサ30はセンサ本体31の前に大径部32を有し、大径部32の前に小判形の感知部33を備えている。感知部33の小判形の円弧面33′,33′は大径部32の外周と連なっている。【0012】第2支持孔26は温度センサ30の大径部32と、その直後のセンサ本体31の外周に嵌めたOリング34を受入れる拡径部を前端部に有する。従って第2支持孔26に支持された温度センサ30の小判形の感知部33が電極ホルダの前端から前に突出する長さは、例えば4mmで、4本の電極10の前端よりも前に長く突出している。尚、感知部33は小判形の二つの平らな面を、4つの支持孔の配列と同じく左と右に向けている。温度センサの感知部33をこのように長く電極ホルダの前端の検水部24から突出させることにより検水に対する温度センサの接触面積が増大し、良好な感度を得ることができる。【0013】温度センサ30のセンサ本体31の長さは短く、第2支持孔の前半内部に後端が位置し、その後端からは被覆した導線35が延びて第2支持孔の後端から突出する。温度センサを第2支持孔内に固定するため前述したOリング34のほかに、センサ本体の後端に接続した導線35の前端外周には前述した高温乾燥によって固化するシール材、例えばコーキング剤を塗布し、その固化層36で固定する。【0014】電極ホルダの前端から突出する前向き筒部25の側面には、検水を流すための通水孔27,27を直径方向に対向して設けてボイラ水などの検水を該前向き筒部25の直径方向に流すことができるようにし、温度センサの小判形の感知部の上下に向いた円弧面33′,33′が通水孔27,27を通って流れるボイラ水などの検水を浴びる。尚、前向き筒部25の前端には中心に孔を有する保護キャップ28を取外し可能に嵌め、検水部24を塞ぐ。保護キャップ28はシリコンゴム製などの容易に脱着できるものであることが好ましい。その側面に直径方向に対向して設けられた通水孔を有する前向き筒部25、及びその前端を塞ぐキャップ28によって4極式導電率測定時のもれ電流によるノイズを防止し、安定した測定を行うことができる。【0015】電極ホルダ20の後端には第2支持孔26の左右に一部を埋めて導電部材37,37が取付けてあり、温度センサ30の2本の導線35の芯線を1本宛、上記導電部材37,37に接続する。そして、各導電部材37,37には後向きに被覆導線38,38が高温半田で連結してある。電極ホルダの外周後端には同心の後向き筒29が設けてある。【0016】40は金属、例えばステンレス鋼製のニップルで六角形の工具係合部41の前に電極ホルダ20の後部を大径中空部の内周に保持する大径前半部42と、電極のねじ軸13の後端に連結された導線14や、温度センサの導電部材37の後端に連結した導線38を小径中空部を通じて外に引き出す小径後半部43とからなる段付き中空部44を備えている。【0017】電極ホルダの後部を大径前半部42の内周に保持するには、段付き中空部44の内部の段面44′にパッキン45を当て、電極ホルダの後部外周の環状溝にOリング46を嵌めて大径前半部42の内周に前から押込み、電極ホルダの後向き筒29の後端で上記パッキン45を圧縮する。そして、大径前半部42の回りに複数個設けた半径方向のネジ孔に止めねじ47をねじ込み、止めねじの先端で電極ホルダ20の後部外周を締付ける。尚、Oリング46は1つでもよいが、図では2個使用し、シール性を高めている。又、電極ホルダの後端から後に延びる各導線14,38を小径中空部から外に後向きに引き出し、段付き中空部の内部に電極ホルダの後向き筒の内部も含んで高温下でシール性を持続できるシール材、例えばエポキシ樹脂などのモールド剤48を充填して固化させる。【0018】【発明の効果】請求項1によれば4電極式でありながら2電極式と同程度の大きさで、汚れに対して強い導電率検出センサが得られる。又、請求項2、3により4電極と一緒に温度センサを電極ホルダに埋没した一体型の温度センサ付き導電率検出センサが得られる。【図面の簡単な説明】【図1】図は本発明による導電率検出センサの一実施形態を示すもので、(a)は全体の側面図、(b)は同じく平面図、(c)は(b)を右から見た正面図、(d)は(c)の保護キャップを外した状態の正面図、(e)は(d)のA−A線での断面図、(f)は(d)のB−B線での断面図。【符号の説明】10 電極11 電極の棒形電極部13 電極のねじ軸20 電極ホルダ21 電極の支持孔22 支持孔の棒形電極部収容部分23 支持孔のねじ軸収容部分24 検水部26 第2支持孔30 温度センサ31 温度センサのセンサ本体32 温度センサの大径部33 温度センサの小判形感知部40 ニップル41 ニップルの工具係合部42 ニップルの大径前半部43 ニップルの小径後半部45 電極ホルダの後端とニップルの大径中空部の後端(段面44′)との間をシールするシール材(パッキン)48 ニップルの小径中空部(小径後半部の内周)に充填されたシール材(モールド剤) 棒形電極部及びその後端から一体に突出したねじ軸を有する金属製の4本の電極と、上記4本の電極の1本宛を軸方向に平行な4つの支持孔に夫々貫通して支持し、各電極の棒形電極部の前端が向いた前端部を検水部とした樹脂製の電極ホルダと、上記電極ホルダの後部を大径中空部に保持した大径前半部及び各電極のねじ軸の後端に接続した導線を小径中空部を通じて外に後向きに引き出す小径後半部を有する段付き中空部を備えた金属性のニップルとからなり、上記4本の各電極の棒形電極部と、上記棒形電極部を収容した電極ホルダの支持孔の電極部収容部分との間を高温乾燥によって固化するシール材でシールすると共に、各電極のねじ軸と、このねじ軸を収容した電極ホルダの支持孔のねじ軸収容部分との間をシールし、電極ホルダの後部外周と、これを保持したニップルの大径中空部の内周との間をOリングでシールし、電極ホルダの後端と、ニップルの大径中空部の後端とをシール材でシールし、且つ各電極のねじ軸の後端に接続した導線を外に引き出したニップルの小径中空部の内部に熱によって固化するシール材を充填し、上記電極ホルダには、前端の検水部の回りを囲む前向き筒部を一体に形成し、この前向き筒部の前端をシリコンゴム製の保護キャップで塞ぐと共に、前向き筒部の側面に、検水を該前向き筒部の直径方向に流すための通水孔を当該直径方向に対向して設けたことを特徴とする高温、高圧用導電率検出センサ。 請求項1に記載の高温、高圧用導電率検出センサにおいて、電極ホルダには電極の支持孔と平行な第2支持孔を設け、この第2支持孔に棒形電極部及びその後端から一体に突出したねじ軸を有する金属製の1本の温度センサを電極と同方向に貫通して支持し、この温度センサの前端部を電極ホルダの前端の検水部から上記4本の電極の前端よりも前に長く突出させたことを特徴とする高温、高圧用導電率検出センサ。 請求項2に記載の高温、高圧用導電率検出センサにおいて、電極ホルダが支持孔に貫通して支持する4本の電極は、電極ホルダの前端の直径方向に沿って一列に配列し、第2支持孔に貫通して支持する1本の温度センサは、電極ホルダの前端の中央近傍に設けたことを特徴とする高温、高圧用導電率検出センサ。


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